JP3977680B2 - 樹脂製シリンダヘッドカバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のシリンダヘッドに取り付けられる、樹脂製のシリンダヘッドカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂製シリンダヘッドカバーの材料として熱硬化性樹脂(たとえば、不飽和ポリエステル樹脂)を採用していた。しかし、近年、低コスト化をはかるために、樹脂製シリンダヘッドカバーの材料として熱可塑性の樹脂(たとえば、ポリアミド樹脂)が採用されるようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の、熱可塑性樹脂製のシリンダヘッドカバーには、つぎの課題(問題点)がある。
熱可塑性樹脂製であるため、仮にメンテナンス時にシリンダヘッドカバー上に置き忘れられた布等がエンジン運転時の排気系の熱で高温になった場合、シリンダヘッドカバーが熱により損傷し、シリンダヘッドカバーが溶け、シリンダヘッドカバーに穴があくおそれがある。
本発明の目的は、シリンダヘッドカバーがその上に置き忘れられた布等から熱を受けた場合にシリンダヘッドカバーの隔壁(本体)の溶損、損傷を抑制できる樹脂製シリンダヘッドカバーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) シリンダヘッドカバーの外面に該外面から突出するリブが設けられた樹脂製シリンダヘッドカバーであって、
前記リブは一方向に延びており、
前記リブは複数設けられており、リブと該リブと隣接するリブとの間に、前記リブよりもリブ高さが低いリブが前記リブと交叉する方向に設けられている、樹脂製シリンダヘッドカバー。
) シリンダヘッドカバーの外面に該外面から突出する複数の中実の突起が点状に配置されて設けられた樹脂製シリンダヘッドカバー。
【0005】
上記(1)の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、シリンダヘッドカバーの外面に該外面から突出するリブが設けられているため、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等をシリンダヘッドカバーの上に置き忘れた場合でも、布等はリブと接触するだけでシリンダヘッドカバーの隔壁とは接触しない。そのため、その布等がエンジン排気系の熱で高温になっても、リブが溶けることはあっても、シリンダヘッドカバーの隔壁が溶損することはない。したがって、シリンダヘッドカバーの隔壁に穴があくことを抑制できる。
また、リブが設けられているので、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等をシリンダヘッドカバーの上に置き忘れた場合でも、布等はリブと接触するだけでシリンダヘッドカバーの隔壁とは接触しない。そのため、その布等がエンジン排気系の熱で高温になっても、布等とシリンダヘッドカバー隔壁との間に空気層があり、布等の熱が直接シリンダヘッドカバーの隔壁に伝わらない。また、熱が布とシリンダヘッドカバーの隔壁との間にこもり難くなる。
また、一方向に空気が流れるので、空気がこもり難くなる
また、前記リブのリブ高さよりも低いリブが前記リブと交叉する方向に設けられているので、前記リブ間に布等が落ち込むことを抑制できる。また、リブ高さを前記リブのリブ高さよりも低くしているので、布等とシリンダヘッドカバー隔壁との間で空気の流通が維持される。さらに、前記リブと交叉する方向にリブを設けたので、さらにシリンダヘッドカバーの剛性アップがはかられる。
上記()の樹脂製シリンダヘッドカバーでは、シリンダヘッドカバーの外面に該外面から突出する突起が設けられているため、上記(1)に準じる作用が得られる。なお、空気の流通性はリブに比べて増す。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1、図2、図4は、本発明実施例1の樹脂製シリンダヘッドカバーを示しており、図3は、本発明実施例2の樹脂製シリンダヘッドカバーを示している。
本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分には、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する符号を付してある。
まず、本発明実施例1と本発明実施例2に共通する部分を、図1〜図4を参照して、説明する。
本発明実施例のシリンダヘッドカバー10は、内燃機関のシリンダヘッド(図示略)に取り付けられる。シリンダヘッドカバー10は、熱可塑性樹脂(たとえば、ポリアミド樹脂)製である。ただし、シリンダヘッドカバー10は、熱可塑性樹脂製に限定されるものではなく、熱硬化性樹脂製であってもよい。
シリンダヘッドカバー10は、隔壁20と、突出部30を、有する。
【0007】
隔壁20は、シリンダヘッドカバー10の内部と外部を隔てる壁である。隔壁20は、上壁21と側壁22を、有する。
上壁21には、図4に示すように、エンジンオイルが注油されるオイル注油口21aと、点火プラグが挿入される点火プラグ挿入用穴21bが設けられている。
側壁22は、上壁21の外縁から下方に延びる。側壁22の外面の上下方向途中部位には、段差部22aが設けられている。ただし、段差部22aは設けられていなくてもよい(図示例では、段差部22aが設けられている場合を示している)。
【0008】
突出部30は、隔壁20の外面20aに設けられる。ここで、突出部30は、隔壁20の外面20a全体に設けられていてもよく、隔壁20の外面20aの一部のみに設けられていてもよい(図示例では、隔壁20の外面20aの一部のみに設けられる場合を示している)。突出部30は、隔壁20と一体に形成されるか、または、隔壁20と別体に形成されて隔壁20に固定して取り付けられる。突出部30は、隔壁20の外面20aから上方に突出する。
突出部30は、リブ31または突起32からなる。
【0009】
つぎに、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分の作用を説明する。
シリンダヘッドカバー10の隔壁20の外面20aに該外面20aから突出する突出部30が設けられているため、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等(図示略)をシリンダヘッドカバー10の上に置き忘れた場合でも、布等は突出部30と接触するだけで隔壁20とは接触しない(突出部30により隔壁20から浮いた状態になる)。そのため、その布等がエンジン排気系の熱で高温になっても、突出部30が溶けることはあっても、隔壁20が溶損することはない。したがって、隔壁20に穴があくことを抑制できる。
【0010】
また、突出部30が設けられているので、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等(図示略)をシリンダヘッドカバー10の上に置き忘れた場合でも、布等は突出部30と接触するだけで隔壁20とは接触しない。そのため、その布等がエンジン排気系の熱で高温になっても、布等と隔壁20との間に空気層があり、布等の熱が直接隔壁20に伝わることはない。また、熱が布等と隔壁20との間にこもり難くなる。
また、シリンダヘッドカバー10が熱可塑性樹脂製である場合、シリンダヘッドカバー10は高温下で溶ける。そのため、シリンダヘッドカバー10が熱可塑性樹脂製である場合、シリンダヘッドカバー10はリサイクル可能である。
【0011】
つぎに、本発明各実施例に特有な部分を説明する。
本発明実施例1では、図1、図2、図4に示すように、突出部30は、リブ31からなる。
リブ31は、図2に示すように、第1のリブ31aと、第1のリブ31aよりもリブ高さが低い第2のリブ31bと、からなる。ただし、第2のリブ31bは、必須ではない(図1、図4では、第2のリブ31bが設けられていない場合を示している)。
第1のリブ31aは、一方向に延びている。第1のリブ31aは、複数設けられている。
第2のリブ31bは、第1のリブ31a間に設けられる。第2のリブ31bは、第1のリブ31bと交叉する方向(たとえば、第1のリブ31aの延び方向と直交する方向)に延びている。第2のリブ31bは、複数設けられている。第2のリブ31bが隔壁20の外面20aから突出するリブ高さBは、第1のリブ31aが隔壁20の外面20aから突出するリブ高さAより低い。
【0012】
本発明実施例1では、第1のリブ31aが一方向に延びているので、第1のリブ31aが設けられている部分を流れる空気は一方向に流れる。そのため、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等をシリンダヘッドカバー10の上に置き忘れ、その布等がエンジン排気系の熱で高温になっても、布等と隔壁20との間に空気がこもり難い。
また、第2のリブ31bが設けられているので、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等をシリンダヘッドカバー10の上に置き忘れ場場合でも、第1のリブ31a間に布等が落ち込むことを抑制できる。また、第2のリブ31bのリブ高さBは第1のリブ31aのリブ高さAより低いので、第2のリブ31bを設けた場合でも、布等と隔壁20との間で空気の流通が維持される。
【0013】
また、第1のリブ31aが設けられるので、シリンダヘッドカバー10の剛性アップがはかられる。また、第2のリブ31aが設けられるので、さらにシリンダヘッドカバー10の剛性アップがはかられる。その結果、隔壁20を薄肉化できる。したがって、シリンダヘッドカバー10の材料を節約できコストダウンをはかることができる。すなわち、リブ31を設けるという1種類の手段が、隔壁20の溶損防止と、隔壁20の剛性アップとそれによる隔壁20の薄肉化という2つの作用、効果を同時に達成している。
【0014】
本発明実施例2では、図3に示すように、突出部30は、突起32からなる。突起32は、複数設けられている。突起32は、たとえば、格子の交点(格子点状)に設けられる。ただし、突起32は、格子点状のような規則性をもたずに不規則に設けられていてもよい。
【0015】
本発明実施例2では、突部30が突起32からなるため、突起32が設けられている部分を流れる空気の流通性はよい。そのため、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等をシリンダヘッドカバー10の上に置き忘れ、その布等がエンジン排気系の熱で高温になっても、布等と隔壁20との間に空気がこもり難い。なお、空気の流通性は、突部30がリブ31からなる場合に比べて増す。
【0016】
【発明の効果】
請求項1記載の樹脂製シリンダヘッドカバーによれば、シリンダヘッドカバーの外面に該外面から突出するリブが設けられているため、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等をシリンダヘッドカバーの上に置き忘れた場合でも、布等はリブと接触するだけでシリンダヘッドカバーの隔壁とは接触しない。そのため、その布等がエンジン排気系の熱で高温になっても、リブが溶けることはあっても、シリンダヘッドカバーの隔壁が溶損することはない。したがって、シリンダヘッドカバーの隔壁に穴があくことを抑制できる。
また、リブが設けられているので、エンジンルームでのメンテナンス作業後にオイルの付いた布等をシリンダヘッドカバーの上に置き忘れた場合でも、布等はリブと接触するだけでシリンダヘッドカバーの隔壁とは接触しない。そのため、その布等がエンジン排気系の熱で高温になっても、布等とシリンダヘッドカバー隔壁との間に空気層があり、布等の熱が直接シリンダヘッドカバーの隔壁に伝わらない。また、熱が布とシリンダヘッドカバーの隔壁との間にこもり難くなる。
また、一方向に空気が流れるので、空気がこもり難くなる
また、高さが低い方のリブが高さが高い方のリブと交叉する方向に設けられているので、高さが高い方のリブ間に布等が落ち込むことを抑制できる。また、リブ高さを、高さが高い方のリブよりも低くしているので、布等とシリンダヘッドカバー隔壁との間で空気の流通が維持される。さらに、高さが低い方のリブを高さが高い方のリブと交叉させているので、さらにシリンダヘッドカバーの剛性アップがはかられる。
請求項記載の樹脂製シリンダヘッドカバーによれば、シリンダヘッドカバーの外面に該外面から突出する突起が設けられているため、請求項1に準じる効果が得られる。なお、空気の流通性はリブに比べて増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の樹脂製シリンダヘッドカバーの、第2のリブが設けられていない場合の、一部を破断して示した斜視図である。
【図2】本発明実施例1の樹脂製シリンダヘッドカバーの、第2のリブが設けられている場合の、一部を破断して示した斜視図である。
【図3】本発明実施例2の樹脂製シリンダヘッドカバーの、一部を破断して示した斜視図である。
【図4】本発明実施例1の樹脂製シリンダヘッドカバーの、全体斜視図である。
【符号の説明】
10 シリンダヘッドカバー
20 隔壁
20a 隔壁の外面
21 隔壁の上壁
22 隔壁の側壁
22a 段差部
30 突部
31 リブ
31a 第1のリブ
31b 第2のリブ
32 突起
A 第1のリブのリブ高さ
B 第2のリブのリブ高さ

Claims (2)

  1. シリンダヘッドカバーの外面に該外面から突出するリブが設けられた樹脂製シリンダヘッドカバーであって、
    前記リブは一方向に延びており、
    前記リブは複数設けられており、リブと該リブと隣接するリブとの間に、前記リブよりもリブ高さが低いリブが前記リブと交叉する方向に設けられている、樹脂製シリンダヘッドカバー。
  2. シリンダヘッドカバーの外面に該外面から突出する複数の中実の突起が点状に配置されて設けられた樹脂製シリンダヘッドカバー。
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