JP3963548B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方法及び現像処理剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理工程における脱銀処理を改良した現像処理方法に関するものであり、更に詳しくは、処理液を高濃度化、迅速化あるいは低廃液化するのに伴う問題点を解決した現像処理方法とそれに用いる濃縮処理剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にハロゲン化銀写真感光材料の処理、例えばハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理は、基本工程としてカラー現像工程(とくに発色現像工程)、脱銀工程及び水洗などの画像安定化工程からなる。発色現像工程では、発色現像主薬と銀塩の反応によって画像状の色素と現像銀が生成する。脱銀工程では、発色現像工程で生じた現像銀が酸化作用を有する漂白剤により銀塩に酸化(漂白)され、さらに未使用のハロゲン化銀とともに可溶性銀を形成する定着剤によって感光層から除去される。あるいは、漂白定着液によって一段階で銀塩への酸化とその除去が行われる。画像安定化工程は、生成した画像の長期間にわたる安定性を確保するために画像層の雰囲気の調節がなされる工程で、水洗、又は水洗と画像安定浴、或いは水洗に代わる安定浴などのいずれかが行われる。
【0003】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理の時間短縮と簡易化は、長年にわたって進められてきており、この処理が感光材料を処理液に浸漬して画像をつくり出す複雑な化学反応過程を水溶液中で進める湿式の処理であるにも拘らず、すでに驚異的な時間短縮と工程の簡易化を達成している。しかし、画像システムの多様化に伴ってハロゲン化銀感光材料の現像処理の時間短縮と簡易化は、依然として写真市場の最も強い要請である。さらに現像処理廃液の減量あるいは究極的には無排出化も同様に市場の強い要請である。
【0004】
現像処理の迅速化は、処理液の高活性化、高濃度化、高温処理化及び促進剤の添加によって進められてきたが、これらの促進手段の採用に伴って、感光材料から溶出するべき成分が残留して汚染(ステイン)を生じたり、処理液からの不溶解物の沈殿析出を生じたりするなどの不都合が起こりがちである。また、処理廃液の減量は、基本的には処理液の低補充化と処理液の再利用によって進められてきたが、低補充化と再利用ははいずれも処理液中に塩類の蓄積をもたらすので、同様に汚染と沈殿析出を起こし易いという問題がある。
促進剤の添加による脱銀速度の迅速化としては、特開昭61250646号、特開平5−119451号、特開平4−345161号では漂白液中へ、また、特開平9−5964号、特開平9−211820号、特開平8−201997号では定着能を有する処理液中へ含窒素メルカプト化合物を添加することによって脱銀速度を速める技術が開示されている。しかし、この促進剤も迅速化を図ると、溶解度の限界から沈殿析出を生じがちである。
【0005】
上記したように従来から採られてきた高濃度化、高活性化、促進剤の添加などの脱銀処理の迅速化、及び低廃液化のための補充量低減に関しては、本来の目的の効果を挙げてはいるが、その反面、上記した問題点を含めて以下の様な欠点を伴っている。すなわち、第1に処理済み感光材料に汚染が残ること、第2に、浸漬処理終了後の乾燥工程において乾燥むらが発生すること、第3に処理液からの沈殿析出が起こり易いこと、第4に磁気記録層を有する感光材料の場合に磁気読み取り性能が低下することである。
【0006】
第1の汚染は、本来なら脱銀に伴って感光材料から処理液へ溶出除去されるべき分光増感剤などの色素が溶出しなくなり、画像層に残って汚染(残色とも呼んでいる)となる現象である。汚染は、処理液の高濃度化とくに塩類濃度が高くなったときに起こる現象で、低補充化、処理液再利用化に伴って生じる故障である。第2の乾燥むらも同様の状況のときに発生するもので、感光材料の表面の膨潤度が不均一のために乾燥が均一に進まず、乾燥遅れ部分の濃度が不可逆的に変化してむらとなり、乾燥後も残ってしまう現象である。第3の沈殿析出については上記したほかに、あとで触れる調合処理剤からも沈殿の析出が起こり易く、いずれも解決を要する課題である。第4の問題点は、磁気記録情報を有する撮影用フィルムに関して生じる問題で、高濃度の処理液とくに塩類濃度が高い処理液で処理した感光材料から磁気記録情報を読み取る際にその読み取り率が低下する現象である。
【0007】
一方、漂白液や定着液などの脱銀処理液は、調合処理剤キットの形態で供給されることが一般的である。すなわち、市場の各現像所では、省力化、品質維持などの目的から、多くの場合使用する現像処理液を現像所で調合する代わりに、処理薬品メーカーが製造する調合処理剤の供給を受けている。しかし、現像所でそのまま使用できる使用液状態の処理液を処理薬品メ−カ−が製造し、現像所へ輸送し、保管することは一般に経済面、保管スペ−ス面、あるいは作業面の観点から不適当である。
【0008】
従来、この問題の解決には二通りの方法が行われていた。一つは処理液を構成する処理薬品を処理液構成に応じた比率で混合した粉末薬品混合物を調製してそれを包装したいわゆる固体処理剤の形で現像所へ供給し、現像所でそれを水に溶解して適当な濃度に希釈して処理液として使用する方式であり、もう一つは構成処理薬品を高濃度に溶解して液状濃厚状態にして容器に充填した濃厚液体処理剤の形で現像所へ供給し、現像所でそれを定められた濃度に水などで希釈して処理液として使用する方式である。
【0009】
カラー現像所では、溶解作業が省けるという大きな利点から濃厚液体処理剤を選択することが多いが、この処理剤は輸送、保管の面における利便性では固体処理剤には及ばない。したがって、液体処理剤には、固体処理剤なみのコンパクトさが求められており、一層の高濃度化が必要となっている。
【0010】
液体濃厚処理剤では、例えばイタリ−特許第427967号、米国特許第2735774号などに黒白現像処理液のペ−スト化が古くから知られている。また、カラ−現像剤においてもペースト化は濃厚化やその他の色々の目的から行われてきた。米国特許第2784086号では、粘性付与剤つまり増粘剤としてアルギン酸誘導体を用いてペースト化を試みている。また、日本公表特許公報昭57−500485号には、カラ−用濃厚液体処理剤のペースト化技術が開示されている。しかし、ペースト化することは、処理薬品の溶解度を増して濃縮度を高めるものではなく、析出を遅くするだけ、あるいは析出が始まっても不溶解物の凝集固化が遅くなって耐用期間が多少延びるという効果はあっても減容化の本質的な解決にならず、液体処理剤の利点を伸ばすものとはなっていない。
【0011】
したがって、液体処理剤のコンパクト化(減容)には、上記のような余分な不活性物質の添加は行わないで、処理薬品成分の高濃度化を図る必要があるが、成分薬品の中には溶解度の限界近くに達しているものがあり、さらなる高濃度化・減容は困難な現状にある。それに伴って脱銀過程における成分薬品の沈殿析出の防止と現像処理済み感光材料の汚染(残色)の解決がとくに濃厚液体処理剤において要請されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、カラー写真処理の脱銀工程における色素の溶出不良に伴う汚染、乾燥むら、現像処理液からの沈殿析出及び磁気記録読み取り性能の低下を解決した現像処理方法を提供することであり、とりわけ迅速処理、低廃液処理に伴うこれらの問題を解決した現像処理方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的に対して、特定のヘテロ環メルカプト化合物の色素溶出効果が高い塩類濃度のもとでも発揮されることを発見し、この現象を沈殿析出を伴わないで脱銀工程へ適用する方法について鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の目的は、以下の現像処理方法及び液体濃厚処理剤によって達せられる。
【0014】
1.露光したハロゲン化銀カラー写真化合物材料を発色現像したのち、漂白液と定着液で順次処理する現像処理方法において、該漂白液及び定着液がそれぞれ下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方法。
【0015】
【化3】
【0016】
一般式(I)において、Qは含窒素ヘテロ環を形成するのに必要な原子団を表し、Rは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。
【0017】
2.定着液で処理する工程に直接続く処理工程の処理液が下記一般式(II) で表される化合物を含有することを特徴とする上記1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方法。
【0018】
【化4】
【0019】
一般式(II) において、Xは炭素数3〜20のアルキル基又は炭素数6〜24の置換してもよいアリール基を表し、nは5〜15で平均重合度を表す。
【0020】
3.定着液で処理する工程に直接続く処理工程の処理液が一般式(I) で表される化合物を含有することを特徴とする上記1又は2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方法。
【0021】
4.前記の一般式(I)で表される化合物をそれぞれ含有する漂白液と定着液とから少なくとも構成されることを特徴とするハロゲン化銀写真処理用処理剤キット。
5.漂白液における一般式(I)で表される化合物の含有量が定着液におけるそれの1.5〜5倍であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の現像処理方法。
6.漂白液における一般式(I)で表される化合物の含有量が定着液におけるそれの1.5〜5倍であることを特徴とする上記4に記載のハロゲン化銀写真処理用処理剤キット。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
はじめに、一般式(I)で示される化合物についてさらに説明する。
一般式(I)において、Qで形成される含窒素ヘテロ環は、窒素及び炭素原子を含み、さらに硫黄原子、酸素原子又はセレニウム原子を構成原子として含んでもよい5又は6員環であり、環には炭素数1〜5の低級アルキル基、第2のメルカプト基又はアミノ基が置換してもよく、またベンゼン環が縮合してもよい。そのベンゼン環にも炭素数1〜5の低級アルキル基、第2のメルカプト基又はアミノ基が置換してもよい。Qで形成される含窒素ヘテロ環は、チアゾール環、チアジアゾール環、イミダゾール環、セレナゾール環、オキサゾール環、トリアゾール環、ピラゾール環、ピロール環、チアゾリン環、オキサジアゾ−ル環、テトラゾール環、ピロリン環、イミダゾリン環、セレナゾリン環、オキサゾリン環、オキサジアゾール環、ピラゾリン環、ピロリン環、ピリミジン環、オキサジン環、テトラジン環、トリアジン環、チアジン環が挙げられる。
【0023】
Qで形成される含窒素ヘテロ環に置換する低級アルキル基には、スルホン酸基、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基がさらに置換してもよい。また、環に置換するアミノ基には、炭素数1〜3のアルキル基がさらに1又は2個置換してもよい。また、環に置換する第2のメルカプト基には、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基がさらに置換してプロピルチオ基などのアルキルチオ基を形成してもよい。これらのヘテロ環への置換基は、一つの環に2個置換してもよく、その場合には2個目の置換基は上記したもののほかに、炭素数1〜3のアルコキシ基であってもよい。
また、Qが縮合環を形成する場合の例としては、インダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾセレナゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾトリアジン環が挙げられる。
Rは、水素原子又はナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属原子を表す。
以下に一般式(I)で示される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
本発明では、上記した一般式(I)のヘテロ環メルカプト化合物を漂白液と定着液の両方に含有させることによって分光増感剤の溶出を促進させて処理済みの感光材料に汚染(残色)が残ること、浸漬工程ののち乾燥工程で乾燥むらが発生すること及び処理済みの感光材料の磁気記録情報の読み取り性能が低下することを防止することを目的としている。これらの欠陥の防止作用は、漂白液又は定着液の一方に上記ヘテロ環メルカプト化合物を添加しても効果に乏しく、両方に添加することによって顕著に効果が現れる。それぞれに添加される一般式(I)の化合物は、同じであっても異なってもよい。通常同じである方が好ましいが、それぞれの処理液中での安定性や溶解性の観点から異なる化合物を添加してもよい。
【0027】
本発明における好ましい添加量は、漂白液及び定着液に各1リットル当たり0.0005〜0.1モルであり、より好ましくは0.001〜0.05モルであり、特に好ましくは漂白液には1リットル当たり0.004〜0.03モル、定着液には1リットル当たり0.002〜0.02モルである。
漂白液への添加量を定着液への添加量よりも多くすることによって、汚染防止効果が増大する。したがって、漂白液には、定着液への添加濃度の1〜10倍、好ましくは1.5〜5倍、より好ましくは1.5〜3倍程度多く添加するのがよい。
【0028】
上記したヘテロ環メルカプト化合物の中には、脱銀促進の目的で漂白液に含ませることが特開昭61−250646号、特開平5−119451号、特開平4−345161号に開示されているものがあり、また、同じ目的で定着液に含ませることが特開平9−5964号、特開平9−211820号、特開平8−201997号に開示されているものもある。
しかしながら、上記公開公報にはこれらのメルカプト化合物が、分光増感剤の溶出を促進することは示唆されてなく、まして本発明の要諦である漂白液と定着液のそれぞれに上記メルカプト化合物を含有させて相乗的効果を図ることは開示されていない。さらに、上記した発明の構成要件が脱銀処理液やその調合組成物からの沈殿析出の抑止、乾燥むらの防止、磁気記録情報の読み取り率向上という効果を有することも本発明において新たに見いだされた効果である。
【0029】
本発明において、一般式(I)のヘテロ環メルカプト化合物を漂白液と定着液の両方に含ませた上、さらに定着処理工程に直接続く工程すなわち一般には水洗代替安定浴にも含ませることによって発明の効果はさらに向上する。この場合、水洗代替安定浴に添加する一般式(I)のヘテロ環メルカプト化合物は、漂白液及び定着液に添加する化合物と同じであっても、異なってもよい。
発明の効果が現れる添加量は、水洗代替安定浴1リットル当たり0.0005〜0.1モルであり、好ましくは0.001〜0.05モルであり、より好ましくは1リットル当たり0.002〜0.01モルである。
【0030】
次に一般式(II)で表される化合物について説明する。
一般式(II)においてXが、炭素数3〜20のアルキル基を表す場合は、そのアルキル基は直鎖でも分岐していてもよく、好ましい例は、n−プロピル基、i−プロピル基、i−ブチル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、ノニル基、ヘキサデシル基である。特に好ましいアルキル基は、n−ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、ノニル基など炭素数6〜12のアルキル基である。
Xが炭素数6〜24の置換してもよいアリール基の場合、好ましいXは、置換してもよいフェニル基であり、フェニル基が置換基を有する場合、好ましい置換基は上記したアルキル基であり、全炭素数が24以下であるかぎりベンゼン環に2個又は3個の置換基を有してもよい。特に好ましいアリール基は、4−ノニルフェニル基、4−オクチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−ドデシルフェニル基、2,4−ジヘキシルフェニル基、2,5−ジ−t−ペンチルフェニル基である。
nは5〜15で平均重合度を表す。
また、本発明には、Xがアリール基である場合が特に好ましい。
以下に一般式(II)で示される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0031】
【化7】
【0032】
本発明の効果は、一般式(II)の非イオン型界面活性剤を定着処理工程に直接続く工程すなわち一般には安定浴にも含ませることによってさらに向上する。この場合、安定浴に添加する一般式(II)の界面活性剤は、1種類であっても2種類を混合添加してもよい。
好ましい添加量は、安定浴1リットル当たり0.0005〜0.1モルであり、好ましくは0.001〜0.05モルであり、より好ましくは1リットル当たり0.002〜0.01モルである。
【0033】
本発明の効果は、漂白液又は定着液あるいはその両方に特開平7−152133号に記載のチオエーテル化合物を添加することによっても向上する。中でもとくに下記一般式(III)のチオエーテル化合物を含ませることが好ましい。
一般式(III)
X(CH2CH2S/O)n CH2CH2X
一般式(III) において、Xはヒドロキシ基又はカルボキシル基を表し、S/Oは硫黄原子又は酸素原子のいずれかであることを表す。また、nは1〜18の整数であり、好ましくは1〜9の整数である。また同一分子内のS/Oは、硫黄原子及び酸素原子の双方を含んでよいがS/Oの少なくとも一つは硫黄原子である。中でも好ましいチオエーテル化合物は、S/Oのすべてが硫黄原子で占められるている化合物である。
以下に一般式(III)で示される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0034】
【化8】
【0035】
この場合、漂白液又は定着液あるいはその両方に添加する一般式(III)のチオエーテル化合物は、1種類であっても2種類を混合添加してもよい。
好ましい添加量は、漂白液又は定着液のいずれの場合も処理液1リットル当たり0.0005〜0.1モルであり、好ましくは0.001〜0.05モルであり、より好ましくは1リットル当たり0.002〜0.01モルである。
【0036】
本発明の現像処理方法に適用される処理剤は、多くの場合液体処理剤として供給されるが、その場合濃厚液体処理剤であることが好ましい。濃厚液体処理剤のさらに付加的な利点として本発明の一般式(I)のメルカプト化合物の適用によって処理剤組成物の濃度をさらに高めることができる。したがって、液体処理剤のコンパクト化が可能となり、カラー現像所のスペース節減、輸送の簡易化、ハンドリングなどの現像所内作業の省力化に寄与できるカラー処理剤キットを構成することができる。この処理剤キットは、キットごと自動現像機に装填して自動的に処理剤組成物が容器から取り出され、調合され、容器は洗浄されてその洗浄水は組成物を希釈して補充液を調合するための希釈水に用いられる自動調合・低廃液型の自動現像機に特に適合する。
【0037】
本発明に係わる濃厚漂白剤組成物及び濃厚定着剤組成物は、特別に高度に濃厚化されていることがその組成的特徴であり、また濃厚化の制約を克服したことがその処理剤組成物面での技術的特徴であることはすでに説明した。この特性は、一般式(I)の化合物が比較的水系溶液への溶解性が高いことにもよると思われる。その濃厚化の度合いは実際の使用状態の液つまり現像補充液あるいは母液(タンク液)に対する濃縮倍率が1.0〜6.0倍の程度であり、好ましくは1.1〜5.0倍、さらに好ましくは1.15〜3.0倍である。濃厚漂白剤組成物中の一般式(I)の化合物の濃度は、0.005〜1Mであり、好ましくは0.01〜0.4Mであり、濃厚定着剤組成物中の一般式(I)の化合物の濃度は、0.005〜1Mであり、好ましくは0.01〜0.4Mであり、希釈によって補充液としたときに前記した漂白液及び定着液の濃度になるように添加されている。
【0038】
本発明にかかわる濃厚漂白剤組成物及び濃厚定着剤組成物は、使用液に含まれる全成分を一つの組成物に含ませた形態すなわちいわゆる一剤構成とするのが有利ではあるが、構成成分同士を長期間接触させておくことが望ましくない場合などは、構成成分を2つ以上の液剤に分離して2剤あるいは3剤構成の現像剤組成物としてもよく(通常国際規格 ISO 5989 の呼称に従って、1、2、3パート構成などと呼んでいる)、パートに分割することによって発明の効果や特徴が失われるものではない。本発明に係わる漂白剤組成物及び定着剤組成物は、とりわけ1パート構成が望ましい。
【0039】
次に本発明に係わる濃厚液体処理剤の容器について述べる。本発明に用いる漂白及び定着液は同時に用いる現像液とともに、ポリエチレン容器に収納して供給される処理剤組成物を希釈して作られることが特徴であり、利点である。
通常液体処理剤組成物は、適した容器に入れた形態で輸送され、貯蔵され、使用される。処理剤容器の材質についての第1の必要条件は、処理剤組成物に対して不活性で十分に安定でなければならないこと(要件1)はいうまでもない。さらに付加したい望ましい条件は、廃容器のリサイクル適性を具備していること(要件2)である。
【0040】
本発明に係わる好ましい容器材料は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂、ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、PVA,ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン樹脂であり、その中でもポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−トなどのポリエステル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂を単一素材として構成された容器が好ましい。その中でも、ポリエチレンが好ましく、ポリエチレンのなかでも高密度型、いわゆるHDPEが容器材料として好ましい。
【0041】
ポリエチレンは、カーボンブラックやチタンホワイトなどアルカリ性現像組成物に悪影響しない顔料、炭酸カルシウム、ポリエチレンに相溶性のある可塑剤などを必要によって添加してもよい。好ましくはポリエチレンの比率が85%以上で可塑剤を含まないものがよく、より好ましくはポリエチレンの比率が95%以上で可塑剤を含まないものがよい。
【0042】
濃厚液体処理剤組成物を充填する容器の形状と構造は、目的に応じて任意に設計できるが、一般的な定型ボトル構造のほかに、特開昭58−97046号、同63−50839号、特開平1−235950号、特開平63−45555号などに記載の伸縮自在型、特開昭58−52065号、同62−246061号、同62−134626号などに記載のフレキシブル隔壁つきのものでも使用することが可能である。
【0043】
現像剤、漂白剤、定着剤などの処理剤組成物を容器に充填するに際しては、空気酸化に対する安全性をさらに高めるために、出来るかぎり容器の口元まで満たすようにして上部空間を最小限とするか、あるいは上部空間を窒素置換して空気中の酸素との接触を絶つように充填するのがよいが、本発明は必ずしもこのような充填方式に限定されない。
【0044】
現像剤、漂白剤、定着剤などの処理剤組成物を自動現像機で使用する際には、処理剤組成物を充填した容器を現像機に装着して容器内部の組成物を現像補充槽あるいは直接現像槽に注入したのち、容器内を一定量の水で洗浄するとともに洗浄に用いた水を補充槽に導入して補充液の調製用水として使用し、そのようにして得た補充液を用いて現像する現像操作方式は、本発明の利点をとくに有効に利用している方式である。容器内を一定量の水で洗浄するにはスプレー方式の洗浄がとくに好ましいが、必ずしもこれに限定されない。この補充液調製方式によって洗浄水が有効に利用され、現像所の廃水の排出量を減量できる。
【0045】
したがって、本発明のとくに有利な実施態様としては、上記した処理剤組成物の組み込みによって簡易で環境上や作業上の安全性も大きい現像処理システムである。例えば、自動現像機を使用し、本発明の処理剤組成物を充填した容器を現像機に装着し、その内容物を現像補充槽中へ移したのち、容器内部をスプレ−洗浄して器壁に付着している薬品成分を洗い流し、洗浄に使用した水は補充液の調製用に使用する方法等によってハロゲン化銀カラ−感光材料の現像処理ができる。この場合、処理剤組成物の容器を自動現像機に装填すると、自動的に容器の蓋が開栓され、流動性の内容物が円滑に排出される仕組みが備えられる。また、特開平6−82988、特開平8−220722などに開示された方法によって容器内部は洗浄水のスプレ−によって人手をかけずに清浄になり、クリ−ンに扱えて廃容器のリサイクルも簡単となる。しかも洗浄水は処理剤の溶解水の一部として利用されるので、廃液とはならない。このようなシステムの構想は、本発明に具現された高度に濃縮された小容量の、しかもハンドリング容易な十分な流動性が長期間にわたって保たれている処理剤組成物によってはじめて実現できることである。
【0046】
次に本発明の一実施の形態として上記に説明した処理剤組成物組込みシステム型の現像処理方法に適した写真処理剤用容器としてのボトル300の構成を図1に基づいて説明するが、本発明の組成物用の容器は、このボトルに限定されない。
図1に示されるように、ボトル300は容器本体302を備えている。容器本体302は、樹脂材によって中空の箱状に形成されている。また、容器本体302の上端部は漸次縮径されたテーパ状とされており、外周部に雄ネジ304がきられた円筒状の首部306が形成されている。この首部306の上端部は開口されており、この開口部を介して上述した補充液の出し入れができる。また、首部306の上端部には、ポリエチレン(LDPE)シート部材308が配置されている。このシート308部材には十字型の薄い切り込みが設けられて、ボトル内容物を流しだすための窄孔ノズルで破りやすい工夫がされている。
【0047】
また、ボトル300は、固定部材としてのキャップ310を備えている。このキャップ310は、首部306へ向けて開口した有底筒状に形成されており、その内周部には首部306へ形成された雄ネジ304に対応した雌ネジ318がきられ、首部306へ螺合可能であり、首部306へ螺合することにより、キャップ310の底部312でポリエチレンシート308を押さえ、ポリエチレンシート308を首部306へ固定できる。また、キャップ310の底部312には円形の開口部314が形成されており、キャップ310を嵌めた状態でシート308を穿孔できる。
【0048】
このボトルは、逆さの状態で現像処理機の補充部に装着され、窄孔ノズルが下部からポリエチレンシート部材308を破り、内容物を補充タンクに投入する。
【0049】
本発明に用いる漂白液及び定着液用の処理剤組成物の製造方法には、幾つかの方法があるが、下記の3通りの方法がよい結果を与える。ただし、本発明の実施にあたってはその製造方法は下記の3方法に限定されるものではない。
〔方法A〕少量の水を予め混合槽に導き、その中に構成薬品類を攪拌しながら順次投入してゆく方法。
〔方法B〕予め構成薬品粉体を混合しておいて混合槽中の少量の水の中に一気に投入する方法。
〔方法C〕構成薬品類を予め好都合に組み合わせられるもの同士を組み合わせた2群以上の群に分けてそれぞれを水或いは親水性混合溶媒に溶かして濃厚溶液としてから、各濃厚液を混合する方法。
また、各方法を部分的に取り入れた組み合わせ製造方法も実施できる。
【0050】
以上に本発明の漂白液、定着液及びそれらに関連して定着工程に続く安定浴を中心に本発明の要諦を説明した。次に本発明の漂白液及び定着液並びに安定浴に用いられる上記以外の成分等について説明する。
写真感光材料は、発色現像液による現像工程に続いて脱銀処理工程に入り、漂白液及び漂白定着液による処理がなされる。
漂白液において用いられる漂白剤としては、公知の漂白剤も用いることができるが、特に鉄(III) の有機錯塩(例えばアミノポリカルボン酸類の錯塩)もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸、過硫酸塩、過酸化水素などが好ましい。
【0051】
これらのうち、鉄(III) の有機錯塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から特に好ましい。鉄(III) の有機錯塩を形成するために有用なアミノポリカルボン酸、またはそれらの塩を列挙すると、生分解性のあるエチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、ベ−ターアラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸をはじめ、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、などを挙げることができる。これらの化合物はナトリウム、カリウム、チリウム又はアンモニウム塩のいずれでもよい。これらの化合物の中で、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、βーアラニンジ酢酸、エチレンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、メチルイミノ二酢酸はその鉄(III) 錯塩が写真性の良好なことから好ましい。これらの第2鉄イオン錯塩は錯塩の形で使用しても良いし、第2鉄塩、例えば硫酸第2鉄、塩化第2鉄、硝酸第2鉄、硫酸第2鉄アンモニウム、燐酸第2鉄などとアミノポリカルボン酸などのキレート剤とを用いて溶液中で第2鉄イオン錯塩を形成させてもよい。また、キレート剤を第2鉄イオン錯塩を形成する以上に過剰に用いてもよい。鉄錯体のなかでもアミノポリカルボン酸鉄錯体が好ましく、その添加量は0.01〜1.0モル/リットル、好ましくは0.05〜0.50モル/リットル、更に好ましくは0.10〜0.50モル/リットル、更に好ましくは0.15〜0.40モル/リットルである。
【0052】
漂白時間は、通常30秒〜6分30秒、好ましくは1〜4分30秒、カラ−プリント材料を漂白処理する場合では、30秒から2分である。
処理温度は25℃〜60℃、好ましくは30℃〜50℃である。また、補充量は感光材料1m2当たり20ml〜500ml、好ましくは30ml〜300ml、特に好ましくは15ml〜150mlである。
漂白液あるいは定着液には、種々の公知の有機酸(例えばグリコール酸、琥珀酸、マレイン酸、マロン酸、クエン酸、スルホ琥珀酸など)、有機塩基(例えばイミダゾール、ジメチルイミダゾールなど)あるいは、2−ピコリン酸を始めとする特開平9−211819号公報に記載の一般式(A−a)で表される化合物やコージ酸を始めとする同公報に記載の一般式(B−b)で表される化合物WO含有することが好ましい。これら化合物の添加量は、処理液1リットル当たり0.005〜3.0モルが好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.5モルである。
【0053】
定着液に使用される定着剤は、公知の定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムなどのチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩、エチレンビスチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオールなどのチオエーテル化合物およびチオ尿素類などの水溶性のハロゲン化銀溶解剤であり、これらを1種あるいは2種以上混合して使用することができる。また、特開昭55−155354号公報に記載された定着剤と多量の沃化カリウムの如きハロゲン化物などの組み合わせからなる特殊な漂白定着液等も用いることができる。本発明においては、チオ硫酸塩特にチオ硫酸アンモニウム塩の使用が好ましい。1リットルあたりの定着剤の量は、0.3〜2モルが好ましく、更に好ましくは0.5〜1.0モルの範囲である。
【0054】
本発明に使用される定着液のpH領域は、3〜8が好ましく、更には4〜7が特に好ましい。pHがこれより低いと脱銀性は向上するが、液の劣化及びシアン色素のロイコ化が促進される。逆にpHがこれより高いと脱銀が遅れ、かつステインが発生し易くなる。
本発明に使用される漂白液のpH領域は8以下であり、2〜7が好ましく、2〜6が特に好ましい。pHがこれより低いと液の劣化及びシアン色素のロイコ化が促進され、逆にpHがこれより高いと脱銀が遅れ、ステインが発生し易くなる。
pHを調整するためには、必要に応じて塩酸、硫酸、硝酸、重炭酸塩、アンモニア、苛性カリ、苛性ソーダ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を添加することができる。
【0055】
また、漂白液や定着液には、その他各種の蛍光増白剤や消泡剤或いは界面活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノール等の有機溶媒を含有させてもよい。
定着液には、保恒剤として亜硫酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、など)、重亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、など)、メタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニウム、など)等の亜硫酸イオン放出化合物や、p−トルエンスルフィン酸、m−カルボキシベンゼンスルフィン酸などのアリ−ルスルフィン酸などを含有するのが好ましい。これらの化合物は亜硫酸イオンやスルフィン酸イオンに換算して約0.02〜1.0 モル/リットル含有させることが好ましい。
【0056】
保恒剤としては、上記のほか、アスコルビン酸やカルボニル重亜硫酸付加物、あるいはカルボニル化合物等を添加しても良い。
更には緩衝剤、蛍光増白剤、キレート剤、消泡剤、防カビ剤等を必要に応じて添加しても良い。
【0057】
漂白及び定着等による脱銀処理後、水洗及び/又は安定化処理をするのが一般的である。本発明においては、前記したように一般式(I)、一般式(II)又は一般式(III) の化合物を安定浴に添加して発明の効果をさらに高めることができる。
水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材による)や用途、水洗水温、水洗タンクの数(段数)、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の関係は、ジャーナル・オブ・ザ・ソサエティ・オブ・モーション・ピクチャー・アンド・テレヴィジョン・エンジニアズ (Journal of the Society of Motion Picture and Television Engineers)第64巻、p.248 〜253 (1955 年5月号)に記載の方法で、求めることができる。通常多段向流方式における段数は3〜15が好ましく、特に3〜10が好ましい。
【0058】
多段向流方式によれば、水洗水量を大巾に減少でき、タンク内での水の滞留時間増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じる。この様な問題の解決策として、特開昭62−288838号公報に記載のカルシウム、マグネシウムを低減させる方法を極めて有効に用いることができる。また、特開昭57−8542号公報に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、同61−120145号公報に記載の塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、特開昭61−267761号公報に記載のベンゾトリアゾール、銅イオン、その他堀口博著「防菌防黴の化学」(1986年)三共出版、衛生技術会編、「微生物の減菌、殺菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いることもできる。
【0059】
また、水洗機能を持つ安定浴又はこれとは別に設けられる画像安定浴には、残存するマゼンタカプラーを不活性化して色素の褪色やステインの生成を防止するホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ピルビンアルデヒドなどのアルセヒド類、米国特許第4786583号に記載のメチロール化合物やヘキサメヒレンテトラミン、特開平2−153348号に記載のヘキサヒドロトリアジン類、米国特許第4921779号に記載のホルムアレデヒド重亜硫酸付加物、押収特許公開公報第504609号、同519190号などに記載のアゾリルメチルアミン類などが添加される。
【0060】
更に、水洗水には、水切り剤として界面活性剤や、硬水軟化剤としてEDTAに代表されるキレート剤を用いることができる。
以上の水洗工程に続くか、又は水洗工程を経ずに直接安定液で処理することも出来る。安定液には、画像安定化機能を有する化合物が添加され、例えばホルマリンに代表されるアルデヒド化合物や、色素安定化に適した膜pHに調製するための緩衝剤や、アンモニウム化合物があげられる。又、液中でのバクテリアの繁殖防止や処理後の感光材料に防黴性を付与するため、前記した各種殺菌剤や防黴剤を用いることができる。
【0061】
更に、界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤を加えることもできる。本発明の感光材料の処理において、安定化が水洗工程を経ることなく直接行われる場合、特開昭57−8543号、同58-14834号、同60−220345号公報等に記載の公知の方法をすべて用いることができる。
その他、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四メチレンホスホン酸等のキレート剤、マグネシウムやビスマス化合物を用いることも好ましい態様である。
【0062】
脱銀処理後に用いられる水洗液又は安定化液としていわゆるリンス液も同様に用いられる。
水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは4〜10であり、更に好ましくは5〜8である。温度は感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般には20℃〜50℃、好ましくは25℃〜45℃である。
水洗及び/又は安定化工程に続いて乾燥が行われる。画像膜への水分の持込み量を減じる観点から水洗浴から出た後すぐにスクイズローラや布などで水を吸収することで乾燥を早めることも可能である。乾燥機側からの改善手段としては、当然のことではあるが、温度を高くすることや吹きつけノズルの形状を変更し乾燥風を強くすることなどで乾燥を早めることが可能である。更に、特開平3−157650号公報に記載されているように、乾燥風の感光材料への送風角度の調整や、排出風の除去方法によっても乾燥を早めることができる。
【0063】
次に、現像処理工程の流れと前後するが、本発明の現像処理に適用される発色現像について説明する。
発色現像液の中には、発色現像主薬を含有するが、好ましい例は公知の芳香族第1級アミンカラー現像主薬、とくにp−フェニレンジアミン誘導体であり、代表例を以下に示すがこれらに限定されるものではない。また、近年黒白感光材料の中には、カプラ−を黒色に発色するように添加しておき、汎用の一般的な発色現像液を用いて黒白画像を形成するものもあるが、本発明の発色現像液は、この種の感光材料の処理にも適用される。
【0064】
1)N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン
2)4−アミノ−N,N−ジエチル−3−メチルアニリン
3)4−アミノ−N−(β−ヒドロキシエチル)−N−メチルアニリン
4)4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
5)4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)−3−メチルアニリン
6)4−アミノ−N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチルアニリン
7)4−アミノ−N−エチル−N−(4−ヒドロキシブチル)−3−メチルアニリン
8)4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチルアニリン
9)4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
10)4−アミノ−N−エチル−N−(β−メトキシエチル)−3メチル−アニリン
11)4−アミノ−N−(β−エトキシエチル)−N−エチル−3−メチルアニリン
12)4−アミノ−N−(3−カルバモイルプロピル−N−n−プロピル−3−メチルアニリン
13)4−アミノ−N−(4−カルバモイルブチル−N−n−プロピル−3−メチルアニリン
15)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシピロリジン16)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−(ヒドロキシメチル)ピロリジン
17)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−ピロリジンカルボキサミド
【0065】
上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち特に好ましくは例示化合物5),6),7),8)及び12)であり、その中でも化合物5)と8)が好ましい。また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体は、固体素材の状態では、通常硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、ナフタレンジスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの塩の形である。処理剤組成物は、使用に際して水と定められた比率で混合されて現像補充液(またはさらに希釈した現像液)の形の使用液にして用いるが、使用液中の該芳香族第1級アミン現像主薬の濃度は現像液1リットル当たり好ましくは2ミリモル〜200ミリモル、より好ましくは12ミリモル〜200ミリモル、更に好ましくは12ミリモル〜150ミリモルになるように希釈される。
【0066】
本発明の現像処理における発色現像液には、対象とする感光材料の種類によって少量の亜硫酸イオンを含んだり、あるいは実質的に含まない場合もある。亜硫酸イオンは顕著な保恒作用を持つ反面、対象感光材料によっては発色現像過程では写真的性能に好ましくない影響をあたえることもあるためである。
ヒドロキシルアミンも対象とする感光材料の種類によって組成物の構成成分中に含ませたり、また含ませないこともある。現像液の保恒剤としての機能と同時に自身が銀現像活性を持っているために写真特性に影響することもあるためである。
【0067】
発色現像液には、前記ヒドロキシルアミンや亜硫酸イオンのような無機保恒剤や、有機保恒剤を含有することが好ましい。有機保恒剤とは、感光材料の処理液へ含ませることで、芳香族第一級アミンカラー現像主薬の劣化速度を減じる有機化合物全般を指している。即ち、カラー現像主薬の空気酸化などを防止する機能を有する有機化合物類であるが、中でも、ヒドロキシルアミン誘導体、ヒドロキサム酸類、ヒドラジド類、フェノール類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖類、モノアミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類などが特に有効な有機保恒剤である。これらは、特開昭63−4235号、同63-30845号、同63-21647号、同63-44655号、同63-53551号、同63-43140号、同63-56654号、同63-58346号、同63-43138号、同63−146041号、同63-44657号、同63-44656号、米国特許第3,615,503 号、同2,494,903 号、特開昭52−143020号、特公昭48-30496号などの各公報又は明細書に開示されている。
【0068】
その他保恒剤として、特開昭57-44148号及び同57-53749号公報に記載の各種金属類、特開昭59−180588号公報に記載のサリチル酸類、特開昭54−3532号公報に記載のアルカノールアミン類、特開昭56-94349号公報に記載のポリエチレンイミン類、米国特許第3,746,544 号明細書等に記載の芳香族ポリヒドロキシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。特に、前記したアルカノ−ルアミン類以外の例えばトリエタノールアミンやトリイソプロパノールアミンのようなアルカノールアミン類、ジスルホエチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミンのような置換又は無置換のジアルキルヒドロキシルアミン、あるいは芳香族ポリヒドロキシ化合物の添加が好ましい。
前記の有機保恒剤のなかでもヒドロキシルアミン誘導体が特に好ましく、その詳細については、特開平1-97953 号、同1-186939号、同1-186940号、同1-187557号公報などに記載されている。とりわけ、ヒドロキシルアミン誘導体とアミン類を併用して使用することが、発色現像液の安定性の向上、連続処理時の安定性向上の点でより好ましい。
前記のアミン類としては、特開昭63−239447号公報に記載されたような環状アミン類や特開昭63−128340号公報に記載されたようなアミン類やその他特開平1-186939号や同1-187557号公報に記載されたようなアミン類が挙げられる。
【0069】
発色現像液には必要に応じて塩素イオンを添加してもよい。発色現像液(とくにカラ−プリント材料用現像液)は、通常塩素イオンを3.5 ×10-2〜1.5 ×10-1モル/リットル含有することが多いが、塩素イオンは、通常現像の副生成物として現像液に放出されるので補充液には添加不要のことも多い。ランニング平衡組成に達したときの現像槽中の塩素イオン濃度が上記した濃度レベルになるように補充液中の、したがってそのもとになる処理剤組成物中の塩素イオン量が設定される。塩素イオン濃度が 1.5×10-1モル/リットルより多いと、現像を遅らせるという欠点を有し、迅速性と発色濃度が損なわれるので好ましくない。また、 3.5×10-2モル/リットル未満では、カブリを防止する上で多くの場合好ましくない。
【0070】
発色現像液に関しては、臭素イオンの含有に関しても塩素イオンの場合と同じ事情にある。カラー現像液中の臭素イオンは、撮影用材料の処理では1〜5x10-3モル/リットル程度、プリント材料の処理では、 1.0×10-3モル/リットル以下であることが好ましい。臭素イオン濃度がこの範囲になるように必要に応じて処理剤組成物中に臭素イオンを加えることもある。
処理剤組成物に含ませる場合、塩素イオン供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化リチウム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化カルシウム、が挙げられるが、そのうち好ましいものは塩化ナトリウム、塩化カリウムである。
臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化マンガン、臭化ニッケル、臭化セリウム、臭化タリウムが挙げられるが、そのうち好ましいものは臭化カリウム、臭化ナトリウムである。
【0071】
現像処理される感光材料がカラ−印画紙の場合は、画面の背景の白地が白いことが重要な画質特性なので、蛍光増白剤によってみかけ上白く仕上げることは重要である。蛍光増白剤はその性質によって感光材料中に含ませるが、また現像処理の際に処理液から感光材料中に浸透させる場合もある。その場合、高い増白効果が得られるように蛍光増白剤の性質に応じて適当な添加対象処理液が選ばれる。したがってpHの高い発色現像液に添加されることもある。
一般にスチルベン系蛍光増白剤が多用され、その中でも、ジ(トリアジルアミノ)スチルベン系や、4、4′−ジアミノ−2,2′−ジスルホスチルベン系の蛍光増白剤が好ましい。
とくに、好ましいスチルベン系蛍光増白剤は、4、4′−ジトリアジニルアミノ−2,2′−ジスルホスチルベンであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0072】
使用されるスチルベン系蛍光増白剤は、公知のものであって、容易に入手することができるか、若しくは公知の方法で容易に合成することができる。
このスチルベン系蛍光増白剤は、発色現像液のほか、脱銀液あるいは感光材料のいずれにも添加できる。発色現像液中に含ませる場合は、その好適濃度は1×10-4〜5×10-2モル/リットルであり、より好ましくは2×10-4〜1×10-2モル/リットルである。
【0073】
発色現像液のpHは、9.0〜12.6が好ましく、9.9〜11.2がより好ましい。
上記pHを保持するためには、各種緩衝剤を用いるのが好ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1, 3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、pH 9.0以上の高pH領域での緩衝能に優れ、カラー現像液に添加しても写真性能面への悪影響(カブリなど)がなく、安価であるといった利点を有し、これらの緩衝剤を用いることが特に好ましい。その濃度は現像補充液1リットルあたり0.01〜2モル、好ましくは0.1〜0.5モルになるように組成物中に添加される。
【0074】
これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)などを挙げることができる。しかしながら本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
該緩衝剤の量は、希釈調製したカラー現像補充液中の濃度が、 0.1モル/リットル以上、特に 0.1モル/リットル〜 0.4モル/リットルであるように含ませる。
【0075】
発色現像液には、その他のカラー現像液成分、例えばカルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤であり、あるいはカラー現像液の安定性向上剤でもある各種キレート剤を添加することもできる。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用しても良い。
これらのキレート剤の量はカラー現像液中の金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良い。例えば1リットル当り 0.1g〜10g程度になるように添加する。
【0076】
発色現像液には、必要により任意の現像促進剤を添加できる。
現像促進剤としては、特公昭37-16088号、同37−5987号、同38−7826号、同44-12380号、同45−9019号及び米国特許第3,813,247 号等の各公報又は明細書に表わされるチオエーテル系化合物、特開昭52-49829号及び同50-15554号公報に表わされるp−フェニレンジアミン系化合物、特開昭50−137726号、特公昭44-30074号、特開昭56−156826号及び同52-43429号公報等に表わされる4級アンモニウム塩類、米国特許第2,494,903 号、同3,128,182 号、同4,230,796 号、同3,253,919 号、特公昭41-11431号、米国特許第2,482,546 号、同2,596,926 号及び同3,582,346 号等の各公報又は明細書に記載のアミン系化合物、特公昭37-16088号、同42-25201号、米国特許第3,128,183 号、特公昭41-11431号、同42-23883号及び米国特許第3,532,501 号等の各公報又は明細書に表わされるポリアルキレンオキサイド、その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、イミダゾール類、等を必要に応じて添加することができる。
【0077】
発色現像液には、必要に応じて、任意のカブリ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用できる。有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環化合物を代表例としてあげることができる。
又、必要に応じてアルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加しても良い。
以上に発色現像液について説明した。
【0078】
本発明に適用される発色現像の処理温度は、現像処理される感光材料がカラープリント材料の場合、30〜55℃であり、好ましくは35〜55℃であり、より好ましくは38〜45℃である。現像処理時間は、5〜90秒であり、好ましくは、15〜60秒である。補充量は少ない方が好ましいが、感光材料1m2当たり20〜600mlが適当であり、好ましくは30〜120ミリリットル、特に好ましくは15〜60ミリリットルである。
一方、カラ−ネガ、カラ−レバ−サルフィルムの発色現像処理の場合は、現像温度は20〜55であり、好ましくは30〜55℃であり、より好ましくは38〜45℃である。現像処理時間は、20秒〜6分であり、好ましくは、30〜200秒である。また、とくにカラ−ネガでは1〜4分が好ましい。補充量は少ない方が好ましいが、感光材料1m2当たり20〜1000mlが適当であり、好ましくは50〜600ミリリットル、特に好ましくは100〜450ミリリットルである。この補充量は、濃厚補充剤組成物と水とを別々に現像槽に添加する場合は、補充剤組成物と水の合計量である。
【0079】
本発明に使用できる感光材料について説明する。
本発明に係わる感光材料に用いられるハロゲン化銀としては、塩化銀、臭化銀、(沃)塩臭化銀、沃臭化銀などを用いることができるが、迅速処理の目的には沃化銀を実質的に含まない塩化銀含有率が98モル%以上の塩臭化銀または塩化銀乳剤を使用することが好ましい。その沃化銀を実質的に含まないとは、沃化銀含有率が好ましくは0.1モル%以下、より好ましくは0.01モル%以下であり、特に沃化銀を全く含まないことが好ましい。
撮影目的のカラ−感光材料、例えば多層カラ−ネガフィルムやカラーリバーサルフィルムは、主として沃臭化銀の内部構造を持つ平板粒子や非平板型多重構造粒子が用いられる。
本発明に係わる感光材料には、画像のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP0,337,490A2 号明細書の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソノール系染料)を該感光材料の680nmに於ける光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以上)含有させるのが好ましい。
【0080】
また、本発明に係わる感光材料には、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63-271247 号公報に記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。
また、本発明に係わる感光材料に用いられる支持体としては、撮影用フィルム感光材料の場合、セルロ−ストリアセテート、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)が用いられ、カラ−プリント用材料には白色顔料練り込みポリエチレンを積層した紙(樹脂コ−ト紙)、ディスプレイ用の白色顔料練り込みのポリ(エチレンテレフタレート)フィルムなどの支持体が用いられる。
【0081】
本発明に係わる感光材料は可視光で露光されても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場合には一画素当たりの露光時間が10-4秒より短いレーザー走査露光方式が好ましい。
【0082】
本発明に係わる感光材料に適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真構成層(層配置など)、並びにこの感光材料を処理するために適用される処理法や処理用添加剤としては、欧州特許EP0,355,660A2 号、特開平2-33144 号及び特開昭62-215272 号の明細書に記載されているものあるいは次の表1に挙げたものが好ましく用いられる。
【0083】
【表1】
【0084】
また、シアンカプラーとして、特開平2-33144 号、欧州特許EP0,333,185A2 号、特開昭64-32260号公報に記載されたものも使用できる。
シアン、マゼンタまたはイエローカプラーは前出表中記載の高沸点有機溶媒の存在下で(または不存在下で)ローダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第4,203,716号)に含浸させて、または水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーとともに溶かして親水性コロイド水溶液に乳化分散させることが好ましい。
好ましい水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーは、米国特許第4,857,449号明細書の第7欄〜15欄及び国際公開WO88/00723号明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体または共重合体が挙げられる。とくにメタクリレート系あるいはアクリルアミド系ポリマーが色像安定性等の上で特に好ましい。
【0085】
本発明に係わる感光材料には、欧州特許EP0,277,589A2号明細書に記載のような色像保存性改良化合物をピラゾロアゾールカプラーや、ピロロトリアゾールカプラー、アシルアセトアミド型イエローカプラーと併用するのが好ましい。
【0086】
またシアンカプラーとしては、前記の表の公知文献に記載されていたようなフェノール型カプラーやナフトール型カプラーの他に、特開平2−33144号公報、欧州特許EP0333185A2号、特開昭64−32260号、欧州特許EP0456226A1号明細書、欧州特許EP0484909号、欧州特許EP0488248号明細書及びEP0491197A1号に記載のシアンカプラーの使用が好ましい。
【0087】
本発明に用いられるマゼンタカプラーとしては、前記の表の公知文献に記載されたような5−ピラゾロン系マゼンタカプラーのほかに、国際公開WO92/18901号、同WO92/18902号や同WO92/18903号に記載のものも好ましい。これらの5−ピラゾロンマゼンタカプラーの他にも、公知のピラゾロアゾール型カプラーが本発明に用いられるが、中でも色相や画像安定性、発色性等の点で特開昭61−65245号公報、特開昭61−65246号、特開昭61−14254号、欧州特許第226,849A号や同第294,785A号に記載のピラゾロアゾールカプラーの使用が好ましい。
【0088】
イエローカプラーとしては、公知のアシルアセトアニリド型カプラーが好ましく使用されるが、中でも、欧州特許EP0447969A号、特開平5−107701号、特開平5−113642号、欧州特許EP−0482552A号、同EP−0524540A号等に記載のカプラーが好ましく用いられる。
【0089】
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、US4,366,237、GB2,125,570、EP96,873B、DE3,234,533に記載のものが好好ましい。発色色素の不要吸収を補正するためのカプラーはEP456,257A1の5頁に記載の式(CI), (CII), (CIII), (CIV)で表わされるイエローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC−86)、該EPに記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM−7(202頁)、EX−1(249頁)、EX−7(251頁)、US4,833,069に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC−9(カラム8)、CC−13(カラム10)、US4,837,136の(2)(カラム8)、WO92/11575のクレーム1の式(A)で表わされる無色のマスキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ましい。
【0090】
現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP378,236A1の11頁に記載の式(I), (II), (III), (IV)で表わされる化合物(特にT−101(30頁),T−104(31頁),T−113(36頁),T−131(45頁),T−144(51頁),T−158(58頁)),EP436,938A2の7頁に記載の式(I)で表わされる化合物(特にD−49(51頁))、EP568,037Aの式(1)で表わされる化合物(特に(23)(11頁))、EP440,195A2の5〜6頁に記載の式(I), (II), (III)で表わされる化合物(特に29頁のI−(1));
【0091】
漂白促進剤放出化合物:EP310,125A2の5頁の式(I), (I′)で表わされる化合物(特に61頁の(60), (61))及び特開平6−59411の請求項1の式(I)で表わされる化合物(特に(7)(7頁);リガンド放出化合物:US4,555,478のクレーム1に記載のLIG−Xで表わされる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物);ロイコ色素放出化合物:US4,749,641のカラム3〜8の化合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US4,774,181のクレーム1のC0UP−DYEで表わされる化合物(特にカラム7−10の化合物1−11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合物:US4,656,123のカラム3の式(1)、(2)、(3)で表わされる化合物(特にカラム25の(I−22))及びEP450,637A2の75頁36〜38行目のExZK−2;離脱して初めて色素となる基を放出する化合物:US4,857,447のクレーム1の式(I)で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY−1〜Y−19)。
【0092】
カプラー以外の添加剤としては以下のものが好ましい。
油溶性有機化合物の分散媒:特開昭62−215272のP−3,5,16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144頁);油溶性有機化合物の含浸用ラテックス:US4,199,363に記載のラテックス;現像主薬酸化体スカベンジャー:US4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I)で表わされる化合物(特にI−,(1), (2), (6), (12)(カラム4〜5)、US4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化合物1(カラム3);ステイン防止剤:EP298321Aの4頁30〜33行の式(I)〜(III),特にI−47,72,III−l,27(24〜48頁);褪色防止剤:EP298321AのA−6,7,20,21,23,24,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69〜118頁),US5,122,444のカラム25〜38のII−1〜III−23,特にIII−10,EP471347Aの8〜12頁のI−1〜III−4,特にII−2,US5,139,931のカラム32〜40のA−1〜48,特にA−39,42;発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させる素材:EP411324Aの5〜24頁のI−1〜II−15,特にI−46;ホルマリンスカベンジャー:EP477932Aの24〜29頁のSCV−1〜28,特にSCV−8;
【0093】
硬膜剤:特開平1−214845の17頁のH−1,4,6,8,14,US4,618,573のカラム13〜23の式(VII)〜(XII)で表わされる化合物(H−1〜54),特開平2−214852の8頁右下の式(6)で表わされる化合物(H−1〜76),特にH−14,US3,325,287のクレーム1に記載の化合物;現像抑制剤プレカーサー:特開昭62−168139のP−24,37,39(6〜7頁);US5,019,492のクレーム1に記載の化合物,特にカラム7の28,29;防腐剤、防黴剤:US4,923,790のカラム3〜15のI−1〜III−43,特にII−1,9,10,18,III−25;安定剤、かぶり防止剤:US4,923,793のカラム6〜16のI−1〜(14),特にI−1,60,(2), (13),US4,952,483のカラム25〜32の化合物1〜65,特に36:化学増感剤:トリフェニルホスフィン セレニド,特開平5−40324の化合物50;
【0094】
染料:特開平3−156450の15〜18頁のa−1〜b−20,特にa−1,12,18,27,35,36,b−5,27〜29頁のV−1〜23,特にV−1,EP445627Aの33〜55頁のF−I−1〜F−II−43,特にF−I−11,F−II−8,EP457153Aの17〜28頁のIII−1〜36,特にIII−1,3,WO88/04794の8〜26のDye−1〜124の微結晶分散体,EP319999Aの6〜11頁の化合物1〜22,特に化合物l,EP519306Aの式(1)ないし(3)で表わされる化合物D−1〜87(3〜28頁),US4,268,622の式(I)で表わされる化合物1〜22(カラム3〜10),US4,923,788の式(I)で表わされる化合物(1)〜(31)(カラム2〜9);UV吸収剤:特開昭46−3335の式(1)で表わされる化合物(18b)〜(18r),101〜427(6〜9頁),EP520938Aの式(I)で表わされる化合物(3)〜(66)(10〜44頁)及び式(III)で表わされる化合物HBT−1〜10(14頁),EP521823Aの式(1)で表わされる化合物(1)〜(31)(カラム2−9)。
【0095】
本発明は一般用もしくは映画用の汎用のカラーネガフイルムに適用することができる。また、特公平2−32615、実公平3−39784に記載されているレンズ付きフィルムユニット用に好適である。本発明に使用できる適当な支持体は、例えば前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄、および同No.307105の879頁に記載されているが、ポリエステル支持体を用いるのが好ましい。
【0096】
本発明に使用されるカラーネガフィルムは、磁気記録層を有する場合が好ましい。本発明に用いられる磁気記録層について説明する。本発明に用いられる磁気記録層とは、磁性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上に塗設したものである。本発明で用いられる磁性体粒子は、γFe2O3などの強磁性酸化鉄、Co被着γFe2O3、Co被着マグネタイト、Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェライト、Caフェライトなどを使用できる。Co被着γFe2O3などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては針状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよい。比表面積ではSBETで20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、好ましくは3.0×104〜3.0×105A/mであり、特に好ましくは4.0×104〜2.5×105A/mである。強磁性体粒子を、シリカおよび/またはアルミナや有機素材による表面処理を施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6−161032に記載された如くその表面にシランカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。又特開平4−259911、同5−81652号に記載の表面に無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0097】
磁性体粒子に用いられるバインダーは、特開平4−219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体、糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用することができる。上記の樹脂のTgは−40℃〜300℃、重量平均分子量は0.2万〜100万である。例えばビニル系共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルローストリプロピオネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特にセルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バインダーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシアネート系の架橋剤としてはトリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、などのイソシアネート類、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリレンジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1molの反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮合により生成したポリイソシアネートなどがあげられ、例えば特開平6−59357に記載されている。
【0098】
前述の磁性体を上記バインダー中に分散する方法は、特開平6−35092に記載されている方法のように、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好ましく併用も好ましい。特開平5−088283に記載の分散剤や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の厚みは0.1μm〜10μm、好ましくは0.2μm〜5μm、より好ましくは0.3μm〜3μmである。磁性体粒子とバインダーの重量比は好ましくは0.5:100〜60:100からなり、より好ましくは1:100〜30:100である。磁性体粒子の塗布量は0.005〜3g/m2、好ましくは0.01〜2g/m2、さらに好ましくは0.02〜0.5g/m2である。磁気記録層の透過イエロー濃度は、0.01〜0.50が好ましく、0.03〜0.20がより好ましく、0.04〜0.15が特に好ましい。磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によって全面またはストライプ状に設けることができる。磁気記録層を塗布する方法としてはエアードクター、ブレード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、ディップ、バー、エクストリュージョン等が利用でき、特開平5−341436等に記載の塗布液が好ましい。
【0099】
磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持たせてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非球形無機粒子の組成としては酸化アルミニウム、酸化クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイアモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤はその表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例えば保護層、潤滑剤層など)しても良い。この時使用するバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有する感材についてはUS5,336,589、同5,250,404、同5,229,259、同5,215,874、EP466,130に記載されている。
【0100】
本発明に用いられるポリエステル支持体について記すが、後述する感材、処理、カートリッジ及び実施例なども含め詳細については公開技報、公技番号94−6023(発明協会;1994.3.15.)に記載されている。本発明に用いられるポリエステルはジオールと芳香族ジカルボン酸を必須成分として形成され、芳香族ジカルボン酸として2,6−、1,5−、1,4−、及び2,7−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げられる。この重合ポリマーとしてはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙げることができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜100モル%含むポリエステルである。中でも特に好ましいのはポリエチレン 2,6−ナフタレートである。平均分子量の範囲は約5,000ないし200,000である。本発明のポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに90℃以上が好ましい。
【0101】
次にポリエステル支持体は、巻き癖をつきにくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理はこの温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しながら熱処理してもよい。この熱処理時間は0.1時間以上1500時間以下、さらに好ましくは0.5時間以上200時間以下である。支持体の熱処理はロール状で実施してもよく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。表面に凹凸を付与し(例えばSnO2やSb2O5等の導電性無機微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端部にローレットを付与し端部のみ少し高くすることで巻芯部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望ましい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防止剤塗布後である。このポリエステルには紫外線吸収剤を練り込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset等ポリエステル用として市販されている染料または顔料を練り込むことにより目的を達成することが可能である。
【0102】
次に、本発明では支持体と感材構成層を接着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいのは紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処理である。次に下塗法について述べると、単層でもよく2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロルフェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることができる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタクリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤として含有させてもよい。
【0103】
また本発明においては帯電防止剤が好ましく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カチオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げることができる。帯電防止剤として最も好ましいものはZnO、TiO2、SnO2、Al2O3、In2O3、SiO2、MgO、BaO、MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率が107Ω・cm以下、より好ましくは105Ω・cm以下である粒子サイズ0.001〜1.0μm結晶性の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,Cなど)の微粒子、更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。感材への含有量としては5〜500mg/m2が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2である。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバインダーの量の比は1/300〜100/1が好ましく、より好ましくは1/100〜100/5である。
【0104】
本発明の感材には滑り性がある事が好ましい。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いることが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.25以下0.01以上である。この時の測定は直径5mmのステンレス球に対し、60cm/分で搬送した時の値を表す(25℃、60%PH)。この評価において相手材として感光層面に置き換えてもほぼ同レベルの値となる。本発明に使用可能な滑り剤としてはポリオルガノシロキサン、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級アルコールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサンとしてはポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等を用いることができる。添加層としては乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリジメチルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステルが好ましい。
【0105】
本発明の感材にはマット剤が有る事が好ましい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでもよいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好ましくは両者を併用することである。例えばポリメチルメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸=9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子などが好ましい。粒径としては0.8〜10μmが好ましく、その粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の0.9〜1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好ましい。又マット性を高めるために0.8μm以下の微粒子を同時に添加することも好ましく例えばポリメチルメタクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸=9/1(モル比)、0.3μm))、ポリスチレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)が挙げられる。
【0106】
次に本発明で用いられるフィルムパトローネについて記す。本発明で使用されるパトローネの主材料は金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラスチック材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニルエーテルなどである。更に本発明のパトローネは各種の帯電防止剤を含有してもよくカーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等を好ましく用いることが出来る。これらの帯電防止されたパトローネは特開平1−312537、同1−312538に記載されている。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好ましい。通常プラスチックパトローネは遮光性を付与するためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラスチックを使って製作される。パトローネのサイズは現在135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、現在の135サイズの25mmのカートリツジの径を22mm以下とすることも有効である。パトローネのケースの容積は30cm3以下好ましくは25cm3以下とすることが好ましい。パトローネおよびパトローネケースに使用されるプラスチックの重量は5g〜15gが好ましい。
【0107】
更に本発明で用いられる、スプールを回転してフィルムを送り出すパトローネでもよい。またフイルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸をフィルム送り出し方向に回転させることによってフィルム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構造でもよい。これらはUS4,834,306、同5,226,613に開示されている。本発明に用いられる写真フィルムは現像前のいわゆる生フィルムでもよいし、現像処理された写真フィルムでもよい。又、生フィルムと現像済みの写真フィルムが同じ新パトローネに収納されていてもよいし、異なるパトローネでもよい。
【0108】
本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下であることが好ましく、23μm以下がより好ましく、18μm以下が更に好ましく、16μm以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。T1/2は発色現像液で30℃、3分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚としたとき、膜厚そのものが1/2に到達するまでの時間と定義する。膜厚は25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味し、T1/2は、エー・グリーン(A.Green)らのフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Photogr.Sci.Eng.),19巻、2,124〜129頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することにより測定できる。T1/2は、バインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変えることによって調整することができる。また、膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率とはさきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚により計算できる。本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μmの親水性コロイド層(バック層と称す)を設けることが好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率は150〜500%が好ましい。
【0109】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0110】
実施例1
1.感光材料試料の作製
下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー感光材料である試料101を作製した。
〔感光層組成〕
各層に使用する素材の主なものは下記のように分類されている;
ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤
ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤
ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤
ExS:増感色素
各成分に対応する数字は、g/m2 単位で表した塗布量を示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0111】
第1層(第1ハレーション防止層)
黒色コロイド銀 銀 0.10
沃臭化銀乳剤P 銀 0.03
ゼラチン 0.44
ExC−1 0.004
ExC−3 0.006
Cpd−2 0.001
HBS−1 0.008
HBS−2 0.004
【0112】
第2層(第2ハレーション防止層)
黒色コロイド銀 銀 0.117
ゼラチン 0.691
ExM−1 0.050
ExF−1 2.0×10-3
HBS−1 0.074
固体分散染料 ExF−2 0.015
固体分散染料 ExF−3 0.020
【0113】
第3層(中間層)
ExC−2 0.045
ポリエチルアクリレートラテックス 0.20
ゼラチン 0.515
第4層(低感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤A 銀 0.20
沃臭化銀乳剤B 銀 0.40
ExS−1 2.7×10-4
ExS−2 1.0×10-5
ExS−3 2.8×10-4
ExS−4 2.7×10-4
ExC−1 0.18
ExC−3 0.036
ExC−4 0.12
ExC−5 0.018
ExC−6 0.003
Cpd−2 0.025
HBS−1 0.17
ゼラチン 1.26
【0114】
第5層(中感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤C 銀 0.20
沃臭化銀乳剤D 銀 0.60
ExS−1 2.2×10-4
ExS−2 8×10-5
ExS−3 2.3×10-4
ExS−4 2.2×10-4
ExC−1 0.18
ExC−2 0.040
ExC−3 0.042
ExC−4 0.12
ExC−5 0.015
ExC−6 0.010
Cpd−2 0.055
Cpd−4 0.030
HBS−1 0.15
ゼラチン 1.04
【0115】
第6層(高感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤E 銀 1.17
ExS−1 4.0×10-4
ExS−2 1×10-5
ExS−3 2.1×10-4
ExC−1 0.08
ExC−3 0.09
ExC−6 0.037
ExC−7 0.010
Cpd−2 0.046
Cpd−4 0.03
HBS−1 0.22
HBS−2 0.10
ゼラチン 1.14
【0116】
第7層(中間層)
Cpd−1 0.094
固体分散染料ExF−4 0.030
HBS−1 0.050
ポリエチルアクリレートラテックス 0.15
ゼラチン 0.89
第8層(赤感層へ重層効果を与える層)
沃臭化銀乳剤F 銀 0.40
沃臭化銀乳剤G 銀 0.90
ExS−6 2.0×10-4
ExS−10 8.4×10-4
Cpd−4 0.030
ExM−2 0.23
ExM−3 0.049
ExY−1 0.054
HBS−1 0.20
HBS−3 0.007
ゼラチン 1.29
【0117】
第9層(低感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤H 銀 0.16
ExS−4 2.4×10-5
ExS−5 1.4×10-4
ExS−6 6.5×10-4
ExM−2 0.13
ExM−3 0.047
HBS−1 0.10
HBS−3 0.04
ゼラチン 0.38
第10層(中感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤H 銀 0.08
沃臭化銀乳剤I 銀 0.21
沃臭化銀乳剤J 銀 0.08
ExS−4 3.3×10-5
ExS−5 3.0×10-5
ExS−6 1.4×10-4
ExS−7 7.2×10-4
ExS−8 1.6×10-4
ExC−6 0.015
ExM−2 0.093
ExM−3 0.037
ExM−4 0.045
ExY−5 0.004
HBS−1 0.08
HBS−3 4.0×10-3
ゼラチン 0.41
【0118】
第11層(高感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤K 銀 1.10
ExS−4 4.3×10-5
ExS−7 1.0×10-4
ExS−8 4.7×10-4
ExC−6 0.005
ExM−3 0.070
ExM−4 0.028
ExM−5 0.026
Cpd−3 0.010
Cpd−4 0.050
HBS−1 0.23
ポリエチルアクリレートラテックス 0.15
ゼラチン 1.18
【0119】
第12層(イエローフィルター層)
黄色コロイド銀 銀 0.047
Cpd−1 0.18
固体分散染料ExF−5 0.060
固体分散染料ExF−6 0.060
油溶性染料ExF−7 0.010
HBS−1 0.094
ゼラチン 1.204
第13層(低感度青感乳剤層)
沃臭化銀乳剤L 銀 0.15
沃臭化銀乳剤M 銀 0.20
沃臭化銀乳剤N 銀 0.15
ExS−9 8.0×10-4
ExC−1 0.067
ExC−8 0.013
ExY−1 0.047
ExY−2 0.50
ExY−3 0.20
ExY−4 0.010
Cpd−2 0.10
Cpd−3 4.0×10-3
HBS−1 0.23
ゼラチン 1.45
【0120】
第14層(高感度青感乳剤層)
沃臭化銀乳剤O 銀 0.96
ExS−9 3.6×10-4
ExC−1 0.013
ExY−2 0.42
ExY−3 0.05
ExY−6 0.104
Cpd−2 0.07
Cpd−3 1.0×10-3
HBS−1 0.14
ゼラチン 1.20
第15層(第1保護層)
沃臭化銀乳剤Q 銀 0.10
UV−1 0.12
UV−2 0.10
UV−3 0.16
UV−4 0.025
HBS−1 0.10
HBS−4 4.0×10-2
ゼラチン 2.0
第16層(第2保護層)
H−1 0.40
B−1(直径1.7μm) 5.0×10-2
B−2(直径1.7μm) 0.15
B−3 0.05
S−1 0.20
ゼラチン 0.75
【0121】
更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするために、W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されている。
上記に略号で示した乳剤の AgI含量及び粒子サイズ等を下記表2に示す。
【0122】
【表2】
【0123】
表2において、
(1)乳剤L〜Oは特開平2−191938号の実施例に従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に還元増感されている。
(2)乳剤A〜Oは特開平3−237450号の実施例に従い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されている。
(3)平板状粒子の調製には特開平1−158426号の実施例に従い、低分子量ゼラチンを使用している。
(4)平板状粒子には特開平3−237450号に記載されているような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
【0124】
有機固体分散染料の分散物の調製
下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエーテル(重合度10)0.5gとを700ミリリットルのポットミルに入れ、染料ExF−2を5.0gと酸化ジルコニウムビーズ(直径1mm)500ミリリットルを添加して内容物を2時間分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボールミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラチン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44μmであった。
【0125】
同様にして、ExF−3、ExF−4及びExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであった。
上記各層の形成に用いた化合物は、以下に示すとおりである。
【0126】
【化9】
【0127】
【化10】
【0128】
【化11】
【0129】
【化12】
【0130】
【化13】
【0131】
【化14】
【0132】
【化15】
【0133】
【化16】
【0134】
【化17】
【0135】
【化18】
【0136】
【化19】
【0137】
【化20】
【0138】
【化21】
【0139】
【化22】
【0140】
【化23】
【0141】
【化24】
【0142】
【化25】
【0143】
〔バック層の塗設〕
下塗後の上記支持体の感光層と反対側の面にバック層として下記組成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0144】
帯電防止層の塗設
平均粒径0.005μm の酸化スズ−酸化アンチモン複合物の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒子径約0.08μm )を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2、ポリ(重合度10)オキシエチレン−p−ノニルフェノール0.005g/m2及びレゾルシンと塗布した。
【0145】
磁気記録層の塗設
3−(ポリ(重合度15)オキシエチレン)プロピルオキシ−トリメトキシシラン(15重量%)で被覆処理されたコバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸0.14μm 、単軸0.03μm 、飽和磁化89emu /g、Fe+2/Fe+3=6/94、表面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理されている)0.05g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施した)。硬化剤としてC2H5O(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3 0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンを用いてバーコーターで塗布し、膜厚1.2μm の磁気記録層を得た。マット剤としてシリカ粒子(0.3 μm)と3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ10mg/m2となるように添加した。乾燥は115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115℃)、X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層のDB の色濃度増加分は約0.1、また磁気記録層の飽和磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力7.3×104 A/m 、角形比は65%であった。
【0146】
滑り層の塗設
ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10H20COOC15H31(化合物a、6mg/m2)/C50H101O(CH2CH2O)16H(化合物b、9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合物は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル(1/1)中で105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから添加した。マット剤としてシリカ粒子(0.3 μm)と研磨剤の3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%で被覆された酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ15mg/m2となるように添加した。乾燥は115℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや輸送装置はすべて115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのステンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係数0.07(クリップ法)、また後述する乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
【0147】
2.現像処理
下記のようにカラーネガ用現像処理仕様に従って現像処理を行った。現像処理機としては、実験用小型自動現像機を用いて以下に示す処理工程及び処理液で処理した。
【0148】
安定液は(3)から(2),さらに(1)への向流方式であり、安定(1)のオーバーフロー液のうち60%(15ml/24ex/roll) を定着(2)へ導入した。また、定着液も(2)から(1)へ向流配管で接続されている。尚、現像液の漂白工程への持ち込み量、漂白液の定着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工程への持ち込み量は感光材料35mm巾1.1m当たりそれぞれ2.5ミリリットル、2.0ミリリットル、2.0ミリリットルであった。また、クロスオーバーの時間はいずれも6秒であり、この時間は前工程の処理時間に包含される。
【0149】
以下に処理液の組成を示す。
【0150】
【0151】
【0152】
【0153】
3.各性能特性評価試験の方法
(1)写真特性の試験及び評価方法
試料フィルム101にISO5800(カラーネガフィルムの感度測定法)記載の方法に従って標準C光源と中性色連続光楔(濃度勾配0.4△D/cm,濃度域0.02〜4.8)を通してセンシトメトリー露光を行った。この露光試料を使用して写真特性の代表値として感度、階調及びかぶりを求めた。
【0154】
(2)汚染の試験及び評価方法
上記(1)の試料の最低濃度(Dmin)部分の赤フィルター(ステータスA)光濃度値をもって汚染の尺度とした。分光増感剤の残色の吸収は赤光の分光波長領域において顕著なので赤フィルター(ステータスA)光濃度値が選ばれた。
(3)乾燥むら試験及び評価方法
濃度値がほぼ0.5になるように中性色の全面露光を与えた試料の合計1mを目視で評価し、乾燥むらを全く認められないものを◎、乾燥むらは認められるが、許容範囲であるものを○、処理むらが重度ではないが、許容できないものを△、明らかに許容できないものを×とする4段階評価を行った。
(4)磁気記録特性の試験及び評価方法
試料101を24mm幅、160cmに裁断し、更に感光材料の長さ方向の片側幅方向から0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーションを5.8mm間隔で2つ設ける。この2つセットを32mm間隔で設けたものを作成し、米国特許第5,296,887号のFig.1〜Fig.7に説明されているプラスチック製のフィルムカートリッジに収納した。
【0155】
この試料101をヘッドギャップ5μm 、ターン数50、パーマロイ材質の磁気記録装置を持つカメラに装填して、記録波長50μm のデジタル飽和記録を行った。このようにして磁気情報を書き込んだ試料101を写真性試験用の試料101とともに現像処理を施した。
現像処理済み試料の150m分をヘッドギャップ2.5μm、ターン数2000で、センダスト材料の磁気再生ヘッドを用いて孤立周波数の出力信号レベルを測定した。測定開始の始めの1mまでの出力の平均を100とし、これに対する最終1m分の平均出力を%で表して、磁気情報読み取り率を求めた。
【0156】
4.試験結果
【0157】
【表3】
【0158】
表3から、一般式(I)の化合物を漂白液及び定着液のいずれにも添加しないか又はいずれか一方に添加した比較例(試料1〜3)に対して、漂白液及び定着液の両方に添加した本発明例(試料4〜8)が汚染、乾燥むら、磁気読み取り率のいずれにおいても優れていること、漂白液への添加量を多くした場合の方がその逆よりも優れていること(試料5と6の比較)、一般式(I)の化合物を安定浴にも添加するとさらに効果が増すこと(試料8と9の比較)、一般式(II)の化合物を安定浴に添加するとさらに効果が増すこと(試料8と10、試料12と13などの比較)、一般式(III)の化合物を定着液に添加するとさらに効果が増すこと(試料8と12の比較)、さらに一般式(III)の化合物は漂白液に添加しても効果はあること(試料8と11の比較)などが示されている。
なお、感度、階調などの写真特性試験に関しては、各試料液ともに標準的な写真特性を示し、脱銀性能に関しても何れも比較例1よりも優れていたので、ここに数値特性は示さない。
【0159】
実施例−2 沈殿析出に対する安定性
(1)現像処理時における沈殿析出に対する安定性
上記実施例−1において、漂白補充槽及び定着補充槽の沈殿の有無を観察し、その結果を表4に示した。沈殿の認められないものを◎、沈殿のあるものを△、沈殿が著しいものを×とした。
(2)処理剤組成物としての沈殿析出に対する安定性
処理剤組成物としての沈殿析出に対する安定性を試験するために、以下の組成の漂白液と定着液の処理剤組成物を調製した。
【0160】
【0161】
調製した漂白液組成物と定着液組成物をポリエチレンボトルに入れて室温、0°C及び−5°Cで4週間保存した。液状を視覚によって判定し、−5°C保存でも沈殿を生じないものを◎とし、沈殿を生じたが、0°Cでは沈殿を生じないものを○、0°Cで沈殿を認めたものを△、室温でも沈殿を生じたものをxとする4段階評価を行った。
その結果を表4に示す。
本発明の化合物(I)及び(III)が存在すると沈殿析出が低減或いは抑止され、発明の効果が認められた。
【0162】
【表4】
【0163】
【発明の効果】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の漂白液及び定着液に一般式(I)のヘテロ環メルカプト化合物を添加することによって、分光増感剤の残留による汚染(スティン)、沈殿析出、乾燥むら、磁気記録情報読み取り率の低下が防止される。また、定着液中に一般式(III)をさらに加えるとその効果が一層増大する。さらに、上記に加えて一般式(I)のヘテロ環メルカプト化合物及び一般式(II)の界面活性剤を安定浴に添加しても効果は増大する。
一般式(I)の化合物は、処理剤組成物の沈殿生成をも抑止して安定性を高める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係わる処理剤組成物容器(ボトル)を表す。
【符号の説明】
300 ボトル(写真処理剤容器)
302 容器本体
304 雄ネジ(ネジ部)
308 切り込み溝付きのポリエチレンシート
310 キャップ(固定部材)
312 底部(装填時)
314 開口部
Claims (6)
- 定着液で処理する工程に直接続く処理工程の処理液が一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方法。
- 前記の一般式(I)で表される化合物をそれぞれ含有する漂白液と定着液とから少なくとも構成されることを特徴とするハロゲン化銀写真処理用処理剤キット。
- 漂白液における一般式(I)で表される化合物の含有量が定着液におけるそれの1.5〜5倍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像処理方法。
- 漂白液における一般式(I)で表される化合物の含有量が定着液におけるそれの1.5〜5倍であることを特徴とする請求項4に記載のハロゲン化銀写真処理用処理剤キット。
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