JP3842487B2 - 成膜装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理基板上に液体を供給して液状膜を形成する技術に係わり、特に被処理基板上に前記液状膜を選択的に形成する成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程では、レジストやSOG(Spin On Glass)のような液体を基板上に塗布することが行われている。基板上に液体を塗布するのに、リソグラフィプロセスで従来から行われてきた回転塗布法は、基板上に供給した液体の殆どを基板外に排出し、残りの数%の液体を基板に留めて成膜している。このため、使用する液体(例えば薬液等)の無駄が多くなる。さらに、排出される薬液が多くなるため、環境にも悪影響を及ぼしている。また、方形の基板や12インチ以上の大口径の円形基板では、基板の外周部で乱気流が生じるため、その外周部で膜厚が不均一になるという問題が生じている。
【0003】
薬液を無駄にせず基板全面に均一に塗布する手法として、特開平2−220428号公報には、一列に配置した多数のノズルからレジストを吐出し、その後方よりガスまたは液体を成膜面に吹き付けることで均一な膜を得る手法が記載されている。また、特開平6−151295号公報には、棒に多数の噴霧口を設け、それよりレジストを基板上に吐出し均一な膜を得る手法が記載されている。更に、特開平7−321001号公報には、レジストを噴霧するための多数の噴出孔が形成されたスプレーヘッドと基板とを相対的に移動させて塗布する手法が記載されている。これらいずれの塗布装置においても、横一列に複数配置された吐出又は噴霧ノズルを基板表面にそってスキャンさせることによって、均一な膜を得ようとしている。
【0004】
また更に、薬液を無駄にしないために、被処理基板の成膜領域にノズルから選択的に液体を供給して、液状膜の成膜を行うことが提案されている。液体供給ノズルを用いた選択的な成膜方法として、液体の吐出をON/OFFできる精密塗布ノズル(EFD社製)を用いた方法がある。
【0005】
前記精密塗布ノズルを用いた方法では、図33(a)、(b)又は図34(a)、(b)に示すように、吐出口172の手前(吐出口の上部)のノズル内に設けられたニードル171やスクリュー181などの弁を駆動して液体13が遮断される。
【0006】
これらの方式では、弁を駆動する際に、弁と液体との摩擦によってパーティクルが生じる。そして、弁を開放したとき、滴下した液体中に含まれるパーティクルが基板上に搬送されることが問題となっている。また、弁の開放直後には、液体にかかる圧力が微妙に変化して脈流が生じる。この脈流により、成膜の厚さに差が生じるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、基板上に選択的に液状膜を形成するために、吐出口の手前に設けられた弁を駆動することによって、液体の吐出を制御しながら液状膜の成膜を行うと、基板上の液状膜中にパーティクルが混入するという問題がある。また、脈流が生じることによって、液状膜の膜厚分布が不均一になるという問題がある。
【0008】
また、基板上に各種のパターンが形成され、前記基板表面に段差が存在する場合には、次のような問題が生じている。
【0009】
図35に示すように、基板101上に構造物102が形成されて、前記基板表面の凹部の比率が異なると、膜103a,膜103b,及び膜103cの厚さに差が生じる。この場合、これら膜の表面は平坦ではないという問題がある。このため、図35に示した構造に対しリフロー処理を行うと、図36(a)に示すように、絶縁膜104a,絶縁膜104b,及び絶縁膜104cの表面を平坦にすることができる。
【0010】
しかし、凹部の比率の差に応じて、これら絶縁膜104a,絶縁膜104b,及び絶縁膜104cの表面位置(表面高さ)が異なる。従って、絶縁膜104a〜104c上に反射防止膜105を介在させてレジストパターン106a〜106cを形成した場合、露光の際にレジストパターン106a〜106cのいくつかはデフォーカス状態となる。このため、露光後のレジストパターン106a〜106cには、図36(b)に示すように、それら線幅が大きく変動するという問題がある。
【0011】
すなわち、前述したように、回転塗布法では、基板上に滴下された液体のほとんどが無駄になるという問題がある。また、基板に対して液体を滴下する方法では、基板上に形成されたパターンによる凹凸に応じて、形成される液状膜の基板表面からの高さが異なる、言い換えると液状膜の基板表面からの厚さが不均一になるという問題がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板上に選択的に液状膜を成膜するに際し、液状膜中への不純物の混入を抑制し、かつ成膜された液状膜の膜厚分布を均一にすることができる成膜装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下のように構成されている。
【0014】
(1) 本発明の成膜装置は、成膜領域と非成膜領域とが設定された被処理基板の上方に配置され、前記被処理基板に対して一定量の液体を連続的に吐出する液体吐出部と、前記被処理基板と前記液体吐出部とを相対的に移動させる移動部と、前記液体吐出部と前記被処理基板との間に配置され、前記移動部により前記被処理基板及び前記液体吐出部の少なくとも1つが移動されて、前記液体吐出部から吐出された液体が前記非成膜領域に供給される状態になったとき、前記液体が前記非成膜領域に供給されるのを遮断する液体遮断部とを具備することを特徴とする。
【0015】
構成(1)に好ましい実施態様を以下に示す。
【0016】
前記液体遮断部が、前記液体吐出部から吐出された液体の側面から前記液体を吸引する液体吸引部と、この液体吸引部の下方に配置され、吸引された液体を回収する液体回収部とを含んで構成されている。
【0017】
前記液体遮断部が、前記液体吐出部から吐出された液体の側面に対してガスを吹き付けるガス吹き付け部と、このガス吹き付け部の下方で、かつ吐出された液体を前記ガス吹き付け部と挟むように配置され、ガスが吹き付けられた前記液体を回収する液体回収部とを含んで構成されている。
【0018】
前記液体遮断部には、ガス発生材を反応させるための光を発射する光発射部が設けられている。光発射部は、光源と前記光源から発射された光の方向を調節する光調節部で構成される。さらに、前記液体遮断部は、光発射部により調節された光を受けて反応しガスを発生させるガス発生材を有し、発生した前記ガスを前記液体吐出部から吐出された液体の側面に吹き付けるガス吹き付け部と、このガス吹き付け部の下方で、かつ吐出された液体を前記ガス吹き付け部と挟むように配置され、ガスが吹き付けられた前記液体を回収する液体回収部とを含んで構成されている。なお、光発射部は、光源のみで構成される場合がある。
【0020】
さらに、前記液体遮断部には、前記液体吐出部の進行方向前方に設置され、前記被処理基板上の画像情報を取得する画像取得部が接続されており、前記液体遮断部は取得した前記画像情報又は予め設定されたパターン設計情報のいずれかに基づいて前記非成膜領域を認識し、前記液体の供給を遮断する。
【0048】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
【0049】
[第1の実施形態]
本実施形態は、反射防止膜の成膜方法に関する。本実施形態では、非成膜領域(アライメントマーク,基板外縁部又はチップが形成されない領域などの非パターン領域)を除く処理基板上に選択的に成膜を行う手法について説明する。
【0050】
まず、被処理基板上に液体を選択的に供給し液状膜を形成するための液状膜成膜装置の構成について説明する。
【0051】
図1(a)〜図1(c)は、本発明の第1実施形態に係る液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【0052】
図1(a)に示すように、被処理基板15は、図示されていない試料台上に水平に載置されている。この被処理基板15の鉛直上に、基板15上に選択的な液状膜の成膜を行う液体供給ユニット10が配置されている。この液体供給ユニット10は、液体供給ノズル11と液体吸引部12a,12bとを有している。液体供給ノズル11は、被処理基板15に対して液体13を吐出する。液体吸引部12a,12bは、液体供給ノズル11から吐出された液体13を吸引し、ノズル11から基板15への液体13の供給を遮断する。つまり、液体吸引部12a,12bは、液体13を吸引して、その吸引口から液体13を回収する。
【0053】
また、液体供給ユニット10には、液体供給ユニット10を移動させるユニット移動部16が設置されている。そして、液体供給ユニット10をユニット移動部16により移動させつつ、被処理基板15に対して液体供給ノズル11から液体13を吐出させることで、基板15上に液状膜14を形成する。
【0054】
なお、2個の液体吸引部12a,12bは、液体供給ユニット10の移動方向に対して平行に、かつ滴下された液体13を挟むように設置されている。例えば、液体供給ユニット10が紙面右側に進む場合、図1(b)に示すように、進行方向に対して後ろ側の液体吸引部12aによって液体13の吸引を行い、被処理基板15上への液体13の供給を遮断する。一方、液体供給ユニット10が紙面左側に進む場合、図1(c)に示すように、進行方向に対して後ろ側の液体吸引部12bによって液体13の吸引を行い、被処理基板15上への液体13の供給を遮断する。
【0055】
次に、図2を参照し、一度に被処理基板15上の広い領域に選択的に成膜できるように、この液体供給ユニットを複数配置した液状膜成膜装置20について説明する。図2は、装置20を進行方向前方から見た断面図である。複数の液体供給ユニットは、それぞれ液体供給ノズル111と液体吸引部121、ノズル112と吸引部122、ノズル113と吸引部123、ノズル114と吸引部124、ノズル115と吸引部125、ノズル116と吸引部126、及びノズル117と吸引部127を有している。これら液体供給ユニットは、移動方向と直交する方向に複数配置される。このような液体供給ユニットを有する液状膜成膜装置20では、液体供給ノズル111〜117の各々に対応する液体吸引部121〜127の吸引の有無を独立に制御することにより、成膜領域21及び非成膜領域22への選択的な成膜が可能になっている。
【0056】
各ノズル111〜117は、100μm間隔で配置されている。なお、各ノズル111〜117の配置間隔は、吐出領域に応じて任意に変更して良い。また、これらノズル111〜117の口の形状は、図3(a)に示すように、短軸20μm×長軸40μm(長軸がノズル配置方向と同一方向)の楕円形である。なお、これらノズル111〜117の口の形状には、円形(図3(b)),長方形(図3(c)),正方形(図3(d))などの形状を用いることも可能である。
【0057】
次に、図2に示した液状膜成膜装置20を用いた液状膜の選択成膜を、図4(a)〜図4(d)を参照しつつ説明する。なお、図4(a)〜図4(d)において、紙面手前側が装置の進行方向である。以下では、溶媒に反射防止材が添加された反射防止材溶液を被処理基板15上に塗布し、反射防止膜を形成する場合について説明する。なお、0.055μm膜厚の反射防止膜を得るために、溶剤中の反射防止材固形分を0.5%に調整し、液状膜成膜装置の移動速度を100mm/secとした。
【0058】
液状膜成膜装置20を被処理基板15に対し、行(列)方向の往復運動を行いつつ、列(行)方向に移動させることで膜形成を行う。まず、非成膜領域が含まれない場合、図4(a)に示すように、液体供給ノズル111〜117から吐出された反射防止材溶液411は、全て基板15に供給され、基板15上で広がって液状膜412として敷きつめられる。
【0059】
次いで、成膜装置20がアライメントマーク42の直前に来た場合、つぎのような動作を行う。図4(b)に示すように、アライメントマーク42の鉛直上に位置する液体供給ノズル113,116に対応する液体吸引部123,126が反射防止材溶液411の吸引動作を開始し、アライメントマーク42上への反射防止材溶液411の供給を遮断する。反射防止材溶液411の吸引は、アライメントマーク42を過ぎるまで行われる。なお、アライメントマーク42の存在の識別は、基板15のパターン設計情報により行う。
【0060】
このような実施形態では、液体吸引部121〜127で液体供給ノズル111〜117から吐出された液体の遮断を行う際、液体に脈流が生じることがない。このため、均一な膜厚の液状膜を形成することができる。また更に、液体の進路を進行方向に対して平行な方向に曲げて、基板への液体の供給を遮断することによって、液体が遮断される際に、進行方向に対して横方向に液体が飛び散ることがない。このため、均一な膜厚の液状膜を形成することができる。
【0061】
また、本実施形態では、ノズルの口を機械的に閉じて、反射防止材溶液の供給を遮断していない。よって、パーティクルが生じることが無く、反射防止材溶液中にパーティクルが混入することがない。
【0062】
次いで、アライメントマーク42を過ぎた時点で、図4(c)に示すように、ノズル113,116に対応する液体吸引部123,126の吸引動作を停止し、再び、ノズル113,116からも基板15に対して反射防止材溶液411の供給を行う。
【0063】
その後、被処理基板15の成膜領域への反射防止材溶液膜412の選択的な成膜が終了した後、ベーク処理を行って溶媒を揮発させる。そして、図4(d)に示すように、所望膜厚の反射防止膜413を形成する。そして更に、反射防止膜413の形成と同様に、レジスト材を、アライメントマーク及びチップ領域外を除く基板面へ選択的に成膜した。なお、レジスト材の固形分を1.5%とし、成膜装置20の移動速度を50mm/secにすることによって、膜厚0.3μmのレジスト膜が形成された。
【0064】
本実施形態では、アライメントマーク上に、反射防止膜とレジスト膜を形成しないようにした。このため、露光時のアライメント精度を飛躍的に向上することができた。更に、アライメント精度の向上をデバイス設計に反映させることにより、素子の電気的特性のばらつきを低減でき、さらにチップ面積をより小さくすることができた。
【0065】
なお、液体として反射防止材、レジスト材の希釈溶液を用いたが、これに限定されるものではない。本発明に用いられる液体には、導電材,層間絶縁材,配線材などの溶液,又は前記材料そのものを溶融したものを用いることができる。本発明で言う液体には、シンナーによる希釈溶液のほか、材料を溶融したものも含まれる。
【0066】
また、アライメントマークなどの非成膜領域の識別に、パターン設計情報を参照する以外に、図5(a)、(b)に示すように、パターン識別手段51a、51bを設置し、その取得画像を参照するようにしてもよい。パターン識別手段51a、51bは、液体供給ノズル11の進行方向(図中矢印の方向)前方に設けられ、進行方向前方のパターンを取得する。パターン識別手段51bは、進行方向が逆向きの場合に用いるものである。パターン識別手段51a、51bは、CCDカメラ又はイメージファイバー等からなる。
【0067】
なお、前述した実施形態では、液体遮断部として液体を直接吸引する方式を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図6(a)に示すように、液体吸引部62a、62bと、液体回収部63a、63bとを有して構成される液状膜成膜装置60を用いることも可能である。液体回収部63a、63bは、吸引部62a、62bの下方に設けられ、かつ液体13を挟むように配置される。本成膜装置60では、滴下された液体13を吸引によって吸引部62a(又は62b)に引き付け、引きつけられた液体13を下部の液体回収部63a(又は63b)で回収する(図6(b)、(c))。
【0068】
また、図7(a)〜図7(c)に示すように、ガス吹き付け部72a,72bから液体13に対してガスを吹き付け、液体13の滴下方向の変更を行って液体回収部63a、63bで回収する液状膜成膜装置70を用いることも可能である。図7(a)は、液体13の供給を遮断しないときの成膜装置の断面図である。図7(b)は、ガス吹き付け部72aからガスを吹き付けることにより、液体13の供給を遮断するときの断面図である。図7(c)は、ガス吹き付け部72bからガスを吹き付けることにより、液体13の供給を遮断するときの断面図である。
【0069】
但し、ガスを吹き付けて液体13の滴下方向の変更を行う際、ガスの吹き付け方向に流れを乱す障害物が無いことが望ましい。ガス吹き付け部72a,72bを2つ設けてノズルの往路、復路に応じてそれぞれのガス吹き付け部72a,72bを使い分けする場合には、ガス吹き付け部72a,72bの高さ方向の設置位置を異ならせることが望ましい。
【0070】
また、ガスを吹き付けて液体の滴下方向の変更を行い、液体の供給を遮断する別の手法として、図8に示すような液状膜成膜装置を用いてもよい。この手法では、ガス発生材に光を照射することによって反応を起こさせ、この反応で生じるガスをノズルから吐出された液体に吹き付ける。これにより、液体の滴下方向を変更して、基板への液体の供給を遮断するものである。
【0071】
図8に示すように、被処理基板15は、図示されていない試料台上に水平に載置されている。この被処理基板15の鉛直上に、基板15上に選択的な液状膜の成膜を行う液体供給ユニット80、この液体供給ユニット80を移動するためのユニット移動部16が配置されている。液体供給ユニット80は、液体供給ノズル11、光照射部(光源部82、光反射部83)、ガス吹き付け部84、液体回収部63a,63bを有している。
【0072】
液体供給ノズル11は、被処理基板15に対して液体13を吐出する。光発射部82は、ガス吹き付け部84に設けられたガス発生材を反応させるための光を発射する。光反射部83は、光発射部82から出た光を反射して光の方向を調節し、ガス吹き付け部84へ導くものである。ガス吹き付け部84は、石英基板84aとその上面に配置されたガス発生材84bからなっている。ガス発生材84bには、例えばニトロセルロース等が用いられる。このガス吹き付け部84に設けられたガス発生材84bは、光発射部82から出力された光を受けると、反応してガスを発生させる。このガスは、液体供給ノズル11から吐出された液体13の滴下方向を変更する。滴下方向が変更された液体13は、液体回収部63bにより回収させる。
【0073】
なお、光照射部は光源部のみで形成することができる。ここで言う光源とは、発光部または発光部よりファイバ等で輸送された光射出部のことをいう。ガス吹き付け部84には、この他に回転円盤、テープ状のものを用いることができ、石英基板84aも光源の光に対して吸収が低いものであれば、いかなるものを用いてもよい。
【0074】
この液体供給ユニット80では、被処理基板15に連続的に液体を供給する場合、次のような動作を行う。液体供給ノズル11より、基板15に対して液体13を吐出させる。この吐出を行いながら、ユニット移動部16にて液体供給ノズル11を移動することにより、基板15に液体13を一定量で供給し、液状膜14を形成する。
【0075】
一方、基板15への液体13の供給を遮断する場合には、次のような動作を行う。図8は、液体供給ノズル11が紙面左側に移動する場合を示す。光発射部82から光を発射させる。この光は、光反射部83によりその方向が調整されて、ガス吹き付け部84のガス発生材84bに照射される。ガス吹き付け部84では、光を照射されたガス発生材84bが反応し、この反応によってガスが発生する。このとき、ガス吹き付け部84に発生したガスを、液体供給ノズル11から吐出される液体13に吹き付ける。これにより、液体13の滴下方向を変更して、液体回収部63bに液体13を回収させる。こうして、液体供給ノズル11から被処理基板15への液体13の供給が遮断される。なお、前記ガス吹き付け部をノズル11に対して反対側に設ければ、液体回収部63aにより液体13を回収することも可能である。
【0076】
図9は、前記液状膜成膜装置にて基板15上に液体を吐出したときの吐出直後の液体パターンを示す上面図である。図9に示す液体パターン14aは、連続して液体13を供給した塗布部分である。さらに、断続的に形成された液体パターン14bは、ガス吹き付け部84にてガスを発生させたときの遮断(間隙形成)と、ガスを発生させないときの供給(液体パターン14b形成)とを交互に繰り返した塗布部分である。
【0077】
液体パターン14aは基板上に形成されたパターンが疎な領域に塗布し、液体パターン14bは基板上に形成されたパターンが密な領域に塗布するのが望ましい。このように塗布すれば、基板上のパターンによる凹凸に影響されることなく、凹凸いずれの領域でも平坦な表面を持つ液状膜14を形成することができる。
【0078】
また、液体回収部63a、63bで液体を回収する場合、液体回収部63a、63bの縁から液体が垂れて、被処理基板15上に液体がかかることがある。この対策として、図10に示すように、液体回収部63a、63bの下方に、さらに垂れ防止部85a、85bをそれぞれ設ける。これにより、液体回収部63a、63bの縁から垂れた液体を垂れ防止部85a、85bで回収することができる。なお、垂れ防止部85a、85bの縁は、液体回収部63a、63bの縁より外側に来るようにする。
【0079】
なお、上述した液体供給ユニットでは、液体の供給を遮断する際に、ノズルの進行方向後方側に液体の滴下方向を変化させていたが、進行方向前方側に滴下方向を変化させてもよい。しかし、ノズルの移動が高速の場合、滴下された液体は後方に流されるので、液体の滴下方向を進行方向に対して後方に変化させるようにすれば、ノズルより進行方向後方で液体を捕獲することが容易となる。垂れ防止部85a、85bは、図5、図6、図7、図8、及び図16に示すユニットにも、適用することができる。
【0080】
従って、ノズルの移動速度が速い場合、図11の液体供給ユニットのレイアウトに示すように、個々の液体供給ノズル11に対してノズルの移動方向(前後)に液体遮断部91a,91bを配置し、進行方向に応じて液体遮断部を使い分けることが好ましい。なお、液体遮断部91a,91bとは、前述した液体吸引部12a,12b、液体吸引部62a,62bと液体回収部63a,63b、ガス吹き付け部72a,72bと液体回収部63a,63b、及びガス吹き付け部84と液体回収部63bを総合した呼称である。一方、ノズル11の移動速度が遅い場合には、進行方向に対して前と後ろのどちら側で液体を回収しても良い。その場合、液体遮断部と液体回収部を1つずつにして、いずれの進行方向に対しても同一の液体回収部で回収するようにしても良い。
【0081】
以下に、ノズル1個に対して1個の液体遮断部が設けられた構成について、図12〜19に示す液体供給ユニットのレイアウトを用いて説明する。なお、図12〜19において、図11と同一な部位には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0082】
図12に示す液体供給ユニットは、液体供給ノズル11の移動方向の一方に液体遮断部91を配置した構成である。この液体供給ユニットを用いる場合には、被処理基板への液体の供給を往路のみ、または復路のみ行うようにしてもよい。
【0083】
また、図13に示す液体供給ユニットは、液体供給ノズル11の移動方向の一方に液体遮断部91を配置した構成である。この液体供給ユニットは、ガスを吹き付けて遮断を行う機能のものを液体遮断部91に用いる場合に効果的である。この液体供給ユニットでは、液体遮断部91が交互に配置されているため、射出されたガスの相互の干渉を防ぐことができる。
【0084】
図14,19に示す液体供給ユニットは、図13に示した液体供給ユニットの別の形態であり、液体の吐出間隔を狭めるようにノズル11及び液体遮断部91を適切に配置した構成である。即ち、図14に示す液体供給ユニットでは、重ならないように2列に配列された液体供給ノズル11を挟むように、それぞれ対応する液体遮断部91が配置されている。又、図15に示す液体供給ユニットでは、重ならないように2列に配列された液体遮断部91を挟むように、それぞれ対応する液体供給ノズル11が配置されている。
【0085】
ところで、図16(a)、(b)に示すように、液体13の遮断をシャッター141で行ってもよい。基板15に液体13を供給する場合を図16(a)に示す。一方、基板15への液体13の供給を遮断する場合を図16(b)に示す。このような液体供給ユニットでは、断面が台形のシャッター141を用いる。そして、液体13の供給を遮断する場合には、ノズル11から吐出された液体13が通過するラインへ進行方向の上流側よりシャッター141を挿入する。シャッター141の形状及び挿入方向は、挿入の際に液体13が被処理基板15上に飛散せず、シャッター141の裏より滴下しない構造であれば如何なるものであってもよい。
【0086】
ノズルの移動速度が高速の場合には液体が進行方向後方に流されるため、その流れを乱さないように、液体が流される方向とシャッターの進入方向を同一方向にしている。シャッターを進行方向後方より挿入すると、液体が飛散し成膜基板表面が汚れてしまう。
【0087】
[第2実施形態]
本実施形態では、予め非成膜領域(アライメントマーク部、基板外周のチップ非作成領域)に反射防止材の溶液を弾く溶剤を成膜しておき、その後に反射防止材を成膜する手法について説明する。
【0088】
図17(a)〜図17(d)は、本発明の第2実施形態に係る液状膜の選択成膜の工程を示す装置及び基板の断面図である。まず、図17(a)に示すように、アライメントマーク42が表面に形成されている被処理基板15を用意し、図示されていない試料台の上にこの基板15を水平に設置する。
【0089】
次いで、図17(b)に示すように、単一の液体供給ノズル11を有する図1(a)〜図1(c)に示した液体供給ユニット10を、基板15に対して行(列)方向の往復運動を行いつつ、列(行)方向に移動させ、反射防止材溶液を成膜しない領域、即ちアライメントマーク42を含む領域に選択的にEEP溶剤151を滴下する。なお、使用したノズル11の口の形状は、10μm×40μm(長辺がノズル進行方向に直交)の長方形である。
【0090】
次いで、複数の液体供給ノズル111〜117と液体吸引部121〜127を有する図2に示した液状膜成膜装置20を用いて、反射防止材溶液411の選択成膜を行う。このとき、図17(c)に示すように、被処理基板15のアライメントマーク42を含む領域に対しては、反射防止材溶液411の供給を遮断した。なお、溶剤中の反射防止材の固形分を0.5%とし、液体供給ユニットの移動速度を100mm/secにして、膜厚0.055μmの反射防止材溶液膜412を形成した。
【0091】
そして、選択成膜の終了後にベーキングを行った結果、図17(d)に示すように、EEP溶剤151は揮発して無くなった。また、反射防止材溶液膜412中の溶媒が揮発することによって、反射防止膜41がアライメントマーク42の領域以外に精度良く形成することができた。
【0092】
次に、反射防止膜41の成膜と同様に、アライメントマーク及びチップ領域外の非成膜領域に予めEEP溶剤を選択的に塗布した。その後、レジスト材をEL溶剤に溶かした溶液を基板15の成膜領域に塗布した。レジスト材の溶液は固形分を1.5%とし、液体供給ユニットの移動速度を50mm/secにしたところ、膜厚0.3μmのレジスト膜を形成することができた。
【0093】
本実施形態では、アライメントマーク上に反射防止膜とレジスト膜を形成しなかったため、露光時のアライメント精度を飛躍的に向上することができた。更にアライメント精度の向上をデバイス設計に反映させることにより、素子の電気的特性のばらつきを低減でき、さらにチップ面積をより小さくすることができた。
【0094】
なお、反射防止材、レジスト材の希釈溶液の成膜は、次の工程により行うことも可能である。図17(b)に示した工程の後、図18(a)に示すように、液体の遮断機能を有さない液状膜成膜装置160を用いて、反射防止材溶液又はレジスト材溶液の選択的な吐出を行わずに、レジスト材溶液1611を被処理基板15上に一様に滴下し、レジスト材溶液膜1612を形成する。
【0095】
基板15上に一様に滴下されたレジスト材溶液1611のうち、EEP溶剤151上に滴下されたレジスト材溶液1611は、EEP溶剤151の表面を滑り降りてEEP溶剤151の周囲に移動した。このように、EL溶剤のレジスト材溶液膜1612を塗布した後、ベーク処理を行ったところ、図18(b)に示すように、EEP溶剤151は揮発してなくなり、レジスト材溶液膜1612中に含まれるEL溶剤も揮発した。以上により、基板15のアライメントマーク42上を除く領域に、選択的にレジスト膜161を成膜することができた。
【0096】
なお、前記アライメントマーク42の非成膜領域の近傍ではレジスト膜161の膜厚が厚くなったが、この領域にデバイスに寄与するパターンを形成する必要がなかったため加工精度に影響を及ぼさなかった。
【0097】
[第3実施形態]
本実施形態では、本発明を配線パターンに適用した例について説明する。試料台の上に、厚さ3mmのAlNxからなる被処理基板を水平に設置した。被処理基板の上方には、液状膜成膜装置が設置してある。
【0098】
本実施形態では、図6(a)〜図6(c)に示した液体供給ユニットを複数個配列した液状膜成膜装置を用いて配線パターンの形成を行った。液体供給ユニットは、装置の移動方向と直交する方向に複数配置される。複数の液体供給ユニットの各々の液体吸引部は独立に制御され、成膜領域または非成膜領域に対して選択的に液体を塗布することができる。
【0099】
なお、使用した液体供給ユニットの液体供給ノズルの配置間隔は100μmである。前記ノズルの口の形状は、40μm×40μmの正方形である。この装置を被処理基板に対し、行(列)方向の往復運動を行いつつ、列(行)方向に移動させることによって液状膜の形成を行った。
【0100】
この装置を被処理基板に対し、配線の描画方向に沿って移動させて膜形成を行った。装置の移動速度は、直線及び曲線方向については一定の速度で移動させ、パターンの折り返し部分には曲率を持たせてノズルの移動速度に変化が生じないようにした。
【0101】
また、各液体供給ノズルから吐出される配線材料である銀ペーストを、連続的に、かつ単位時間あたりの吐出量が一定となるように調整して、膜形成を行った。配線設計データに基づき、配線を設けない領域では液体吸引部より液体の吸引を行い、銀ペーストが被処理基板上に供給されるのを防止した。そして、全ての配線パターンを形成した後、400度で基板の焼成を行い溶剤を揮発させることによって、配線パターンを固化、定着させた。
【0102】
本実施形態で作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーター(均熱板=AlNx、ヒーター材=銀)として作動させて、板状の被処理物に対し150度の加熱を行ったところ、温度均一性が±0.2度であった。従来のシルクスクリーンを用いた印刷(印刷方向で塗布斑が生じる)で作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーターとして作動させたところ、抵抗のばらつきが大きく±1度の温度ばらつきが生じていた。それに比べて本実施形態では、前述したように温度の均一性が飛躍的に向上した。また、吐出の制御をノズル内部で行う従来の液体供給ノズルを用いて作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーターとして作動させたところ、脈動の影響により抵抗値がばらつくため±0.6度の温度ばらつきがあった。これと比べても本実施形態では、飛躍的に温度の均一性を向上させることができた。
【0103】
[第4実施形態]
本実施形態では、本発明を配線パターンの形成に適用した例について説明する。試料台の上に、厚さ3mmのAlNxからなる被処理基板を水平に設置した。被処理基板の上方には、液体供給ノズルが設置してある。
【0104】
本実施形態では、図16(a)、(b)に示した液体供給ユニットを複数個配列した液状膜成膜装置を用いて配線パターンを形成した。液体供給ユニットは、装置の移動方向と直交する方向に複数配置される。複数の液体供給ユニットの各々のシャッターは独立に制御され、成膜領域または非成膜領域に対して選択的に液体を塗布することができる。使用した液体供給ノズルの口の形状は、40μm×40μmの正方形である。
【0105】
このような成膜装置を用いて、第3実施形態と同様な手法で配線パターンの形成を行った。装置の移動は、配線設計データに基づいて行い、配線の始点でシャッターを開放して液体を基板に供給し、配線の終点でシャッターを挿入してその供給を遮断した。これにより、配線を形成しない領域ではシャッターを挿入し、銀ペーストが被処理基板上に供給されるのを防止した。そして、全ての配線パターンを形成した後、400度で基板の焼成を行い、配線パターンを固化、定着させた。
【0106】
本実施形態で作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーター(均熱板=AlNx、ヒーター材=銀)として作動させて、板状の被処理物に対し150度の加熱を行ったところ、温度均一性が±0.2度であった。従来のシルクスクリーンを用いた印刷(印刷方向で塗布斑が生じる)で作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーターとして作動させたところ、抵抗のばらつきが大きく±1度の温度ばらつきが生じていた。それに比べて本実施形態では、前述したように温度の均一性が飛躍的に向上した。また、吐出の制御をノズル内部で行う従来の液体供給ノズルを用いて作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーターとして作動させたところ、脈動の影響により抵抗値がばらつくため±0.6度の温度ばらつきがあった。これと比べても本実施形態では、飛躍的に温度の均一性を向上させることができた。
【0107】
[第5実施形態]
本実施形態では、液体供給ノズルと液体遮断部を持ち、かつこれらが一体化され、基板に対して移動しながら前記ノズルから鉛直に供給される液体を前記遮断部で遮断するという手法において、ノズルの移動速度が速い場合に生じる問題を克服する例について説明する。
【0108】
液体供給ノズルと液体遮断部を一体化したものでは、液体遮断部の遮断機能の動作よりノズルの移動速度が速い場合、非成膜領域(例えば、アライメントマーク部)以外の領域まで、すなわち成膜領域に対しても液体の供給が行われないという問題が生じる場合がある。この場合の成膜状態を図19に示す。
【0109】
図20(a)は、本発明の第5実施形態に係る液状膜成膜装置の構成を示す断面図である。さらに、図20(a)〜図20(c)は、前記液状膜成膜装置を用いた液状膜14の選択成膜の工程を示す断面図である。
【0110】
この液状膜成膜装置は、液体供給ノズル95と液体遮断部96を有している。液体供給ノズル95は、被処理基板15に対して液体13を吐出する。液体遮断部96は、液体供給ノズル95から吐出される液体13が基板15に供給されるのを遮断する。液体供給ノズル95と液体遮断部96とは、互いに独立に移動可能に構成されている。さらに、液体遮断部96は、液体供給ノズル95のノズル口の高さと被処理基板15との間の高さに配置されている。
【0111】
このように構成された液状膜成膜装置では、液体の塗布が次のように行われる。
【0112】
図20(a)に示すように、アライメントマーク42を表面に有する被処理基板15が、図示されていない試料台の上に水平に設置されている。この被処理基板15の鉛直上に、基板15に液体の吐出を行う液体供給ノズル95が配置されている。液体供給ノズル95には、このノズル95を移動させるノズル移動部97が設置されている。
【0113】
基板15に対して液体13を供給する場合、ノズル95をノズル移動部97により移動させつつ、ノズル95から液体13を吐出して基板15上の成膜領域に液体13を供給する。ここで、液体供給ノズル95の移動に先行し、非成膜領域であるアライメントマーク42の鉛直上に液体遮断部96を移動させ配置しておく。
【0114】
次いで、図20(b)に示すように、液体供給ノズル95は、液体13を吐出しながら移動し、アライメントマーク42(非成膜領域)の鉛直上に達する。すると、液体遮断部96は、ノズル95から吐出された液体13が基板15上に滴下するのを遮断する。これにより、基板15上への液体13の供給が遮断される。さらに、液体供給ノズル95が移動してアライメントマーク42の鉛直上をはずれると、図20(c)に示すように、液体遮断部96による液体13の遮断が解除され、基板15上への液体13の供給が再開される。
【0115】
図21は、本実施形態で成膜した液状膜の成膜状態を示す上面図である。図21に示すように、アライメントマーク42が形成された非成膜領域の外側の成膜領域には液状膜14が確実に形成されており、前述した成膜領域に対しても液体13の供給が行われないという問題を解決することができる。
【0116】
従来の液体供給ノズルと液体遮断部を一体化したものでは、液体遮断部の遮断機能の動作よりノズルの移動速度が速い場合、非成膜領域以外の領域まで液体の供給が行われないという問題が生じていた。本実施形態では、液体遮断部を予め非成膜領域上に移動し、液体供給ノズルが通過する直前から遮断機能を動作させる。そして、この液体遮断部を横切るように液体供給ノズルを通過させることにより、所望の領域のみに非成膜領域を形成することを可能にした。なお、液体遮断部には、物理的に液体を遮断する方法、吸引またはガス放出による方法など何れの方法を用いてもよい。
【0117】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能である。
【0118】
以上説明したように本発明の第1〜第5実施形態によれば、ノズルから吐出する液体の吐出量を常に一定にしておき、基板への液体供給を遮断する際には、ノズル下部に設けた液体遮断部にて吐出された液体を遮断することにより、パーティクルの発生を抑制でき、さらに、液体供給の遮断直前および遮断終了後の液体供給開始時に液体に脈流を生じさせることなく、被処理基板上に液体を均一に供給することができる。
【0119】
本発明の第1〜第5実施形態を用いれば、基板上に選択的に液状膜を成膜するに際し、液状膜中への不純物の混入を抑制し、かつ成膜された液状膜の膜厚分布を均一にすることができる成膜方法及び成膜装置を提供することが可能である。
【0120】
[第6実施形態]
本実施例では、凹凸のある被処理基板にSOG溶液を塗布し、かつその表面を平坦にする手法について説明する。
【0121】
図22は、本発明の第6実施形態に係る塗布装置の概略構成を示す図である。この塗布装置は、液体供給ノズル11、ノズル駆動部81、及びパターン設計情報17を有している。液体供給ノズル11は、被処理基板18に対して液体13を滴下する。ノズル駆動部81は、パターン設計情報17に基づいて液体供給ノズル11を移動させる。
【0122】
図23(a)〜図23(c)を用いて、この塗布装置を用いた被処理基板18上への絶縁膜の成膜工程を説明する。なお、本実施形態においては、絶縁膜材料にSOGを選択し、固形分20%となるようにシンナーに溶かしたSOG液体を用いた。
【0123】
被処理基板18は、図23(a)に示すように、未処理の基板19上に、例えば配線などの構造物23が形成され、凹部24が存在するものである。被処理基板18に形成されている凹部(スペース)24の深さは0.25μm程度である。そして、被処理基板18には、孤立ライン領域、ライン&スペース領域、及び孤立スペース領域等が存在している。
【0124】
図23(a)に示す構造の被処理基板18上にSOG膜を成膜するため、被処理基板18を固定し、液体供給ノズル(口径50μm)11からSOG溶液を連続的に吐出させる。そして、図24に示すように、液体供給ノズル11を、列方向に往復移動させつつ、被処理基板18上のパターン形成領域31の領域外の折返し点で行方向に所定のピッチで移動させた。なお、行方向の前記所定のピッチは、基板18上の液体の行方向の広がり量より狭くなるように設定する。
【0125】
液体供給ノズル11から液体13を吐出させたときの吐出部の断面図を図25に示す。図25に示すように、ノズル11から被処理基板18上に吐出されたSOG溶液35aは薄く広がり、SOG溶液の行方向の広がり量より移動ピッチを狭くしておけば、広がったSOG溶液35bと既に被処理基板18上に供給されていたSOG溶液36とが接続するようになる。従って、液体供給ノズル11から吐出されたSOG溶液のラインが全て接続するようになる。このため、パターン形成領域31の全領域に対してSOG溶液を塗布することができる。
【0126】
ここでは、ノズルの移動速度V0 =100mm/sec、ノズル往復運動の両サイドでの送り(移動)ピッチP=100μmの条件下で、焼成後のSOG(SiO2)膜の膜厚が1μmになる吐出量を求めて、成膜条件を決定した。
【0127】
決定された成膜条件を元に、単位面積中の凹部の比率に応じて、ノズル11の列方向の移動速度Vを変化させてSOG溶液の塗布を行った。なお、移動速度の調整は100μm単位で行い、100μm2領域中の凹部の比率Sと、凹部の深さd、成膜する厚さtに対し移動速度Vを
V= V0 /((t−d)+dS) (1)
とした。
【0128】
例えば、図26に示すような凹凸パターンに成膜する場合、凹部の比率が75%である領域のノズル移動速度は229mm/secとした。また、凹部の比率が50%,12%の領域では、それぞれノズル移動速度を267、357mm/secとした。成膜の際、液体供給ノズル11から吐出されたSOG溶液は時間とともに広がり、最終的には100μm程度の幅になった。
【0129】
このような塗布手法を用いた結果、SOG溶液の塗布が終了した後の被処理基板18上のSOG溶液の表面は平坦であった。さらに、SOG溶液の表面位置、すなわち配線等のパターンを除いた基板19の表面からの高さは領域に応じて変わっていなかった。その後、溶剤を蒸発させる際に、基板18を水平方向に2mm程度振動させてSOG溶液を更に流動させ、更に平坦化を図った。
【0130】
さらに、図23(b)に示すように、溶剤をゆっくり蒸発させてSiO2膜25を形成した。SiO2膜25の膜厚は、パターン上部に形成された膜の膜厚が0.25μmであり、凹部に形成された膜の膜厚が0.50μmであった。SiO2膜25表面の凹凸は3nm程度であり、表面が平坦なSiO2膜25を被処理基板18上に形成することができた。
【0131】
さらに、図23(c)に示すように、SOGを形成したのと同様に本装置を用いて、SiO2膜25上にDUV光(波長248nm)に対し反射防止効果をもつ反射防止膜26を膜厚50nm形成した。ここでは、ほぼ平坦なSiO2膜25表面に対して均一な膜厚で、さらに表面の凹凸に沿って反射防止膜26を形成する必要がある。液体供給ノズル11の移動速度を一定にして、反射防止膜26の溶剤に対する固形分量を調整し、かつノズル11の移動ピッチを液体13の広がり量より若干少なくなるように制御して成膜を行った。この反射防止膜26の形成では、ノズルの移動速度Vを凹部で1%速く、凸部で1%遅くした。このような速度分布は成膜後の溶液の流動により凹部で厚みを増すことを想定したもので、成膜の段階で流動で損失する分を凸部に予め与えるようにしている。
【0132】
次いで、反射防止膜26と同様の手法を用いて、反射防止膜26上に膜厚0.25μmのレジスト膜を形成した。なお、反射防止膜26は固形分1%(粘度1.5cp)、レジスト膜は固形分を3%(粘度1.7cp)とした。さらに、DUV光による露光を行い、PEB、現像を行い、0.25μm線幅のレジストパターン27を形成した。以上のように、基板表面の平坦化を精度良く行い、その上の反射防止膜、レジスト膜も微小段差に応じて形成することにより、線幅寸法の制御性が3nm以内と大変良好な状態でパターンを形成できた。
【0133】
また、前記実施形態では、図27(a)に示すように、被処理基板18の外周の一端側から他端側にノズルを移動しながらSOG溶液を塗布した。しかし、SOG溶液及び基板表面の状態によってはこの塗布手法を用いた場合、次のような不具合を生じる場合がある。
【0134】
図27(b)は、前記不具合が生じた場合の図27(a)に示す基板の27b−27b線に沿った断面図である。液体供給ノズル11が基板18上を移動して吐出を開始する始点領域28では、溶剤濃度が低くなり、始点領域28から溶剤の揮発が生じ、SOG溶液に凝集が起こる。その結果、固化した際に、図27(b)に示すように膜40の始点領域28が角状に盛り上がり、その周囲で膜厚が薄くなる。
【0135】
このような不具合が生じる場合には、図28(a)に示すように、基板の内部側(始点37)から基板外周の両側(終点38)に向かって、ノズル11を移動させながらSOG溶液を塗布する。詳述すると、被処理基板18の内部側からノズル11を行方向に往復移動させつつ、折返し点で列方向に所定のピッチで移動させて、SOG溶液を被処理基板18の外周の一端側まで塗布する。さらに、被処理基板18の内部側からノズル11を行方向に往復移動させつつ、折返し点で列方向に所定のピッチで移動させて、SOG溶液を被処理基板18の外周の前記一端側と異なる他端側まで塗布する。このとき、互いの塗布が重ならないようにする。また、前記所定のピッチは、基板18上の液体の列方向の広がり量より狭くなるように設定する。このような塗布を行えば、吐出の始点である内部で溶剤の濃度が低くなることはなく、凝集が起こって、図28(b)に示すように膜40の始点領域28が角状に盛り上がることはない。
【0136】
また、被処理基板18の外周部39に着目すると、図29(a)に示すように、膜40の外周の曲線がきれいに整うように液体を塗布した場合、外周部39では基板18の内側同じ方向に表面張力がかかる。このため、外周部の膜に凝集が起こり、膜厚が厚くなってしまう。そこで、図29(b)に示すように、膜40の外周がジグザグな形状(リアス形状)になるように液体を塗布すれば、表面張力が分散されるため、外周部39で膜厚が厚くなるのを防止することができる。図29(b)に示すようなジグザグな形状を形成するには、図20(a)〜図20(c)に示した手法を用いて液体の遮断タイミングを調整すればよい。なお、図29(a)、(b)は、被処理基板の外周部の拡大図である。
【0137】
本発明の実施形態では液体としてSOGの希釈溶液を用いたが、これに限るものではない。リソグラフィープロセスで用いる反射防止膜、導電膜、及びレジスト膜も同様の手法で成膜可能である。これらの膜を形成する場合もシンナーで希釈して用いるが、その時の固形分量は3%以下であることが望ましい。また、配線材料として金属ペーストを用いた成膜に対しても適用可能である。また、本実施形態は液体としてシンナーによる希釈溶液を用いたが、成膜材料を溶融した液体を用いることも可能である。
【0138】
なお、ノズルの進行方向(列方向)に対して凹部の割合が変化せず、進行方向に直交する方向(行方向)に対して凹部の割合が変化する被処理基板の場合、移動速度を変化させずに、移動ピッチを変化させることにより、表面が平坦な膜を形成することができる。また、場合によっては、ノズルの移動速度と移動ピッチの両方を変化させても良い。
【0139】
本実施形態においては、被処理基板18上の凹部の比率を求める手法として、設計時のパターン情報を用いた。図30に示すように、画像取得部43a、43bにより基板18の表面画像として取得し、画像処理演算部44により演算を行って凹部の比率を求めることも可能である。画像取得部43a、43bは、CCD等からなり、液体供給ノズル11の進行方向前方に設置される。また、凹部の比率は、イメージそのものから取得しても良い。さらに、計測波長以下の微細パターンが存在する場合には、反射光の濃淡として取得し、そのコントラスト値を凹凸比にみなしてもよい。なお、液体供給ノズル11の往復移動を考慮し、移動方向の両側に画像取得部43a,43bが設置されていることが好ましい。
【0140】
[第7実施形態]
本実施形態では、液体供給ノズル(口径50μm)をノズル移動方向と直交する方向に複数配置し、かつ液体供給ノズルからの液体の吐出量をそれぞれ独立に制御できるものを用いて、SOG溶液の塗布を行った。なお、被処理基板及びSOG溶液の条件は、前記第6実施形態と同様である。
【0141】
列方向のノズル移動速度V0 が100mm/sec、ノズルの折返し点での移動ピッチPが100μmの条件下で、焼成後のSOG(SiO2)膜が1μmとなるSOG溶液の吐出量G0 を求めた。その結果、吐出量G0 は、5μl/secであった。
【0142】
この条件を基に、単位面積中の凹部の比率に応じて吐出量Gを変化させて成膜を行った。吐出量Gの調整は10μl単位で行い、100μm2領域中の凹部の比率Sと、凹部の深さd、成膜する厚みtに対し吐出量Gを
G=G0 ((t−d)+dS) (2)
とした。
【0143】
本実施形態の塗布装置は、図31に示すように、進行方向に対して直交するように(進行方向が列方向であれば行方向に)、液体供給ノズル52a〜52gが配列されている。各液体供給ノズル52a〜52gはその上流側にそれぞれ液体輸送ポンプ(不図示)が接続され、各液体輸送ポンプからの輸送量を変えることによって、各液体供給ノズル52a〜52gからの吐出量が調整可能になっている。
【0144】
成膜の際、基板18上の凹部の占める割合に応じて、液体供給ノズル52a〜52gからそれぞれ吐出量を変えてSOG溶液を吐出し、SOG膜を成膜した。なお、領域53,54,55は、それぞれ凹部密度が小,中,大の領域である。そして、液体輸送ポンプは、被処理基板18上のパターン設計データに基づき算出された凹部比率に応じて、式(2)に従い液体の輸送量を変更する。
【0145】
例えば、図32(a)に示す様な凹パターンに成膜する場合、凹部の比率が75%であるときの吐出量は2.19μl/secである。また、凹部の比率が50%,12%の領域では、それぞれ吐出量を1.87μl/sec、1.40μl/secとした。なお、図32(a)において、領域64a〜64gは、それぞれ液体供給ノズル52a〜52gから供給されたSOG溶液が表面を覆う領域に対応する。
【0146】
液体供給ノズル52a〜52gから吐出されたSOG溶液は時間とともに広がり、最終的には100μm程度の幅になった。SOG溶液の塗布終了後、被処理基板18上のSOG溶液の表面は平坦であった。さらに、SOG溶液の表面位置、すなわち配線等のパターンを除いた基板18表面からの高さは領域に応じて変わっていなかった。その後、基板18を水平方向に2mm程度振動させてSOG溶液を更に流動させ、更に平坦化を図った。
【0147】
さらに、溶剤をゆっくり蒸発させて、図32(b)に示すように、SiO2膜56を形成した。SiO2膜56の膜厚は、パターン上部に形成された膜の膜厚が0.25μmであり、凹部に形成された膜の膜厚が0.50μmであった。基板表面上の凹凸は5nm程度であり、表面が平坦なSiO2膜25を被処理基板18上に形成することができた。
【0148】
さらに、第6実施形態と同様に、SOGを形成したのと同様に本装置を用いて、SiO2膜56上にDUV光(波長248nm)に対し反射防止効果をもつ反射防止膜を膜厚50nm形成した。反射防止膜は基板18の微小な段差上に均一に成膜する必要があるため、液体の吐出量Gを凹部で1%少なく凸部で1%多くした。このような吐出量は成膜後の溶液の流動により凹部で厚みを増すことを想定したもので、成膜の段階で流動で損失する分を凸部に予め与えるようにしている。
【0149】
次いで、反射防止膜と同様の手法を用いて、反射防止膜上に膜厚0.25μmのレジスト膜を形成した。なお、反射防止膜は固形分1%(粘度1.5cp)、レジスト膜は固形分を3%(粘度1.7cp)とした。さらに、DUV光による露光を行い、PEB、現像を行い、0.25μm線幅のレジストパターンを形成した。以上のように、基板表面の平坦化を精度良く行い、その上の反射防止膜、レジスト膜も微小段差に応じて形成することにより、線幅寸法の制御性が3nm以内のパターンを形成できた。
【0150】
なお、液体遮断機能を用い、液体吐出ノズルからの吐出量を一定にし、基板上に到達する液量がGとなるように遮断機能による遮断量を調整しても、本実施例と同様の効果を得ることができる。
【0151】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では液体としてSOGの希釈溶液を用いたが、これに限るものではない。リソグラフィープロセスで用いる反射防止膜、導電膜、及びレジスト膜も同様の手法で成膜可能である。これらの膜を形成する場合もシンナーで希釈して用いるが、その時の固形分量は3%以下であることが望ましい。また、配線材料として金属ペーストを用いた成膜に対しても適用可能である。
【0152】
本実施形態で用いた複数の液体供給ノズルの配置(間隔)は適当でも良いが、チップ間隔に対応させてもよい。その場合、各液体供給ノズルは、各チップの同じ凹凸差の部分を埋めることになるので、各液体供給ノズルの吐出量を一括して制御可能になり、操作性が飛躍的に向上する。
【0153】
また、前記実施形態では、液体供給ノズルを移動させていたが、液体供給ノズルの位置を固定して、被処理基板を移動させても良い。また、液体供給ノズルと被処理基板の両方を移動させても良い。また、相対的な移動方向は、前記実施形態に限るものではなく、例えばノズルから吐出された液体が螺旋を描くように移動させても良い。
【0154】
また、液体の広がり量の調整は、液体中に含まれる固形分量,液体の粘度あるいは吐出速度,又は被処理基板或いは液体供給ノズルの移動速度を調整することによって行うことができる。
【0155】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能である。
【0156】
以上説明したように本発明の第6、第7実施形態によれば、液体を連続的に吐出しながら被処理基板と吐出ノズルとを相対的に移動させて、基板の処理面に対して液体を塗布することによって、液体を効率よく使用しながら被処理基板上に塗布できる。又、被処理基板の凹部の割合に応じて、ノズルの移動速度,移動ピッチ又は液体の吐出量を変化させることによって、塗布全面で表面が平坦な膜を形成することができる。
【0157】
本発明の第6、第7実施形態を用いれば、液体を効率よく基板上に塗布できると共に、基板上に形成されたパターンによる凹凸に影響されることなく、パターンを除いた基板表面からの液状膜の厚さを均一にすることができる成膜方法を提供することが可能である。
【0158】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、基板上に選択的に液状膜を成膜するに際し、液状膜中への不純物の混入を抑制し、かつ成膜された液状膜の膜厚分布を均一にすることができる成膜装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図2】前記液体供給ユニットを複数配置した液状膜成膜装置の構成を示す断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、前記液体供給ユニット内の液体供給ノズルの吐出口の形状を示す図である。
【図4】(a)〜(d)は、前記液状膜成膜装置を用いた液状膜の選択成膜の工程を示す装置及び基板の断面図である。
【図5】(a)、(b)は、パターン識別手段を有する液体供給ユニットの構成を示す図である。
【図6】(a)〜(c)は、液体吸引部と液体回収部を有する液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、ガス吹き付け部と液体回収部を有する液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図8】ガス発生材を用いたガス吹き付け部と液体回収部を有する液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図9】前記液体供給ユニットにて基板上に液体を吐出したときの吐出直後の液体パターンを示す上面図である。
【図10】さらに垂れ防止部を有する前記液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図11】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第1構成例を示すレイアウトである。
【図12】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第2構成例を示すレイアウトである。
【図13】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第3構成例を示すレイアウトである。
【図14】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第4構成例を示すレイアウトである。
【図15】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第5構成例を示すレイアウトである。
【図16】(a)、(b)は、液体遮断部にシャッターを用いた液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図17】(a)〜(d)は、本発明の第2実施形態に係る液状膜の選択成膜の工程を示す装置及び基板の断面図である。
【図18】(a)、(b)は、液体の遮断機能を持たない液体供給ユニットを用いた液状膜の選択成膜の工程を示す装置及び基板の断面図である。
【図19】成膜領域に対しても液体の供給が行われない場合の成膜状態を示す基板の上面図である。
【図20】(a)〜(c)は、本発明の第5実施形態の液状膜成膜装置の構成を示す装置及び基板の断面図である。
【図21】前記液状膜成膜装置で成膜した液状膜の成膜状態を示す基板の上面図である。
【図22】本発明の第6実施形態に係る塗布装置の構成を示すダイヤグラムである。
【図23】(a)〜(c)は、前記塗布装置を用いた被処理基板上への成膜工程を示す基板の断面図である。
【図24】前記処理基板上に対する液体供給ノズルの移動経路を示す図である。
【図25】液体供給ノズルから液体を吐出させたときの吐出部の断面図である。
【図26】処理基板上の凹凸パターンに対する液体供給ノズルの移動速度の例を示す図である。
【図27】(a)は、液体塗布時の処理基板上に対する液体供給ノズルの移動経路を示す図である。(b)は、前記処理基板上に塗布された液状膜に不具合が発生した場合の基板の断面図である。
【図28】(a)は、前記不具合を対策した液体塗布時の処理基板上に対する液体供給ノズルの移動経路を示す図である。(b)は、前記処理基板の断面図である。
【図29】(a)、(b)は、被処理基板における外周部の拡大図である。
【図30】画像取得手段を有する前記塗布装置の構成を示す断面図である。
【図31】複数の液体供給ノズルを有する塗布装置の構成を示す断面図である。
【図32】(a)は、処理基板上の凹凸パターンに対する液体供給ノズルの吐出量(滴下速度)を示す図である。(b)は、図31に示した塗布装置により塗布された基板の断面図である。
【図33】(a)、(b)は、従来の塗布ノズルの構成を示す図である。
【図34】(a)、(b)は、従来の別の塗布ノズルの構成を示す図である。
【図35】従来の塗布装置で形成された膜の構造を示す断面図である。
【図36】(a)、(b)は、図35に示した構造に対しリフロー処理した場合の膜の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10…液体供給ユニット
11…液体供給ノズル
12a、12b…液体吸引部
13…液体
14…液状膜
14a、14b…液体パターン
15…被処理基板
16…ユニット移動部
17…パターン設計情報
18…被処理基板
19…基板
20…液状膜成膜装置
21…成膜領域
22…非成膜領域
23…構造物
24…凹部
25…SiO2膜
26…反射防止膜
27…レジストパターン
28…終点領域
31…パターン形成領域
35a…SOG溶液
35b…SOG溶液
36…SOG溶液
37…基板外周の両側(始点)
38…基板内部側(終点)
39…外周部
40…膜
42…アライメントマーク
43a、43b…画像取得部
44…画像処理演算部
51a、51b…パターン識別手段
52a〜52g…液体供給ノズル
53、54、55…領域
60…液状膜成膜装置
62a、62b…液体吸引部
63a、63b…液体回収部
64a〜64g…領域
70…液状膜成膜装置
72a、72b…ガス吹き付け部
80…液体供給ユニット
81…ノズル駆動部
82…光発射部
83…光反射部
84…ガス吹き付け部
84a…石英基板
84b…ガス発生材
85a、85b…垂れ防止部
91a、91b…液体遮断部
91…液体遮断部
95…液体供給ノズル
96…液体遮断部
97…ノズル移動部
111〜117…液体供給ノズル
121〜127…液体吸引部
141…シャッター
151…EEP溶剤
160…液状膜成膜装置
411…反射防止材溶液
412…液状膜
413…反射防止膜
1611…レジスト材溶液
1612…レジスト材溶液膜
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理基板上に液体を供給して液状膜を形成する技術に係わり、特に被処理基板上に前記液状膜を選択的に形成する成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程では、レジストやSOG(Spin On Glass)のような液体を基板上に塗布することが行われている。基板上に液体を塗布するのに、リソグラフィプロセスで従来から行われてきた回転塗布法は、基板上に供給した液体の殆どを基板外に排出し、残りの数%の液体を基板に留めて成膜している。このため、使用する液体(例えば薬液等)の無駄が多くなる。さらに、排出される薬液が多くなるため、環境にも悪影響を及ぼしている。また、方形の基板や12インチ以上の大口径の円形基板では、基板の外周部で乱気流が生じるため、その外周部で膜厚が不均一になるという問題が生じている。
【0003】
薬液を無駄にせず基板全面に均一に塗布する手法として、特開平2−220428号公報には、一列に配置した多数のノズルからレジストを吐出し、その後方よりガスまたは液体を成膜面に吹き付けることで均一な膜を得る手法が記載されている。また、特開平6−151295号公報には、棒に多数の噴霧口を設け、それよりレジストを基板上に吐出し均一な膜を得る手法が記載されている。更に、特開平7−321001号公報には、レジストを噴霧するための多数の噴出孔が形成されたスプレーヘッドと基板とを相対的に移動させて塗布する手法が記載されている。これらいずれの塗布装置においても、横一列に複数配置された吐出又は噴霧ノズルを基板表面にそってスキャンさせることによって、均一な膜を得ようとしている。
【0004】
また更に、薬液を無駄にしないために、被処理基板の成膜領域にノズルから選択的に液体を供給して、液状膜の成膜を行うことが提案されている。液体供給ノズルを用いた選択的な成膜方法として、液体の吐出をON/OFFできる精密塗布ノズル(EFD社製)を用いた方法がある。
【0005】
前記精密塗布ノズルを用いた方法では、図33(a)、(b)又は図34(a)、(b)に示すように、吐出口172の手前(吐出口の上部)のノズル内に設けられたニードル171やスクリュー181などの弁を駆動して液体13が遮断される。
【0006】
これらの方式では、弁を駆動する際に、弁と液体との摩擦によってパーティクルが生じる。そして、弁を開放したとき、滴下した液体中に含まれるパーティクルが基板上に搬送されることが問題となっている。また、弁の開放直後には、液体にかかる圧力が微妙に変化して脈流が生じる。この脈流により、成膜の厚さに差が生じるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、基板上に選択的に液状膜を形成するために、吐出口の手前に設けられた弁を駆動することによって、液体の吐出を制御しながら液状膜の成膜を行うと、基板上の液状膜中にパーティクルが混入するという問題がある。また、脈流が生じることによって、液状膜の膜厚分布が不均一になるという問題がある。
【0008】
また、基板上に各種のパターンが形成され、前記基板表面に段差が存在する場合には、次のような問題が生じている。
【0009】
図35に示すように、基板101上に構造物102が形成されて、前記基板表面の凹部の比率が異なると、膜103a,膜103b,及び膜103cの厚さに差が生じる。この場合、これら膜の表面は平坦ではないという問題がある。このため、図35に示した構造に対しリフロー処理を行うと、図36(a)に示すように、絶縁膜104a,絶縁膜104b,及び絶縁膜104cの表面を平坦にすることができる。
【0010】
しかし、凹部の比率の差に応じて、これら絶縁膜104a,絶縁膜104b,及び絶縁膜104cの表面位置(表面高さ)が異なる。従って、絶縁膜104a〜104c上に反射防止膜105を介在させてレジストパターン106a〜106cを形成した場合、露光の際にレジストパターン106a〜106cのいくつかはデフォーカス状態となる。このため、露光後のレジストパターン106a〜106cには、図36(b)に示すように、それら線幅が大きく変動するという問題がある。
【0011】
すなわち、前述したように、回転塗布法では、基板上に滴下された液体のほとんどが無駄になるという問題がある。また、基板に対して液体を滴下する方法では、基板上に形成されたパターンによる凹凸に応じて、形成される液状膜の基板表面からの高さが異なる、言い換えると液状膜の基板表面からの厚さが不均一になるという問題がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板上に選択的に液状膜を成膜するに際し、液状膜中への不純物の混入を抑制し、かつ成膜された液状膜の膜厚分布を均一にすることができる成膜装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下のように構成されている。
【0014】
(1) 本発明の成膜装置は、成膜領域と非成膜領域とが設定された被処理基板の上方に配置され、前記被処理基板に対して一定量の液体を連続的に吐出する液体吐出部と、前記被処理基板と前記液体吐出部とを相対的に移動させる移動部と、前記液体吐出部と前記被処理基板との間に配置され、前記移動部により前記被処理基板及び前記液体吐出部の少なくとも1つが移動されて、前記液体吐出部から吐出された液体が前記非成膜領域に供給される状態になったとき、前記液体が前記非成膜領域に供給されるのを遮断する液体遮断部とを具備することを特徴とする。
【0015】
構成(1)に好ましい実施態様を以下に示す。
【0016】
前記液体遮断部が、前記液体吐出部から吐出された液体の側面から前記液体を吸引する液体吸引部と、この液体吸引部の下方に配置され、吸引された液体を回収する液体回収部とを含んで構成されている。
【0017】
前記液体遮断部が、前記液体吐出部から吐出された液体の側面に対してガスを吹き付けるガス吹き付け部と、このガス吹き付け部の下方で、かつ吐出された液体を前記ガス吹き付け部と挟むように配置され、ガスが吹き付けられた前記液体を回収する液体回収部とを含んで構成されている。
【0018】
前記液体遮断部には、ガス発生材を反応させるための光を発射する光発射部が設けられている。光発射部は、光源と前記光源から発射された光の方向を調節する光調節部で構成される。さらに、前記液体遮断部は、光発射部により調節された光を受けて反応しガスを発生させるガス発生材を有し、発生した前記ガスを前記液体吐出部から吐出された液体の側面に吹き付けるガス吹き付け部と、このガス吹き付け部の下方で、かつ吐出された液体を前記ガス吹き付け部と挟むように配置され、ガスが吹き付けられた前記液体を回収する液体回収部とを含んで構成されている。なお、光発射部は、光源のみで構成される場合がある。
【0020】
さらに、前記液体遮断部には、前記液体吐出部の進行方向前方に設置され、前記被処理基板上の画像情報を取得する画像取得部が接続されており、前記液体遮断部は取得した前記画像情報又は予め設定されたパターン設計情報のいずれかに基づいて前記非成膜領域を認識し、前記液体の供給を遮断する。
【0048】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
【0049】
[第1の実施形態]
本実施形態は、反射防止膜の成膜方法に関する。本実施形態では、非成膜領域(アライメントマーク,基板外縁部又はチップが形成されない領域などの非パターン領域)を除く処理基板上に選択的に成膜を行う手法について説明する。
【0050】
まず、被処理基板上に液体を選択的に供給し液状膜を形成するための液状膜成膜装置の構成について説明する。
【0051】
図1(a)〜図1(c)は、本発明の第1実施形態に係る液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【0052】
図1(a)に示すように、被処理基板15は、図示されていない試料台上に水平に載置されている。この被処理基板15の鉛直上に、基板15上に選択的な液状膜の成膜を行う液体供給ユニット10が配置されている。この液体供給ユニット10は、液体供給ノズル11と液体吸引部12a,12bとを有している。液体供給ノズル11は、被処理基板15に対して液体13を吐出する。液体吸引部12a,12bは、液体供給ノズル11から吐出された液体13を吸引し、ノズル11から基板15への液体13の供給を遮断する。つまり、液体吸引部12a,12bは、液体13を吸引して、その吸引口から液体13を回収する。
【0053】
また、液体供給ユニット10には、液体供給ユニット10を移動させるユニット移動部16が設置されている。そして、液体供給ユニット10をユニット移動部16により移動させつつ、被処理基板15に対して液体供給ノズル11から液体13を吐出させることで、基板15上に液状膜14を形成する。
【0054】
なお、2個の液体吸引部12a,12bは、液体供給ユニット10の移動方向に対して平行に、かつ滴下された液体13を挟むように設置されている。例えば、液体供給ユニット10が紙面右側に進む場合、図1(b)に示すように、進行方向に対して後ろ側の液体吸引部12aによって液体13の吸引を行い、被処理基板15上への液体13の供給を遮断する。一方、液体供給ユニット10が紙面左側に進む場合、図1(c)に示すように、進行方向に対して後ろ側の液体吸引部12bによって液体13の吸引を行い、被処理基板15上への液体13の供給を遮断する。
【0055】
次に、図2を参照し、一度に被処理基板15上の広い領域に選択的に成膜できるように、この液体供給ユニットを複数配置した液状膜成膜装置20について説明する。図2は、装置20を進行方向前方から見た断面図である。複数の液体供給ユニットは、それぞれ液体供給ノズル111と液体吸引部121、ノズル112と吸引部122、ノズル113と吸引部123、ノズル114と吸引部124、ノズル115と吸引部125、ノズル116と吸引部126、及びノズル117と吸引部127を有している。これら液体供給ユニットは、移動方向と直交する方向に複数配置される。このような液体供給ユニットを有する液状膜成膜装置20では、液体供給ノズル111〜117の各々に対応する液体吸引部121〜127の吸引の有無を独立に制御することにより、成膜領域21及び非成膜領域22への選択的な成膜が可能になっている。
【0056】
各ノズル111〜117は、100μm間隔で配置されている。なお、各ノズル111〜117の配置間隔は、吐出領域に応じて任意に変更して良い。また、これらノズル111〜117の口の形状は、図3(a)に示すように、短軸20μm×長軸40μm(長軸がノズル配置方向と同一方向)の楕円形である。なお、これらノズル111〜117の口の形状には、円形(図3(b)),長方形(図3(c)),正方形(図3(d))などの形状を用いることも可能である。
【0057】
次に、図2に示した液状膜成膜装置20を用いた液状膜の選択成膜を、図4(a)〜図4(d)を参照しつつ説明する。なお、図4(a)〜図4(d)において、紙面手前側が装置の進行方向である。以下では、溶媒に反射防止材が添加された反射防止材溶液を被処理基板15上に塗布し、反射防止膜を形成する場合について説明する。なお、0.055μm膜厚の反射防止膜を得るために、溶剤中の反射防止材固形分を0.5%に調整し、液状膜成膜装置の移動速度を100mm/secとした。
【0058】
液状膜成膜装置20を被処理基板15に対し、行(列)方向の往復運動を行いつつ、列(行)方向に移動させることで膜形成を行う。まず、非成膜領域が含まれない場合、図4(a)に示すように、液体供給ノズル111〜117から吐出された反射防止材溶液411は、全て基板15に供給され、基板15上で広がって液状膜412として敷きつめられる。
【0059】
次いで、成膜装置20がアライメントマーク42の直前に来た場合、つぎのような動作を行う。図4(b)に示すように、アライメントマーク42の鉛直上に位置する液体供給ノズル113,116に対応する液体吸引部123,126が反射防止材溶液411の吸引動作を開始し、アライメントマーク42上への反射防止材溶液411の供給を遮断する。反射防止材溶液411の吸引は、アライメントマーク42を過ぎるまで行われる。なお、アライメントマーク42の存在の識別は、基板15のパターン設計情報により行う。
【0060】
このような実施形態では、液体吸引部121〜127で液体供給ノズル111〜117から吐出された液体の遮断を行う際、液体に脈流が生じることがない。このため、均一な膜厚の液状膜を形成することができる。また更に、液体の進路を進行方向に対して平行な方向に曲げて、基板への液体の供給を遮断することによって、液体が遮断される際に、進行方向に対して横方向に液体が飛び散ることがない。このため、均一な膜厚の液状膜を形成することができる。
【0061】
また、本実施形態では、ノズルの口を機械的に閉じて、反射防止材溶液の供給を遮断していない。よって、パーティクルが生じることが無く、反射防止材溶液中にパーティクルが混入することがない。
【0062】
次いで、アライメントマーク42を過ぎた時点で、図4(c)に示すように、ノズル113,116に対応する液体吸引部123,126の吸引動作を停止し、再び、ノズル113,116からも基板15に対して反射防止材溶液411の供給を行う。
【0063】
その後、被処理基板15の成膜領域への反射防止材溶液膜412の選択的な成膜が終了した後、ベーク処理を行って溶媒を揮発させる。そして、図4(d)に示すように、所望膜厚の反射防止膜413を形成する。そして更に、反射防止膜413の形成と同様に、レジスト材を、アライメントマーク及びチップ領域外を除く基板面へ選択的に成膜した。なお、レジスト材の固形分を1.5%とし、成膜装置20の移動速度を50mm/secにすることによって、膜厚0.3μmのレジスト膜が形成された。
【0064】
本実施形態では、アライメントマーク上に、反射防止膜とレジスト膜を形成しないようにした。このため、露光時のアライメント精度を飛躍的に向上することができた。更に、アライメント精度の向上をデバイス設計に反映させることにより、素子の電気的特性のばらつきを低減でき、さらにチップ面積をより小さくすることができた。
【0065】
なお、液体として反射防止材、レジスト材の希釈溶液を用いたが、これに限定されるものではない。本発明に用いられる液体には、導電材,層間絶縁材,配線材などの溶液,又は前記材料そのものを溶融したものを用いることができる。本発明で言う液体には、シンナーによる希釈溶液のほか、材料を溶融したものも含まれる。
【0066】
また、アライメントマークなどの非成膜領域の識別に、パターン設計情報を参照する以外に、図5(a)、(b)に示すように、パターン識別手段51a、51bを設置し、その取得画像を参照するようにしてもよい。パターン識別手段51a、51bは、液体供給ノズル11の進行方向(図中矢印の方向)前方に設けられ、進行方向前方のパターンを取得する。パターン識別手段51bは、進行方向が逆向きの場合に用いるものである。パターン識別手段51a、51bは、CCDカメラ又はイメージファイバー等からなる。
【0067】
なお、前述した実施形態では、液体遮断部として液体を直接吸引する方式を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図6(a)に示すように、液体吸引部62a、62bと、液体回収部63a、63bとを有して構成される液状膜成膜装置60を用いることも可能である。液体回収部63a、63bは、吸引部62a、62bの下方に設けられ、かつ液体13を挟むように配置される。本成膜装置60では、滴下された液体13を吸引によって吸引部62a(又は62b)に引き付け、引きつけられた液体13を下部の液体回収部63a(又は63b)で回収する(図6(b)、(c))。
【0068】
また、図7(a)〜図7(c)に示すように、ガス吹き付け部72a,72bから液体13に対してガスを吹き付け、液体13の滴下方向の変更を行って液体回収部63a、63bで回収する液状膜成膜装置70を用いることも可能である。図7(a)は、液体13の供給を遮断しないときの成膜装置の断面図である。図7(b)は、ガス吹き付け部72aからガスを吹き付けることにより、液体13の供給を遮断するときの断面図である。図7(c)は、ガス吹き付け部72bからガスを吹き付けることにより、液体13の供給を遮断するときの断面図である。
【0069】
但し、ガスを吹き付けて液体13の滴下方向の変更を行う際、ガスの吹き付け方向に流れを乱す障害物が無いことが望ましい。ガス吹き付け部72a,72bを2つ設けてノズルの往路、復路に応じてそれぞれのガス吹き付け部72a,72bを使い分けする場合には、ガス吹き付け部72a,72bの高さ方向の設置位置を異ならせることが望ましい。
【0070】
また、ガスを吹き付けて液体の滴下方向の変更を行い、液体の供給を遮断する別の手法として、図8に示すような液状膜成膜装置を用いてもよい。この手法では、ガス発生材に光を照射することによって反応を起こさせ、この反応で生じるガスをノズルから吐出された液体に吹き付ける。これにより、液体の滴下方向を変更して、基板への液体の供給を遮断するものである。
【0071】
図8に示すように、被処理基板15は、図示されていない試料台上に水平に載置されている。この被処理基板15の鉛直上に、基板15上に選択的な液状膜の成膜を行う液体供給ユニット80、この液体供給ユニット80を移動するためのユニット移動部16が配置されている。液体供給ユニット80は、液体供給ノズル11、光照射部(光源部82、光反射部83)、ガス吹き付け部84、液体回収部63a,63bを有している。
【0072】
液体供給ノズル11は、被処理基板15に対して液体13を吐出する。光発射部82は、ガス吹き付け部84に設けられたガス発生材を反応させるための光を発射する。光反射部83は、光発射部82から出た光を反射して光の方向を調節し、ガス吹き付け部84へ導くものである。ガス吹き付け部84は、石英基板84aとその上面に配置されたガス発生材84bからなっている。ガス発生材84bには、例えばニトロセルロース等が用いられる。このガス吹き付け部84に設けられたガス発生材84bは、光発射部82から出力された光を受けると、反応してガスを発生させる。このガスは、液体供給ノズル11から吐出された液体13の滴下方向を変更する。滴下方向が変更された液体13は、液体回収部63bにより回収させる。
【0073】
なお、光照射部は光源部のみで形成することができる。ここで言う光源とは、発光部または発光部よりファイバ等で輸送された光射出部のことをいう。ガス吹き付け部84には、この他に回転円盤、テープ状のものを用いることができ、石英基板84aも光源の光に対して吸収が低いものであれば、いかなるものを用いてもよい。
【0074】
この液体供給ユニット80では、被処理基板15に連続的に液体を供給する場合、次のような動作を行う。液体供給ノズル11より、基板15に対して液体13を吐出させる。この吐出を行いながら、ユニット移動部16にて液体供給ノズル11を移動することにより、基板15に液体13を一定量で供給し、液状膜14を形成する。
【0075】
一方、基板15への液体13の供給を遮断する場合には、次のような動作を行う。図8は、液体供給ノズル11が紙面左側に移動する場合を示す。光発射部82から光を発射させる。この光は、光反射部83によりその方向が調整されて、ガス吹き付け部84のガス発生材84bに照射される。ガス吹き付け部84では、光を照射されたガス発生材84bが反応し、この反応によってガスが発生する。このとき、ガス吹き付け部84に発生したガスを、液体供給ノズル11から吐出される液体13に吹き付ける。これにより、液体13の滴下方向を変更して、液体回収部63bに液体13を回収させる。こうして、液体供給ノズル11から被処理基板15への液体13の供給が遮断される。なお、前記ガス吹き付け部をノズル11に対して反対側に設ければ、液体回収部63aにより液体13を回収することも可能である。
【0076】
図9は、前記液状膜成膜装置にて基板15上に液体を吐出したときの吐出直後の液体パターンを示す上面図である。図9に示す液体パターン14aは、連続して液体13を供給した塗布部分である。さらに、断続的に形成された液体パターン14bは、ガス吹き付け部84にてガスを発生させたときの遮断(間隙形成)と、ガスを発生させないときの供給(液体パターン14b形成)とを交互に繰り返した塗布部分である。
【0077】
液体パターン14aは基板上に形成されたパターンが疎な領域に塗布し、液体パターン14bは基板上に形成されたパターンが密な領域に塗布するのが望ましい。このように塗布すれば、基板上のパターンによる凹凸に影響されることなく、凹凸いずれの領域でも平坦な表面を持つ液状膜14を形成することができる。
【0078】
また、液体回収部63a、63bで液体を回収する場合、液体回収部63a、63bの縁から液体が垂れて、被処理基板15上に液体がかかることがある。この対策として、図10に示すように、液体回収部63a、63bの下方に、さらに垂れ防止部85a、85bをそれぞれ設ける。これにより、液体回収部63a、63bの縁から垂れた液体を垂れ防止部85a、85bで回収することができる。なお、垂れ防止部85a、85bの縁は、液体回収部63a、63bの縁より外側に来るようにする。
【0079】
なお、上述した液体供給ユニットでは、液体の供給を遮断する際に、ノズルの進行方向後方側に液体の滴下方向を変化させていたが、進行方向前方側に滴下方向を変化させてもよい。しかし、ノズルの移動が高速の場合、滴下された液体は後方に流されるので、液体の滴下方向を進行方向に対して後方に変化させるようにすれば、ノズルより進行方向後方で液体を捕獲することが容易となる。垂れ防止部85a、85bは、図5、図6、図7、図8、及び図16に示すユニットにも、適用することができる。
【0080】
従って、ノズルの移動速度が速い場合、図11の液体供給ユニットのレイアウトに示すように、個々の液体供給ノズル11に対してノズルの移動方向(前後)に液体遮断部91a,91bを配置し、進行方向に応じて液体遮断部を使い分けることが好ましい。なお、液体遮断部91a,91bとは、前述した液体吸引部12a,12b、液体吸引部62a,62bと液体回収部63a,63b、ガス吹き付け部72a,72bと液体回収部63a,63b、及びガス吹き付け部84と液体回収部63bを総合した呼称である。一方、ノズル11の移動速度が遅い場合には、進行方向に対して前と後ろのどちら側で液体を回収しても良い。その場合、液体遮断部と液体回収部を1つずつにして、いずれの進行方向に対しても同一の液体回収部で回収するようにしても良い。
【0081】
以下に、ノズル1個に対して1個の液体遮断部が設けられた構成について、図12〜19に示す液体供給ユニットのレイアウトを用いて説明する。なお、図12〜19において、図11と同一な部位には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0082】
図12に示す液体供給ユニットは、液体供給ノズル11の移動方向の一方に液体遮断部91を配置した構成である。この液体供給ユニットを用いる場合には、被処理基板への液体の供給を往路のみ、または復路のみ行うようにしてもよい。
【0083】
また、図13に示す液体供給ユニットは、液体供給ノズル11の移動方向の一方に液体遮断部91を配置した構成である。この液体供給ユニットは、ガスを吹き付けて遮断を行う機能のものを液体遮断部91に用いる場合に効果的である。この液体供給ユニットでは、液体遮断部91が交互に配置されているため、射出されたガスの相互の干渉を防ぐことができる。
【0084】
図14,19に示す液体供給ユニットは、図13に示した液体供給ユニットの別の形態であり、液体の吐出間隔を狭めるようにノズル11及び液体遮断部91を適切に配置した構成である。即ち、図14に示す液体供給ユニットでは、重ならないように2列に配列された液体供給ノズル11を挟むように、それぞれ対応する液体遮断部91が配置されている。又、図15に示す液体供給ユニットでは、重ならないように2列に配列された液体遮断部91を挟むように、それぞれ対応する液体供給ノズル11が配置されている。
【0085】
ところで、図16(a)、(b)に示すように、液体13の遮断をシャッター141で行ってもよい。基板15に液体13を供給する場合を図16(a)に示す。一方、基板15への液体13の供給を遮断する場合を図16(b)に示す。このような液体供給ユニットでは、断面が台形のシャッター141を用いる。そして、液体13の供給を遮断する場合には、ノズル11から吐出された液体13が通過するラインへ進行方向の上流側よりシャッター141を挿入する。シャッター141の形状及び挿入方向は、挿入の際に液体13が被処理基板15上に飛散せず、シャッター141の裏より滴下しない構造であれば如何なるものであってもよい。
【0086】
ノズルの移動速度が高速の場合には液体が進行方向後方に流されるため、その流れを乱さないように、液体が流される方向とシャッターの進入方向を同一方向にしている。シャッターを進行方向後方より挿入すると、液体が飛散し成膜基板表面が汚れてしまう。
【0087】
[第2実施形態]
本実施形態では、予め非成膜領域(アライメントマーク部、基板外周のチップ非作成領域)に反射防止材の溶液を弾く溶剤を成膜しておき、その後に反射防止材を成膜する手法について説明する。
【0088】
図17(a)〜図17(d)は、本発明の第2実施形態に係る液状膜の選択成膜の工程を示す装置及び基板の断面図である。まず、図17(a)に示すように、アライメントマーク42が表面に形成されている被処理基板15を用意し、図示されていない試料台の上にこの基板15を水平に設置する。
【0089】
次いで、図17(b)に示すように、単一の液体供給ノズル11を有する図1(a)〜図1(c)に示した液体供給ユニット10を、基板15に対して行(列)方向の往復運動を行いつつ、列(行)方向に移動させ、反射防止材溶液を成膜しない領域、即ちアライメントマーク42を含む領域に選択的にEEP溶剤151を滴下する。なお、使用したノズル11の口の形状は、10μm×40μm(長辺がノズル進行方向に直交)の長方形である。
【0090】
次いで、複数の液体供給ノズル111〜117と液体吸引部121〜127を有する図2に示した液状膜成膜装置20を用いて、反射防止材溶液411の選択成膜を行う。このとき、図17(c)に示すように、被処理基板15のアライメントマーク42を含む領域に対しては、反射防止材溶液411の供給を遮断した。なお、溶剤中の反射防止材の固形分を0.5%とし、液体供給ユニットの移動速度を100mm/secにして、膜厚0.055μmの反射防止材溶液膜412を形成した。
【0091】
そして、選択成膜の終了後にベーキングを行った結果、図17(d)に示すように、EEP溶剤151は揮発して無くなった。また、反射防止材溶液膜412中の溶媒が揮発することによって、反射防止膜41がアライメントマーク42の領域以外に精度良く形成することができた。
【0092】
次に、反射防止膜41の成膜と同様に、アライメントマーク及びチップ領域外の非成膜領域に予めEEP溶剤を選択的に塗布した。その後、レジスト材をEL溶剤に溶かした溶液を基板15の成膜領域に塗布した。レジスト材の溶液は固形分を1.5%とし、液体供給ユニットの移動速度を50mm/secにしたところ、膜厚0.3μmのレジスト膜を形成することができた。
【0093】
本実施形態では、アライメントマーク上に反射防止膜とレジスト膜を形成しなかったため、露光時のアライメント精度を飛躍的に向上することができた。更にアライメント精度の向上をデバイス設計に反映させることにより、素子の電気的特性のばらつきを低減でき、さらにチップ面積をより小さくすることができた。
【0094】
なお、反射防止材、レジスト材の希釈溶液の成膜は、次の工程により行うことも可能である。図17(b)に示した工程の後、図18(a)に示すように、液体の遮断機能を有さない液状膜成膜装置160を用いて、反射防止材溶液又はレジスト材溶液の選択的な吐出を行わずに、レジスト材溶液1611を被処理基板15上に一様に滴下し、レジスト材溶液膜1612を形成する。
【0095】
基板15上に一様に滴下されたレジスト材溶液1611のうち、EEP溶剤151上に滴下されたレジスト材溶液1611は、EEP溶剤151の表面を滑り降りてEEP溶剤151の周囲に移動した。このように、EL溶剤のレジスト材溶液膜1612を塗布した後、ベーク処理を行ったところ、図18(b)に示すように、EEP溶剤151は揮発してなくなり、レジスト材溶液膜1612中に含まれるEL溶剤も揮発した。以上により、基板15のアライメントマーク42上を除く領域に、選択的にレジスト膜161を成膜することができた。
【0096】
なお、前記アライメントマーク42の非成膜領域の近傍ではレジスト膜161の膜厚が厚くなったが、この領域にデバイスに寄与するパターンを形成する必要がなかったため加工精度に影響を及ぼさなかった。
【0097】
[第3実施形態]
本実施形態では、本発明を配線パターンに適用した例について説明する。試料台の上に、厚さ3mmのAlNxからなる被処理基板を水平に設置した。被処理基板の上方には、液状膜成膜装置が設置してある。
【0098】
本実施形態では、図6(a)〜図6(c)に示した液体供給ユニットを複数個配列した液状膜成膜装置を用いて配線パターンの形成を行った。液体供給ユニットは、装置の移動方向と直交する方向に複数配置される。複数の液体供給ユニットの各々の液体吸引部は独立に制御され、成膜領域または非成膜領域に対して選択的に液体を塗布することができる。
【0099】
なお、使用した液体供給ユニットの液体供給ノズルの配置間隔は100μmである。前記ノズルの口の形状は、40μm×40μmの正方形である。この装置を被処理基板に対し、行(列)方向の往復運動を行いつつ、列(行)方向に移動させることによって液状膜の形成を行った。
【0100】
この装置を被処理基板に対し、配線の描画方向に沿って移動させて膜形成を行った。装置の移動速度は、直線及び曲線方向については一定の速度で移動させ、パターンの折り返し部分には曲率を持たせてノズルの移動速度に変化が生じないようにした。
【0101】
また、各液体供給ノズルから吐出される配線材料である銀ペーストを、連続的に、かつ単位時間あたりの吐出量が一定となるように調整して、膜形成を行った。配線設計データに基づき、配線を設けない領域では液体吸引部より液体の吸引を行い、銀ペーストが被処理基板上に供給されるのを防止した。そして、全ての配線パターンを形成した後、400度で基板の焼成を行い溶剤を揮発させることによって、配線パターンを固化、定着させた。
【0102】
本実施形態で作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーター(均熱板=AlNx、ヒーター材=銀)として作動させて、板状の被処理物に対し150度の加熱を行ったところ、温度均一性が±0.2度であった。従来のシルクスクリーンを用いた印刷(印刷方向で塗布斑が生じる)で作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーターとして作動させたところ、抵抗のばらつきが大きく±1度の温度ばらつきが生じていた。それに比べて本実施形態では、前述したように温度の均一性が飛躍的に向上した。また、吐出の制御をノズル内部で行う従来の液体供給ノズルを用いて作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーターとして作動させたところ、脈動の影響により抵抗値がばらつくため±0.6度の温度ばらつきがあった。これと比べても本実施形態では、飛躍的に温度の均一性を向上させることができた。
【0103】
[第4実施形態]
本実施形態では、本発明を配線パターンの形成に適用した例について説明する。試料台の上に、厚さ3mmのAlNxからなる被処理基板を水平に設置した。被処理基板の上方には、液体供給ノズルが設置してある。
【0104】
本実施形態では、図16(a)、(b)に示した液体供給ユニットを複数個配列した液状膜成膜装置を用いて配線パターンを形成した。液体供給ユニットは、装置の移動方向と直交する方向に複数配置される。複数の液体供給ユニットの各々のシャッターは独立に制御され、成膜領域または非成膜領域に対して選択的に液体を塗布することができる。使用した液体供給ノズルの口の形状は、40μm×40μmの正方形である。
【0105】
このような成膜装置を用いて、第3実施形態と同様な手法で配線パターンの形成を行った。装置の移動は、配線設計データに基づいて行い、配線の始点でシャッターを開放して液体を基板に供給し、配線の終点でシャッターを挿入してその供給を遮断した。これにより、配線を形成しない領域ではシャッターを挿入し、銀ペーストが被処理基板上に供給されるのを防止した。そして、全ての配線パターンを形成した後、400度で基板の焼成を行い、配線パターンを固化、定着させた。
【0106】
本実施形態で作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーター(均熱板=AlNx、ヒーター材=銀)として作動させて、板状の被処理物に対し150度の加熱を行ったところ、温度均一性が±0.2度であった。従来のシルクスクリーンを用いた印刷(印刷方向で塗布斑が生じる)で作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーターとして作動させたところ、抵抗のばらつきが大きく±1度の温度ばらつきが生じていた。それに比べて本実施形態では、前述したように温度の均一性が飛躍的に向上した。また、吐出の制御をノズル内部で行う従来の液体供給ノズルを用いて作成した配線パターンに対して通電を行い、ヒーターとして作動させたところ、脈動の影響により抵抗値がばらつくため±0.6度の温度ばらつきがあった。これと比べても本実施形態では、飛躍的に温度の均一性を向上させることができた。
【0107】
[第5実施形態]
本実施形態では、液体供給ノズルと液体遮断部を持ち、かつこれらが一体化され、基板に対して移動しながら前記ノズルから鉛直に供給される液体を前記遮断部で遮断するという手法において、ノズルの移動速度が速い場合に生じる問題を克服する例について説明する。
【0108】
液体供給ノズルと液体遮断部を一体化したものでは、液体遮断部の遮断機能の動作よりノズルの移動速度が速い場合、非成膜領域(例えば、アライメントマーク部)以外の領域まで、すなわち成膜領域に対しても液体の供給が行われないという問題が生じる場合がある。この場合の成膜状態を図19に示す。
【0109】
図20(a)は、本発明の第5実施形態に係る液状膜成膜装置の構成を示す断面図である。さらに、図20(a)〜図20(c)は、前記液状膜成膜装置を用いた液状膜14の選択成膜の工程を示す断面図である。
【0110】
この液状膜成膜装置は、液体供給ノズル95と液体遮断部96を有している。液体供給ノズル95は、被処理基板15に対して液体13を吐出する。液体遮断部96は、液体供給ノズル95から吐出される液体13が基板15に供給されるのを遮断する。液体供給ノズル95と液体遮断部96とは、互いに独立に移動可能に構成されている。さらに、液体遮断部96は、液体供給ノズル95のノズル口の高さと被処理基板15との間の高さに配置されている。
【0111】
このように構成された液状膜成膜装置では、液体の塗布が次のように行われる。
【0112】
図20(a)に示すように、アライメントマーク42を表面に有する被処理基板15が、図示されていない試料台の上に水平に設置されている。この被処理基板15の鉛直上に、基板15に液体の吐出を行う液体供給ノズル95が配置されている。液体供給ノズル95には、このノズル95を移動させるノズル移動部97が設置されている。
【0113】
基板15に対して液体13を供給する場合、ノズル95をノズル移動部97により移動させつつ、ノズル95から液体13を吐出して基板15上の成膜領域に液体13を供給する。ここで、液体供給ノズル95の移動に先行し、非成膜領域であるアライメントマーク42の鉛直上に液体遮断部96を移動させ配置しておく。
【0114】
次いで、図20(b)に示すように、液体供給ノズル95は、液体13を吐出しながら移動し、アライメントマーク42(非成膜領域)の鉛直上に達する。すると、液体遮断部96は、ノズル95から吐出された液体13が基板15上に滴下するのを遮断する。これにより、基板15上への液体13の供給が遮断される。さらに、液体供給ノズル95が移動してアライメントマーク42の鉛直上をはずれると、図20(c)に示すように、液体遮断部96による液体13の遮断が解除され、基板15上への液体13の供給が再開される。
【0115】
図21は、本実施形態で成膜した液状膜の成膜状態を示す上面図である。図21に示すように、アライメントマーク42が形成された非成膜領域の外側の成膜領域には液状膜14が確実に形成されており、前述した成膜領域に対しても液体13の供給が行われないという問題を解決することができる。
【0116】
従来の液体供給ノズルと液体遮断部を一体化したものでは、液体遮断部の遮断機能の動作よりノズルの移動速度が速い場合、非成膜領域以外の領域まで液体の供給が行われないという問題が生じていた。本実施形態では、液体遮断部を予め非成膜領域上に移動し、液体供給ノズルが通過する直前から遮断機能を動作させる。そして、この液体遮断部を横切るように液体供給ノズルを通過させることにより、所望の領域のみに非成膜領域を形成することを可能にした。なお、液体遮断部には、物理的に液体を遮断する方法、吸引またはガス放出による方法など何れの方法を用いてもよい。
【0117】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能である。
【0118】
以上説明したように本発明の第1〜第5実施形態によれば、ノズルから吐出する液体の吐出量を常に一定にしておき、基板への液体供給を遮断する際には、ノズル下部に設けた液体遮断部にて吐出された液体を遮断することにより、パーティクルの発生を抑制でき、さらに、液体供給の遮断直前および遮断終了後の液体供給開始時に液体に脈流を生じさせることなく、被処理基板上に液体を均一に供給することができる。
【0119】
本発明の第1〜第5実施形態を用いれば、基板上に選択的に液状膜を成膜するに際し、液状膜中への不純物の混入を抑制し、かつ成膜された液状膜の膜厚分布を均一にすることができる成膜方法及び成膜装置を提供することが可能である。
【0120】
[第6実施形態]
本実施例では、凹凸のある被処理基板にSOG溶液を塗布し、かつその表面を平坦にする手法について説明する。
【0121】
図22は、本発明の第6実施形態に係る塗布装置の概略構成を示す図である。この塗布装置は、液体供給ノズル11、ノズル駆動部81、及びパターン設計情報17を有している。液体供給ノズル11は、被処理基板18に対して液体13を滴下する。ノズル駆動部81は、パターン設計情報17に基づいて液体供給ノズル11を移動させる。
【0122】
図23(a)〜図23(c)を用いて、この塗布装置を用いた被処理基板18上への絶縁膜の成膜工程を説明する。なお、本実施形態においては、絶縁膜材料にSOGを選択し、固形分20%となるようにシンナーに溶かしたSOG液体を用いた。
【0123】
被処理基板18は、図23(a)に示すように、未処理の基板19上に、例えば配線などの構造物23が形成され、凹部24が存在するものである。被処理基板18に形成されている凹部(スペース)24の深さは0.25μm程度である。そして、被処理基板18には、孤立ライン領域、ライン&スペース領域、及び孤立スペース領域等が存在している。
【0124】
図23(a)に示す構造の被処理基板18上にSOG膜を成膜するため、被処理基板18を固定し、液体供給ノズル(口径50μm)11からSOG溶液を連続的に吐出させる。そして、図24に示すように、液体供給ノズル11を、列方向に往復移動させつつ、被処理基板18上のパターン形成領域31の領域外の折返し点で行方向に所定のピッチで移動させた。なお、行方向の前記所定のピッチは、基板18上の液体の行方向の広がり量より狭くなるように設定する。
【0125】
液体供給ノズル11から液体13を吐出させたときの吐出部の断面図を図25に示す。図25に示すように、ノズル11から被処理基板18上に吐出されたSOG溶液35aは薄く広がり、SOG溶液の行方向の広がり量より移動ピッチを狭くしておけば、広がったSOG溶液35bと既に被処理基板18上に供給されていたSOG溶液36とが接続するようになる。従って、液体供給ノズル11から吐出されたSOG溶液のラインが全て接続するようになる。このため、パターン形成領域31の全領域に対してSOG溶液を塗布することができる。
【0126】
ここでは、ノズルの移動速度V0 =100mm/sec、ノズル往復運動の両サイドでの送り(移動)ピッチP=100μmの条件下で、焼成後のSOG(SiO2)膜の膜厚が1μmになる吐出量を求めて、成膜条件を決定した。
【0127】
決定された成膜条件を元に、単位面積中の凹部の比率に応じて、ノズル11の列方向の移動速度Vを変化させてSOG溶液の塗布を行った。なお、移動速度の調整は100μm単位で行い、100μm2領域中の凹部の比率Sと、凹部の深さd、成膜する厚さtに対し移動速度Vを
V= V0 /((t−d)+dS) (1)
とした。
【0128】
例えば、図26に示すような凹凸パターンに成膜する場合、凹部の比率が75%である領域のノズル移動速度は229mm/secとした。また、凹部の比率が50%,12%の領域では、それぞれノズル移動速度を267、357mm/secとした。成膜の際、液体供給ノズル11から吐出されたSOG溶液は時間とともに広がり、最終的には100μm程度の幅になった。
【0129】
このような塗布手法を用いた結果、SOG溶液の塗布が終了した後の被処理基板18上のSOG溶液の表面は平坦であった。さらに、SOG溶液の表面位置、すなわち配線等のパターンを除いた基板19の表面からの高さは領域に応じて変わっていなかった。その後、溶剤を蒸発させる際に、基板18を水平方向に2mm程度振動させてSOG溶液を更に流動させ、更に平坦化を図った。
【0130】
さらに、図23(b)に示すように、溶剤をゆっくり蒸発させてSiO2膜25を形成した。SiO2膜25の膜厚は、パターン上部に形成された膜の膜厚が0.25μmであり、凹部に形成された膜の膜厚が0.50μmであった。SiO2膜25表面の凹凸は3nm程度であり、表面が平坦なSiO2膜25を被処理基板18上に形成することができた。
【0131】
さらに、図23(c)に示すように、SOGを形成したのと同様に本装置を用いて、SiO2膜25上にDUV光(波長248nm)に対し反射防止効果をもつ反射防止膜26を膜厚50nm形成した。ここでは、ほぼ平坦なSiO2膜25表面に対して均一な膜厚で、さらに表面の凹凸に沿って反射防止膜26を形成する必要がある。液体供給ノズル11の移動速度を一定にして、反射防止膜26の溶剤に対する固形分量を調整し、かつノズル11の移動ピッチを液体13の広がり量より若干少なくなるように制御して成膜を行った。この反射防止膜26の形成では、ノズルの移動速度Vを凹部で1%速く、凸部で1%遅くした。このような速度分布は成膜後の溶液の流動により凹部で厚みを増すことを想定したもので、成膜の段階で流動で損失する分を凸部に予め与えるようにしている。
【0132】
次いで、反射防止膜26と同様の手法を用いて、反射防止膜26上に膜厚0.25μmのレジスト膜を形成した。なお、反射防止膜26は固形分1%(粘度1.5cp)、レジスト膜は固形分を3%(粘度1.7cp)とした。さらに、DUV光による露光を行い、PEB、現像を行い、0.25μm線幅のレジストパターン27を形成した。以上のように、基板表面の平坦化を精度良く行い、その上の反射防止膜、レジスト膜も微小段差に応じて形成することにより、線幅寸法の制御性が3nm以内と大変良好な状態でパターンを形成できた。
【0133】
また、前記実施形態では、図27(a)に示すように、被処理基板18の外周の一端側から他端側にノズルを移動しながらSOG溶液を塗布した。しかし、SOG溶液及び基板表面の状態によってはこの塗布手法を用いた場合、次のような不具合を生じる場合がある。
【0134】
図27(b)は、前記不具合が生じた場合の図27(a)に示す基板の27b−27b線に沿った断面図である。液体供給ノズル11が基板18上を移動して吐出を開始する始点領域28では、溶剤濃度が低くなり、始点領域28から溶剤の揮発が生じ、SOG溶液に凝集が起こる。その結果、固化した際に、図27(b)に示すように膜40の始点領域28が角状に盛り上がり、その周囲で膜厚が薄くなる。
【0135】
このような不具合が生じる場合には、図28(a)に示すように、基板の内部側(始点37)から基板外周の両側(終点38)に向かって、ノズル11を移動させながらSOG溶液を塗布する。詳述すると、被処理基板18の内部側からノズル11を行方向に往復移動させつつ、折返し点で列方向に所定のピッチで移動させて、SOG溶液を被処理基板18の外周の一端側まで塗布する。さらに、被処理基板18の内部側からノズル11を行方向に往復移動させつつ、折返し点で列方向に所定のピッチで移動させて、SOG溶液を被処理基板18の外周の前記一端側と異なる他端側まで塗布する。このとき、互いの塗布が重ならないようにする。また、前記所定のピッチは、基板18上の液体の列方向の広がり量より狭くなるように設定する。このような塗布を行えば、吐出の始点である内部で溶剤の濃度が低くなることはなく、凝集が起こって、図28(b)に示すように膜40の始点領域28が角状に盛り上がることはない。
【0136】
また、被処理基板18の外周部39に着目すると、図29(a)に示すように、膜40の外周の曲線がきれいに整うように液体を塗布した場合、外周部39では基板18の内側同じ方向に表面張力がかかる。このため、外周部の膜に凝集が起こり、膜厚が厚くなってしまう。そこで、図29(b)に示すように、膜40の外周がジグザグな形状(リアス形状)になるように液体を塗布すれば、表面張力が分散されるため、外周部39で膜厚が厚くなるのを防止することができる。図29(b)に示すようなジグザグな形状を形成するには、図20(a)〜図20(c)に示した手法を用いて液体の遮断タイミングを調整すればよい。なお、図29(a)、(b)は、被処理基板の外周部の拡大図である。
【0137】
本発明の実施形態では液体としてSOGの希釈溶液を用いたが、これに限るものではない。リソグラフィープロセスで用いる反射防止膜、導電膜、及びレジスト膜も同様の手法で成膜可能である。これらの膜を形成する場合もシンナーで希釈して用いるが、その時の固形分量は3%以下であることが望ましい。また、配線材料として金属ペーストを用いた成膜に対しても適用可能である。また、本実施形態は液体としてシンナーによる希釈溶液を用いたが、成膜材料を溶融した液体を用いることも可能である。
【0138】
なお、ノズルの進行方向(列方向)に対して凹部の割合が変化せず、進行方向に直交する方向(行方向)に対して凹部の割合が変化する被処理基板の場合、移動速度を変化させずに、移動ピッチを変化させることにより、表面が平坦な膜を形成することができる。また、場合によっては、ノズルの移動速度と移動ピッチの両方を変化させても良い。
【0139】
本実施形態においては、被処理基板18上の凹部の比率を求める手法として、設計時のパターン情報を用いた。図30に示すように、画像取得部43a、43bにより基板18の表面画像として取得し、画像処理演算部44により演算を行って凹部の比率を求めることも可能である。画像取得部43a、43bは、CCD等からなり、液体供給ノズル11の進行方向前方に設置される。また、凹部の比率は、イメージそのものから取得しても良い。さらに、計測波長以下の微細パターンが存在する場合には、反射光の濃淡として取得し、そのコントラスト値を凹凸比にみなしてもよい。なお、液体供給ノズル11の往復移動を考慮し、移動方向の両側に画像取得部43a,43bが設置されていることが好ましい。
【0140】
[第7実施形態]
本実施形態では、液体供給ノズル(口径50μm)をノズル移動方向と直交する方向に複数配置し、かつ液体供給ノズルからの液体の吐出量をそれぞれ独立に制御できるものを用いて、SOG溶液の塗布を行った。なお、被処理基板及びSOG溶液の条件は、前記第6実施形態と同様である。
【0141】
列方向のノズル移動速度V0 が100mm/sec、ノズルの折返し点での移動ピッチPが100μmの条件下で、焼成後のSOG(SiO2)膜が1μmとなるSOG溶液の吐出量G0 を求めた。その結果、吐出量G0 は、5μl/secであった。
【0142】
この条件を基に、単位面積中の凹部の比率に応じて吐出量Gを変化させて成膜を行った。吐出量Gの調整は10μl単位で行い、100μm2領域中の凹部の比率Sと、凹部の深さd、成膜する厚みtに対し吐出量Gを
G=G0 ((t−d)+dS) (2)
とした。
【0143】
本実施形態の塗布装置は、図31に示すように、進行方向に対して直交するように(進行方向が列方向であれば行方向に)、液体供給ノズル52a〜52gが配列されている。各液体供給ノズル52a〜52gはその上流側にそれぞれ液体輸送ポンプ(不図示)が接続され、各液体輸送ポンプからの輸送量を変えることによって、各液体供給ノズル52a〜52gからの吐出量が調整可能になっている。
【0144】
成膜の際、基板18上の凹部の占める割合に応じて、液体供給ノズル52a〜52gからそれぞれ吐出量を変えてSOG溶液を吐出し、SOG膜を成膜した。なお、領域53,54,55は、それぞれ凹部密度が小,中,大の領域である。そして、液体輸送ポンプは、被処理基板18上のパターン設計データに基づき算出された凹部比率に応じて、式(2)に従い液体の輸送量を変更する。
【0145】
例えば、図32(a)に示す様な凹パターンに成膜する場合、凹部の比率が75%であるときの吐出量は2.19μl/secである。また、凹部の比率が50%,12%の領域では、それぞれ吐出量を1.87μl/sec、1.40μl/secとした。なお、図32(a)において、領域64a〜64gは、それぞれ液体供給ノズル52a〜52gから供給されたSOG溶液が表面を覆う領域に対応する。
【0146】
液体供給ノズル52a〜52gから吐出されたSOG溶液は時間とともに広がり、最終的には100μm程度の幅になった。SOG溶液の塗布終了後、被処理基板18上のSOG溶液の表面は平坦であった。さらに、SOG溶液の表面位置、すなわち配線等のパターンを除いた基板18表面からの高さは領域に応じて変わっていなかった。その後、基板18を水平方向に2mm程度振動させてSOG溶液を更に流動させ、更に平坦化を図った。
【0147】
さらに、溶剤をゆっくり蒸発させて、図32(b)に示すように、SiO2膜56を形成した。SiO2膜56の膜厚は、パターン上部に形成された膜の膜厚が0.25μmであり、凹部に形成された膜の膜厚が0.50μmであった。基板表面上の凹凸は5nm程度であり、表面が平坦なSiO2膜25を被処理基板18上に形成することができた。
【0148】
さらに、第6実施形態と同様に、SOGを形成したのと同様に本装置を用いて、SiO2膜56上にDUV光(波長248nm)に対し反射防止効果をもつ反射防止膜を膜厚50nm形成した。反射防止膜は基板18の微小な段差上に均一に成膜する必要があるため、液体の吐出量Gを凹部で1%少なく凸部で1%多くした。このような吐出量は成膜後の溶液の流動により凹部で厚みを増すことを想定したもので、成膜の段階で流動で損失する分を凸部に予め与えるようにしている。
【0149】
次いで、反射防止膜と同様の手法を用いて、反射防止膜上に膜厚0.25μmのレジスト膜を形成した。なお、反射防止膜は固形分1%(粘度1.5cp)、レジスト膜は固形分を3%(粘度1.7cp)とした。さらに、DUV光による露光を行い、PEB、現像を行い、0.25μm線幅のレジストパターンを形成した。以上のように、基板表面の平坦化を精度良く行い、その上の反射防止膜、レジスト膜も微小段差に応じて形成することにより、線幅寸法の制御性が3nm以内のパターンを形成できた。
【0150】
なお、液体遮断機能を用い、液体吐出ノズルからの吐出量を一定にし、基板上に到達する液量がGとなるように遮断機能による遮断量を調整しても、本実施例と同様の効果を得ることができる。
【0151】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では液体としてSOGの希釈溶液を用いたが、これに限るものではない。リソグラフィープロセスで用いる反射防止膜、導電膜、及びレジスト膜も同様の手法で成膜可能である。これらの膜を形成する場合もシンナーで希釈して用いるが、その時の固形分量は3%以下であることが望ましい。また、配線材料として金属ペーストを用いた成膜に対しても適用可能である。
【0152】
本実施形態で用いた複数の液体供給ノズルの配置(間隔)は適当でも良いが、チップ間隔に対応させてもよい。その場合、各液体供給ノズルは、各チップの同じ凹凸差の部分を埋めることになるので、各液体供給ノズルの吐出量を一括して制御可能になり、操作性が飛躍的に向上する。
【0153】
また、前記実施形態では、液体供給ノズルを移動させていたが、液体供給ノズルの位置を固定して、被処理基板を移動させても良い。また、液体供給ノズルと被処理基板の両方を移動させても良い。また、相対的な移動方向は、前記実施形態に限るものではなく、例えばノズルから吐出された液体が螺旋を描くように移動させても良い。
【0154】
また、液体の広がり量の調整は、液体中に含まれる固形分量,液体の粘度あるいは吐出速度,又は被処理基板或いは液体供給ノズルの移動速度を調整することによって行うことができる。
【0155】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能である。
【0156】
以上説明したように本発明の第6、第7実施形態によれば、液体を連続的に吐出しながら被処理基板と吐出ノズルとを相対的に移動させて、基板の処理面に対して液体を塗布することによって、液体を効率よく使用しながら被処理基板上に塗布できる。又、被処理基板の凹部の割合に応じて、ノズルの移動速度,移動ピッチ又は液体の吐出量を変化させることによって、塗布全面で表面が平坦な膜を形成することができる。
【0157】
本発明の第6、第7実施形態を用いれば、液体を効率よく基板上に塗布できると共に、基板上に形成されたパターンによる凹凸に影響されることなく、パターンを除いた基板表面からの液状膜の厚さを均一にすることができる成膜方法を提供することが可能である。
【0158】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、基板上に選択的に液状膜を成膜するに際し、液状膜中への不純物の混入を抑制し、かつ成膜された液状膜の膜厚分布を均一にすることができる成膜装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係る液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図2】前記液体供給ユニットを複数配置した液状膜成膜装置の構成を示す断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、前記液体供給ユニット内の液体供給ノズルの吐出口の形状を示す図である。
【図4】(a)〜(d)は、前記液状膜成膜装置を用いた液状膜の選択成膜の工程を示す装置及び基板の断面図である。
【図5】(a)、(b)は、パターン識別手段を有する液体供給ユニットの構成を示す図である。
【図6】(a)〜(c)は、液体吸引部と液体回収部を有する液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、ガス吹き付け部と液体回収部を有する液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図8】ガス発生材を用いたガス吹き付け部と液体回収部を有する液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図9】前記液体供給ユニットにて基板上に液体を吐出したときの吐出直後の液体パターンを示す上面図である。
【図10】さらに垂れ防止部を有する前記液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図11】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第1構成例を示すレイアウトである。
【図12】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第2構成例を示すレイアウトである。
【図13】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第3構成例を示すレイアウトである。
【図14】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第4構成例を示すレイアウトである。
【図15】複数の液体供給ノズルと液体遮断部の第5構成例を示すレイアウトである。
【図16】(a)、(b)は、液体遮断部にシャッターを用いた液体供給ユニットの構成を示す断面図である。
【図17】(a)〜(d)は、本発明の第2実施形態に係る液状膜の選択成膜の工程を示す装置及び基板の断面図である。
【図18】(a)、(b)は、液体の遮断機能を持たない液体供給ユニットを用いた液状膜の選択成膜の工程を示す装置及び基板の断面図である。
【図19】成膜領域に対しても液体の供給が行われない場合の成膜状態を示す基板の上面図である。
【図20】(a)〜(c)は、本発明の第5実施形態の液状膜成膜装置の構成を示す装置及び基板の断面図である。
【図21】前記液状膜成膜装置で成膜した液状膜の成膜状態を示す基板の上面図である。
【図22】本発明の第6実施形態に係る塗布装置の構成を示すダイヤグラムである。
【図23】(a)〜(c)は、前記塗布装置を用いた被処理基板上への成膜工程を示す基板の断面図である。
【図24】前記処理基板上に対する液体供給ノズルの移動経路を示す図である。
【図25】液体供給ノズルから液体を吐出させたときの吐出部の断面図である。
【図26】処理基板上の凹凸パターンに対する液体供給ノズルの移動速度の例を示す図である。
【図27】(a)は、液体塗布時の処理基板上に対する液体供給ノズルの移動経路を示す図である。(b)は、前記処理基板上に塗布された液状膜に不具合が発生した場合の基板の断面図である。
【図28】(a)は、前記不具合を対策した液体塗布時の処理基板上に対する液体供給ノズルの移動経路を示す図である。(b)は、前記処理基板の断面図である。
【図29】(a)、(b)は、被処理基板における外周部の拡大図である。
【図30】画像取得手段を有する前記塗布装置の構成を示す断面図である。
【図31】複数の液体供給ノズルを有する塗布装置の構成を示す断面図である。
【図32】(a)は、処理基板上の凹凸パターンに対する液体供給ノズルの吐出量(滴下速度)を示す図である。(b)は、図31に示した塗布装置により塗布された基板の断面図である。
【図33】(a)、(b)は、従来の塗布ノズルの構成を示す図である。
【図34】(a)、(b)は、従来の別の塗布ノズルの構成を示す図である。
【図35】従来の塗布装置で形成された膜の構造を示す断面図である。
【図36】(a)、(b)は、図35に示した構造に対しリフロー処理した場合の膜の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10…液体供給ユニット
11…液体供給ノズル
12a、12b…液体吸引部
13…液体
14…液状膜
14a、14b…液体パターン
15…被処理基板
16…ユニット移動部
17…パターン設計情報
18…被処理基板
19…基板
20…液状膜成膜装置
21…成膜領域
22…非成膜領域
23…構造物
24…凹部
25…SiO2膜
26…反射防止膜
27…レジストパターン
28…終点領域
31…パターン形成領域
35a…SOG溶液
35b…SOG溶液
36…SOG溶液
37…基板外周の両側(始点)
38…基板内部側(終点)
39…外周部
40…膜
42…アライメントマーク
43a、43b…画像取得部
44…画像処理演算部
51a、51b…パターン識別手段
52a〜52g…液体供給ノズル
53、54、55…領域
60…液状膜成膜装置
62a、62b…液体吸引部
63a、63b…液体回収部
64a〜64g…領域
70…液状膜成膜装置
72a、72b…ガス吹き付け部
80…液体供給ユニット
81…ノズル駆動部
82…光発射部
83…光反射部
84…ガス吹き付け部
84a…石英基板
84b…ガス発生材
85a、85b…垂れ防止部
91a、91b…液体遮断部
91…液体遮断部
95…液体供給ノズル
96…液体遮断部
97…ノズル移動部
111〜117…液体供給ノズル
121〜127…液体吸引部
141…シャッター
151…EEP溶剤
160…液状膜成膜装置
411…反射防止材溶液
412…液状膜
413…反射防止膜
1611…レジスト材溶液
1612…レジスト材溶液膜
Claims (5)
- 成膜領域と非成膜領域とが設定された被処理基板の上方に配置され、前記被処理基板に対して一定量の液体を連続的に吐出する液体吐出部と、
前記被処理基板と前記液体吐出部とを相対的に移動させる移動部と、
前記液体吐出部と前記被処理基板との間に配置され、前記移動部により前記被処理基板及び前記液体吐出部の少なくとも1つが移動されて、前記液体吐出部から吐出された液体が前記非成膜領域に供給される状態になったとき、前記液体が前記非成膜領域に供給されるのを、前記液体を吸引するかもしくはガスを吹き付けることで遮断する液体遮断部と、
を具備することを特徴とする成膜装置。 - 記液体遮断部が、前記液体吐出部から吐出された液体の側面から前記液体を吸引する液体吸引部と、この液体吸引部の下方に配置され、吸引された液体を回収する液体回収部とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
- 前記液体遮断部が、前記液体吐出部から吐出された液体の側面に対してガスを吹き付けるガス吹き付け部と、このガス吹き付け部の下方で、かつ吐出された液体を前記ガス吹き付け部と挟むように配置され、ガスが吹き付けられた前記液体を回収する液体回収部とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
- 前記液体遮断部が、
ガス発生材を反応させるための光を発射する光発射部と、
前記光発射部により発射された光を受けて反応しガスを発生させるガス発生材を有し、発生した前記ガスを前記液体吐出部から吐出された液体の側面に吹き付けるガス吹き付け部と、
このガス吹き付け部の下方で、かつ吐出された液体を前記ガス吹き付け部と挟むように配置され、ガスが吹き付けられた前記液体を回収する液体回収部とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。 - 前記液体遮断部には、前記液体吐出部の進行方向前方に設置され、前記被処理基板上の画像情報を取得する画像取得部が接続されており、前記液体遮断部は取得した前記画像情報又は予め設定されたパターン設計情報のいずれかに基づいて前記非成膜領域を認識し、前記液体の供給を遮断することを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
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