JP3967542B2 - シリコーン組成物の保存方法および分包キット - Google Patents

シリコーン組成物の保存方法および分包キット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分包されかつ混合して硬化可能なシリコーン組成物を形成するための分包された成分の保存方法および分包キットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリコーン材料は優れた耐候性、電気特性、低圧縮永久歪、耐熱性、耐寒性等の特性を有しているため、近年、電子機器、自動車、建築、医療、食品をはじめとする様々な分野で広く使用されている。このシリコーン材料の常温で硬化するものは、耐熱性塗料、接着剤、コーティング材、建築用シーリング材、歯科用シリコーンラバー印象材、歯科義歯用軟質裏装材等の材料に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、常温で硬化するシリコーン材料は、保存中に容器の隙間から徐々に空気を取り込み、ペーストあるいは溶液中に空気を溶解させやすい性質がある。一旦溶解した空気は硬化時に材料中に溶解することができず、結局のところ硬化体中に気泡として残ってしまう。そして、この気泡の入った硬化体は、材料自身の強度の低下、材料の表面が削れやすいことによる面荒れ、透明性の低下、気密性の低下等の様々な問題が生じる。硬化性のシリコーン材料にはこのような問題があることを、この材料について長年研究開発していく過程で我々は発見した。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、シリコーン組成物のための各成分の分包剤を減圧下で保存することにより硬化体中に気泡がきわめて少ないシリコーン組成物が得られること、並びに気泡が極めて少ない硬化体は強度の低下、面荒れ等々の低下を防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、2以上に分包された分包剤を混合することにより硬化可能な、付加型反応で硬化するシリコーン組成物を形成する該分包剤を保存する方法であって、保存中は、各分包剤を減圧にされた封入体中に封入して保持することを特徴とする前記保存方法である。他の発明は、2以上に分包された分包剤を混合することにより硬化可能なシリコーン組成物を形成する該分包剤からなる分包キットであって、保存中は、各分包剤が容器中に充填されかつ該容器が減圧にされた封入体中に封入されていることを特徴とする硬化性シリコーン組成物形成用分包キットである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において硬化可能なシリコーン組成物とは、2以上に分包された分包剤を混合することによって硬化することのできるポリオルガノシロキサン組成物であり、(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマー、(b)架橋剤および(c)硬化用触媒とを基本成分としてなる。この組成物にはさらに、必要に応じて使用される各種添加剤等を均一に分散させて使用することができる。
【0007】
この組成物に使用される上記各成分、すなわち、(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマー、(b)架橋剤および(c)硬化用触媒は、ゴム弾性体あるいは粘弾性体を得るための硬化反応機構に応じて適宜選択される。本発明に硬化の反応機構としては、(1)縮合型反応による硬化、(2)付加型反応による硬化等が知られており、その反応機構によって、(a)成分、(b)成分および(c)成分の各成分の好ましい組合せが決まる。本発明における硬化性シリコーン組成物は、(2)付加型反応によって硬化する。
【0008】
このような各種反応機構において用いられる(a)成分のベースポリマーとしてのポリオルガノシロキサンの基本構造としては、例えば1価の置換または非置換の炭化水素基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基のようなアルキル基;フェニル基のようなアリール基;β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基のようなアラルキル基のごとき非置換炭化水素基あるいはクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基のごとき置換炭化水素基等の有機基を有するポリシロキサンおよび硬化反応機構の型によりさらにこれらの分子の一部が修飾されたポリシロキサンを挙げることができる。これらのうち、有機基としてメチル基を有するポリシロキサンが合成のしやすさ等から好ましく用いられる。
【0009】
以下、上記(1)、(2)のそれぞれの硬化反応機構における(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマー、(b)架橋剤および(c)硬化用触媒について具体的に説明する。
【0010】
上記(1)の縮合型反応における(a)成分のベースポリマーとしては、例えば上記基本構造を有するポリオルガノシロキサンであってしかも両末端に水酸基を有するポリオルガノシロキサンが好ましく用いられる。このようなポリオルガノシロキサンを具体的に例示すると、
【0011】
【化1】
Figure 0003967542
【0012】
等が挙げられる。これらベースポリマーは単独でのみならず、複数混合して用いることもできる。 縮合型反応における(b)成分の架橋剤としては、例えばエチルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシランのごときアルコキシシラン類;メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシランのごときアセトキシシラン類;メチルトリ(アセトンオキシム)シラン、ビニルトリ(アセトンオキシム)シラン、メチルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シランのごときオキシムシラン類およびこれらの部分加水分解物を挙げることができる。さらに、ヘキサメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチルジブチル−ビス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘプタメチル(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ペンタメチル−トリス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘキサメチル−ビス(メチルエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)−モノ(メチルエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサンのような環状シロキサン等も用いることができる。
【0013】
このように、架橋剤はシランやシロキサン構造のいずれでもよく、またそのシロキサン構造は直鎖状、分岐状および環状のいずれでもよい。さらに、これらを使用する際には、1種類に限定される必要はなく、2種以上の併用も可能である。
【0014】
(b)成分の架橋剤の配合量は(a)成分のベースポリマー100重量部に対し0.1〜20重量部が好ましい。架橋剤の使用量が0.1重量部未満では、硬化体に十分な強度が得られず、また20重量部を超えると得られる硬化体が脆くなり、いずれも実用に耐え難い。
【0015】
縮合型反応における(c)成分の硬化用触媒としては、例えばオクタン酸鉄、オクタン酸コバルト、オクタン酸マンガン、ナフテン酸スズ、カプリル酸スズ、オレイン酸スズのようなカルボン酸金属塩;ジオレイン酸ジメチルスズ、ジラウリル酸ジメチルスズ、ジ酢酸ジブチルスズ、ジオクタン酸ジブチルスズ、ジラウリル酸ジブチルスズ、ジオレイン酸ジブチルスズ、ジ酢酸ジフェニルスズ、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジラウリル酸ジオクチルスズのような有機スズ化合物等が用いられる。
【0016】
(c)成分の硬化用触媒の配合量は(a)成分のベースポリマー100重量部に対し0.01〜5.0重量部が好ましい。これより少ない量では硬化用触媒として不十分であって硬化に長時間を要し、また空気との接触面から遠い内部での硬化が不良となる。一方、これよりも多い場合には、保存安定性が低下する。より好ましい配合量の範囲としては、0.1〜3.0重量部の範囲である。
【0017】
前記(2)の付加型反応における(a)成分のベースポリマーとしては、例えば前記基本構造を有するポリオルガノシロキサンであってしかも1分子中のケイ素原子に結合した有機基のうち、少なくとも2個がビニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニルなどのアルケニル基であるポリオルガノシロキサンが好ましく用いられる。特に合成の容易さ、原料の入手のしやすさから、上記基の中でもビニル基を有するものが好ましい。ポリオルガノシロキサンの代表的なものとしては、例えば
【0018】
【化2】
Figure 0003967542
【0019】
(ただし、Phはフェニル基を示す。以下同じ。)
等が挙げられる。これらベースポリマーは単独でのみならず、複数混合して用いることもできる。
【0020】
付加型反応における(b)成分の架橋剤としては、例えば前記基本構造を有しかつケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に少なくとも平均2個を超える数で有するポリオルガノシロキサンが好ましく用いられる。このようなポリオルガノシロキサンの代表的なものとしては、例えば
【0021】
【化3】
Figure 0003967542
【0022】
等が挙げられる。これら架橋剤は単独でのみならず、複数混合して用いることもできる。
【0023】
(b)成分の架橋剤の配合量は、(a)成分中のアルケニル基1個に対し、架橋剤中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5〜4.0個となるような量が好ましく、さらに好ましくは1.0〜3.0個となるような量である。水素原子の量が0.5個未満である場合は、組成物の硬化が十分に進行せずに、硬化後の組成物の硬さが低くなり、また水素原子の量が4.0個を超えると硬化後の組成物の物理的性質と耐熱性が低下する。
【0024】
付加型反応における(c)成分の硬化用触媒としては、例えば塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体、白金黒、白金トリフェニルホスフィン錯体等の白金系触媒が用いられる。(c)成分の硬化用触媒の配合量は、(a)成分のベースポリマーに対し白金元素量で1〜1,000ppmの範囲となる量が好ましい。硬化用触媒の配合量が白金元素量として1ppm未満では、十分に硬化が進行せず、また1,000ppmを超えても特に硬化速度の向上等が期待できない。
【0025】
上記硬化可能なシリコーン組成物のうち、硬化時の副生成物がないこと、寸法安定性が優れていること及び耐着色性の観点から(2)の付加型反応による組成物が好ましい。
【0026】
なお、本発明において、硬化可能なシリコーン組成物には、必要に応じてその物性を著しく低下させない範囲で、さらに充填剤や添加剤を配合することができる。
【0027】
かかる充填剤として代表的なものを具体的に示せば、煙霧質シリカ、沈澱法シリカ、けいそう土のごとき補強性充填剤;酸化アルミニウム;マイカ;クレイ;炭酸亜鉛;ガラスビーズ;ポリオルガノシルセスキオサンのようなシリコーン樹脂粉末;ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライドのごときフルオロカーボン樹脂粉末;カーボンブラック;ガラス繊維;複合フィラー(無機酸化物とポリマーの複合体を粉砕したもの)等が挙げられる。
【0028】
また、添加剤としては、例えば黒色白金あるいは微粒パラジウムのごとき水素ガス吸収剤、反応抑制剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料、酸化防止剤、抗菌剤等が挙げられる。
【0029】
本発明における硬化可能なシリコーン組成物は、(b)成分の架橋剤と(c)成分の硬化用触媒は共存しない形態(保存中に縮合型反応もしくは付加型反応が起こらない形態)に分包され、通常、ペースト/ペースト型、液/液型あるいはペースト/液型等として調製される。減圧時の成分の揮発しにくさおよび混練作業の簡便性を考えるとペースト/ペースト型のものが望ましい。
【0030】
この分包形態の代表的例としては、前記(1)の縮合型反応においては、(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマーと(b)ポリオルガノシラン架橋剤と煙霧質シリカを基本成分とする一方の分包組成物、(a)ベースポリマーと(c)有機スズ化合物と煙霧質シリカを基本成分とする他方の分包組成物の組合せを挙げることができる。
【0031】
前記(2)の付加型反応においては、代表例として(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマーと(b)ポリオルガノシロキサン架橋剤と煙霧質シリカを基本成分とする一方の分包組成物、(a)ベースポリマーと(c)白金ビニルシロキサン錯体と煙霧質シリカを基本成分とする他方の分包組成物の組合せを挙げることができる。
【0032】
これら組成物は、硬化に供される各成分、充填材および添加剤その他の中から必要成分を適量計量し、ニーダー、プラネタリー等の一般的な混練機あるいは一般的な攪拌機によって均一になるまで混練あるいは攪拌することにより、ペースト状あるいは液状の組成物として調製することができる。
【0033】
上記のようにして調製された各分包用組成物は、分包されたのち、好ましくは容器に充填される。本発明において、これらの分包された組成物は減圧下に保持される。容器に充填した後直ちに減圧にし、その後封入体中に保存してもよいし、容器に充填したのち一旦そのままの状態で維持し、必要に応じて減圧にした後、封入体中に保存してもよい。しかし、保存期間中はできるだけ減圧の状態に維持することが好ましい。減圧にして保存する封入体としては、例えば袋体、ビン、ケース等が挙げられる。封入体は減圧可能な構造になっていれば特に限定されない。
【0034】
保存時の真空度の程度は特に限定されないが、0.1mmHg〜600mmHgが好適でる。0.1mmHg未満であると減圧時に容器内のペーストがあふれでることがあり、また硬化用触媒成分(キレート化剤)が揮発し、操作余裕時間や硬化体の物性に影響するために好ましくない。600mmHgを超えると気泡除去の効果が薄れるために好ましくない。特に、封入体の真空気密保持および気泡除去の観点から、100〜400mmHgが好ましい。
【0035】
分包された組成物を充填する容器としては、特に限定されず、例えばシリンジやチューブ等が挙げられる。シリンジとしては、(a)ベースポリマーと(b)架橋剤を基本成分とする組成物および(a)ベースポリマーと(c)硬化用触媒を基本成分とする組成物のそれぞれが、2本のシリンジが隣接して一体化されたカートリッジのそれぞれのシリンジに充填されるようにして用いられる該カートリッジが好ましい。カートリッジのシリンジのそれぞれに充填された2つの分包組成物は、ディスペンサーで押出した際に、シリンジの先端に取り付けられたスタティックミキサーを経由して混合されて硬化可能なシリコーン組成物を形成する。
【0036】
減圧で保存する方法としては、代表的には、容器ごと封入体中に入れ、真空ポンプで減圧にした後、封入体を熱シールする方法、チャック式封入体を利用する方法;容器ごと封入体中に入れ、専用の密封包装機を用いて真空パックする方法;容器をミキスライダー(シーリングテープ)と逆止弁付きの圧縮袋に入れ、ミキスライダー(シーリングテープ)を綴じた後、吸引機で逆止弁から減圧にする方法;歯科医院にあるバキュームを用いて減圧にする方法等がある。なお、一旦開封した容器についても同様な方法を用いて減圧にすることで本発明の効果を十分に維持することができる。
【0037】
袋体は分包剤が充填された容器の形に合わせて形を変えられることから、封入体として特に好適である。袋体の素材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロースアセテート、ポリアミド樹脂等が挙げられる。その素材の中で特に好ましくは、酸素透過率および窒素透過率の低いポリアミド樹脂である。また、これらは2種類以上を張り合せて使用してもよい。さらには、樹脂とアルミ箔等とのラミネート、シリカ等の微粉を表面に蒸着させたフィルムも好適に用いられる。
【0038】
【実施例】
本発明をさらに具体的に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、粘度は25℃における値である。
【0039】
実施例1〜3、比較例1〜3
ベースモノマーである両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン(50,000cSt)60重量部、ポリメチルシルセスキオキサン粒子(平均粒径2μm)40重量部および白金−ポリメチルビニルシロキサン錯体20ppmから成る(A)ペーストを調整した。また、ベースモノマーである両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン(50,000cSt)60重量部、ポリメチルシルセスキオキサン粒子(平均粒径2μm)40重量部および両末端トリメチルシリル基で封鎖されそしてケイ素に結合した水素原子の含有率が0.7重量%のポリメチルハイドロジェンシロキサン(20cSt)1.5重量部から成る(B)ペーストを調整した。上記(A)および(B)のペーストを25gずつ2つのシリンジを備えたカートリッジ中に充填し、押子(ピストンとシリコーンO-リング)で封をした。このカートリッジを、外側が15μmのナイロン6フィルムで内側60μmのポリエチレンフィルムであるラミネートフィルムからなる袋に入れ、270mmHgに減圧してヒートシールした。
【0040】
袋体内に減圧でヒートシールしたものと、カートリッジをそのまま常圧で、室温(実施例1、比較例1)、25℃恒温槽(実施例2、比較例2)、1日をワンサイクルとして15℃に12時間そして30℃に12時間保持することがプログラムされた槽(実施例3、比較例3)に、それぞれ6ヶ月保存した。その後、カートリッジにミキシングチップを取りつけ、ディスペンサーで押出して2つのペーストを混練し、1g当りの硬化体中の気泡数を調べた。実施例、比較例において、同条件についてそれぞれ5個測定してその平均値を平均気泡数とした。結果を表1に示す。
【0041】
また、JIS−3号型ダンベル状試験片(厚さ2mm)を3個作製し、37℃の水中に一晩保存した後、オートグラフ(島津製作所コンピューター計測制御式精密万能試験機AG5000D型)により、ロードセル容量5kgf、クロスヘッドスピード10mm/minで破断時の引張り強度を測定した。その結果も併せて表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003967542
【0043】
表1の結果から、付加型反応で硬化するシリコーン組成物において、本発明の減圧下に保存したものから作製した硬化体の気泡数は、3つの保存状態において、常圧で保存したものから作製した硬化体と比較して平均気泡数がはるかに少なかった。また、減圧下に保存したものから作製した硬化体の引張り強度は、3つの保存状態において、常圧で保存したものから作製した硬化体と比較して引張り強度が大きかった。このことから、本発明の保存方法は効果があることが分かる。
【0044】
実施例4〜6、比較例4〜6
ベースモノマーであるシラノール基で両末端を封鎖されたポリジメチルシロキサン(10,000cSt)80重量部、ポリメチルシロキサンで表面処理された煙霧質シリカ(比表面積200m2/g)20重量部およびメチルトリス(ブタノンオキシム)シラン10重量部から成る(C)ペーストを調整した。また、ベースモノマーであるシラノール基で両末端を封鎖されたポリジメチルシロキサン(10,000cSt)80重量部、ポリメチルシロキサンで表面処理された煙霧質シリカ(比表面積200m2/g)20重量部およびジラウリル酸ジブチルスズ0.3重量部から成る(D)ペーストを調整した。(C)および(D)のペーストを25gずつ2つのシリンジを備えたカートリッジ中に常圧化に充填し、押し子で封をした。それらのカートリッジを、外側が15μmのナイロン6フィルムで内側が60μmのポリエチレンフィルムであるラミネートフィルムからなる袋に入れ、270mmHgに減圧してヒートシールした。
【0045】
袋体内に減圧下にヒートシールしたものと、カートリッジをそのまま常圧で保管したものについて、室温(実施例4、比較例4)、25℃恒温槽(実施例5、比較例5)、1日をワンサイクルとして15℃に12時間30℃に12時間保持するようにプログラムされた槽(実施例6、比較例6)に、それぞれ6ヶ月保存した。その後、カートリッジにミキシングチップを取りつけ、ディスペンサーで押出して2つのペーストを混練し、硬化体中の気泡数を調べた。実施例、比較例において、同条件についてそれぞれ5個測定してその平均値を平均気泡数とした。結果を表2に示す。また、実施例1〜3および比較例1〜3と同様の方法で引張り強度を測定した。その結果も表2に示す。
【0046】
【表2】
Figure 0003967542
【0047】
表2の結果から、縮合型反応で硬化するシリコーン組成物においても、本発明の減圧下に保存にしたものから作製した硬化体の気泡数は、3つの保存状態において、常圧で保存にしたものから作製した硬化体と比較して平均気泡数がはるかに少なかった。また、減圧下に保存したしたものから作製した硬化体の引張り強度は、3つの保存状態において、常圧で保存したものから作製した硬化体と比較して引張り強度が大きかった。このことからも、本発明の保存方法は効果があることが分かる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の保存方法によれば、シリコーン組成物の硬化体中の気泡をきわめて少なくすることができる。そのことによって、硬化体の強度物性の低下を防ぎ、気密性を保つことができるようになる優れた特徴を有する。

Claims (3)

  1. 2以上に分包された分包剤を混合することにより硬化可能な、付加型反応で硬化するシリコーン組成物を形成する該分包剤を保存する方法であって、保存中は、各分包剤を減圧にされた封入体中に封入して保持することを特徴とする保存方法。
  2. 2以上に分包された分包剤を混合することにより硬化可能な、付加型反応で硬化するシリコーン組成物を形成する該分包剤からなる分包キットであって、保存中は、各分包剤が容器中に充填されかつ該容器が減圧にされた封入体中に封入されていることを特徴とする、硬化性シリコーン組成物形成用分包キット。
  3. 封入体が袋体である請求項2に記載の分包キット。
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