JP3674494B2 - 電子部品の吸着ノズルおよび電子部品実装装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を吸着する電子部品の吸着ノズルおよびこの吸着ノズルが装着された電子部品実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の移載などのハンドリングの方法として、真空吸着による方法が広く用いられている。この方法は吸着孔が設けられた吸着ノズルを電子部品に当接させ、吸着孔を真空吸引することにより発生する負圧を利用して電子部品を吸着するものである。ここで用いられる吸着ノズルは電子部品に直接当接して用いられるものであるため、対象の電子部品の形状やサイズに応じて種々の形式のものが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年環境汚染防止の要請から、有害金属である鉛の使用を電子部品製造分野から極力排除しようとする各種の施策が講じられつつある。この一環として、抵抗などチップ型の電子部品の上面の接続用端子以外の範囲を覆う保護膜を、従来用いられていた鉛を成分として含むガラス膜から、エポキシなどの樹脂膜に置き換える計画が進行している。
【0004】
しかしながら上面が樹脂膜で覆われたチップ型の電子部品を吸着ノズルによって実装する際には樹脂膜の性状・形状に起因して、以下に説明するように実装不具合が生じやすい。以下、図面を参照して説明する。図4は、従来の吸着ノズルによるチップ型の電子部品の真空吸着状態の説明図である。図4(a)において、チップ型の電子部品Pの両側端には、接続用の端子Aが上面と両側面にわたって形成されている。電子部品Pの上面の端子A以外の範囲には、電子部品Pに形成された回路層を保護するための樹脂膜Bが形成されている。樹脂膜Bはエポキシ樹脂などの樹脂を塗布して固化させたものであり、上面における厚さは一定ではなく上に凸状の断面形状を呈している。
【0005】
図4(b)は、このような電子部品Pの上面に、吸着孔Dが設けられた吸着ノズルCを当接させて真空吸着した状態を示している。すなわち吸着ノズルCを電子部品Pに位置合わせして下降させ、下端部を電子部品Pの上面に押し当てた状態で、吸着孔Dから真空吸引する。これにより、電子部品Pは吸着ノズルCの下端部に真空吸着されて、ピックアップ可能な状態となる。そしてこの状態で吸着ノズルCが装着された実装ヘッドが、基板上へ移動し電子部品Pを実装点に着地させた後に真空吸引を解除することにより、電子部品Pは吸着ノズルCから離脱し、当該電子部品の実装が完了する。
【0006】
ところが上述のように樹脂の樹脂膜Bが形成されたチップ型の電子部品Pでは、図4(b)に示すように電子部品Pへの当接部において、上に凸状となった樹脂膜Bが吸着孔Dの内側にはまり込む形で吸着孔Dの端部Eが樹脂膜Bの表面に押し付けられ、電子部品Pが吸着ノズルCの下端部に固着状態となる場合がある。このような場合には、真空吸引を解除しても電子部品Pは吸着ノズルCから離脱せず、搭載ミスを生じる。
【0007】
このように、樹脂を保護膜として用いたチップ型の電子部品に従来の吸着ノズルをそのまま適用すると、搭載ミスなどの不具合を生じる場合があり、確実な実装が行える吸着ノズルが望まれていた。
【0008】
そこで本発明は、樹脂の保護膜が形成されたチップ型の電子部品に対しても不具合を生じることがなく、確実な実装を行える電子部品の吸着ノズルおよびこの吸着ノズルが装着された電子部品実装装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電子部品の吸着ノズルは、電子部品実装装置の実装ヘッドに装着されこの実装ヘッドと連通した吸引孔から真空吸引することにより下端部にチップ型の電子部品を真空吸着する電子部品の吸着ノズルであって、前記実装ヘッドに装着され前記吸引孔が設けられた本体部と、電子部品に当接してこの電子部品を吸着する吸着孔が設けられた吸着部とを備え、前記吸着孔が開孔し電子部品と当接する当接開孔部の当接開孔径を、前記チップ型の電子部品の上面の接続用端子以外の範囲を覆うように形成された断面形状が凸状の保護膜のサイズよりも大きくして当接開孔部の内側の端部がこの保護膜に接触しない大きさとし、前記保護膜が前記吸着孔の内部にはまり込まないようにした。
【0010】
請求項2記載の電子部品の吸着ノズルは、前記吸着孔の下端部は内テーパ加工がなされており、その角度は120度以上の鈍角形状となっている。
【0012】
請求項3記載の電子部品実装装置は、チップ型の電子部品を真空吸着により保持して基板に実装する電子部品実装装置であって、前記電子部品の上面に当接して真空吸着する吸着ノズルと、この吸着ノズルが装着される実装ヘッドと、実装ヘッドを電子部品の供給部と前記基板との間で移動させる移動手段と、前記実装ヘッドを介して吸着ノズルから真空吸着する真空吸引手段とを備え、前記吸着ノズルは、請求項1又は2に記載の電子部品の吸着ノズルである。
【0013】
本発明によれば、吸着孔が開孔し電子部品と当接する当接開孔部の形状を、電子部品吸着時において当接開孔部の内側の端面が前記チップ型の電子部品の上面に形成された保護膜に接触しないような形状とすることにより、電子部品上面の樹脂膜が吸着孔の当接開孔部へはまり込むことによる不具合を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の斜視図、図2は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の実装ヘッドの部分断面図、図3は本発明の一実施の形態の電子部品の吸着ノズルの部分断面図である。
【0015】
まず図1を参照して電子部品の吸着ノズルが使用される電子部品実装装置について説明する。図1において、基台1の両端部には2つのY軸テーブル2A,2Bが並設されており、Y軸テーブル2A,2BにはX軸テーブル3が架設されている。X軸テーブル3には移動ブロック4が装着されており、移動ブロック4にはカメラ5および実装ヘッド6を備えている。実装ヘッド6には電子部品の吸着ノズル10が装着される。
【0016】
移動ブロック4はY軸テーブル2A,2BおよびX軸テーブル3によって水平方向に移動し、供給部7に配設されたテープフィーダ8から実装ヘッド6によって電子部品を真空吸着してピックアップし、基板9上に搭載する。カメラ5は基板9の認識マークを認識し、この認識結果により電子部品搭載時の移動ブロック4の位置補正が行われる。Y軸テーブル2A,2BおよびX軸テーブル3は、実装ヘッド6を電子部品の供給部7と基板9との間で移動させる移動手段となっている。
【0017】
次に図2を参照して実装ヘッド6に装着される電子部品の吸着ノズル10について説明する。吸着ノズル10は本体部11と本体部11から下方に延出した軸状の吸着部12により構成される。本体部11の上部は円錐状のテーパ部11aとなっており、テーパ部11aを実装ヘッド6に設けられた装着部6aに挿入することにより、吸着ノズル10は実装ヘッド6に着脱自在に装着される。
【0018】
テーパ部11aの内部には吸引孔11bが形成されており、テーパ部11aを装着部6aに装着した状態では、吸引孔11bは装着部6aを介して接続された真空吸引手段14と連通する。吸引孔11bは、吸着部12の内部に下端部まで貫通して設けられた吸着孔12aと連通している。吸着ノズル10を実装ヘッド6に装着した状態で、真空吸引手段14を駆動することにより、吸着孔12aから真空吸引する。
【0019】
吸着部12は下部がテーパ状に細径に絞られた形状となっており、下端部は吸着孔12aが開孔し電子部品と当接する当接開孔部12bとなっている。当接開孔部12bを電子部品の上面に当接させた状態で真空吸引手段14を駆動することにより、電子部品は吸着ノズル10により吸着保持される。吸着部12の上方に設けられた円形の鍔部13の下面は電子部品認識時に光源より照射される照明光を反射する反射板となっており、吸着ノズル10に保持された電子部品を反射光により上方から照明する。
【0020】
次に図3を参照して、吸着部12の当接開孔部12bの詳細形状について説明する。図3(a)に示すように、当接開孔部12bに開孔した吸着孔12aの下端部は面取り加工(内テーパ加工)がなされており、吸着部12の下端面における開孔径を示す当接開孔径dは、吸着対象のチップ型の電子部品Pの上面に形成された樹脂膜Bのサイズbよりも大きくなるように設定されている。また、当接開孔部12bの内側の端部Eの角度αは、120度以上の角度の鈍角形状となっている。
【0021】
図3(b)は、このような形状の当接開孔部12bを備えた吸着部12を用いて、樹脂膜Bを備えたチップ型の電子部品Pを吸着保持した状態を示している。図3(b)に示すように、吸着部12を電子部品Pの上面に当接させた状態では、上述のように当接開孔径dが樹脂膜Bのサイズbよりも大きいことから、当接開孔部12bの内側の端部Eは樹脂膜Bに接触しない。したがって、樹脂膜Bが吸着孔12aの内部にはまり込む形で吸着部12に固着する不具合が発生せず、従来の吸着ノズルを用いた場合に発生していた、真空吸着解除後においても電子部品が吸着ノズルから離脱しない不具合を防止することができ、確実な実装を行うことができる。
【0022】
なお、上記実施の形態では、吸着孔12aの下部を面取り加工(内テーパ加工)して上述の当接開孔部形状を得ているが、R形状加工などこれ以外の加工形状であってもよい。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、吸着孔が開孔し電子部品と当接する当接開孔部の形状を、電子部品吸着時において当接開孔部の内側の端面が前記チップ型の電子部品の上面に形成された保護膜に接触しないような形状としたので、電子部品上面の樹脂膜が吸着孔の当接開孔部へはまり込むことによる不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の実装ヘッドの部分断面図
【図3】本発明の一実施の形態の電子部品の吸着ノズルの部分断面図
【図4】従来の吸着ノズルによるチップ型の電子部品の真空吸着状態の説明図
【符号の説明】
6 実装ヘッド
10 吸着ノズル
11 本体部
11b 吸引孔
12 吸着部
12a 吸着孔
12b 当接開孔部
P 電子部品
B 樹脂膜
Claims (3)
- 電子部品実装装置の実装ヘッドに装着されこの実装ヘッドと連通した吸引孔から真空吸引することにより下端部にチップ型の電子部品を真空吸着する電子部品の吸着ノズルであって、前記実装ヘッドに装着され前記吸引孔が設けられた本体部と、電子部品に当接してこの電子部品を吸着する吸着孔が設けられた吸着部とを備え、前記吸着孔が開孔し電子部品と当接する当接開孔部の当接開孔径を、前記チップ型の電子部品の上面の接続用端子以外の範囲を覆うように形成された断面形状が凸状の保護膜のサイズよりも大きくして当接開孔部の内側の端部がこの保護膜に接触しない大きさとし、前記保護膜が前記吸着孔の内部にはまり込まないようにしたことを特徴とする電子部品の吸着ノズル。
- 前記吸着孔の下端部は内テーパ加工がなされており、その角度は120度以上の鈍角形状となっていることを特徴とする請求項1記載の電子部品の吸着ノズル。
- チップ型の電子部品を真空吸着により保持して基板に実装する電子部品実装装置であって、前記電子部品の上面に当接して真空吸着する吸着ノズルと、この吸着ノズルが装着される実装ヘッドと、実装ヘッドを電子部品の供給部と前記基板との間で移動させる移動手段と、前記実装ヘッドを介して吸着ノズルから真空吸着する真空吸引手段とを備え、前記吸着ノズルは、請求項1又は2に記載の電子部品の吸着ノズルであることを特徴とする電子部品実装装置。
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