JP3842708B2 - 電子写真用感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、起毛材、振動吸収材及び高反発性シートから一体構成される特定の制振材を内蔵した電子写真感光体、この電子写真感光体に交流電圧を重畳した直流電圧を帯電装置に印加して、感光体を帯電させて画像形成を行う画像形成方法、画像形成装置、並びに前記電子写真感光体と、帯電装置、現像装置及びクリーニング装置から選ばれる少なくとも1つの装置(手段)とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在になっているプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ、レーザービームプリンタ、複写機など、間接電子写真法を使用して画像形成を行う画像形成装置では、電子写真用感光体(以下単に「感光体」と称する)を中心に帯電、画像露光、現像、転写、分離、清掃、除電等の各装置が配設され、感光体に対し、各装置が順に作動する形で、画像形成が行われる。
【0003】
まず、感光体には帯電装置により、−400〜−800ボルトの帯電(電荷付与)が行われる。帯電装置に電圧を印加する方法には、直流電圧が印加される場合と、交流電圧重畳の直流電圧が印加される場合の2通りの方法がある。通常は直流電圧のみで実用上問題のない作像が可能であるが、直流電圧に交流電圧を重畳することによって、さらに環境条件に左右されにくくなり、接触帯電方式を用いた場合に生じる、帯電部材、感光体の凹凸、部材の微小なムラ等に起因すると考えられる電位ムラを少なくすることができる。
【0004】
一方、現在一般的に採用される帯電方法には、シールドケース内に帳架された直径40〜80μmのタングステン線、ニッケル線などの金属線に−4000〜−6000V程度の高電圧を印加して感光体を帯電するコロナ帯電方法、102〜108Ω・cm程度の抵抗を有するローラー形状、ブラシ形状等の帯電部材に−1200〜−2000Vの直流電圧、もしくは−500〜−900Vの直流電圧に、1000〜2500V/500〜4500Hzの交流電圧を重畳させた電圧を印加しながら感光体を帯電する接触帯電方法、もしくは帯電部材と感光体間を30〜250μm程度離して近接配置させ、前記同様の電圧を印加し、感光体を帯電する非接触帯電方法がある。
【0005】
コロナ帯電方法では高電圧が印加されるため、10ppm前後の高濃度のオゾンが発生する。そのため、オゾン臭による環境上の問題がある。そのため近年では低い印加電圧で帯電可能な接触帯電方法が行われ、オゾンの発生は0.1ppm以下と極めて少ない。したがって、近年はオゾン生成量が少ない接触帯電法を使用し、帯電部材には交流電圧重畳直流電圧を印加する画像形成装置も多くなっている。
【0006】
しかし、交流電圧を重畳した直流電圧を帯電装置に印加した場合、画像品質低下の原因物質であるオゾン、窒素酸化物の発生以外に、帯電時に、耳障りな帯電音が発生するという騒音上の問題がある。この帯電音は直流電圧では殆ど問題とはならず、振動電流と言われるが故の交流特有の現象であり、振幅が大きくなるほど、また、感光体の支持体が響きやすい材質ほど、帯電音が大きくなる。したがって、可能な限り低い条件に設定することが望ましいが、帯電安定性を高くするとどうしても条件が厳しくなり、帯電音が大きくなるため、対策を講じることは必要不可欠である。
【0007】
この現象を改善する手段として、▲1▼感光体の支持体を厚くする、▲2▼ドラム状感光体の内部に制振材(充填材)を挿入する、▲3▼帯電部材側の改善を行う等の方法が提案されている。これらの方法は感光体の響きを抑え、共振周波数を耳に感じにくい方へずらすことなどを目的としており、下記に示すような事例が提案されている。
【0008】
たとえば、ドラム状感光体の内部に制振材を挿入し、帯電時の帯電音(高周波音)の発生を改善する方法として、感光ドラム内部に緩衝材を圧挿することが(例えば、特許文献1参照)、感光体内部に粘弾性材料を充填することが(例えば、特許文献2参照)、感光体の内部に密度2.0g/cm3以上の剛体を挿入することが(例えば、特許文献3参照)、2つ以上の弾性体(Oリング)と円柱状部材(比重1.5以上のプラスチック(ガラス繊維を20%以上含有するポリブチレンテレフタレート樹脂))から構成される部材を感光体への挿入することが(例えば、特許文献4参照)、金属製バネを内蔵した樹脂製円筒状部材を挿入し、感光体内壁に押圧力で固定することが(例えば、特許文献5参照)、それぞれ提案されている。
【0009】
また、感光体基体の肉厚を厚くして、制振効果を高める方法として、感光体の基体がインローを有し、インロー以外の肉厚を1.9mm以上とすることで制振効果を得ることが(例えば、特許文献6参照)、感光体の堆積密度を0.6g/cm3以上、2.0g/cm3以下とすることで制振効果を得ることが(例えば、特許文献7参照)提案されている。
さらに、帯電部材から帯電音抑制を達成する方法として、中空の帯電部材(ローラー)の表面に被覆層を設け、帯電部材の内部に弾性体を挿入し芯金をその弾性体を介して支持する構造にすることによって、帯電音の改善を行うことが(例えば、特許文献8参照)、提案されている。
帯電音は感光体の振動周波数を耳障りにならないような可聴域にずらす様にするか、振動そのものを押さえ込むかのいずれかの方法により対策方法が異なってくる。
【0010】
【特許文献1】
特開昭63−60481号公報(第2〜3頁)
【特許文献2】
特開平3−105348号公報(第2〜5頁)
【特許文献3】
特開平5−197321号公報(特許請求の範囲、第8〜10頁)
【特許文献4】
特開平11−184308号公報(特許請求の範囲、第2〜3頁)
【特許文献5】
特開2000−321929号公報(第2〜4頁)
【特許文献6】
特開2000−19761号公報(第2〜3頁)
【特許文献7】
特開2000−155500号公報(第2〜3頁)
【特許文献8】
特開平9−230671号公報(特許請求の範囲、第3〜10頁)
【0011】
上記した方式はいずれも大なり小なりの効果がある。ただ、接触帯電法では改善されても、帯電部材を感光体に極近接配置する非接触帯電方式では効果が得にくい場合がある。例えば帯電部材で帯電音を抑制する方法や感光体の支持体を厚くしただけでは十分な効果が得られにくい。感光体支持体の内部に充填材を挿入して、重量を上げ響き(鳴き)を抑える方法は効果が得られやすいが、単に挿入しても支持体と挿入材の間に隙間があるような場合、重さが小さい場合などでは予想通りの効果がえられ難い。また、単一構成の部材で構成した場合も効果が低くなることがある。更に、近年は環境問題があり、再生、再使用等が必要であるため、この点に関しての考慮が必要である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を帯電部材に印加して、電子写真感光体を帯電させる際に発生する不快な帯電音を抑制し、且つ、リサイクル性を容易とする電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、並びに前記電子写真感光体と、帯電装置、現像装置及びクリーニング装置から選ばれる少なくとも1つの装置(手段)とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在になっていて、帯電音を抑制することができると共に、画像形成装置の保守、点検及び交換が容易なプロセスカートリッジを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、高反発性シートに振動吸収材及び起毛材を順に貼り合わせた構造の制振材を、起毛材が電子写真感光体の内壁に均等に密着するように、電子写真感光体に内蔵させることにより達成される。この際、燐青銅板、ステンレス板及びポリエチレンテレフタレートのうちの何れかの高反発性シートに、高粘着性のブチルゴムから成る振動吸収材、及び繊維長さが1mm以下の起毛材を順に貼り合わせた構造とした制振材を用いることによって、より効果的に達成される。
また、上記内容の制振材を内蔵した電子写真感光体と、帯電装置、現像装置及びクリーニング装置から選ばれる少なくとも1つの装置(手段)とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在になっているプロセスカートリッジにより達成される。
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、帯電装置に交流電圧を重畳した直流電圧を印加して画像形成に必要な表面電位に帯電される、ドラム状導電性支持体を含む電子写真用感光体において、該支持体内部に起毛材、振動吸収材及び高反発性シートを含む制振材が内蔵されていて、該制振材は感光体の中心部に近い方から順に、高反発性シート、振動吸収材、起毛材の順に構成されてなることを特徴とする電子写真用感光体である。なお、高反発性シートとはバネ作用を有するシートのことを指す。
【0016】
請求項2に係る発明は、制振材が、ほぼ均等に感光体内壁に圧接し、圧接力によって感光体内壁に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用感光体である。
【0017】
請求項3に係る発明は、振動吸収材がブチルゴムからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用感光体である。
【0018】
請求項4に係る発明は、ブチルゴムが高反発性シートの全面にわたって少なくとも1層以上形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電子写真用感光体である。
【0019】
請求項5に係る発明は、高反発性シートが燐青銅板、ステンレス板及びPET板で構成された群から選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真用感光体である。
【0020】
請求項6に係る発明は、燐青銅板の厚みが0.1〜0.3mmであることを特徴とする請求項5に記載の電子写真用感光体である。
【0021】
請求項7に係る発明は、起毛材の起毛長さが1mm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真用感光体である。
【0022】
請求項8に係る発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真用感光体に帯電を行った後、画像露光により潜像を形成する電子写真法を使用して画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法である。
【0023】
請求項9に係る発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真用感光体を中心に、順に帯電装置、画像露光系、現像装置、転写装置、分離装置、及び、クリーンニング装置を配置したことを特徴とする画像形成装置である。
【0024】
請求項10に係る発明は、電子写真感光体と、この電子写真感光体に接触又は近接配置される帯電装置、現像装置及びクリーニング装置より選ばれる少なくとも1つの装置(手段)とを一体に支持していて、画像形成装置本体に着脱自在になっているプロセスカートリッジであって、前記電子写真感光体は、起毛材、振動吸収材及び高反発性シートから構成される制振材を内蔵していて、該制振材は感光体の中心部に近い方から順に、高反発性シート、振動吸収材、起毛材の順に構成されてなることを特徴とプロセスカートリッジである。
【0025】
請求項11に係る発明は、制振材が、ほぼ均等に感光体内壁に圧接し、圧接力によって感光体内壁に固定されていることを特徴とする請求項10に記載のプロセスカートリッジである。
【0026】
請求項12に係る発明は、振動吸収材がブチルゴムより成り、このブチルゴム層が高反発性シート全面にわたって少なくとも1層以上形成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のプロセスカートリッジである。
【0027】
請求項13に係る発明は、高反発性シートが燐青銅板、ステンレス板及びPET板で構成された群から選択されることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジである。
【0028】
請求項14に係る発明は、燐青銅板の板厚が0.1〜0.3mmであることを特徴とする請求項13に記載のプロセスカートリッジである。
【0029】
請求項15に係る発明は、起毛材の起毛長さ(立毛)が1mm以下であることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジである。
【0030】
上記手段を行うことにより、帯電時の帯電音は聴覚上に支障のないレベルまで低減でき、また、感光体に内蔵させる制振材は容易に取り出すことができ、感光体と制振材を分離できるため、感光体は再生に、制振材は再使用(使い回し)することができ、環境に配慮した帯電音抑制方法である。さらに、上記プロセスカートリッジを用いると、画像形成装置の保守、点検及び交換容易となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の電子写真感光体を用いた複写プロセスを図1の概略図を用いて説明する。ここでは、電子写真感光体1を中心に、帯電装置2、画像露光系3、現像装置4、転写装置5、分離装置6、クリーニング装置7(クリーニング装置7はクリーニングブレード7a、もしくはさらにクリーニングブラシ7bを付加して構成される)を配置し、順に作動させることよって画像形成が行われる。電子写真感光体1には制振材100が内蔵され、制振材が内壁に圧接し、圧接力によって固定されている。制振材100は、例えば図4に示すように基本的に支持体兼用とする高反発性シート101、振動吸収材102及び起毛材103で構成される。
【0032】
画像形成に際して、まず、帯電ローラー方式の帯電装置2により、感光体は−500〜−800V程度の表面電位に帯電される。帯電ローラーには交流電圧重畳直流電圧が印加される。次いで、画像露光系により、CCD(電荷結合素子)で読みとられた画像、或いはパーソナルコンピューターなどから送信されたデジタル信号がLD或いはLED素子の光信号に変換され、凸レンズ、ポリゴンミラー、シリンドリカルレンズで、50μm前後のドット径に絞り込まれ、感光体面に画像露光として照射され静電潜像が形成される。静電潜像はトナーとキャリアで構成される2成分系の現像剤がセットされた現像装置4により顕像化された後、転写装置5によりコピー用紙9に転写され、分離装置6によりコピー用紙が感光体1より分離され、定着装置8に送られ、ハードコピーとなる。一方、分離後の感光体は残留トナーが感光体に付着しているため、クリーニング装置7により、清掃され一連の複写サイクルが終了する。
【0033】
本発明に使用される電子写真感光体(以下、「感光体」とする)は基本的にはSe系、a−Si系等の無機系感光体及び有機系感光体のいずれも使用可能である。ただし、感光体によって現象の現れ方に相違が有るため、感光体を画像品質的に安定して使用していくためには、摩耗が少なからず生じるような感光体の方が望ましい。
【0034】
本発明では有機系感光体を好適とする。有機感光体は耐摩耗性が劣るため、大量複写などの場合は頻繁に交換が必要となる。したがって、本発明では有機感光体の上に、更に酸化チタンや、アルミナを分散した厚さ2〜8μmの被覆層を設けた感光体を用いる。
【0035】
有機感光体は近年感光体の主流として数多く使用されており、帯電能が高く、高感度設計が可能、安価で、スプレー方式やディッピング方式で容易に作製可能で、無公害である等の多くのメリットを有する反面、樹脂分散型のため硬度が低く、脆いため、耐久性に劣るという問題点がある。ただし、この耐久性に関しては、複写システムや、感光体構成等で改善を図ることは可能である。
【0036】
具体的な感光体の構成は図2に示すように、導電性支持体1a上に順に下引き層1b、電荷発生層1c、電荷輸送層1d及び被覆層1fを積層してなる。帯電極性はマイナスである。
【0037】
図3は電荷発生層と電荷輸送層とが一体となった感光層1eが形成された感光体で、プラス帯電で使用可能な感光体である。以下、図2に示す機能分離型の感光体構成で説明する。
【0038】
導電性支持体の基体は超仕上げ、鏡面仕上げ等の加工を施したアルミニウムが一般的に使用されるが、電気、機械、化学的などの諸特性を満足するものであれば良く、ステンレス、銅、真鍮などの金属の他、圧縮紙や樹脂或いはガラスに、金やアルミ、白金、クロム等を蒸着或いはスパッタリングした導電層、さらにはカーボン、錫等の微粒子を分散した導電層を塗工したものであっても良い。電気抵抗は体積固有抵抗で、106Ω・cmオーダー以下の値であれば問題はない。形状はドラム状で、肉厚は直径や材質にも因るが、アルミニウムを使用する場合、0.5〜5mm程度のものが使用される。φ24〜80mmの感光体であれば0.8〜3mm程度の肉厚の導電性支持体が使用できる。
【0039】
下引き層は導電性支持体からの電荷注入阻止による帯電特性の維持、デジタル変換された画像露光の感光層内で乱反射による潜像乱れ阻止を行うため、及び導電性支持体、電荷発生層の両層の塗工性、接着性等を良好にするために形成される。下引き層はアルミナを蒸着したり、分散系の場合にはTiO2やSnO2などの金属酸化物をアルキッド樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、ポリビニールアルコール、カゼイン等に分散し、導電性支持体上に、浸漬法、スプレー法、リングコート法等を用いて1〜10μmの厚さに塗布したりして形成される。下引き層が厚すぎると繰り返し残留電位の増加を起こしやすく、薄い場合には膜厚ムラが生じ易く、電位ムラとなり、長時間使用によりノイズ(黒斑点や、地肌汚れ等)の増加を招く。通常は109〜1012Ω・cm程度の体積抵抗の下引き層を3〜8μmの膜厚で均一に形成することによって、良好な電子写真特性が達成できる。
【0040】
電荷発生層は電荷発生材をバインダー樹脂に分散したものである。有機感光体の場合、電荷発生材としては金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系、カルバゾール、トリフェニールアミン、フルオレノン、オキサジアゾール等の骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントアンスロンなどのキノン顔料、ペリレン顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料等を単独もしくは2種以上混合して使用できる。また、必要に応じて低分子輸送物質を添加しても良い。
【0041】
バインダー樹脂としてはポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノール樹脂などが使用できる。また、正孔輸送物質として、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン等が単独もしくは2種以上混合して使用される。
【0042】
これらの電荷発生材とバインダー樹脂の分散液としてテトラヒドラフラン、トルエン、シクロヘキサノン、ジクロールエタンなどの溶媒を用い、ボールミル、サンドミル、振動ミルなどで均一に分散させたものを、スプレー塗工法、浸漬法等を用いて、下引き層上に0.05〜5μm、好ましくは0.2〜1μmの厚さで塗工する。必要以上に厚くすると、空間電荷の増大を招き、光減衰特性、残留電位等に影響が生じる。
【0043】
電荷輸送層は電荷輸送材をバインダー樹脂中に分散したものである。低分子の電荷輸送材としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体(特開昭52−139065号公報、同52−139066号公報参照)、イミダール誘導体、トリフェニールアミン誘導体、α−フェニールスチルベン誘導体(特開昭58−198425号公報参照)、トニフェニールメタン誘導体(特公昭51−10983号公報参照)、アントラセン誘導体(特開昭51−94829号公報参照)などを使用することができる。
【0044】
バインダー樹脂としてはポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールCタイプ、ビスフェノールZタイプ或いはこれらの共重合体)、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂等単独もしくは2種以上混合して用いることができる。
【0045】
また、本発明においては耐環境性を改善するために、感度低下、残留電位上昇を抑制するために酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノールなどのモノフェノール系化合物、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェニール)などのビスフェニール系化合物、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニール)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニ−ル)プロピオネート]メタンなどの高分子フェノール系化合物、又は、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノン等のハイドロキノン類等が挙げられる。
【0046】
電荷輸送層の膜厚は均質な10〜30μm程度の膜厚に設定する。電荷輸送層が薄いと高解像度を得るのには優位になる反面、静電容量が大きくなるため、必要な表面電位を稼ぐことができないばかりか、塗膜の不均一な部位から放電破壊を生じる可能性がある。コピー像の解像度はトナー、キャリアの粒径、現像方式、原稿像のドット系、転写条件、電荷輸送層の表面抵抗、バルク抵抗等によっても影響を受けるため、静電潜像での解像度はできるだけ高いレベルに設定しておくことが望ましい。感光体における静電潜像の解像度は感光層が厚くなるにしたがい、光及び電荷の拡散が生じるため、解像度は膜厚の増加と共に次第に低下する傾向が見られる。したがって、電荷輸送層の膜厚は薄い方が解像度の点では有利となるが、薄くなるに従い、感光層は分散層であるが故に、電気抵抗の不均一性が目立つようになり、長期的にはSN比の低下や電気的耐久性が低下し、機械的な耐久性を待たずにダウンする等の問題が生じる。さらに、電荷輸送層を薄くすることによって、画像形成に必要なコントラスト電位を稼げなくなり、コントラスト、階調性の低い画像となる。
【0047】
被覆層は感光体の機械的、電気的な耐久性を図るために感光層上に形成するものであり、その形成方法には高硬度の非晶質炭素膜や、非晶質シリコン膜、高抵抗の酸化錫膜などの薄膜を1〜5μm程度に、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等で形成する方法、粒径0.05〜1μm程度の微粒子をバインダー樹脂中に分散し、感光層上に薄膜塗装する方法などがある。
【0048】
本発明では無機微粒子をバインダー樹脂中に適当量分散した塗工液をスプレー法やディッピング法などの塗工法を用いて薄膜を2〜10μm塗工する方法が主に採用される。無機微粒子としては酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、窒化珪素等が挙げられ、特にはアルミナ、ついで酸化チタンの順に環境安定性が良好であり、好適な無機微粒子として挙げられる。これらの無機微粒子にはシランカップリング材、フッ素系シランカップリング剤を使用して撥水処理することも可能である。
【0049】
無機微粒子はバインダー樹脂に分散させて用いられ、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、好ましくは極性依存性が無い、透明性の良い1016〜1017Ω・cm程度に高抵抗のポリカーボネート樹脂が好適である。バインダー樹脂中に無機微粒子を分散する際に、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂微粒子を適当量分散することによって撥水性、潤滑性を高め、環境特性、耐摩耗特性を改善させることが可能である。
【0050】
無機微粒子の分散量は被覆層を構成するバインダー樹脂や低分子電荷輸送物質等の構成材料に10〜50重量%程度を添加するのが好ましい。添加量が多いと、耐摩耗性は増大するが、反面、光透過率の低下や拡散、電荷の移動度低下などが生じ、解像度低下、残留電位上昇、感度低下等を生じやすくなる。さらに、表面に付着したコロナ生成物やトナー成分によるフィルミングなど画像形成に対して障害となる汚染物質が、摩耗されにくくなり、解像度低下を起こす要因に成ることもある。一方、無機微粒子の添加量が少ない場合には、摩擦係数が高くなり、機械的耐久性が維持できず、現像剤に因るトナーフィルミング、シリカなどの付着(突き刺さり)などが起こりやすく、白斑点や、ムラが発生することがある。好ましい範囲は20〜30%程度である。
【0051】
したがって、本発明で形成する被覆層の膜厚は要求される耐久性によっても左右されるが2〜8μmの範囲、好ましくは3〜6μm程度に設定するのが望ましい。また、被覆層には無機微粒子が分散されているため、偏りや粒径の分散不良等が有ると、解像度、残留電位、機械的耐久性等に影響を与える。
【0052】
本発明において、制振材は例えば図4〜図5に示されるような構成となっている。すなわち、制振材100は基本的に高反発性シート101、振動吸収材102及び起毛材103から構成される。
【0053】
高反発性シートは反発弾性率の大きい材料よりなり、該材料としてポリエチレンテレフタレート(PET)、ステンレス(SUS)、燐青銅シートなどが挙げられ、いずれも使用可能である。高反発性シートを使用する理由は感光体内壁に制振材を密着(圧接)させて使用するためであり、その他のシートの支持体となる部材である。上記部材の中では燐青銅板(シート)が最も良好な制振作用を示す。したがって、燐青銅板を使用するのが好適であるが、複写システムによってはその他の部材を使用することも可能である。厚みは燐青銅板の場合0.1mm〜0.3mmが良好である。0.1mm以下では圧接力が弱く、0.3mm以上になると硬くなり過ぎ、取り出しなどの作業上の問題や、感光体の支持体に歪みを生じさせる懸念がある。PETの場合には0.3〜0.6mmの厚み、SUSの場合、0.1〜0.4mm程度が望ましい。
【0054】
ドラム内に装着する場合は図6に示すように丸めて円筒状にして(円筒化)して、その上に後述する振動吸収材、起毛材を貼り付ける。円筒化の度合いは感光体に装着したときの、内壁への密着性によって適正化する。例えば、感光体の内径が28.5mmの場合、外径がφ32〜35mm程度になる様に円筒化させ、その上に貼り付ける。感光体への挿入時には起毛が有るため、滑らせながら挿入が可能であり、取り出す時も、フランジを外し、制振材を押し出すようにすれば比較的容易に取り出しができる。円筒化が弱い場合、内壁に局部的に強くあたる部分が生じることになるため、感光体支持体の厚みによっては局部的に歪み、真円度が悪くなる恐れがある。また、円筒化が強すぎた場合(丸めすぎた場合)には、内壁への密着性が低下するので、隙間が生じやすくなり、帯電音の抑制効果が低下し、期待した効果が得られない。また、制振材の十分な固定ができないため、内部で移動する場合があり、回転時に振動が生じ、画像品質に影響が出る懸念がある。
【0055】
振動吸収材は音の伝搬を急激に減衰させる部材であり、好ましくは接着性を有するシートが望ましい。この素材に最も好適な材料はブチルゴムであり、ブチルゴムは、空気透過率がほぼ0、耐水性が高く、経年変化が小さく、化学安定性が良好であり、接着性が高い。また、ブチルゴムシートの間に図5に示すように20〜100μm程度のフッ素シート(PTFE)104のようなシートを挟むと、振動伝達形態が変えられ制振効果を高めることが可能である。振動吸収材が薄いと振動を吸収しきれないために効果が少なくなり、厚いと効果は高くなるが、ずれや歪みが生じやすくなるため逆に制振効果を薄める可能性もある。感光体の外径や厚みに応じて、1mm厚のブチルゴムシートを2〜4枚程度重ねて使用するか、3〜5mm厚のブチルゴムシートを1〜2枚程度使用することでほぼ予期した結果を得ることが可能となる。
【0056】
起毛材は感光体内壁に均等に制振材を密着させるためと、制振材を感光体内に挿入する場合又は感光体から取り出す場合の作業性を容易にするためのものである。起毛材を用いることにより、制振効果が高くなり、感光体内壁に接着剤を使用しなくても固定することができるので、制振材を感光体から取り出してアルミ素材として再生が可能となり、制振材は再使用が可能となる。
【0057】
起毛材にはスエード、ベルベット(ビロード)、別珍(綿ビロード)、ベロアなどを用いることができるが、起毛の長さは1mm以下であることが好ましく、より好ましいのは、0.5〜1mmであり、このため、別珍が望ましい。起毛が長いと、感光体内への挿入、感光体内からの取り出しは容易になるが、毛の重なりが生じて内壁との間に隙間を生じやすくなり、短か過ぎると、感光体内に挿入するときあるいは取り出すとき、滑りが不十分となり、作業性が悪くなり好ましくない。このように作製された制振材は温湿度に左右され難いため、密着性が悪くなることもなく高温高湿や低温低湿環境でも良好に特性が維持可能である。
【0058】
帯電方法及び帯電装置に関し、本発明においては接触帯電方式でも何ら問題なく使用可能であるが、好ましくは、ローラー方式の帯電部材を感光体から30〜100μm離して帯電する非接触帯電方式で使用することが好ましい。帯電部材には−500〜−900Vの直流電圧と1000V〜2500V、500Hz〜4500Hzの交流電圧とを重畳して印加して、感光体の表面電位が−400〜−800V程度に成るように帯電させる。
【0059】
本発明において、クリーニング装置はキャリアの様な硬い磁性微粒子、トナー、コロナ生成物、紙粉、フィルミング等の画像形成上問題となる汚染物質等を、感光体の耐久性低下や画像品質に影響が及ばない様に排除することを目的として構成される。クリーニング装置7はクリーニングブレード7a単体、もしくは、クリーニングブレード7aにクリーニングブラシ7bを併設した構成のものがある。図1には後者のものが図示されている。
【0060】
クリーニングブレード7aはJIS−A硬度が60〜80度程度のポリウレタンゴムが使用され、1.0〜2.5mm程度の厚さのゴム板をカウンター方式で15〜60g/cmの当接圧で感光体に当接させる。当接圧が低いとクリーニング効率が悪く、高いと感光体に傷つけ、ブレードの耐久性を短くすることから、好適には20〜40g/cmあればよい。
クリーニングブレード7aの設置方向はリーディング方式、カウンター方式のいずれでも良いが、トナークリーニング性はブレードが感光体に食い込むようなカウンター方式(図1)の方が良好である。
【0061】
クリーニングブラシ7bの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンなどが挙げられ、絶縁性ブラシもしくは導電性のブラシのいずれも使用可能であるが、好ましくは導電性ブラシであり、導電性はカーボンやイオン性物質などの導電性物質をこれらの材料中に分散させることによって得られる。導電性ブラシが望ましい理由は、ブラシが帯電したときに磁性紛等が付着したまま、再び感光体に付着することがあるためで、抵抗値は摩擦帯電もしくは感光体から帯電された電位が帯電と同時に0Vとなるような数値であれば良い。所望される抵抗値は102〜1011Ω・cm程度である。通常は103〜108Ω・cm程度のブラシが使用され、電圧(接地、直流、交流のいずれか)が印加可能なように構成される。
【0062】
ブラシは直毛タイプ、ループ状のものいずれも使用可能である。ブラシの長さは2〜5mm程度である。ブラシの植毛密度は例えば、150〜800デニール/12〜48フィラメントを12〜24本程度束にして1単位とし、2000〜30000本/inch2(3.1×106〜46.5×106本/m2)で植毛したものである。感光体への接触は食い込み量で1〜4mm程度とし、80〜240rpmの回転を行い、回転方向は感光体に対してカウンター、リーディングとなるのいずれかの方法で設定することができる。なお、ブラシには付着したトナーやキャリア等をたたき落とすフリッカーバーが装着される場合もある。
【0063】
感光体を高耐久化して、画像品質の劣化を無くすためには、感光体表層に潤滑剤を供給(付与)することが望ましい。すなわち、潤滑剤を供給することによって感光体の外観劣化、例えばトナーフィルミングや、シリカなどの現像剤添加成分の感光体への突き刺さり等の影響を弱くすることができ、感光体表層に付着しやすいコロナ生成物、紙粉、トナー等の異物の接着力を弱め、感光体表面性を保持し易くすることが可能となる。その結果、感光体の摩擦係数の上昇が防止され、摩擦係数(オイラーベルト方式)で0.3〜0.5の間に保持することが可能となる。
【0064】
潤滑剤が直接感光体に作用することにより、感光体の摩擦係数が低減し、コントロールも容易になる。潤滑剤を感光体に供給する方法には粉末状もしくはブロック状の潤滑剤を感光体に直接もしくは間接的に供給する方法がある。例えば、現像剤中に1/100〜1/10μmの粉末状ステアリン酸亜鉛やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン樹脂)をトナーに対し0.01〜0.5%の割合で添加して供給される。
【0065】
潤滑剤の添加量が過剰になると、感光体の摩擦係数が低下しすぎたり、トナーの帯電量が暴れ、コントロールが効かなくなり、トナーが過剰供給になったり、摩擦係数が低下しすぎコントロールできない可能性が出てくる。通常はトナーに対し、0.01〜0.3%の割合で添加するのが望ましく、ステアリン酸亜鉛の場合は0.02〜0.3%程度、PTFEの場合は0.01〜0.1%程度が好ましいが、PTFEを添加する場合にはステアリン酸亜鉛より摩擦係数を低減させる効果が高いため、ステアリン酸亜鉛の1/2から1/3程度の添加とした方が望ましい。潤滑剤の添加量はトナーによるフィルミングや外観不良が抑制できる量で十分である。
【0066】
ブロック状やフィルム状の潤滑剤を感光体表層に外添する方法は摩耗させる部材、例えば、専用のブラシやクリーニングブラシ(ファーブラシ)を潤滑剤に当接させ、ブラシの先端部で擦り取り、感光体に付着させる。ブラシと潤滑剤の当接圧、ブラシの食い込み量をコントロールすることにより、感光体に供給する量をコントロールする。
【0067】
50〜200μm程度のフィルム状の潤滑剤を感光体に当接して供給する方法もある。この方式は弾力性を有する部材を裏打ちしたフィルムを、感光体に軽く当接することによって潤滑剤を感光体に外添する方法で、潤滑剤の押圧をコントロールすることにより、摩擦係数をコントロールする。これらのいずれも本発明に使用することができる。
トナー中に潤滑剤の微粒子を添加する方法は簡便であり、摩擦係数もコントロールしやすく、本発明には好適である。
【0068】
感光層の機械的耐久性を向上させる上で摩擦係数は重要な特性である。被覆層を形成しない感光体の摩擦係数はレベリング剤(例えばシリコーンオイルなど)を添加することによって、0.3〜0.5(後記オイラーベルト方式で測定した値)程度になり、レベリング剤を添加しない場合は0.5以上となるが、アルミナ等の無機微粒子を20〜40%程度添加した場合にはレベリング剤を添加しない場合でも0.4前後の摩擦係数を示すこともある。しかし、これらの感光体はレベリング剤を添加した場合であっても、20枚程度複写を行えば、摩擦係数は直ちに0.6をオーバーしてしまう。これはレベリング剤が現像剤やコピー用紙、ブレードクリーニングで失われるほか、コロナ生成物等の付着によるものと考えられる。
【0069】
摩擦係数が上昇すると、クリーニングブレードの摩擦抵抗が上昇するため、感光層が削れやすくなり、また、シリカやキャリアが刺さりやすくなる傾向がある。したがって、感光体を長期にわたって、良好な状態で維持させるためには、感光体の摩擦係数は低いレベルに維持する必要がある。
摩擦係数の好適な範囲は0.2〜0.5の間、さらには0.3前後の摩擦係数に維持されることが望ましい。摩擦係数は余り下がりすぎると、クリーニングブレードによるクリーニング性能が著しく低下するので、コロナ生成物や紙粉、フィルミング等の汚染物質が除去されにくくなり、解像度低下や画像流れなどの画像品質低下を生じる。
【0070】
摩擦係数は下記測定方式で算出する。測定用の感光体を台座に固定して、幅30mm、長さ290mmにカットした厚み85μmの上質紙(リコー社製、タイプ6200ペーパー、縦目使用)をベルトとして用意し、前記上質紙を感光体の上に乗せ、ベルト端部の一方に100grのおもりを取り付け、もう一方の片端に重量測定用のデジタル・フォース・ゲージを取り付け、デジタル・フォース・ゲージをゆっくり引き、ベルトの移動開始時の重量を読みとり、次の式で(静止)摩擦係数を計算する。
μs=2/π×ln(F/W)
ただし、μs:静止摩擦係数、F:読みとり荷重
W:分銅の重さ π:円周率
本測定法(オイラーベルト方式)については特開平9−166919号公報にも記載されている。
【0071】
本発明において、例えば制振材の振動吸収材に高粘着性を有するブチルゴムを使用した場合、制振材の縁端部の処理を行うことが望ましい。縁端部の処理が施されていない場合には、丸めて円筒状にしたとき、相対する縁端部が互いに接着して、円筒に成ってしまう。円筒に成ってしまうと反発性が弱められ、また、感光体内壁への密着力が弱くなり、制振効果が低下する可能性がある。したがって、制振材はその4辺の縁端部の処理を行うことが望ましく、例えば、縁端部に1液性若しくは2液性のエポキシ樹脂やウレタン樹脂等の熱(20〜150℃)硬化性又は紫外線硬化性樹脂を塗布し、硬化させて縁端部をシールする、あるいはテフロン(登録商標)テープ(3M社商品名)又はセロハンテープ(ニチバン社商品名)等のテープを貼って縁端部をシールすることが望ましい。長期にわたって使用する場合には、硬化性樹脂を使用することが望ましい。
【0072】
制振材は感光体内壁に密着させたとき、円筒状にした制振材の相対する縁端部が、丁度合致するか、隙間が2mm以内になる様に、起毛材、振動吸収材、及び高反発性シートの寸法を設定するのが望ましい。隙間が大きいほど、逆に、制振材の縁端部が重なり合って僅かにでも乗り上げ、せり上がるようで有れば、制振効果が充分に得られないばかりでなく、感光体の導電性支持体に歪みが生じ、感光体の真円度、真直度が大きくなり(真円(基準値=0)からのずれが大きくなった場合に「大きい」と表現する)、帯電部材のみ成らず、現像剤、クリーニングブレードの機能が充分に発揮されなくなるので、画像品質の低下(濃度ムラ、地汚れなど)を引き起こし、また、感光体、クリーニングブレードの寿命低下を引き起こす。
【0073】
感光体に制振材を内蔵させるときは、制振材の起毛材層が外側になるように制振材を丸めて円筒状にして、感光体の内側に挿入する。その後、感光体の両端にフランジを装着し、制振対策を施した感光体が完成する。フランジは寸法精度が充分で有れば、必ずしも接着する必要はなく、貫通型のシャフトをネジ止めするような方式にすれば、勿論接着は必要としない。
【0074】
感光体に内蔵される制振材の長さはフランジを装着したときに、フランジ間の長さの100%〜75%の範囲内で有れば、効率よく帯電音を下げることが可能であり、好ましくは100%、すなわち、両フランジ間に接触する程度の長さを有することが望ましい。100%にすることで、完全に固定化されるために、制振材の効果は充分になる。帯電音は制振材の感光体内での密着領域が狭く成る程、抑制効果が小さくなり、感光体の長手方向での密着長さが60%〜0%では抑制効果は無い。
【0075】
[プロセスカートリッジ]
制振材を内蔵した感光体を装着したプロセスカートリッジの概略図二例を図7及び図8に示す。
【0076】
プロセスカートリッジは、感光体と、帯電装置、現像装置及びクリーニング装置から選ばれる少なくとも1つの装置(手段)とを一体に支持しており、画像形成装置本体に着脱自在となっている。但し、必要に応じて、上記装置以外の装置(手段)(例えば、除電装置、キャリア除去装置、潤滑剤塗布装置や感光体の表面を清浄化するための表面性調整部材装置など)が設けられていてもよい。
【0077】
図7の点線で囲った部分は、感光体、帯電ローラー、磁気ブラシ方式の現像装置、及びクリーニングブレードが一体化されているプロセスカートリッジの一例を示す図である。そして、図7に示すプロセスカートリッジでは、直径がφ16〜φ100(mm)の感光体1の周囲に、接触若しくは非接触の帯電装置2(帯電ローラー方式)、磁気ブラシ方式の現像装置4及び、カウンター方向に感光体に当接したクリーニングブレード7aによるクリーニング装置7が夫々配されて一体化されている。感光体、帯電ローラー、現像装置を駆動するための回転動力は画像形成装置本体側から伝えられ、図示されていないが、プロセスカートリッジにはそのためのギアが取り付けられている。
【0078】
画像形成装置本体側には帯電後に静電潜像を形成するための画像露光装置、現像後のトナー像をコピー用紙に転写するための転写装置及び分離装置が設置されており、前記プロセスカートリッジを画像形成装置に装着することにより、機械的、電気的結合が行われ画像形成が可能な状態になる。
【0079】
図8は、感光体、帯電ローラー及びクリーニングブレードから構成されるプロセスカートリッジを示した例である。そして、例えば、図8に示すプロセスカートリッジでは、直径がφ16〜φ100(mm)の感光体1の周囲に、接触若しくは非接触の帯電装置2(帯電ローラー方式)、及び、カウンター方向に感光体に当接したクリーニングブレード7aが設けられているクリーニング装置7が夫々配され、一体構成となっており、現像装置、転写装置は画像形成装置本体側に設置されている。
【0080】
[画像形成装置]
図9に、プロセスカートリッジの画像形成装置内における位置関係を示す。図9において、プロセスカートリッジは、基本的には、感光体1、帯電装置2、現像装置4及びクリーニング装置7を一体に支持する構成になっており、ローラー転写のようにスペースをとらない方式の転写装置5等も含まれていてもよい。
【0081】
プロセスカートリッジ(2点鎖線の枠内の部分)は画像形成時には画像形成装置本体に挿入され、ストッパー(図示せず)により固定された状態で使用される。プロセスカートリッジは画像形成装置が停止時、ストッパーの開閉により、挿入、取り出しが自由になっている。ストッパーの開閉は、画像形成装置内の清掃時若しくは、感光体1、帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置7の何れかが損傷したり、寿命に成った場合に行われ、プロセスカートリッジは画像形成装置外に取り出される。
【0082】
各部品が損傷を受けたり、寿命が来たプロセスカートリッジは、画像形成装置本体から取り出され、新品と交換され画像形成に供される。一方では、部品の交換が行われ再利用されるか、ケーシングがダメージを受けている場合には、プロセスカートリッジ本体は再生に廻される。
プロセスカートリッジに起因する異常の場合には、プロセスカートリッジを交換するだけで異常を回復させることができるために、保守点検に取られる時間を大幅に節約でき、トータルコストの低減に有利である。
【0083】
次にプロセスカートリッジを装着した画像形成装置の例を図9にしたがって説明する。
画像形成装置の基本構成は感光体1を中心に、帯電装置2、画像露光装置3、現像装置4、転写装置5、分離装置6、クリーニング装置7(図9ではクリーニングブレード7aのみを図示したものであるが、クリーニングブラシとの併用も可能である)、定着装置8及びコピー用紙(被転写体)9から成る。2点鎖線内が一体化されてプロセスカートリッジとなっている部分で、感光体1に帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置7が一体化された構成になっている。
【0084】
ここで使用されている感光体1はドラム状の導電性支持体上に下引き層、感光層が積層された構成で、感光層は更に電荷発生層と電荷輸送層から構成される有機感光体であり、感光体内部には、起毛材、振動吸収材及び高反発性シートから構成される制振材100が内蔵されている。
【0085】
画像形成装置のプリントボタンを押し、これを起動させると、感光体1が回転を始め、所定の周速度の回転(100〜250rpm)となる。帯電装置2(図9では帯電ローラー方式)には、交流電圧を重畳した直流電圧(マイナス)が印加され、画像形成に必要な均一電荷が感光体に付与される。帯電に交流電圧を重畳するのは、帯電の均一化を図るためで、感光体と帯電ローラー間の隙間が不均一であったり、高湿の環境でも、直流電圧単独に比較して、良好な帯電が行われ、画像ムラが抑制されるためである。帯電ローラーは感光体と連れ回りか、ギヤを介しての駆動回転が一般的である。機能分離型の有機感光体の場合、通常は−400V〜−800V程度に帯電される。帯電後の感光体1には、画像露光装置3により、デジタル信号化された原稿のドットパターンが照射され、静電潜像が形成される。静電潜像は重量平均粒径30〜60μmのキャリア、重量平均粒径4〜8μmのトナーから構成される2成分系の現像剤、若しくは重量平均粒径3〜10μmの一成分の現像剤がセットされた磁気ブラシ式現像装置4により、反転現像が行われ顕像化(トナー像)される(露光された部分が現像される)。トナー像はコピー用紙(被転写体)9を介して反対側より、トナーの帯電極性とは逆極性の電界が印加されて転写装置5により、コピー用紙(被転写体)9に転写される。コピー用紙(被転写体)9は機械的に、あるいは感光体1及びコピー用紙(被転写体)9の表面電位を除電するような電界が印加され、分離装置6により分離され、定着装置8に搬送され、熱定着によりハードコピーとなり、プリントアウトされる。
【0086】
一方、転写後の感光体1の表面にはトナーを主体とする残留粉体が付着しているため、クリーニング装置7により清浄化され、除電(実施例1に使用した感光材料では必ずしも必要ではない)の後に、再び、繰り返し画像形成が行われる。
【0087】
【実施例】
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0088】
実施例1
<感光体の作製>
本発明で使用する感光体を下記の要領で作製した。
φ30mm、長さ340mm、肉厚0.9mmのアルミニウムドラムに下記組成の下引き層(UL)用塗工液、電荷発生層(CGL)用塗工液、電荷輸送層(CTL)用塗工液を用い、順に浸漬塗工を行い、加熱乾燥により、3.5μmの下引き層、0.15〜0.2μmの電荷発生層、22〜25μmの膜厚の電荷輸送層を塗工し感光体を作製した。この感光体上にさらに、バインダー樹脂と低分子電荷輸送物質(ドナー)、無機微粒子(金属酸化物)、分散助剤及び溶剤を硝子ポットに入れ、ボールミルで24時間分散させ、平均粒径(堀場製作所製CAPA500で測定)約0.45〜0.55μmの塗工液を作り、スプレー法を用いて1〜4回塗布(約1.5〜2.5μm/回)し、加熱乾燥させて3μmの被覆層を形成した電子写真感光体を完成した。
下記記載の「部」はいずれも重量部を表す。
【0089】
〔下引き層用塗工液〕
アルキッド樹脂(ベッコゾール 1307−60−EL,大日本インキ化学工業社製) 6部
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業社製) 4部
酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 40部
メチルエチルケトン 200部
【0090】
〔電荷発生層用塗工液〕
下記構造のビスアゾ顔料 10部
【0091】
【化1】
ポリビニルブチラール 2部
2−ブタノン 200部
シクロヘキサノン 400部
【0092】
〔電荷輸送層用塗工液〕
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(帝人化成社製:Zポリカ) 10部
テトラヒドラフラン 200部
下記構造の低分子電荷輸送物質 8部
【0093】
【化2】
【0094】
〔被覆層用塗工液〕
ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(Mv5万) 10部
無機微粒子:アルミナ(AA−03 住友化学工業製) 6部
分散助剤:(BYK−P104 ビックケミージャパン製) 0.08部
テトラヒドラフラン 700部
シクロヘキサノン 200部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【0095】
【化3】
【0096】
<帯電部材>
8mmの真鍮製ロット棒にカーボンを均一分散したエピクロルヒドリンゴムを塗布し、14mmφの太さに成形された電気抵抗2〜6×105Ω・cm(100VDC印加時)の帯電部材の両端に厚さ50μm、幅10mm、長さ43mmのPET(ポリエチレンテレフタレート)を貼り付けスペーサーとし感光体に空隙(約75μm)を持つ非接触帯電部材を作製した。
【0097】
<制振材>
69.5mm×280mmに切断した厚み0.1mm(公称)の燐青銅シートを丸めて、外径が32mm程度になる様にしたスプリング機能を有する円筒状シート(支持体)に280mm×50mm×1mmのブチルゴムシート(菅原工業製)を貼り、その横に並べて、280mm×24mm×1mmのブチルゴムシートを貼った。さらにその上に、280mm×50mm×1mmのブチルゴムシートと280mm×29.5mm×1mmのブチルゴムシートを並べて、重ね貼りして、2mm厚の振動吸収材とした。その上に、280mm×86mmにカットした別珍(起毛は約1mm)を貼り、制振材を作製した。
【0098】
<制振材の効果確認>
制振材の効果の確認方法は、温湿度が22〜23℃、60〜62%RHの条件に設定された実験室にて実施した。感光体の内部に制振材を詰めた後、両端にフランジを装着し、感光体の形態を整えた。これを実験室にて両端支持の台座に設置し、更に感光体には50μmの空隙を維持するように加工された帯電ローラーをセットした。帯電ローラーに印加する電圧は−800Vの直流電圧に、1.4KV/1.35KHzの正弦波を重畳したものであり、騒音計を50mmの台座に乗せ、プローブ先端部を感光体から30cm離してON、OFFの切換えにより音圧差を確認した。なお、実験室の音圧は約47dBであった。
【0099】
<画像品質等の評価>
評価用の画像形成装置には潜像形成用の光源を発光波長655nmのLD素子に変更したaficio250(リコー社製)を用意した。現像剤にはリコー製の粒径約7.5μmのシアントナー(流動剤SiO2=0.7重量%、TiO2=0.8重量%及びステアリン酸亜鉛系潤滑剤(SZ2000)=0.15重量%添加)を、粒径60μmの磁性キャリア(FPC−300LC)に分散した5%濃度の現像剤(リコー製試作現像剤)を使用した。感光体を帯電するための帯電ローラーには、内蔵されている高圧電源の回路を遮断して、横河製ファンクションジェネレーターFG−300+長野愛知電気HV−255及びトリガー用のプリント基板回路を接続し、−680Vの直流電圧と1450V/1.2KHzの交流電圧を重畳した電圧を印加し、感光体の表面電位が−600Vになる様に設定した。評価は通紙ランニング前後の摩擦係数、感光層の摩耗量、常湿環境(22℃/65%RH)及び高湿環境(30℃/90%RH)の画像品質、感光体外観の諸特性を評価した。感光層の摩耗量はフィッシャー社の渦電流式膜厚計(フィッシャースコープ MMS)を使用し、ランニング前後の13ポイントの膜厚を測定し、その平均値で判定した。画像品質判定は指定の標準テストチャートにJIS規格の竹の子チャートを貼り付けたものを原稿とし解像度、シャープ性等の判定を行い、通紙ランニング用の原稿には5%のラインチャートを使用し、1サイクル連続99枚の割合で10万枚目標の評価を行った。評価結果を表1及び2に示す。
【0100】
実施例2
感光体の被覆層の厚さを5μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し、制振材の効果確認及び画像品質等の評価を行った。評価結果を表1及び2に示す。
【0101】
実施例3
感光体の被覆層の厚さを8μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し、制振材の効果確認及び画像品質等の評価を行った。評価結果を表1及び2に示す。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【0104】
ON時とOFF時の帯電音の差が約4dB以下で有れば、聴覚上気にならない程度であるから、2.5〜3dBは良好な数値であるといえる。一方、実機特性は、摩擦係数が0.5以下となったため、被覆層の磨耗も2.3μm前後の磨耗に留まっている。また、画像品質も画像流れもなく解像度(6.3〜7.1本/mm)、ハーフトーンの均一性も実用上問題ないレベルに収まっており、良好な結果が得られた。被覆層を5μmとすると、感光体は20万枚相当、8μmとすると30万枚以上の耐久性を達成することが可能となり、静粛性を保持し、安定した画像を長期に亘って、維持することができる。
【0105】
比較例1
実施例1に使用した感光体と同等の膜厚(被覆層膜厚3μm)を有する感光体を使用し、制振材をセットしない場合の感光体の評価を実施した。実施方法内容は実施例1に記載の方法に準じた。結果を表3に示す。制振材を内蔵しない場合は、電圧ON、OFFでの音圧差が8dBとなり、甲高いキーンと云う帯電音が発生し耳障りな連続音を発した。
【0106】
比較例2
実施例2に使用した感光体と同等の膜厚(被覆層膜厚5μm)を有する感光体を使用し、制振材をセットしない場合の感光体の評価を実施した。実施方法内容は実施例1に記載の方法に準じた。結果を表3に示す。
【0107】
【表3】
【0108】
制振材を内蔵しない場合は、電圧ON、OFFでの音圧差が8dBとなり、甲高いキーンと云う帯電音が発生し耳障りな連続音を発した。
【0109】
比較例3
実施例1に記載の、外径φ30mm、厚みが0.9mmのアルミ支持体に形成された感光体に、更に5μmの被覆層が形成された有機感光体に内蔵するための制振材として中空アルミを用意した。中空アルミは外径約28mm、内径18mm、長さ70mmに加工したものを4本使用した。接着は各1個毎に、シアノアクリレート樹脂を付け、順次装着した。
【0110】
比較例4
制振材として柱状クロロプレンゴムを使用し、柱状クロロプレンゴムは外径約28mm、長さが280mmに加工したもので、接着剤にはシアノアクリレート樹脂(商品名:アロンアルファ)を使用し、感光体に内蔵後、ゴムの端部から液状の接着剤を両側から各3カ所に流し込んだ以外は比較例3と同様に感光体を作製した。
【0111】
比較例5
接着剤を使用しなかった以外は比較例4と同様に感光体を作製した。
【0112】
比較例6
制振材として、シリコーンチューブ+アルミパイプを用い、外径27mmで内径24mmのシリコーンチューブに、外径24mmで内径21mmのアルミパイプにシリコーンオイルを僅かに付着させて挿入したものを、感光体の内壁に密着させた以外は比較例3と同様に感光体を作製した。
【0113】
比較例7
制振材として柱状ベークライトを用い、柱状ベークライトは感光体の内径にほぼ合うように切削し、長さ280mmに加工したもので、接着はシアノアクリレート樹脂を使用した以外は比較例3と同様に感光体を作製した。
【0114】
比較例8
接着せずに、50μmのテフロン(登録商標)テープ(スコッチブランド)を1巻きして、感光体の内壁に密着するようにした以外は比較例7と同様に感光体を作製した。
【0115】
比較例9
制振材として、スパイラルウレタンゴムを用い、スパイラルウレタンゴムは中空の芯に厚みが1mmの6枚のフィンがスパイラル状に形成されたもので、外径約33mm、長さ250mmである。これを回しながら感光体に内蔵した。
【0116】
比較例3〜9の部材を使用して、実施例1に記載の方法で、感光体の制振効果を確認した。結果を表4に示す。
【0117】
【表4】
【0118】
比較例3は内壁への密着度が不足しており、また、材質がアルミということで、響きが少しのこり、制振効果は不十分であった。比較例4及び5ではクロロプレンゴムを使用したことで、制振効果は高まったが、やはり、密着性が不十分であったため、帯電音が少し気になった。比較例6の場合、制振材自体はゴムの中でも比較的制振性の良好な部材である。しかし、チューブであることや部材厚みが薄く、アルミパイプを通しての密着であるため、どうしても密着性が不十分である、重量的に少し軽めである等から、帯電音の抑制効果は低い結果となった。比較例7のベークライト樹脂を使用した場合には重量的には適当であるが、響きやすい材質である点が抑制効果が上がらない原因であったと推測される。比較例8はテフロン(登録商標)テープを巻くことによって、内壁との密着性を高めたが、制振効果は得られたが、なお不十分な結果であった。比較例9はウレタンゴム製で中央部の円柱に6枚のフィンを取り付け、スパイラル状にひねったような構造である。内壁とはフィンの先端部が弱くあたっているだけで隙間が多く、帯電音の抑止効果は僅かにあった程度で、実用性は殆ど無かった。
【0119】
接着剤を用いたものは再生が難しく、使用しないものであっても比較例9以外の部材では、容易に制振材を取り出すことはできなかった。これらの結果は本発明の制振材の効果に比べ明らかに劣る結果となった。
【0120】
実施例4
感光体に内蔵する制振材の支持体としての高反発性シートには69mm×280mmに切断した厚み0.4mmのPET(ポリエチレンテレフタレート)を用い、そのシート上に1mmのブチルゴムを2枚貼り付けた上に、起毛が1mmの別珍を順に重ね、実施例1に記載と同様な方法で制振材を作製した。この制振材を被覆層が5μmの感光体の内壁に密着するように内蔵し、感光体を得た。この感光体を実施例1に同じ方法で、帯電音を評価した。この結果を表5に示す。
【0121】
実施例5
感光体に内蔵する制振材の支持体としての高反発性シートには69mm×280mmに切断した厚み0.3mmのステンレスシートを使用し、1mmのブチルゴムを2枚貼り付けた上に、起毛が1mmの別珍を順に重ね、実施例1に記載と同様な方法で制振材を作製した。この制振材を被覆層が5μmの感光体の内壁に密着するように内蔵し、評価用の感光体を得た。このサンプルを実施例1に同じ方法で、帯電音を評価した。この結果を表5に示す。
【0122】
【表5】
【0123】
PET、ステンレスを支持体とする制振材を使用した場合も明らかに制振効果を示した。しかし、ステンレス板の場合、付帯音を生じやすく、燐青銅板を使用した場合に比べ効果は劣る結果であった。PET、ステンレスの場合振動吸収材の枚数を増やすことで、表5の結果の数値より帯電音の抑制効果が高められ、問題ないレベルに抑えることは可能である。
【0124】
実施例6
感光体の支持体の管径をφ30mmからφ60mm(肉厚1mm)に変えて、被覆層が5μmで、360mmの長さの感光体を作製した。製造方法は実施例2と同じ方法による。感光体内部に装着する制振材は、156mm×300mmに切断した厚み0.1mmの燐青銅シートに振動吸収材(ブチルゴム)を3枚、別珍を1枚重ねて貼り合わせて作製した。この感光体を実施例1〜3に同様な方法で制振の評価を実施した。結果を表6に示す。
【0125】
実施例7
感光体の支持体の管径をφ30mmからφ90mm(厚み1mm)に変えて、被覆層が5μmで、360mmの長さの感光体を作製した。製造方法は実施例2と同じ方法による。感光体内部に装着する制振材は、251mm×300mmに切断した厚み0.15mmの燐青銅シートに同じくブチルゴムを3枚に別珍を1枚夫々貼り合わせて作製した。この感光体を実施例1〜3に同様な方法で制振の評価を実施した。結果を表6に示す。
【0126】
【表6】
【0127】
効果は実施例1〜3と同様に聴覚上殆ど気にならない程度に良好な制振効果が得られた。
【0128】
実施例8
振動吸収材(ブチルゴム)の枚数を1枚にした場合の制振効果について、φ30mmの感光体を使用して、効果の確認を行った。感光体の製造方法、評価方法等は全て、実施例1〜3に同じである。結果を表7に示す。振動吸収材(ブチルゴム)シートを1枚だけ使用した場合には、振動の吸収効果が不十分ではあるが、帯電音は少し気になる程度であった。
【0129】
実施例9
振動吸収材(ブチルゴム)シートの枚数を1枚にした場合、及び3枚にした場合の制振効果について、φ30mmの感光体を使用して、効果の確認を行った。感光体の製造方法、評価方法等は全て、実施例1〜3に同じである。結果を表7に示す。振動吸収材(ブチルゴム)を3枚重ねた場合には静粛さが増し帯電音は気にならない結果となった。
【0130】
【表7】
【0131】
実施例10
起毛材がベルベット(起毛長さ1.5〜2mm)であるものについての効果を確認した。実験装置、実験方法はいずれも実施例1に同じ方法である。結果を表8に示す。ベルベットは起毛が長くなるため、感光体間壁との密着性に不十分なところが生じ帯電音の抑制効果は少し劣る傾向で有ったが、制振材の取り出しに関しては比較的容易であった。
【0132】
実施例11
起毛材が極細繊維からなる不織布(商品名:東レエクセーヌ)であるものについて効果を確認した。実験装置、実験方法はいずれも実施例1に同じ方法である。結果を表8に示す。不織布は起毛が殆ど無い材料であるので、感光体の内壁への密着性は高くなり、帯電音を抑制する効果はブチルゴムの弾性と相まって高くなるが、滑りが殆ど無いため、取り出しが少し困難であった。
【0133】
実施例12
起毛材をベルベット(起毛長さ1.5〜2mm)、極細繊維からなる不織布(商品名:東レエクセーヌ)、及び名称不詳のポリエステル系の起毛材(起毛長さ約0.5mm)の3種類についての効果を確認した。実験装置、実験方法はいずれも実施例1に同じ方法である。結果を表8に示す。名称不詳の材料は起毛が0.5mm程度のもので、感触的には別珍に近いものである。帯電音の抑制効果は良好で、感光体からの制振材の取り出しも、難しくはなかった。
【0134】
【表8】
【0135】
(実施例13〜14)
<評価用感光体の作製>
電子写真複写機のプロセスカートリッジに搭載するための評価用感光体を以下の方法で作製した。
φ30mm、長さ340mm、肉厚0.75mmの寸法のJIS3003系アルミニウム合金ドラムを導電性支持体として、この上に後述する下引層(UL)用塗工液を浸漬塗工した後、120℃20分乾燥して3.5μmの下引き層を形成した。ついで、下記電荷発生層(CGL)用塗工液を浸漬塗工し、120℃20分間加熱乾燥して、0.2μmの電荷発生層を形成した。さらに、電荷輸送層(CTL)用塗工液を浸積塗工し、130℃20分の加熱乾燥を行い、平均膜厚20μmの電荷輸送層を形成させて、有機感光体を作製した。平均膜厚はフィッシャー社の渦電流式膜厚計(タイプmms)を使用し、端部より50mmを起点として、20mm間隔で13ポイント測定し、それらの平均値を示した。
下記記載の部はいずれも重量部を表す。
【0136】
[下引き層用塗工液]
アルキッド樹脂(ベッコゾール 1307−60−EL,大日本インキ化学工業社製) 6部
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業社製) 4部
酸化チタン(石原産業社製) 40部
メチルエチルケトン 200部
【0137】
[電荷発生層用塗工液]
オキソチタニウムフタロシアニン顔料 2部
ポリビニルブチラール(UCC:XYHL) 0.2部
テトラヒドロフラン 50部
【0138】
[電荷輸送層用塗工液]
ビスフェノールA型ポリカーボネート(帝人化成社製:Zポリカ) 10部
下記構造の低分子電荷輸送物質 12部
【0139】
【化4】
【0140】
塩化メチレン 100部
メチルフェニルシリコーンオイル(50cs) 1部
この様にして作製された感光体上に、更に感光体の耐久性向上のために、下記仕様の被覆層を形成した。
【0141】
[被覆層用塗工液]
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(帝人化成社製:Zポリカ Mv5万)10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
アルミナフィラー(住友化学工業製AA−03) 5.7部
テトラヒドロフラン 400部
シクロヘキサノン 200部
分散助剤:(BYK−P104 ビックケミージャパン製) 0.08部
【0142】
【化5】
【0143】
<制振材の作製と制振効果確認>
63mm×280mm×0.15mmの燐青銅板を、外径が約32mmの円筒状になるように丸めたもの1本、厚さ1mm、幅50mmのブチルゴム(菅原工業製)シートを、長さ278mmにカットしたもの3枚、幅17mm×278mm、23mm×278mm、29mm×278mmにカットした厚さ1mmのブチルゴムシートを各1枚用意した。まず、280mmの長さの燐青銅板上に、横幅50mm、縦幅278mmのブチルゴムシートを端面からはみ出さないように貼り、その横に横幅が17mmのブチルゴムシートを貼った。次にその上に横幅50mmのビチルゴムシートを貼り、並べて、23mmのブチルゴムシートを貼った。さらに、その上に、同じようにして横幅50mmのブチルゴムシートを貼るという具合にして、3枚重ねのブチルゴム層を形成させた。さらに、その上に86mm×278mmにカットした起毛約1mmの別珍を重ねて、たるみがない様に貼り、最後に幅10mmにカットしたテフロン(登録商標)テープを4辺の縁端部に貼り縁端部の処理を行い、制振材Aを作製した。
【0144】
また、前記燐青銅板とは別に厚さが0.2mmの63×280mmにカットしたステンレス板に同様なカット寸法のブチルゴムを3層に重ねて貼り、その上より起毛長さが1mmの別珍を重ねて、縁端部の処理を施した制振材Bを作製した。これらの制振材を感光体に内蔵させ、その端部を感光体から10mm程度はみ出させて留めて、制振部材の隙間を確認したところ、隙間は0〜0.5mmであった。
【0145】
制振材の効果は、温湿度が22〜23℃、60〜62%RHの環境の実験室にて、感光体に挿入する前の裸特性を測定することで確認した。内径28.5mmの感光体の内部に制振材を感光体の内径より細くして挿入した後、両端にフランジを圧入方法で装着した感光体を、両端支持型の台座に設置した。感光体を非接触式で帯電するための帯電部材には、φ14mm×導電ゴム長さ315mmの帯電ローラーを使用した。この帯電ローラーの両端部に、スペーサーとして、幅8mm、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り、帯電有効長さ297mmの帯電ローラーを作製した。このときの感光体と帯電ローラーとの間隙は平均で約63μmであった。帯電ローラーを感光体の上方に固定し、帯電ローラーから−800Vの直流電圧に1.4KV/1.35KHzの正弦波を重畳した電圧を感光体に印加した。帯電音の確認には騒音計(アコー社、タイプ6224)のプローブを高さ50mmの台座に乗せ、プローブ先端部を感光体から30cm離して、高圧電源のON、OFFの切換えにより音圧差を確認した。なお、実験室の暗騒音(音圧)は約47dB、帯電ローラーに交流電圧を重畳した電圧を印加した時の音圧は燐青銅板を使用したとき約49.5dBであり、音圧差は2.5dBであった。
一方、ステンレス板を使用した場合には約50dBとなり、音圧差は3dBであった。
【0146】
<品質特性の評価>
品質特性の評価機として、電子写真複写機(MF2200、リコー社製)を用意した。
帯電音を評価した感光体を専用のプロセスカートリッジに装着した後、評価用の電子写真複写機に装着した。
現像剤にはリコー製の粒径約6.3μmのマゼンタトナー(流動剤SiO2=0.7重量%及びTiO2=0.8重量%、ステアリン酸亜鉛系潤滑剤(SZ2000)=0.2重量%添加)を、粒径60μmの磁性キャリア(FPC−300LC)に分散した5重量%濃度の現像剤を使用した。感光体を帯電するための帯電ローラーには、内蔵されている高圧電源の回路を遮断して、横河社製ファンクションジェネレーターFG−300と長野愛知電気社製の高圧電源HV−255 及びトリーガー用のプリント基板回路を接続し、−745Vの直流電圧と1.4KV/1.35KHzの交流電圧を重畳した電圧を印加し、感光体の表面電位を−700Vになる様に設定した。評価は通紙ランニング前後の摩擦係数、感光層の摩耗量、常温常湿環境(22℃/65%RH)での画像品質を評価した。
【0147】
感光層の摩耗量はフィッシャー社の渦電流式膜厚計(フィッシャースコープmms)を使用し、ランニング前後の13ポイントの膜厚を測定しその平均値で判定した。画像品質判定は指定の標準テストチャートにJIS 規格のチャート(コダック社製図票A(JIS Z 6008)を使用 通称竹の子チャート)を貼り付けたものを原稿とし、解像度、シャープ性等の判定を行い、通紙ランニング用の原稿には5%のラインチャートを使用し、1サイクル連続99枚の割合で10万枚目標の評価を行った。評価結果を表9に示す。
【0148】
帯電音の音圧差(裸特性)は燐青銅板を使用したとき約2.5dB、ステンレス板を使用した場合約3.0で少し差があり、感光体をプロセスカートリッジに装着しても、耳に感じる振動音の差は明らかにあり、帯電音を解消する迄には至らなかったが、電子写真複写機の駆動音によるマスキング効果も重なり、不快に感じる音では無かった。
【0149】
一方、解像度、ドットパターンの再現性は良好で、感光層(被覆層)の摩耗も2.1μm/10万枚と少なく画像品質、感光体の耐摩耗性も良好で、制振材の内蔵による影響は作像上には表れなかった。
【0150】
【表9】
【0151】
(比較例10)
制振材を内蔵しないφ30mmの感光体を用意し、実施例13に同じ評価法を実施した。
制振材を内蔵しない感光体に実施例13に同じ帯電部材をセットして、−800Vの直流電圧と1.4KV/1.35KHzの交流電圧を重畳した電圧を印加した時の音圧を同一条件で測定すると、約55dBを示し、甲高い耳に不快な音が発生した。実験室の暗騒音との差は約8dBであった。
帯電音を評価した感光体を、実施例13及び実施例14に記載と同じプロセスカートリッジに装着した。このプロセスカートリッジを、さらに、評価用の電子写真複写機に装着し、実施例13に同様な方法で評価を実施した。評価結果を表10に示す。
評価用の電子写真複写機を止めて、帯電ローラーのみに高電圧を通電させて、耳と同じ位置で測定した帯電音は僅かに下がる程度で、依然として騒音であり、また、電子写真複写機を作動させた状態であっても、不快感を感じる程度に甲高い帯電音であった。
一方、画像品質は制振材を内蔵した時と殆ど同じ良好な作像性を示した。
【0152】
【表10】
【0153】
【発明の効果】
本発明によれば、高反発性のシートに、振動音を急速に吸収する振動吸収材及び起毛材を積層して作製された制振材を感光体の内壁に密着するように内蔵させるだけで、帯電装置(部材)に交流電圧を重畳した直流電圧を印加して感光体を帯電させるときに発生する帯電音を効率よく低減させることができる。すなわち、振動吸収材の作用により、帯電音の伝搬を急速に停滞させ、吸収するため、帯電音の響きが無くなり、不快感を感じさせないようにすることができる。特に、振動吸収材としてブチルゴムを用いた場合、この効果が大きい。
【0154】
また、高反発性のシートの反発力により、接着剤で固定しなくても、感光体内壁に制振材をその圧接力により密着させることができ、起毛材の滑り効果により、感光体内への挿入及び感光体からの取り出しが容易になり、作業性(作業効率)が良好で、製造時間の短縮化を図ることができる。したがって、感光体のリサイクル、制振材の再使用が可能となり、省資源、無公害化にも貢献することができる。
【0155】
この制振材を内蔵した感光体と他の装置と一体化してプロセスカートリッジとしても、上記の優れた制振効果は達成され、制振効果を維持することができる。したがって、感光体と他の装置とを一体化してプロセスカートリッジとすることにより、帯電音を低減させることができると共に、保守、点検及び交換が容易で、画像形成装置の維持管理も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を用いた複写プロセスを説明する概略図である
【図2】本発明に使用される感光体構成図である
【図3】本発明に使用される別の感光体構成図である
【図4】制振材の構成を説明する断面図である
【図5】別の制振材の構成を説明する断面図である。
【図6】高反発性シートを円弧状に加工して、振動吸収材、起毛材の順に貼り合わせ作製された制振材を説明する断面図である。
【図7】感光体、帯電装置、現像装置、クリーニング装置から構成されるプロセスカートリッジを説明する概略図である。
【図8】感光体、帯電装置、クリーニング装置から構成されるプロセスカートリッジを説明する概略図である。
【図9】画像形成装置内におけるプロセスカートリッジの位置関係を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体
1a 導電性支持体
1b 下引き層
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
1e 感光層
1f 被覆層
2 帯電装置
3 画像露光系
4 現像装置
5 転写装置
6 分離装置
7 クリーニング装置
7a クリーニングブレード
7b クリーニングブラシ
8 定着装置
9 コピー用紙
100 制振材
101 高反発性シート
102 振動吸収材
103 起毛材
104 フッ素樹脂シート
Claims (15)
- 帯電装置に交流電圧を重畳した直流電圧を印加して画像形成に必要な表面電位に帯電される、ドラム状導電性支持体を含む電子写真用感光体において、該支持体内部に起毛材、振動吸収材及び高反発性シートを含む制振材が内蔵されていて、該制振材は感光体の中心部に近い方から順に、高反発性シート、振動吸収材、起毛材の順に構成されてなることを特徴とする電子写真用感光体。
- 制振材が、ほぼ均等に感光体内壁に圧接し、圧接力によって感光体内壁に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用感光体。
- 振動吸収材がブチルゴムからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用感光体。
- ブチルゴムが高反発性シートの全面にわたって少なくとも1層以上形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電子写真用感光体。
- 高反発性シートが燐青銅板、ステンレス板及びポリエチエンテレフタレート(PET)板で構成された群から選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真用感光体。
- 燐青銅板の厚みが0.1〜0.3mmであることを特徴とする請求項5に記載の電子写真用感光体。
- 起毛材の起毛長さが1mm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真用感光体。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真用感光体に帯電を行った後、画像露光により潜像を形成する電子写真法を使用して画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子感光体を中心に、順に、帯電装置、画像露光系、現像装置、転写装置、及び、クリーニング装置を配置したことを特徴とする画像形成装置。
- 電子写真感光体と、この電子写真感光体に接触又は近接配置される帯電装置、現像装置及びクリーニング装置より選ばれる少なくとも1つの装置(手段)とを一体に支持していて、画像形成装置本体に着脱自在になっているプロセスカートリッジであって、前記電子写真感光体は、起毛材、振動吸収材及び高反発性シートから構成される制振材を内蔵していて、該制振材は感光体の中心部に近い方から順に、高反発性シート、振動吸収材、起毛材の順に構成されてなることを特徴とプロセスカートリッジ。
- 制振材が、ほぼ均等に感光体内壁に圧接し、圧接力によって感光体内壁に固定されていることを特徴とする請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
- 振動吸収材がブチルゴムより成り、このブチルゴム層が高反発性シートの全面にわたって少なくとも1層以上形成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のプロセスカートリッジ。
- 高反発性シートが燐青銅板、ステンレス板及びポリエチレンテレフタレート板で構成された群から選択されることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 燐青銅板の板厚が0.1〜0.3mmであることを特徴とする請求項13に記載のプロセスカートリッジ。
- 起毛材の起毛長さ(立毛)が1mm以下であることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
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