JP3860657B2 - トイレ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調手段を備えたトイレ装置に関し、特に便座を有するトイレ装置において人体が便座に座ることによって運転制御を行うようにしたトイレ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、特公昭61−38974号公報(特開昭58−26941号公報)や実開昭58−155523号公報に開示されているように、トイレ装置に空調手段を設けたものは知られている。その空調手段において、凝縮器が便器の洗浄水を貯めるタンクの水と熱交換するようにしたものや、タンク中の高温になった洗浄水を便器に排出するようにしたものが開示されている。
【0003】
また、実開昭61−102673号公報には、トイレ室への人の出入りを赤外線検出器で検出し、その出力によって空調手段を自動的にオン・オフ制御することが開示されている。
【0004】
さらに、実開昭63−185878号公報や特開平1−281357号公報には、トイレ室内の全体を空調する全体空調装置と、便座等の近傍やトイレ使用者の大腿部にエアを吹き出す部分空調装置を設けたものが開示され、後者ではトイレ室内への入室・退出を検出し、入室状態で部分暖房装置を、退出状態で全体暖房装置を作動させるようにしたものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トイレ室全体を常時空調するものは消費エネルギーが大きく、使用時間に比してエネルギーコストが大きくなるという問題があり、またトイレ室への人の出入りで空調手段をオン・オフするものではトイレ室全体が空調されるのに時間がかかるため十分に効果を発揮できないという問題がある。また、使用者に部分的に空調エアを吹き付けるものは使用者が一々操作する必要があり、操作スイッチを見つけることができない等、操作方法が分からなかったり、操作が面倒なために効果的に利用されないことが多くなるという問題がある。
【0006】
そこで、トイレ室への人の出入りを検出して空調手段が使用者に部分的に空調エアを吹き付けるようにすることも考えられるが、誤検出によって無駄に空調手段が作動したり、使用中にもかかわらず空調手段が作動しないことが生じるなど、作動の安定性に問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、空調を最も必要とする場合である便座に座って用を足すときに確実に空調手段を作動させるようにしたトイレ装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のトイレ装置は、空調手段と、便器に搭載した便座と、便座上に人体が座ったことを検出する検出手段と、送風方向を変化させうる空調手段と、検出手段からの便座上に人体が座ったことを検出した出力に基づき、人体が便座に座ったとき空調手段を作動させると共にその送風方向を便座に座っている人体の首筋に向けるようにし、人体が便座に座って一定時間経過すると、送風方向を変化させるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
【0009】
本発明によれば、使用者が便座に座ると確実に検出されて制御手段にて空調手段が作動されるため、空調を最も必要とする場合である便座に座って用を足すときに確実に空調手段を作動させることができ、空調手段を低廉なランニングコストで運転しながら使用者に対して効果的に空調することができる。
【0010】
また本発明は、空調手段の送風方向を、便座に座っている人体の首筋に向けることができるようにしているので、空調エアを首筋に向けて吹き出すことにより、最も暑さや寒さに敏感な部分に対して効果的に空調エアが当たって速やかに快適な状態にでき、気持ち良く用を足すことができる。
【0011】
さらに本発明は、人体が便座に座って一定時間経過すると、送風方向を変化させるようにしているので、空調エアが長時間吹き付けられて不快に感じるようなことを無くすことができる。
【0012】
また、便器洗浄水を貯えるタンク上に空調手段を配設し、空調手段の送風口を可動送風筒に設けると、コンパクトな構成で空調手段を配設できるとともに可動送風筒の位置を調整することにより使用者にとって最も効果的な部分に空調エアを吹き付けるように調整できる。
【0013】
また、可動送風筒に複数の送風口を設けると、広範囲にわたって快適な状態にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のトイレ装置の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
【0015】
図1において、1は便器、2はその便槽であり、便器1上に温水洗浄便座3が設置されている。本実施形態の温水洗浄便座3ではその本体部4に便器の洗浄水を収容するロータンクが一体的に内蔵されている。温水洗浄便座3は、便座5とその上を覆う便蓋6を備え、それぞれ便器1上に設置された水平姿勢と本体部4前面に沿うように立てた起立姿勢との間で上下回動可能に構成されている。7は便槽2内の後部に出退可能に配設された洗浄ノズルである。
【0016】
図1、図2において、本体部4内の下部には、ロータンクである便器洗浄用タンク8が配設され、その底面に便器1内に向けて洗浄水を排出する排水弁9が設けられている。この排水弁9は本体部4の上部一側外面に配設された排水コック10を操作することによって開弁するように連動手段11と連結されている。
【0017】
便器洗浄用タンク8の側部には比較的小容量の温水洗浄用タンク12が配設されている。この温水洗浄用タンク12内にはヒータ(図示せず)と温度検出器(図示せず)が配設されて収容されている洗浄水を40℃程度の一定温度に加熱・保温し、所要時にこの洗浄水をポンプ(図示せず)にて洗浄ノズル7に向けて圧送するように構成されている。
【0018】
本体部4内の上部には空調手段13が配設されている。ただし、冷房時に凝縮器となる第1熱交換器14は便器洗浄用タンク8内に浸漬配置され、洗浄水と熱交換するように構成されている。便器洗浄用タンク8の上部にはキャピラリチューブなどから成る膨張弁15、その上部の冷房時に蒸発器となる第2熱交換器16と圧縮機17が配設され、これらが冷媒配管18にて順次接続されている。第2熱交換器16は上端部が本体部4の上端部前面に配設された送風口20に接続された風洞19内に配設されており、送風口20の背部には送風ファン21が配設されている。
【0019】
なお、空気吸込口(図示せず)が本体部4の両側面や背面側に形成され、脱臭フィルタ(図示せず)が配設されている。また、第2熱交換器16の下部にはドレイン受け22が配設され、溜まったドレインを便器洗浄用タンク8内に排出する排水パイプ23が設けられている。
【0020】
便座5の下部には、図3に示すように、1又は複数箇所、好適には3〜4箇所(図示例では4箇所)にロードセルなどの圧力センサ24が配設され、この便座5上に使用者が座ったときにその総荷重と荷重分布を検出し、判定回路25にて人体が便座5に座ったか否かを判定するように構成され、人体が座った検出信号を空調制御部26に出力し、空調手段13を運転するように構成されている。
【0021】
以上の構成によれば、使用者が便座5に座ると判定回路25にて着座が確実に検出されて空調制御部26にて空調手段13が作動される。そして、本体部4の前面上端部の送風口20から便座5に座っている使用者の首筋を中心にして頭部から背中にわたって空調されたエアが吹き出すため、夏期の冷房運転の場合は冷風が、冬期の暖房運転の場合は温風が首筋を中心にして当たることによって快適に用便することができる。
【0022】
また、用便が済んで使用者が便座5から立ち上がると、空調手段13の作動が直ちに停止する。又は、一定時間後に確実に停止する。このように使用者が必要とするときにのみ空調手段13が作動し、しかも最も必要とする部分に対して部分空調するので、空調手段13を低廉なランニングコストで運転しながら使用者に対して効果的に空調することができる。特に、温水洗浄便座3の本体部4内に空調手段13を配設し、本体部4の前面上端部の送風口20から空調エアを吹き出すようにすると、コンパクトな構成で使用者に対して効果的に冷房、又は暖房することができる。
【0023】
また、便座5に複数の圧力センサ24を配設すると、総荷重だけでなく、その荷重分布によってより人体が座ったか否かを確実に判定することができ、不必要な時にたまたま便座5に荷重が作用したために空調手段13が無駄に作動してしまうというような事態の発生を防止することができる。さらに、座った人の体重に応じて空調手段13の出力や送風を可変するように構成することもできる。
【0024】
また、以上の説明では送風口20から使用者の首筋を中心にして頭部から背中にわたって空調エアが吹き出すように構成した例を示したが、必要に応じて送風口20からの送風方向を、首筋を向く方向とトイレ室全体に向かう方向とに切替え可能に構成し、空調制御部26にタイマを設けて、便座5上に人が座ったことを検知してから一定時間は首筋に向けて空調エアを吹き出し、その後トイレ室全体に向かう方向に吹き出すようにしたり、断続的に交互に吹き出すようにすることができ、そうすると空調エアが長時間吹き付けられて不快に感じるようなことを無くすことができる。
【0025】
また、上記説明では便座5に人が座ったことを検出するのに、圧力センサ24を用いた例を示したが、図4に示すように、体脂肪センサ27を用いることもできる。この体脂肪センサ27は、便座5の上面の左右両側に一対の電極28、28を配置して、図4(b)に示すように、使用者が下半身の着衣を脱いで便座5上に座ったときに臀部の両側にこれらの電極28、28が接触するようにし、判定回路29でこれらの電極28、28間の生体インピーダンスを測定して人体であるか否かを判定するものである。この場合、体脂肪率によって、便座5上に座った人の肥満度が判明するので、その肥満度に応じて空調手段13の出力や送風を可変するように構成することもでき、さらに上記実施形態の圧力センサ24による検出と併用してより細やかに可変制御するようにしてもよい。なお、生体インピーダンスを測定する体脂肪センサ27に代えて、超音波を用いた皮下脂肪測定器を用いて人体を検出するようにしてもよい。
【0026】
上記実施形態では、温水洗浄便座3の本体部4内に空調手段13を配置し、本体部4前面上端部に送風口20を配設した例を示したが、図5に示すように、本体部4の上部に空調ユニット30を配設するようにしてもよい。その場合も第1熱交換器14を便器洗浄用タンク8内に浸漬配置すると、構成が簡単で安価に構成できるが、便器洗浄用タンク8内の洗浄水を空調ユニット30内に配置した第1熱交換器14に散水するように構成してもよい。
【0027】
また、図5の実施形態では、空調ユニット30の前面に第1の送風口31を設けるとともに、両側に可動送風筒32を設け、この可動送風筒32に1又は複数の第2の送風口33を設けており、可動送風筒32を所望位置に移動させることにより使用者の好都合な部分に確実に送風できるようにしている。
【0028】
また、上記各実施形態では温水洗浄便座3の本体部4内に便器洗浄用タンク8を内蔵したロータンク一体型温水洗浄便座3を用いた例を示したが、温水洗浄便座とロータンクが別体の場合にロータンク上に空調手段13を配設してもよく、さらに温水洗浄便座ではなく、通常の便座の場合にも適用可能である。
【0029】
さらに、上記実施形態では空調手段13を温水洗浄便座3の本体部内4に一体に又はその上部に配設した例や、ロータンクの上部に配設した例を示したが、図6に示すように、トイレ室34の壁面に少なくとも膨張弁15と第2の熱交換器16と送風ファン21を配設した送風ユニット35を配設し、圧縮器17と第1の熱交換器14を、温水洗浄便座3の本体部4内や本体部4の上部やロータンクの上部に配設してもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明のトイレ装置によれば、以上の説明から明らかなように、使用者が便座に座るとこれを検出して制御手段にて空調手段が作動するように構成したので、使用者が必要とするときにのみ空調でき、空調手段を低廉なランニングコストで運転しながら使用者に対して効果的に空調することができる。
【0032】
また本発明は、便器洗浄水を貯えるタンク上に空調手段を配設し、空調手段の送風方向を、便座に座っている人体の首筋に向けることができるようにしているので、コンパクトな構成で空調手段を配設できるとともに空調エアを首筋に向けて吹き出すことができ、最も暑さや寒さに敏感な部分に対して効果的に空調エアが当たって速やかに快適な状態になり、気持ち良く用便することができる。
【0033】
さらに本発明は、人体が便座に座って一定時間経過すると、送風方向を変化させるようにしているので、空調エアが長時間吹き付けられて不快に感じるようなことを無くすことができる。
【0034】
また、便器洗浄水を貯えるタンク上に空調手段を配設し、空調手段の送風口を可動送風筒に設けると、可動送風筒の位置を調整することにより使用者にとって最も効果的な部分に空調エアを吹き付けるように調整できる。
【0035】
また、可動送風筒に複数の送風口を設けると、広範囲にわたって快適な状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトイレ装置の一実施形態を一部破断して示した斜視図である。
【図2】同実施形態における要部構成を模式的に示す側面図である。
【図3】同実施形態において人が便座に座ったことを検知する手段の構成図である。
【図4】便座に座ったことを検知する他の手段の構成図である。
【図5】本発明のトイレ装置の他の実施形態の斜視図である。
【図6】本発明のトイレ装置のさらに別の実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
1 便器
3 温水洗浄便座
8 便器洗浄用タンク
13 空調手段
20 送風口
24 圧力センサ(検出手段)
25 判定回路(判定手段)
26 空調制御部(制御手段)
27 体脂肪センサ(検出手段)
29 判定回路(判定手段)
30 空調ユニット
31 第1の送風口
32 可動送風筒
33 第2の送風口
34 トイレ室

Claims (1)

  1. 空調手段と、
    便器に搭載した便座と、
    便座上に人体が座ったことを検出する検出手段と、
    送風方向を変化させうる空調手段と、
    検出手段からの便座上に人体が座ったことを検出した出力に基づき、人体が便座に座ったとき空調手段を作動させると共にその送風方向を便座に座っている人体の首筋に向けるようにし、人体が便座に座って一定時間経過すると、送風方向を変化させるように制御する制御手段とを
    備えたことを特徴とするトイレ装置。
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