JP3861192B2 - ポリエステル系繊維用染色助剤及びこれを用いた染色方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル100%からなる繊維の他、ポリエステル/カチオン可染ポリエステル、ポリエステル/綿、ポリエステル/レーヨンなどのポリエステルと他繊維との複合素材を含めたポリエステル系繊維(以下、PET系繊維と略す場合がある)の染色において、高均染性、高鮮明性、高堅牢度を有する染色布を得るための染色助剤及びこれを用いた染色方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PET系繊維は、製織または編成後、アルカリと精練剤により精練を行う。これは、染色時に染め斑や染料凝集の原因になるサイジング剤や油剤を染色前に完全に除去するためである。従来はその後直ちに染色されるのが一般的であったため、染色面で特に問題はなかったが、昨今、この精練後染色前に、風合調整のため、10〜25%という大幅な減量加工や、苛性ソーダなどのアルカリを用い、少しの減量(10%以下)を兼ねたボイル以上の温度でのリラックスを行う精練加工(以下、高温リラックス工程という)等のアルカリ処理が広範に行われるようになった。
【0003】
このような染色前の減量加工や高温リラックス工程等のアルカリ処理により、非常に優れた風合いが得られるようになったが、その副作用的に、染め斑、色相のダル化、濃色での淡色化、染料凝集などの染色工程での問題や、染色堅牢度の低下あるいは染色缶体の汚染などの副次的な性能低下や問題が生じている。
【0004】
これらの問題点を以下に更に詳しく具体的に説明する。
【0005】
1)モヤ状の染め斑
従来の精練・染色方法では特に問題がなかった布でも、高温リラックスや減量加工などを行った場合、雲状ないしモヤ状の染め斑が多発するようになった。これはサテン、ツィル、タフタなどの光沢のある、比較的密度の高い織物に特に顕著であった。また、これらでは光沢斑として問題になることも多々あった。
【0006】
2)色相のダル化、淡色化
鮮明色での光の乱反射的なダル化や、濃色染色布での白濁化的な淡色化も、上記と同様、高温リラックスや減量加工を施した布でよく見られるようになった。これらの問題も特に光沢のある比較的高密度の織物で多発した。
【0007】
3)染料凝集やスカムの発生
従来の染色方法で問題の無かった処方でも、高温リラックス布や減量加工布を被染色物にした場合、思わぬ染料凝集、ターリングやスカムが発生し、それによる生地や染色缶体、熱交換器などの付帯機器の汚染が問題となってきた。
【0008】
4)染色堅牢度の低下
濃色染色布の場合、従来は染色後に還元洗浄を行って、堅牢度を向上させてきた。しかし、昨今の高温リラックス工程や減量加工技術の普及と共に、還元洗浄しても容易には堅牢度が向上しない場合が出てきた。更には堅牢度が一旦基準内になっても、経時的に低下してくることもあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、これらの現状に鑑み、種々原因を想定しながらその対策検討を染色現場で行った結果、これらの問題は、染色前に行われる高温リラックス工程や減量加工工程などのアルカリ処理時に発生する、PET系繊維の分解物が染色時に残留して以下のような悪影響を及ぼすために生じることを解明した。
【0010】
1)モヤ状染め斑
ポリエステル分解物が生地上に不均一に残留し、染色を阻害して、モヤ状、雲状の染め斑や光沢斑を発生させる。
【0011】
2)色相のダル化、淡色化
ポリエステル分解物が生地上に微細な固体状で残留付着して乱反射を引き起こすためダル化や淡色化が生じる。
【0012】
3)染料凝集やスカムの発生
繊維上から離脱したポリエステル分解物は、水への溶解度が無いか、あっても僅少な水難溶性物質であって、かつ分散染料との親和性を有しているので、これが核となって分散染料を凝集させ、タール化させたり、スカム化させたりする。これらが生地や染色缶体などを汚染させる。
【0013】
4)染色堅牢度の低下
繊維上に残留・付着したポリエステル分解物は、上記のように分散染料との親和性を有しており、これが核になって未染着分散染料を繊維表面に残留、固着させているため、湿摩擦や洗濯溶液などで脱落したり、他繊維に移行したりして堅牢度を低下させる。
【0014】
本発明は、ポリエステル系繊維の染色時に、主としてポリエステル分解物に起因すると考えられる上記諸問題を解決し、高均染性、高鮮明性、高堅牢度を与える染色助剤及びこれを用いた染色方法を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
PET系繊維の染色前のアルカリ処理により発生する分解物は、上記のようなメカニズムで染色工程以降に種々の問題を励起していると考えられる。この諸悪の根元たるポリエステル分解物は、例えばアルカリ処理工程後に再度精練工程を施すことにより除去しうるが、それでは加工工程が長くなりコストも上昇するため、染色と同時に除去または無害化することが望ましい。
【0016】
そこで、本発明のポリエステル系繊維用染色助剤は、上記の課題を解決するために、ホスホン酸系キレート剤、ホスホン酸塩系キレート剤、ポリカルボン酸系キレート剤及びポリカルボン酸塩系キレート剤からなる群から選択された1種又は2種以上を有効成分として含有し、ポリエステル繊維から発生するポリエステル分解物の染色への悪影響を減殺するものとする。
【0017】
上記ホスホン酸系キレート剤としては、次式(1)で表される化合物、及び次式(2)で表される構造を一部に有する化合物からなる群から選択されたものが用いられ、ホスホン酸塩系キレート剤としては、これらの化合物の一部または全部のアルカリ塩からなる群から選択されたものが用いられる。
【0018】
【化3】
式(1)中、R1は、H、OH、COOH、CH3、C2H5、または−R'−COOH(但し、R'はCH2又はC2H4を表す)を表し、nは1〜3の整数を示す。複数存在するR1は、同一でも相互に異なっていてもよい。
【0019】
【化4】
式(2)中、R2は、CH2又はC2H4を表す。nは1〜3の整数を示す。複数存在するR2は同一でも相互に異なっていてもよい。
【0020】
より具体的には、ホスホン酸系キレート剤としては、ホスホノブタントリカルボン酸、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)からなる群から選択されたもの、ホスホン酸塩系キレート剤としては、これらの一部または全部のアルカリ塩からなる群から選択されたもの、ポリカルボン酸系キレート剤としては、蓚酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、カルボキシメチルオキシコハク酸からなる群、又は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、メサコン酸、イタコン酸、及びアコニット酸のうちのいずれかをモノマーとする単独重合体及び共重合体からなる群から選択されたもの、ポリカルボン酸塩系キレート剤としては、これらの一部または全部のアルカリ塩からなる群から選択されたものが用いられる。
【0021】
上記ポリエステル系繊維用染色助剤には、アミノカルボン酸系キレート剤及び/又はアミノカルボン酸塩系キレート剤をさらに含有させることもできる。あるいは、これに代えて、又はこれに加えて縮合リン酸塩系キレート剤をさらに含有させることもできる。
【0022】
本発明のポリエステル系繊維の染色方法は、染色前に、高温リラックス工程及び/又はアルカリを用いた減量加工を行った後、上記のうちいずれかのポリエステル系繊維用染色助剤を添加した染色浴で染色するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の染色助剤においては、
▲1▼ ホスホン酸(塩)系キレート剤及び/又はポリカルボン酸(塩)系キレート剤が必須成分として含有され、これに加えて
▲2▼ アミノカルボン酸(塩)系キレート剤、及び/又は
▲3▼ 縮合リン酸塩系キレート剤
が必要に応じ、さらに含有される。
【0024】
上記▲1▼のホスホン酸(塩)系キレート剤の例としては、ホスホノブタントリカルボン酸、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)など有機ホスホン酸系キレート剤、及びこれらの一部または全部のアルカリ塩(ホスホン酸塩系キレート剤)が挙げられ、中でもアミノトリス(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)が好適に用いられる。
【0025】
また上記▲1▼のポリカルボン酸(塩)系キレート剤の例としては、蓚酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、カルボキシメチルオキシコハク酸のようなカルボキシル基を2個以上持つ化合物の他、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、メサコン酸、イタコン酸、アコニット酸などをモノマーとして付加重合させたポリマー型キレート剤、及びこれらの一部または全部のアルカリ塩(ポリカルボン酸塩系キレート剤)が挙げられる。ポリマー型キレート剤は、上記モノマーの単独重合体であっても、上記モノマーを複数種類用いた共重合体であってもよく、また、上記モノマーとスチレンとの共重合体も好適に使用できる。中でも好ましいのは、アクリル酸単独重合体、アクリル酸−マレイン酸共重合体である。
【0026】
これらホスホン酸(塩)系キレート剤及びポリカルボン酸(塩)系キレート剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよいが、両者を併用するのが特に好ましい。
【0027】
上記▲2▼のアミノカルボン酸系キレート剤の例としては、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、L−グルタミン酸二酢酸などが挙げられる。
【0028】
また、アミノカルボン酸塩系キレート剤の例としては、ニトリロ三酢酸三ソーダ、エチレンジアミン四酢酸四ソーダ、エチレンジアミン四酢酸二ソーダ、ジエチレントリアミン五酢酸五ソーダ、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ソーダ、L−グルタミン酸二酢酸四ソーダなどが挙げられる。
【0029】
さらに、上記▲3▼の縮合リン酸塩型キレート剤の例としては、ヘキサメタリン酸ソーダ、トリメタリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダなどの縮合リン酸のアルカリ金属塩が挙げられる。
【0030】
本発明で用いられるホスホン酸(塩)系キレート剤、ポリカルボン酸(塩)系キレート剤等のキレート剤が、上記したポリエステル分解物に起因すると考えられる諸問題を解決するのは、次のような理由によると考えられる。
【0031】
ポリエステル分解物は、末端が−OH基又は−COOH基であり、分解レベルにもよるが水への溶解度は通常少なく、構造的にポリエステル系繊維に親和性で吸着しやすい。また、−COOH基があることから、Ca、Mg、Feイオン等、多価金属イオンと結合して不溶化することも考えられる。但し、後者だけが原因であればジエチレントリアミン五酢酸五ソーダのような強力なキレート剤で十分悪影響を減殺できるはずだが、実際の加工では、これだけでは本発明のような効果は認められない。すなわち、キレート効果はあるに越したことはないが、それ以上にポリエステル分解物類の繊維上からの脱落促進、その分散及び再付着防止が重要であると考えられる。本発明の染色助剤は、その化学的・物理的メカニズムは明らかでないものの、このようなポリエステル分解物類の脱落促進、分散、再付着防止効果を有するものと推察される。
【0032】
上記▲1▼ホスホン酸(塩)系キレート剤及び/またはポリカルボン酸(塩)系キレート剤の配合量は、染色助剤中の合計量として、通常0.5〜40%(重量%、以下同様)以上、好ましくは3〜30%以上とする。また、染色浴中の合計濃度としては、通常0.05〜5g/L、好ましくは0.1〜2g/Lとする。
【0033】
配合量が上記下限値未満では本発明の目的とする効果が得られ難く、上限値を超えると効果の面では問題ないが、コスト的に不利となる。
【0034】
上記▲2▼アミノカルボン酸(塩)系キレート剤、及び▲3▼縮合リン酸塩型キレート剤は本発明においては必須ではなく、その配合量は特に限定されないが、おおよその目安としては、染色助剤中の合計量として0〜15%程度、染色浴中の合計濃度として0〜1g/L程度の割合となるように使用することができる。
【0035】
本発明の染色助剤には、従来公知の非イオン系活性剤、アニオン系活性剤、また擬似を含むキャリア成分乳化物、その他の添加物をさらに配合することができる。その場合、各成分の配合割合等は特に限定されず、従来の処方に従えばよいが、上記したキレート剤による効果を損なわないよう配慮する。
【0036】
なお、本発明の染色助剤は全てを配合して一剤化することもできるし、相容性が不十分な時には二剤化してもよい。
【0037】
上記した染色助剤を用いる本発明の染色方法においては、染色浴のpHが4〜8の範囲で染色可能である。これまでのPET系繊維の染色浴は、当然のようにpH4〜5に調整する必要があったが、本発明ではpH4〜8という広い範囲が使用できる。従って、染料特性によってpHが選択でき、pHに敏感な染料では4〜5の低pH範囲を選択し、pHに鈍感な染料では5〜8の弱酸性ないし中性範囲でも染色することができるという利点がある。
【0038】
このpH調整は上記キレート剤の配合だけでも可能であるが、これら以外に従来公知の強力なpH調整剤として、リン酸、縮合リン酸などのような二価以上の鉱酸や、蓚酸やマレイン酸のような二価以上の多価有機酸、またはこれらの塩類を併用することもできる。
【0039】
本発明の染色処理剤及び染色方法は、ポリエステル系繊維の編織物などを液流染色機で染色する場合だけではなく、これらをビーム染色機や、またポリエステル系繊維の糸、ワタなどをチーズ、ビーム染色機やオーバーマイヤー染色機で染める場合にも非常に有効である。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0041】
[染色助剤の調製]
下記表1に示した各成分を配合し、十分に撹拌して染色助剤(実施例:A〜K、比較例1)を調製した。
【0042】
【表1】
【0043】
[染色例1]
上記により調製した染色助剤(比較例1を含む)を、下記のように、それぞれ染色浴に4g/Lの濃度になるように添加して染色した。
【0044】
さらに比較のため、比較例2として、従来処方であるカラゾールACE-81 0.7g/L、ジエチレントリアミン5酢酸5ソーダ塩(40%品)0.5g/L及び90%酢酸0.3g/Lを、上記染色助剤又は比較例1に代えて用いた以外は同じ条件下でも染色した。各染色浴の染色スタート前(40℃)におけるpHを表1に併記する。
【0045】
被染色物 ポリエステルサテン減量布(目付130g/m2) 20疋
染色機 ラピッドサーキュラー RZ−2L(日阪製作所製)
浴量 1600L
染浴処方 Dianix Yellow AC-E 0.001% owf
Dianix Red AC-E 0.034% owf
Dianix Blue AC-E 0.092% owf
上記染色助剤A〜K、又は比較例のもの 各4g/L
温度条件 40℃ → (昇温40分)
→135℃×15分 →(冷却10分)
→75℃ → 排水、水洗2回
【0046】
その結果、比較例1と比較例2(カラゾールACE-81、キレート剤と酢酸によるpH調整で染色浴pH=4.4)では染色布表面にポリエステル分解物類と見られるものが雲状に沈着して不均一な染色に終わったが、本発明の染色助剤を使用した実施例では、何れも光沢性に優れた均一で鮮明な染色布が得られた。
【0047】
[染色例2]
上記により調製した染色助剤A〜K及び比較例1のものを用いて下記条件で染色した。また、染色例1で用いた比較例2のもの(従来処方)を上記染色助剤又は比較例1のものに代えて用いた以外は同様の条件下で染色した。各染色浴の40℃におけるpHを表1に併記する。
【0048】
被染色物 ポリエステルバックサテン減量布(目付220g/m2)16疋
染色機 ラピッドサーキュラー RZ−2L(日阪製作所製)
浴量 2400L
染浴処方 Disperse Black RD-SF 5.2% owf
上記染色助剤A〜K、又は比較例のもの 各4g/L
温度条件 40℃ →(昇温40分)
→ 135℃×40分 →(冷却10分)
→ 75℃ → 排水、水洗2回
【0049】
その結果、比較例1と比較例2(カラゾールACE-81、キレート剤と酢酸によるpH調整で染色前40℃の染色浴pH=4.7)では、染色布表面にポリエステル分解物類と見られるものが雲状に沈着し、色相に濃淡のある不均一な染色に終わったが、本発明の染色助剤を使用した実施例では、いずれも光沢と深みに優れた、均一で鮮明な染色布が得られた。
【0050】
さらに、得られた染色布につき、L値(明度)、湿摩擦堅牢度、移行昇華堅牢度を次の条件で測定した。結果を下表2に示す。
【0051】
L値 SPECTRO COLOR METER SE2000(日本電色工業株式会社製)
湿摩擦堅牢度 JIS L0849 準拠
(染色堅牢度試験用摩擦堅牢度試験機II形使用)
移行昇華堅牢度 JIS L0854に準拠して、次の条件で測定
荷重:200g、100℃×48時間
添布白布:ポリエステル布
表2に示された堅牢度の大きさの関係は次の通り;
2〜3<3<3°<3〜4<4<4°<4〜5
【0052】
【表2】
【0053】
表2に示されたように、本発明の染色助剤を使用した実施例では、比較例1、2と比べて色合いが濃くなり、湿摩擦堅牢度や移行昇華堅牢度も改善されていることが分かった。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリエステル系繊維の染色において、高均染、高鮮明かつ高堅牢度の染色物が得られる。さらに、前洗浄の軽減化、還元洗浄の軽減化や省略、染色缶体、熱交換器など付帯設備の汚れ防止等の効果も得られ、ひいてはトータル染色時間の短縮、エネルギーの節約など、付加的な効果も期待できる。
Claims (7)
- ポリエステル繊維を染色前に、高温リラックス工程及び/又はアルカリを用いた減量加工を行った後、染色助剤を添加し、pH値5〜8の染色浴で染色する染色方法に用いるポリエステル系繊維用染色助剤であって、以下のキレート剤から選択された1種又は2種以上を有効成分として含有するポリエステル系繊維用染色助剤;
アミノトリス(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1 , 1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、及びジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)からなる群から選択されるホスホン酸系キレート剤、
前記ホスホン酸系キレート剤の一部または全部のアルカリ塩からなる群から選択されるホスホン酸塩系キレート剤、
ポリカルボン酸系キレート剤
及びポリカルボン酸塩系キレート剤。 - ポリカルボン酸系キレート剤が、蓚酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、及びカルボキシメチルオキシコハク酸からなる群、又は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、メサコン酸、イタコン酸、及びアコニット酸のうちのいずれかをモノマーとする単独重合体及び共重合体からなる群から選択され、
ポリカルボン酸塩系キレート剤が、これらの一部または全部のアルカリ塩からなる群から選択される
ことを特徴とする、請求項1に記載のポリエステル系繊維用染色助剤。 - 前記キレート剤が1−ヒドロキシエチリデン−1 , 1−ジホスホン酸、アクリル酸単独重合体及びアクリル酸−マレイン酸共重合体からなる群から選択された1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリエステル系繊維用染色助剤。
- アミノカルボン酸系キレート剤及び/又はアミノカルボン酸塩系キレート剤をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維用染色助剤。
- 縮合リン酸塩系キレート剤をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維用染色助剤。
- pH値5.1〜8の染色浴で染色する染色方法に用いることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維用染色助剤。
- 染色前に、高温リラックス工程及び/又はアルカリを用いた減量加工を行った後、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維用染色助剤を添加した染色浴で染色する、ポリエステル系繊維の染色方法。
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