JP3982995B2 - 形態形成タンパク質を含むTGF−βスーパーファミリー変異体メンバー - Google Patents
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Description
本出願は、本願と同日に出願された、同時係属中の実用特許の出願番号第U.S.S.N.09/375,333号、および同第09/374,958号(代理人登録番号第STK−075号および同第STK−076号)の全体の開示を参照して本明細書中で援用する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、改変されたタンパク質、および改変されたタンパク質をコードするDNAに関する。これらは、構造的に関連するタンパク質のTGF−βスーパーファミリーに由来する、生合成された構築物、化学合成された構築物、または組換え構築物であり、形態形成タンパク質を含む。
【0003】
(発明の背景)
TGF−βスーパーファミリーは、いくつかを挙げると、TGF−βの5個の異なる形態(SpornおよびRoberts(1990)、Peptide Growth Factors and Their Receptors、SpornおよびRoberts編、Springer−Verlag:Berlin、419−472頁)、ならびに分化因子Vg−1(WeeksおよびMelton(1987)、Cell 51:861−867)、DPP−Cポリペプチド(Padgettら(1987)Nature 325:81−84)、ホルモンアクチビンおよびインヒビン(inhibin)(Masonら(1985)、Nature 318:659−663;Masonら(1987)、Growth Factors 1:77−88)、Mullerian阻害物質、MIS(Cateら(1986)、Cell 45:685−698)、骨形成タンパク質および形態形成タンパク質OP−1(PCT/US90/05903)、OP−2(PCT/US91/07654)、OP−3(PCT/WO94/10202)、BMP(米国特許第4,877,864号;同第5,141,905号;同第5,013,649号;同第5,116,738号;同第5,108,922号;同第5,106,748号;および同第5,155,058号を参照のこと)、発達的に調節されるタンパク質Vgr−1(Lyonsら(1989)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:4554−4558)、ならびに成長/分化因子GDF−1、GDF−3、GDF−9、およびdorsalin−1(McPherronら(1993)、J.Biol.Chem.268:3444−3449;Baslerら(1993)、Cell 73:687−702)を含む。
【0004】
TGF−βスーパーファミリーのタンパク質は、ジスルフィド結合されたホモ−またはヘテロ二両体である。これらは、疎水性のシグナル配列、長くそして比較的保存されていないN末端の数100アミノ酸のプロ領域配列、切断部位、ファミリーのメンバーの間で変化するN末端領域を含む成熟ドメイン、および高度に保存されているC末端領域を含有する、大きな前駆体ポリペプチド鎖として発現される。全ての既知のファミリーのメンバーのプロセシングされた成熟タンパク質中に存在するこのC末端領域は約100個のアミノ酸を含み、保存されている6個または7個のシステイン骨格を有する特徴的なシステインモチーフを伴う。成熟領域とプロ領域との間では切断部位の位置は、ファミリーのメンバーの間で変化するが、全てのタンパク質のC末端のシステインパターンは同一の形式であり、配列Cys−X−Cys−Xで終わる(SpornおよびRoberts(1990)、前出)。
【0005】
TGF−βスーパーファミリーのタンパク質の生物学の統一の特徴は、軟骨内での骨の形態形成を含む、発達のプロセスを調節するそれらの能力である。これらの構造的に関連するタンパク質は、種々の発達的な事象に関与するとして同定されている。例えば、TGF−βおよびインヒビン/アクチビンのグループのポリペプチドは、細胞の増殖および分化の調節において役割を果たすようである。MISは、哺乳動物の雄性の胚の発達においてミュラー管の退行を生じ、そしてDrosophiaのデカペンタプレジックな(decapentaplegic)複合体の遺伝子産物であるdppは、適切な背面−腹面(dorsal−ventral)の特異化に必要である。同様に、Vg−1は、Xenopusにおいては中胚葉の誘導に関連し、そしてVgr−1は、発達中のマウスの種々の組織において同定されている。骨形成に関しては、TGF−βスーパーファミリー中のタンパク質(例えば、OP−1およびBMP(骨形態形成タンパク質)として同定されている他のタンパク質のサブセット)が、主要な役割を果たす。OP−1(BMP−7)および他の骨形成タンパク質は、組換え技術を使用して産生されており(米国特許第5,011,691号およびPCT出願番号第US90/05903号)、そしてインビボで本物の軟骨内の骨の形成を誘導することが可能であることが示されている。一般的には、骨形成タンパク質は、当該分野では、成長因子のTGF−βスーパーファミリーのサブグループとして分類されている(Hogan(1996)、Genes & Development、10:1580−1594)。
【0006】
最近、タンパク質のこの同じファミリーの特定のメンバーが、形態形成性であるとして、すなわち、成熟した哺乳動物において組織の形態形成の発達に関するカスケードを誘導し得るとして、認識されている(PCT出願番号第US92/01968号を参照のこと)。詳細には、これらのモルフォゲンは、非前駆細胞の増殖を誘導し得、そして適切な環境条件下で組織特異的様式でこれらの刺激された先祖細胞の分化を誘導し得る。さらに、モルフォゲンは、これらの分化した細胞の増殖および維持を補助し得る。これらの形態形成性の活性は、タンパク質が、適切な形態形成を許された環境において組織の形態形成の発達に関するカスケードを開始しそして維持すること、幹細胞が組織特異的様式で増殖および分化するように刺激すること、ならびに新しい組織の形成において完了する事象の進行を誘導することを可能にする。これらの形態形成活性はまた、タンパク質がそれらの分化の経路からはぐれるように予め刺激された細胞の「再分化」を誘導することを可能にする。適切な環境条件下では、これらのモルフォゲンもまた約束された細胞の「再分化」を刺激し得ることが予想される。
【0007】
タンパク質のこの形態形成性のクラスのメンバーとして、いくつかを挙げると、哺乳動物の骨形成タンパク質−1(OP−1(BMP−7としてもまた知られている)、およびDrosophilaのホモログである60A)、骨形成タンパク質−2(OP−2(BMP−8としてもまた知られている))、骨形成タンパク質−3(OP−3)、BMP−2(BMP−2AまたはCBMP−2Aとしてもまた知られている、およびDorosphilaのホモログであるDPP)、BMP−3、BMP−4(BMP−2BまたはCMBP−2Bとしてもまた知られている)、BMP−5、BMP−6およびそのマウスのホモログであるVgr−1、BMP−9、BMP−10、BMP−11、BMP−12、GDF3(Vgr2としてもまた知られている)、GDF−8、GDF−9、GDF−10、GDF−11、GDF−12、BMP−13、BMP−14、BMP−15、GDF−5(CDMP−1またはMP52としてもまた知られている)、GDF−6(CDMP−2またはBMP−13としてもまた知られている)、GDF−7(CDMP−3またはBMP−12としてもまた知られている)、XenopusのホモログであるVg1およびNODAL、UNIVIN、SCREW、ADMP、およびNEURALが挙げられる。
【0008】
例示的なファミリーのメンバーを使用する説明の方法によって、TGF−β2およびOP−1の両方の三次および四次構造が決定されている。TGF−β2およびOP−1は、それらのそれぞれのアミノ酸配列においてわずかに約35%のアミノ酸同一性しか示さないが、両方の分子の三次および四次構造は極めて類似している。TGF−β2およびOP−1の両方ともが天然においてダイマーであり、そして7個のC末端のシステイン残基のうちの6個を含む特有のフォールディングパターンを有する。各サブユニットにおいては、4個のシステインが、8個の残基の環を生じるように結合し、そして2個のさらなるシステイン残基が、結び目様の構造を形成するように環を通って通過するジスルフィド結合を形成する。番号1に割り当てられた7個の保存性システイン残基の最もN末端側のシステインで開始する番号付けスキームを用いると、2番目と6番目のシステイン残基は、8個の残基の環の1つの側面を閉じるように結合し、一方、3番目と7番目のシステイン残基が他の側面を閉じるように結合する。1番目と5番目の保存性システイン残基は、結び目の中心を形成するように、環の中心を通じて結合する。4番目のシステインは、他のサブユニット中の対応する残基とともに鎖間ジスルフィド結合を形成する。
【0009】
TGF−β2およびOP−1のモノマーサブユニットは、3つの主要な構造エレメントおよびN末端領域を含む。構造エレメントは、以下の型:(1)ループ、(2)□−へリックス、および(3)β−シートの50%を超える二次構造を保有している、連続しているポリペプチド鎖の領域を構成する。さらに、これらの領域においては、N末端およびC末端の鎖は、7Åを超えては離れていない。保存性の1番目のシステインと2番目のシステインとの間の残基は、逆平行β−シートフィンガー(本明細書中では、フィンガー1領域(F1)と呼ばれる)によって特徴付けられる構造領域を形成する。同様に、保存性の5番目のシステインと6番目のシステインとの間の残基もまた、逆平行β−シートフィンガー(本明細書中では、フィンガー2領域(F2)と呼ばれる)を形成する。β−シートフィンガーは、一本のアミノ酸の鎖であり、これは、1つ以上の逆平行β−シート構造を形成する鎖が入りそして存在するように、β−ターンまたはいくらか大きいループによってそれ自体の上に折れ曲がっているβ鎖を含む。保存性の3番目のシステインと4番目のシステインとの間の残基を含む、第3の主要な構造領域は、本明細書中ではヒール領域(H)と呼ばれる3個のターンα−へリックスによって特徴付けられる。TGF−β2およびOP−1の両方のダイマーの形態においては、サブユニットは、一方のサブユニットのヒール領域は、分子のコアを形成する、連結されたサブユニットの結び目の領域を有する他のサブユニットのフィンガー領域と接触するように配向する。4番目のシステインは、第2鎖上のその対応物とジスルフィド結合を形成し、それによって本明細書中で以下にさらに記載されているように、手のひらの中心で鎖を等しく連結する。従って、形成されたダイマーは、サブユニット間の対称な二倍軸を上から下に見た場合には、楕円形の(葉巻型)の分子である。
【0010】
天然に存在するか、または組換えによってもしくは合成によって調製されたかにはかかわらず、TGF−βスーパーファミリー内の真のモルフォゲン(例えば、骨形成タンパク質)は、前駆細胞の補充および刺激を誘導し得、それによって、例えば、軟骨細胞および骨芽細胞へのそれらの分化を誘導し、そしてさらに、中間体の軟骨の分化、血管新生、骨の形成、再造形、および最終的には骨髄の分化を誘導する。多数の研究者らが、天然から供給されたマトリックス材料(例えば、コラーゲン)または合成によって調製されたポリマーマトリックス材料のいずれかと混合して、そうでなければ真の置換骨が生じない条件下で、真の骨形成(それによって軟骨内での骨の形成を含む)を誘導した場合には、骨形成タンパク質の能力を実証した。例えば、マトリックス材料と組み合わせた場合には、これらの骨形成タンパク質は、いくつか名前を挙げれば、大きな断片の骨の欠失、脊椎の融合、および骨折における新しい骨の形成を誘導する。
【0011】
細菌および他の原核生物の発現系は、天然の、および生合成または組換えタンパク質の両方を生成するための好ましい手段として当該分野であてにされている。原核生物(例えば、E.coli)の系は、タンパク質の商業的な量を産生するため、および天然に存在するかまたは合成によって調製された変異体およびアナログの生物学的特性および化学的特性を評価するために有用である。代表的には、過剰に発現される真核生物のタンパク質は、原核生物の宿主細胞中で不溶性の細胞内沈殿物(「封入体」)に凝集する。次いで、凝集したタンパク質は封入体から回収され、1つ以上の標準的な変性剤を使用して可溶化され、次いで機能的な状態に再フォールディングされることを可能にされるかまたはそのように誘導される。
【0012】
最適な再フォールディングは、生物学的に活性なタンパク質の構造を形成しそして安定化させるために、任意のジスルフィド結合の適切な形成を必要とする。しかし、必ずしも全ての天然に存在するタンパク質が、可溶化された際に、容易に再フォールディングされるわけではない。再フォールディングのための化学の注意深い操作にもかかわらず、最適にフォールディングされた、安定な、および/または生物学的に活性なタンパク質の収量は低いままである。多くの上記のタンパク質(BMPを含む)は、再フォールディングされたタンパク質が少ないカテゴリーに入る。例えば、BMPタンパク質ファミリーのいくつかのメンバーはインビトロで、例えば、E.coliまたは他の原核生物宿主中で産生された場合に比較的効率良くフォールディングされ得るが、他の多く(BMP−5、BMP−6、およびBMP−7を含む)はそうではない。例えば、第EP0433225号、第US5,399,677号、同第5,756,308号、および同第5,804,416号を参照のこと。
【0013】
形態形成タンパク質を含む、タンパク質のTGF−βスーパーファミリーの、組換え、化学合成による、および/または生合成によるメンバーを設計しそして首尾よく産生するための改善された手段の必要性がなお、残されている。
【0014】
(発明の要旨)
本発明は、形態形成タンパク質を含むTGF−βスーパーファミリーのキメラタンパク質、およびキメラタンパク質をコードするDNAを提供する。本明細書中で使用される場合、用語TGF−βスーパーファミリーの「キメラタンパク質」、「キメラ」、「キメラポリペプチド鎖」、「キメラ構築物」、および「キメラ変異体」とは、任意のTGF−βスーパーファミリーのメンバーの合成の構築物をいう。ここで、少なくとも1つの定義された領域、ドメイン、またはサブドメイン(例えば、フィンガー1、フィンガー2、またはヒールサブドメイン)のアミノ酸配列(またはそれをコードする対応する核酸)は、少なくとも1つの他の異なるTGF−βスーパーファミリーのタンパク質に由来するアミノ酸配列と、もとのアミノ酸とを交換することによって、全体においてまたは一部において変更されている。その結果、得られる構築物は、天然には存在せず、そして少なくとも2つの異なるタンパク質の供与源に由来するアミノ酸配列を有する。この構造の変更(単数または複数)は、本明細書中では、「ドメイン交換(domain−swapping)」と呼ばれる。本明細書中で意図されるように、キメラ構築物もまた、組換えタンパク質、および/または生合成によるタンパク質および/または化学合成によるタンパク質を含む。さらに、本発明のキメラタンパク質は、天然に存在するタンパク質と比較して、変化した再フォールディング特性を有する。本発明のキメラタンパク質は、変化した安定性、可溶性、表面結合、生体活性、および/または生体特異性の特性を有し得、そしてそれらの変化した特性に起因して組織特異的標的化について特に敏感である。
【0015】
本明細書中に示されているように、第1のTFG−βスーパーファミリーのメンバー(例えば、第1のBMP)のC末端の活性領域の個々のサブドメインは、所望される生物学的または生化学的特性を獲得するように、第2のファミリーのメンバー(例えば、第2のBMP)のサブドメインと交換され得る。1つの実施態様においては、本発明は、天然の「ほとんど再フォールディングしない」タンパク質の再フォールディング特性を改善する、タンパク質の合成の形態を提供する。本明細書中で使用される場合、「ほとんど再フォールディングしない」タンパク質は、典型的な適切な再フォールディング条件下で再びフォールディングするように誘導した場合に、約1%未満の最適にフォールディングされた材料を生じる任意のタンパク質を意味する(以下を参照のこと)。さらに、良好な再フォールディングの生物学的な特性(単数または複数)が、フィンガー1および/またはヒールサブドメインを交換することによって、親のタンパク質のフォールディング特性に実質的に影響を与えることなく、またはその特性を実質的に損傷することなく、変更され得ることが見出されている。本明細書中で例示されているように、フィンガー1サブドメインは、変化した生物活性および/または変化した生物特異性を付与する代表的な配列として作用し得る。
【0016】
これらの発見の結果として、以下を含む変化した特性を有する新規のTGF−βスーパーファミリーのメンバーのキメラを推測しそして設計するための手段が、ここで利用可能である:変化したフォールディング能力、変化した可溶性、変化した安定性、変化した等電点、ならびに/または、所望される場合には、変化した生物学的活性および特異性。これは、例えば、本発明の新規性および有用性に寄与する、カスタマイズされた特性の再構成、ならびに混合−および−適合である。本発明はまた、エピトープのマッピングを含む、キメラ構築物の生物学的および/または生化学的特性を容易にかつ迅速に評価するための手段を提供する。
【0017】
従って、1つの局面においては、本発明は、上記のスーパーファミリーの少なくとも2つの異なるメンバーから誘導されるTGF−βスーパーファミリーのキメラタンパク質に関する。上記のキメラタンパク質はダイマーを含み、ここで1つのモノマーはフィンガー1サブドメイン、フィンガー2サブドメイン、およびヒールサブドメインを含む。上記のフィンガー2サブドメインは上記のスーパーファミリーの第1のメンバーに由来する。上記のフィンガー1またはヒールサブドメインは上記のスーパーファミリーの第2の異なるメンバーに由来する。ここで、上記のモノマーは、保存性のC末端のシステイン骨格をさらに含む。好ましい実施態様においては、フィンガー1またはヒールサブドメインは、BMP−7、OP−1に由来する。他の好ましい実施態様においては、フィンガー2ドメインは、CDMP−2またはBMP−2に由来する。本発明のキメラが、ホモダイマーまたはヘテロダイマーであり得ることが、さらに意図される。
【0018】
本明細書中で使用される場合、「ほとんど再フォールディングされない」タンパクとは、典型的な適切な再フォールディング条件下で再フォールディングを誘導した場合に、標準的なプロトコールを使用して測定した場合に、約1%未満の適切にフォールディングされた材料を生じる、任意のタンパク質を意味する。本明細書中で意図される場合は、「代表的な適切な再フォールディング条件」とは、その条件下でタンパク質が機能性を付与するために必要とされる程度に再フォールディングされ得る条件である。当業者は、少なくともI.B.1.(c)節および実施例3がこのような再フォールディング条件の非限定的な例を開示することを認識する。本発明の組成物および方法に関する構造的なパラメーターは、ダイマータンパク質の構造にわたって分布している1つ以上のジスルフィド架橋特性を含む。そしてこれは、フォールディングされた構造を生じるために、「還元−酸化」(「酸化還元」)反応工程を必要とする。酸化還元反応は、代表的には、天然のpHで生じる。従って、本明細書中で使用される場合は、「適切な再フォールディング条件」は、実質的に中性のpH(すなわち、約pH5.0から10.0の範囲、代表的には、約pH6.0−9.0の範囲)であり、そして好ましくは生理学的に適合性である条件下での酸化還元反応工程を含む。当業者は、成功のための最適な条件を理解しておりそしてそれを認識している。
【0019】
1つの好ましい実施態様においては、本発明は、中性の、またはそうでなければ生理学的に適合性である条件下で変化した再フォールディング特性を有する、組換え、化学合成、または生合成のTGF−βスーパーファミリーのメンバーのタンパク質を提供する。例示のみの目的で、本発明の組換え、化学合成、または生合成タンパク質は、約5.0−10.0の範囲内、好ましくは、約6.0−9.0の範囲内、より好ましくは、約7.0−8.5(これは、約pH7.5−8.5の範囲を含む)の範囲内のpHで、変化した再フォールディング特性を有する。
【0020】
別の実施態様においては、本発明は、中性の、またはそうでなければ生理学的に適合性である条件下で変化した可溶性特性を有する、組換え、化学合成、または生合成のTGF−βスーパーファミリーのメンバーのタンパク質を提供する。1つの実施態様においては、本発明のタンパク質は、約5.0−10.0の範囲内、好ましくは、約6.0−9.0の範囲内、より好ましくは、約6.0−8.5(これは、約pH7.0−7.5の範囲を含む)の範囲内のpHで、変化した可溶性を有する。別の実施態様においては、タンパク質の安定性は、本明細書中で開示される改変および操作によって変更される。「変化した」とは、天然のタンパク質の特性(単数または複数)とは異なることを意味するように意図され、そしてより安定であるかもしくはより不安定であり得るが、そして/またはより可溶性であるかもしくはより不溶性である、などであり得る実施態様を含む。
【0021】
なお別の実施態様においては、本発明は、生理学的に適合性である条件下で再フォールディングされる能力を有し、そして天然のタンパク質と比較して変化した等電点を有する、TGF−βスーパーファミリーの構築物を提供する。別の実施態様においては、本発明は、天然のタンパク質と比較して変化した再フォールディング特性を有するTGF−βスーパーファミリーのメンバーを提供する。そしてここで、この構築物はまた、例えば、変化したレセプター結合特異性、変化した安定性、変化した可溶性、および/または生物学的活性を有する。
【0022】
別の実施態様においては、本発明は、親の配列と比較した場合に、ほとんど増大していないかまたは実質的には増大していない免疫原性の効果を有する、TGF−βスーパーファミリーのキメラを提供する。
【0023】
本発明の改変されたタンパク質は、限定的ではない以下のような生体適合性のマトリックスと組み合わせて使用され得る:コラーゲン、ヒドロキシアパタイト、セラミックス、もしくはカルボキシメチルセルロース、または他の適切なマトリックス材料。このような組合せは、いくつか名前を挙げれば、例えば、靭帯、腱、筋肉、関節軟骨、繊維軟骨、関節嚢、半月板、椎間円板、滑膜組織、およびfasicaであるがこれらに限定されない、骨、軟骨、および/または他の鉱化した筋肉もしくは結合組織を再生するための方法において特に有用である。例えば、米国特許第5,496,552号、同第5,674,292号、同第5,840,325号、および第U.S.S.N.08/253,398号、米国ですぐに特許発行される米国特許第____号を参照のこと。これらの開示は、本明細書中で参考として援用されている;同時係属中である第U.S.S.N.08/459,129号および同第08/258,811号(それぞれ、1995年6月2日に出願された)もまた、本明細書中で参考として援用される。本発明は、このようなマトリックス材料に対する結合および/または接着特性が、本明細書中で開示されるドメイン交換技術を使用して変更され得ることを意図する。
【0024】
別の局面においては、本発明は、本発明のキメラTGF−βスーパーファミリーのメンバーのタンパク質の任意のものをコードする、DNA、RNA、およびPNA(ペプチド−核酸)を含む、組換えまたは合成の核酸分子を提供する。
【0025】
なお別の局面においては、本発明は、変化した生物学的特性を有する、生合成、化学合成、または組換え構築物を作成するための新規の方法を提供する。1つの実施態様においては、C末端の活性な領域の個々のサブドメインは、所望される特性を有するキメラ構築物を作成するために、分子間で交換され得る。例えば、良好な再フォールディングの生物学的活性は、タンパク質の再フォールディング特性に実質的な影響を与えることなく、親のタンパク質のフィンガー1サブドメインおよび/またはヒールサブドメインを、所望の活性を有する別のもののそれと置きかえることによって、変更され得る。
【0026】
別の実施態様においては、本発明は、ほとんど再フォールディングされない天然のTGF−βスーパーファミリーのタンパク質(例えば、BMPホモダイマーおよびヘテロダイマー)をフォールディングするための方法、ならびに生理学的に適合性であり、そして/または中性のpHの条件下で本発明のキメラタンパク質をフォールディングするための方法を提供する。1つの好ましい実施態様においては、この方法は、本発明の1つ以上の可溶化された置換されたBMPを提供する工程、可溶化されたBMPを適切な再フォールディング緩衝液中での酸化還元反応に曝す工程、ならびに所望される場合には、タンパク質のサブユニットがホモダイマーおよび/またはヘテロダイマーに再フォールディングすることを可能にする工程を包含する。別の実施態様においては、酸化還元反応系は、グルタチオン、DTT,β−メルカプトエタノール、β−メルカプトメタノール、シスチン、およびシスタミンの酸化された形態および還元された形態を利用し得る。別の実施態様においては、酸化還元反応系は、好ましくは金属触媒(例えば、銅)の存在下での、空気の酸化による。なお別の実施態様においては、約1:10から約10:1の、好ましくは約1:2から2:1の範囲内の酸化剤に対する還元剤の比が、使用され得る。別の好ましい実施態様においては、キメラタンパク質は、非イオン性の界面活性剤(例えば、ジギトニン、N−オクチルグルコシド)、または双性イオン性界面活性剤(例えば、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパン硫酸(CHAPS)を含む、界面活性剤の存在下で可溶化される。なお別の実施態様においては、再フォールディング反応は、約5.0−10.0の範囲内、好ましくは、約6.0−9.0の範囲内、より好ましくは、約7.0−8.8の範囲内の、pHの範囲で生じる。なお別の実施態様においては、再フォールディング反応は、約0−32℃の範囲内、好ましくは、約4−25℃の範囲内の温度で生じる。ヘテロ二量体が作成される場合は、2つの異なるサブユニットの添加についての最適な比が、経験的に、そして過度の実験を伴うことなく容易に決定され得る。
【0027】
なお別の実施態様においては、本発明は、TGF−βスーパーファミリーの1つのメンバー(「第1のメンバー」)には結合するが、TGF−βスーパーファミリーの異なるメンバー(「第2のメンバー」)には結合しない、抗体のエピトープを決定するための方法を提供する。第1のメンバーのC末端サブドメインの全てまたは一部を、第2のメンバーのものと置きかえる、キメラタンパク質が作成される。抗体は、この第1のメンバー/第2のメンバーのキメラタンパク質に対して、その抗原である野生型の第1のメンバーに抗体が結合することを可能にする条件下で、導入される。抗体がキメラタンパク質に結合する場合は、これは、抗体のエピトープが、第2のメンバーによって置きかえられた第1のメンバーの一部の中には存在しないことを示す。しかし、抗体がキメラタンパク質に結合しない場合は、これは、第2のメンバーによって置きかえられた第1のメンバーの領域の中に抗体のエピトープが存在することを示す。
【0028】
特定の本発明の組成物は、好ましくは、ヌクレオチドのアセンブリによって、および/または合成のDNAを生じるようにDNA制限フラグメントを連結することによって、本明細書中で開示されている原理に従って作製される。DNAは、適切なタンパク質発現ビヒクル中に移され、コードされるタンパク質が発現され、フォールディングされ、そして精製される。特定の構築物は、インビトロでのアゴニスト活性について試験され得る。候補の構築物の三次構造は、繰り返し洗練され、そして本明細書中で開示される原理、コンピューターに基づくタンパク質構造のモデル化、および目的の分子の特異的な特性を改善または調節するための最近開発された合理的な分子設計技術によって補助される、部位特異的変異誘発またはヌクレオチド配列特異的変異誘発によって調節され得る。既知のファージディスプレイまたは他の発現系は、多数の候補の構築物を同時に産生するために開発され得る。続いて、候補の構築物のプールが、例えば、表面固定化されたレセプターを含むクロマトグラフィーカラム、高結合候補物を選択しそして濃縮するための塩勾配溶出、ならびに特定の単離された候補物が鋳型のスーパーファミリーのメンバー(単数または複数)の活性をアゴナイズするかどうかを決定するためのインビボでのアッセイを使用して、変化したおよび/または改善された結合特異性についてスクリーニングされ得る。有用な構築物の同定には、研究室での使用のため、および究極的には、治療的に有用な分子を産生するための商業的に有用な量の構築物を発現する細胞株の産生が続く。好ましい構築物は、一旦、本明細書中に記載されているタンパク質およびDNAの方法論によって同定されそして特徴付けられると、標準的な化学合成方法論によって産生され得る。
【0029】
発見されており、そして本掲載書中で記載されている基本的なノウハウの観点から、改変された形態形成タンパク質(ダイマーのアミノ酸配列を含む)を含むキメラタンパク質を、設計、作成、試験、および使用することが、現在可能である。これは、最適にフォールディングされる場合には、フィンガー1領域、フィンガー2領域、およびヒール領域を規定する三次構造を仮定する。これらは、TGF−βスーパーファミリーのメンバーのレセプターのリガンド結合相互作用表面に対して共に補充し合う。特定のレセプターと結合する能力を獲得したタンパク質は、例えば、所望されるTGF−βスーパーファミリーのメンバーの活性をアゴナイズし得る。実施態様の1つのサブセットにおいては、タンパク質は、細胞性の分化および組織の形態形成の開始(例えば、新しい組織の形成(例えば、骨の形成)を導く細胞の形質転換の開始)をアゴナイズし得る。別の実施態様においては、タンパク質は、好ましいTGF−βスーパーファミリーのメンバーのアミノ酸配列と十分に重複するアミノ酸配列を含む。その結果、これは、ここでその好ましいメンバーの同族のレセプターに優先的に結合し得る。
【0030】
本発明の全てのタンパク質構築物およびそれらに対応するDNAは、有用性のために必要とされる3つの領域を定義するアミノ酸配列の領域(すなわち、フィンガー1、フィンガー2、およびヒール領域)を含み、これらは、それらの適切な立体構造で、そして空間におけるそれらの相対的な位置および方向で維持されている。フィンガーおよびヒール領域についての配列は、本明細書中で同定される任意の既知のTGF−βスーパーファミリーのメンバーの、それぞれのフィンガーおよびヒール領域の配列に対応し得る。あるいは、フィンガーおよびヒール領域は、本明細書中で下記に開示されている原理を使用して本明細書中で以降に発見されたこのスーパーファミリーの新規のメンバーのアミノ酸配列から選択され得る。
【0031】
フィンガーおよびヒール配列はまた、例えば、Smithら(1990)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:118−122(その開示は本明細書中で参考として援用される)に開示されている原理に従って選択される置換アミノ酸残基を利用することによって、アミノ酸置換によって変化され得る。Smithらは、図8に示すアミノ酸の階層の表と同様の、アミノ酸のクラスの階層を開示している。これは、型の全体的な立体構造の変形(これは、さもなくばタンパク質を不活化し得る)を最少にしつつ、別のものについて1つのアミノ酸を合理的に置換するために使用され得る。任意の事象において、天然の領域とわずか70%の相同性、好ましくは80%、そして最も好ましくは少なくとも90%の相同性を有する多くの合成のフィンガー1、フィンガー2、およびヒール領域配列が、活性な構築物を産生するために使用され得ることが、意図される。本明細書中で開示されているように、タンパク質構築物の大きさを、1番目のシステイン上流のN末端領域、または鋳型のTGF−βスーパーファミリーのメンバーの天然のフィンガーおよびヒール領域を短縮することによって有意に減少し得ることが意図される。
【0032】
本発明の上記のおよび他の目的、特徴、および利点は、本発明の好ましい実施態様の以下の詳細な説明からより明らかにされる。
【0033】
(好ましい実施態様の詳細な説明)
本発明の現在好ましい実施態様の詳細な記載を用いてさらに続けるまえに、特定の用語および句の説明を提供する。従って、以下に示す用語または句のそれぞれが本明細書中で少なくとも以下のように定義されることが理解される。
【0034】
本明細書中で使用される場合は、「酸性」または「負に荷電した残基」は、生理学的に適合性である条件を含むがこれに限定されない天然のpHの下でそのR基上に負の電荷を保有している、天然に存在するかまたは合成の任意のアミノ酸残基を含むと理解される。例として限定的ではないが、アスパラギン酸(「Asp」)、およびグルタミン酸(「Glu」)が挙げられる。同様に、塩基性または正に荷電した残基には、天然に存在するかまたは合成によって作製された、生理学的条件下でそのR基上に正の電荷を保有している、任意のアミノ酸残基が挙げられる。例として、限定的ではないが、アルギニン(「Arg」)、リジン(「Lys」)、およびヒスチジン(「His」)が挙げられる。本明細書中で使用される場合には、「親水性」残基は、酸性および塩基性の両方のアミノ酸残基、ならびにそれらのR基上にアミド基を保有している荷電していない残基(これらには、限定的ではないが、グルタミン(「Gln」およびアスパラギン(「Asn」)が挙げられる)、ならびに、そのR基上にヒドロキシル基を保有している極性残基(これらには、限定的ではないが、セリン(「Ser」)およびスレオニン(「Thr」)が挙げられる)が挙げられる。
【0035】
本明細書中で使用される場合には、「生合成」または「生合成の」は、天然に由来するかまたは合成によって誘導されるフラグメントの連結の結果として生じるか、またはそれに起源することを意味する。例えば、限定的ではないが、本明細書中で開示されている1つ以上のサブドメイン(またはそのフラグメント)に対応する連結ペプチドまたは核酸フラグメントを意味する。「化学合成」または「化学合成の」は、化学的な生成手段の結果として生じるかまたはそれに起源することを意味する。例えば、限定的ではないが、市販の供給業者からの標準的な自動合成装置を使用するペプチド配列または核酸配列の合成を意味する。天然のアミノ酸および天然ではないアミノ酸の両方が、本明細書中で教示されているような所望される特性を得るように使用され得ることが意図される。「組換え」産生または技術は、遺伝子操作された産生手段の結果として生じるか、またはそれに起源することを意味する。例えば、限定的ではないが、本発明のキメラタンパク質(またはそのフラグメント)をコードする、遺伝子操作されたDMA配列または遺伝子の発現を意味する。少なくともI.B.1.(a)および(b)節;II節、ならびに少なくとも実施例1、2、および9(III節)において以下に示される教示もまた、上記の意味に含まれる。「合成の」は、非天然に存在すること、または非天然に起源すること、すなわち、天然には存在しないことを意味する。
【0036】
本明細書中で使用される場合は、「対応する残基位置」は、2つの配列が整列される場合に、参照アミノ酸配列中の所定の位置に対応するタンパク質配列中の残基位置をいう。当業者に理解され、そして図1に示すように、BMPファミリーのメンバーの配列は、C末端の活性ドメインにおいて、そして特にフィンガー2サブドメインにおいて高度に保存されている。アミノ酸配列のアラインメントの方法およびプログラムは、当該分野で十分に開発されている。例えば、Alignプログラム(DNAstar,Inc.)のようなコンピュータープログラムによって都合よく実行される、Needlemanら(1970)、J.Mol.Biol.48:443−453の方法を参照のこと。第2の配列中の内部ギャップおよびアミノ酸の挿入は、アラインメントを計算する目的については無視される。それぞれの記述については、代表的なTGF−βスーパーファミリーのメンバーとして、hOP−1(ヒトOP−1、当該分野において「BMP−7」ともいわれる)が以下に提供される。しかし、OP−1は、単に、組織の形態形成を誘導する能力のある真の組織のモルフォゲンのTGF−βのサブクラスの代表的なものにすぎないことが明らかである。
【0037】
「骨形成性タンパク質」または「骨形態形成タンパク質」は、TGF−βスーパーファミリーのタンパク質を意味する。これらは、軟骨および軟骨内での骨の形成を含むがこれらに限定されない、骨格組織の形成が最高になる形態形成事象の全体的なカスケードを誘導し得る。本明細書中で有用な骨形成性タンパク質として、任意の既知の天然に存在するネイティブのタンパク質が挙げられる。これらには、天然に存在するかまたは生合成によって産生されたかにはかかわらず、その対立遺伝子、系統発生的対応物、および他の改変体(例えば、「ムテイン」または「変異タンパク質」を含む)、ならびにタンパク質の一般的な形態形成性のファミリーの新規の骨形成的に活性なメンバーを含む。本明細書中で記載されている場合は、このクラスのタンパク質は、一般的には、ヒトの骨形成性タンパク質1(hOP−1)によって象徴される。本発明の実施において有用な他の骨形成性タンパク質として、骨形成的に活性な形態のタンパク質が挙げられる。これらは、以下のリストに含まれる:OP−1、OP−2、OP−3、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−9、DPP、Vg−1、Vgr、60Aタンパク質、CDMP−1、CDMP−2、CDMP−3、GDF−1、GDF−3、GDF−5、6、7、MP−52、BMP−10、BMP−11、BMP−12、BMP−13、BMP−15、UNIVIN、NODAL、SCREW、ADMP、またはNEURAL。これらは、それらのアミノ酸配列改変体、および/またはそのヘテロ二量体を含む。1つの現在好ましい実施態様においては、本発明の実施において有用な骨形成性タンパク質として、以下のいずれかのものが含まれる:OP−1、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−12、BMP−13、GDF−5,GDF−6,GDF−7、CDMP−1、CDMP−2、CDMP−3、MP−52、ならびにそれらのアミノ酸配列改変体およびホモログ。これらには、それらの種ホモログを含む。なお別の好ましい実施態様においては、有用な骨形成的に活性なタンパク質は、参照の骨形成性配列(例えば、OP−1、OP−2、BMP−2、BMP−4、BMP−5、BMP−6、60A、GDF−5、GDF−6、GDF−7などの保存されている7個のシステインのドメインを定義するC末端配列)をコードするDNAまたはRNAに対して、低い、中程度の、または高いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする核酸によってコードされる配列を含むアミノ酸配列を有するポリペプチド鎖を有する。本明細書中で使用される場合は、中程度のストリンジェントのハイブリダイゼーション条件は、公知技術に従って、40%のホルムアミド、5×SSPE、5×デンハルト溶液、および0.1%のSDS中で、37℃にて一晩のハイブリダイゼーション、そして0.1×SSPE,0.1%のSDS中で50℃での洗浄として規定される。標準的なストリンジェンシーの条件は、市販の標準的な分子クローニングのテキストにおいて十分に特徴付けられている。例えば、Molecular Cloning A Laboratory Manual、第2版、Sambrook、Fritsch、およびManiatis編(Cold Spring Harbor Laboratory Press:1989);DNA Cloning、第1巻および第II巻(D.N.Glover編、1985);Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait編、1984):Nucleic Acid Hybridization(B.D.HamesおよびS.J.Higgins編、1984);ならびにB.Perbal、A Practical Guide To Molecular Cloning(1984)を参照のこと。上記の開示は、本明細書中で参考として援用される。米国特許第5,750,651号、および同第5,863,758号もまた参照のこと。これらの開示は本明細書中で参考として援用される。
【0038】
本発明の実施において有用性を有する関連するタンパク質のTGF−βスーパーファミリーの他のメンバーとして、以下のリストの中で、ネイティブではほとんど再折り畳みされないタンパク質が挙げられる:いくつかを挙げると、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、TGF−β4、およびTGF−β5、種々のインヒビン、アクチビン、BMP−11、ならびにMIS。図1は、TGF−βスーパーファミリーの種々の既知のメンバーの、隣接しているシステインに伴うフィンガー2サブドメインを規定するC末端の残基を列挙する。ほとんど再折り畳みされないリスト上の任意の1つのタンパク質は、本発明の方法によって改善され得、他の既知または発見され得るファミリーのメンバーも同様であり得る。本明細書中でさらに記載されているように、本発明での使用に適切な生物学的に活性な骨形成性タンパク質は、当該分野で認識されているような、ReddiおよびSampathによって記載されている生体アッセイを使用する慣用的な実験によって、同定され得る。有用なタンパク質の詳細な記載が以下に続く。等価物は、慣用的な実験および通常の技能のみを使用して、当業者によって同定され得る。
【0039】
「モルフォゲン」または「形態形成性タンパク質」は、本明細書中で意図される場合は、TGF−βスーパーファミリーのメンバーを含む。これらは、形態形成性であること、すなわち、成熟した哺乳動物において組織の形態形成の発生的なカスケードを誘導し得ることが認識されている(PCT出願番号第US92/01968号を参照のこと)。詳細には、これらのモルフォゲンは、方向付けられていない前駆細胞の増殖を誘導し得、そして適切な環境条件下で組織特異的様式でこれらの刺激された前駆細胞の分化を誘導し得る。さらに、モルフォゲンは、これらの分化した細胞の増殖および維持を支持し得る。これらの形態形成性の活性は、タンパク質が、適切な形態形成を許容する環境において組織の形態形成の発生的なカスケードを開始しそして維持することを可能にし、幹細胞が組織特異的様式で増殖および分化することを刺激し、そして新しい組織の形成が最大になる事象の進行を誘導させる。これらの形態形成活性はまた、タンパク質が、それらの分化の経路から免れるように予め刺激された細胞の「再分化」を誘導することを可能にする。適切な環境条件下では、これらのモルフォゲンもまた方向付けられた細胞の「再分化」を刺激し得ることが予想される。当業者を導くために、種々の組織中の形態形成タンパク質を試験するため、および形態形成タンパク質に典型的な種々の特性について試験するための多数の手段が、本明細書中に記載される。これらの教示が、本発明のネイティブのタンパク質、およびキメラタンパク質の形態形成性の特性を評価するために使用され得ることが、理解される。例えば、いくつかを挙げると、脳、肝臓の形態形成に関する教示については、III節の実施例11A−11Gを参照のこと。
【0040】
本発明の有用なネイティブのタンパク質または親のタンパク質もまた、ヒトのOP−1のC末端の7個のシステインのドメイン内で少なくとも70%のアミノ酸配列相同性を共有するものを含む。保存されている7個のシステインのドメインに対する候補のアミノ酸配列のパーセント相同性を決定するために、候補の配列と7個のシステインのドメインとを整列させる。アラインメントを実行するための最初の工程は、Needlemanら、J.Mol.Biol.48:443(1970)(その教示は本明細書中で参考として援用される)に記載されている動力学的なプログラミングアルゴリズム、およびAlign Program(DNAstar、Inc.によって生産されている市販のソフトウェアパッケージ)のような、アラインメントツールを使用することである。最初のアラインメントを作成した後、次いでこれは、関連するタンパク質のファミリーの複数の配列のアラインメントに対する比較によって改善される。一旦、候補の配列と7個のシステインのドメインとの間でのアラインメントが行われそして改善されると、パーセント相同性のスコアが計算される。各配列の個々のアミノ酸は、互いに対するそれらの類似性に従って連続して比較される。類似性の因子として、同様の大きさ、形状、および電荷が挙げられる。アミノ酸の類似性を決定する1つの特に好ましい方法は、Dayhoffら、5 Atlas of Protein Sequence and Structure 345−352(1978および補遣、本明細書中で参考として援用される)に記載されているPAM250マトリックスである。類似性スコアは、整列された対となった(pairwise)アミノ酸の類似性スコアの合計として最初に計算される。挿入および欠失は、パーセント相同性および同一性の目的については無視される。従って、ギャップペナルティーは、この計算においては使用されない。次いで、生のスコアが、候補の化合物および7個のシステインのドメインのスコアの相乗平均でそれを除算することによって正規化される。相乗平均は、これらのスコアの積の平方根である。正規化された生のスコアが、パーセント相同性である。
【0041】
本明細書中で使用される場合は、「保存的置換」は、対応する参照残基に物理的または機能的に類似である残基である。例えば、これは、同様の大きさ、形状、電荷、化学的特性(共有結合または水素結合を形成する能力を含む)などを有する。特に好ましい保存的置換は、Dayhoffら(1978)、5 Atlas of Protein Sequence and Structure、補遣3、第22章(354−352頁)、Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,D.C.20007(本明細書中で参考として援用される)において、容認された点変異について規定された基準を満たすものである。保存的置換の例としては、類似の特徴を有する別のアミノ酸に対する1つのアミノ酸の置換が挙げられる。例えば、以下の群内での置換は周知である:(a)グリシン、アラニン;(b)バリン、イソロイシン、ロイシン;(c)アスパラギン酸、グルタミン酸;(d)アスパラギン、グルタミン;(e)セリン、スレオニン;(f)リジン、アルギニン、ヒスチジン;および(g)フェニルアラニン、チロシン。用語「保存的改変体」または「保存的なバリエーション」もまた、結果として生じる置換されたポリペプチド鎖に対して結合特異性を有する抗体がまた、置換されていないかまたは親のポリペプチド鎖についての結合特異性(すなわち、それと「交差反応する」かまたはそれと「免疫反応性である」)を有するという条件下で、所定のポリペプチド鎖中の置換されていない親のアミノ酸の代わりに、置換されたアミノ酸を使用することを含む。
【0042】
本明細書中で使用される場合は、「保存されている残基の位置」は、少なくとも1つの他のメンバーの配列中で、同じアミノ酸またはその保存的な改変体によって占有されている参照アミノ酸配列中の位置をいう。例えば、図1においては、参照配列のOP−1と、BMP−2、BMP−4、BMP−5、およびBMP−6とを比較すると、位置2(P)、3(T)、5(L)、7(A)、8(I)、および9(S)などは保存されている位置であり、そして4(K,E)および6(N,S)のような残基などは保存されていない位置である。
【0043】
本明細書中で使用される場合は、フィンガー2サブドメインの「ベース」または「ネック」領域は、OP−1によって例示され、そしてC末端の活性ドメイン中の2つ並んでいるシステインに続く最初の残基から数える場合は、残基1〜10および22−31によって定義される(図1を参照のこと)。他のTGF−βスーパーファミリーのタンパク質のメンバーのOP−1との配列アラインメントから容易に明らかであるように、より長いタンパク質(例えば、BMP−9またはDorsalin)についての対応するベースまたはネック領域は、残基1〜10および23〜32によって定義される:より短いタンパク質(例えば、NODAL)については、対応する領域は、残基1〜10および22〜30によって定義される(図1を参照のこと)。配列番号39(ヒトのOP−1)においては、フィンガー2サブドメインのベースまたはネック領域に対応する残基は、残基397〜406(図1の残基1〜10に対応する)および残基418〜427(図1の残基22〜31に対応する)である。
【0044】
本明細書中で使用される場合は、「アミノ酸配列の相同性」は、アミノ酸配列の同一性および類似性の両方を含む。相同配列は、同一および/または類似のアミノ酸残基を共有する。ここで、類似の残基は、整列された参照配列中の対応するアミノ酸残基の保存的置換、またはその「許容される点変異」である。
【0045】
本明細書中で使用される場合は、用語「キメラタンパク質」、「キメラ」、「キメラポリペプチド鎖」、「キメラ構築物」、および「キメラ変異体」は、任意のTGF−βスーパーファミリーのメンバーの合成の構築物をいう。ここでは、少なくとも1つの定義された領域、ドメイン、またはサブドメイン(例えば、第1のフィンガー1、フィンガー2、またはヒールサブドメイン)のアミノ酸配列は、全体または一部(例えば、少なくとも約3、5、10、または15個の連続しているアミノ酸残基)において、少なくとも1つの他の異なるTGF−βスーパーファミリーのメンバーのタンパク質に由来する第2のアミノ酸配列と置き換えられている。その結果、得られる構築物は、天然には存在しないものとして認識され得、かつ異なるタンパク質供給源に由来するアミノ酸配列を有する。特定の好ましいキメラは、第3の異なるTGF−βスーパーファミリーのタンパク質に由来するサブドメインを含むか、または第2のタンパク質に由来する2つの異なるサブドメインを含む。好ましい実施態様の特徴は、保存されているTGF−βスーパーファミリーのジスルフィド結合が維持されている再折り畳みされた構造であることが、理解される;保存されている1番目、2番目、3番目、5番目、6番目、および7番目のシステイン残基 対 半保存されている4番目の残基の考察については、以下のI.A.節を参照のこと。
【0046】
本明細書中で使用される場合は、有用な発現宿主細胞として、原核生物および真核生物が挙げられる。これには、封入体を作成し得る任意の宿主細胞が挙げられる。特に有用な宿主細胞として、限定的ではないが、E.coliのような細菌宿主、ならびにB.subtilisおよびPseudomonasが挙げられる。他の有用な宿主として、下等な真核生物(例えば、酵母(Saccharomyces cerevisiae))および高等真核生物(Drosophilaのような昆虫細胞、哺乳動物細胞(例えば、CHO)などを含む)が挙げられる。
【0047】
本発明に従って、タンパク質のTGF−βスーパーファミリーのネイティブのBMPまたは他のメンバー(そのヘテロ二量体およびホモ二量体を含む)の特性は、例えば、BMPまたはTGF−βスーパーファミリーのメンバーの1つ以上の生物学的特性を変更するために、タンパク質間でF1サブドメインの規定された領域を交換することによるドメイン交換によって変更される。この発見の結果として、以下のようなTGF−βスーパーファミリーのタンパク質を設計することが可能である:(1)原核生物細胞もしくは真核生物細胞中で組換え的に発現されるか、またはポリペプチドまたはヌクレオチド合成装置を使用して合成されたTGF−βスーパーファミリーのタンパク質;(2)変更されたフォールディング特性を有するTGF−βスーパーファミリーのタンパク質;(3)生理学的に適合性の条件を含むがこれに限定されない、中性のpHの下で変更された溶解度を有するTGF−βスーパーファミリーのタンパク質;(4)変更された等電点を有する;(5)変更された安定性を有するTGF−βスーパーファミリーのタンパク質;(6)変更された組織特異性またはレセプター特異性を有するTGF−βスーパーファミリーのタンパク質;(7)再設計された、変更された生物学的活性を有するTGF−βスーパーファミリーのタンパク質;および/または(8)限定的ではないが、生体適合性マトリックスまたは金属のような固体表面に対する、変更された結合または接着特性を有するTGF−βスーパーファミリーのタンパク質。従って、本発明は、好ましいキメラタンパク質を含有する、迅速に放出される処方物、ゆっくりと放出される処方物、および/または定められた時間に放出される処方物を設計するための機構を提供し得る。他の利点および特徴が、以下の教示から明らかである。さらに、本明細書中で開示される発見を使用して、変更された表面結合/表面接着特性を有するキメラタンパク質が設計され得、そして選択され得る。特に重要な表面として、骨のような天然に存在し得る固体表面、またはコラーゲンもしくは他の生体適合性のマトリックスのような多孔性粒子の表面;または金属を含むプロテーゼインプラントの製作された表面が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で意図される場合は、実質的には、任意の表面が、キメラ構築物の種々の結合についてアッセイされ得る。従って、本発明は、それらの表面結合/表面接着特性において変更を有し、それによってこのようなこのような構築物を、変更されたインビボでの適用(迅速に放出される処方物、ゆっくりと放出される処方物、および/または定められた時間に放出される処方物を含む)について有用にする、多様な機能的な分子を包含する。
【0048】
当業者は、任意の1つ以上の上記の特性を混合および適合させることによって、カスタマイズされたキメラタンパク質(および、それをコードするDNA)の使用を操作するための特定の機会を提供することを理解する。例えば、変更された安定性の特性は、インビボでキメラタンパク質の代謝回転を操作するために使用され得る。さらに、変更されたリフォールディングおよび/または機能のような特性を有するキメラタンパク質の場合においてもまた、フォールディング、機能、および安定性との間に相関関係が存在するようである。例えば、Lipscombら、7 Protein Sci.765−73(1998);およびNikolovaら、95 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 14675−80(1998)を参照のこと。本発明の目的については、安定性の変化は、円偏光二色性、変性剤の濃度、または温度の関数としての安定性の他の指標の周知の技術を使用して慣用的にモニターされ得る。当業者はまた、慣用的な走査熱量測定を使用し得る。同様に、任意の上記の特性と可溶性の特性との間に相関関係が存在するようである。可溶性の場合においては、この特性を操作することが可能であり、その結果、キメラタンパク質は、生理学的適合性の下で幾分可溶性でありそしてその結果として容易に分散するか、またはインビボで投与された場合には各々局在化されたままであるかのいずれかである。
【0049】
適切な組換え、化学合成、または生合成タンパク質およびDNA、ならびに本発明の実施において有用な方法、およびタンパク質構築物を使用および試験するための方法の詳細な記載が、以下に詳細に提供される;また、多数の、限定的ではない例が以下に提供される。この例は、1)本明細書中に記載されている、組換え、化学合成、または生合成のタンパク質、DNA、および方法の有用性を説明する;ならびに、2)これらのタンパク質およびDNA構築物を試験および使用するアッセイを提供する。
【0050】
(I.タンパク質の考察)
(A.TGF−βスーパーファミリーの例示的なメンバーの、生化学的、構造的、および機能的特性)
TGF−β2またはOP−1のいずれかにおけるそれぞれのサブユニットは、特徴的なフォールディングパターンを有する。これは、7個のC末端のシステイン残基のうちの6個を含む。簡潔には、各サブユニット中の4個のシステイン残基が2つのジスルフィド結合を形成し、これらは互いに8残基の環を作製する。一方、2つのさらなるシステイン残基はジスルフィド結合を形成し、これは結び目様の構造を形成するように環を通過する。番号1を割り当てられた7個の保存されているシステイン残基のうちの最もN末端のシステインで開始する番号付けスキームを用いると、2番目および6番目のシステイン残基が8残基の環の1つの側面を閉じるようにジスルフィド結合し、一方、3番目および7番目のシステイン残基は、環の他の側面を閉じるようにジスルフィド結合する。1番目および5番目の保存されているシステイン残基は、結び目の中心を形成するように、環の中心を通ってジスルフィド結合する。アミノ酸配列のアラインメントのパターンは、この構造モチーフがTGF−βスーパーファミリーのメンバーの間で保存されていることを示唆する。4番目のシステインは半保存されており、そして存在する場合には、代表的に、他のサブユニット中の対応するシステイン残基と鎖間ジスルフィド結合(ICDB)を形成する。
【0051】
TGF−β2およびOP−1中の各サブユニットの構造は、これらの主要な三次構造のエレメントおよびN末端領域を含む。構造エレメントは、以下の型の50%を超える二次構造を保有している連続しているポリペプチド鎖の領域から構成される:(1)ループ、(2)□−へリックス、および(3)β−シート。各構造領域についての別の定義の基準は、入口(N末端)および出口(C末端)のペプチド鎖が、約7Å離れて互いにかなり近づいていることである。
【0052】
1番目の保存システインと2番目の保存システインとの間のアミノ酸配列は、本明細書中でフィンガー1領域と呼ばれる、逆平行β−シートフィンガーによって特徴付けられる構造領域を形成する。同様に、5番目の保存システインと6番目の保存システインとの間の残基もまた、フィンガー2領域と本明細書中で呼ばれる、逆平行β−シートフィンガーを形成する。β−シートフィンガーは、一本のアミノ酸鎖であり、β−ターンまたはいくらか長いループによってそれ自体の上に折り畳み戻されるβ−鎖を含む。その結果、この領域に入って、かつこの領域から出るポリペプチド鎖は、1つ以上の逆平行β−シート構造を形成する。3番目の保存されているシステインと5番目の保存されているシステインとの間の残基を含む第3の主要な構造領域は、本明細書中でヒール領域と呼ばれる3個のターンα−へリックスによって特徴付けられる。単量体の構造の構成は、左手の構成と類似であり、ここで、結び目領域が手のひらに相当する位置に配置され、フィンガー1領域が人差し指および中指に相当し、α−へリックスまたはヒール領域が手の踵に相当し、そしてフィンガー2領域が薬指および小指に相当する。その配列がTGF−βスーパーファミリーを通じて保存されていないN末端領域は、親指とほぼ相当する位置に配置されると推定される。
【0053】
立体構造的に活性なTGF−β2の二量体の複合体においては、二量体の複合体中の2つの単量体サブユニットは、2倍の回転の対称性で配向され、その結果1つのサブユニットのヒール領域が、分子のコアを形成する連結されたサブユニットの結び目領域を伴って、別のサブユニットのフィンガー領域と接触する。4番目のシステインは、第2の鎖上のその部分と鎖間ジスルフィド結合を形成し、それによって手のひらの中心で鎖を等しく連結する。従って、形成される二量体は、サブユニット間の対称性の2倍軸を上から下に見た場合には、楕円形の(葉巻型の)分子である。横からみた場合には、分子は、曲がった「葉巻」に似ている。なぜなら、2つのサブユニットは、互いにわずかな角度で配向されているからである。
【0054】
一方のサブユニットに由来するヒール領域、ならびに他方のサブユニットに由来するフィンガー1領域およびフィンガー2領域のそれぞれは互いに相互作用する。これらの3つのエレメントは、同族のレセプターの相互作用する表面に結合するリガンドと相互作用し、そしてそれらに相補性である構造を規定するために、互いに協力する。
【0055】
(フィンガー領域およびヒール領域の選択)
フィンガー領域およびヒール領域を規定するアミノ酸配列が、TGF−βスーパーファミリーの任意の既知のメンバーのそれぞれのフィンガーおよびヒール領域の配列に対応し得ることが、意図される。さらに、本発明の構築物の大きさが、鋳型のTGF−βスーパーファミリーのメンバーの天然のフィンガー領域およびヒール領域を短縮することによって優位に減少させられ得ることもまた、意図される。
【0056】
上記のように、フィンガー領域およびヒール領域を規定するアミノ酸配列は、本明細書中で同定されている、任意の既知のTGF−βスーパーファミリーのメンバーのそれぞれのフィンガー領域およびヒール領域の配列に由来し得るか、または、本明細書中で以後に発見された新規のスーパーファミリーのメンバーのアミノ酸配列に由来するものが、本発明において使用され得る。
【0057】
図6は、フィンガー1領域(図6A)、ヒール領域(図6B)、およびフィンガー2(図6C)領域において並べられた、現在同定されているTGF−βスーパーファミリーのメンバーのアミノ酸配列を要約する。これらの配列は、コンピューターアルゴリズムによって整列され、ここで、これらの配列を最適に配列するために、保存されているアミノ酸配列または二次構造を有することが既知のアミノ酸配列の領域よりもむしろループ構造を規定することが既知のアミノ酸配列の領域中にギャップが挿入された。例えば、可能である場合には、ギャップは、βシートによって規定されるフィンガー1領域およびフィンガー2領域、またはαへリックスによって規定されるヒール領域のアミノ酸配列中には導入されない。ダッシュ(−)は、隣接するアミノ酸間でのペプチド結合を示す。各サブグループについてのコンセンサス配列のパターンは、各サブグループの最下段に示される。
【0058】
それぞれのTGF−βスーパーファミリーのメンバーのアミノ酸配列が整列された後、この整列された配列を使用して、得られた構築物の全体的な三次構造を変更することなく別のアミノ酸またはアミノ酸の群で置換され得るアミノ酸残基を同定する、アミノ酸配列のアラインメントパターンを作製する。フィンガー領域およびヒール領域中の特定の位置で有用であり得るアミノ酸またはアミノ酸の群は、図8に示されるアミノ酸の階層のパターン構造を履行するコンピューターアルゴリズムによって同定される。
【0059】
簡潔には、このアルゴリズムは、4つのレベルの分析を行う。レベルIにおいては、このアルゴリズムは、特定のアミノ酸残基が、アミノ酸配列中の特定な位置で75%を超える頻度で生じるかどうかを決定する。例えば、アミノ酸配列中の特定の位置でグリシン残基が10回のうち8回生じる場合には、グリシンがその位置で指定される。試験される位置が全てギャップからなる場合には、次いで、ギャップ文字(−)がその位置に割り当てられる。そうでなければ、少なくとも1つのギャップが存在する場合には、次いで、「z」(任意の残基またはギャップについての表記)がその位置に割り当てられる。アミノ酸が、特定の位置で候補配列の75%で生じない場合には、アルゴリズムはレベルIIの分析を実行する。
【0060】
レベルIIは、パターンのセットa、b、d、l、k、o、n、i、およびhを規定する。ここでは、l、k、およびoは、共通のアミノ酸残基を共有する。次いで、このアルゴリズムは、アミノ酸配列中の特定の位置で75%以上のアミノ酸残基が上記のパターンの1つを満たすかどうかを決定する。もしそうであれば、次いで、このパターンがその位置に割り当てられる。しかし、パターンlおよびkの両方が同時に満たされ得ることも可能である。なぜなら、これらは同じアミノ酸(詳細には、アスパラギン酸)を共有するからである。lおよびkの同時の割り当てが生じる場合には、次いで、パターンm(レベルIII)が、その位置に割り当てられる。同様に、パターンkおよびoの両方が同時に割り当てられ得ることが可能である。なぜなら、これらが、同じアミノ酸(詳細には、グルタミン酸)を共有するからである。kおよびoの割り当てが同時に起こる場合には、次いで、パターンq(レベルIII)がその位置に割り当てられる。レベルIIのパターンおよびレベルIIIのパターン(mおよびq)のいずれもがアミノ酸配列中の特定の位置を満たさない場合には、アルゴリズムはレベルIIIを実行する。
【0061】
レベルIIIは、パターンのセットc、e、m、q、p、およびjを規定する。ここで、m、q、およびpは、共通のアミノ酸残基を共有する。しかし、パターンqは、レベルIIIの分析においては試験されない。パターンmおよびpの両方が同時に満たされ得ることが可能である。なぜなら、これらが同じアミノ酸(詳細には、グルタミン酸)を共有するからである。mおよびpの同時の割り当てが生じる場合には、次いで、パターンr(レベルIV)がその位置に割り当てられる。配列されたアミノ酸配列中の予め選択された位置で75%のアミノ酸がレベルIIIのパターンを満たす場合には、次いで、レベルIIIのパターンがその位置に割り当てられる。レベルIIIのパターンがその位置に割り当てられない場合には、次いで、アルゴリズムはレベルIVの分析を履行する。
【0062】
レベルIVは、2つの非重複パターンfおよびrを含む。アミノ酸配列中の特定の位置で75%のアミノ酸がレベルIVのパターンを満たす場合には、次いで、そのパターンがその位置に割り当てられる。レベルIVのパターンが割り当てられない場合には、アルゴリズムは、その位置に任意のアミノ酸を示すX(レベルV)を割り当てる。
【0063】
図8においては、レベルIは、20個の天然に存在するアミノ酸を1文字のアミノ酸コードで大文字で列挙する。レベルII−Vは、Smithら(前出)において示されているアミノ酸の階層に基づいて、アミノ酸の群を小文字で規定する。図6に示されているアミノ酸配列は、上記のコンピューターアルゴリズムを使用して整列された。
【0064】
当業者がTGF−βスーパーファミリーの現在同定されているメンバーに基づいて構築物を産生することを望む場合には、次いで、当業者は、図6に示されているアミノ酸配列を使用して、本発明のキメラの産生において有用な、フィンガー1領域、フィンガー2領域、およびヒール領域を提供し得る。本明細書以降に発見されたTGF−βスーパーファミリーのメンバーの場合、新規のメンバーのアミノ酸配列は、本発明の実施に有用なヒールおよびフィンガー領域を規定するために、手動でまたはコンピューターアルゴリズムの手段のいずれかによって、図6に示されている配列とともに整列され得る。
【0065】
以下の表1は、図6−8に示される配列アラインメントパターンを生成するために使用された、TGF−βスーパーファミリーのメンバーのそれぞれのアミノ酸配列を記載する刊行物をまとめる。
【0066】
【表1】
詳細には、本発明の実施において有用なフィンガー1領域を規定するアミノ酸配列が、本明細書中で同定された任意のTGF−βスーパーファミリーのメンバーについてのフィンガー1領域を規定するアミノ酸配列に対応することが、意図される。フィンガー1サブドメインは、ネイティブのタンパク質の特徴である、少なくとも生物学的および/または機能的特性(単数または複数)を付与し得る。有用なインタクトなフィンガー1領域として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:
TGF−β1 配列番号40、残基2から29、
TGF−β2 配列番号41、残基2から29、
TGF−β3 配列番号42、残基2から29、
TGF−β4 配列番号43、残基2から29、
TGF−β5 配列番号44、残基2から29、
dpp 配列番号45、残基2から29、
Vg−1 配列番号46、残基2から29、
Vgr−1 配列番号47、残基2から29、
60A 配列番号48、残基2から29、
BMP−2A 配列番号49、残基2から29、
BMP−3 配列番号50、残基2から29、
BMP−4 配列番号51、残基2から29、
BMP−5 配列番号52、残基2から29、
BMP−6 配列番号53、残基2から29、
Dorsalin 配列番号54、残基2から29、
OP−1 配列番号55、残基2から29、
OP−2 配列番号56、残基2から29、
OP−3 配列番号57、残基2から29、
GDF−1 配列番号58、残基2から29、
GDF−3 配列番号59、残基2から29、
GDF−9 配列番号60、残基2から29、
インヒビンα 配列番号61、残基2から29、
インヒビンβA 配列番号62、残基2から29、
インヒビンβB 配列番号63、残基2から29、
CDMP−1/GDF−5 配列番号83、残基2から29、
CDMP−2/GDF−6 配列番号84、残基2から29、
GDF−6(マウス) 配列番号85、残基2から29、
CDMP−2(ウシ) 配列番号86、残基2から29、および
GDF−7(マウス) 配列番号87、残基2から29。
【0067】
本発明はさらに、周知のタンパク質BMP−12およびBMP−13(その全体の開示が本明細書中で参考として援用されている、米国特許第5,658,882号において開示されている)に由来する対応するフィンガー1サブドメイン配列の使用を意図する。
【0068】
本発明の実施において有用なヒール領域を規定するアミノ酸配列が、本明細書中で同定された任意のTGF−βスーパーファミリーのメンバーの完全なヒール領域を規定するアミノ酸に対応することが、意図される。ヒール領域は、機能的特性および/または折り畳み特性を含む、ネイティブのタンパク質の特性に少なくとも影響を与え得る。有用なインタクトなヒール領域として、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
TGF−β1 配列番号40、残基35から62、
TGF−β2 配列番号41、残基35から62、
TGF−β3 配列番号42、残基35から62、
TGF−β4 配列番号43、残基35から62、
TGF−β5 配列番号44、残基35から62、
dpp 配列番号45、残基35から65、
Vg−1 配列番号46、残基35から65、
Vgr−1 配列番号47、残基35から65、
60A 配列番号48、残基35から65、
BMP−2A 配列番号49、残基35から64、
BMP−3 配列番号50、残基35から66、
BMP−4 配列番号51、残基35から64、
BMP−5 配列番号52、残基35から65、
BMP−6 配列番号53、残基35から65、
Dorsalin 配列番号54、残基35から65、
OP−1 配列番号55、残基35から65、
OP−2 配列番号56、残基35から65、
OP−3 配列番号57、残基35から65、
GDF−1 配列番号58、残基35から70、
GDF−3 配列番号59、残基35から64、
GDF−9 配列番号60、残基35から65、
インヒビンα 配列番号61、残基35から65、
インヒビンβA 配列番号62、残基35から69、
インヒビンβB 配列番号63、残基35から68、
CDMP−1/GDF−5 配列番号83、残基35から65、
CDMP−2/GDF−6 配列番号84、残基35から65、
GDF−6(マウス) 配列番号85、残基35から65、
CDMP−2(ウシ) 配列番号86、残基35から65、および
GDF−7(マウス) 配列番号87、残基35から65。
【0069】
本発明はさらに、周知のタンパク質BMP−12およびBMP−13(その全体の開示が本明細書中で参考として援用されている、米国特許第5,658,882号において開示されている)に由来する対応するヒール領域配列の使用を意図する。
【0070】
本発明の実施において有用なフィンガー2領域を規定するアミノ酸配列が、本明細書中で同定された任意のTGF−βスーパーファミリーのメンバーについてのインタクトなフィンガー2領域を規定するアミノ酸配列に対応することが、意図される。フィンガー2サブドメインは、ネイティブのタンパク質の特徴である、少なくとも折り畳み特性(単数または複数)を付与し得る。有用なインタクトなフィンガー2領域として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:
TGF−β1 配列番号40、残基65から94、
TGF−β2 配列番号41、残基65から94、
TGF−β3 配列番号42、残基65から94、
TGF−β4 配列番号43、残基65から94、
TGF−β5 配列番号44、残基65から94、
dpp 配列番号45、残基68から98、
Vg−1 配列番号46、残基68から98、
Vgr−1 配列番号47、残基68から98、
60A 配列番号48、残基68から98、
BMP−2A 配列番号49、残基67から97、
BMP−3 配列番号50、残基69から99、
BMP−4 配列番号51、残基67から97、
BMP−5 配列番号52、残基68から98、
BMP−6 配列番号53、残基68から98、
Dorsalin 配列番号54、残基68から99、
OP−1 配列番号55、残基68から98、
OP−2 配列番号56、残基68から98、
OP−3 配列番号57、残基68から98、
GDF−1 配列番号58、残基73から103、
GDF−3 配列番号59、残基67から97、
GDF−9 配列番号60、残基68から98、
インヒビンα 配列番号61、残基68から101、
インヒビンβA 配列番号62、残基72から102、
インヒビンβB 配列番号63、残基71から101、
CDMP−1/GDF−5 配列番号83、残基68から98、
CDMP−2/GDF−6 配列番号84、残基68から98、
GDF−6(マウス) 配列番号85、残基68から98、
CDMP−2(ウシ) 配列番号86、残基68から98、および
GDF−7(マウス) 配列番号87、残基68から98。
【0071】
本発明はさらに、周知のタンパク質BMP−12およびBMP−13(その全体の開示が本明細書中で参考として援用されている、米国特許第5,658,882号において開示されている)に由来する対応するフィンガー2サブドメイン配列の使用を意図する。
【0072】
さらに、代表的なフィンガー領域およびヒール領域のアミノ酸配列が、アミノ酸置換によって(例えば、本明細書中に開示されているような置換残基を活用することによって)変更され得るか、またはSmithら(1990)、前出において開示されている原理に従って選択され得ることが、意図される。簡潔には、Smithらは、図8にまとめられているアミノ酸のクラスの階層に類似するアミノ酸のクラスの階層を開示する。これらは、タンパク質機能を含み得る型の全体的な立体構造的なひずみを最少にしながら、1つのアミノ酸を別のアミノ酸で合理的に置換するために使用され得る。任意の事象において、天然の領域とわずか70%の相同性、好ましくは80%の、そして最も好ましくは少なくとも90%の相同性を有する、多くの合成の第1のフィンガー領域、第2のフィンガー領域、およびヒール領域の配列が、本発明の構築物を産生するために使用され得ることが意図される。
【0073】
Smithら(1990)前出に記載されている原理に従って推定される、フィンガー領域およびヒール領域の各位置で好ましいアミノ酸を示すアミノ酸配列のパターンもまた、図6−7に示され、そしてTGF−β;Vg/dpp;GDF;およびインヒビンサブグループのパターンと呼ばれる。各サブグループのフィンガー1、ヒール、およびフィンガー2の配列パターンを規定するアミノ酸配列は、それぞれ、図6A、6B、および6Cに示される。さらに、全体的なTGF−β、Vg/dpp、GDF、およびインヒビンサブグループのパターンを規定するアミノ酸配列は、配列番号64、65、66、および67として、それぞれ配列表に示される。
【0074】
図6A、6B、および6Cに開示され、そして図7にまとめられている、各サブグループについての好ましいアミノ酸配列のパターンは、当業者が、フィンガー1、ヒール、およびフィンガー2のエレメント中の特定の位置で組み込まれ得る代替的アミノ酸を同定することを可能にする。一文字のアミノ酸コードで大文字で示されているアミノ酸は保存されているアミノ酸を示し、これらは共に、フィンガー領域およびヒール領域の構造的および機能的エレメントを規定すると考えられる。図6および7中の大文字の「X」は、任意の天然に存在するアミノ酸がその位置で受容可能であることを示す。図6および7中の小文字の「z」は、ギャップまたは任意の天然に存在するアミノ酸のいずれかがその位置で受容可能であることを示す。小文字は、図8に示されているパターン規定の表に従って示されるアミノ酸を表記し、そしてその位置で有用であるアミノ酸の群を同定する。
【0075】
図6〜7に示されているアミノ酸配列のサブグループに従って、例えば、当業者が、どの適用可能な1つのアミノ酸が、生じるタンパク質構築物中に破壊的な立体化学的変化を誘導することなく別のアミノ酸で置換され得るかを推測し得ることが意図される。例えば、図6Aにおいては、残基番号2および3でVg/dppサブグループのパターンにおいては、リジン残基(K)またはアルギニン残基(R)のいずれかが、生じる構築物の構造に影響を与えることなくこの位置に存在し得ることが意図される。従って、位置2および3での配列パターンは、「n」を含み、これは、図8に従って、リジンまたはアルギニンからなる群から選択されるアミノ酸残基を規定する。従って、天然領域と70%の相同性、好ましくは80%の、そして最も好ましくは少なくとも90%の相同性を有する、多くの合成のフィンガー1領域、フィンガー2領域、およびヒール領域のアミノ酸配列が、本発明の立体構造的に活性な構築物を産生するために使用され得ることが意図される。
【0076】
これらの原理に従って、当業者が、図6および7に示される、TGF−β、Vg/dpp、GDF、またはインヒビンのサブグループのパターンに属するアミノ酸配列のパターンを用いて開始することによって合成構築物を設計し得ることが意図される。従って、従来の組換えまたは合成方法論を使用することによって、予め選択されたアミノ酸が、本明細書中の原理によって指示されるように別のアミノ酸で置換され得、そして生じるタンパク質構築物は以下に提供されるように試験される。
【0077】
TGF−βサブグループのパターンである、配列番号64は、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、TGF−β4、およびTGF−β5を含む、今日までに同定されているTGF−βのサブグループのメンバーの中で共有されている相同性に適応する。以下に示される遺伝子配列は、保存アミノ酸(標準的な3文字コード)ならびに配列内の種々の位置に存在し、そして図8に示される規則によって規定される代替的アミノ酸(Xaa)の両方を含む。
【0078】
【化1】
各Xaaは、独立して、以下のように規定される1つ以上の特定のアミノ酸の群から選択され得る。ここで、
【0079】
【化2】
である。
【0080】
Vg/dppサブグループパターンである配列番号65は、現在までにdpp、vg−1、vgr−1、60A、BMP−2A(BMP−2)、Dorsalin、BMP−2B(BMP−4)、BMP−3、BMP−5、BMP−6、OP−1(BMP−7)、OP−2およびOP−3を含むと同定された、Vg/dppサブグループのメンバー間で共有される相同性を供給する。以下の一般的な配列は、この配列内の可変性位置に存在し、そして図8に示される規則によって規定される、保存されたアミノ酸(標準的な3文字コード)ならびに代替のアミノ酸(Xaa)の両方を含む。
【0081】
【化3】
各Xaaは、独立して、以下のように規定される1つ以上の特定のアミノ酸の群から選択され得る。ここで、
【0082】
【化4】
【0083】
【化5】
である。
【0084】
GDFサブグループパターンである配列番号66は、現在までにGDF−1、GDF−3およびGDF−9を含むと同定された、GDFサブグループのメンバー間で共有される相同性を供給する。一般的な配列(以下に示される)は、この配列内の可変性位置に存在し、そして図8に示される規則によって規定される、保存されたアミノ酸(標準的な3文字コード)ならびに代替のアミノ酸(Xaa)の両方を含む。
【0085】
【化6】
各Xaaは、独立して、以下のように規定される1つ以上の特定のアミノ酸の群から選択され得る。ここで、
【0086】
【化7】
【0087】
【化8】
【0088】
【化9】
である。
【0089】
インヒビンサブグループパターンである配列番号67は、現在までにインヒビンα、インヒビンβAおよびインヒビンβBを含むと同定された、インヒビンサブグループのメンバー間で共有される相同性を供給する。一般的な配列(以下に示される)は、この配列内の可変性位置に存在し、そして図8に示される規則によって規定される、保存されたアミノ酸(標準的な3文字コード)ならびに代替のアミノ酸(Xaa)の両方を含む。
【0090】
【化10】
各Xaaは、独立して、以下のように規定される1つ以上の特定のアミノ酸の群から選択され得る。ここで、
【0091】
【化11】
【0092】
【化12】
【0093】
【化13】
である。
【0094】
(B.組換え体産生考慮事項)
(1.本発明のタンパク質およびDNA構築物の設計および産生)
上で述べたように、本発明の構築物は、当該分野において周知でありそして徹底的に実証された従来の組換えDNA方法論の使用によって、ならびに慣用的なペプチド化学またはヌクレオチド化学および自動化したペプチド合成機またはヌクレオチド合成機を用いた周知の生合成の方法論および化学合成の方法論の使用によって、製造され得る。このような慣用的方法論は、例えば以下の出版物に記載され、その教示は本明細書中で参考として援用する:Hilvert,1 Chem.Biol.201−3(1994);Muirら,95 Proc.Natl.Acd.Sci.USA 6705−10(1998);Wallace,6 Curr.Opin.Biotechnol.403−10(1995);Mirandaら,96 Proc.Natl.Acd.Sci.USA 1181−86(1999);Liuら,91 Proc.Natl.Acd.Sci.USA 6584−88(1994)。本発明中の使用に適したものは、天然に存在するアミノ酸およびヌクレオチド;天然には存在しないアミノ酸およびヌクレオチド;修飾されたアミノ酸および異常なアミノ酸;修飾された塩基;翻訳後に修飾されたアミノ酸および/または修飾された連結、架橋およびエンドキャップ、非ペプチジルボンド、などを含むアミノ酸配列であり、そして、付録2中の表1〜6を含むWorld Intellectual Property Organization(WIPO) Handbook on Industrial Property Information and Documentation,Standard St.25(1998)に開示された部分がさらに挙げられるが、これらに限定されない(これらは本明細書中で参考として援用される)。これらの等価物は、当該分野の知識と共に慣用的実験法のみに依存して、当業者によって評価され得る。
【0095】
例えば、企図されるDNA構築物は、合成ヌクレオチド配列のアセンブリおよび/またはDNA制限酵素フラグメントを連結して合成DNA分子を産生することによって製造され得る。次いでこのDNA分子は、発現ビヒクル(例えば発現プラスミド)へ連結され、そして適切な宿主細胞(例えば、E.coli)へ形質転換される。このDNA分子によってコードされる企図されたタンパク質構築物が、次いで発現され、精製され、リフォールディングされ、特定の特性(例えば、鋳型TGF−βスーパーファミリーメンバーに対する結合親和性を有するレセプターとの結合活性)に関してインビトロにおいて試験され、そしてこの生合成構築物が、鋳型TGF−βスーパーファミリーメンバーの他の適切な特性を模倣するかどうかを評価するために引き続いて試験された。
【0096】
あるいは、合成DNA構築物のライブラリーが、例えば、前もって選んだ領域内のヌクレオチド組成と異なる合成ヌクレオチド配列のアセンブリによって同時に調製され得る。例えば、特異的TGF−βスーパーファミリーメンバーに基づく構築物の産生中に、当業者が、このようなスーパーファミリーメンバーにとって適切なフィンガーおよびヒールの領域を選び得ることは予期される(例えば、図6〜7より)。一旦、適切なフィンガーおよびヒールの領域が選ばれると、当業者は、次いでこれらの領域をコードする合成DNAを産生し得る。例えば、異なるリンカー配列をコードする複数のDNA分子が、フィンガーおよびヒールの配列をコードするDNA分子を含む連結反応に含まれるならば、適切な制限酵素部位および反応条件の思慮深い選択によって、当業者は、各々のDNA構築物がフィンガーおよびヒールの領域をコードするが異なるリンカー配列によって結合されたDNA構築物のライブラリーを産生し得る。その結果生じるDNAは、次いで適切な発現ビヒクル(すなわち、ファージディスプレイライブラリーの調製に有用なプラスミド)へ連結され、宿主細胞へ形質転換され、そして合成DNAによってコードされるポリペプチドは、候補タンパク質のプールを産生するために発現させた。候補タンパク質のプールは、前もって選んだレセプターに対する所望の結合親和性および/または選択性を有する特異的なタンパク質を同定するために引き続いてスクリーニングされ得る。
【0097】
スクリーニングが、候補タンパク質を含む溶液をレセプターが固定化された表面を備えるクロマトグラフィーカラムを通じて通過させることによって実施され得る。次いで、所望の結合特異性を伴うリードタンパク質が、例えば、塩勾配および/または鋳型TGF−βスーパーファミリーメンバーの濃度勾配によって溶出される。このようなタンパク質をコードするヌクレオチド配列は、引き続き単離され得そして特徴付けられ得る。一旦、適切なヌクレオチド配列が同定されると、タンパク質は、従来の組換えDNA方法論またはペプチド合成方法論のいずれかによって、個々の構築物が鋳型TGFβ−スーパーファミリーメンバーの活性を模倣するかどうかを試験するために十分な量が引き続き産生され得る。
【0098】
どちらの手段が本発明の構築物をコードするDNA分子を産生するために採用されても、好ましいタンパク質の三次元構造が、例えば、本明細書中に記載の原理によって援助されるヌクレオチド変異誘発方法論およびファージディスプレイ方法論の組合せによって、結合活性および/または生物学的活性を最適化するために引き続き調節され得ることが企図される。従って、当業者は、多くのこのようなタンパク質を産生し得、そして同時に試験し得る。
【0099】
(a)遺伝子およびタンパク質合成
目的のアミノ酸配列をコードするDNAを製造し、増幅し、そして組換えるための過程は、該して当該分野において周知であり、それゆえ、本明細書中に詳細には記載しない。TGF−βスーパーファミリーメンバーをコードする遺伝子を同定しそして単離する方法はまた、よく理解されており、そして本特許および他の文献に記載される。
【0100】
簡単に、本明細書中に開示された生合成構築物をコードするDNAの構築は、配列特異的にDNAを切断し平滑末端または突出末端を産生する種々の制限酵素、DNAリガーゼ、突出末端を平滑末端化されたDNAへの酵素的付加を可能にする技術、短いまたは中間の長さのオリゴヌクレオチドのアセンブリによる合成DNAの構築、cDNA合成技術、ライブラリーから適切な核酸配列を増幅するためのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術、ならびにTGF−βスーパーファミリーメンバーおよびそららの同族のレセプターの遺伝子を単離するための合成プローブの使用を含む周知の技術を用いて実施される。発現の達成に用いられる(少しの例を挙げれば)細菌、哺乳動物、または昆虫由来の種々のプロモーター配列および他の調節DNA配列ならびに種々の型の宿主細胞はまた、公知でありそして入手可能である。従来のトランスフェクションの技術、およびDNAをクローニングおよびサブクローニングするための同等に従来の技術は、本発明の実施に有用であり、そして当業者に周知である。種々の型のベクター(例えばプラスミドならびに動物ウイルスおよびバクテリオファージを含むウイルス)が用いられ得る。このベクターは、首尾よくトランスフェクトされた細胞に検出可能な表現型特性(ベクターに組換えDNAを首尾よく組み込まれたクローンのファミリーのものを同定するために用い得る特性)を与える種々のマーカー遺伝子を利用し得る。
【0101】
本明細書中に開示された生合成構築物をコードするDNAを得るための方法の一つは、従来の、自動化オリゴヌクレオチド合成機において産生される合成オリゴヌクレオチドのアセンブリに引き続いて適切なリガーゼを伴う連結によるものである。例えば、重複した、相補的なDNAフラグメントは、ホスホルアミダイド化学を用いて合成され得る末端セグメントは、連結中に重合を防ぐためにリン酸化されないままである。合成DNAの一端は、特定の制限エンドヌクレアーゼの作用の部位に相当する末端を伴ったままにし、そして合成DNAの他端は、他の制限エンドヌクレアーゼの作用の部位に相当する末端を伴ったままにする。この相補的DNAフラグメントは、共に連結されて、合成DNA構築物を産生する。
【0102】
あるいはフィンガー1領域、フィンガー2領域およびヒール領域をコードする核酸鎖が、例えば、Sambrookら編(1989)「Molecular Cloning」、Coldspring Harbor Laboratories Press、NYに記載のようなコロニーハイブリダイゼーション手順によって、および/またはInnisら(1990)「PCR Protocols,A guide to methods and applications」、Academic Pressに開示のようなPCR増幅方法論によって、核酸のライブラリーから単離され得る。このフィンガー領域およびヒール領域をコードする核酸は、次いで共に連結され、目的の生合成一本鎖形態単位構築物をコードする合成DNAを産生する。
【0103】
しかし、その複数をコードするDNA構築物のライブラリーは、上述したもののような、標準的な組換えDNA方法論によって同時に産生され得る。例えば、カセット変異誘発またはオリゴヌクレオチド特異的変異誘発の使用によって、当業者は、例えば、あらかじめ定義された部位の範囲内(例えば、リンカー配列をコードするDNAカセットの範囲内)に異なるDNA配列を各々が含む一連のDNA構築物を産生し得る。その結果生じるDNA構築物のライブラリーは、例えば、ファージディスプレイライブラリーもしくはウイルスディスプレイライブラリーまたは真核細胞株(たとえば、CHO細胞株)において引き続き発現され得る;そして特異的レセプターに結合する任意のタンパク質構築物は、アフィニティ精製(例えば、レセプターが固定化された表面を備えるクロマトグラフィーカラムの使用)によって単離され得る。一旦前もって選択されたレセプターに結合する分子が単離されると、それらの結合特性およびアゴニストの特性は、経験的な精製技術を用いて調節され得る。
【0104】
タンパク質および核酸の変異誘発の方法は、周知であり、当該分野に十分に記載されている。Sambrookら、(1990) Molecular Cloning:A Laboratory Manual.、2d ed.(Cold Spring Harbor、N.Y.:Cold Spring Harbor Laboratory Press)を参照のこと。有用な方法は、PCR(重複伸長、PCR Primer(DieffenbachおよびDveksler編、Cold Spring Harbor Press、Cold Spring Harbor、NY、1995、pp.603〜611)を参照のこと);クンケル法の後のカセット変異誘発および一本鎖変異誘発を含む。これは、任意の適切な変異誘発方法が利用され得、そしてこの変異誘発法が本発明の重要な局面とみなされないことは当業者によって認識される。アルギニン(Arg)、グルタミン酸(Glu)およびアスパラギン酸(Asp)を含むアミノ酸をコードするのに的確な核酸コドンはまた、周知でありそして当該分野において記載される。例えば、Lehninger、Biochemistry(Worth Publishers、N.Y.、N.Y.)を参照のこと。アルギニン、グルタミン酸およびアスパラギン酸をコードする標準的なコドンは、Arg:CGU、CGC、CGA、CGG,AGA,AGG;Glu:GAA、GAG;およびAsp:GAU、GACである。本発明のキメラの構築物は、切り替えられる核酸配列またはドメインを整列化すること、ならびに適合性のスプライス部位を同定することおよび/またはPCR重複伸長を用いた適切な乗り換え配列を構築することによって容易に構築され得る。
【0105】
(b)タンパク質発現
本発明の利点の一つは、タンパク質発現およびタンパク質産生、特にタンパク質の商業的に重要な量に関連する。本明細書中に開示するように、キメラタンパク質は、増強された/改良されたリフォールディング特性のような特定の好ましい特性を与えられ得る。さらに、増強された/改良されたリフォールディング特性を伴うキメラタンパク質が、設計され得、そして細菌細胞において発現され得る。そうでなければ、哺乳動物細胞において正しく発現され得なかった。このような増強されたリフォールディングが、活性化型TGF−βスーパーファミリータンパク質の回収および商業的な産生を改良し得ることは予期される。哺乳動物細胞がミスフォールドタンパク質を同定し得、かつこのようなタンパク質が再利用されそして正しくリフォールドされることを可能にする細胞内プロセスを有することもまた予期される。しかし、このようなタンパク質は、究極的にそれらが正しくリフォールドし損なうならば、処分され得る。従って、細胞は、乏しいリフォールドタンパク質の再利用に費やす時間が少ないほど、使用可能なリフォールドタンパク質の産生により多くの時間を費やし得る。例えば、Trombettaら、8 Curr.Opin.Struct.Biol.587〜92(1998)を参照のこと。
【0106】
目的の単一DNA構築物が合成されたならば、それは、発現ベクターへ組み込まれ得、そしてタンパク質発現に適切な宿主細胞へトランスフェクトされ得る。有用な原核生物宿主細胞は、E.coli、およびB.Subtilisを含むが、それに限定されない。有用な真核生物宿主細胞としては、酵母細胞、昆虫細胞、ミエローマ細胞、繊維芽細胞3T3細胞、サル腎臓細胞またはCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ミンク肺上皮細胞、ヒト包皮繊維芽細胞、ヒトグリア芽細胞腫細胞、およびテラトカルシノーマ細胞が挙げられるが、それに限定されない。あるいは、合成遺伝子は、ウサギ網状赤血球溶解物系のような無細胞系において発現され得る。
【0107】
さらにベクターは、転写プロモーターおよび終止配列、エンハンサー配列、適切なリボソーム結合部位配列、適切なmRNA誘導配列、適切なタンパク質プロセッシング配列、タンパク質の分泌に適切なシグナル配列、などを含む組換え体タンパク質の正しい発現を促進する種々の配列を含み得る。目的の遺伝子をコードするDNA配列はまた、潜在的な阻害配列を除去するようにまたは不要な二次構造形成を最小化するように操作され得る。本発明の修飾されたタンパク質はまた、融合タンパク質として発現され得る。トランスフェクトされた後、タンパク質は細胞自身から精製され得、または培養培地から回収され得、次いで所望されたならば特異的なプロテアーゼ部位で切断され得る。
【0108】
例えば、遺伝子をE.coliに発現させるならば、遺伝子は適切な発現ベクターにクローン化される。これは、TrpまたはTacのようなプロモーター配列の下流に操作された遺伝子、および/またはプロテインAのフラグメントB(FB)のようなリーダーペプチドをコードする遺伝子を配置することによって達成され得る。発現中に、その結果生じた融合タンパク質は、細胞の細胞質内の屈折体(reflactile body)に蓄積し、そしてフレンチプレスまたは超音波処理による細胞の崩壊の後に収集され得る。単離された屈折体は、次いで可溶化され、そして発現したタンパク質は、本明細書中に教示されたようにリフォールドされる。
【0109】
もし所望されるならば、真核生物細胞での操作された遺伝子の発現が達成され得る。このことは、細胞および細胞株を必要とし、そしてこれらの細胞および細胞株はトランスフェクトするのに容易であり、再配列されない配列を伴う外来DNAを安定に維持することが可能であり、これらの細胞および細胞株は、効率的な転写、翻訳、翻訳後修飾、およびタンパク質の分泌に必要な細胞内構成成分を有する。さらに、目的の遺伝子を運ぶ適切なベクターもまた、必要である。哺乳動物細胞へのトランスフェクションのためのDNAベクターの設計は、本明細書中に記載されるような目的の遺伝子の発現を促進するために適切な配列(適切な転写開始配列、終止配列、およびエンハンサー配列ならびに、コザックコンセンサス配列のような翻訳効率を増強する配列を含む)を含むべきである。適切なDNAベクターはまた、マーカー遺伝子および目的の遺伝子のコピー数を増幅するための手段を含む。哺乳動物細胞での外来タンパク質の産生の技術水準(有用な細胞、タンパク質発現促進配列、マーカー遺伝子、および遺伝子増幅法を含む)の詳細な総説は、Bendig(1998) Genetic Engineering 7:91〜127に開示される。
【0110】
特定の哺乳動物細胞において外来遺伝子を発現するために有用な最も特徴付けられた転写プロモーターは、SV40初期プロモーター、アデノウイルスプロモーター(AdMLP)、マウスメタロチオネインIプロモーター(mMT−I)、ラウスサルコーマウイルス(RSV)長末端反復(LTR),マウス乳腺腫ウイルス長末端反復(MMTV−LTR)、およびヒトサイトメガロウイルス主要中間初期(intermediate−early)プロモーター(hCMV)である。これらのプロモーターのすべてに関するDNA配列は、当該分野において公知であり、そして商業的に利用可能である。
【0111】
dhfr-細胞株の選択可能なDHFR遺伝子の使用は、哺乳動物細胞系における遺伝子の増幅に有用な、十分に特徴付けられた方法である。簡単に、このDHFR遺伝子は、目的の遺伝子を運ぶベクター上に提供され、そしてDHFRによって代謝される細胞傷害性の薬剤メトトレキセートの漸増濃度の付加は、目的の関連遺伝子増幅と同様にDHFR遺伝子コピー数の増幅を導く。トランスフェクトされたチャイニーズハムスター卵巣細胞株(CHO細胞)において選択可能で、増幅可能なマーカー遺伝子としてのDHFRは、当該分野において特に十分に特徴付けられている。他の有用な増幅可能なマーカー遺伝子は、アデノシンデアミナーゼ(ADA)遺伝子およびグルタミンシンターゼ(GS)遺伝子を含む。
【0112】
細胞/細胞株の選択はまた、重要であり、そして実験者の要求に依存する。COS細胞は、本発明の生合成構築物を急速にスクリーニングするために有用な量を提供する、高いレベルの一過性の遺伝子発現を提供する。COS細胞は、代表的には目的の遺伝子を運ぶシミアンウイルス40(SV40)ベクターと共にトランスフェクトされる。トランスフェクトされたCOS細胞は、最終的に死滅し、それ故に所望のタンパク質産生物の長期間の産生が妨げられる。しかし、一過性の発現は、安定な細胞株の開発のために必要とされる時間のかかる過程を必要とせず、従って結合活性について予備構築物を試験するために有用な技術を提供する。
【0113】
本発明の方法および生合成組換え体または化学合成タンパク質の個々の利点は、それらが、過剰発現の結果、封入体(そこからタンパク質が再可溶化されるべきで、そしてインビトロでリフォールディングされるべきである)の形成が生じるE.coliの系および他の系のような、酵母細胞系および細菌細胞系における使用に十分適するということである。TGF−βスーパーファミリーメンバータンパク質変異体が哺乳動物細胞内で作られ得るとしても、いくつかの設計されたタンパク質構築物および変異体は、哺乳動物細胞において不安定であるようであり、そして細菌細胞を用いかつインビトロで変異体をリフォールディングすることによって、当該分野の現在の技術水準において、唯一作られ得る。本発明の実施において有用なタンパク質の詳細な記載は、それらをどのように作り、用い、そして骨形成活性について試験するかを含み、米国特許番号5,266,683および5,011,691を含む多数の刊行物(それらの開示は本明細書中に参考として援用される)ならびに本明細書中に列挙される任意の刊行物(その開示は本明細書中に参考として援用される)において、開示される。
【0114】
簡単に、本発明のキメラ型は、標準的な、周知の方法を用いて細菌および酵母において発現されそして産生され得る。全長の成熟した型またはC末端の7つのシステインのドメインのみを規定する短い配列は、宿主細胞に提供され得る。N末端配列を修飾して細菌での発現を最適化することは、好ましくあり得る。例えば、未変性のOP−1の細菌での発現に対して適切な型は、成熟した、活性配列をコードする配列(配列番号39の残基293〜431)またはそのC末端の7つのシステインのドメインをコードするフラグメント(配列番号39の残基330〜431)である。本来のセリン残基と置き換わって、メチオニンが、293位に導入され得、またはメチオニンは、このセリン残基の前方にあり得る。あるいは、メチオニンは、天然の配列の最初の36残基(残基293〜329)の中の任意の場所に導入され得る。DNA配列は、精製を改善するために(例えば、IMACカラム上での精製を補助するために「6His」テールを付加することによって、またはIgG/カラム上での精製を容易にするFBリーダー配列を用いることによって)N末端でさらに修飾され得る。これらおよび他の方法は、当該分野において十分に記載されかつ周知である。他の細菌種および/またはタンパク質は、それらから得た変異BMPの収率を最適化するために類似の修飾から要求されるかまたは利益を得る。このような修飾は、十分に当業者のレベル内であり、そして本発明の実質的な局面とみなさない。
【0115】
合成核酸は、好ましくは選択した宿主細胞に過剰発現させるために適切なベクター内へ挿入される。選択した宿主細胞においてBMPのような異種のタンパク質の発現を方向付け得る限りは、任意の発現ベクターが用いられ得る。有用なベクターとしては、少し例を挙げれば、プラスミド、ファージミド、ミニクロモソームおよびYACが挙げられる。他のベクター系は、周知であり、そして当該分野において特徴付けられている。このベクターは、代表的にはレプリコン、一つ以上の選択可能なマーカー遺伝子配列、および宿主細胞に高いコピー数のベクターを維持するための手段を含む。周知の選択可能なマーカー遺伝子は、アンピシリン、テトラサイクリンなどのような抗生物質および重金属耐性を含む。酵母細胞での使用するために有用な選択可能なマーカー遺伝子は、栄養要求性の酵母変異宿主とともに使用のためのURA3遺伝子、LEU2遺伝子、HIS3遺伝子またはTRP1遺伝子を含む。加えて、ベクターもまた、目的の遺伝子を発現するための適切なプロモーター配列(これは誘導性であっても、誘導性でなくてもよい)、および所望であれば、有用な転写開始部位および翻訳開始部位、ターミネーター、ならびに目的の遺伝子の転写および翻訳を最大化し得る他の配列を含む。細菌細胞において特に有用な、十分特徴付けられたプロモーターとしては、少し例を挙げれば、lacプロモーター、tacプロモーター、trpプロモーター、およびtppプロモーターが挙げられる。酵母で有用なプロモーターとしては、例えば、ADHI、ADHII,またはPHO5プロモーターが挙げられる。
【0116】
(c)リフォールディングの考慮事項
例えばE.coliによって産生されたタンパク質は、第一に封入体より単離され、次いでグアニジン塩酸または尿素のような変性剤またはカオトロピック剤によって、好ましくは約4〜9Mの範囲でそして高い温度(例えば25〜37℃)および/または塩基性pH(8〜10)で可溶化される。あるいは、タンパク質は、酸性化によって(例えば、酢酸またはトリフルオロ酢酸を用いて)、一般に1〜4の範囲のpHで可溶化される。好ましくは、β−メルカプトエタノールまたはジチオトレイトール(DTT)のような還元剤が、可溶化剤と組合せて用いられる。この可溶化された異種のタンパク質は、透析によっておよび/または公知のカラムクロマトグラフィーの方法によって(例えば、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、または逆相高性能液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)などによって)、可溶化したカオトロープからさらに精製され得る。
【0117】
本発明に従って、可溶化されたキメラは、以下のようにリフォールディングされ得る。溶解したタンパク質は、リフォールディング媒体(代表的には、約pH5.0〜10.0の範囲のpH、好ましくは約pH6〜9の範囲、ならびに界面活性剤および/またはカオトロピック剤を含むpHトリス緩衝化媒体)中に希釈される。有用な市販の入手可能な界面活性剤は、例えば、NP40(Nonidet40)、CHAPS(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパネスルフェートのような)、ジギトニン、デオキシコレート、またはN−オクチルグルコシドのような、イオン性、非イオン性、または双性イオン性であり得る。有用なカオトロピック剤としては、グアニジン、尿素、またはアルギニンが挙げられる。好ましくはカオトロピック剤は、約0.1〜10Mの範囲、好ましくは0.5〜4Mの範囲の濃度で存在する。CHAPSが界面活性剤の場合、好ましくは溶液の約0.5〜5%、さらに好ましくは溶液の約1〜3%含まれる。好ましくは溶液はまた、少し例を挙げると酸化型および還元型のグルタチオン、DTT,β−メルカプトエタノール、β−メルカプトメタノール、システインまたはシスタミンのような適切な酸化還元系を含む。好ましくは、酸化還元系は、還元剤対酸化剤の比が約1:1から約5:1の範囲で存在する。グルタチオン酸化還元系が用いられる場合、還元型グルタチオン対酸化型グルタチオンの比は、還元型対酸化型が好ましくは約0.5対5;さらに好ましくは1対1;そして最も好ましくは2対1の範囲である。好ましくは緩衝液はまた、約0.25〜2.5Mの範囲、好ましくは約0.5〜1.5Mの範囲、最も好ましくは約1Mの範囲の塩(代表的にはNaCl)を含む。当業者は、上記の条件および媒体が、慣用的実験法のみを用いて最適化され得ることを認識する。このような変動および改変は、本発明の範囲内である。
【0118】
好ましくは、特定のリフォールディング反応のためのタンパク質濃度は、約0.001〜1.0mg/mlの範囲であり、さらに好ましくはこれは約0.05〜0.25mg/mlの範囲であり、最も好ましくは0.075〜0.125mg/mlの範囲である。当業者によって認識されるように、より高濃度が、凝集をより多く産生する傾向がある。ヘテロダイマーが産生される場合(例えばOP−1/BMP−2またはBMP−2/BMP−6ヘテロダイマー)、好ましくは個々のタンパク質は、等量のリフォールディング緩衝液に提供される。
【0119】
代表的に、リフォールディング反応は、約4℃〜約25℃の範囲の温度にて生じる。より好ましくは、リフォールディング反応は、4℃にて実行され、完了まで行かせる。代表的に、リフォールディングは約1日〜7日において完了し、一般的に、16〜72時間または24〜48時間以内であり、タンパク質に依存する。当業者に理解されるように、リフォールディング率はタンパク質により変動し得、そしてより長いリフォールディング時間およびより短いリフォールディング時間が意図され、そして本発明の範囲内である。本明細書中で使用される場合、「良好なリフォルダー(good refolder)」タンパク質は、フォールディング反応後、リフォールディング反応における全タンパク質と比較される場合(本明細書中に記載される任意のリフォールディングアッセイにより測定され、そしてさらなる精製を必要としない場合)、少なくとも、およそ10%のタンパク質、より好ましくは、少なくともおよそ20%のタンパク質およびさらにより好ましくは少なくともおよそ25%タンパク質、ならびに最も好ましくは、25%よりも多くのタンパク質がリフォールディングされるタンパク質である。例えば、当該分野におて「良好なリフォルダー」タンパク質と考えられているネイティブなBMPには、BMP−2、CDMP−1、CDMP−2およびCDMP−3が挙げられる。BMP−3はまた、合理的に十分にリフォールディングされる。対照的に、「乏しいリフォルダー」タンパク質は、1%未満の最適にフォールドされたタンパク質を産生する。条件が、本明細書中に開示されるように最適に、混合かつ一致される場合、特定の実施態様は、最適にリフォールドされた状態においておよそ25%以上のタンパク質を生じ得る。
【0120】
(2.スクリーニング、生物学的活性の結合および試験のためのアッセイの要旨)
どのタンパク質発現方法論、収集方法論、およびフォールディング方法論が使用されるかとは関係なく、特定のキメラタンパク質が、予め選択されたレセプターに優先的に結合し得、そして現在、周知でありかつ徹底的に当該分野において実証された標準的な方法論(すなわち、リガンド/レセプター結合アッセイは)を使用して同定され得る。例えば、:Legerskiら、(1992)Biochem.Biophys.Res.Comm.183:672〜679;Frakarら、(1978)Biochem.Biophys.Res.Comm 80:849〜857;Chioら、(1990)Nature 343:266〜269;Dahlmanら、(1988)Biochem 27:1813〜1817;Straderら(1989)J.Bio.Chem.264:13572〜13578;およびD’Dowdら、(1988)J.Biol.Chem.263;15985〜15992を参照のこと。
【0121】
代表的に、リガンド/レセプター結合アッセイにおいて、予め選択されたレセプターに対する公知の定量可能な親和性を有するネイティブまたは親の目的のTGF−βスーパーファミリーメンバーが、検出可能な部分(例えば、放射性標識、色素生産性標識、または蛍光発生標識)を用いて標識される。精製されたレセプター、レセプター結合ドメインフラグメントまたはその表面に目的のレセプターを発現する細胞のアリコートが、種々の濃度の未標識キメラタンパク質の存在下において、標識されたTGF−βスーパーファミリーメンバーとともにインキュベートされる。候補キメラの相対結合親和性は、標識されたTGF−βスーパーファミリーメンバーとそのレセプターとの結合を阻害するキメラの能力を定量化することにより測定され得る。このアッセイを実施する際に、固定された濃度のレセプターおよびTGF−βスーパーファミリーメンバーが、未標識キメラの存在下および非存在下においてインキュベートされる。感度は、標識化テンプレートTGF−βスーパーファミリーメンバーを添加する前に、キメラと共にそのレセプターをプレインキュベートすることにより増加され得る。標識化コンペティター(competitor)が添加された後、十分な時間が適切なコンペティター結合を可能にし、次いで、遊離した標識スーパーファミリーメンバーおよび結合した標識スーパーファミリーメンバーが、互いに分離され、そして一方または他方が測定される。
【0122】
スクリーニング手順の実施において有用な標識には、放射活性標識(すなわち125I、131I、111Inまたは77Br)、色素生産性標識、分光学的標識(例えば、Molecular Probes,Inc.,Eugene,ORにより、Haughland(1994)「Handbook of Fluorescent and Research Chemicals第5版」において開示される標識)化学発光基質または蛍光発生基質と組み合わせて使用される、または高回転率を有する複合体化酵素(すなわち、セイヨウワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、またはβ−ガラクトシダーゼ)が挙げられる。
【0123】
生物学的活性、すなわち、生じたキメラ構築物のアゴニスト特性またはアンタゴニスト特性が、従来のインビボおよびインビトロアッセイを使用して続いて特徴付けされ得るこのアッセイは、任意のTGF−βスーパーファミリーメンバーの生物学的活性を測定するために開発された。しかし、使用されるこの型のアッセイは、キメラが基づくTGF−βスーパーファミリーメンバーに依存する。例えば、天然のOP−1タンパク質に基づくキメラ構築物が、任意の生物学的アッセイを使用してアッセイされ得る。このアッセイはOP−1活性を測定するために現在まで開発された(例えば、下記に示される例証のアッセイを参照のこと)。
【0124】
最適にリフォールディングされたダイマータンパク質は、任意の周知かつ良く特徴付けられた多くのアッセイを使用して、容易に評価され得る。特に、3つのアッセイ(すべてが周知かつ当該分野においてよく記載される)任意の1つ以上のおよびさらに下記に記述されるアッセイが、利益を得るために使用され得る。
【0125】
有用なリフォールディングアッセイは、以下の1つ以上を含む。第1に、ダイマーの存在が、還元剤(例えば、DTT)の非存在下における標準的なSDS−PAGEまたはHPLC(例えば、C18逆相HPLC)のいづれかによって、視覚的に検出され得る。本発明のダイマータンパク質は、モノマーサブユニット(これは約14〜18kDaの見かけの分子量を有する)と比較して、約28〜36kDaの範囲内の見かけの分子量を有する。ダイマータンパク質は、市販の分子量標準と比較することにより電気泳動ゲル上で容易に視覚化され得る。このダイマータンパク質はまた、C18RP HPLC(45〜50%アセトニトリル:0.1%TFA)から約19分で溶出する(哺乳動物により産生されるhOP−1は約18.95分で溶出する)。第2のアッセイは、ヒドロキシアパタイトに結合するその能力によって、ダイマーの存在を評価する。最適にフォールドされたダイマーは、ヒドロキシパタイトカラムとpH7、10mMリン酸、6M尿素、および0.1〜0.2M NaCl(ダイマーは0.25M NaClで溶出する)においてモノマー(実質的にそれらの濃度において結合しない(モノマーは0.1M NaClで溶出する))と比較してよく結合する。第3のアッセイは、このタンパク質のトリプシンまたはペプシン消化に対する耐性により、ダイマーの存在を評価する。フォールドされたダイマー種は、実質的に両方の酵素(特にトリプシン)に対して耐性であり、これは成熟タンパク質のN末端の小さな部分のみを切断し、未処理のダイマーよりもサイズにおいてわずかに小さい生物学的に活性なダイマー種のみを残す(トリプシン切断後、各モノマーは22アミノ酸だけ小さい)。対照的に、モノマーおよびミスフォールドされたダイマーは、実質的に分解される。このアッセイにおいて、このタンパク質は、標準的な条件(例えば、標準的な緩衝液(例えば、4M尿素含有、50mM Tris緩衝液、pH8.0、100mM NaCl、0.3%Tween−80および20mMメチルアミン)における消化)を使用して、酵素消化に供される。消化をおよそ16時間、37℃で生じさせ、そしてその産物は任意の適切な手段(好ましくは、SDS−PAGE)によって視覚化される。
【0126】
リフォールドされたキメラタンパク質(例えば、BMP)の生物学的活性は、このアッセイは下記のような多くの任意に方法によって容易に評価され得る。例えば、このタンパク質の軟骨内性骨形成を誘導する能力は、よく特徴付けされたラット皮下骨アッセイを使用して評価され得、下記に詳細に記載される。このアッセイにおいて、骨形成は、組織学ならびにアルカリホスファターゼおよび/またはオステオカルシン産生によって測定される。さらに、高い特異性の骨形成活性を有する骨形成タンパク質(例えば、OP−1、BMP−2、BMP−4、BMP−5およびBMP−6)はまた、インビトロのラット骨芽細胞または骨肉腫細胞ベースのアッセイにおいてアルカリホスファターゼ活性を誘導する。このようなアッセイは、当該分野においてよく記載されており、本明細書中において下記に詳細に記載される。例えば、Sabokdarら、(1994)Bone and Mineral27:57〜67;Knutsenら、(1993)Biochem.Biophys.Res.Commun.194:1352〜1358;およびMaliakalら、(1994)Growth Factors 1:227〜234)を参照のこと。対照的に、低い特異性の骨形成活性を有する骨形成タンパク質(例えば、CDMP−1およびCDMP−2)は、例えば、細胞ベースの骨芽細胞アッセイにおけるアルカリホスファターゼ活性を誘導しない。従って、このアッセイは、BMP変異体の生物学的活性を評価するための準備方法を提供する。例えば、BMP−2、BMP−4、BMP−5、BMP−6またはOP−1よりも低い特異性の活性を有するが、CDMP−1、CDMP−2およびCDMP−3はすべて骨形成を誘導するための成分である。逆に、CDMP−1、CDMP−2またはCDMP−3よりも低い特異性の活性を有するが、BMP−2、BMP−4、BMP−5、BMP−6およびOP−1はすべて関節軟骨形成を誘導し得る。従って、CDMP変異体(細胞ベースのアッセイにおいてアルカリホスファターゼ活性を誘導することに対してコンピテントな変異体であることが本明細書中に設計かつ記載される)は、ラット動物バイオアッセイにおいてより高い特異性の骨形成を実証することが予期される。同様に、CDMP−1、CDMP−2またはCDMP−3タンパク質の対応する位置に存在する置換を含むことを本明細書中で設計かつ記載されるOP−1変異体は、ラットアッセイにおいて骨を誘導し得るが、細胞ベースのアッセイにおけるアルカリホスファターゼ活性を誘導せず、したがって、インビボ関節軟骨アッセイにおいて、活性を誘導する高度に特異的な間接軟骨を有することが予期される。本明細書中下記に記載されるように、CDMP活性についての適切なインビトロアッセイは、マウス胚の前骨芽細胞またはマウス癌細胞(例えば、ATDC5細胞)を利用する。下記実施例6を参照のこと。
【0127】
TGF−β活性は、このタンパク質の上皮細胞増殖を阻害する能力によって容易に評価され得る。有用なよく特徴付けられたインビトロアッセイは、ミンク肺細胞または黒色種細胞を利用する。実施例7を参照のこと。TGF−βスーパーファミリーの他のメンバーについての他のアッセイは、文献においてよく記載されており、そして、過度の実験を伴わずに実施され得る。
【0128】
(3.処方および生物活性)
生じたキメラタンパク質は、インビボの事象を増強、阻害または他の調節をするための治療の一部として個体に提供され得、その事象には、TGF−βスーパーファミリーメンバーと1つ以上のその同族レセプターとの間の結合相互作用がげられるが、限定されない。下記のように、この構築物は薬学的組成物において処方され得、そして任意の適切な手段(好ましくは、直接または体系的に、例えば、非経口的または経口的に)よって、形態形成的に有効な量において投与され得る。好ましいキメラタンパク質をコードする、生じたDNA構築物はまた、遺伝子治療の目的のために、レシピエントに直接投与され得、このようなDNAが、キャリア成分を伴うか、もしくは伴わずに、またはマトリックス成分を伴うか、もしくは伴わずに投与され得る。あるいは、このようなDNA構築物を移入された細胞は、レシピエントにおいて移植され得る。このような物質および方法は、当該分野において周知である。
【0129】
本明細書中に開示されるこの任意の構築物が直接(例えば、注射により局所的に、所望される組織部位に)または非経口的に(例えば、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、眼窩内投与、眼投与、脳室内投与、頭蓋内投与、関節内投与、脊髄内投与、槽内投与、腹腔内投与、頬投与、直腸投与、膣投与、鼻腔内投与によって、またはエアロゾル投与によって)提供される場合、この治療的組成物は、好ましくは水溶液の部分を含む。この溶液は好ましくは生理学的に受容可能であり、故に、患者への所望の構築物の送達に加えて、この溶液は、患者の電解質バランスおよび体積バランスに別の不利な影響を及ぼさない。従って、この治療分子のための水性媒体は、例えば、通常の生理的食塩水(0.9%NaCl、0.15M)、pH7〜7.4または他の薬学的に受容可能なその塩の水性媒体を含み得る。
【0130】
経口または非経口的投与のための有用な溶液は、薬学的分野において周知の任意の方法によって調製され得る(例えば、Remington’s Pharmaceutical Science,(Gennaro,A.編),Mack Pub.,1990に記載される)。例えば、処方物はポリアルキレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール)、野菜起源の油、水素化ナフタレンなどを含み得る。特に、直接投与するための処方物は、グリセロールおよび他の高い粘度の組成物を含み得る。生体適合性、好ましくは生体再吸収可能な(bioresorbable)ポリマー(例えば、ヒアルロン酸、コラーゲン、リン酸三カルシウム、ポリ酪酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、およびラクチド/グリコリドコポリマーを含む)が、インビボでのモルフォゲンの放出を制御するための有用な賦形剤であり得る。
【0131】
これら治療的分子のための他の潜在的に有用な非経口的送達系は、エチレンビニル酢酸コポリマー粒子、浸透圧ポンプ(osmotic pump)、移植可能な注入系(implantable infusion system)およびリポソームを含む。吸入投与のための処方物は、賦形剤として例えばラクトースを含み得るか、あるいは、例えば、ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル、グリココール酸およびデオキシコール酸を含む水溶液もしくは点鼻薬の形態における投与のための油性溶液になり得るか、またはゲルとして鼻腔内に適用される。
【0132】
最終的に、治療的分子は、単独または他の組織形態形成に影響を及ぼすことが既知である他の分子すなわち、組織を修復ならびに再生し得、そして/または炎症を阻害し得る分子と組み合わせて投与され得る。骨粗鬆症個体における骨組織増殖を刺激するための有用な補因子の例には、例えば、ビタミンD3、カルシトニン、プロスタグランジン、副甲状腺ホルモン、デキサメサゾン、エストロゲン、およびIGF−IまたはIGF−IIが挙げられるが、これらに限定されない。神経組織の修復および再生のために有用な補因子は、神経増殖因子を含み得る。他の有用な補因子は、症状軽減補因子(symptom alleviating cofactor)が挙げれ、これには防腐剤、抗生物質、抗ウイルス剤および抗真菌剤ならびに鎮痛剤および麻酔薬が含まれる。
【0133】
治療的分子はさらに、薬学的に受容可能な非毒性賦形剤およびキャリアを有する混和剤によって、薬学的組成物に処方され得る。上記のように、そのような組成物は、特に脂質溶液または懸濁液の形態において、非経口的投与のために調製され得;特に錠剤およびカプセルの形態において、経口投与のために調製され得;または鼻腔内では、特に粉末、点鼻薬またはエアロゾルの形態において調製され得る。組織表面への癒着が所望される場合、この組成物は、フィブリノゲン−トロンビン組成物または他の生接着性組成物(例えば、PCT US91/09275に開示(その開示は参考として援用される)されるような)中に分散される生合成構築物を含み得る。次いで、この組成物は、塗布され、噴霧され、さもなくば所望の組織表面に適用される。この組成物は、治療的に有効量(例えば、その量は、所望される効果を誘導するのに十分な時間のために標的組織に適切な濃度の形態単位を提供する)においてヒトまたは他の哺乳動物への非経口的投与または経口的投与のために処方され得る。
【0134】
この治療的分子は、組織保存溶液または器官保存溶液の部分を含む場合、任意の市販の保存溶液が都合よく使用され得る。例えば、当該分野において公知の有用な溶液には、Collins溶液、Wisconsin溶液、Belzer溶液、Eurocollins溶液および乳酸加リンガー溶液が挙げられる。保存溶液および有用な成分の詳細な記載は、例えば、米国特許第5,002,965号において見出され得、その開示は、本明細書中に参考として援用される。
【0135】
いくつかのタンパク質構築物は(例えば、Vg/dppサブグループのメンバーに基づくタンパク質構築物)はまた、マトリックスと組み合わされる場合、高レベルのインビボ活性を示すことが意図される。例えば、米国特許第5,266,683号を参照のこと(この開示は本明細書中に参考として援用される)。現在好ましいマトリックスは、天然における外因性マトリクス、同種異型マトリクスまたは自原性マトリックスである。しかし、いくつかであるが、名前を挙げればポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ酪酸、その誘導体およびコポリマーを含む合成材料もまた使用されて適切なマトリックスを産生し得る。好ましい合成および天然に由来するマトリックス材料、それらの調製、本発明の形態形成タンパク質とともにそれらを処方するための方法および投与の方法は当該分野において周知であり、そのことから本明細書中において詳細に議論されない。例えば、米国特許第5,266,683号を参照のこと(この開示は、本明細書中において参考として援用される)。さらに、補綴デバイスのマトリックスまたは金属表面との結合、接着、または会合は、本明細書中に開示される材料または方法を使用して変えられ得ることに起因するということが本明細書中において意図される。例えば、増強されたマトリックス接着特性を有する本発明のマトリックスおよび骨活性キメラを含むデバイスが、徐放デバイスとして使用され得る。当業者は、その変動および操作は、現在、本明細書中における教示を考慮に入れると可能であることを理解する。
【0136】
当業者によって理解されるように、治療的組成物中の記載される化合物の濃度は多数の因子(投与されるべき形態形成有効量、使用される化合物の化学的特徴(例えば、疎水性)、および投与経路)に依存して変化する。投与されるべき薬物の好ましい投薬量もまた、おそらく、疾患、組織損失または欠損の型および程度、特定の患者の全体の健康状態、選択された化合物の相対的な生物学的有効性、この化合物の処方、処方物中の賦形剤の存在および型ならびに投与経路のような変数に依存する。大まかに言えば、本発明の治療的分子は、1日あたり体重の約10ng/kg〜約1g/kgの範囲の代表的用量で個体に提供され得る(好ましい用量範囲は、体重の約0.1mg/kg〜100mg/kgである)。
【0137】
(II 特定の改変されたモルフォゲン構築物)
一般的に、本発明の改変されたモルフォゲンは、例えば、フィンガー1サブドメインのドメイン交換領域(domain−swapping region)により産生されるキメラ性状を示し、これは、フォールディングおよび/またはこのモルフォゲンの活性を変化させる。特定の好ましい実施態様において、改変されたモルフォゲンは、フィンガー1サブドメインのサイン配列の特定領域を含み、このサブドメインは変更されたレセプターの特異性をモルフォゲンに与え、安定性、溶解性ならびに生物活性および生物特異性(biospecificity)を変化させる。
【0138】
本発明に従って、ネイティブなBMPの性状またはTGF−βスーパーファミリーのタンパク質の他のメンバー(そのヘテロダイマーおよびホモダイマーを含む)は、ドメイン交換によって変えられる(例えば、BMPまたはTGF−βスーパーファミリーメンバーの1つ以上の生物学特性を変更するためにタンパク質間のF1サブドメイン限定領域を交換することによって)。この発見の結果として、TGF−βスーパーファミリータンパク質を、以下のように設計することが可能である;(1)TGF−βスーパーファミリータンパク質がポリペプチドまたはヌクレオチド合成器を使用して合成された原核細胞または真核細胞において組み変え的に発現される;(2)TGF−βスーパーファミリータンパク質が、変更されたフォールディング性状を有する;(3)TGF−βスーパーファミリータンパク質が、中性pH(生理学的に適合する条件を含むが限定されない)下における変更された溶解性を有する;(4)TGF−βスーパーファミリータンパク質が、変更された等電点を有する;(5)TGF−βスーパーファミリータンパク質が、変更された安定性を有する;(6)TGF−βスーパーファミリータンパク質が、変更された組織またはレセプター特異性を有する;(7)TGF−βスーパーファミリータンパク質が、再設計されて変更された生物学的活性を有する;および/または(8)TGF−βスーパーファミリータンパク質が、固体表面(例えば、生体適合性マトリックスまたは金属が挙げられるがこれらに限定されない)に対する変更された結合特性または接着特性を有する。従って、本発明は、好ましいキメラタンパク質を含む速放性処方物、徐放性処方物および/または時限放出性処方物を設計するための機構を提供し得る。他の利点および特徴が、以下の教示により明らかである。さらに、本明細書中に開示される発見を利用して、変更された表面結合/表面接着特性を有するキメラタンパク質が設計かつ選択され得る。特に重要な表面には、天然に存在し得る固体表面(例えば、骨)、または多孔性粒子表面(例えば、コラーゲン、または他の生体適合性マトリックス)または補綴移植物の作製された表面(金属を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に意図されるように、実質的に任意の表面が、キメラ構築物の差次的結合についてアッセイされ得る。従って、本発明は、その表面結合/表面接着特性における改変を有する多様な機能性分子を含み、それによって、変更されたインビボ適用(徐放性処方物、速放性処方物および/または時限放出性処方物を含む)について有用なこのような構築物を与える。
【0139】
当業者は、1つ以上の上記の任意の性状を混合し、かつ整合することは、カスタマイズされたキメラタンパク質(およびこのタンパク質をコードするDNA)の用途を操作する特定の機会を提供する。例えば、変更された安定性の性状が開発され、キメラタンパク質のインビボにおける回転を操作し得る。さらに、キメラタンパク質がまた、このような変更されたリフォールディングおよび/または機能の性状を有する場合、おそらく、フォールディングと機能と安定性との間に内部接続が存在する。例えば、Lipscombら、7Protein Sci.765〜73(1998);およびNikolovaら、95Proc.Natl.Acad.Sci.USA 14675〜80(1998)を参照のこと。本発明の目的のために、安定性変化は、変性剤濃度または温度の関数として安定性の円二色性の他の指標の周知の技術を使用して慣用的にモニターされ得る。また、慣用的な熱量測定走査を使用し得る。同様に、任意の前述の性状と溶解度の性状との間におそらく相互関連が存在する。溶解度の場合、キメラタンパク質が、生理学的に適合する条件下においてより多くの溶解するようになるか、もしくはより少なく溶解するようになるかのいずれかになるようにこの性状を操作することが可能であり、従って、インビボにおいて投与される場合、それはそれぞれ容易に拡散するか、または局在化する。
【0140】
改変された性状を有するキメラ構築物の上記の用途に加えて、改変された安定性を有するキメラ構築物はまた、有効期間、保存、および/または出荷の検討に関する実用上の利点のために用いられ得る。さらに関連事項について、改変された安定性はまた、投薬量の検討に直接影響し得、それによって、例えば、処置の費用を削減する。
【0141】
キメラ構築物の特に重要なクラスは、可溶化されるキャリアまたは賦形剤に対する改変された結合を有するものである。制限されない例として、可溶化されたキャリア(例えば、ヒアルロン酸)に対する増強された結合を有する、改変されたBMPは、当業者が、拡散剤(diffusion)または体液のいずれかにより、BMPの損失または希釈なしに、欠損部位に注射可能処方物を投与することを可能にする。従って、局在は最大となる。当業者は、本教示により改変が可能であることを理解する。同様に、身体/組織の構成要素に対する改変された結合を有する、キメラ構築物の別のクラスが、開発され得る。制限されない例として、インサイチュインヒビターに対する減少された結合を有する、改変されたBMPを用いて、インビトロで特定の組織の修復を増大させ得る。例えば、軟骨組織が、ネイティブのBMPの活性を阻害し得る体液および/または軟骨自体において見出される特定のタンパク質と関連することは、当該分野で周知である。しかし、改変された結合特性を有するキメラ構築物は、これらのインサイチュインヒビターの効果を克服し得、それにより修復などを増強する。当業者は、本教示により改変が可能であることを理解する。
【0142】
図4Aおよび4Bは、種々の生合成構築物の模式図、ならびにそれらのリフォールディングおよび生物学的活性の特性である。この図において、直線はOP−1を示し(配列番号39の残基330−431)、細い直線は、CDMP−2/CDF−6(配列番号84)、またはGDF−5(配列番号83)を示し、そして斜線は、BMP−2(配列番号49)を示す。キメラ構築物は、図4Aに示され、そして個々の配列変異体は、図4Bに示される。この図において、個々の残基の変化は、図中の置換残基により示される。この残基の番号は上述のとおりであり、図2の二重線のシステインの後の最初の残基から数える。例えば、構築物H2233は、OP−1(25R>E 26N>D 30R>E 35H>R)である。同様に、構築物H2447は、H2233における変化を全て有し、そしてさらに、1A>V 4Q>E 6N>Sを有する。構築物H2433は、OP−1(4Q>K 35H>R)であり、そして構築物H2456は、OP−1(4Q>E 6N>S 25R>E 26N>D 30R>E 25H>R)である。
【0143】
本願明細書において列挙される各々の構築物について、本願明細書において記載されているパラメータのうちの少なくとも1つを用いてリフォールディングを測定した(例えば、実施例4を参照のこと)。記載される全ての値は、リフォールディングの際に、さらなる精製なしに、少なくとも25%のダイマーを生じる公知の良好なリフォールディング物(refolder)(例えば、CDMP−2またはBMP−2)に対して測定された。この値は、図4において次のように示される:
(+++)=>25%;(++)=5−25%;(+)=1〜5%;(+/−)=<1%、ここで、ネイティブなCDMP−2およびBMP−2は、各々+++のリフォールディング値を有する。骨肉腫細胞に基づくアッセイにおいて活性を測定した。そして、これはまた、骨誘導活性の基準値である。すなわち、このアッセイにおいて、OP−1およびBMP−2はこの細胞に基づくアッセイのアルカリホスファターゼ活性を誘発し得るが、CDMP−2およびCDMP−1は誘発しない。しかし、4つの全てのタンパクは、ラット皮下のアッセイ(実施例8)の軟骨内性骨形成を生じる形態形成事象の全カスケードを誘発する能力がある。実施例5の細胞に基づくアッセイにおいて、測定した活性は、405nmの光学密度により決定した、アルカリホスファターゼ活性である。示したhOP−1値は、哺乳動物の細胞が生成したタンパクからである。「N/A」は、「試験していない」を意味する。図の値は、以下の通りである:
(+++)=≧1.2;(++)0.8〜1.2;(+)=0.4〜0.8;(+/−)=<0.4、ここで、ネイティブなhOP−1は、+++の生物学的活性値を有する。
【0144】
図4Bに示すように、OP−1のC末端アミノ酸残基を置換することにより、タンパクのリフォールディングは増加する。ヒールまたはフィンガー1を良好な再フォールディング物から置換するキメラ構築物もまた、生成され得る。構築物pH2388のOP−1のちょうどヒールとともに、フィンガー−2だけでなくフィンガー−1もCDMPから取る場合、リフォールディングは改良された。このことは、フィンガーの間にさらに何らかの関係が存在することを示した。対照的に、pH2388において、OP−1のヒールのみをCDMP−2に挿入し、その良好なフォールディングを保持することが可能であった。これもまた、OP−1のヒールがリフォールディングに関する課題でないことを示した。外来のヒールが容易に受け入れられたという驚くべき事実はまた、3つのドメイン(それはシステインによって境界を定められる)フィンガー−1、ヒール、およびフィンガー−2が構造的に各々から全く独立していることを示した。
【0145】
さらに、フィンガー−1のドメインは、本発明のモルフォゲン構築物の比活性を付与する。OP−1のヒール、ならびにCDMP−2からの両方のフィンガーまたはCDMP−2のフィンガー−2のみのいずれかを有する、2つの構築物(H2388およびH2389)は、首尾良くリフォールディングされ、アルカリホスファターゼ誘導のためのROSアッセイにおいて、ならびに、骨生成のためのラットインプラントアッセイにおいて試験された。アルカリホスファターゼ誘導は、H2388またはwt CDMP−2においては見出されなかった。しかし、H2389によって活性が誘導された。これを、図4Aに示す。また、BMP−2のフィンガー−2ドメインを有するOP−1であるH2410は、十分にフォールディングされ、そして良好な活性を有する。このように、それがインタクトである限り、フィンガー2(OP−1、BMP−2またはCDMP−2)の存在に関して、ROS活性は、無差別である。しかし、ROS活性を有する目的で、OP−1もしくはBMP−2または他のROS−活性BMP由来のフィンガー−1のドメインは、最も好ましくは特定の改変モルフォゲンに存在する。
【0146】
本発明の実施は、以下の実施例から、なおより充分に理解される。実施例は、本明細書において例示のためにのみ示されるが、いかなる方法でも本発明を制限するとして解釈されるべきではない。
【0147】
(III.実施例)
(実施例1.本発明の代表的キメラタンパク質の合成:BMP変異体)
図3は、OP−1のC末端の7つのシステインドメインのためのヌクレオチドおよび対応するアミノ酸配列を示す。これらの配列を知ることにより、例えば、カセット変異誘発またはKunkelの周知の方法(ml3から派生した一本鎖の鋳型を使用するプライマー伸長による変異誘発)によって、または周知のPCR方法(重複伸長を含む)によって変異操作のための有用な制限部位の確認が可能になる。OP−1の代表的な変異体は、以下に記載のように構築される、フィンガー−2サブドメインにおいて4つのアミノ酸変化および最後のC末端アミノ酸において1つのアミノ酸変化を有する、H2460である。記載されている変異誘発プロトコルが代表のみであること、および本発明の構築物を作製するための他の手段は周知であり、当該技術分野において十分に記載されていることは当業者によって理解されている。
【0148】
4つのアミノ酸変化が、重複伸長技術を用いる標準的ポリメラーゼ連鎖反応によって、OP−1フィンガー−2のサブドメイン配列に導入され、OP−1変異体H2460を生じた。フィンガー−2の領域の4つの変化は、N6>S、R25>E、N26>DおよびR30>Eであった。この変異体はまた、C末端残基のさらなる変化(H35>R)を含んだ。これらの反応のための鋳型は、野生型OP−1のcDNAクローンの成熟したドメインであった。それは成熟領域の初めのATG開始コドンによって操作されるE.coli発現ベクターに挿入された。ATGは、順プライマーとして以下の配列の合成オリゴヌクレオチドを用いるPCRによって誘導された:ATG TCC ACG GGG AGC AAA CAG(配列番号36)、これは、M S T G S K Q(配列番号37)をコードする。PCR反応を、cDNAの3’コード領域に相補的な適当なバック−プライマーと組み合わせて行った。
【0149】
フィンガー−2変異体H2460を構築するために、標準のPCR反応において、市販のPCRキットを用いて、そしてプライマーとして合成オリゴヌクレオチドを用いる製造業者の指示に従って、改変フィンガー−2をコードするPCRフラグメントを作製した。
【0150】
N6>S改変を得るために、配列GCG CCC ACG CAG CTC AGC GCT ATC TCC GTC CTC(配列番号70)の順プライマー(プライマー#1)を用いた。この配列は、アミノ酸配列A P T Q L S A I S V L(配列番号71)をコードする。
【0151】
C末端付近の変化については、バックプライマー(43ヌクレオチド長)(プライマー#2)を用いた。これは、R25>EおよびN26>DおよびR30>EおよびC−末端H35>Rの変化を導入した。このプライマー#2は、以下の配列を含んだ:CTA TCT GCA GCC ACA AGC TTC GAC CAC CAT GTC TTC GTA TTT C(配列番号72)。これは以下のコード配列の相補体である:G AAA TAC GAA GAC ATG GTG GTC GAA GCT TGT GGC TGC AGA TAG(配列番号73)。この配列は、以下のアミノ酸をコードする:K Y E D M V V E A C G C R停止(配列番号74)。
【0152】
次いで、フィンガー2およびC末端変異を有するフラグメントを、N末端、フィンガー−1およびヒールサブドメインを有する成熟OP−1の上流部分をコードする別のPCRフラグメントと組み合わせた。N末端、フィンガー−1およびヒールサブドメインをコードする後者のPCRフラグメントを、鋳型としてE.coliについてのOP−1発現ベクターを用いて再度構築した。このベクターは、T7プロモーターに付着した、成熟OP−1タンパク質をコードするOP−1 cDNAフラグメント、および適切な宿主におけるT7プロモーターか、またはtrpプロモーターの制御下のいずれかの制御下での発現のためのリボソーム結合部位を含んだ。このT7発現ベクター(Novagen Inc.(Madison WI))において、成熟したOP−1のXbaI部位のT7プロモーターおよびATGコドン間の配列、Pet 3dは、以下の通りである:
TCTAGAATAATTTTGTTTAACCTTTAAGAAGGAGATATACG ATG(配列番号75)。
【0153】
この第2のPCR反応を、順プライマー(プライマー#3)TAA TAC GAC TCA CTA TAG G(配列番号76)によってプライムした。これは、T7プロモーター領域およびプライマー#1と重なるバック−プライマー(プライマー#4)においてプライムし、そしてヌクレオチド配列GCT GAG CTG CGT GGG CGC(配列番号77)を有する。この配列は、コード配列GCG CCC ACG CAG CTC AGC(配列番号78)の相補体である。そしてこれは、A P T Q L S(配列番号79)をコードする。
【0154】
第3のPCR反応(実際の重複伸長反応)において、上記の2つのPCRフラグメントの部分は、組み合わされて、PCRによって増幅された。そして、完全な成熟OP−1領域を含む単一のフラグメントを生じた。この反応のために、プライマー#3を順プライマーとして用い、そして新規なプライマー(プライマー#5)を以下の配列GG ATC CTA TCT GCA GCC ACA AGC(配列番号80)を有するバック−プライマーとして用いた。この配列は、コード配列GCT TGT GGC TGC AGA TAG GAT CC(配列番号81)に対する相補体である。この配列は、A C G C R停止(配列番号82)をコードする。このプライマーはまた、遺伝子を発現ベクターに挿入するために便利な3’BamHI部位を付加する。
【0155】
重複伸長PCRから生じる、完全な変異遺伝子を保有する得られたフラグメントを、PCRフラグメントのクローン化のために設計された市販のクローニングベクター(例えば、pCR2.1−topo−TA(Invitrogen Inc.(Carlsbad CA)))にクローニングした。クローニングしたPCRフラグメントを、XbaIおよびBamHIを用いる制限消化によって回収し、Pet3d(Novagen Inc.(Madison WI))のような市販のT7発現ベクターのXbaIおよびBamHI部位に挿入した。
【0156】
(実施例2.本発明の代表的キメラタンパク質のE.coli発現:BMP変異体の発現)
形質転換した細胞を、標準的培養条件下で、標準的SPYE 2YT培地、1:1比、(例えば、Sambrookら、を参照のこと)中で、37℃で増殖した。異種タンパク質の過剰発現は、代表的には、8〜48の時間内に封入体を生じた。封入体を、単離して、次のように可溶化した。1リットルの培養液を、細胞を集めるために遠心分離した。次いで、得られたペレット中の細胞を60mlの25mMTris、10mM EDTA、pH 8.0(TE緩衝液)+100μg/mlのリゾチーム中に再懸濁し、そして、37℃で2時間インキュベートした。次いで、細胞懸濁液を、氷冷して、超音波処理して細胞を溶解させた。細胞溶解を、検鏡によって確認した。溶解物の体積を、TE緩衝液でほぼ300mlに調整した。次いで、封入体ペレットを得るために遠心分離した。このペレットを、TE緩衝液中の2〜4回の連続再懸濁および遠心分離によって洗浄した。洗浄した封入体ペレットを、40mlの100mM Tris、10mMのEDTA、6MのGuHCl(グアニジウム塩酸塩)、250mMのDTT、pH 8.8中での変性および還元により可溶化した。次いで、タンパク質を、標準的な、市販のC2またはC8カートリッジ(SPICEカートリッジ、400mg、Analtech社)を用いて予め精製した。タンパク質溶液を2% TFA(トリフルオロ酢酸)で酸化し、カートリッジに適用し、0.1% TFA/10%アセトニトリルで洗浄し、そして0.1%TFA/70%アセトニトリルで溶出した。次いで、溶出した物質を、乾燥するかまたは希釈して、C4 RP−HPLCによって分画した。
【0157】
(実施例3.本発明の代表的キメラタンパク質のリフォールディング:変異体BMPダイマー)
上記の通りに調製したタンパク質を、リフォールディング前に乾燥するかまたはリフォールディング緩衝液に直接希釈した。用いた好適なリフォールディング緩衝液は、以下であった:100mM Tris、10mM EDTA、1M NaCl、2% CHAPS、5mM GSH(還元グルタチオン)、2.5mM GSSG(酸化グルタチオン)、pH 8.5。リフォールディング(12.5〜200μgタンパク質/ml)を、24〜90時間、代表的には36〜48時間実行し(ただし、いくつかの変異体では、これより長い(週まで)と、良好なリフォールディングが提供されると予期される)、続いて、0.1% TFAに対して透析し、次いで0.01% TFA,50%エタノールに対して透析した。次いで、透析した材料のアリコートを種々のアッセイに備えて乾燥した。
【0158】
(実施例4.本発明のリフォールディングされた代表的キメラダイマーの精製および試験:変異体BMPダイマー
(4A SDS−PAGE、RP HPLC)
サンプルを乾燥して、Laemmliゲルサンプル緩衝液において再懸濁して、次いで、15%のSDS−ポリアクリルアミドゲルにおいて電気泳動した。全てのアッセイは、比較のための、分子量標準および/または哺乳動物細胞が産生した精製OP−1を含んだ。OP−1ダイマーの解析を、添加した還元剤の非存在下で実行した。一方で、OP−1モノマーをゲルサンプルへの100mMのDTTの添加によって生成した。フォールディングしたダイマーは約30〜36kDaの範囲のみかけの分子量を有する。一方で、モノマー種は、約14〜16kDaの見かけの分子量を有する。
【0159】
あるいは、サンプルを、以下のように、市販のRP−HPLCにてクロマトグラフィーにかけた。サンプルを乾燥して、0.1%のTFA/30%のアセトニトリルの中に再懸濁した。次いで、タンパク質を、0.1%のTFA、30%のアセトニトリル中のC18カラムに適用し、そして、0.1%のTFA中の30〜60%アセトニトリル勾配を用いて分画した。適切にフォールディングしたダイマーは、孤立したピークとして45〜50%アセトニトリルで溶出する;モノマーは、50〜60%アセトニトリルで溶出する。
【0160】
(4B.ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー)
サンプルを10mMリン酸塩、6M 尿素、pH 7.0(カラム緩衝液)のヒドロキシアパタイトカラムにロードした。未結合の物質を、カラム緩衝液を用いる洗浄により除去し、次いでカラム緩衝液+100mM NaClでモノマーを溶出させた。ダイマーを、カラム緩衝液+250mM NaClを用いて溶出した。
【0161】
(4C.トリプシン消化)
トリプシン消化は、50mM Tris、4M 尿素、100mM NaCl、0.3% Tween 80、20mM メチルアミン、pH 8.0の消化緩衝液において実行した。酵素対基質の比は、1:50(重量比)であった。37℃での16時間のインキュベーションの後、15ulの消化混合液を、DTTを含まない5ulの4×ゲルサンプル緩衝液と組み合わせて、SDS−PAGEによって分析した。精製した哺乳動物OP−1および未消化のBMPダイマーを、比較のために含んだ。これらの条件の下で、適切にフォールディングされたダイマーを切断して、未切断の標準より僅かに速い移動を有する種を生産する。一方で、モノマー、および誤ってフォールディングしたダイマーは完全に消化され、そして染色したゲルにおいてバンドとしてみられない。
【0162】
(実施例5.本発明のキメラタンパク質の変化した特性の試験:骨原性活性についてのインビトロにおける細胞に基づくバイオアッセイ)
本実施例は、本発明の特定の骨原性キメラタンパク質の生物活性を実証する。高い特異的な骨形成活性を有するネイティブの骨原性タンパク質は、ラット骨肉腫細胞およびラットカルベリア(calveria)細胞を含むラット骨芽細胞においてアルカリホスファターゼ活性を誘導し得る。このアッセイにおいて、ラット骨肉腫またはカルベリア細胞を、マルチウェルプレート(例えば、48ウェルプレート)の上へ、10%のFBS(ウシ胎仔血清)、L−グルタミンおよびペニシリン/ストレプトマイシンを含有するαMEM(改変イーグル培地、Gibco Inc.、Long Island)中で、1ウェルあたり50,000の骨芽細胞の濃度でプレートした。細胞を、37℃で24時間インキュベートした。この時点で、増殖培地を1%FBS含有αMEMで置換し、そしてこの細胞が実験の時点で血清枯渇増殖培地中にあるように、細胞をさらに24時間インキュベートした。次いで、培養した細胞を以下の3つの群に分けた:(1)生合成骨原性タンパク質の種々の濃度を有するウェル;(2)哺乳動物が発現したhOP−1のような陽性コントロール;および陰性コントロール(タンパク質、またはTGF−βなし)。試験したタンパク質濃度は、50〜500のng/mlの範囲であった。細胞を、72時間インキュベートした。インキュベーション期間後、細胞層を、0.5mlの1%のTritonX−100を用いて抽出した。得られた細胞抽出物を遠心分離し、100μlの抽出物を90ulのPNPP(パラニトロソフェニルホスフェート)/グリセリン混合液に添加して、37℃の水浴中で30分間インキュベートし、100ul NaOHで反応を停止した。次いで、サンプルをプレートリーダー(例えば、Dynatech MR700)を通過させ、そして、標準としてp−ニトロフェノールを用いて400nmで吸光度を測定し、アルカリホスファターゼ活性の存在および量を決定した。タンパク濃度は、標準手段、例えば、Biorad方法、UVスキャンまたは214nmでのRP HPLC面積によって決定した。アルカリホスファターゼ活性を、タンパク質1μgあたりのユニット(単位)で算出した。ここで、1ユニットは、37℃で30分あたりに1nmolの遊離したp−ニトロフェノールに等しい。
【0163】
ネイティブのhOP−1およびBMP2は、100〜200のng/mlで約1.0〜1.4ユニットを生じる。
【0164】
(実施例6.本発明のキメラタンパク質の変化した特性の試験:CDMP活性のインビトロにおける細胞ベースのバイオアッセイ)
本実施例は、本発明の特定の骨原性キメラの生物活性を示す。ネイティブなCDMPは、実施例5において用いたようなラット骨肉種細胞において、アルカリホスファターゼ活性を誘導し得ないが、それらは、マウス奇形癌細胞株ATDC−5(軟骨前駆細胞(chondroprogenitor)細胞株(Atsumiら、1990、Cell Differentiation and Development 30:109))においてアルカリホスファターゼ活性を誘導する。ラット骨癌細胞アッセイにおいて陰性であるが、ATDC−5アッセイにおいて陽性であるリフォールディングされたキメラ構築物は、獲得したCDMP様活性を有することが記載されている。ATDC−5アッセイにおいて、細胞を無血清基礎培地(BM:Ham’sF−12/DMEM[1:1]以下を含む:ITSTM+培養補充物[Collaborative Biomedical Products、Bedford、MA]、α−ケトグルタレート(1×10-4M)、セルロプラスミン(0.25 U/ml)、コレステロール(5μg/ml)、ホスファチジルエタノールアミン(2μg/ml)、α−トコフェロール酸スクシナート(9×10-7M)、還元グルタチオン(10μg/ml)、タウリン(1.25μg/ml)、トリヨードサイロニン(1.6×10-9M)、ヒドロコルチゾン(1×10-9M)、副甲状腺ホルモン(5×10-10M)、β−グリセロリン酸(10mM)およびL−アスコルビン酸2−スルフェート(50μg/ml))中、4×104の密度でプレートした。CDMPまたはキメラタンパク質(0〜300ng/ml)をその翌日、添加し、そして、CDMPまたはキメラタンパク質を含む培養培地を1日おきに交換した。アルカリホスファターゼ活性を処理の4、6および/または12日後、超音波処理した細胞ホモジネート中で決定した。PBSを用いた大規模な洗浄の後、細胞層を0.05%Triton−X100を含有する500μlのPBS中で超音波処理した。50〜100μlのアリコートを、アッセイ緩衝液(0.1M バルビタールナトリウム緩衝液(pH 9.3))中で、そして基質としてp−ニトロフェニルホスフェートを用いて、酵素活性についてアッセイした。吸光度を、400nmで測定し、そして活性をBradfordタンパク質アッセイ(ウシ血清アルブミン標準)で測定されるタンパク含有量に対して標準化した。
【0165】
ネイティブなCDMP−1およびCDMP−2は、100ng/mlで10日で約2−3ユニットの活性を生成した。ネイティブなOP−1は、10日目、100ng/mlで約6〜7ユニットの活性を生成した。
【0166】
(実施例7.本発明のキメラタンパク質の変化した特性の試験:TGF−β様活性のインビトロにおける細胞に基づくバイオアッセイ)
本実施例は、本発明の特定のTGF−βに基づくキメラタンパク質の生物活性を実証する。ネイティブのTGF−βタンパク質は、上皮細胞増殖を阻害し得る。多数の細胞阻害アッセイが、当該分野において十分に記載されている。例えば、Brownら(1987)J.Immunol.139:2977(ヒト黒色腫A375線維芽細胞を用いる比色アッセイを記載しており、そして、本願明細書において以下に記載される)を参照のこと。別のアッセイは上皮細胞、例えば、ミンク肺上皮細胞を使用し、そして増殖の効果は3H−チミジン取込みによって決定される。
【0167】
簡潔には、アッセイにおいて、TGF−β生合成構築物を、RPMI−1640の培地(Gibco)および5%のウシ胎仔血清を含むマルチウェル組織プレートにおいて階段希釈する。コントロールウェルには、培地のみをいれる。次いで、黒色腫細胞を、ウェルに添加する(1.5×104)。次いで、プレートを5%のCO2中で約72時間37℃でインキュベートする。そして、細胞単層を一度洗って、固定して、15分間クリスタルバイオレットで染色する。未結合の染料を洗い流し、次いで染色した細胞を33%の酢酸で溶解し、染料(細胞核に閉じ込められた)を遊離させ、そして試験分子の活性を算出するために標準的な市販の光度計を用いて590nmでODを測定する。それぞれのウェルにおける染色の強度は、核の数に直接関連する。従って、活性なTGF−β分子は、ウェルを不活性化合物または陰性コントロールウェルより浅く染色すると予期される。
【0168】
別のアッセイにおいては、ミンク肺細胞を用いる。これらの細胞は、標準的培養条件下で成長および増殖するが、ミンク肺上皮細胞株(ATCC番号CCL 64、Rockville、MD)由来の培養細胞を用いる3H−チミジン取込みによって決定されるようにTGF−βに曝露された後、停止される。簡潔には、細胞を、10%のFBS、200単位/mlペニシリンおよび200μg/mlのストレプトマイシンを補充したEMEMを用いて、コンフルエンスになるまで増殖させる。これらの細胞を、1ウェルあたり約200,000細胞の細胞密度になるまで培養する。コンフルエンスの時点で、培地を1%のFBSおよびペニシリン/ストレプトマイシンを含有する0.5mlのEMEMで置換し、そしてこの培養物を37℃で24時間インキュベートする。次いで、候補タンパク質を各ウェルに添加し、細胞を37℃で18時間インキュベートする。インキュベーションの後、10μl中に1.0μCiの3H−チミジンを、各々のウェルに添加し、そして細胞を37℃で4時間インキュベートした。次いで、培地を各ウェルから取り除き、細胞を、氷冷リン酸緩衝化生理食塩水を用いて1回洗浄し、そして、各ウェルに0.5mlの10% TCAを添加することによってDNAを沈殿して、15分間室温でインキュベートした。この細胞を、氷冷蒸留水で3回洗浄し、0.5mlの0.4M NaOHで溶解し、次いで、各ウェルからの溶解物をシンチレーションバイアルに移し、そしてシンチレーションカウンター(Smith−Kline Beckman)を用いて放射活性を記録する。生物学的に活性な分子は、細胞増殖を阻害し、不活性タンパク質および/または陰性コントロールウェル(増殖因子を添加してない)と比べて、より少ないチミジン取込みおよびより少ない計数を生じる。
【0169】
(実施例8.本発明のキメラタンパク質の変化した特性の試験:骨原性活性(軟骨内の骨形成および関連特性)のインビボにおけるバイオアッセイ)
SampathおよびReddi(Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1983)80:6591−6595)、および米国特許第4,968,590号、同第5,266,683号(この開示は本明細書において参考として援用される)によって記載される、骨誘導のための当該分野で認識されるバイオアッセイは、所定のデバイスまたは処方の効力を評価するために用いられ得る。簡潔には、このアッセイは、エーテル麻酔下で試験試料をレシピエントラットの皮下の部位に配置することからなる。垂直の切開(1cm)を、胸の領域の上の皮膚に無菌条件下で作製し、そして、閉鎖(blunt)切開によってポケットを準備する。特に、凍結乾燥のような標準的手順を用いて、所望の量の骨原性タンパク質(10ng〜10μg)に、約25mgのマトリックス材料を添加し、そして、試験試料を、ポケットの内側深くに埋め込み、そして切開を金属の皮膚クリップで閉鎖する。異所性部位は、同所性部位の使用から生じる潜在的なあいまい性なしに骨誘導の研究を可能にする。このインプラントはまた、筋肉内に提供され得る。これはこのデバイスを接触可能な前駆細胞とより接近して設置する。代表的には、筋肉内インプラントを両方の脚の骨格筋に作製する。
【0170】
異所性部位で生じる連続的な細胞反応は、複雑である。軟骨内骨形成の多段階のカスケードは、以下を包含する:埋め込んだマトリックスに対するフィブリンおよびフィブロネクチンの結合、細胞の走化性、線維芽細胞の増殖、軟骨芽細胞への分化、軟骨形成、血管浸潤、骨形成、再構築および骨髄分化。
【0171】
首尾良いインプラントは、以下を含むタンパク誘導性軟骨内性骨発生の段階を通じて制御された進行を示す:(1)1日目の多形核白血球による一過性浸潤;(2)2日目および3日目の間葉細胞遊走および増殖;(3)5日目および6日目の軟骨細胞出現;(4)7日目の軟骨基質形成;(5)8日目の軟骨石灰化;(6)9日目および10日目の血管浸潤、骨芽細胞の出現および新しい骨の形成;(7)12〜18日目の骨芽細胞および骨再構築の出現;ならびに(8)21日目の小骨における造血性骨髄分化。
【0172】
組織学的な切片にすることおよび染色は、移植片における骨形成の程度を決定するために好ましい。トルイジンブルーまたはヘマトキシリン(hemotoxylin)/エオシンを用いる染色は、軟骨内性骨の最終的な発達を明らかに実証する。12日目のバイオアッセイは、骨誘導活性が試験サンプルと関連しているか否かを決定するために十分である。
【0173】
さらに、アルカリホスファターゼ活性および/または総カルシウム含量は、骨形成についての生化学的マーカーとして使用され得る。このアルカリホスファターゼ酵素活性は、切り出された試験物質の均質化の後に、分光測光的に決定され得る。この活性は、インビボで9〜10日目でピークとなり、そしてその後にゆっくりと減少する。組織学によって骨の発達を全く示さないサンプルは、これらのアッセイ条件下でアルカリホスファターゼ活性を全く示さないはずである。このアッセイは、定量のために、および試験サンプルがラットから取り出された後に非常に迅速に骨形成の概算を得るために有用である。アルカリホスファターゼ活性レベルおよび組織学的評価によって測定される結果は、「骨形成単位」として表され得る。1骨形成単位は、12日目の最大の骨形成活性の半分に必要とされるタンパク質の量を表す。さらに、用量曲線は、種々の濃度のタンパク質をアッセイすることにより、精製スキームの各工程にて、インビボで骨誘導活性について作成され得る。従って、当業者は、慣用的な実験のみを使用して、代表的な用量曲線を作成し得る。
【0174】
総カルシウム含量は、例えば、冷たい0.15M NaCl、3mM、NaHCO3、pH9.0中で均質化し、そして沈渣の酸可溶性画分のカルシウム含量を測定する後に決定され得る。
【0175】
(実施例9:変化した特性を有する、例示的な改変されたモルフォゲン構築物:ドメインスワッピング(Domain Swapping))
図4は、種々の生合成構築物およびそれらの再フォールディング特性および生物学的特性の模式図である。太い実線は、OP−1を表し、細い実線は、CDMP−2/GDF−6またはGDF−5を表し、そして斜線は、BMP−2を表す。キメラ構築物を図4Aに提示し、そして個々の配列変異体を図4Bに提示する。個々の残基の変化を、図において、置換している残基によって示す。残基の番号付けは上記の通りであり、フィンガー2における二重システイン(cystein doublet)の後の第1の残基から数える。例えば、構築物H2233は、OP−1(25R>E 26N>D 30R>E 35H>R)である。同様に、構築物H2447は、H2233における全ての変化を有し、そしてさらに、1A>V 4Q>E 6N>Sを有する。構築物H2433は、OP−1(4Q>K 35H>R)であり、そして構築物H2456は、OP−1(4Q>E 6N>S 25R>E 26N>D 30R>E 35H>R)である。
【0176】
本明細書中に教示されるように、本発明は、注文に応じた(customized)キメラタンパク質およびこのキメラタンパク質をコードするDNAを巧妙に作るノウハウを当業者に提供する。キメラタンパク質を特定のインビボでの適用に適切にする、特定の所望される特性を有するキメラタンパク質を設計する手段が、本明細書中にさらに教示および例示される(少なくともI.B.節、II節、およびIII節、前述のキメラタンパク質の例示的な実施態様についての実施例1〜4、8および11を参照のこと)。例えば、変化した溶解度という特性を有するキメラタンパク質は、レシピエントに提供される形態形成的有効量を操作するために、インビボで使用され得る。すなわち、溶解度の増大は、アベイラビリティーの増大を生じ得;溶解度の減少は、アベイラビリティーの減少を生じ得る。従って、このような全身投与されるキメラタンパク質は、即座に利用可能であり得、そして/または即効性の形態形成効果を有し得、一方、局所投与されたキメラタンパク質は、よりゆっくりと利用可能であり得/延長した形態形成効果を有し得る。当業者は、手近な事実および状況を考慮して、減少した溶解度という特性に対して増大した溶解度という特性が好ましい場合をすぐに理解する。このようなパラメーターの最適化は、慣用的な実験および通常の技能を必要とする。
【0177】
同様に、変化した安定性という特性を有するキメラタンパク質は、レシピエントに提供される形態形成的有効量を操作するために、インビボで使用され得る。すなわち、安定性の増大は、半減期の増大を生じ得る。なぜなら、インビボでの代謝回転は、より小さくなるからであり;安定性の減少は、半減期およびアベイラビリティーの減少を生じ得る。なぜなら、インビボでの代謝回転がより大きくなるからである。従って、このように全身投与されたキメラタンパク質は、迅速に利用可能であり得るか/ボーラス型投薬を達成する即効性の形態形成効果を有し得るか、あるいは延長した期間にわたってインビボで利用可能であり得るか/持続性放出型の投薬を達成する延長された形態形成効果を有し得るかのいずれかである。当業者は、手近な事実および状況を考慮して、減少した安定性という特性に対して増大した安定性という特性が好ましい場合をすぐに理解する。このようなパラメーターの最適化は、慣用的な実験および通常の技能を必要とする。
【0178】
さらに、変化した特性の組合せ(例えば、溶解度および安定性の特性であるがこれらに限定されない)を有するタンパク質が、レシピエントに提供される形態形成的有効量を操作するために、インビボで使用され得る。すなわち、特定の変化した特性の組合せを有するキメラタンパク質を設計することによって、形態形成的有効量は、時限放出の様式において投与され得;投薬は、量および持続時間の両方に関して調節され得;処置レジメは、少ないがいくつかの典型を挙げると全身的または局所的に、低用量で開始され、続いて高用量に移され得るか、またはその逆であり得る。当業者は、手近な事実および状況下で、多い形態形成的有効量に対して少ない形態形成的有効量が適切である場合をすぐに理解する。このようなパラメーターの最適化は、慣用的な実験および通常の技能を必要とする。
【0179】
さらに、1以上の変化した特性を有するキメラタンパク質は、発達における固有の欠損を克服するために有用である。1以上の変化した特性を有するキメラタンパク質は、宿主のネイテイブな形態形成シグナル伝達系における固有の欠損を回避するように設計され得る。非限定的な例として、本発明のキメラタンパク質は、標的組織中のネイティブなレセプターにおける欠損、細胞内シグナル伝達経路における欠損、および/または異なるサブドメインに含まれる機能/生物学的活性と関連する特性と逆であるような、部分自体の認識と関連したサブドメインの特性に依存する他の事象における欠損を迂回するために使用され得る。当業者は、手近な事実および状況を考慮して、このようなキメラタンパク質が適切である場合を理解する。最適化は、慣用的な実験および通常の技能を必要とする。
【0180】
(実施例10.OP−1ベースのキメラ構築物の結合活性の決定)
OP−1レセプターをその細胞表面上に発現している細胞を、35mmディッシュ中にプレートし、そして10%仔ウシ血清を加えたDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)中で48時間インキュベートする。精製OP−1、またはOP−1アナログを、本質的には、Frolikら(1984)J.Biol.Chem.595:10995〜11000のプロトコルに従うことにより、クロラミンT酸化によってNa125I(好ましくは、約50mCi/mg〜100mCi/mgという比活性を有する)でヨウ素化する。次いで、標識されたOP−1またはOP−1アナログを、標準的な手順を使用して(例えば、クロマトグラフィー分離によって)精製する。次いで、プレートされた細胞を、0.1% BSAの存在下で生理学的に緩衝化された生理食塩水で2回洗浄し、そしてBSA、緩衝液および標識されたOP−1(1ng)ならびに種々の濃度(例えば、0〜10mg/ml)の未標識競合物(例えば、未標識OP−1またはOP−1ベースの構築物)の存在下で22℃でインキュベートする。結合後に、これらの細胞を、冷緩衝液で3回洗浄し、0.5mlの0.5N NaOH中に可溶化し、このディッシュから取り出し、そしてγカウンターまたはシンチレーションカウンターによって放射活性を決定する。次いで、データを阻害パーセントとして表す(ここで、特異的結合の100%の阻害は、競合物の非存在下での結合と、100倍モル濃度の過剰の未標識競合物の存在下での結合との間の差である)。結合パラメーターを、好ましくは、コンピュータープログラム(例えば、LIGAND(Munsunら(1980)Anal.Biochem.107:220〜259))を使用して決定する。このアッセイの実行の際に、OP−1ベースの構築物が、OP−1レセプターに対する特異的な結合活性を有し得ることが意図される。結合活性の確認の際に、この構築物は、生物学的活性の他のしるしについてその後に試験され得る。
【0181】
(実施例11.OP−1ベースのキメラ構築物の生物学的活性の他のしるし)
得られたOP−1ベースのキメラ構築物の生物学的活性は、インビボおよびインビトロでのアッセイにおける標準的なものの使用のいずれかの使用(代表的には、ネイティブなOP−1活性を評価するために使用される)によって決定され得る。種々のさらなる例示的アッセイを、以下に詳細に示す。
【0182】
(A.前駆体細胞刺激)
以下の実施例は、OP−1ベースの構築物が間葉前駆体細胞の増殖を刺激する能力を実証するために設計される。有用なナイーブ幹細胞は、従来の方法論(例えば、Faradjiら(1988)Vox Sang.55(3):133〜138またはBroxmeyerら(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA、86:3828〜3832を参照のこと)して、骨髄または臍帯血から単離され得る多能性幹細胞、ならびに血液から得られるナイーブ幹細胞を含む。あるいは、胚細胞(例えば、培養された中胚葉細胞株由来)が、使用され得る。
【0183】
前駆体細胞を得るため、およびOP−1ベースの構築物が細胞増殖を刺激する能力を決定するための別の方法は、インビボでの供給源から前駆体細胞を捕捉することである。例えば、遊走前駆体細胞の流入を可能にし得る生体適合性マトリクス材料は、遊走前駆体細胞の流入が可能となるに十分な長さで、インビボで部位に移植され得る。例えば、骨に由来する、グアニジン抽出マトリクス(例えば、Sampathら(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:6591〜6595、または米国特許第4,975,526号に開示されるように処方される)は、Sampathらの方法に本質的に従って、ラットに皮下部位で移植され得る。3日後に、この移植片を取り出し、そしてマトリクスに結合した前駆体細胞を分散させ、そして取り出す。
【0184】
しかし、次いで、得られた前駆体細胞は、標準的な細胞培養条件(例えば、本明細書中以下に記載される条件)下で、OP−1ベースの構築物とともに、インビトロでインキュベートされる。外部刺激の非存在下では、この前駆体細胞は、培養物中でそれら自体では増殖しないか、またはほんの最小限に増殖する。しかし、OP−1のような生物学的に活性なOP−1構築物の存在下で培養された前駆体細胞が増殖することが意図される。細胞増殖は、当該分野において周知の標準的な方法を使用して、可視的または分光測光的に決定され得る。
【0185】
(B.モルフォゲン誘導性細胞分化)
種々のアッセイが、OP−1ベースの細胞分化を決定するために使用され得る。
【0186】
(1.胚性間葉分化)
天然OP−1に関して、OP−1ベースの構築物が、細胞分化を誘導するために利用され得ることが意図される。細胞分化を誘導する能力は、当該分野において十分に記載されている標準的な細胞培養および細胞染色の方法論を使用して、キメラタンパク質の存在下で、初期の間葉細胞を培養すること、次いでトルイジンブルーでの染色によってこの培養された細胞の組織学を研究することによって実証され得る。例えば、第11期(stage 11)にて重層している上皮細胞から分離され、かつ標準的な組織培養条件(例えば、化学的に規定された、無血清培地(例えば、HAT(0.1mMヒポキサンチン、10mMアミノプテリン、12mMチミジン)を加えた、67% DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)、22% F−12培地、10mM Hepes pH7、2mM グルタミン、50mg/mlトランスフェリン(transferring)、25mg/mlインスリン、微量元素、オレイン酸に結合されたウシ血清アルブミン(2mg/ml)を含む)中で)下でインビトロで培養された場合に、下顎骨になるように運命付けられたラット間葉細胞は、分化し続けないことが公知である。しかし、これらの同じ細胞が、さらに1日(この時点で細胞は12期の細胞になる)、重層している内胚葉と接触されたままである場合、それらは、インビトロでそれら自体が分化し続け、軟骨細胞を形成する。骨芽細胞へのさらなる分化、および最終的には下顎骨へのさらなる分化は、適切な局所的な環境(例えば、血管形成した環境)を必要とする。
【0187】
天然OP−1に関してと同様に、OP−1キメラ(例えば、10〜100ng/ml)の存在下でインビトロで培養された第11期の間葉細胞は、それらを重層している内胚葉細胞から収集される細胞産物とともに培養した場合にインビトロで分化し続けるのとまさに同様に、インビトロで分化し続けて、軟骨細胞を形成することが予測される。この実験は、細胞分化能力を実証するために、異なる間葉細胞を用いて実行され得る。
【0188】
(2.骨芽細胞のアルカリホスファターゼ誘導)
モルフォゲン誘導性細胞分化の別の例として、OP−1キメラが骨芽細胞の分化を誘導する能力は、骨芽細胞の初代培養物、または骨芽細胞様細胞株を使用して、そして分化した骨芽細胞表現型に対する特異的マーカーである種々の骨細胞マーカー(例えば、アルカリホスファターゼ活性、上皮小体ホルモン媒介性サイクリックAMP(cAMP)産生、オステオカルシン合成、および鉱化速度の増強)についてアッセイして、インビトロで実証され得る。
【0189】
無血清培地中で培養された骨芽細胞を、ある範囲のOP−1キメラの濃度(例えば、1mlの培地あたり0.1ng、1.0ng、10.0ng、40.0ngまたは80.0ngのOP−1キメラ)とともに;あるいは、同様の濃度範囲の天然OP−1またはTGF−βとともにインキュベートする。72時間のインキュベーション後に、この細胞の層を、0.5mlの1% Triton X−100で抽出する。この得られた細胞抽出物を遠心分離し、そして100μlの抽出物が90μlのパラニトロソ−フェニルホスフェート(PNPP)/グリセリン混合物に添加し、そして37℃の水浴中で30分間インキュベートし、そしてこの反応を100μlの0.2N NaOHで停止させる。次いで、これらのサンプルを、プレートリーダー(例えば、Dynatech MR700プレートリーダー、そして吸光度は、標準物としてp−ニトロフェノールを使用して、400nmで測定される)を通じて実行し、アルカリホスファターゼ活性の存在および量を決定する。タンパク質濃度を、BioRad方法によって決定する。アルカリホスファターゼ活性を、ユニット/μgタンパク質(ここで1ユニット=遊離された1nmolのp−ニトロフェノール/30分(37℃))で算定する。
【0190】
天然OP−1単独のように、OP−1キメラは、骨芽細胞においてアルカリホスファターゼの産生を刺激し、それによって増殖および骨芽細胞が分化した表現型の発現を促進する。
【0191】
ラット骨芽細胞によるアルカリホスファターゼの産生に対するOP−1キメラの長期効果もまた、以下の通りに実証され得る。
【0192】
ラットの骨芽細胞を、上記のマルチウェル(multi−well)プレートにおいて調製し、そして培養する。この例において、6セットの24ウェルプレートに、1ウェルあたり50,000のラット骨芽細胞をプレートする。次いで、上記のように調製された各々のプレートにおけるウェルを、3つの群に分割する:(1)例えば、培地1mlあたり1ngのOP−1キメラを受けるもの;(2)培地1mlあたり40ngのOP−1キメラを受けるもの;および(3)培地1mlあたり80ngのOP−1キメラを受けるもの。次いで、各プレートを、異なる長さの時間(0時間(コントロール時間)、24時間、48時間、96時間、120時間、および144時間)、インキュベートする。各々のインキュベーション期間後に、この細胞層を、0.5mlの1% Triton X−100で抽出する。得られた細胞抽出物を、遠心分離し、そしてアルカリホスファターゼ活性を、上記のように、パラニトロソ−フェニルホスフェート(PNPP)を使用して決定する。天然OP−1のように、OP−1キメラは、骨芽細胞におけるアルカリホスファターゼの産生を用量依存様式で刺激し、その結果、漸増用量のOP−1キメラはさらに、アルカリホスファターゼ産生のレベルを増大させる。さらに、処理した骨芽細胞におけるOP−1キメラで刺激された上昇したレベルのアルカリホスファターゼは、延長した期間にわたって持続することが意図される。
【0193】
(3.PTH媒介性cAMPの誘導)
この実験は、インビトロでのラット骨芽細胞における上皮小体ホルモン媒介性cAMP産生に対するOP−1キメラの効果を試験するために設計される。簡潔には、ラット骨芽細胞を、上記のように、マルチウェルプレートにおいて調製し、そして培養する。次いで、培養された細胞を、4つの群に分割する:(1)例えば、培地1mlあたり1.0ng、10.0ngおよび40.0ngのOP−1変異体を受けるウェル;(2)同様の濃度範囲にて、例えば、天然OP−1を受けるウェル;(3)同様の濃度範囲にて、例えば、TGF−βを受けるウェル;および(4)増殖因子を全く受けないコントロール群。次いで、プレートを、さらに72時間インキュベートする。72時間の終了時に、0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)および1mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチンを含む培地で20分間これらの細胞を処理し、続いてこれらのウェルの半分にヒト組換え上皮小体ホルモン(hPTH、Sigma、St.Louis)を、200ng/mlの濃度で10分間添加する。次いで、この細胞層を、0.5mlの1% Triton X−100を用いて各ウェルから抽出する。次いで、cAMPレベルを、ラジオイムノアッセイキット(例えば、Amersham、Arlington Heights、Illinois)を使用して決定する。OP−1のように、単独のOP−1キメラは、PTH媒介性cAMP応答における増大を刺激し、それによって増殖および骨芽細胞の分化した表現型の発現を促進する。
【0194】
(4.オステオカルシン産生の誘導)
オステオカルシンは、インビボでの骨の鉱化の速度における肝要な役割を果たす骨芽細胞によって合成される骨特異的タンパク質である。血清中のオステオカルシンの循環レベルを、インビボでの骨芽細胞活性および骨形成についてのマーカーとして使用する。骨芽細胞に富む培養物におけるオステオカルシン合成の誘導は、インビトロでのOP−1キメラ効力を実証するために使用され得る。
【0195】
ラット骨芽細胞を、上記のように、マルチウェルプレートにおいて調製し、そして培養する。この実験では、この培地に、10% FBSを補充し、そして2日目に、細胞に、新鮮な10mM β−グリセロホスフェート(Sigma,Inc.)を補充した新鮮な培地を供給する。5日目に始めて、そしてその後1週間に2回、細胞を、全ての上記の成分に加えて、新鮮なL(+)−アスコルビン酸を培地1mlあたり50mgの最終濃度で含む、完全鉱化培地を供給する。次いで、OP−1キメラを、例えば、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む50%アセトニトリル(または50%エタノール)において、培地1mlあたり5ml以下のキメラで直接的にウェルに添加する。コントロールウェルは、溶媒ビヒクルのみを受ける。次いで、これらの細胞に再び供給し、そして馴化培地サンプルを、標準的なプロテアーゼインヒビターを含む標準的なラジオイムノアッセイ緩衝液中で1:1に希釈し、そしてオステオカルシンについてアッセイするまで、−20℃で貯蔵する。オステオカルシン合成を、市販のオステオカルシン特異的抗体を使用する標準的なラジオイムノアッセイにより測定する。
【0196】
鉱化を、固定された細胞層に対する改変von Kossa染色技術を使用して、長期間(13日)の培養物に対して決定する。細胞を、新鮮な4%パラホルムアルデヒドにおいて、23℃で10分間固定し、続いて冷0.9%NaClでリンスする。次いで、固定された細胞を、市販のキット(Sigma,Inc.)を使用して、pH9.5で10分間、内因性アルカリホスファターゼについて染色する。次いで、紫色に染色された細胞を、メタノールを用いて脱水し、そして風乾する。暗室中での3%AgNO3中での30分のインキュベーション後に、H2Oでリンスしたサンプルを、254nmUV光に30秒間露光して、黒色の銀染色されたホスフェート小塊を呈色させる。個々の鉱化された病巣(少なくとも、20mmのサイズ)を、解剖顕微鏡下でカウントし、そして小塊/培養物として表す。
【0197】
天然OP−1のように、OP−1キメラは、骨芽細胞培養物におけるオステオカルシン合成を刺激する。さらに、OP−1キメラに応答して増大したオステオカルシン合成は、用量依存性様式においてであり、それによってインキュベーションの13日後の基礎レベルに対して、有意な増大を示す。増強したオステオカルシン合成はまた、ラットオステオカルシン特異的プローブを使用して、オステオカルシンmRNAメッセージの上昇(20倍の増大)を検出することによって確認され得る。さらに、オステオカルシン合成における増大は、鉱質小塊の出現によって決定されるように、長期の骨芽細胞培養物における鉱化の増大と相関する。天然OP−1のように、OP−1キメラは、未処理培養物と比較した場合に、初期鉱化速度を有意に増大させることもまた意図される。
【0198】
(5.モルフォゲン誘導性CAM発現)
vg/dpp亜群のネイティブなメンバーは、形態形成のそれらの誘導の部分として、CAM発現、特にN−CAM発現を誘導する(同時継続中の米国特許出願第922,813号を参照のこと)。CAMは、組織の発生における本質的な段階として、全ての組織において同定される形態調節(morphoregulatory)分子である。N−CAMは、少なくとも3つのイソ型(N−CAM−180、N−CAM−140およびN−CAM−120、ここで「180」、「140」および「120」が、SDSポリクリルアミドゲル電気泳動によって測定されるように、イソ型のみかけの分子量を示す)を含み、N−CAMは、発生中の組織中で少なくとも一過性で、そして神経組織中で永続的に発現される。N−CAM−180イソ型およびN−CAM−140イソ型の両方は、発生中の組織および成体組織の両方で発現される。N−CAM−120イソ型は、成体組織のみで見出される。別の神経CAMは、L1である。
【0199】
OP−1ベースのキメラがCAM発現を刺激する能力は、NG108−15細胞を使用する、以下のプロトコルを使用して実証され得る。NG−108−15は、形質転換されたハイブリッド細胞株(神経芽腫×神経膠腫、America Type Culture Collection(ATCC)、Rockville、MD)であり、形質転換された胚性ニューロンの形態学的な特徴を示す。以下の実施例Dに記載されるように、未処理のNG108−15細胞は、線維芽細胞性形態、または最小に分化した形態を示し、そして発生中の細胞と通常関連するN−CAMの180イソ型および140イソ型のみを発現する。vg/dpp亜群のメンバーでの処理後に、これらの細胞は、成体ニューロンの形態学的特徴を示し、そして上昇したレベルの、3つ全てのN−CAMイソ型を発現する。
【0200】
この実施例では、NG108−15細胞を、標準的な培養手順、および細胞全体の抽出物に対して実行される標準的なウエスタンブロットを使用して、漸増濃度のOP−1形態単位または天然OP−1のいずれかの存在下で、4日間培養する。N−CAMイソ型を、3つ全てのイソ型と交差反応する抗体であるmAB H28.123(Sigma Chemical Co.、St.Louisから得られる)を用いて検出する。ここで、異なるイソ型は、電気泳動ゲル上でのそれらの異なる移動度によって識別可能である。コントロールNG108−15細胞(未処理)は、100mgまでのタンパク質を使用したウエスタンブロット分析によって決定されるように、140kDaおよび180kDaの両方のイソ型を発現するが、120kDaを発現しない。天然OP−1のように、OP−1キメラでのNG108−15細胞での処理は、180kDaおよび140kDaのイソ型の発現、ならびに誘導される120kDaイソ型の誘導において用量依存性の増大を生じる。さらに、天然OP−1で誘導されるCAM発現のように、OP−1キメラは、組織学によって決定されるように細胞の凝集と相関し得ることが意図される。
【0201】
(C.形質転換した表現型の再分化)
OP−1キメラはまた、天然のOP−1と同様に、非形質転換細胞の特徴である形態への、形質転換した細胞の再分化を誘導する。以下に提供する例は、ニューロン起源の形質転換したヒト細胞株(NG108−15);ならびにマウス神経芽細胞腫細胞(N1E−115)、およびヒト胚癌細胞の、非形質転換細胞の特徴である形態への、モルフォゲン誘導性再分化を詳説する。
【0202】
上記のように、NG108−15は、神経芽細胞×神経膠腫細胞(ATCC、Rockville、MDから得た)を融合すること、および形質転換した胚ニューロンの特徴である形態を示す(例えば、繊維芽細胞の形態を有す)ことによって産生される、形質転換したハイブリッド細胞株である。詳細には、この細胞は、多角形細胞体、短い棘様突起を有し、そして近くの細胞とほとんど接触していない。化学的に規定された無血清培地にて培養されたNG108−15細胞を0.1〜300ng/mlのOP−1キメラまたは天然のOP−1とともに4時間インキュベートすると、規則正しく用量依存性の細胞形態の変化が誘導される。
【0203】
例えば、NG108−15細胞を、ポリ−L−リジンコートした6ウェルプレート上で継代培養する。各ウェルは、化学的に規定された培地2.5ml中に40〜50,000細胞を含む。3日目に、0.025%トリフルオロ酢酸を含む60%エタノール中のOP−1キメラまたは天然のOP−1 2.5mlを、各ウェルに添加する。この培地を、毎日、モルフォゲンの新しいアリコートと交換する。OP−1キメラがOP−1と同様に、形質転換細胞の用量依存性再分化(細胞体の丸型化、相の明るさの増加、短い軸索突起(neurite process)の伸長、および細胞の超微細構造の他の顕著な変化を含む)を誘導することが意図される。数日後に、処理した細胞が、顕微鏡試験により可視的に決定した場合に、類上皮シートを形成し始め、次いでこのシートが非常に密集した多層凝集物になることもまた意図される。
【0204】
さらに、この再分化は、DNA合成、細胞分裂、または細胞生存度に付随するいかなる変化も伴わずに生じ、形態変化が、細胞分化またはモルフォゲンの毒性効果に派生することがないようにすることが、意図される。さらに、形態単位誘導性再分化が、3H−チミジン取り込みにより決定される、細胞分裂を阻害しないかもしれないことが意図される。このことは、同様の実験において、形質転換細胞の再分化を刺激することが示されている他の分子(例えば、酪酸、DMSO、レチノイン酸またはフォルスコリン(Forskolin))とは異なる。OP−1キメラは、天然のOP−1と同様に、再分化の誘導後に、細胞の安定性および生存度を維持する。
【0205】
本明細書中に記載の改変されたモルフォゲンは、従って、神経系の新形成および新形成病変処置のために(特に、神経芽細胞腫(網膜芽細胞腫、および神経膠腫を含む)処置において)有用な治療薬剤を提供する。
【0206】
(D.表現型の維持)
OP−1キメラはまた、天然のOP−1と同様に、細胞の分化した表現型を維持するために使用され得る。本願は、特に、老化細胞または休止細胞において、表現型の継続した発現を誘導するために有用である。
【0207】
(1.表現型の維持に関するインビトロモデル)
モルフォゲンの表現型維持能力は、容易に決定される。多数の分化した細胞が、当該分野で十分に記載された標準的組織培養条件(例えば、Culture of Animal Cells:A Manual of Basic Techniques、C.R.Freshney編、Wiley、1987)下のインビトロでの複数の継代の後に、老化細胞または休息細胞になる。しかし、これらの細胞が、天然のモルフォゲン(例えば、OP−1)と関連してインビトロで培養された場合、細胞は、複数の継代を通じて、その表現型の発現を維持されるように刺激される。例えば、培養された骨芽細胞(例えば、培養された骨肉腫細胞および頭蓋冠細胞)のアルカリホスファターゼ活性は、インビトロでの複数の継代の後に、有意に減少される。しかし、この細胞がOP−1の存在下で培養される場合に、アルカリホスファターゼ活性は長期間にわたって維持される。同様に、筋細胞の表現型発現もまた、モルフォゲンの存在下で維持される。この実験において、骨芽細胞が上記のように培養される。この細胞は、グループに分けられ、種々の濃度の、OP−1キメラまたは天然のOP−1のいずれか(例えば、0〜300ng/ml)とともにインキュベートされ、そして標準的方法論を使用して、複数回(例えば、3〜5回)継代される。次いで、継代された細胞は、本明細書に記載のように、分化した細胞の代謝機能の指標として、アルカリホスファターゼ活性について試験される。OP−1キメラの非存在下で培養された骨芽細胞は、天然のOP−1の非存在下と同様に、OP−1キメラ処理細胞または天然のOP−1処理細胞と比較した場合に、アルカリホスファターゼ活性が減少していることが意図される。
【0208】
(2.表現型維持に関するインビボモデル)
表現型維持能力はまた、骨粗しょう症についての標準的ラットモデルを使用して、インビボで示され得る。Long Evans雌性ラット(Charles River Laboratories、Wilmington、MA)は、標準的外科技術を使用して、偽装操作される(コントロールマウス)かまたは卵巣摘出され、エストロゲン産生の減少から生じる骨粗しょう症状態が作製される。手術後(例えば、卵巣摘出の200日後)に、ラットは全身に、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)またはモルフォゲン(例えば、OP−1キメラまたは天然のOP−1、1〜10mg)を21日間(例えば、尾静脈注射を毎日行うことによって)提供される。次いで、このラットは屠殺され、そして血清アルカリホスファターゼレベル、血清カルシウムレベル、および血清オステオカルシンレベルが、ここおよび上記に記載のような標準的方法論を使用して決定される。このOP−1キメラ処理ラットは、OP−1処理ラットと同様に、オステオカルシンおよびアルカリホスファターゼ活性の上昇したレベルを示し得ることが意図される。脛diasypheal骨の組織形態観測分析は、未処理の卵巣除去ラットと比較した場合に、OP−1キメラ処理マウスにおいて骨質量の改善を示す。
【0209】
(E.先祖(progenitor)細胞集団の増殖)
先祖細胞が、インビボまたはエキソビボで増殖するように刺激され得る。細胞は、注射または他の方法で個体にOP−1キメラを含む滅菌調製物を提供することによって、インビボで刺激され得ることが意図される。例えば、個体の造血多能性幹細胞集団が、その個体の骨髄に適切な濃度のOP−1キメラを注射または他の方法で提供することによって、増殖するように刺激され得る。
【0210】
先祖細胞は、増大されるべき集団の先祖細胞を、形態形成的に活性なOP−1キメラと、その細胞の増殖を刺激するに十分な濃度および時間で、滅菌条件下で接触させることによって、エキソビボで刺激され得る。適切な濃度および刺激時間は、経験的に、基本的に上記の実施例Aに記載の手順に従って、決定され得る。約0.1〜100ng/mlの間のOP−1キメラ濃度、および約10分〜約72時間、またはより一般的には約24時間までの刺激期間が、約104〜106細胞の細胞集団を刺激するには代表的に十分なはずである。次いで、刺激された細胞は、例えば、適切なインビボ位置にこの細胞を注射することによるように、個体に提供され得る。適切な生体適合性先祖細胞は、当該分野で公知であるかまたは本明細書中上記の方法のいずれかによって、得られ得る。
【0211】
(F.損傷または罹患した組織の再生)
OP−1キメラが使用されて、罹患または損傷した哺乳動物組織を修復し得る。修復されるべき組織は、好ましくは、まず評価され、そして過剰の、壊死性または干渉性の瘢痕組織が、必要があれば、例えば、外科的方法、化学的方法、または医学分野で公知の他の方法によって除去される。
【0212】
次いで、OP−1キメラは、外科的移植または注入のいずれかによって、滅菌した生体適合性組成物の一部として、組織位置に直接提供され得る。このキメラはまた、経口投与または非経口投与によるように、全身に提供され得る。あるいは、形態形成的に活性なOP−1により刺激される先祖細胞を含む、滅菌した、生体適合性組成物が、この組織位置に提供され得る。その位置に既存の組織は、罹患していようとまたは損傷していようと、先祖細胞の増殖および組織特異的分化を可能にするに適切なマトリクスを提供する。さらに、損傷または罹患した組織位置(特に、外科的手段によってさらに攻撃を受けた組織位置)は、形態形成的に許容可能な環境を提供する。OP−1キメラの全身への提供は、特定の適用(例えば、例として、骨粗しょう症および骨再造形周期の他の障害の処置において)にとって十分で有り得る。
【0213】
いくつかの環境、特に、組織損傷が広範である場合において、この組織は、細胞の流入および増殖に十分なマトリクスを提供し得ないかもしれない。これらの場合において、このOP−1キメラにより刺激された先祖細胞を、下記のいずれかの手段により調製された、適切な、生体適合性の、処方されたマトリクスと共に組織位置へと提供することが、必要であり得る。このマトリクスは、好ましくは、インビボで生分解性である。このマトリクスはまた、組織特異的であり得、そして/または70〜850mmの範囲、最も好ましくは150〜420mmの範囲内の寸法を有する、多孔性粒子を含み得る。
【0214】
OP−1キメラはまた、免疫/炎症応答媒介性組織損傷、および損傷後の瘢痕組織形成を、予防するかまたは実質的に阻害するために使用され得る。OP−1キメラは、新規に損傷した組織位置に提供されて、その位置に組織形態形成を誘導し、それによって非分化結合組織への移動する繊維芽細胞の凝集を防ぎ得る。好ましくは、このOP−1キメラは、損傷の5時間以内に組織位置へ注入される、滅菌した薬学的調製物として提供され得る。例えば、外科的または他の積極的臨床治療の一部として、免疫/炎症応答が、避けがたいかまたは故意に誘導される場合に、OP−1キメラは、好ましくは、その治療の前か、またはその治療と同時に、患者に予防的に提供され得る。
【0215】
(G.形態形成アッセイ)
下記はいくつかの例であり、本明細書中に開示されるキメラタンパク質が組織形態形成を誘導するために使用され得ることを示すための、プロトコルを記載する。例として、以下は、骨、肝臓、神経、象牙質、セメント質および歯周組織における、OP−1キメラ誘導性組織形態形成の記載である。
【0216】
(1.OP−1キメラ誘導性骨形態形成)
上記のように、タンパク質の形態形成活性を示しそして評価するために特に有用な哺乳動物組織モデル系は、当該分野で公知である軟骨性骨組織形態形成モデルであり、そして例えば、米国特許第4,968,590号に記載され、そして本明細書中に参考として援用される。軟骨性骨形成を誘導する能力は、先祖細胞の増殖、および軟骨芽細胞および骨芽細胞への先祖細胞の分化を誘導する能力、軟骨マトリクス形成、軟骨石灰化、および骨再造形を誘導する能力、ならびに適切な血管供給の形成および造血骨髄分化を誘導する能力を含む。
【0217】
この形態形成物質が配置されている、局所環境は、組織形態形成に重要である。本明細書中で使用される場合、「局所環境」とは、組織構造マトリクス、およびその組織を取り囲む環境を含むことが理解される。例えば、その増殖のために適切な固定下層を必要とすることに加えて、モルフォゲンにより刺激された細胞は、その分化の組織特異性を指向するためにシグナルを必要とする。これらのシグナルは、異なる組織について変化し、そして細胞表面マーカーを含み得る。さらに、新しい組織の血管形成は、血管形成を支持する局所環境を必要とする。
【0218】
以下は、OP−1キメラおよびOP−1キメラ含有組成物の、インビボでの形態形成的有用性を評価するための種々の手順を示す。この組成物は、哺乳動物において、当該分野で周知の多数の手順のいずれかに従って、注入されるし、または外科的に移植され得る。例えば、外科的移植バイオアッセイが、Sampathら(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:6591〜6595および米国特許第4,968,590号の手順に本質的に従って、実施され得る。
【0219】
組織学的切片化および染色が、インビボにて形態形成の程度を決定するために、特に、組織修復手順において好まれる。切り出された移植片は、ブワン溶液に固定され、パラフィンに包理され、そして6〜8mmの切片へと切断される。トルイジンブルーまたはヘモトキシリン/エオシンを用いた染色は、その新しい組織の究極の発生を明らかに示す。12日間の移植片が、その移植片が新たに誘導された組織を含むか否かを決定するためには、通常十分である。
【0220】
首尾良い移植片は、誘導性の組織発生の段階を介する制御された進行を示し、それにより生じる組織特異的事象を同定および追跡することを可能にする。例えば、軟骨性骨形成において、この段階は以下を含む:(1)1日目の白血球;(2)2日目および3日目の、間葉細胞の移動および増殖;(3)5日目および6日目の、軟骨細胞の出現;(4)7日目の軟骨マトリクス形成;(5)8日目の軟骨石灰化;(6)9日目および10日目の、血管侵襲、骨芽細胞の出現、および新しい骨の形成;(7)12日目〜18日目の、破骨細胞の出現、および骨再造形および移植されたマトリクスの溶解の開始;ならびに(8)21日目の、生じた小骨における造血骨髄分化。
【0221】
組織学的評価に加えて、生物学的マーカーが、組織形態形成についてのマーカーとして使用され得る。有用なマーカーは、この移植片の均質化後に、(例えば、分光測定によって)アッセイされ得る活性を有する組織特異的酵素を含む。これらのアッセイは、この移植片が動物から取り出された後の組織形成の、定量化および組織形成の評価を迅速に得るために、有用であり得る。例えば、アルカリホスファターゼ活性が、骨形成についてのマーカーとして使用され得る。
【0222】
全身に提供されたOP−1キメラの取り込みは、標準的な標識プロトコルおよびパルス追跡手順を使用して、標識されたタンパク質(例えば、放射性標識された)を使用し、そしてその新しい組織におけるその限局化を決定し、そして/または循環系からのその消失をモニターすることによって、追跡され得る。OP−1キメラにはまた、組織特異的分子タグが提供され得、このタグの取り込みが、モニターされ得、そして提供されたOP−1キメラの濃度と相関付けられ得る。例として、雌性ラットにおける卵巣除去は、骨のアルカリホスファターゼ活性の減少を生じ、そしてこのラットを骨粗しょう症にかかりやすくする。ここで、この雌性ラットがOP−1キメラを提供された場合、カルシウムの全身濃度における減少が観察され得、これは、この提供されたOP−1キメラの存在と相関し、かつアルカリホスファターゼ活性の増加に対応することが予期される。
【0223】
(2.OP−1キメラ誘導性肝臓再生)
別の例として、OP−1キメラを利用する部分的肝切除の後に、実質的に損傷した肝臓組織の形態形成を誘導する方法が、提示される。この一般的プロトコルのバリエーションを使用して、他の異なる組織において、OP−1キメラのモルフォゲン活性を試験し得る。一般的方法は、組織の本質的に再生しない部分を切除する工程およびOP−1キメラを、好ましくは可溶性薬学的調製物として、その切除した組織位置に提供する工程、その創傷を閉鎖する工程、および将来にその部位を試験する工程、を包含する。骨と同様に、肝臓は、胎児生活の後の損傷の際に再生する潜在能力を有する。
【0224】
生体適合性溶液中のOP−1キメラ(例えば、精製OP−1キメラ、1mg/ml)を、0.1%トリフルオロ酢酸または適合性の酸を含む、50%エタノールまたは適合性溶媒に可溶化する。注射可能なOP−1キメラ溶液を、例えば、1容量のOP−1形態単位溶媒−酸ストック溶液を滅菌PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)中の0.2%ラット血清アルブミン、9容量で希釈することによって、調製する。
【0225】
この実験において、発育中のラットまたは老齢のラット(例えば、Long Evans、Charles River Laboratories、Wilmington、MA)を、ケタミンを使用して麻酔する。その肝臓の葉2つ(左および右)を切り出し(その葉の約1/3)、そしてこのOP−1キメラを、その切除末端に沿って複数の部位に局所的に注射する。注射するOP−1キメラの量は、例えば、100〜1000μlのPBS/RSA(リン酸緩衝化生理食塩水/ラット血清アルブミン)注射緩衝液中に20〜100μgで有り得る。プラシーボサンプルは、注射緩衝液のみを含む。実験アッセイにおいて、好ましくは、各グループで5匹のラットを使用する。この創傷を閉鎖し、そしてこのラットに通常の食餌を食べさせ、そして水道水を飲ませる。
【0226】
12日後、このラットを屠殺し、そして肝臓再生を目で観察して、肝臓再生に対するOP−1キメラの効果を最も効果的に評価する。このOP−1キメラを注射したグループが、完全な肝臓組織再生を示して、この肝臓中にどこにも切除の痕跡が残っていないことを示すことが、理解される。対照的に、PBSのみを注射したコントロールグループは、代表的には最小の再生のみを示し、そのサンプル中に切開が残っていることを示す。
【0227】
(3.OP−1キメラ誘導性の、象牙質、セメント質、歯周靭帯の再生)
なお別の例として、OP−1キメラが象牙質形成を誘導する能力もまた、示し得る。現在まで、損傷に対する歯髄組織の予測不能な応答は、歯科学における基本的臨床問題である。より低級な非霊長類哺乳動物に基づくモデルよりも、サルがヒトの歯科生物学の指標となると仮定されるので、カニクイザルを霊長類モデルとして選択する。
【0228】
標準的歯科手術的手順を使用して、サンプルの歯のその髄質のすぐ上のエナメル質および象牙質を(穴を開けることにより)取り出し、歯冠歯髄組織の部分的切断を実施し、ホメオスタシスを誘導し(髄質処理の適用)、そして標準的手順によって腔を閉鎖および充填することによって、歯髄の小さい領域(例えば、2mm)を外科的に暴露する。
【0229】
使用する髄質処理は、キャリアマトリクス中に分散したOP−1キメラ、キャリアマトリクス単独、および処理なしを含む。1匹の動物(各処理あたり4匹)あたり12本の歯を調製し、そして2匹の動物を使用する。4週間目に、歯を抜き取り、そして象牙質形成の分析のために組織学的に処理し、そして/または象牙質鉱化作用を分析するためにすりつぶす。骨様象牙質修復に対するOP−1キメラの効果を、コントロールサンプルと比較することによって、視覚的に観察し得る。このOP−1キメラは、天然のOP−1と同様に、キャリアマトリクスと一緒になって、外科的に暴露された健康な歯髄上を移動する、修復骨様象牙質橋の形成を誘導することが、意図される。対照的に、キャリアマトリクス単独で処理した髄質は、修復象牙質を形成しない。
【0230】
(4.OP−1キメラ誘導性神経組織修復)
なお別の例として、中枢神経系(CNS)修復に対する、形態形成的に活性なOP−1キメラによる再生効果の誘導を、ラット脳穿刺モデルを使用して示し得る。手短かには、雄性Long Evansラットを麻酔して、その頭の領域を手術のために調製する。頭蓋冠を、標準的外科手順を使用して暴露し、そして各葉の中心に向かう穴を0.035Kワイヤを使用して開けて、この頭蓋冠をちょうど貫通させる。次に、OP−1キメラ(25mg)、天然のOP−1(25mg)またはPBSのいずれかを含む、25mlの溶液を、ハミルトンシリンジによって、各穴に提供する。溶液を、表面の下約3mmの深さまで、その下にある皮質、脳梁、および海馬へと送達する。次いで、皮膚を縫合し、そしてその動物を回復させる。
【0231】
手術の3日後、ラットを断頭することによって屠殺し、そしてその脳を切片化のために処理する。瘢痕組織形成を、グリア細胞繊維性酸性タンパク質(グリア細胞の瘢痕についてのマーカータンパク質)について免疫蛍光染色して、瘢痕形成の程度を定性的に決定することによって、評価する。OP−1キメラは、天然のOP−1と同様に、OP−1キメラで処理した動物の組織切片において、グリア細胞繊維性酸性タンパク質のレベルを減少し得、これは、モルフォゲンが、グリア細胞の瘢痕形成を阻害し、それにより神経再生を刺激できることを示す。
【0232】
OP−1キメラが長い距離にわたる末梢神経系軸索生長を刺激する能力を、以下のモデルを使用して示し得る。この末梢神経系のニューロンは、損傷後にそれ自身で、新しい突起を発芽し得るが、ガイドがなければ、これらの発芽は、代表的には、適切に連結せず、そして死ぬ。この破裂が広範な(例えば、5または10mmより大きい)場合、再生は乏しいかまたは存在しない。OP−1を使用する以前の実験は、モルフォゲンが、長い距離にわたる末梢神経系軸索生長を刺激し、損傷した末梢神経経路の修復および再生を可能にすることを示す。
【0233】
本実施例において、神経再生のOP−1キメラ刺激を、このラット坐骨神経モデルを使用して示す。このラット坐骨神経は、その切断された末端が生理食塩水で満たされた神経ガイドチャンネルに挿入された場合には、5mmのギャップを自然に越えて再生し得、そして時々10mmのギャップを越え得る。この実験において、少なくとも12mmのギャップを越える神経再生を試験する。
【0234】
体重230〜250gの成体雌性Sprague−Dawleyラット(Charles River Laboratories,Inc.)に、ペントバルビタールナトリウム(35mg/体重kg)の腹腔内注射をして麻酔する。皮膚の切開を、その大腿と平行かつその大腿のすぐ後ろに行う。外側広筋と膝屈曲筋との間の無血管筋間平面に進入し、そして坐骨神経を取り囲む、弛緩した線維疎性組織に続く。この弛緩した組織を長軸方向に分割し、それにより、どの部分も脈管遮断することなく、その完全な程度にわたって坐骨神経を自由にする。外科用顕微鏡下で、坐骨神経を大腿の中程にて微小なはさみを用いて離断し、そして神経断端を12mm分離するOP−1形態単位ゲル移植片を移植する。この移植片領域を、内側の直径1.5mmで長さが20mmのシリコーンチューブ中に入れ、その内側をこのキメラ溶液で満たす。詳細には、このチューブの中央の12mmは、生成した実質的に純粋なOP−1キメラ1〜5mgをMATRIGELTM(Collaborative Research,Inc.、Bedford、MAから入手)約100mlと混合することによって調製した、OP−1形態単位ゲル、マウス肉腫組織由来の細胞外マトリクス抽出物からなり、そして可溶化した組織基底膜(ラミニン、IV型コラーゲン、硫酸ヘパリン、プロテオグリカンおよびエンタクチンを含む)をリン酸緩衝化生理食塩水中に含む。次いで、このキメラを満たしたチューブを、欠損部位に直接移植し、各末端にて4mm、その神経断端に挿入する。各断端を、このキメラゲルに対して隣接させ、そして、市販の外科用10−0ナイロンを神経上膜(束保護鞘)に3回縫合することによって、このシリコーンチューブ中に確保する。
【0235】
OP−1キメラゲル移植片に加えて、コントロール移植片(空のシリコーンチューブ、ゲルのみで満たしたシリコーンチューブおよび「リバース」自己移植片(この動物の坐骨神経の12mm離断セグメントを、縫合の前に180°回転させる)を満たしたシリコーンチューブ)もまた、好ましくは移植する。すべての創傷を、好ましくは創傷クリップによって閉じ、このクリップを10日後に除去する。ラットには、両方の脚に移植し得る。3週目に、この動物を屠殺し、この移植したセグメントを取り出し、そしてすぐにドライアイス上で凍結させる。次に、凍結した切片を、その移植部位にわたって切断し、そしてフルオロセインを用いて標識した抗神経フィラメント抗体(例えば、Sigma Chemical Co.、St.Louisから入手)を使用して免疫蛍光染色することによって、軸索再生について試験する。
【0236】
坐骨神経の再生は、そのギャップをOP−1キメラゲルで満たした場合に、すべての移植片部位にて12mmの距離全体を越えて生じ得ることが、意図される。対照的に、空のシリコーンチューブ、ゲルのみ、およびリバース自己移植片は、神経再生を示さない。
【0237】
(IV.一般的意見)
特性(例えば、フォールディング、可溶性、安定性、表面結合/付着、生物活性など)を評価するための前述の手段のいずれかを、OP−1ベースの構築物以外のキメラ構築物を使用して実施し得ることが、理解され、そして評価される。必要なすべてのものは、天然のTGF−βスーパーファミリータンパク質とキメラ構築物の特性との、比較評価である。従って、例えば、天然のタンパク質Xの好ましいフォールディング特性を保持するが、天然のタンパク質Yの神経組織分化特性を獲得したキメラを、本明細書中に提供される実験模範例および指針を使用して、容易に同定し得る。当業者は、最適に組み合わされた所望の特性をすべて有するものとして、好ましい構築物を認識する。最適とは、任意の1つの特定の特性の最大の発現を、必ずしも意味することを意図しない。むしろ、最適とは、組み合わせた発現が、当業者により意図される環境および/または用途に適切であるような、所望の特性各々の発現を意味することが意図される。
【0238】
本発明はまた、その精神および範囲から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化され得る。従って、他の実施態様は、上記の特許請求の範囲の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、BMPファミリーの種々の既知のメンバー、およびタンパク質のTGF−βスーパーファミリーについて、2つ並んでいるシステインに続く最初の残基で開始して並べた、フィンガー2サブドメインを規定する、整列したC末端の残基を列挙する。
【図2】 図2は、BMPのC末端の活性ドメインのリボンモデルの模式図である。これは、7個のシステイン骨格、および3個の異なるサブドメイン:ヒール(10)、フィンガー1(12)、およびフィンガー2(14)(これは、ネックまたはベース領域(16)、およびチップまたはループ領域(18)を含む)を示す。;システイン4での半ジスルフィド結合は、第2の単量体に対して図2の単量体を架橋して二量体の形態を生じる。
【図3】 図3は、OP−1のC末端の7個のシステインの活性ドメインのヌクレオチド配列、および対応するアミノ酸配列である。
【図4A】 図4(A)は、本発明のキメラタンパク質構築物の例示的な実施態様の模式図である。
【図4B】 図4(B)は、リフォールディングおよびROS活性の特性に関する、本発明の例示的な実施態様の模式図である。
【図5】 図5は、TGF−βの7−システインのドメインにおける、リフォールディング効率と荷電アミノ酸との間の関係を示す。
【図6A】 図6A、6B、および6Cは、TGF−βスーパーファミリーのいくつかの既知のメンバーの、それぞれフィンガー1、ヒール、およびフィンガー2領域の相同性を示すように並べられた、一文字表記のアミノ酸コードを使用する配列アラインメントである。以下の各領域を含むそれぞれのアミノ酸が示されている:ヒトのTGF−β1からTGF−β5(TGF−βサブグループ)、dpp、Vg−1、Vgr−1、60A(同時係属中のU.S.S.N.08/271,556号を参照のこと)、BMP−2A(BMP−2としてもまた文献において公知である)、dorsalin、BMP−2B(BMP−4としてもまた文献において公知である)、BMP−3、BMP−5、BMP−6、OP−1(BMP−7としてもまた文献において公知である)、OP−2(PCT/US91/07635号、および米国特許第5,266,683号を参照のこと)、およびOP−3(U.S.S.N.07/971,091号)からなるVg/dppサブグループ、GDF−1、GDF−3、およびGDF−9からなるGDFサブグループ、インヒビンα、インヒビンβA、およびインヒビンβBからなるインヒビンのサブグループ。ダッシュ(−)は、隣接するアミノ酸間のペプチド結合を示す。各サブグループについてのコンセンサス配列パターンを、各サブグループの最下段に示す。
【図6B】 図6A、6B、および6Cは、TGF−βスーパーファミリーのいくつかの既知のメンバーの、それぞれフィンガー1、ヒール、およびフィンガー2領域の相同性を示すように並べられた、一文字表記のアミノ酸コードを使用する配列アラインメントである。以下の各領域を含むそれぞれのアミノ酸が示されている:ヒトのTGF−β1からTGF−β5(TGF−βサブグループ)、dpp、Vg−1、Vgr−1、60A(同時係属中のU.S.S.N.08/271,556号を参照のこと)、BMP−2A(BMP−2としてもまた文献において公知である)、dorsalin、BMP−2B(BMP−4としてもまた文献において公知である)、BMP−3、BMP−5、BMP−6、OP−1(BMP−7としてもまた文献において公知である)、OP−2(PCT/US91/07635号、および米国特許第5,266,683号を参照のこと)、およびOP−3(U.S.S.N.07/971,091号)からなるVg/dppサブグループ、GDF−1、GDF−3、およびGDF−9からなるGDFサブグループ、インヒビンα、インヒビンβA、およびインヒビンβBからなるインヒビンのサブグループ。ダッシュ(−)は、隣接するアミノ酸間のペプチド結合を示す。各サブグループについてのコンセンサス配列パターンを、各サブグループの最下段に示す。
【図6C】 図6A、6B、および6Cは、TGF−βスーパーファミリーのいくつかの既知のメンバーの、それぞれフィンガー1、ヒール、およびフィンガー2領域の相同性を示すように並べられた、一文字表記のアミノ酸コードを使用する配列アラインメントである。以下の各領域を含むそれぞれのアミノ酸が示されている:ヒトのTGF−β1からTGF−β5(TGF−βサブグループ)、dpp、Vg−1、Vgr−1、60A(同時係属中のU.S.S.N.08/271,556号を参照のこと)、BMP−2A(BMP−2としてもまた文献において公知である)、dorsalin、BMP−2B(BMP−4としてもまた文献において公知である)、BMP−3、BMP−5、BMP−6、OP−1(BMP−7としてもまた文献において公知である)、OP−2(PCT/US91/07635号、および米国特許第5,266,683号を参照のこと)、およびOP−3(U.S.S.N.07/971,091号)からなるVg/dppサブグループ、GDF−1、GDF−3、およびGDF−9からなるGDFサブグループ、インヒビンα、インヒビンβA、およびインヒビンβBからなるインヒビンのサブグループ。ダッシュ(−)は、隣接するアミノ酸間のペプチド結合を示す。各サブグループについてのコンセンサス配列パターンを、各サブグループの最下段に示す。
【図7】 図7は、標準的な一文字表記のアミノ酸コードで大文字で示されている、アミノ酸配列の一文字コードのリストであり、そして小文字で、その位置において有用であるアミノ酸の群を同定する。ここで、アミノ酸を示す小文字は、表8に示されているパターン定義の鍵となる表に従って示されている。図7は、本発明の生合成構築物のフィンガー1、ヒール、およびフィンガー2領域を構成するための好ましいパターン配列を同定する。ダッシュ(−)は、隣接するアミノ酸間のペプチド結合を示す。
【図8】 図8は、SmithおよびSmith(1990)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:118−122の教示に従って作成されたパターン定義の表である。
Claims (13)
- TGF−βスーパーファミリーキメラタンパク質であって、該キメラタンパク質は、ダイマーを含み、ここで1つのモノマーは、該スーパーファミリーの少なくとも2つの異なるメンバーからのアミノ酸配列を含み、ここで、該モノマーは、フィンガー1サブドメイン、フィンガー2サブドメイン、およびヒールサブドメインを含み:
ここで、該フィンガー2サブドメインは、配列番号84〜86(CDMP−2)のいずれか1つのアミノ酸残基68〜98、および配列番号49(BMP−2)のアミノ酸残基67〜97からなる群から選択されるアミノ酸残基を含み;
ここで、該フィンガー1サブドメインは、配列番号55(OP−1)のアミノ酸残基2〜29またはその部分を含み;
ここで、該ヒールサブドメインは、配列番号55(OP−1)のアミノ酸残基35〜65またはその部分を含み;
ここで、該モノマーはさらに、保存されたC末端システイン骨格を含む、キメラタンパク質。 - 前記フィンガー2サブドメインが、配列番号84〜86(CDMP−2)のいずれか1つのアミノ酸残基68〜98を含む、請求項1に記載のキメラタンパク質。
- 前記フィンガー2サブドメインが、配列番号49(BMP−2)のアミノ酸残基67〜97を含む、請求項1に記載のキメラタンパク質。
- 前記タンパク質が同一のモノマーを有するダイマーを含む、請求項1に記載のキメラタンパク質。
- 請求項1に記載の前記TGF−βスーパーファミリーキメラタンパク質のモノマーをコードする核酸。
- 天然のTGF−βスーパーファミリータンパク質と比較して、変化した特性を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のTGF−βスーパーファミリーキメラタンパク質を作製する方法であって、該方法は以下の工程:
(a)請求項1に記載のキメラタンパク質をコードするヌクレオチド配列を、発現ビヒクルに挿入する工程;
(b)該キメラタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む該発現ビヒクルを用いて宿主細胞をトランスフェクトする工程;
(c)該キメラタンパク質の発現を可能にする条件下で、該宿主細胞を培養する工程;および
(d)該宿主細胞から、該キメラタンパク質を単離する工程、
を包含する、方法。 - 請求項6に記載の方法であって、前記変化した特性が、以下:変化したアミノ酸配列;変化したタンパク質フォールディング;変化したタンパク質安定性;変化したタンパク質可溶性;変化した等電点;変化した固体表面への結合;変化した可溶化されたキャリアへの結合;変化した生物特異性;変化した比活性;および変化した形態形成活性、からなる群より選択される、方法。
- 前記変化した特性が、変化したタンパク質フォールディングである、請求項6に記載の方法。
- 前記キメラタンパク質が、複数の変化した特性を有する、請求項6に記載の方法。
- 請求項6に記載の方法であって、ここで、工程(a)が、以下:自動ヌクレオチド合成(化学合成);前記キメラタンパク質をコードするDNA配列を発現させること(組換え合成);および1つ以上のサブドメインまたはそのフラグメントに対応するヌクレオチドフラグメントを連結すること(生合成)、からなる群より選択される作製方法を用いて達成される、方法。
- 工程(d)が、タンパク質フォールディングが起こり得る条件を提供することによって達成される、請求項6に記載の方法。
- 組織形態形成を誘導するための医薬の製造のための、請求項1〜4のいずれか1項に記載のTGF−βスーパーファミリーキメラタンパク質の使用。
- 前記組織が、骨;鉱化されていない骨格組織;歯組織;結合組織;脳;肝臓;および神経、からなる群より選択される、請求項12に記載の使用。
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