JP3858385B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアバッグ装置の一例を図5を参照して説明する。
【0003】
この従来のエアバッグ装置は、上方に開口するケース102内にエアバッグ103とインフレータ104を収納しその開口部をエアバッグドア105で覆ってなるエアバッグモジュール101を、該エアバッグドア105がインストルメントパネル106の上面に設けられた開口107を塞ぐように、インストルメントパネル106内に配設してなる。このエアバッグモジュール101を、インストルメントパネル106内に配された補強部材等の車体側部材108により支持固定するために、ケース102の底面にはケース側ブラケット109が固設され、車体側部材108には車体側ブラケット110が設けられており、両ブラケット109,110がボルト111で結合されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなエアバッグ装置において、予めエアバッグモジュール101をインストルメントパネル106に組付けておき、車両搭載後に、図5に示すように、グローブボックス112の開口からボルト111をケース側ブラケット109と車体側ブラケット110の各ボルト孔109a,110aに挿通させて、両ケース側ブラケット109,110を締付け固定する場合がある。
【0005】
この場合に、図5において2点鎖線で示すように、エアバッグモジュール101の重量によりインストルメントパネル106の助手席側の全体が下方に垂れ下ることがある。
【0006】
このように垂れ下ると、ケース側ブラケット109と車体側ブラケット110との結合位置がずれて、ボルト111が締付けられなくなる。そのため、エアバッグモジュール101を持上げながらボルト111を締付けなければならず、エアバッグモジュール101の組付作業における建付調整が困難で多大な時間を要するという問題がある。
【0007】
本発明は、エアバッグモジュールの組付作業が容易なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のエアバッグ装置は、上方に開口するケース内にエアバッグとインフレータを収納しその開口部をエアバッグドアで覆ってなるエアバッグモジュールを、前記エアバッグドアがインストルメントパネルの上面に設けられた開口を塞ぐように配設するとともに、該エアバッグモジュールがインストルメントパネル内に配された車体側部材により支持されるように、前記ケースに設けられたケース側ブラケットと前記車体側部材に設けられた車体側ブラケットとを結合部材により結合してなるエアバッグ装置において、前記ケース側ブラケットに、前記車体側ブラケットに係止されて、前記結合部材による結合前に前記エアバッグモジュールの垂れ下りを防止するとともに両ブラケットの結合位置の車両上下方向における位置決めをする係合爪が設けられ、該係合爪が前記車体側ブラケットの上端に引掛けられるよう形成されたことを特徴とする。
【0009】
このエアバッグ装置を組付ける場合、エアバッグモジュールを予めインストルメントパネルに組付けておき、その後、結合部材によりケース側ブラケットと車体側ブラケットとを結合してエアバッグモジュールを車体側部材に支持固定させることがある。この場合において、エアバッグモジュールをインストルメントパネルに組付けるときにケース側ブラケットの係合爪を車体側ブラケットに引掛けることにより、エアバッグモジュールの垂れ下りが防止され、両ブラケットの結合位置が車両上下方向で位置決めされる。そのため、インストルメントパネルの剛性やエアバッグモジュールの重量の大小にかかわらず、両ブラケットを結合部材により容易に結合することができ、よって、エアバッグモジュールの建付調整が容易である。
【0010】
請求項2のエアバッグ装置は、請求項1において、前記係合爪が、前記車体側ブラケットに車両前後方向において遊びを持って係止されることを特徴とする。
【0011】
このように、係合爪と車体側ブラケットとの係止に車両前後方向で遊びを持たせることにより、インストルメントパネルの開口に対してエアバッグモジュールを車両前後方向で位置調整する際にその調整代が確保されるので、エアバッグモジュールの組付け自由度が高い。
【0012】
請求項3のエアバッグ装置は、請求項1において、前記ケース側ブラケットが、前記ケースの底面に固定されたほぼ水平に延びる基部と、前記車体側ブラケットに結合されるほぼ垂直に延びる結合部と、両者を連結する傾斜部とよりなり、前記係合爪が、該結合部から傾斜部に至る屈曲部に切起しにより形成されたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の1実施形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明の1実施形態に係るエアバッグ装置の断面図であり、図2はその要部拡大断面図、図3はこのエアバッグ装置においてエアバッグモジュールを車体側部材に対して組付ける状態を示す分解斜視図、図4はインストルメントパネルの開口を示す平面図である。
【0015】
このエアバッグ装置は、インストルメントパネル1の助手席に対応する位置に配設された助手席用エアバッグ装置である。
【0016】
図1に示すように、インストルメントパネル1の上面には開口2が設けられており、この開口2の下方に近接させて上方に開口するケース12が配設されている。
【0017】
このケース12内に折畳まれたエアバッグ14とガス発生器であるインフレータ16を収納し、ケース12の開口部をエアバッグドア18で覆うことでエアバッグモジュール10が構成されている。詳細には、インフレータ16は、ケース12の底部における車両前方側に寄せて配されており、このインフレータ16を覆うようにガスの流れを規制するディフューザ20が配されている。エアバッグ14は、その口元部がケース12の開口部周縁にリテーナ22により取付けられている。エアバッグドア18は、その上面部である意匠面部に薄肉状の破断部23を備え、インフレータ16の作動時に、エアバッグ14の内圧によりこの破断部23が破断してエアバッグドア18が開口し、該開口からエアバッグ14が車両室内に膨出するように構成されている。そして、エアバッグドア18は、その意匠面部の裏面から突出形成された取付部24を備え、この取付部24が上記リテーナ22によりケース12の壁面に取付けられている。
【0018】
エアバッグモジュール10は、エアバッグドア18がインストルメントパネル1の開口2を塞ぐように、インストルメントパネル1内に配設されている。そして、インストルメントパネル1内に配された補強部材3によりその底部が支持された状態で車両に搭載されている。
【0019】
ケース12の底面には、ケース側ブラケット26が取付けられており、このケース側ブラケット26にボルト28により結合される車体側ブラケット30が補強部材3に取付けられている。このケース側ブラケット26と車体側ブラケット30は、図3に示すように、本実施形態ではケース12の幅方向に2組設けられている。なお、1組のみで支持するように構成してもよい。
【0020】
図2に示すように、ケース側ブラケット26は、金属板の曲げ加工により、縦断面略L字状に屈曲した形状に形成されている。詳細には、ケース12の底面に固定されたほぼ水平に配された基部26aと、その後端から後方かつ下方に傾斜して延びる傾斜部26bと、その下端から下方に延びて車体側ブラケット30との結合座面を有するほぼ垂直に配された結合部26cとよりなる。
【0021】
一方、車体側ブラケット30は、図3に示すように、水平断面略コ字状に形成されており、ケース側ブラケット26の結合部26cと当接される結合座面を有するほぼ垂直に配された結合部30aを備える。
【0022】
ケース側ブラケット26と車体側ブラケット30の結合部26c,30aには、ボルト28が貫通されるボルト孔32,34がそれぞれ設けられている。このボルト孔32,34の径は、インストルメントパネル1に対するエアバッグモジュール10の組付け自由度を高めるために、図2に示すように、ケース側ブラケット26の方が大きく設定されている。車体側ブラケット30のボルト孔34には、その反結合座面側にボルト28を固定するためのナット36が溶接で接合されている。
【0023】
ケース側ブラケット26の結合部26cから傾斜部26bに至る屈曲中心26dには、切起しにより係合爪38が設けられている。この係合爪38は、車体側ブラケット30に引掛けたときに、両ブラケット26,30のボルト孔32,34の車両上下方向における位置合せがなされるように設定されている。
【0024】
係合爪38は、詳細には、図2,3に示すように、傾斜部26bの幅方向中央部を車両前方側に切起して下方に断面略L字状に折曲することにより、車体側ブラケット30の結合部30aの上端を引掛けることができるよう形成されている。ここで、車体側ブラケット30の結合部30aの板厚をtとしたとき、当該結合部30aが挿入される係合爪38の内側の幅wは、2t〜3t程度に設定されており、これにより車両前後方向における適度な遊びが確保されている。
【0025】
図4に示すように、インストルメントパネル1の開口2には、その左右両側部に、車両前後方向に延びる長孔状の取付孔4aを有する取付部4が設けられている。この取付部4には、ケース12の左右両側壁に取付けられた側部ブラケット40のボルト42が挿通されており、このボルト42をナット44を用いて締付けることにより、ケース12がインストルメントパネル1の開口2に取付け固定されるようになっている。
【0026】
なお、図1において、符号6はウインドシールドを示しており、符号7はインストルメントパネル1内に配設されたダクトを示している。
【0027】
このエアバッグ装置を組付ける際には、まず、上記エアバッグモジュール10をインストルメントパネル1の上方から開口2に挿入して組付ける。その際、図3に示すように、ケース12の側部ブラケット40をインストルメントパネル1の開口2における取付部4の取付孔4aに貫通させるとともに、ケース側ブラケット26の係合爪38を車体側ブラケット30の上端に引掛ける。そして、側部ブラケット40を上記取付部4にナット44を用いて固定する。その後、グローブボックス5の開口からボルト28を両ブラケット26,30のボルト孔32,34に挿入して締付け固定する。
【0028】
このエアバッグ装置であると、エアバッグモジュール10を予めインストルメントパネル1に組付けておくときに、ケース側ブラケット26の係合爪38を車体側ブラケット30に引掛けるので、インストルメントパネル1の剛性やエアバッグモジュール10の重量の大小にかかわらず、エアバッグモジュール10の垂れ下りが防止される。また、このようにケース側ブラケット26の係合爪38を車体側ブラケット30に引掛けることにより、両ブラケット26,30の結合位置が車両上下方向で位置決めされるので、両ブラケット26,30をボルト28で容易に結合することができ、よって、エアバッグモジュール10の建付調整が容易である。
【0029】
また、上記のようにインストルメントパネル1の開口2における取付孔4aを車両前後方向に延びる長孔状に形成して、エアバッグモジュール10をインストルメントパネル1の開口2に対して車両前後方向で位置調整できるように構成した場合に、ケース側ブラケット26の係合爪38が車体側ブラケット30の上端にぴったりと嵌合するように係合爪38の内側寸法wを設定すると、係合爪38と車体側ブラケット30との係止がかかる位置調整の妨げになる。本実施形態では、上記内側寸法wを車体側ブラケット30の板厚tの2〜3倍に設定して係合爪38と車体側ブラケット30との係止に車両前後方向で適度な遊びを確保したことにより、当該係止が上記位置調整の妨げとならず、エアバッグモジュール10の車両前後方向における動き代が確保されるので、組付け自由度が高い。
【0030】
【発明の効果】
本発明の請求項1のエアバッグ装置であると、ケース側ブラケットの係合爪を車体側ブラケットに引掛けることにより、組付け時におけるエアバッグモジュールの垂れ下りが防止され、両ブラケットの結合位置が車両上下方向で位置決めされる。そのため、インストルメントパネルの剛性やエアバッグモジュールの重量の大小にかかわらず、両ブラケットを結合部材により容易に結合することができ、エアバッグモジュールの組付作業が容易である。
【0031】
請求項2のエアバッグ装置であると、係合爪と車体側ブラケットとの係止に車両前後方向で遊びを持たせたことにより、当該係止が、インストルメントパネルの開口に対してエアバッグモジュールを車両前後方向で位置調整する際の妨げにならないため、エアバッグモジュールの組付け自由度が高い。
【0032】
請求項3のエアバッグ装置であると、ケース側ブラケットの屈曲部に切起しによって上記係合爪を形成したことにより、部品点数を増やすことなく、組付作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係るエアバッグ装置の断面図である。
【図2】該エアバッグ装置の要部拡大断面図である。
【図3】該エアバッグ装置においてエアバッグモジュールを車体側部材に組付ける状態を示す分解斜視図である。
【図4】インストルメントパネルの開口を示す平面図である。
【図5】従来のエアバッグ装置の断面図である。
【符号の説明】
1……インストルメントパネル
2……インストルメントパネルの開口
3……補強部材
10……エアバッグモジュール
12……ケース
14……エアバッグ
16……インフレータ
18……エアバッグドア
26……ケース側ブラケット
28……ボルト
30……車体側ブラケット
38……係合爪

Claims (3)

  1. 上方に開口するケース内にエアバッグとインフレータを収納しその開口部をエアバッグドアで覆ってなるエアバッグモジュールを、前記エアバッグドアがインストルメントパネルの上面に設けられた開口を塞ぐように配設するとともに、該エアバッグモジュールがインストルメントパネル内に配された車体側部材により支持されるように、前記ケースに設けられたケース側ブラケットと前記車体側部材に設けられた車体側ブラケットとを結合部材により結合してなるエアバッグ装置において、
    前記ケース側ブラケットに、前記車体側ブラケットに係止されて、前記結合部材による結合前に前記エアバッグモジュールの垂れ下りを防止するとともに両ブラケットの結合位置の車両上下方向における位置決めをする係合爪が設けられ、該係合爪が前記車体側ブラケットの上端に引掛けられるよう形成されたことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記係合爪が、前記車体側ブラケットに車両前後方向において遊びを持って係止されることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記ケース側ブラケットが、前記ケースの底面に固定されたほぼ水平に延びる基部と、前記車体側ブラケットに結合されたほぼ垂直に延びる結合部と、両者を連結する傾斜部とよりなり、
    前記係合爪が、該結合部から傾斜部に至る屈曲部に切起しにより形成されたことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。
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