JP3965732B2 - 反射防止フィルム - Google Patents
反射防止フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3965732B2 JP3965732B2 JP22865897A JP22865897A JP3965732B2 JP 3965732 B2 JP3965732 B2 JP 3965732B2 JP 22865897 A JP22865897 A JP 22865897A JP 22865897 A JP22865897 A JP 22865897A JP 3965732 B2 JP3965732 B2 JP 3965732B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- refractive index
- antireflection
- antireflection film
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイの表示画面の表面に適用される反射防止フィルムに関する。特に、可視光の広波長域で優れた反射防止性能を発揮する反射防止フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスプレイの多くは、室内外を問わず、外光が入射する環境下で使用されている。ディスプレイに入射した外光は、ディスプレイ内部において正反射され、光源の虚像をディスプレイの表示画面に再生する。このため、蛍光灯等が画面に映り、本来の表示画像を見えにくくなるなどの問題を生じさせる。また、ディスプレイに入射した外光は本来の表示光に混合して表示品質を低下させる。
【0003】
そこで、このような外光のディスプレイ内への入射を防止するため、透明プラスチックフィルム基材の表面に金属酸化物などからなる高屈折率層と低屈折率層を積層した、あるいは透明プラスチックフィルム基材の表面に無機化合物や有機フッ素化合物などの低屈折率層を単層で積層した反射防止効果を有するフィルム、即ち反射防止フィルムをディスプレイ表面上に貼り合わせことなどがなされている。
【0004】
また、これとは別に、透明プラスチックフィルム基材の表面に透明な微粒子を含むコーティング層を形成してその表面を凸凹状とし、それにより外光を乱反射させて同様の効果を得ることがなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近のオフィスのOA化に伴い、コンピューターを使用する頻度が増し、CRTや液晶ディスプレイと相対していることが長時間化している。したがって、外光がディスプレイ内へ入射して反射像等が生じることによる表示品質の低下は、目の疲労など健康障害等を引き起こす要因とも考えられ、これまで以上に可視光の広範囲にわたってより高い反射防止効果を有する反射防止フィルムや、このような反射防止フィルムを備えた光学部材の要求が高まっている。
【0006】
更には、近年ではアウトドアライフの普及に伴い、テレビや液晶ディスプレイを室外で使用する機会が益々増える傾向にあり、表示品質をより向上させて表示画像を明確に認識できるようにするため、可視光の広範囲にわたってより高い反射防止効果を有する反射防止フィルムや、このような反射防止フィルムを備えた光学部材の要求が出てきている。
【0007】
しかしながら、無機化合物や有機化合物の低屈折率物質を単層で形成した従来の反射防止フィルムはU型の分光反射特性を示し、可視光の広範囲にわたり高い反射防止効果を得ることはできない。また、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層した多層構成によるものでは、可視光の広範囲で有効な反射防止効果は得られるものの、使用材料が高価なため、コスト上昇が引き起こされるという問題がある。特に、低屈折率層を形成する材料は実用上酸化珪素のみであるため、材料選択の自由度にも制限がきたされ、低屈折率層の形成のためのコスト上昇が避けられないものとなっている。
【0008】
一方、外光のディスプレイ内への入射を防止するため、外光を乱反射させる方法では、ディスプレイ上の画像がぼやけて見えるという問題がある。
【0009】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、より広い波長域で反射率を抑制でき、フレキシビリティーに富み、材料選択の幅が広く、実用性に優れ、安価で且つ容易に得られる反射防止フィルムを提供することを目的とする。
【0010】
本発明者は、上記の目的を達成するため、フィルム基材上に反射防止層を有する反射防止フィルムにおいて、該反射防止層が、そのフィルム基材側から、屈折率が1.80以上の高屈折率層であって光学膜厚(nd)が55nm〜65nmである第一層と、屈折率が1.70以下の低屈折率層であって光学膜厚(nd)が25nm〜40nmである第二層と、屈折率が1.80以上の高屈折率層であって光学膜厚(nd)が110nm〜150nmである第三層と、屈折率が1.70以下の低屈折率層であって光学膜厚(nd)が135nm〜145nmである第四層とが順に積層されたものであり、該第四層が有機樹脂からなることを特徴とする反射防止フィルムを提供する。
【0011】
特に、上記反射防止フィルムにおいて、高屈折率層と低屈折率層との合計の全積層数が、2〜6であるものや、高屈折率層がセラミックス、好ましくはセラミックスが、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化セリウム、酸化錫、酸化ニオブ、酸化イットリウム、酸化イッテリビウム、インジウム・錫酸化物及びこれら2以上の混合物質から選ばれるものを提供する。
【0012】
また、上記反射防止フィルムにおいて、低屈折率層を形成する有機樹脂が、熱硬化性、紫外線硬化性又は電子線硬化性であり、熱可塑性を示すものを提供する。
【0013】
上記反射防止フィルムにおいて、フィルム基材と反射防止層との間に、ハードコート層が形成されているものや、反射防止層の上に撥水・防汚層が形成されているものを提供する。
【0014】
さらに、上記反射防止フィルムを有する光学部材を提供する。
【0015】
このような本発明の反射防止フィルムによれば、フィルム基材上の少なくとも片面に、屈折率が1.80以上の高屈折率層と、屈折率が1.70以下の低屈折率層とを交互に積層した反射防止層が形成されているので、可視光の広範囲にわたる波長域において、優れた反射防止効果を得ることができる。また、この反射防止フィルムを形成する低屈折率層の少なくとも1層が有機樹脂からなるのでフレキシビリティーも高めることができる。さらに、低屈折率層を形成する有機樹脂としては、単一種の有機樹脂に限らず、屈折率が1.70以下である限り、種々の樹脂を使用することができる。したがって、この反射防止フィルムはその材料選択の幅が広く、また、安価に製造できるものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る反射防止フィルムの例を図面に示し、詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
【0017】
図1から図4は、それぞれ本発明の反射防止フィルムの態様例の層構成を示す断面図である。
【0018】
図1の反射防止フィルム10Aは、フィルム基材1に反射防止層2を形成したもので、反射防止層2は、高屈折率層2a(i)と低屈折率層2b(i)を交互にそれぞれn層積層し(i=1〜n)、低屈折率層2bが最上層となるように構成したものであり、図2は、図1の反射防止フィルム10Aにおいて i=2の態様、即ち、高屈折率層2aと低屈折率層2bとをそれぞれ2層積層した態様を示したものである。
【0019】
この反射防止フィルム10Aにおいて、フィルム基材1は、透明なプラスチックフィルムから形成することが好ましく、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース等を使用でき、これらは当該反射防止フィルム10Aの目的、用途によって適宜選択される。また、その厚さは用途に応じて選定される。
【0020】
反射防止層2は、高屈折率層2aと低屈折率層2bとを交互に所定の光学膜厚nd(屈折率n×形状膜厚d)となるように積層し、かつ低屈折率層2bが最上層となるよう構成したものである。
【0021】
ここで、高屈折率層2aとしては、屈折率nHが1.80以上のものを使用する。高屈折率層2aの屈折率nHが1.80未満であると、反射防止フィルム10Aの反射率を十分に抑制することができない。
【0022】
高屈折率層2aは、屈折率nHが1.80以上である限りその形成材料に特に制限はないが、実用的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化セリウム、酸化錫、酸化ニオブ、酸化イットリウム、酸化イッテリビウム、インジウム・錫酸化物等の金属酸化物のいずれか、あるいはこれらを主材料とする混合物質を用いることが好ましい。中でも、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、インジウム・錫及びこれらの混合物質は導電性を有するため、これらから高屈折率層2aを形成すると、反射防止フィルム10Aに反射防止機能に加えて電磁波シールド機能を付与することができるので好ましい。
【0023】
高屈折率層2aは、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法などの真空成膜プロセスによって形成することができるが、これに限らずいかなる成膜方法で形成してもよい。
【0024】
一方、低屈折率層2bは、屈折率nLが1.70以下の材料から形成する。低屈折率層2bの屈折率nLが1.70を超えると、反射防止フィルム10Aの反射率を十分に抑制することができない。
【0025】
また、低屈折率層2b(i=1〜n)のうち少なくとも1層、好ましくは全層数の1/2を最多として1〜3層を有機樹脂から形成する。この場合、反射防止層2の最上層(2b(n))に有機樹脂からなる低屈折率層を形成すると、本発明の効果を高く発揮させることができるので好ましい。
【0026】
このような有機樹脂としては、種々の熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等を使用することができ、より具体的には、例えば、有機珪素系、多官能を含むアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、メラミン系等の熱可塑性樹脂をあげることができる。
【0027】
本発明において、低屈折率層2bは、その少なくとも1層を上述のように有機樹脂から形成するが、残りの低屈折率層2bは、金属酸化物から形成してもよく、上述のような有機樹脂から形成してもよい。
【0028】
低屈折率層2bの形成方法には特に制限はなく、例えば、高屈折率層2aと同様に真空成膜プロセスによって成膜することができ、この他、グラビアやスクリーンなどのウエットコートと熱乾燥法、熱硬化法、紫外線照射硬化法、電子線照射硬化法等の成膜プロセスによっても形成することができる。これらは、低屈折率層2bの形成に使用する当該有機樹脂に応じて適宣選択される。また、紫外線硬化法、電子線照射硬化法等を行う場合に、真空中に有機樹脂を加熱気化、或いは超音波によりミスト化して基材に導入し、基材近傍で紫外線、電子線等を照射することにより低屈折率層2bを形成することも可能である。
【0029】
以上のような高屈折率層2aと低屈折率層2bとの合計の全積層数は、生産性、コスト等を考慮すると少ない方がよいが、通常2〜6層とすることが好ましい。これにより本発明の反射防止フィルムの反射特性を、一般的に可視光とされる400nm〜700nmの範囲中、人間の目の感度の比較的高い450nm〜650nmの範囲において平均反射率を3%以下、さらには1%以下とすることができる。
【0030】
本発明において、上述の反射防止層2以外の構成は、公知の反射防止フィルムと同様に構成することができるが、好ましくは、図3に示す反射防止フィルム10B又は図4に示す反射防止フィルム10Cのように、撥水・防汚層3やハードコート層4を設ける。
【0031】
この撥水・防汚層3は、反射防止層2の表面を保護し、更に防汚性を高めるために反射防止層2上に形成されるものであり、その形成材料としては、透明性を有し、要求性能が満たされる限り、いかなる材料でも制限なく使用することができる。例えば、疎水基を有する化合物、より具体的には、フルオロカーボンやパーフルオロシラン等、またこれらの高分子化合物等を好ましく使用することができる。また、指紋拭き取り汚性向上のためには、メチル基の様な撥油性を有する高分子化合物が好適である。
【0032】
撥水・防汚層3の形成方法としては、当該形成材料に応じて真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、プラズマ重合法などの真空成膜プロセスや、マイクログラビア、スクリーン、ディップ等のウェットプロセスの各種コーティング方法を用いることができる。
【0033】
撥水・防汚層3の厚さは反射防止層2の機能を損なわないよう設定することが必要であり、通常、形状膜厚を50nm以下とすることが好ましい。
【0034】
ハードコート層4は、反射防止フィルムに所望の硬さを付与するため、必要に応じて設けられる。したがってこのハードコート層4としては、透明性を有し、適度な硬度を有する層を形成することが好ましく、その形成材料には特に限定はない。例えば、電離放射線や紫外線照射による硬化樹脂や熱硬化性樹脂を使用できる。特に、紫外線照射硬化型のアクリル系や有機珪素系の樹脂や、熱硬化型のポリシロキサン樹脂が好適である。これらの樹脂は、フィルム基材1と屈折率が同等もしくは近似していることがより好ましいが、膜厚が3μm以上の場合には特にこの点も必要ない。
【0035】
また、ハードコート層4を形成するにあたり、塗布方法に制限はないが、表面平滑に且つ均一に形成することが好ましい。
【0036】
ハードコート層4には平均粒子径0.01〜3μmの透明な無機あるいは有機の超微粒子を混合分散させてもよい。これによりアンチグレアと呼ばれる光拡散性の処理を施すことができる。そしてこの光拡散性の処理を施したハードコート層4上に反射防止層2を形成することにより、画像のぼやけが小さくなり、単なる光拡散性の処理を施した場合よりも画像が明瞭になる。これらの超微粒子は、透明であれば特に限定されるものではないが、屈折率1.6以下の低屈折率材料からなる粒子が好ましく、例えば、酸化珪素粒子、弗化マグネシウム粒子等が安定性、耐熱性等の点から好適である。
【0037】
本発明の反射防止フィルムは、従来の反射防止フィルムと同様に使用することができ、例えば、粘着剤、接着剤等を用いてガラス板、プラスチック板、偏向板等と貼り合わせることにより反射防止性を有する光学部材を得ることができる。そこで、本発明は、このような光学部材も包含する。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0039】
実施例1
図2に示した層構成の反射防止フィルムを次のように作製した。
【0040】
透明なフィルム基材1として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ100μm)上に、以下に示す表1の層構成の反射防止層2を形成し、反射防止フィルムとした。この場合、まず、プラズマアシスト蒸着法により、フィルム基材1上に酸化チタンからなる高屈折率層2aと酸化珪素からなる低屈折率層2bとを積層し、更に最上層(第4層)の低屈折率層2bをなす有機樹脂層として、シリコーン系樹脂を熱硬化法により形成した。
【0041】
反射防止層2を構成する各層の屈折率及び光学膜厚ndを表1に示す。なお、各層の光学膜厚は、光学式の膜厚モニターにより監視し、目的光量値に達した時に成膜を止めることにより所定の値に制御した。
【0042】
得られた反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射特性を図5に示す。同図から、この反射防止フィルムは光の波長の450nm〜650nm以上にわたって反射率が0.5%以下であり、高い反射防止性を広波長域で有することが確認できた。
【0043】
【表1】
反射防止フィルムの層構成
基材フィルム:PETフィルム(厚さ100μm)
反射防止層:
第1層 高屈折率層:TiO2 (nH1=2.30,nd=65nm)
第2層 低屈折率層:SiO2 (nL1=1.46,nd=35nm)
第3層 高屈折率層:TiO2 (nH2=2.30,nd=110nm)
第4層 低屈折率層:シリコーン系樹脂 (nL2=1.50,nd=145nm)
【0044】
実施例2
透明なフィルム基材1としてトリアセチルセルロースフィルム(厚さ80μm)を使用し、その上に、まず透明なハードコート層4として単官能性アクリル樹脂を紫外線照射硬化法により形成し、次に表2に示す層構成の反射防止層2を形成した。この場合、まず、酸化チタンからなる高屈折率層2aと、酸化珪素からなる低屈折率層2bとを実施例1と同様にしてプラズマアシスト蒸着法により形成し、更に最上層(第4層)の低屈折率層2bをなす有機樹脂層としてアクリル系樹脂を紫外線照射法により形成した。
【0045】
反射防止層2を構成する各層の屈折率及び光学膜厚ndを表2に示す。また、得られた反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射特性を図6に示す。同図から、この反射防止フィルムは光の波長の450nm〜650nm以上にわたって反射率が0.5%以下であり、高い反射防止性を広波長域で有することが確認できた。
【0046】
【表2】
反射防止フィルムの層構成
基材フィルム:トリアセチルセルロースフィルム(厚さ80μm)
ハードコート層:アクリル系樹脂(nH1=1.50,厚さ5μm)
反射防止層:
第1層 高屈折率層:TiO2 (nH1=2.30,nd=60nm)
第2層 低屈折率層:SiO2 (nL1=1.46,nd=40nm)
第3層 高屈折率層:TiO2 (nH2=2.30,nd=120nm)
第4層 低屈折率層:アクリル系樹脂 (nL2=1.50,nd=140nm)
【0047】
実施例3
透明なフィルム基材1としてPETフィルム(厚さ100μm)を使用し、その上に、表3に示す層構成の反射防止層2を形成した。この場合、まず酸化チタンからなる高屈折率層2aと、酸化珪素からなる低屈折率層2bとを実施例1と同様にしてプラズマアシスト蒸着法により形成し、更に最上層(第4層)の低屈折率層2bをなす有機樹脂層としてシリコーン系樹脂を紫外線照射硬化法により形成した。
【0048】
更にこの上に撥水・防汚層3としてパーフルオロシランをプラズマCVD法により成膜し、反射防止フィルムとした。
【0049】
得られた反射防止フィルムの反射防止層2を構成する各層の屈折率及び光学膜厚ndを表3に示す。また、得られた反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射特性を測定したところ、前述の実施例1の図5とほとんど変わらず、光の波長の450nm〜650nm以上にわたって反射率が0.5%以下であり、高い反射防止性を広波長域で有することが確認できた。
【0050】
【表3】
反射防止フィルムの層構成
基材フィルム:PETフィルム(厚さ100μm)
反射防止層:
第1層 高屈折率層:TiO2 (nH1=2.30,nd=65nm)
第2層 低屈折率層:SiO2 (nL1=1.46,nd=35nm)
第3層 高屈折率層:TiO2 (nH2=2.30,nd=110nm)
第4層 低屈折率層:シリコーン系樹脂 (nL2=1.50,nd=145nm)
撥水・防汚層:パーフルオロシラン(厚さ0.01μm)
【0051】
実施例4
透明なフィルム基材1としてトリアセチルセルロースフィルム(厚さ80μm)を使用し、その上に、まず透明なハードコート層4として有機ケイ素系樹脂を紫外線照射硬化法により形成し、次に表4に示す層構成の反射防止層2を形成した。この場合、まず、酸化チタンからなる高屈折率層2aと、酸化珪素からなる低屈折率層2bとを実施例1と同様にしてプラズマアシスト蒸着法により形成し、更に最上層(第4層)の低屈折率層2bをなす有機樹脂層としてアクリル系樹脂を電子線照射硬化法により形成した。
【0052】
反射防止層2を構成する各層の屈折率及び光学膜厚ndを表4に示す。また、得られた反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射特性を測定したところ、前述の実施例2の図6とほとんど変わらず、光の波長の450nm〜650nm以上にわたって反射率が0.5%以下であり、高い反射防止性を広波長域で有することが確認できた。
【0053】
【表4】
反射防止フィルムの層構成
基材フィルム:トリアセチルセルロースフィルム(厚さ80μm)
ハードコート層:有機ケイ素系樹脂(nH1=1.49,厚さ5μm)
反射防止層:
第1層 高屈折率層:TiO2 (nH1=2.30,nd=60nm)
第2層 低屈折率層:SiO2 (nL1=1.46,nd=40nm)
第3層 高屈折率層:TiO2 (nH2=2.30,nd=120nm)
第4層 低屈折率層:アクリル系樹脂 (nL2=1.50,nd=140nm)
【0054】
実施例5
透明なフィルム基材1としてPETフィルム(厚さ100μm)を使用し、その上に、表5に示す層構成の反射防止層2を形成した。この場合、まず酸化インジウム酸化錫混合物(ITO)からなる高屈折率層2aと、酸化珪素からなる低屈折率層2bとを実施例1と同様にしてプラズマアシスト蒸着法により形成し、更に最上層(第4層)の低屈折率層2bをなす有機樹脂層として熱可塑性アクリル樹脂を塗布形成した。
【0055】
更にこの上に撥水・防汚層3としてパーフルオロシランをプラズマCVD法により成膜し、反射防止フィルムとした。
【0056】
得られた反射防止フィルムの反射防止層2を構成する各層の屈折率及び光学膜厚ndを表5に示す。また、得られた反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射特性を測定したところ、前述の実施例1の図5とほとんど変わらず、光の波長の450nm〜650nm以上にわたって反射率が0.5%以下であり、高い反射防止性を広波長域で有することが確認できた。
【0057】
また、電磁波シールド性は、周波数100MHzで30dBの減衰があり、良好なシールド性を示すことが確認できた。
【0058】
【表5】
反射防止フィルムの層構成
基材フィルム:PETフィルム(厚さ100μm)
反射防止層:
第1層 高屈折率層:ITO (nH1=2.10,nd=55nm)
第2層 低屈折率層:SiO2 (nL1=1.46,nd=25nm)
第3層 高屈折率層:ITO (nH2=2.10,nd=150nm)
第4層 低屈折率層:熱可塑性アクリル系樹脂
(nL2=1.50,nd=135nm)
撥水・防汚層:パーフルオロシラン(厚さ0.01μm)
【0059】
比較例1
透明なフィルム基材1としてPETフィルム(厚さ100μm)を使用し、その上に反射防止層2として、低屈折率層2bに相当する多官能基アクリル樹脂の単層を紫外線照射硬化法により形成し、比較例の反射防止フィルムとした。
【0060】
この多官能基アクリル樹脂層の屈折率及び光学膜圧ndは表6に示す通りであった。また、得られた反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射特性を図7に示す。同図から、この比較例の反射防止フィルムは、実施例1〜5の反射防止フィルムと比較して、反射率が明らかに大きく、また、反射防止性を示す波長域が実施例に比して狭かった。
【0061】
【表6】
反射防止フィルムの層構成
基材フィルム:PETフィルム(厚さ100μm)
反射防止層:
低屈折率層:多官能基アクリル樹脂 (nL1=1.50,nd=138nm)
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、フィルム基材上の少なくとも片面に、屈折率が1.80以上の高屈折率層と、屈折率が1.70以下の低屈折率層とを交互に積層して反射防止層を形成し、この反射防止層の低屈折率層のうち少なくとも1層を有機樹脂から形成するので、広い波長域で低い反射率を有し、フレキシビリティー、材料の選択性に優れた、反射防止フィルムを得ることができ、またこのような反射防止フィルムを安価に提供することができる。
【0063】
更に、反射防止層の形成に導電性を有する金属酸化物を用いることにより、本発明の反射防止フィルムに、反射防止効果に加えて導電性や帯電防止性を付加することができ、また最表面に撥水・防汚層を形成することにより、防汚性も付与でき、より高機能化し、実用性に富む反射防止フィルムを得ることができる。
【0064】
また、本発明の反射防止フィルムをガラス板などと貼り合わせるなどにより光学部材を形成することができるが、かかる光学部材をディスプレイに用いることによって、表示品質が向上し、表示画像がより明確に認識できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの層構成図である。
【図2】本発明の反射防止フィルムの層構成図である。
【図3】本発明の反射防止フィルムの他の態様の層構成図である。
【図4】実施例の反射防止フィルムの他の態様の層構成図である。
【図5】実施例1の反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射スペクトルである。
【図6】実施例2の反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射スペクトルである。
【図7】比較例1の反射防止フィルムの絶対反射測定による分光反射スペクトルである。
【符号の説明】
1 フィルム基材
2 反射防止層
2a 高屈折率層
2b 低屈折率層
3 撥水・防汚層
4 ハードコート層
10A、10B、10C 反射防止フィルム
Claims (10)
- フィルム基材上に反射防止層を有する反射防止フィルムにおいて、該反射防止層が、そのフィルム基材側から、屈折率が1.80以上の高屈折率層であって光学膜厚(nd)が55nm〜65nmである第一層と、屈折率が1.70以下の低屈折率層であって光学膜厚(nd)が25nm〜40nmである第二層と、屈折率が1.80以上の高屈折率層であって光学膜厚(nd)が110nm〜150nmである第三層と、屈折率が1.70以下の低屈折率層であって光学膜厚(nd)が135nm〜145nmである第四層とが順に積層されたものであり、該第四層が有機樹脂からなることを特徴とする反射防止フィルム。
- 該第一層及び該第三層が、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫またはインジウム・錫酸化物等の金属酸化物からなる請求項1記載の反射防止フィルム。
- 第四層が熱硬化性である請求項1又は2に記載の反射防止フィルム。
- 第四層が紫外線硬化性である請求項1又は2に記載の反射防止フィルム。
- 第四層が電子線硬化性である請求項1又は2に記載の反射防止フィルム。
- 第四層が熱可塑性である請求項1又は2に記載の反射防止フィルム。
- フィルム基材と反射防止層との間に、ハードコート層が形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- ハードコート層が、平均粒子径0.01〜3μmの透明微粒子を含む請求項7記載の反射防止フィルム。
- 反射防止層の上に撥水・防汚層が形成されている請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止フィルムを有する光学部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22865897A JP3965732B2 (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 反射防止フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22865897A JP3965732B2 (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 反射防止フィルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1164602A JPH1164602A (ja) | 1999-03-05 |
| JP3965732B2 true JP3965732B2 (ja) | 2007-08-29 |
Family
ID=16879792
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22865897A Expired - Fee Related JP3965732B2 (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 反射防止フィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3965732B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010090184A1 (ja) | 2009-02-03 | 2010-08-12 | 凸版印刷株式会社 | 位相型回折素子、その製造方法、および撮像装置 |
| WO2010095568A1 (ja) | 2009-02-20 | 2010-08-26 | 凸版印刷株式会社 | 位相型回折素子、その製造方法、および撮像装置 |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010068812A (ko) * | 2000-01-10 | 2001-07-23 | 정상택 | 멀티코팅렌즈 |
| JP3510845B2 (ja) * | 2000-08-29 | 2004-03-29 | Hoya株式会社 | 反射防止膜を有する光学部材 |
| JP2003215309A (ja) * | 2001-04-17 | 2003-07-30 | Sony Corp | 反射防止フィルム及び反射防止層付きプラスチック基板 |
| JP2006171647A (ja) * | 2004-12-20 | 2006-06-29 | Asahi Glass Co Ltd | 反射防止体およびこれを用いたディスプレイ装置 |
| JP4966924B2 (ja) | 2008-07-16 | 2012-07-04 | 日東電工株式会社 | 透明導電性フィルム、透明導電性積層体及びタッチパネル、並びに透明導電性フィルムの製造方法 |
| WO2021220513A1 (ja) * | 2020-05-01 | 2021-11-04 | 株式会社ニコン・エシロール | 光学部材 |
-
1997
- 1997-08-25 JP JP22865897A patent/JP3965732B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010090184A1 (ja) | 2009-02-03 | 2010-08-12 | 凸版印刷株式会社 | 位相型回折素子、その製造方法、および撮像装置 |
| WO2010095568A1 (ja) | 2009-02-20 | 2010-08-26 | 凸版印刷株式会社 | 位相型回折素子、その製造方法、および撮像装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1164602A (ja) | 1999-03-05 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US12455403B2 (en) | Optical laminate, article and method of manufacturing optical laminate | |
| JP6780229B2 (ja) | 反射防止フィルム、表示装置及び表示装置の反射防止フィルムの選択方法 | |
| JP2013156523A (ja) | 基板 | |
| JPH11258405A (ja) | 反射防止フィルム | |
| TWI838633B (zh) | 附防污層之光學膜 | |
| JPH1173119A (ja) | 電磁波シールド効果を有する反射防止コート及び反射防止コートを有する光学部材 | |
| US12275226B2 (en) | Method of manufacturing optical laminate | |
| JP7089609B2 (ja) | 光学積層体、物品、光学積層体の製造方法 | |
| WO2016152691A1 (ja) | 反射防止フィルム、該反射防止フィルムを用いた表示装置、及び反射防止フィルムの選択方法 | |
| CN115038995A (zh) | 防眩膜及具有防眩性和低反射性的膜 | |
| JP3965732B2 (ja) | 反射防止フィルム | |
| JP6561519B2 (ja) | 反射防止フィルム、該反射防止フィルムを用いた表示装置、及び反射防止フィルムの選択方法 | |
| JP4242664B2 (ja) | 反射防止フィルム | |
| JP3836214B2 (ja) | 反射防止材及び光学部材 | |
| JP4051740B2 (ja) | 反射防止フィルム | |
| JP2013174787A (ja) | 光学部材 | |
| JP3577866B2 (ja) | 導電性反射防止フィルム | |
| JP6561520B2 (ja) | 反射防止フィルム、該反射防止フィルムを用いた表示装置、及び反射防止フィルムの選択方法 | |
| JP2005062584A (ja) | 光吸収性反射防止フィルム | |
| JP3915202B2 (ja) | 導電性反射防止フィルムおよびその製造方法 | |
| JP3750570B2 (ja) | 反射防止材の製造方法及び光学部材 | |
| JP2002090504A (ja) | 反射防止材及び光学部材 | |
| JPH1177873A (ja) | 反射防止積層体 | |
| JP2019144577A (ja) | 反射防止フィルム、該反射防止フィルムを用いた表示装置、及び反射防止フィルムの選択方法 | |
| JP3428614B2 (ja) | 反射防止フィルム |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040617 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061221 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070116 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070316 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070508 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070521 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |