JP3853095B2 - 電子部品吸着用ノズルおよび電子部品吸着用ノズルの製作方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を吸着する電子部品吸着用ノズルおよび電子部品吸着用ノズルの製作方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の移載などのハンドリングの方法として、真空吸着による方法が広く用いられている。この方法は吸着孔が設けられた吸着ノズルを電子部品に当接させ、吸着孔を真空吸引することによる負圧を利用して電子部品を吸着するものである。ここで用いられる吸着ノズルは電子部品に直接当接して用いられるものであるため、対象の電子部品の形状やサイズに応じて種々の形式のものが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年製品種類の多様化により電子機器の生産分野では小ロット生産の割合が増加し、電子部品の実装工程においても1ロット5〜10枚程度の小量基板を対象として実装作業を行う場合が生じている。しかもこのような小ロット生産では長期の生産計画を前もって策定することが困難であるため、ロットの切替えに即日対応を求められるような場合が多い。
【0004】
しかしながら上述のように電子部品の実装に用いられる吸着ノズルは対象の電子部品に応じて個別製作される性質のものであり、所定の製作期間を必要とすることから、多くの場合このような短時間で吸着ノズルを準備することはできず、従来は即日対応が求められるような場合には、止む得ず作業者の人手により電子部品を基板に実装することを余儀なくされていた。
【0005】
そこで本発明は、多品種の電子部品に対応した極めて短時間で製作可能な電子部品吸着用ノズルおよび電子部品吸着用ノズルの製作方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電子部品吸着用ノズルは、吸着ヘッドに装着されこの吸着ヘッドと連通した吸引孔から真空吸引することにより下端部に電子部品を真空吸着する電子部品吸着用ノズルであって、前記吸着ヘッドに装着され前記吸引孔とこの吸引孔の下端に連通して設けられた吸引溝及びこの吸引溝の下方にこの吸引溝よりも大きなサイズで設けられた装着溝とを有する本体部と、電子部品に当接してこの電子部品を吸着する吸着孔が設けられ個片ノズルとを有し、前記個片ノズルの上端部を前記装着溝に嵌合させて接着剤によって固着するようにし、且つ前記装着溝のうち前記個片ノズルが装着されていない開放部を封止する封止手段とを備え、個片ノズルを組み合わせることにより吸着面の断面形状を吸着対象の電子部品に適合した長さに設定するようにした。
【0007】
請求項2記載の電子部品吸着用ノズルは、請求項1記載の電子部品吸着用ノズルであって、前記封止手段は、前記本体部の下面に接着され電子部品認識時に光源より照射される照明光を反射する反射板を兼ねた封止板である。
【0008】
請求項3記載の電子部品吸着用ノズルの製作方法は、吸着ヘッドに装着されこの吸着ヘッドと連通した吸引孔から真空吸引することにより下端部に電子部品を真空吸着する電子部品吸着用ノズルの製作方法であって、前記吸着ヘッドに装着され前記吸引孔とこの吸引孔の下端に連通して設けられた吸引溝及びこの吸引溝の下方にこの吸引溝よりも大きなサイズで設けられた装着溝を有する本体部と、電子部品に当接してこの電子部品を真空吸着する吸着孔が設けられた個片ノズルとを予め製作しておき、吸着対象の電子部品が特定されたならばこの個片ノズルを前記吸着対象の電子部品に応じて組合せることにより吸着面の断面形状を吸着対象の電子部品に適合した長さに設定するようにして前記個片ノズルの上端部を前記装着溝に嵌合させて接着剤によって固着し、次いで前記吸引溝のうち前記個片ノズルが装着されていない開放部を封止手段により封止するようにした。
【0009】
本発明によれば、吸引孔の下端に連通して設けられた吸引溝及びこの吸引溝の下方にこの吸引溝よりも大きなサイズで設けられた装着溝を有する本体部と個片ノズルとを予め製作しておき、個片ノズルを吸着対象の電子部品に応じて組合せて本体部に装着することにより、極めて短時間で多品種の電子部品の中の特定品種に対応した電子部品吸着用ノズルを製作することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の斜視図、図2(a),(b)は同吸着ノズルの斜視図、図3(a),(b)、図4は同吸着ノズルの断面図である。
【0011】
まず図1を参照して電子部品吸着用ノズルが使用される電子部品実装装置について説明する。図1において、基台1の両端部には2つのY軸テーブル2A,2Bが並設されており、Y軸テーブル2A,2BにはX軸テーブル3が架設されている。X軸テーブル3には移載ヘッド4が装着されており、移載ヘッド4にはカメラ5および吸着ヘッド6を備えている。吸着ヘッド6には電子部品吸着用のノズル10が装着されている。
【0012】
移載ヘッド4はY軸テーブル2A,2BおよびX軸テーブル3によって水平方向に移動し、供給部7に配設されたテープフィーダ8から吸着ヘッド6によって電子部品を真空吸着してピックアップし、基板9上に搭載する。カメラ5は基板9の認識マークを認識し、この認識結果により電子部品搭載時の移載ヘッド4の位置補正が行われる。
【0013】
次に図2を参照して吸着ヘッド6に装着される電子部品吸着用のノズル10について説明する。ノズル10は本体部11と本体部11に装着される個片ノズル12により構成される。本体部11の上部は円錐状のテーパ部11aとなっており、テーパ部11aを吸着ヘッド6に設けられた装着部に挿入することにより、ノズル10は吸着ヘッド6に着脱自在に装着される(図1も参照)。テーパ部11aの下方には円形の鍔部11bが設けられており、鍔部11bの下面は電子部品認識時に光源より照射される照明光を反射する反射板となっており、ノズル10に保持された電子部品を反射光により照明する。鍔部11bの下面には電子部品Pに当接してこの電子部品Pを吸着する吸着孔が設けられた複数個の個片ノズル12が装着されている。
【0014】
次に図3(a),(b)を参照してノズル10の構成について説明する。図3(a),(b)は図2の直交する方向の2つの断面をそれぞれ示している。図3(a)において、テーパ部11aの中心には吸着ヘッド6への装着時に吸着ヘッド6と連通する吸引孔11cが設けられ、吸引孔11cの下端は鍔部11bの内部に設けられた吸引溝11dと連通している。吸引溝11dの下方には更に吸引溝11dよりもサイズの大きな装着溝11eが設けられている。装着溝11eには図3(b)に示すように個片ノズル12が複数個組み合わせて装着される。
【0015】
装着溝11eの幅寸法B(図4参照)は、使用される個片ノズル12の上端部(装着溝11eとの嵌合部)の幅寸法b(図4参照)に対応しており、所定の嵌め合い公差となるように設定され、また図3において長さ寸法Lは、想定される吸着対象の電子部品の長さとの関連により設定される。すなわち長さ寸法L以下の電子部品であれば、断面寸法lの個片ノズル12を適宜組み合わせることにより、吸着面の断面形状を吸着対象の電子部品に適合した長さに設定することができる。
【0016】
また個片ノズル12として嵌合部の幅寸法bが共通で、下端部(電子部品との当接面)の幅寸法が異なるものを予め準備しておけば、異なる幅の電子部品に対応することができる。図4は、幅寸法b1、b2の2種類の個片ノズル12を示している。すなわち、上記下端部の幅寸法のみ異なる個片ノズル12を幾種類か予め製作しておくことにより、異なる幅・長さを有する多様な電子部品に対応することができる。
【0017】
各個片ノズル12の上端部は装着溝11eに所定公差で嵌合し、更に接着剤14によって固着される。従って装着溝11eおよび接着剤14は装着手段となっている。
【0018】
このようにして個片ノズル12が装着された状態では、各個片ノズル12に設けられた吸着孔11aは吸引溝11dを介して吸引孔11cと連通する。したがって吸着ヘッド6から真空吸引することにより、個片ノズル12の各吸着孔11aも同様に真空吸引され、下面に当接した電子部品を吸着する。このとき鍔部11bの個片ノズル12以外の部分には反射板13が接着剤14により接着されており、吸引溝11dの個片ノズル12が装着された部分以外の開放部は反射板13によって外部から遮断され気密に封止されている。したがって反射板13および接着に用いられる接着剤14は封止手段となっている。もちろん反射板としての機能を必要としない場合には、単なる板状の部材を封止板として接着すればよい。
【0019】
図4は、ノズル10の組立手順を示すものである。まず吸着対象の電子部品が特定されると、この電子部品のサイズ(幅×長さ)を求め、この幅を吸着可能な個片ノズルを選択する。そして電子部品の長さをカバーするのに必要な個片ノズルの数を決定し、これらの個片ノズルを並列に組合わせ、接着剤14を塗布した後に装着溝11eに嵌合させる。次いで反射板13を同様に接着剤14で鍔部11bの下面に接着する。これにより、ノズル10の組立てが完了する。
【0020】
この作業において必要とされる作業は、予め製作された部品を組み合わせて接着剤14で接合するのみであるため、極めて短時間で吸着対象の電子部品に適合した専用の吸着ノズルを製作することができる。また加熱により剥離する特性を有する接着剤14を使用すれば、使用済の吸着ノズルを簡単に分解して再利用することができる。更に個片ノズルの形状を他の形状、例えば円柱形状とすれば、既製の管材を切断するだけで個片ノズルとして使用でき、製作コストを大幅に低下させることができる。この場合には、装着溝11eとの嵌合部分には隙間が生じるが、この隙間は接着剤などを充填することにより封止することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、吸引孔の下端に連通して設けられた吸引溝及びこの吸引溝の下方にこの吸引溝よりも大きなサイズで設けられた装着溝を有する本体部と、個片ノズルとを予め製作しておき、吸着対象の電子部品に応じて個片ノズルを組合せて本体部に装着するようにしたので、極めて短時間で多品種の電子部品の中の特定品種に対応した電子部品吸着用ノズルを製作することができ、小ロット生産に適合した迅速な吸着ノズル準備が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の斜視図
【図2】(a)本発明の一実施の形態の吸着ノズルの斜視図
(b)本発明の一実施の形態の吸着ノズルの斜視図
【図3】(a)本発明の一実施の形態の吸着ノズルの断面図
(b)本発明の一実施の形態の吸着ノズルの断面図
【図4】本発明の一実施の形態の吸着ノズルの断面図
【符号の説明】
6 吸着ヘッド
10 ノズル
11 本体部
11c 吸引孔
11d 吸引溝
11e 装着溝
12 個片ノズル
12a 吸着孔
13 反射板
14 接着剤
Claims (3)
- 吸着ヘッドに装着されこの吸着ヘッドと連通した吸引孔から真空吸引することにより下端部に電子部品を真空吸着する電子部品吸着用ノズルであって、前記吸着ヘッドに装着され前記吸引孔とこの吸引孔の下端に連通して設けられた吸引溝及びこの吸引溝の下方にこの吸引溝よりも大きなサイズで設けられた装着溝を有する本体部と、電子部品に当接してこの電子部品を吸着する吸着孔が設けられ個片ノズルとを有し、前記個片ノズルの上端部を前記装着溝に嵌合させて接着剤によって固着するようにし、且つ前記装着溝のうち前記個片ノズルが装着されていない開放部を封止する封止手段を備え、個片ノズルを組み合わせることにより吸着面の断面形状を吸着対象の電子部品に適合した長さに設定するようにしたことを特徴とする電子部品吸着用ノズル。
- 前記封止手段は、前記本体部の下面に接着され電子部品認識時に光源より照射される照明光を反射する反射板を兼ねた封止板であることを特徴とする請求項1記載の電子部品吸着用ノズル。
- 吸着ヘッドに装着されこの吸着ヘッドと連通した吸引孔から真空吸引することにより下端部に電子部品を真空吸着する電子部品吸着用ノズルの製作方法であって、前記吸着ヘッドに装着され前記吸引孔とこの吸引孔の下端に連通して設けられた吸引溝及びこの吸引溝の下方にこの吸引溝よりも大きなサイズで設けられた装着溝を有する本体部と、電子部品に当接してこの電子部品を真空吸着する吸着孔が設けられた個片ノズルとを予め製作しておき、吸着対象の電子部品が特定されたならばこの個片ノズルを前記吸着対象の電子部品に応じて組合せることにより吸着面の断面形状を吸着対象の電子部品に適合した長さに設定するようにして前記個片ノズルの上端部を前記装着溝に嵌合させて接着剤によって固着し、次いで前記吸引溝のうち前記個片ノズルが装着されていない開放部を封止手段により封止することを特徴とする電子部品吸着用ノズルの製作方法。
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