JP3964564B2 - 印字装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客により挿入された記録媒体にデータを印字した後に、印字済の記録媒体を顧客に戻す方式の印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の印字装置は、Automatic Teller Machine(以下、ATMと称する)等に用いられる。以下、ATMに用いられる印字装置の従来例を図9ないし図12に基づいて説明する。
【0003】
記録媒体1を出し入れする挿入口2が一端に形成された主搬送路3に、正逆回転可能なモータにより駆動される複数対の主搬送ローラ4〜8と、印字部9とが設けられている。印字部9は、プラテン10と、主搬送路3と直交する方向に往復駆動されるキャリア11に搭載されたドットプリンタヘッド12及びインクリボンカートリッジ13とよりなる。主搬送ローラ8の後方には、主搬送路3から上方に分岐する冊子回収路14と、この冊子回収路14に連通する上面開口の冊子回収庫15とが設けられ、冊子回収路14には回収ローラ16と、対をなす回収ローラ17,17aとが設けられている。
冊子回収路14の下方には、支点軸18を中心に回動させることにより主搬送路3の後部と冊子回収路14とを選択的に開閉する切替部材19が設けられている。
【0004】
さらに、主搬送路3には、記録媒体としての預金通帳等の冊子1に形成された磁気ストライプを読み書きする磁気読み書きユニット20と、冊子1のページマークや印字済の行の読み取りをするためのCCD21とが設けられている。さらに、主搬送路3の挿入口2には冊子1の有無を光学的に検出する挿入口センサ22が設けられている。
【0005】
このような従来の印字装置は、それぞれ図示しないが、冊子1に印字する通常印字制御手段と、冊子1を回収する回収制御手段との機能を有する。
【0006】
ここで、通常印字制御手段が行う動作について説明する。挿入口2から冊子1が挿入された場合、正転駆動させた主搬送ローラ4〜8により冊子1を引き込み、冊子1が磁気読み書きユニット20に達したときに主搬送ローラ4〜8を一旦停止させ、冊子1の磁気ストライプに書き込まれたデータを磁気読み書きユニット20により読み取り、この読み取り動作の後に主搬送ローラ4〜8を再度正転させ、冊子1がCCD21を通過するときに、CCD21により冊子1のぺージマークや印字済の行を読み取る。この読み取りにより冊子1の印字位置を確認し、その印字位置がドットプリンタヘッド12の前に達したときに、主搬送ローラ4〜8を停止させ、ドットプリンタヘッド12により所定のデータを印字する。印字が複数行にわたる場合は、1行印字の度に冊子1を主搬送ローラ4〜8により行送りする。この場合、図9に示すように、主搬送路3の後部を開放し冊子回収路14を閉塞するように切替部材19を位置させる。
【0007】
所定のデータの印字が終了すると、主搬送ローラ4〜8を逆転させて冊子1を挿入口2側に戻す。この過程で冊子1がCCD21を通過するときに、冊子1に印字された文字の濃淡をCCD21の読み取り結果によって判断し、冊子1が磁気読み書きユニット20に達したときに、主搬送ローラ4〜8を停止させ、磁気読み書きユニット20により冊子1の磁気ストライプの内容を書き替え、この書き換え動作を終了した後に主搬送ローラ4〜8を逆転させて冊子1を挿入口2に戻す。この際、モータを主搬送ローラ4〜8と共有する回収ローラ16,17,17aは、常に主搬送ローラ4〜8と同時に回転し、回転方向の切り替えも主搬送ローラ4〜8と同時である。
【0008】
次に、回収制御手段が行う動作について説明する。上記のように、挿入口2に戻した冊子1は顧客により引き取られるが、顧客が取り忘れた場合には、挿入口センサ22が冊子1の存在を検出する検出信号を出力し続けるので、その検出信号を出力する時間が一定時間を過ぎたときに、顧客が冊子1を取り忘れたものと認識し、この認識の基に、主搬送ローラ4〜8を正転させて冊子1を冊子回収庫15に向けて引き込む。この際に回収ローラ16,17,17aも回転する。このときに、少なくとも冊子1の端部が切替部材19に達するまでの間に、ソレノイド等の駆動源により支点軸18を中心に切替部材19を反時計方向に回動させることにより、図10に示すように、冊子1を冊子回収路14に分岐させ、図11に示すように、冊子1の後端が回収ローラ17,17aを通過したときに、図12に示すように、冊子1を冊子回収庫15に落とし込む。冊子回収庫15に回収された冊子1は、冊子回収庫15の上部開口部23からオペレータにより回収される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の印字装置は、図12に示すように、冊子回収庫15の上部開口面23よりも冊子1の上縁が突出する。また、冊子回収庫15の底部が回収ローラ17,17aよりも下方に位置するため、図11に示すように、冊子1の後端が回収ローラ17,17aを通過するときに冊子1の上縁が最も大きく突出する。これにより、冊子回収庫15の上部に冊子1を突出させるためのスペースを大きくとらなければならない。これにより、冊子回収庫15の上部にはATMの印字装置以外の装置が存在するため、装置の全高寸法が高くなる問題がある。
【0010】
さらに、後述するように、冊子には、縦方向に形成された綴じ部を左右方向に開くようにした縦折り冊子と、横方向に形成された綴じ部を上下方向に開くようにした横折り冊子とがあるが、搬送方向の長さは縦折り冊子より横折り冊子の方が長いので、横折り冊子を含めて使用することを考慮すると、冊子回収庫15の深さを深くしなければならず、装置の全高寸法がさらに高くなってしまう。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、装置の全高寸法を高くすることなしに、冊子をその上縁が冊子回収庫から飛び出すことなく回収し得る印字装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、横折り冊子や縦折り冊子等の冊子を含む記録媒体を出し入れする挿入口が一端に形成された主搬送路に設けられた正逆回転可能な主搬送部材及び印字部と、切替部材の切替動作により前記主搬送路から上方に分岐された冊子回収路に接続された冊子回収庫と、前記冊子回収路に配置され前記冊子を搬送する回収ローラと、前記主搬送部材と前記回収ローラとを駆動する少なくとも一つ以上のモータと、前記挿入口から挿入された前記冊子を前記主搬送部材により引き込み前記冊子に前記印字部によりデータを印字した後に印字済の前記冊子を前記主搬送部材により前記挿入口に戻す通常印字制御手段と、前記挿入口に設けられた挿入口センサの検出信号を基に印字済の前記冊子が前記挿入口に一定時間以上存在するときに前記切替部材を作動させて前記冊子回収路を開放し前記主搬送部材と前記回収ローラとにより前記記録媒体を前記冊子回収庫に回収する回収制御手段と、前記冊子回収庫の上部開口面の近傍に配設されて前記冊子の上縁を押える冊子ストッパと、前記冊子回収庫の背面に設けられて前記横折り冊子の開いた頁を閉じる方向に前記横折り冊子を倒伏させる冊子ガイドとを具備する。
【0013】
したがって、挿入口に残る冊子を冊子回収庫に回収する際に、冊子が搬送方向と直交する方向に綴じ部が形成された横折り冊子の場合は、開いた頁を閉じるように横折り冊子が冊子ガイドにより倒伏される。搬送方向に沿って綴じ部が形成されて搬送方向と直交する方向には曲がり難い縦折り冊子の場合は、その縦折り冊子の上縁が冊子ストッパにより押えられる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記冊子を回収する際に前記冊子の後端縁が前記冊子回収庫に達した状態を検出する回収センサと、前記回収センサの検出信号を基に前記回収ローラを停止させる回収ローラ停止制御手段とを具備する。
【0015】
したがって、挿入口に残る冊子を冊子回収庫に回収する際に、冊子の後端縁が冊子回収庫に達した状態を回収センサで検出し、その検出信号により回収ローラを停止させることで冊子の搬送長さが規制される。さらに、搬送方向と直交する方向に綴じ部が形成された横折り冊子の場合は、開いた頁を閉じるように横折り冊子が冊子ガイドにより倒伏される。搬送方向に沿って綴じ部が形成されて搬送方向と直交する方向には曲がり難い縦折り冊子の場合は、その縦折り冊子の上縁が冊子ストッパにより押えられる。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記回収ローラはワンウェイクラッチを介して前記モータに連結されている。
したがって、冊子回収庫から冊子を取り出すときに、回収ローラから受ける抵抗が軽減される。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載の発明において、前記冊子回収庫は、前記横折り冊子の綴じ部の上部の頁部分が背表紙の内側に倒れる方向に上部が開放されている。
したがって、搬送長さが縦折り冊子より長い横折り冊子をを使用する場合でも、冊子回収庫からの飛び出しを防止することが可能となる。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の発明において、前記主搬送部材と前記回収ローラとを独立的に駆動する駆動手段を備える。
したがって、冊子回収庫に冊子を回収した状態で、主搬送部材のみを駆動して通常印字を行うことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1ないし図8に基づいて説明する。図9ないし図12において説明した部分と同一部分は同一符号を用いて説明する。本発明における印字装置で使用する冊子1には、冊子1の搬送方向に対して横(縦)方向に形成された綴じ部1aを上下方向に開くようにした横折り冊子1A(図3参照)と、縦方向に形成された綴じ部1aを左右方向に開くようにした縦折り冊子1B(図6参照)とがある。
【0020】
図1、図3、図5に示すように、主搬送路3には、主搬送部材である複数対の主搬送ローラ4〜8と、印字部9とが設けられている。印字部9は、プラテン10と、主搬送路3と直交する方向に往復駆動されるキャリア11に搭載されたドットプリンタヘッド12及びインクリボンカートリッジ13とよりなる。主搬送ローラ8の後方には、主搬送路3から上方に分岐する冊子回収路14と、この冊子回収路14に連通する上面開口の冊子回収庫24とが設けられ、冊子回収路14には回収ローラ16と対をなす回収ローラ17,17aとが設けられている。なお、駆動側の回収ローラ17は後述する回収モータ45(図7参照)に連結され、従動側の回収ローラ17aはスプリング(図示せず)の付勢力により回収ローラ17に圧接されている。回収ローラ17はワンウェイクラッチを内蔵している。冊子回収路14の下方には、支点軸18を中心に回動させることにより主搬送路3の後部と冊子回収路14とを選択的に開閉する切替部材19が設けられている。
【0021】
さらに、主搬送路3には、記録媒体としての預金通帳等の冊子1に形成された磁気ストライプを読み書きする磁気読み書きユニット20と、冊子1のページマークや印字済の行の読み取りをするためのCCD21とが設けられている。さらに、主搬送路3の挿入口2には冊子1の有無を光学的に検出する挿入口センサ22が設けられている。
【0022】
本実施の形態における冊子回収庫24は、挿入口2側から見て背面側に位置する垂直壁25aと、冊子回収庫24の上部に開放空間26を形成するように上方に向かうに従い垂直壁25aから離反する方向に傾斜する傾斜壁25bとを有する。回収ローラ17,17aは、横折り冊子1Aが冊子回収庫24の底部に後端が収納されたとき綴じ部1aよりも下側に位置している。
【0023】
また、主搬送路における切替部材19よりも挿入口2側となる位置には冊子1を光学的に検出する引き込みセンサ27が設けられ、冊子回収路14には、冊子1を機械的に検出する回収センサ28が設けられている。この回収センサ28は、冊子回収庫24の底部に位置するアクチュエータを有し、このアクチュエータが冊子1の通過により作動することにより切り替え信号を出力する。ここでは、冊子1の後端が通過したときの切り替え信号を、冊子1の後端が冊子回収庫24の底部に達したときの検出信号として取り扱う。
【0024】
そして、冊子回収庫24の上部開口面23の近傍には冊子の上縁を押える冊子ストッパ29,30,31が設けられている。冊子ストッパ29,30は縦折り冊子1Bの上縁を押えるように垂直壁25a側に配置されている。冊子ストッパ31は、傾斜面25b側に配置され、冊子回収庫24の側面に固定された取付金具32のヒンジ軸33により回動可能に支持され、スプリング34により横折り冊子1Aの上縁を押える方向に付勢されている。なお、スプリング34の強さは横折り冊子1Aの腰の強さより強い値に設定されている。回収センサ28から冊子ストッパ29,30までの距離は使用する縦折り冊子1Bの長さに等しい。
【0025】
さらに、冊子回収庫24の背面となる垂直壁25aには、横折り冊子1Aの開いた頁を閉じる方向に横折り冊子1Aを倒伏させる冊子ガイド35が設けられている。この冊子ガイド35は、垂直壁25aに固定された取付金具36のヒンジ軸37により回動可能に支持され、スプリング38により横折り冊子1Aの上縁を押える方向に付勢されている。なお、スプリング38の強さは横折り冊子1Aの腰の強さより強く、縦折り冊子1Bの腰の強さより弱い値に設定されている。また、垂直壁25aには、冊子回収庫24に対する冊子ガイド35の進出及び退避動作を許容する切欠39が形成されている。
【0026】
次に、電気的構成を図7に基づいて説明する。各部の動作及び状態を監視するCPU40、CPU40が実行するプログラム等の固定データが書き込まれているROM41、ワークデータ等の可変データを更新自在に書き込むRAM42、主搬送ローラ4〜8を回転させる正逆回転可能なモータである搬送モータ43を駆動するためのモータドライバ44、回収ローラ16,17を回転させるモータである回収モータ45を駆動するモータドライバ46、ドットプリンタへッド12を駆動するヘッド駆動ドライバ47、キャリア11を往復移動させるために正逆回転可能なキャリアモータ48を駆動するキャリア駆動ドライバ49、挿入口センサ22と引き込みセンサ27と回収センサ28とが接続されたセンサ回路50、切替部材19を回動させるためのソレノイド51を駆動するソレノイドドライバ52、各部の動作状態等を表示するための表示器53を駆動する表示ドライバ54、磁気読み書きユニット20の磁気ヘッド20aを駆動する磁気ドライバ55、CCD21を駆動する光学ドライバ56、インターフェース57がシステムバス58上で接続されている。
【0027】
ここで、図示しないが、通常印字制御手段が行う動作につてい説明する。図1に示す状態において、挿入口2から冊子1が挿入された場合、搬送モータ43を正転させ、正転駆動させた主搬送ローラ4〜8により冊子1を引き込み、冊子1が磁気読み書きユニット20に達したときに主搬送ローラ4〜8を一旦停止させ、冊子1の磁気ストライプに書き込まれたデータを磁気読み書きユニット20により読み取る。この読み取り動作の後に主搬送ローラ4〜8を再度正転させ、冊子1がCCD21を通過するときに、CCD21により冊子1のぺージマークや印字済の行を読み取る。この読み取りにより冊子1の印字位置を確認し、その印字位置がドットプリンタヘッド12の前に達したときに、主搬送ローラ4〜8を停止させ、ドットプリンタヘッド12により所定のデータを印字する。印字が複数行にわたる場合は、1行印字の度に冊子1を主搬送ローラ4〜8により行送りする。この場合、ソレノイド51が非励磁状態に維持されるため、切替部材19は図1に示すように、主搬送路3の後部を開放し冊子回収路14を閉塞する。
【0028】
所定のデータの印字が終了すると、搬送モータ43を逆転させ、主搬送ローラ4〜8を逆転させて冊子1を挿入口2側に戻す。この過程で冊子1がCCD21を通過するときに、冊子1に印字された文字の濃淡をCCD21の読み取り結果によって判断し、冊子1が磁気読み書きユニット20に達したときに、主搬送ローラ4〜8を停止させ、磁気読み書きユニット20により冊子1の磁気ストライプの内容を書き替え、この書き換え動作を終了した後に主搬送ローラ4〜8を逆転させて冊子1を挿入口2に戻す。この通常印字の際は、回収モータ45を停止状態にして回収ローラ16,17を回転させない。
【0029】
なお、搬送過程における冊子1の位置は、図示しない位置センサにより確認することができる。或いは、搬送モータ43の駆動パルスをカウントすること等によって確認することもできる。上記の通常印字制御手段は、冊子1の到達位置をCPU40が認識し、冊子1の情報の読み取り及び書き込み、冊子1の搬送をROM41に書き込まれたプログラムに従って実行するという、マイクロコンピュータ構成により達成される手段である。
【0030】
次に、回収制御手段が行う動作を図8に示すフローチャートに基づいて説明する。通常印字に際し、挿入口2に戻した冊子1は顧客により引き取られる。挿入口センサ22が冊子1の存在を検出する検出信号を出力すると、その状態をCPU40が認識し(S1のY)、その検出信号を出力する時間が一定時間を過ぎたものと認識したときに(S2のY)、顧客が冊子1を取り忘れたものと判断し、搬送モータ43を正転させ、主搬送ローラ4〜8を正転させて冊子1を冊子回収庫24に向けて引き込む(S3)。
【0031】
このときに、冊子1の進行側の端部を引き込みセンサ27が検出してオン信号を出力した状態を認識したときに(S4のY)に、ソレノイド51を駆動して切替部材19を反時計方向に回動させるとともに、回収モータ45を駆動して回収ローラ16,17を駆動する。これにより、図3或いは図5に示すように、冊子1を冊子回収路14に分岐させる。図3は横折り冊子1Aを回収した状態、図5は縦折り冊子1Bを回収した状態である。冊子1が回収ローラ16,17,17aにより搬送される過程で、回収センサ28は冊子1の上部先端を検出してオン信号を出力するが(S6でYと認識したとき)、冊子1の後端が回収センサ28を通過するときに、回収センサ28はオフに切り替わる。この状態を認識したときに(S7のY)、回収モータ45を停止させて回収ローラ16,17,17aを停止させ、搬送モータ43を停止させて主搬送ローラ4〜8を停止させる。さらに、ソレノイド51への通電を遮断し、切替部材19を復帰させる(S8)。
【0032】
以上のように、回収センサ28の検出信号により回収ローラ16,17,17aの停止時期を制御することにより、冊子1の搬送長さを短く規制することができる。さらに、図3及び図4に示すように、搬送方向の長さが縦折り冊子1Bより長い横折り冊子1Aを回収する場合には、横折り冊子1Aの開いた頁を閉じるように横折り冊子1Aを冊子ガイド35により倒伏させることができる。この場合、横折り冊子1Aは「く」の字形に倒伏されるが、自らの腰の強さによる浮きは冊子ストッパ31により押えることができる。
【0033】
図5及び図6に示すように、縦折り冊子1Bを回収する場合、綴じ部1aの方向の関係で縦折り冊子1Bは曲がり難くいため、冊子ガイド35は縦折り冊子1Bに押されて外側に退避するが、冊子ストッパ29,30により縦折り冊子1Bの上縁を押えることができる。このとき、回収センサ28はOFF状態である。これにより、何れの冊子1の場合でも、冊子1の送り長さのバラツキ、搬送方向の長さのバラツキに影響されることなく、冊子1の種類を問わず冊子1の上縁が冊子回収庫24の上部から飛び出す状態を回避することができる。これにより、冊子回収庫24の上部空間の無駄なスペースを作らないようにし、全高寸法を縮小することができる。
【0034】
さらに、冊子回収庫24に冊子1を回収した状態でも、回収ローラ16,17を停止させ、主搬送ローラ4〜8のみを駆動することができるため、通常印字を行うことが可能となる。この場合、主搬送ローラ4〜8と回収ローラ16,17とを独立的に駆動する駆動手段は、主搬送ローラ4〜8を駆動する搬送モータ43と、回収ローラ16,17を駆動する回収ローラ45とを別々に制御することで実現したが、共通のモータの動力をクラッチにより選択的に主搬送ローラ4〜8と回収ローラ16,17とに伝達することで駆動手段を実現するようにしてもよい。
【0035】
なお、図8におけるS1〜S5は、冊子1を冊子回収庫24に回収する回収制御手段に相当する。S7,S8は、回収センサ28の検出信号を基に回収ローラ16,17を停止させる回収ローラ停止制御手段としての機能に相当する。
【0036】
さらに、回収ローラ17,17aにより挟持された冊子1を手で引き抜くが、ワンウェイクラッチ(図示せず)を介して回収ローラ17を回収モータ45に連結することにより、冊子回収庫24内の冊子1を抵抗少なく引き抜くことができる。
【0037】
なお、回収モータ45の駆動力を、ワンウェイクラッチに代わるトルクリミッタを介して回収ローラ17に伝達するように構成した場合には、冊子ストッパ29,30又は冊子ストッパ31に冊子1の先端が当接したときに、その当接により高まる負荷でトルクリミッタがスリップするようにトリクリミッタのトルクを設定しておくことにより、冊子1の搬送距離に多少のバラツキがあっても、冊子1の先端の折れを防止することができる。また、回収ローラ17,17aにより挟持された冊子1を手で引き抜くときには、回収ローラ17がトルクリミッタをスリップさせながら追従回転するため、冊子回収庫24内の冊子1を引き抜くことができる。
【0038】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、冊子回収庫には冊子の上縁を押える冊子ストッパ及び横折り冊子の開いた頁を閉じる方向に横折り冊子を倒伏させる冊子ガイドが設けられているので、搬送方向と直交する方向に綴じ部が形成された横折り冊子の場合は、その搬送方向の長さが縦折り冊子より長い場合であっても、開いた頁を閉じるように横折り冊子を冊子ガイドにより倒伏させることができ、搬送方向に沿って綴じ部形成されて曲がり難い縦折り冊子の場合は、その上縁を冊子ストッパにより押えることができる。したがって、冊子の送り長さのバラツキ、搬送方向の長さのバラツキに影響されることなく、冊子の種類を問わず冊子の上縁が冊子回収庫の上部から飛び出す状態を回避することができる。これにより、冊子回収庫の上部空間の無駄なスペースを作らないようにし、全高寸法を縮小することができる。
【0039】
請求項2記載の発明によれば、冊子の後端縁が冊子回収庫に達した状態を検出する回収センサと、回収センサの検出信号を基に回収ローラを停止させる回収ローラ停止制御手段とを備えているので、挿入口に残る冊子を冊子回収庫に回収する際に、回収センサの検出信号により回収ローラを停止させることで冊子の搬送長さを規制することができる。さらに、冊子回収庫には冊子の上縁を押える冊子ストッパ及び横折り冊子の開いた頁を閉じる方向に横折り冊子を倒伏させる冊子ガイドが設けられているので、搬送方向と直交する方向に綴じ部が形成された横折り冊子の場合は、その搬送方向の長さが縦折り冊子より長い場合であっても、開いた頁を閉じるように横折り冊子を冊子ガイドにより倒伏させることができ、搬送方向に沿って綴じ部形成されて曲がり難い縦折り冊子の場合は、その上縁を冊子ストッパにより押えることができる。したがって、冊子の送り長さのバラツキ、搬送方向の長さのバラツキに影響されることなく、冊子の種類を問わず冊子の上縁が冊子回収庫の上部から飛び出す状態を回避することができる。これにより、冊子回収庫の上部空間の無駄なスペースを作らないようにし、全高寸法を縮小することができる。
【0040】
請求項3記載の発明によれば、回収ローラはワンウェイクラッチを介してモータに連結されているので、冊子回収庫から冊子を取り出すときに、回収ローラから受ける抵抗を軽減し冊子を容易に取り出すことができる。
【0041】
請求項4記載の発明によれば、冊子回収庫は、横折り冊子の綴じ部の上部の頁部分が背表紙の内側に倒れる方向に上部が開放されているので、搬送長さが縦折り冊子より長い横折り冊子をを使用する場合でも、冊子回収庫からの飛び出しをさらに有効に防止することができる。
【0042】
請求項5記載の発明によれば、主搬送部材と回収ローラとを独立的に駆動する駆動手段を備えるので、冊子回収庫に冊子を回収した状態で、主搬送部材のみを駆動して通常印字を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す縦断側面図である。
【図2】冊子回収庫を示す斜視図である。
【図3】横折り冊子を回収した状態を示す縦断側面図である。
【図4】横折り冊子を回収した状態の冊子回収庫を示す平面図である。
【図5】縦折り冊子を回収した状態を示す縦断側面図である。
【図6】縦折り冊子を回収した状態の冊子回収庫を示す平面図である。
【図7】電気的構成を示すブロック図である。
【図8】冊子の回収処理を示すフローチャートである。
【図9】従来例を示す縦断側面図である。
【図10】冊子を回収する過程を示す縦断側面図である。
【図11】冊子を回収する過程を示す縦断側面図である。
【図12】冊子を回収した状態を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 印字媒体、冊子
1A 横折り冊子
1B 縦折り冊子
2 挿入口
3 主搬送路
4〜8 主搬送部材
9 印字部
14 冊子回収路
17,17a 回収ローラ
19 切替部材
22 挿入口センサ
23 上部開口面
24 冊子回収庫
29〜31 冊子ストッパ
35 冊子ガイド
43,45 モータ
S1〜S5 回収制御手段
S7,S8 回収ローラ停止制御手段
Claims (5)
- 横折り冊子や縦折り冊子等の冊子を含む記録媒体を出し入れする挿入口が一端に形成された主搬送路に設けられた正逆回転可能な主搬送部材及び印字部と、
切替部材の切替動作により前記主搬送路から上方に分岐された冊子回収路に接続された冊子回収庫と、
前記冊子回収路に配置され前記冊子を搬送する回収ローラと、
前記主搬送部材と前記回収ローラとを駆動する少なくとも一つ以上のモータと、
前記挿入口から挿入された前記冊子を前記主搬送部材により引き込み前記冊子に前記印字部によりデータを印字した後に印字済の前記冊子を前記主搬送部材により前記挿入口に戻す通常印字制御手段と、
前記挿入口に設けられた挿入口センサの検出信号を基に印字済の前記冊子が前記挿入口に一定時間以上存在するときに前記切替部材を作動させて前記冊子回収路を開放し前記主搬送部材と前記回収ローラとにより前記記録媒体を前記冊子回収庫に回収する回収制御手段と、
前記冊子回収庫の上部開口面の近傍に配設されて前記冊子の上縁を押える冊子ストッパと、
前記冊子回収庫の背面に設けられて前記横折り冊子の開いた頁を閉じる方向に前記横折り冊子を倒伏させる冊子ガイドと、
を具備する印字装置。 - 前記冊子を回収する際に前記冊子の後端縁が前記冊子回収庫に達した状態を検出する回収センサと、
前記回収センサの検出信号を基に前記回収ローラを停止させる回収ローラ停止制御手段とを具備する請求項1記載の印字装置。 - 前記回収ローラはワンウェイクラッチを介して前記モータに連結されている請求項1又は2記載の印字装置。
- 前記冊子回収庫は、前記横折り冊子の綴じ部の上部の頁部分が背表紙の内側に倒れる方向に上部が開放されている請求項1ないし3の何れか一記載の印字装置。
- 前記主搬送部材と前記回収ローラとを独立的に駆動する駆動手段を備える請求項1ないし4の何れか一記載の印字装置。
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