JP3853210B2 - 高所作業車の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、起伏、伸縮、旋回作動等が自在に設けられた、ブームと、前記ブームの先端に取り付けられた作業台を有する高所作業車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような構成の高所作業車の一例として、配線作業等を安全に行うために、ブームや作業台をFRP等の絶縁性部材により構成してなる、いわゆる絶縁高所作業車がある。このような絶縁高所作業車においては、作業台と車体間の電気的な絶縁を図る必要があるため、作業台と車体はそれぞれ独立した電源である作業床バッテリ(上部電源)とシャーシバッテリ(下部電源)とを備えられている。
【0003】
車体には、下部コントローラと、下部操作装置が設けられており、下部コントローラは、シャーシバッテリからの電源供給を受けて作動してブームの作動制御を行う。下部操作装置はブーム操作レバーを備えており、作業者の手動操作により下部コントローラの作動を指示する操作信号を出力してブームを作動させる。このようなブーム操作レバーを操作すると、下部コントローラを介して操作内容に応じたブームの作動が制御され、作業台を所望の高所へ移動させることができる。
【0004】
作業台には、上部コントローラと、上部操作装置が設けられており、上部コントローラは、作業床バッテリからの電源供給を受けて作動して作業台の首振り作動や、吊り上げ装置のウインチ作動等の制御を行う。上部操作装置は、作業床バッテリより上部コントローラに電力供給を行う上部操作電源スイッチと、下部コントローラの作動を指示する操作信号を出力してブームを作動させるブーム操作レバーと、上部コントローラの作動を指示する操作信号を出力して作業台の首振り作動させる首振りレバーと、ウインチの作動操作を行うウインチ操作レバーとを備えている。
【0005】
これら首振りレバーやウインチ操作レバーを操作すると、上部コントローラを介して操作内容に応じた作業台の首振り作動やウインチの作動が制御され、込み入った場所(例えば、電柱の裏側)へ作業台を移動させたり、吊り上げ物の手元引き上げ作業を行うことができる。
【0006】
また、ブーム操作レバーを操作すると、操作信号は上部コントローラを介して下部コントローラへ送信され、上述したブーム操作レバーと同様に、ブームの作動制御を行うことができる。なお、上記のような絶縁高所作業車においては作業台の絶縁状態を維持するため、上部コントローラと下部コントローラ間は光ファイバーにて操作信号のやり取りが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の絶縁高所作業車において、作業台に搭乗した作業者がブーム操作レバーを操作して作業台を所望の高所へ移動させた後、例えば、首振りレバーを操作して電柱の後ろに廻り込んで作業を行っている最中に、作業者が何らかの原因で上部操作装置の操作ができなくなってしまったような場合、上部コントローラが作業床バッテリからの電源供給を受けて作動して作業台の首振り作動や、吊り上げ装置のウインチ作動等の制御を行うようになっているため、上部コントローラの電源供給が断たれた状態のときには、上部コントローラのみが担当している作動については、下部からは操作ができないという問題がある。
【0008】
特に、緊急に作業台を地上まで降下させようとしても、上記のような首振りレバーの作動操作によって電柱の後に廻り込んで作業をしていた場合、下部操作装置に設けられているブーム操作レバーの操作だけでは、首振り操作を元に戻さない限り作業台を地上に降ろすことができないという問題が生じる。このように、作業台の作業状況や位置によっては、下部操作装置のブーム操作だけでは、適切な回避操作を行うことができないという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、緊急時において作業台の作業状況や位置を問わず、車体に設けられている下部操作装置から適切な回避操作ができ、作業台に搭乗している作業者を地面に降ろすことのできる高所作業車の制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、車体に、起伏、伸縮、旋回作動等が自在に設けられるブームと、ブームの先端に取り付けられた作業台と、所定の高所作業を行う上部作業装置(例えば、本実施例における、昇降シリンダ18、ウィンチモータ等)とを備える高所作業車の制御装置であって、作業台に設けられた上部制御手段と、車体に設けられた下部制御手段と備え、上部制御手段は、上部電源(例えば、本実施例における作業床バッテリB)と、上部電源からの電力供給を受けて、少なくとも上部作業装置の作動を制御する上部コントローラ(例えば、本実施例における上部コントローラ80)と、前記上部コントローラにより作動制御されて前記上部作業装置への圧油供給を制御する上部操作バルブ(例えば、本実施例における上部操作バルブ65)と、油圧力を受けて作動することにより上部電源と上部コントローラ間を電気的に接続又は遮断する圧力スイッチとを有し、下部制御手段は、油圧力を供給する油圧供給手段(例えば、本実施例における油圧ポンプP)と、油圧供給手段と圧力スイッチとを連通させる油路(例えば、本実施例における油路76)と、油圧供給手段から油路と上部操作バルブとへの圧油の給排を制御する切換手段(例えば本実施例における切換バルブ62、202)と、切換手段の作動操作を行うための切換操作手段(例えば、本実施例における上部電源投入スイッチ45、201)とを有し、切換操作手段を操作することにより、油路を介して圧力スイッチに油圧力を送って圧力スイッチを作動させ、上部電源と上部コントローラ間を電気的に接続させることができる。
【0011】
このように構成された高所作業車の制御装置は、上部電源から上部コントローラへ電力供給が遮断された状態のときに、下部側(車体側)に設けられた切換手段を操作することによって、上部電源と上部コントローラ間を電気的に接続させ、電源の供給を行なわせることができる。
【0012】
なお、下部制御手段は、上部コントローラに電力が供給されたとき、上部コントローラを介して上部作業装置の作動を制御する下部コントローラと、下部コントローラに操作信号を出力して上部作業装置の作動操作を行うための下部操作手段(例えば、本実施例における首振りレバー42、ウインチ操作レバー43、昇降レバー43)とを備えて構成されてもよい。
【0013】
このように構成された高所作業車の制御装置によれば、ブームの作動以外の作動のように、上部コントローラでなければできないような作動を、下部から操作可能となる。このため、下部からの操作により作業台の首振り作動等を行わせ、緊急時等においては作業状況や位置を問わず、作業台を地上に降ろすための的確な回避操作を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。本発明に係わる制御装置を備えた高所作業車1を図2に示している。この高所作業車1は前後輪3a,3bを有して走行可能であり、前部に運転キャビン2aを有したトラック車両をベースにして構成されており、この運転キャビン2aよりも後側の車体の前後左右に車体側方にジャッキ4を有しており、ジャッキシリンダ10を油圧駆動することにより伸長させて下端部を接地させ、車体2を安定支持する。車体2後部の上には、旋回台5と、この旋回台5に基端部が枢結されたブーム6と、このブーム6の先端部に水平旋回(首振り)自在に取り付けられた作業台11とを有している。
【0015】
旋回台5は車体2内に設けられた旋回モータ7を油圧駆動することにより水平旋回させることが可能である。ブーム6は起伏シリンダ8を油圧駆動することにより起伏動させることができる。また、ブーム6は基端ブーム、中間ブーム及び先端ブームを入れ子式に組み合わせて構成されており、内蔵の伸縮シリンダ9を油圧駆動することにより伸縮動させることができる。
【0016】
先端ブーム6cには垂直ポスト12が取り付けられており、この垂直ポスト12にはアーム13が水平旋回自在に取り付けられている。アーム13の先端部には垂直に延びて支柱14が設けられており、この支柱14に水平旋回自在(首振り自在)に作業台ブラケット15が取り付けられている。垂直ポスト12は図示しないレベリングシリンダ(油圧シリンダ)により常時垂直に保持されるようになっており、作業台11の床面は常に水平が保たれる。
【0017】
アーム13は図示しないアーム旋回モータを有しており、これを油圧駆動することにより垂直ポスト12まわりに水平旋回させることが可能であり、作業台11は図示しない作業台旋回モータを有しており、油圧駆動することにより支柱14まわりに作業台ブラケット15を水平旋回させることが可能である。この結果、作業台11を垂直ポスト12まわりに水平旋回させるとともに、それ自体を支柱14に対して首振り作動させることが可能である。また、作業台ブラケット15には昇降シリンダ18が設けられており、油圧駆動することによって作業台11を昇降させることができる。
【0018】
垂直ポスト12の上端部には吊り上げ装置20が設けられている。この吊り上げ装置は垂直ポスト11に、旋回および起伏自在に取り付けられた支持ブラケット21と、この支持ブラケット21にスライド移動および脱着自在に取り付けられたサブブーム22と、支持ブラケット21に設けられたウインチ装置23とから構成されており、ウインチ装置23にはロープ24が巻き回されている。ウインチ装置23からウインチモータ(図示せず)を油圧駆動することによって、ロープ26を巻き上げ及び巻き下げさせることができる。サブブーム22の先端のシーブ27を介して下方に垂れ下がるようになっており、その先端にはフック28が取り付けられている。
【0019】
作業台11には、ここに搭乗した作業者が操作する上部操作装置30が、図3に示すように設けられており、ブーム操作レバー31と、首振りレバー32と、ウインチ操作レバー33と、昇降スイッチ34と、上部操作電源スイッチ35を備えて構成されており、これらの操作に対する作動は以下のとおりである。
【0020】
ブーム操作レバー31を操作すると、旋回モータ7、起伏シリンダ8、伸縮シリンダ9を作動させ、ブーム6の旋回、起伏、伸縮作動を行うことができるようになっている。首振りレバー32を操作すると、アーム旋回モータ16及び作業台旋回モータ17を作動させ、作業台11を垂直ポスト12廻りに首振り作動させることができるようになっている。ウインチ操作レバー33を操作すると、ウインチモータ(図示せず)を作動させ、ロープ26の巻き上げ,巻き下げを行うことができる。昇降スイッチ34を操作すると、昇降シリンダ18を作動させ、作業台11を昇降させることができる。上部操作電源スイッチ35を操作すると、作業台11に備えられている作業床バッテリBから後述する上部コントローラ80に電力供給を行うことができる。なお、この上部操作電源スイッチ35はオートパワーオフ機能を有しており、所定時間が経過すると上部コントローラ80への電力供給は遮断されるようになっている。
【0021】
車体2上には、図4に示すように下部操作装置40が設けられており、ブーム操作レバー41と、ジャッキ操作レバー50とを備えて構成されており、これらの操作に対する作動は以下のとおりである。
【0022】
ブーム操作レバー41は、上部操作装置30に設けられたブーム操作レバー31と同一の機能を有しており、操作によりブーム6の起伏、伸縮、旋回作動を行うことができる。また、ジャッキ操作レバー50の操作によりジャッキシリンダ10を伸縮作動させ、ジャッキ4の張出、格納作動を行うことができる。
【0023】
上述した各アクチュエータ7〜10、16〜18、25等は油圧を利用して駆動されるため、車体2の前部には、エンジンEからその出力の一部を取り出して油圧ポンプPを駆動するパワーテイクオフ(図示せず)が取り付けられている。このパワーテイクオフを作動させる、即ち油圧ポンプPを駆動させたり停止させるためのパワーテイクオフスイッチ(図示せず)が運転キャビン2a内の運転席に設けられている。なお、油圧ポンプPの駆動はこのようにパワーテイクオフ(図示せず)を用いるものに限られるものではなく、車体2上に独立して設けられたエンジン(例えば、低騒音ユニット等と称される動力装置)により油圧ポンプPの駆動を行うようにしてもよい。
【0024】
このような構成の高所作業車1に設けられている制御装置について説明する。本発明の制御装置100は、図1に示すように、上部電源投入スイッチ45(図中参照)と、アンロードバルブ60と、インターロックバルブ61と、切換バルブ62と、圧力スイッチ70と、作業床バッテリBと、リレー75と、上部コントローラ80と、下部コントローラ90と、首振りレバー42と、ウインチ操作レバー43と、昇降スイッチ44とから構成されている。なお、図1中に示す一点鎖線Lより上の部材は作業台11側に配設されていることを示し、一点鎖線Lより下の部材は車体2側に配設されていることを示す。
【0025】
首振りレバー42と、ウインチ操作レバー43と、昇降スイッチ44は下部操作装置40にも設けられており、これらは後述するように緊急時に操作されるものであるが、各々先述した上部操作装置30に設けられている首振りレバー32と、ウインチ操作レバー33と、昇降スイッチ34と同一機能を有するため、説明を省略する。
【0026】
上部電源投入スイッチ45は、下部操作装置40に設けられており(図4参照)、
このスイッチが操作されると、アンロードバルブ60とインターロックバルブ61と切換バルブ62に作動信号を出力する。
【0027】
アンロードバルブ60は、上部電源投入スイッチ45が操作されると油圧ポンプPから吐出される作動油をインターロックバルブ61へ供給する。また、上部操作装置30及び下部操作装置40から作動操作が可能なときに、これらより操作が行われると作動油をインターロックバルブ61へ供給し、それ以外の場合はタンクTに戻す。
【0028】
インターロックバルブ61は、アンロードバルブ60の下流に設けられて下部操作バルブ64とジャッキバルブ63へ作動油の給排を行う機能を有し、上部電源投入スイッチ45が操作されると作動油を下部操作バルブ64へ供給する。また、上部操作装置30及び下部操作装置40から作動操作が可能なときに、上部操作装置30及び下部操作装置40のレバー類41〜44から作動操作が行われると作動油を下部操作バルブ64へ供給し、ジャッキ操作レバー50から作動操作が行われるとジャッキバルブ63へ作動油を供給する。なお、下部操作バルブ64は旋回モータ7、起伏シリンダ8、伸縮シリンダ9の作動を制御する弁であり、ジャッキバルブ63はジャッキシリンダ10の作動を制御する弁である。
【0029】
切換バルブ62は、下部操作バルブ64の下流に設けられており、圧力スイッチ70と上部操作バルブ65への作動油の選択的な給排を行う。上部電源投入スイッチ45が操作されると作動油を絶縁材料製の油路76を介して圧力スイッチ70に供給し、所定時間が経過すると上部操作バルブ65へ作動油を供給する。なお、上部操作バルブ65はアーム旋回モータ16、作業台旋回モータ17、昇降シリンダ18、ウインチモータ(図示せず)への作動油の供給制御を行ってこれらの作動を制御する弁である。
【0030】
圧力スイッチ70は、作業床バッテリBとリレー75との間に接点70aを有しており、油路76を介して油圧力を受けると閉作動して接点70aを接続させ、この接続状態を図示しない接続保持回路により所定時間保持した後に、開作動する。
【0031】
リレー75は、作業床バッテリBと上部コントローラ80との間にリレー接点75aを有しており、圧力スイッチ70の接点70aが接続されてリレー75へ電力の供給が行われると、リレー接点75aを閉作動させ、作業床バッテリBから上部コントローラ80へ電源供給を行う。
【0032】
上部コントローラ80は、作業台11上に配設された作業床バッテリBからの電源供給を受けて作動し、上部作動制御部81と上部光通信部82とを有している。上部作動制御部81は、上部操作装置30に設けられた首振りレバー32と、ウインチ操作レバー33と、昇降スイッチ34からの操作信号を受けると上部操作バルブ65の作動を制御し、ブーム操作レバー31からの操作信号を受けると上部光通信部82と下部光通信部92を介して下部コントローラ90の下部作動制御部91に送信する。
【0033】
上部光通信部82及び下部光通信部92はそれぞれ、上部操作装置30および下部操作装置40から送信された操作信号を電気信号から光信号に変換して送り出す機能を有する光通信発光回路82a,92aと、光の伝達媒体である光ケーブル83を介して送られる光通信発光回路82a,92aからの光信号を受光し、その光信号を電気信号に変換する機能を有する光通信受信回路82b,92bとから構成されている。
【0034】
下部コントローラ90は、シャーシバッテリSからの電源供給を受けて作動し、下部作動制御部91と下部光通信部92とを有している。下部作動制御部91は、ブーム操作レバー31、41からの操作信号を受け取ると下部操作バルブ64の作動を制御する。また、下部操作装置40に設けられている首振りレバー42と、ウインチ操作レバー43と、昇降スイッチ44からの操作信号を受けると、下部光通信部92と上部光通信部82を介して上部コントローラ80の上部作動制御部81に送信する。なお、下部コントローラ90は、運転キャビン2a内の運転席に設けられたパワーテイクオフスイッチ(図示せず)が操作されてパワーテイクオフを作動させると、シャーシバッテリSから電源供給が行われるように構成されている。
【0035】
次に、本発明の高所作業車1の制御装置100を用いた作動例について説明する。まず、車体2にジャッキ4とブーム6を格納した状態で高所作業車1を作業現場に移動させる。作業現場に到着すると、作業者(図示せず)はまず車体2の後方のジャッキ操作レバー50を操作してジャッキ4を張り出させ、車体2を持ち上げ支持させる。車体2が持ち上げ支持されたら、作業者は作業台11に搭乗し、上部操作装置30に設けられた上部操作電源スイッチ35を手動操作する。続いて、上部操作装置30のブーム操作レバー31を手動操作して、作業台11を所望高所まで移動させる。例えば、図5の符号Aで示すブームの格納位置から、図5及び図6で示す符号Bで示す位置まで、作業台11を移動させ、さらに首振りレバー32を手動操作し、図5の符号Cで示す位置である電柱Dの後ろ側に作業台11を移動させて所望高所に移動させ、この状態で作業台11の上で作業者は必要な高所作業を行う。
【0036】
このように上部操作装置30に設けられたブーム操作レバー31が操作されたときの作動制御内容について簡単に説明する。ブーム操作レバー31の操作に伴って出力される操作信号は上部作動制御部81を介して上部光通信部82に送信され、ここで光通信発光回路82aにより電気信号から光信号に変換される。この光信号は光ケーブル83を介して下部光通信部92の光通信受光回路92bに送信され、光通信受光回路92aは受信した操作信号を光信号から電気信号に変換し、この電気信号に変換された操作信号は下部作動制御部91へ送信される。この受信した操作信号に基づいて下部作動制御部91は下部操作バルブ64の作動を制御し、旋回モータ7、起伏シリンダ8、伸縮シリンダ9の作動を制御する。
【0037】
その結果、上記の例の場合には、作業台11は符号Aのブームの格納位置から符号Bの位置に移動する。続いて、上部操作装置30に設けられた首振りレバー32が操作されると、操作信号が上部作動制御部81に送信されて上部作動制御部81は上部操作バルブ65の作動の制御を行い、アーム旋回モータ16及び作業台旋回モータ17の作動を制御する。その結果、作業台11は符号Bの位置から符号Cの位置へ移動する。
【0038】
ところで、図5の符号Cの位置にて作業中の作業者が何らかの原因で上部操作装置30の操作ができなくなった場合、下部操作装置40に設けられたブーム操作レバー41からブーム6の作動操作は可能であるが、上記の例のように上部操作装置30に設けられた首振りレバー31の作動操作により電柱Dの後に廻り込んで作業をしていた場合、下部操作装置40に設けられているブーム操作レバー41の操作だけでは、作業台11を地上に降ろすことができないという問題が生じる。特に、緊急に作業台11を地上まで降下させようとしても、上記の例のように作業台11の作業状況や位置によっては、下部操作装置40のブーム6の操作だけでは、適切な回避操作を行うことができないという問題があった。
【0039】
そこで、地上作業者(図示せず)は緊急に作業台11を地上に降ろすため、先ず下部操作装置40に設けられている上部電源投入スイッチ45を操作する。そして、地上作業者は下部操作装置40に設けられている首振りレバー42を操作して、作業台11を符号Cの位置から符号Bの位置まで移動させる。続いて、ブーム操作レバー41を操作して、符号Bの位置から(図5及び図7の符合Eの位置を経て)図7の符号Fで示す位置すなわち地上まで作業台11を移動させ、作業台11に搭乗していた作業者を救出することができる。
【0040】
図4に示す上部電源投入スイッチ45が操作されると、アンロードバルブ60はインターロックバルブ61側に、インターロックバルブ61は下部操作バルブ62側に、切換バルブ63は圧力スイッチ70側に切り換わり、油圧ポンプPから吐出されている作動油はこれらのバルブ60〜62と絶縁材料製の油路76を介して圧力スイッチ70へ供給される。圧力スイッチ70はこの油圧力を受けて閉作動して接点70aを接続させ、作業床バッテリBからリレー75への通電を行う。リレー75への通電が行われるとリレー接点75aは閉作動し、作業床バッテリBから上部コントローラ80へ電源供給が行われる。
【0041】
このように上部コントローラ80へ電源供給が行われた後、所定時間が経過すると切換バルブ62は切り換わり、作動油が上部操作バルブ65へ供給されるようになる。このため、下部操作装置40の首振りレバー42からの操作が可能になる。
【0042】
下部操作装置40に設けられた首振りレバー42が操作されると、その操作信号は下部作動制御部91を介し、下部コントローラ90の下部光通信部92に送信される。下部光通信部92において、この受け取った操作信号は光通信発光回路92aにより電気信号から光信号に変換され、この光信号を光ケーブル83を介して上部コントローラ80の光通信受光回路82bに送信される。光通信受光回路82bは受信したこの操作信号を光信号から電気信号に変換し、この電気信号に変換された操作信号は上部作動制御部81へ送信する。この操作信号に応じて上部作動制御部81は上部操作バルブ65の作動を制御し、アーム旋回モータ16及び作業台旋回モータ17の作動を制御する。その結果、作業台11を符号Cの位置から符号Bの位置まで移動させることができる。
【0043】
続いて、下部操作装置40に設けられたブーム操作レバー41が操作されると、この操作に応じた操作信号は下部作動制御部91に送信され、この操作信号に応じて下部作動制御部91は下部操作バルブ64の作動の制御を行い、旋回モータ7、起伏シリンダ8、伸縮シリンダ9の作動を制御する。その結果、作業台11は符号Bの位置から(例えば、符号C、符号Eの位置を経て)符号Fの位置に移動し、作業台11を地上に降ろすことができる。
【0044】
以上説明したように、高所作業車1の制御装置100は、下部操作装置40に設けられた上部電源投入スイッチ45の操作によって、下部から作業台11にある上部コントローラ80に電源供給を行うことができる。
【0045】
また、下部操作装置40にも上部操作装置30と同様の機能を有する、首振りレバー42と、ウインチ操作レバー43と、昇降スイッチ44とを備えるように構成されている。このため、上部電源投入スイッチ45が操作されて上部コントローラ80に電力が供給されると、作業台11の首振り作動や昇降作動や吊り上げ装置20の操作等も下部から可能となる。このように、下部からの操作により、作業台11の作業状況や位置を問わず、緊急時に作業台11を地上に降ろすための的確な回避操作を行うことができる。
【0046】
なお、上記の実施の形態において、下部操作装置40に首振りレバー42と、ウインチ操作レバー43と、昇降スイッチ44とを設けたが、これに限られるものではなく、緊急時に作業台11を地上に降ろすために必要な作動に応じて、その作動操作を行うレバーやスイッチ類等を下部操作装置に備えることが好ましい。
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態における制御装置200について、図8を用いて説明する。この制御装置200は、図8に示すように、上部電源投入スイッチ201と、アンロードバルブ60と、インターロックバルブ61と、圧力スイッチ70と、作業床バッテリBと、リレー75と、上部コントローラ80と、下部コントローラ90と、首振りレバー42と、ウインチ操作レバー43と、昇降スイッチ44とから構成されている。なお、ここでは第1の実施の形態との相違点のみ説明する。
【0048】
上部電源投入スイッチ201は、下部操作装置40に設けられており、操作するとアンロードバルブ60と、インターロックバルブ61と、上部規制バルブ202に作動信号を送信する。この作動信号を受け、アンロードバルブ60は油圧ポンプPから吐出される作動油をインターロックバルブ61へ供給し、インターロックバルブ61はこの圧油を下部操作バルブ64へ供給する。
【0049】
上部規制バルブ202は、下部操作バルブ64とタンクTの間に設けられており、上部電源投入スイッチ201からの作動信号を受けて下部操作バルブ64から排出された作動油が直接タンクTに流れることを阻止する。また、この上部規制バルブ202は上部操作装置30を作動させるときには閉じられて下部操作バルブ64を通過した作動油を上部操作バルブ65に供給させ、上部操作装置30の作動を可能にする。
【0050】
このような構成の制御装置200において、下部操作装置40に設けられている上部電源投入スイッチ201が操作されると、作動信号がアンロードバルブ60とインターロックバルブ61と上部規制バルブ202に送信される。この作動信号を受け、アンロードバルブ60はインターロックバルブ61側に、インターロックバルブ61は下部操作バルブ62側に切り換わるとともに、上部規制バルブ202は下部操作バルブ64を通過した作動油の流れが直接タンクTに流れることを阻止する。このため、下部操作バルブ64を通過した作動油は油路203を通って上部操作バルブ65に流れるとともに、ここを通過した後に油路204を通ってタンクTに戻される。このとき、油路204内には配管抵抗等により背圧が発生し、この背圧が圧力スイッチ70に作用してこれを閉作動する。このため、接点70aは接続し、上部コントローラ80に作業床バッテリBから電源供給を行うことができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明の高所作業車の制御装置によれば、車体に設けられた切換操作手段を操作することにより、油路を介して圧力スイッチに油圧力を送って圧力スイッチを作動させ、上部電源と上部コントローラ間を電気的に接続させるように構成されているので、下部からの操作により上部コントローラに電源の供給を行うことができる。
【0052】
また、上部コントローラに電力が供給されたとき、上部コントローラを介して上部作業装置の作動を制御する下部コントローラと、下部コントローラに操作信号を出力して上部作業装置の作動操作を行うための下部操作手段とを有することで、緊急時において作業台の作業状況や位置を問わず、車体に設けられている下部操作手段から適切な回避操作ができ、作業台に搭乗している作業者を地面に降ろすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明における制御装置を備えた高所作業車の側面図である。
【図3】本発明における制御装置を備えた高所作業車の上部操作装置の図である。
【図4】本発明における制御装置を備えた高所作業車の下部操作装置の図である。
【図5】本発明における制御装置の作用を説明する図である。
【図6】本発明における制御装置の作用を説明する図である。
【図7】本発明における制御装置の作用を説明する図である。
【図8】本発明における制御装置の他の実施例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 高所作業車
2 車体
42 首振りレバー(下部操作手段)
43 ウインチ操作レバー(下部操作手段)
44 昇降スイッチ(下部操作手段)
45 上部電源投入スイッチ(第1実施例における切換操作手段)
60 アンロードバルブ
61 インターロックバルブ
62 切換バルブ(切換手段)
70 圧力スイッチ
75 リレー
76 油路
80 上部コントローラ
90 下部コントローラ
100 制御装置(第1実施例)
200 制御装置(第2実施例)
201 上部電源投入スイッチ(第2実施例における切換操作手段)
B 作業床バッテリ(上部電源)
S シャーシバッテリ(下部電源)
P 油圧ポンプ(油圧供給手段)
Claims (2)
- 車体に、起伏、伸縮、旋回作動等が自在に設けられるブームと、前記ブームの先端に取り付けられた作業台と、所定の高所作業を行う上部作業装置とを備える高所作業車の制御装置であって、
前記作業台に設けられた上部制御手段と、
前記車体に設けられた下部制御手段と備え、
前記上部制御手段は、上部電源と、前記上部電源からの電力供給を受けて、少なくとも前記上部作業装置の作動を制御する上部コントローラと、前記上部コントローラにより作動制御されて前記上部作業装置への圧油供給を制御する上部操作バルブと、油圧力を受けて作動することにより前記上部電源と前記上部コントローラ間を電気的に接続又は遮断する圧力スイッチとを有し、
前記下部制御手段は、油圧力を供給する油圧供給手段と、前記油圧供給手段と前記圧力スイッチとを連通させる油路と、前記油圧供給手段から前記油路と前記上部操作バルブとへの圧油の給排を制御する切換手段と、前記切換手段の作動操作を行うための切換操作手段とを有し、
前記切換操作手段を操作することにより、前記油路を介して前記圧力スイッチに油圧力を送って前記圧力スイッチを作動させ、前記上部電源と前記上部コントローラ間を電気的に接続させるように構成されていることを特徴とする高所作業車の制御装置。 - 前記下部制御手段は、前記上部コントローラに電力が供給されたとき、前記上部コントローラを介して前記上部作業装置の作動を制御する下部コントローラと、
前記下部コントローラに操作信号を出力して前記上部作業装置の作動操作を行うための下部操作手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の高所作業車の制御装置。
Priority Applications (1)
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| JP2001401124A JP3853210B2 (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 高所作業車の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2001401124A JP3853210B2 (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 高所作業車の制御装置 |
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| JP2003192298A JP2003192298A (ja) | 2003-07-09 |
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| JP2003192298A (ja) | 2003-07-09 |
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