JP3930643B2 - 耐食鋼 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は耐食鋼に係り、更に詳しくは、例えば、(1)自動車や船舶等の内燃機関排気系統、ボイラ排気系統、低温熱交換機、焼却炉床等の高温湿潤腐食環境、(2)橋梁、支柱、建築内外装材、屋根材、建具、厨房部材、各種手すり、ガードレール、各種フック、ルーフドレイン、鉄道車両等の大気腐食環境、(3)各種貯蔵タンク、支柱、杭、矢板等の土壌腐食環境、(4)缶容器、各種容器、低温熱交換機、浴室部材、自動車構造部材等の結露腐食環境(冷凍、湿潤、乾燥が複合する腐食環境を含む)、(5)貯水槽、給水管、給湯管、缶容器、各種容器、食器、調理機器、浴槽、プール、洗面化粧台等の水道水腐食環境、(6)缶容器、各種容器、食器、調理機器等の飲料水腐食環境、(7)各種鉄筋構造物、支柱等のコンクリート腐食環境、(8)船舶、橋梁、杭、矢板、海洋構造物等の海水腐食環境等の、種々の腐食環境において優れた耐食を有する鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車を中心とする内燃機関の排気系統には、内面あるいは外面からの腐食を抑制するために普通鋼にアルミニウムメッキや亜鉛メッキを施した鋼が使用されてきた。環境汚染を抑制するために排気ガス浄化の目的で触媒等が排気系統に具備されたためにこうしたメッキ鋼材では耐食性が充分ではなくなり、鋼素地の耐食性向上を目的として5〜10%のCrを含有させた鋼が、特開昭63−143240号公報や特開昭63−143241号公報で開示されている。しかし、近年の車両の使用期間および保証期間の延長に伴って、更にCrを18%程度まで含有させ、あるいは更にMoを添加した高級ステンレス鋼が排気系統に多く使用されている。
【0003】
しかし、このような高級ステンレス鋼であっても孔食状の局部腐食が発生する場合があるなど、耐食性は必ずしも充分ではない。また、こうした高級ステンレス鋼はCrやMoを多量に含有するために加工性が悪く、排気系部材のような複雑な形状を形成するためには、製造に非常な困難を伴い、製造工程が著しく複雑になるために加工コストも高くなるという難点がある。かつ、素材コストも高い。
【0004】
上記の排気系統を代表として、一般にCrをある程度含有する鋼では使用腐食環境が厳しくなると局部腐食が発生し易く、これに対する手段として腐食に対する抵抗を向上させるためには、更にCrあるいはMoの含有量を増加させるのが極めて一般的な技術的手段であった。また、CrおよびMoを用いて耐食性を保有させる場合、排気ガス環境に対しては充分な耐食性を有する場合でも、米国やカナダの寒冷地のように、冬季に道路路面の凍結を防止する目的で多量の塩を散布する場合には、かかる塩分によって外面から排気系部材が侵食されることも問題となっている。
【0005】
近年、特開平5−279791号公報、特開平6−179949号公報、特開平6−179950号公報、特開平6−179951号公報、特開平6−212256号公報、特開平6−212257号公報、特開平7−3388号公報において、耐食性の向上あるいは耐食性と加工性の向上を目的としたCrにAlを添加した鋼が開示されている。これらの鋼は、排気系内面耐食性あるいは排気系内面耐食性と加工性の向上にはある程度有効と認められるが、塩害耐食性を中心とする湿潤耐食性に関しては改善の余地を残しているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、こうした現状に鑑みて、内燃機関の排気系統をはじめとする高温湿潤腐食環境、結露腐食環境、更には大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等の様々な腐食環境における耐食性の優れた低コストの耐食鋼を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成すべく、内燃機関の排気系統をはじめとする高温湿潤腐食環境、結露腐食環境、更には大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等の様々な腐食環境において優れた耐食性を有する鋼を開発するべく、種々の観点から検討してきた。
【0008】
まず、本発明者らは最も腐食に対して厳しい排気系統の内面腐食環境について検討し、内燃機関排気系統の腐食は排気ガス中に含まれる塩化物、硫酸イオン等が80〜150℃に加熱された環境において起こることを見出した。
更に、該腐食環境において耐食性を向上させる手段を種々検討した結果、Alを0.1%〜10%以下添加したCrを10〜30%含む鋼が排気系統をはじめとする腐食環境で非常に優れた耐食性を示すことを見出した。
【0009】
更に本発明者らはより優れた鋼にせんとして検討を続けた結果、Crを10〜30%、Alを0.1%〜10%以下含有する鋼のCおよびNを低減した上でNb,V,Ti,Zr,Ta,Hfを特定の条件を満足するように添加すると、耐食性の改善と加工性の向上に効果があること、脱酸および強化元素としてはSiおよびMnが適切であること、上記の鋼にCu,Mo,Sb,Ni,Wを単独あるいは組み合わせて添加するとより優れた耐食性が得られることを見出した。
【0010】
一方で本発明者らは、排気系統の内面腐食環境に次ぐ厳しい腐食環境である塩害腐食や塩水等の乾湿繰り返しに対する腐食抵抗を高めた鋼材を得る手段についても別途並行して検討した結果、Crを10〜30%含有し、Alを0.1%以上含有する鋼を基材として、その表面に、水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を形成すると、優れた耐食性、特に優れた耐塩害腐食性が得られることを見い出した。特に基材中へのAlの添加は、基材表面に被覆した電位が基材よりも卑なる金属の層が部分的に消失し、ごくわずかに基材表面が腐食環境に露出した後の耐食性向上に効果が顕著であることを見出した。
【0011】
このAlの基材中への添加による耐食性向上挙動は、上述した基材の耐食性とは全く異なる現象であり、基材表面に被覆した電位が基材よりも卑なる金属の層が存在し、かつ、この金属層が部分的に消失したときに初めて認められる現象であることを確認している。
見出した著しい耐食性向上の理由には現状では不明点が多いが、基材にAlを添加することで、基材表面が腐食環境に露出した後の残存する基材表面に被覆した、電位が基材よりも卑なる金属の層の消失速度が著しく低下し、従って基材表面の腐食環境に露出される面積の拡大速度が著しく低下し、同時に、露出した基材部分に対する基材表面に被覆した電位が基材よりも卑なる金属の層の基材露出部分に対する保護作用が長期にわたって継続することによって、耐食性が向上していることを確認している。
【0012】
このような効果が認められる基材表面の腐食環境への露出部分は顕微鏡観察で初めて確認できるもので、絶対値では約0.05mm2 程度以下の微小面積で、全腐食面積に対する比率では0.2%以下のわずかなものであり、実使用を想定した巨視的な肉眼外観上は全く赤錆の発生がないことはもとより、一般的には基材の腐食が認められないと判断される外観を呈している。しかもこのような状態が長期間維持されることが特徴である。
【0013】
従来の知見では、基材表面に被覆した電位が基材よりも卑なる金属の層が存在し、かつ、この金属層が部分的に消失したときには、表面に被覆した金属層の腐食速度は基材金属の腐食を抑制するために増大し、従って基材金属の腐食環境への露出面積は急速に拡大し、速やかに基材金属の腐食に移行すると考えるのが一般的であることを考えると、基材金属中へのAlの添加による上述した耐食性向上は、従来全く知られていなかった本願発明の根本となる耐食性向上手段であり、本願発明はこのような新たな発見に基づいてなされたものである。
【0014】
更に耐食性の向上を目的に引き続き検討を行い、このような基材中へのAlの添加に伴い、鋼中に従来安定的に添加することが困難とされてきた各種元素を添加することが可能となることを新たに見出した。特に、Alを0.1〜10%含有する鋼に、Mgを添加することでより一層、上述した基材と被覆金属の相互作用による耐食性向上が著しいことを新たに見出した。
【0015】
本発明者らは、基材表面に被覆した電位が基材よりも卑なる金属の層が存在する基材金属中へのAlとMgの同時添加による耐食性向上効果を更に高めるための手段について種々検討を重ね、基材へのSi,Mn,Nb,VTi,Zr,Ta,Hf,Cu,Mo,Sb,Ni,Wの添加が有効であることを明らかにした。
【0016】
更に、本発明者らは検討を続け、水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属として、アルミニウム、アルミニウムを主体とする合金、亜鉛、亜鉛を主体とする合金、クロム、クロムを主体とする合金、マンガン、マンガンを主体とする合金、が本発明の目的に適する金属であることをも見出した。
これらの被覆金属についても、基材との相互作用による耐食性向上の観点から種々の検討を重ねた結果、アルミニウム、アルミニウムを主体とする合金、亜鉛、亜鉛を主体とする合金、クロム、クロムを主体とする合金、マンガン、マンガンを主体とする合金、といった金属のいずれかにMg,Inのうちいずれか一種以上を、量%で0.05%以上、10%以下含有せしめたものがより一層優れた耐食性を実現することを見出した。
【0017】
本発明は主に上記の知見に基づいてなされたものであり、本願第1発明の要旨は、量%で、
Si:0.01〜3.0%、
Mn:0.01〜3.0%、
Cr:10〜30%、
Al:0.1〜10%、
Mg:0.0003〜0.05%、
残部Feおよび不可避的不純物からなり、該不可避的不純物のうちCを0.02%以下、Pを0.03%以下、Sを0.01%以下、Nを0.02%以下、に制限した鋼を基材とし、該基材の表面に、水溶液環境における電位が該基材よりも卑なる金属の被覆層を0.05〜500μmの厚さに形成したことを特徴とする耐食鋼にある。
【0018】
第2発明の要旨は、第1発明の鋼において、基材が付加成分として更に、量%で、
Cu:0.01〜5.0%、
Mo:0.05〜10%、
Sb:0.01〜0.5%、
Ni:0.01〜10%、
W:0.05〜3.0%、
の1種または2種以上を含有することを特徴とする記載の耐食鋼にある。
【0019】
第3発明の要旨は、第1発明、第2発明の鋼において、基材が付加成分として更に、量%で、
希土類元素:0.001〜0.1%、Ca:0.0001〜0.05%の1種または2種以上を含有することを特徴とする耐食鋼にある。
第4発明の要旨は、第1発明、第2発明、第3発明の鋼において、基材が付加成分として更に、量%で、Nb,V,Ti,Zr,Ta,Hfの中から選ばれる1種あるいは2種以上の元素を単独含有量で0.01〜1%含有し、かつ次式を満足することを特徴とする耐食性および加工性の優れた鋼にある。
【0020】
Nb/93+V/51+Ti/48+Zr/91+Ta/181+Hf/179≧0.8×(C/12+N/14)
第5発明の要旨は、第1発明、第2発明、第3発明、第4発明において、被覆層の金属が、アルミニウムあるいはアルミニウムを主体とする合金のいずれかである耐食性並びに耐食鋼にある。
【0021】
第6の発明の要旨は、第1発明、第2発明、第3発明、第4発明において、被覆層の金属が、亜鉛あるいは亜鉛を主体とする合金のいずれかである耐食鋼にある。
第7発明の要旨は、第1発明、第2発明、第3発明、第4発明において、被覆層の金属が、クロムあるいはクロムを主体とする合金のいずれかである耐食鋼にある。
【0022】
第8発明の要旨は、第1発明、第2発明、第3発明、第4発明において、被覆層の金属が、マンガンあるいはマンガンを主体とする合金のいずれかである耐食鋼にある。
第9発明の要旨は、第5発明、第6発明、第7発明、第8発明の鋼において、被覆層の金属が更に、量%で、MgおよびInのうちの少なくとも一種を単独含有量で0.05〜10%含有することを特徴とする耐食鋼にある。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明において、基材の各成分の範囲を限定した理由を述べる。
Si: Siは、基材表面に、水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.05〜500μm厚さに形成せしめた場合の耐食性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、3%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、含有量範囲を0.01%以上3%以下に限定する。更にCrを10%以上含有する鋼にSiを添加することで脱酸剤および強化元素としての添加が有効であるが、含有量が0.015%未満ではその脱酸効果が充分ではなく、1.5%以上を含有するともはやその効果は飽和している上に加工性をやや低下させる。従って、0.015%以上1.5%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0024】
Mn: Mnは、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、3%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、含有量範囲を0.01%以上3%未満に限定する。更にMnは鋼の脱酸剤として有効で、0.05%以上を含有させる必要があるが、1.2%を超えて含有させてもその効果はもはや飽和しているばかりか、過剰にMnを含有させると加工性が低下する。従って、0.05%以上1.2%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0025】
Cr: Crは、Alを0.1%以上含有する鋼にCrを添加することで、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、10%未満では効果が十分ではなく、一方30%以上添加してもその効果が飽和する。従ってCrの含有量は10%以上30%以下に限定する。更に排気ガス環境等に対する基材単体での耐食性を確保するためにAlを0.1%以上含有する鋼に10%以上を含有させることが必要であるが、25%を超えて含有させても加工性が低下する。従って、10%以上25%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0026】
Al: Alは、本発明において耐食性を確保するために最も重要な元素であって、Crを10%以上30%以下含有する鋼にAlを添加することで、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、0.1%未満では効果が十分ではなく、10%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Alの含有量は0.1%以上10%以下に限定する。より安定な効果を得るためにはAl含有量を0.3%以上とすることが望ましいが、加工性を低下させないために4%以下とすることが望ましい。したがって、Al含有量は0.3%以上4%以下とすることが望ましい。
【0027】
Mg: Mgは、本発明において耐食性を確保するためにAlにつぐ重要な元素であって、Alを0.1%〜10%、Crを10%以上30%以下含有する鋼に、Mgを添加することで、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、0.0003%未満では効果が十分ではなく、0.05%を超えて添加してもその効果が飽和するものであるから、Mgの含有量は0.0003%以上0.05%以下に限定する。
【0028】
C,N: CおよびNは、鋼板の加工性を低下させる上に、CはCrと炭化物を生成して耐食性を低下させるので、またNは靱性を低下させるので、CおよびN量は少ない方が望ましく、上限含有量はいずれも0.02%とし、いずれも少ないほど好ましい。更に、優れた加工性を確保するためには、C+Nの合計量を低減する必要があり、本発明の望ましい態様による鋼としては、C+Nを0.03%以下とする。
【0029】
P: Pは、多量に存在すると靱性を低下させるので少ない方が望ましく、上限含有量は0.03%とする。
S: Sも、多量に存在すると耐孔食性を低下させるので少ない方が望ましく、上限含有量は0.01%とする。
以上が本発明が対象とする耐食性に優れた鋼の基材の基本的成分であるが、本発明においては、必要に応じて更に以下の元素を添加して耐食性を一段と向上させた鋼材も対象としている。
【0030】
Cu: Cuは、Alを0.1%以上含有しCrを10%以上30%以下含有する鋼基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、一方5%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.01%以上5%以下の範囲に限定する。更に0.05%以上添加すると、基材単体での全面腐食に対する抵抗を向上させる効果があり、2.5%を超えて添加するとその効果は飽和する。従って、0.05%以上2.5%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0031】
Mo: MoはAlを0.1%以上含有しCrを10%以上30%以下含有する鋼に添加することで、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、0.05%未満では効果が認められず、一方10%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.05%以上10%以下に限定する。更にMoは0.1%以上添加すると、基材単体での孔食の発生と成長を抑制する効果があるが、3.0%を超えて添加してもその効果は飽和するばかりか加工性を低下させる。従って、0.1%以上3%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0032】
Sb: Sbは、Alを0.1%以上含有しCrを10%以上30%以下含有する鋼に0.01%以上添加すると、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、0.01%未満では効果が認められず、一方0.5%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.01%以上0.5%以下に限定する。更にSbを0.015%以上添加することで、基材単体での孔食および全面腐食に対する抵抗を向上させる効果があるが、0.3%を超えて添加すると熱間加工性をやや低下させる。従って、0.015%以上0.3%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0033】
Ni: Niは、Alを0.1%以上含有しCrを10%以上30%以下含有する鋼に0.01%以上添加すると、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、一方10%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.01%以上10%以下に限定する。更にNiを0.1%以上添加することで、基材単体での孔食を抑制する効果があるが、6%を超えて添加しても効果が飽和する。従って、0.1%以上6%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0034】
W: Wは、Alを0.1%以上含有しCrを10%以上30%以下含有する鋼に0.05%以上添加すると、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、一方3%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、その範囲を0.05%以上3%以下に限定する。更にWを添加することで、基材単体での孔食の発生と成長を抑制する効果があるが、0.1%未満では効果は十分ではなく、一方2.0%を超えて添加しても効果が飽和するばかりか加工性を低下させる。従って、0.1%以上2%以下の範囲で添加することがより望ましい。
【0035】
希土類元素(REM)、Ca:希土類金属(REM)やCaはAlを0.1%以上含有しCrを10%以上30%以下含有する鋼に添加することで、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、REMでは0.001%未満では効果が認められず、Caでは0.0001%未満では効果が認められず、一方REMでは0.1%を超えて、Caでは0.05%を超えて添加してもその効果が飽和する。従って、REMの範囲を0.001%以上0.1%以下、Caの範囲を0.0001%以上0.05%以下にそれぞれ限定する。更にREMおよびCaは熱間加工性の向上と基材単体での耐孔食性の改善に効果のある元素であるが、添加量がREMでは0.01%未満、Caでは0.005%未満ではその効果が充分ではなく、Caでは0.01%を、REMでは0.05%を超えて添加すると、それぞれ粗大な非金属介在物を生成して逆に熱間加工性や耐孔食性を劣化させるので、上限含有量はREMでは0.1%、Caでは0.03%とした。従って、Caは0.005%以上0.01%以下の範囲で、REMは0.01%以上0.05%以下の範囲でそれぞれ添加することがより望ましい。なお、本発明において希土類元素とは原子番号が57〜71番および89〜103番の元素およびYを指す。
【0036】
Nb,V,Ti,Zr,Ta,Hf: Nb,V,Ti,Zr,Ta,HfはAlを0.1%以上含有しCrを10%以上30%以下含有する鋼に添加することで、基材表面に水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属の層を0.5〜500μm厚さに形成せしめた場合に耐食性を向上する効果をもたらすが、各元素共に0.01%未満では効果が認められず、一方約1.0%を超えて添加してもその効果が飽和する。従ってNb,V,Ti,Zr,Ta,Hfの含有量は0.01%以上1.0%以下に限定する。更に、Nb,V,Ti,Zr,Ta,Hfは含Cr鋼中のCおよびNを炭化物として固定することによって基材単体での耐食性の向上や加工性の改善に顕著な効果があり、各元素単独の添加あるいは2種以上の元素を複合して添加することができるが、単独での添加量が0.05%未満では効果がなく、0.8%を超えて添加するといたずらにコストを上昇させるとともに圧延疵等の原因となる。従って、Nb,V,Ti,Zr,Ta,Hfは0.05%以上0.8%以下の範囲で添加することがより望ましい。かつ、加工性を有効に改善するためには、Nb,V,Ti,Zr,Ta,Hfの添加量の合計が次式を満足することが必要である。
【0037】
Nb/93+V/51+Ti/48+Zr/91+Ta/181+Hf/179≧0.8×(C/12+N/14)
本発明においては、鋼基材表面、特に、少なくとも腐食環境に曝される面を、基材よりも電位が卑なる金属で被覆する。基材よりも電位が卑なる金属で被覆する厚さが0.5μm以下では、基材にAl添加することによる、基材表面が腐食環境に露出した後の残存する基材表面に被覆した、電位が基材よりも卑なる金属の層の消失速度の低下と、基材表面の腐食環境に露出される面積の拡大速度の著しい低下、同時に、露出した基材部分に対する基材表面に被覆した電位が基材よりも卑なる金属の層の基材露出部分に対する保護作用が長期にわたって継続するという効果の発現が充分ではなく、500μmを超える厚さまで被覆しても、もはやその効果は飽和しているのに対して、生産性を低下させて徒にコストを上昇させるだけであるから、被覆層の厚さは0.5〜500μmとする。
【0038】
被覆層を形成する、水溶液環境における電位が基材よりも卑なる金属としては、アルミニウム、亜鉛、クロム、マンガン、およびこれらを主体とする合金を使用することができる。
上記被覆層の金属が更に、MgおよびInのうちの少なくとも一種を単独含有量で0.05〜10%含有することにより、より一層優れた耐食性が得られる。
【0039】
Mg,Inの含有量を上記範囲に限定した理由は下記のとおりである。すなわち、それぞれの添加量が、0.05%未満では耐食性を向上させる効果が見られず、逆に10%を超えて添加しても効果が飽和するばかりで、本発明鋼の特徴である低コストを損なう。従って、Mg,Inはそれぞれ、0.05〜10%の範囲で添加する。
【0040】
また、被覆のプロセスは該金属が基材に充分に固着されていればそのプロセスを限定するものではない。用途やコスト等を考慮した上で選択すれば良く、溶融メッキ、電着メッキ、溶融塩電解メッキ、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、溶射等を使用することができ、それらを併用することも可能である。また、被覆およびそのための処理の前後にいかなる処理を行なってもよい。
【0041】
亜鉛を主体とする合金とは、合金成分のうち最大量を占める成分が亜鉛である合金すなわち亜鉛基合金であり、一般に亜鉛基合金に含有されるアルミニウム等の合金成分および不純物成分を含んでよい。
アルミニウムを主体とする合金とは、合金成分のうち最大量を占める成分がアルミニウムである合金すなわちアルミニウム基合金であり、一般にアルミニウム基合金に含有されるシリコン、亜鉛等の合金成分および不純物成分を含んでよい。
【0042】
クロムを主体とする合金とは、合金成分のうち最大量を占める成分がクロムである合金すなわちクロム基合金であり、一般にクロム基合金に含有されるシリコン等の合金成分および不純物成分を含んでよい。
マンガンを主体とする合金とは、合金成分のうち最大量を占める成分がマンガンである合金すなわちマンガン基合金であり、一般にマンガン基合金に含有されるアルミニウム等の合金成分および不純物成分を含んでよい。
【0043】
また、使用上の目的から鋼管や板材等のように表裏面を有する材料の一方の面だけに被覆されていれば良い場合には、卑なる金属を被覆するプロセスから片面のみが被覆される鋼を使用してもよい。このような場合において片面だけの被覆を使用するか、あるいは両面に被覆された鋼を使用するかは、コストや溶接性等の他の要因を考慮して選択すれば良い。
【0044】
上記被覆を施す実期については、コイル、板、棒、ケーブル、穿孔鋼管等の鋼材の一般的な形状とした後に、本発明の被覆やそのための処理を行ってもよいし、被覆・処理後の本発明鋼をプレスやロール成形等で所定の形状に成形し、更に加工・溶接して製品として製造しても良いし、本発明の鋼を例えば電縫鋼管等としてまず鋼管の形状にした後に、2次加工および溶接等によって製品としても良く、更に、本発明の被覆・処理を施す前に鋼材を上述したようなプロセスによって目的の形状とした後に本発明の表面被覆処理を施すことも可能であり、その他のプロセスも含めて本発明で限定する組成および処理条件の組み合わせを有する鋼は、いずれも本発明の対象とするところであって、コストや既存製品設備の制約等によって最適な製品製造工程を選択することができ、どの製造工程を選択したとしてもそれをもって本発明の範囲を逸脱するものではない。
【0045】
以上の本発明において提案する鋼は、内燃機関の排気系統をはじめとする高温湿潤腐食環境、結露腐食環境はもとより、大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等の種々の腐食環境に適用することができる。
【0046】
【実施例】
以下に本発明の実施例について説明する。
〔耐食性の評価〕
表1,2に成分を示す鋼を溶製し、熱延、冷延等の通常の鋼板製造工程によって肉厚1mmの鋼板とし、900℃にて焼鈍を施した後、両面それぞれに、片面あたり15±2μmの条件で被覆を施した。表1,2に示した被覆1はアルミニウム被覆、被覆2は亜鉛被覆、被覆3はマンガン被覆、被覆4はクロム被覆をそれぞれ示す。
【0047】
次に、これらの鋼板から幅50mm、長さ70mmの試験片を採取して、以下に述べる各種の腐食試験に供した。
高温湿潤腐食試験は、硫酸イオン2000ppm 、塩化物イオン2000ppm 、重炭酸イオン10000ppm をアンモニウム塩の形で添加した水溶液50cc中に試験片を半分まで浸漬し、試験容器ごと130℃の雰囲気に保持して試験溶液が完全に蒸発・揮散することを100回繰り返す試験とした。本試験は自動車排気系の内面環境に相当する腐食試験であり、実車の約4年以上の走行に対応する厳しい試験方法である。試験結果を表1,2に併せて示した。腐食試験結果の◎は最大腐食深さが0.10mm未満、○は0.2mm未満、△は0.3mm未満、×は0.3mm以上であったことをそれぞれ示す。
【0048】
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は塩化物を含む高温湿潤という非常に厳しい腐食環境であっても良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
また、大気環境や自動車排気系外面の塩害腐食を想定した試験としては、50℃−1時間の塩水噴霧後、60℃で湿度96%の環境に5時間保持した後、更に1時間の冷凍保持を行うことを1500回繰り返す塩害腐食試験とした。試験後の試験片について最大孔食深さを測定し、試験結果とした。得られた結果を表1,2に併せて示した。最大孔食深さが0.2mm以下のものは◎、最大孔食深さが0.2mmを超え0.4mm以下のものは○、最大孔食深さが0.4mmを超え0.8mm以下のものは×、最大孔食深さが0.8mmを超えるものは××で表示することとした。
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は塩害腐食という非常に厳しい腐食環境であっても良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
【0049】
土壌腐食試験は、含水率15%、比抵抗200Ω・cmに塩化ナトリウム含有量で調整した砂中に試験片を埋め込み、60℃に保持して約900日放置する試験とした。試験結果を表1,2に併せて示した。腐食試験結果の◎は最大腐食深さが0.05mm未満、○は0.1mm未満、△は0.5mm未満、×は0.5mm以上であったことをそれぞれ示す。
【0050】
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は土壌腐食環境で良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
コンクリート中腐食試験は、塩化物を含む海砂を用いて混練したポルトランドセメント中に試験片を埋め込みサンプルとなし、凝固させた後、人工海水中にサンプルを半分まで浸漬し、60℃の環境に約1500日放置する試験とした。試験結果を表1,2に併せて示した。腐食試験結果の◎は腐食の発生が認められなかったもの、○は発錆面積率が5%未満、△は発錆面積率が10%未満、×は10%以上であったことをそれぞれ示す。
【0051】
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)はコンクリート中腐食環境で良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
水道水環境腐食試験は、水道水中に試験片を浸漬し、60℃の雰囲気に30ヶ月間保持する試験とした。試験結果を表1,2に併せて示した。腐食試験結果の◎は腐食の発生が認められなかったもの、○は発錆面積率が5%未満、△は発錆面積率が10%未満、×は10%以上であったことをそれぞれ示す。
【0052】
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は水道水腐食環境で良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
海水環境腐食試験は、海岸飛沫帯に試験片を36ヶ月間暴露する試験とした。試験結果を表1,2に併せて示した。腐食試験結果の◎は腐食深さ0.05mm未満だったもの、○は0.1mm未満、△は0.3mm未満、×は0.3mm以上であったことをそれぞれ示す。
【0053】
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は海水腐食環境で良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
結露腐食試験は、−20℃の環境に2時間保持後湿度98%、50℃の環境に4時間保持することを3000回繰り返す試験とした。試験結果を表1,2に併せて示した。腐食試験結果の◎は腐食の発生が認められなかったもの、○は発錆面積率が5%未満、△は発錆面積率が10%未満、×は10%以上であったことをそれぞれ示す。
【0054】
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は結露腐食環境で良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号1〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
大気腐食試験は、海岸から約10mの位置に試験片を約900日暴露する試験とした。試験結果を表1,2に併せて示した。腐食試験結果の◎は腐食が認められなかったもの、○は発錆面積率が3%未満、△は発錆面積率が10%未満、×は10%以上であったことをそれぞれ示す。
【0055】
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は大気腐食環境で良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
飲料水環境腐食試験は、水酸化ナトリウムを用いてpHを2.3に調整し、高純度窒素ガスを通気して脱気し、27℃に保持した、(a)0.5%リン酸溶液、(b)0.5%クエン酸溶液(C)0.5%クエン酸−0.5%塩化ナトリウム溶液等の溶液850cc中に試験片を60日間浸漬し、溶液中に溶出した鉄イオン量を分析する試験とした。なお本試験のみ、被覆1のアルミニウム被覆、被覆4のクロム被覆について試験を実施した。試験結果を表1,2に併せて示した。腐食試験結果の◎は溶液中への鉄イオンの溶出量が1ppm 以下、○は3ppm 未満、△は5ppm 未満、×は5ppm 以上であったことをそれぞれ示す。
【0056】
表1,2から明らかなように、本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は飲料水腐食環境で良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
すなわち本発明鋼(番号1〜40,51〜90)は高温湿潤腐食環境、結露腐食環境、大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等の種々の腐食環境で良好な耐食性を示しているのに対して、比較鋼(番号41〜50,100〜109)は耐食性に劣ることがわかる。
〔加工性の評価〕
表2に成分を示す鋼を溶製し、熱延、冷延など通常の鋼板製造工程によって、厚さ1.0mmの鋼板とし、850℃にて焼鈍を施した。これらの鋼板から幅100mm長さ100mmの試験片を採取し、絞り比1.8の円筒絞り試験を行なって割れの有無で判定した。試験結果を表2に併せて示した。表2の加工性において○は円筒絞り試験結果が良好であったことを示し、×は円筒絞り試験で割れを生じたことを示している。尚、表2中のX値は、次式によって算出したものを記載した。
【0057】
X=Nb/93+V/51+Ti/48+Zr/91+Ta/181+Hf/179−0.8×(C/12+N/14)
表2から明らかなように、本発明鋼において特に加工性を向上させたもの(番号51〜90)は良好な耐食性を示し、かつ加工性も良好である。すなわち、高温湿潤腐食環境、結露腐食環境、大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等の種々の腐食環境で良好な耐食性を示し、かつ加工性も優れている。これに対して、比較鋼(番号100〜109)耐食性と加工性が同時に達成できないことがわかる。
【0058】
【表1】
Figure 0003930643
【0059】
【表2】
Figure 0003930643
【0060】
【表3】
Figure 0003930643
【0061】
【表4】
Figure 0003930643
【0062】
【表5】
Figure 0003930643
【0063】
【表6】
Figure 0003930643
【0064】
【表7】
Figure 0003930643
【0065】
【表8】
Figure 0003930643
【0066】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、例えば自動車等の内燃機関の排気系統といった高温湿潤腐食環境、結露腐食環境をはじめとして、大気腐食環境、水道水腐食環境、土壌腐食環境、コンクリート腐食環境、海水腐食環境、飲料水腐食環境等の種々の腐食環境において耐食性に優れる耐食鋼が低コストで提供される。

Claims (9)

  1. 量%で、
    Si:0.01〜3.0%、
    Mn:0.01〜3.0%、
    Cr:10〜30%、
    Al:0.1〜10%、
    Mg:0.0003〜0.05%、
    残部Feおよび不可避的不純物からなり、該不可避的不純物のうちCを0.02%以下、Pを0.03%以下、Sを0.01%以下、Nを0.02%以下、に制限した鋼を基材とし、該基材の表面に、水溶液環境における電位が該基材よりも卑なる金属の被覆層を0.5〜500μmの厚さに形成せしめることを特徴とする耐食性の優れた鋼。
  2. 前記基材の鋼が更に、量%で、
    Cu:0.01〜5.0%、
    Mo:0.05〜10%、
    Sb:0.01〜0.5%、
    Ni:0.01〜10%、
    W:0.05〜3.0%、
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐食鋼。
  3. 前記基材の鋼が更に、量%で、
    希土類元素:0.001〜0.1%、Ca:0.0001〜0.05%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐食鋼。
  4. 前記基材の鋼が更に、量%で、Nb,V,Ti,Zr,Ta,Hfの中から選ばれるいずれか1種あるいは2種以上を単独含有量で0.01〜1%含有し、かつ次式を満足することを特徴とする請求項1,2または3に記載の耐食性並びに耐食鋼。
    Nb/93+V/51+Ti/48+Zr/91+Ta/181+Hf/179≧0.8×(C/12+N/14)
  5. 前記被覆層の金属が、アルミニウムあるいはアルミニウムを主体とする合金のいずれかであることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載の耐食鋼。
  6. 前記被覆層の金属が、亜鉛あるいは亜鉛を主体とする合金のいずれかであることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載の耐食鋼。
  7. 前記被覆層の金属が、クロムあるいはクロムを主体とする合金のいずれかであることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載の耐食鋼。
  8. 前記被覆層の金属が、マンガンあるいはマンガンを主体とする合金のいずれかであることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載の耐食鋼。
  9. 前記被覆層の金属が更に、量%で、MgおよびInのうちの少なくとも一種を単独含有量で0.05〜10%含有することを特徴とする請求項5,6,7または8に記載の耐食鋼。
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