JPH09503903A - 増殖分化因子−6 - Google Patents

増殖分化因子−6

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JPH09503903A JP7504197A JP50419794A JPH09503903A JP H09503903 A JPH09503903 A JP H09503903A JP 7504197 A JP7504197 A JP 7504197A JP 50419794 A JP50419794 A JP 50419794A JP H09503903 A JPH09503903 A JP H09503903A
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リー,セ−ジン
ヒュン,タン
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ザ ジョーンズ ホプキンス ユニバーシティー スクール オブ メディシン
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Abstract

(57)【要約】 増殖分化因子−6(GDF−6)がそのポリヌクレオチド配列及びアミノ酸配列と共に開示されている。GDF−6ポリペプチド及びポリヌクレオチド配列を用いる診断及び治療方法も開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 増殖分化因子−6 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、一般的には増殖因子に関し、特定的にはトランスフォーミング増殖 因子β(TGF−β)スーパーファミリーの増殖分化因子−6(GDF−6)と いわれる新規なメンバーに関する。 2.関連技術の説明 トランスフォーミング増殖因子β(TGF−β)スーパーファミリーは、胚発 育の間の分化過程の広い範囲に影響を及ぼす構造的に関連する一群のタンパク質 を包含する。このファミリーには、正常な雄性発育に必要なミューラー阻害物質 (MIS)(Behringerら,Nature,345:167,1990)、背腹軸形成及び成虫原基の 形態形成に必要なドロソフィラ・デカペンタプレジック(Drosophila decapentap legic)(DPP)遺伝子産物(Padgettら,Nature,325:81-84,1987)、卵の植物極 に局在しているツメガエルVg−1遺伝子産物(Weeksら,Cell,51:861-867,1 987)、ツメガエルの胚の中胚葉及び前部構造の形成を誘発することができる(T homsonら,Cell,63:485,1990)アクチビン(Masonら,Biochem.Biophys.Res .Commun.,135:957-964,1986)、及び de novo 軟骨及び骨形成を誘発できる骨 形態形成タンパク質(BMP,オステオゲニン,OP−1)(Sampathら,J.Bi ol.Chem.,265:13198,1990)が含まれる。TGF−β類 は、脂質生成、筋発生、軟骨形成、血液生成、及び上皮細胞分化を含む種々の分 化過程に影響することができる(委細については、Massague,Cell,49:437,19 87を参照のこと)。 TGF−βファミリーのタンパク質は、最初、大きな前駆体タンパク質として 合成され、その後にC−末端から約110〜140アミノ酸の塩基性残基のクラ スターでタンパク質分解性開裂を受ける。これらタンパク質のC−末端領域又は 成熟領域は全て構造的に関連しているので、異なるファミリーメンバーをそれら の相同性の程度に基づいて個別のサブグループに分類することができる。個々の サブグループ内の相同性は70%から90%アミノ酸配列同一性の範囲となるが 、サブグループ間の相同性はかなり低くて一般に僅か20%から50%の範囲に 過ぎない。各場合において、活性種はC−末端断片のジスルフィド連結ダイマー のようである。TGF−βファミリーのメンバーのプロ領域をTGF−βファミ リーの他のメンバーの成熟領域と同時発現すると、細胞内二量化と生物活性なホ モダイマーの分泌が起こることが示された(Gray,A.とMaston,A.,Science,2 47:1328,1990)。Hammondsらによる更なる研究(Molec.Endocrin.5:149,199 1)で、BMP−2プロ領域をBMP−4成熟領域と組み合わせて用いると、成 熟BMP−4の発現が劇的に向上することが示された。研究した殆どのファミリ ーメンバーについて、そのホモダイマー種が生物活性であることが分かったが、 インヒビン(Lingら,Nature,321:779,1986)及びTGF−β類(Cheifetzら ,Cell,48:409,1987)のような他のファミリーメンバーについては、ヘテロダ イマーも検出され、そしてこれらはそれぞれのホモダイマ ーとは異なる生物特性を有するようである。 それらの発現パターンにおいて組織特異的である新規な因子の同定で、その組 織の発育及び機能の深い理解が得られるであろう。 発明の要旨 本発明は、細胞増殖及び分化因子、つまりGDF−6、該因子をコードするポ リヌクレオチド配列、及び該因子と免疫反応性である抗体を提供する。この因子 は、種々の細胞増殖性障害、特に胎盤組織に関連する細胞増殖性障害に関係する ようである。 かくして、1つの態様においては、本発明は、GDF−6に関連する胎盤起源 の細胞増殖性障害を検出する方法を提供する。もう1つの態様においては、本発 明は、GDF−6活性を抑制するか又は高めることによって細胞増殖性障害を治 療する方法を提供する。 図面の簡単な説明 図1は、胎盤内でのGDF−6 mRNAの発現を示す。矢印は主要なmRN A種の位置を示す。 図2は、マウスGDF−6のヌクレオチド配列及び予想されるアミノ酸配列を 示す。推定五塩基プロセシング部位をボックスで囲んでいる。 図3は、GDF−6とTGF−βスーパーファミリーの他のメンバーとのC− 末端配列のアラインメントを示す。保存システイン残基をボックスで囲んでいる 。短い横線はアラインメントを最大にするために空けた空所を表わす。 図4は、TGF−βスーパーファミリーの異なるメンバー間の アミノ酸相同性を示す。数字は、第1保存システインからC−末端まで計算した 各ペア間のアミノ酸同一性のパーセントを表わす。ボックスは、特定のサブグル ープ内で高度に関連するメンバー間の相同性を表わす。 発明の詳細な説明 本発明は、増殖及び分化因子GDF−6及びGDF−6をコードするポリヌク レオチド配列を提供する。GDF−6は、胎盤組織中で発現される。1つの態様 においては、本発明は、胎盤起源のGDF−6発現に関係する細胞増殖性障害を 検出する方法を提供する。もう1つの態様においては、本発明は、GDF−6活 性を抑制するか又は高める物質を用いることによって細胞増殖性障害を治療する 方法を提供する。 TGF−βスーパーファミリーは、多くの細胞型内で増殖、分化、及び他の機 能を制御する多官能性ポリペプチドからなる。これらペプチドの多くは、他のペ プチド増殖因子に正と負の両方の調節作用を有する。この発明のGDF−6タン パク質とTGF−βファミリーのメンバーとの間の構造的相同性は、GDF−6 がこのファミリーの増殖及び分化因子の新たなメンバーであることを示している 。他の多くのメンバーの既知の活性に基づき、GDF−6もそれを診断及び治療 用試剤として有用なものにする生物活性を有するであろうことが期待される。 胎盤内でのGDF−6の発現は、本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチド、 及び抗体を用いる、妊娠及び細胞増殖性疾患に関連する種々の用途を示唆する。 この因子の異常に低いレベルは胎 盤における機能が損なわれたことを示すものとすることができる一方で、異常に 高いレベルは栄養過度又は過形成を示すものとすることができる。このことから 、GDF−6は、胎盤起源の原発性及び転移性新形成を検出するのに有用であり 得る。加えて、GDF−6は、出生前スクリーニング操作において発生異常のイ ンジケータとしても有用であり得る。 TGF−βスーパーファミリーの幾つかのメンバーは、癌の如き細胞増殖性障 害の治療のための用途の可能性を示唆する活性を有する。特に、TGF−βは、 種々の細胞型に対する強力な増殖阻害物質であることが示された(Massagueら, Cell,49:437,1987)。MISは、ヌードマウスにおいてヒト子宮内膜癌腫瘍の 増殖を阻害することが示され(Donahoeら,Ann.Surg.,194:472,1981)、そし てインヒビンαは、卵巣及び精巣の両方における腫瘍の発育を抑制することが示 された(Matzukら,Nature,360:313,1992)。GDF−6は、類似の活性を有し 得、従って絨毛癌の治療用の如き抗増殖剤として有用であり得る。 TGF−βファミリーのメンバーの多くは、組織修復の重要な媒介物質でもあ る。TGF−βはコラーゲンの生成に顕著な作用を有すること、及び新生マウス 内でめざましい血管形成反応を起こすことが示された(Robertsら,Proc.Natl .Acad.Sci.USA,83:4167,1986)。BMPは、新たな骨増殖を誘発することが できるので骨折及び他の骨格欠損症の治療に有効である(Glowackiら,Lancet, 1:959,1981;Fergusonら,Clin.Orthoped.Relat.Res.,227:265,1988;Jo hnsonら,Clin.Orthoped.Relat.Res.,230:257,1988)。GDF−6は、類 似の活性を有し得る ので、例えば外傷又は熱傷により起こる組織傷害の修復に有用であり得る。 GDF−6は、妊娠中は子宮機能の調節にある役割を果たし得るので、GDF −6、抗GDF−6抗体、又はアンチセンスポリヌクレオチドは、早産を防ぐの に有用であり得る。 ここで用いられる“実質的に純粋”という用語は、他のタンパク質、脂質、炭 水化物又は天然に随伴している他の物質を実質的に含まないGDF−6のことを いう。当業者は、タンパク質精製の標準的技術を用いてGDF−6を精製するこ とができる。この実質的に純粋なポリペプチドは、非還元性ポリアクリルアミド ゲル上で単一の主バンドを示すであろう。GDF−6ポリペプチドの純度は、ア ミノ末端アミノ酸配列分析によっても測定することができる。GDF−6ポリペ プチドには、GDF−6の活性が残っている限り、このポリペプチドの機能性断 片が含まれる。GDF−6の生物活性を含有するより小さなペプチドが本発明に 包含される。 本発明は、GDF−6タンパク質をコードするポリヌクレオチドを提供する。 これらポリヌクレオチドには、GDF−6をコードするDNA、cDNA及びR NA配列が含まれる。GDF−6の全部又は一部をコードする全てのポリヌクレ オチドも、それらがGDF−6活性を有するポリペプチドをコードする限り、こ こに含まれるものと理解される。かかるポリヌクレオチドには、天然に存在する ポリヌクレオチド、合成ポリヌクレオチド、及び故意に操作したポリヌクレオチ ドが含まれる。例えば、GDF−6ポリヌクレオチドを部位特異的突然変異誘発 に付してもよい。G DF−6のポリヌクレオチド配列にはアンチセンス配列も含まれる。本発明のポ リヌクレオチドには、遺伝コードの結果として縮重している配列が含まれる。2 0の天然アミノ酸があり、その殆どが1を越えるコドンにより特定される。従っ て、そのヌクレオチド配列によりコードされるGDF−6ポリペプチドのアミノ 酸配列が機能的に不変である限り、全ての縮重ヌクレオチド配列が本発明に包含 される。 ここに具体的に開示されているのは、GDF−6遺伝子の一部を含有するゲノ ミックDNA配列である。この配列は、GDF−6前駆体タンパク質の予想C− 末端領域に対応するオープンリーディングフレームを含有する。コードされるポ リペプチドは、潜在的な五塩基タンパク質分解性プロセシング部位を含有すると 予想される。この前駆体のこの部位での開裂は、約13,600の予想分子量を 有する120アミノ酸の成熟生物活性C−末端断片を生じるであろう。 推定タンパク質分解性プロセシング部位の次に続くGDF−6のC−末端領域 は、TGF−βスーパーファミリーの既知メンバーと有意な相同性を示す。この GDF−6配列は、他のファミリーメンバー内に高度に保存されている殆どの残 基を含有する(図3を参照のこと)。既知のファミリーメンバーのうち、GDF −6はBMP−2に最も相同性である(57%配列同一性)(図4を参照のこと )。 組換えGDF−6一次アミノ酸配列の僅かな修飾で、ここに記載したGDF− 6ポリペプチドに比較して実質的に等しい活性を有するタンパク質が生じ得る。 かかる修飾は、部位特異的突然変 異誘発のように故意であっても自然に生じたものであってもよい。GDF−6の 生物活性が依然として存在する限り、これら修飾によりもたらされる全てのポリ ペプチドがここに含まれる。更に、1又は2以上のアミノ酸の欠失も、その結果 生じる分子の構造の修飾を、その生物活性を大きく変化させることなくもたらす ことができる。これは、より広い有用性を有するであろうより小さな活性分子の 開発をもたらし得る。例えば、GDF−6生物活性に不要なアミノ末端又はカル ボキシ末端アミノ酸を除去することができる。 本発明のGDF−6ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列には、開示し た配列及びその保存的変異体が含まれる。ここで用いる“保存的変異”という用 語は、他の生物学的に類似の残基によるアミノ酸残基の置換を意味する。保存的 変異の例には、イソロイシン、バリン、ロイシン又はメチオニンの如き1つの疎 水性残基の別の疎水性残基との置換;又はアルギニンのリシンとの置換、グルタ ミン酸のアスパラギン酸との置換、又はグルタミンのアスパラギンとの置換等の 如き1つの極性残基の別の極性残基との置換が含まれる。“保存的変異”という 用語には、未置換の親アミノ酸の代わりに置換アミノ酸を用いることも含まれる 。但し、その置換ポリペプチドに対して生じる抗体はその未置換ポリペプチドと も免疫反応できることを条件とする。 本発明のDNA配列は、幾つかの方法により得ることができる。例えば、この DNAは、当該技術分野で周知のハイブリダイゼーション技術を用いて単離する ことができる。これらには、1)相同性ヌクレオチド配列を検出するためのプロ ーブを用いたゲノミ ック又はcDNAライブラリーのハイブリダイゼーション、2)興味の対象であ るDNA配列にアニーリングできるプライマーを用いるゲノミックDNA又はc DNA上でのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、及び3)構造的特徴を共有する クローン化DNA断片を検出するための発現ライブラリーの抗体スクリーニング 、が含まれるがこれらに限定されない。 好ましくは、本発明のGDF−6ポリヌクレオチドは、哺乳動物、最も好まし くは、マウス、ラット、又はヒトから誘導される。適切なプローブが入手可能で あれば、核酸ハイブリダイゼーションに依拠するスクリーニング操作で、あらゆ る生物からあらゆる遺伝子配列を単離するのが可能である。問題のタンパク質を コードする配列の一部分に対応するオリゴヌクレオチドプローブは、化学的に合 成することができる。これには、短い長さのオリゴペプチドのアミノ酸配列が既 知でなければならない。このタンパク質をコードするDNA配列は遺伝コードか ら推定することができるが、コードの縮重を考慮に入れなければならない。配列 が縮重したものである場合には混合付加反応(mixed addition reaction)を行 うことが可能である。これは、変性した二本鎖DNAの不均一混合液を含む。か かるスクリーニングのために、ハイブリダイゼーションを好ましくは一本鎖DN A又は変性した二本鎖DNAのいずれかで行う。興味の対象であるポリペプチド に関連するmRNA配列が極端に少ない量しか存在しない供給源から誘導される cDNAクローンの検出には、ハイブリダイゼーションが特に有用である。換言 すると、非特異的結合の回避に向けたストリンジェントなハイブリダイゼーショ ン条件を用いるこ とにより、例えば、特定のcDNAクローンのオートラジオグラフィーでの可視 化を、該標的DNAのその完全な相補体である単一プローブに対する混合液中で のハイブリダイゼーションによりできるようにすることが可能である(Wallace ら,Nucleic Acids Res.,9:879,1981)。 GDF−6をコードする特定のDNA配列は、1)ゲノミックDNAからの二 本鎖DNA配列の単離;2)興味の対象であるポリペプチドに必要なコドンを得 るためのDNA配列の化学的製造;及び3)真核供与体細胞から単離したmRN Aの逆転写による二本鎖DNA配列の in vitro 合成、によっても得ることがで きる。この後の方の場合には、一般にcDNAといわれるmRNAの二本鎖DN A相補体が最終的に生成する。 組換え操作に用いる特定のDNA配列のための上記の3種の方法のうち、ゲノ ミックDNA単離物の単離が最も一般性に劣る。これは、特に、イントロンの存 在のために哺乳動物ポリペプチドの微生物発現を得るのが望ましい場合に当ては まる。 DNA配列の合成は、所期のポリペプチド産物のアミノ酸残基の全配列が分か っているときは、しばしば選択される方法である。所期のポリペプチドのアミノ 酸残基の全配列が分かっていないときには、DNA配列の直接合成は可能ではな いので、選択される方法はcDNA配列の合成である。興味の対象であるcDN A配列を単離する標準的操作の中で抜きん出ているのは、高レベルの遺伝子発現 を有する供与体細胞内に豊富なmRNAの逆転写から誘導されるプラスミド又は ファージ保有cDNAライブラリーの形成である。ポリメラーゼ連鎖反応法と組 み合わせて用いると、 希薄な発現産物であっもクローン化できる。ポリペプチドのアミノ酸配列のかな りの部分が分かっている場合には、標的cDNA中に存在すると推定される配列 と二重体になる標識した一本鎖若しくは二本鎖のDNA又はRNAプローブ配列 を作って、一本鎖型に変性されたcDNAのクローン化コピー上で行われるDN A/DNAハイブリダイゼーション操作に用いることができる(Jayら,Nucl.A cid Res.,11:2325,1983)。 λgt11の如きcDNA発現ライブラリーを、GDF−6に特異的な抗体を 用いて、少なくとも1のエピトープを有するGDF−6ペプチドについて間接的 にスクリーニングすることができる。かかる抗体はポリクローナル的に誘導され てもモノクローナル的に誘導されてもよく、GDF−6 cDNAの存在を示す 発現産物を検出するのに用いることができる。 GDF−6をコードするDNA配列は、適する宿主細胞内へのDNA移入によ り in vitro で発現することができる。“宿主細胞”は、ベクターがその中で増 殖できてそのDNAが発現できる細胞である。この用語は、被験体宿主細胞のあ らゆる子孫を包含する。複製の間に突然変異が起こることがあるので、全ての子 孫が親細胞と同一という訳ではないことが了解される。しかしながら“宿主細胞 ”という用語を用いるときは、かかる子孫が含まれる。安定な移入とは、外来D NAが宿主内で継続的に維持されることを意味するのであるが、その方法は当該 技術分野で既知である。 本発明では、GDF−6ポリヌクレオチド配列を組換え発現ベクター内に挿入 してもよい。“組換え発現ベクター”という用語 は、GDF−6遺伝子配列の挿入又は組み込みにより操作されたプラスミド、ウ イルス又は当該技術分野で既知のその他のビヒクルのことをいう。かかる発現ベ クターは、宿主の挿入遺伝子配列の効率的な転写を促進するプロモーター配列を 含有する。発現ベクターは、典型的には、複製起点、プロモーター、並びにその 形質転換細胞の表現型選択を可能にする特定の遺伝子を含有する。本発明に用い るのに適するベクターには、細菌内での発現のためのT7に基づく発現ベクター (Rosenbergら,Gene,56:125,1987)、哺乳動物細胞内での発現のためのpM SXND発現ベクター(LeeとNathans,J.Biol.Chem.,263:3521,1988)及び 昆虫細胞内での発現のためのバキュロウイルス誘導ベクターが含まれるが、これ らに限定されない。このDNAセグメントは、調節要素、例えば、プロモーター (例えば、T7、メタロチオネインI、又はポリヘドリンプロモーター)に発効 的に連結したベクター内に存在することができる。 GDF−6をコードするポリヌクレオチド配列は、原核生物内でも真核生物内 でも発現することができる。宿主には、微生物、酵母、昆虫及び哺乳動物が含ま れ得る。原核生物内で真核性又はウイルス性配列を有するDNA配列を発現する 方法は、当該技術分野で周知である。宿主内で発現及び複製できる生物学的に機 能性のウイルス及びプラスミドDNAベクターは、当該技術分野で知られている 。かかるベクターが、本発明のDNA配列を組み込むのに用いられる。好ましく は、GDF−6の成熟C−末端領域は、GDF−6の全コーディング配列を含有 するcDNAクローンから発現される。また、GDF−6のC−末端部分を、T GF −βファミリーの別のメンバーのプロ領域との融合タンパク質として発現しても 、別のプロ領域と同時発現してもよい(例えば、Hammondsら,Molec.Endocrin .5:149,1991;Gray,A.とMason,A.,Science,247:1328,1990を参照のこと )。 組換えDNAでの宿主細胞の形質転換は、当業者にとって周知である慣用的技 術により行うことができる。宿主が大腸菌の如き原核性である場合、DNA取り 込みができるコンピテント細胞は、対数増殖期後に採取してから当該技術分野で 周知の操作を用いるCaCl2法により処理した細胞から調製することができる 。また、MgCl2又はRbClを用いてもよい。形質転換は、必要なら宿主細 胞のプロトプラストの形成後に行うこともできる。 宿主が真核生物である場合には、リン酸カルシウム共沈;マイクロインジェク ション、エレクトロポレーション、リポソーム内に包み込んだプラスミドの挿入 の如き慣用的な機械的操作;又はウイルスベクターのようなDNAの形質移入の 方法を用いることができる。真核細胞は、本発明のGDF−6をコードするDN A配列、及び単純ヘルペスチミジンキナーゼ遺伝子の如き選択可能な表現型をコ ードする第二外来DNA分子で同時形質転換することもできる。他の方法は、シ ミアンウイルス40(SV40)又はウシパピローマウイルスの如き真核性ウイ ルスベクターを用いて、真核細胞を一過的に感染又は形質転換して本タンパク質 を発現させることである(例えば、Eukaryotic Viral Vectors,Cold Spring Ha rbor Laboratory,Gluzman編,1982を参照のこと)。 本発明により提供される微生物発現ポリペプチド又はその断片 の単離及び精製は、分取クロマトグラフィー及びモノクローナル抗体又はポリク ローナル抗体を関与させる免疫学的分離法を含む慣用的手段により行うことがで きる。 本発明は、GDF−6ポリペプチド又はその機能性断片と免疫反応性の抗体を 包含する。異なるエピトープ特異性を有するプールされたモノクローナル抗体か ら本質的になる抗体、並びに別個のモノクローナル抗体調製物が提供される。モ ノクローナル抗体は、当業者にとって周知の方法により本タンパク質の断片を含 有する抗原から作られる(Kohlerら,Nature,256:495,1975)。この発明で用い られる抗体という用語は、GDF−6上のエピトープ決定基に結合できる無傷分 子並びにFab及びF(ab')2の如きその断片を包含させようとするものであ る。 “細胞増殖性障害”という用語は、形態学的及び遺伝子型的の両方でしばしば 周辺組織と違って見える悪性及び非悪性細胞集団を意味する。悪性細胞(即ち、 癌)は、多段階経過の結果発育する。アンチセンス分子であるGDF−6ポリヌ クレオチドは、種々の器官系、特に、例えば、胎盤組織内の細胞の悪性腫瘍を治 療するのに有用である。本質的に、GDF−6の発現の変調に病因学的に関連す るあらゆる障害は、GDF−6抑制剤での治療に感受性であると考えられる。か かる障害の1つは、例えば、悪性細胞増殖性障害である。 本発明は、抗GDF−6抗体をGDF−6関連障害を有する疑いがある細胞に 接触させて該抗体への結合を検出することを含む、胎盤組織の細胞増殖性障害を 検出する方法を提供する。GDF−6と反応性の抗体は、GDF−6への結合の 検出を可能にする化 合物で標識される。本発明の目的のためには、GDF−6ポリペプチドに特異的 な抗体を用いて、生体液及び組織中のGDF−6のレベルを検出する。検出でき る量の抗原を含有するあらゆる検体を用いることができる。この発明の好ましい サンプルは胎盤組織である。疑いのある細胞内のGDF−6のレベルを正常細胞 内のレベルと比較して、その被験体がGDF−6関連細胞増殖性障害を有するか どうか確認することができる。好ましくは、被験体はヒトである。 本発明の抗体は、in vitro 又は in vivo 免疫診断又は免疫治療を施すのが望 ましいあらゆる被験体に用いることができる。本発明の抗体は、例えば、それら を液相で用いることも固相担体に結合させることもできるイムノアッセイに用い るのに適している。加えて、これらイムノアッセイにおける抗体は、種々の方法 で検出できるように標識することができる。本発明の抗体を用いることができる イムノアッセイのタイプの例は、直接又は間接のいずれかの形式の競合及び非競 合イムノアッセイである。かかるイムノアッセイの例は、ラジオイムノアッセイ (RIA)及びサンドイッチ(イムノメトリック)アッセイである。本発明の抗 体を用いる抗原の検出は、フォワード、リバース、又は同時モードのいずれかで 行われるイムノアッセイを用いて行うことができ、このイムノアッセイには、生 理学的サンプルでの免疫組織化学的アッセイも含まれる。当業者は、過度に実験 を重ねることなく他のイムノアッセイ形式を知っているか又は容易に見分けられ るであろう。 本発明の抗体を多くの異なる担体に結合させて、本発明のポリ ペプチドを含む抗原の存在を検出するのに用いることができる。周知の担体の例 には、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、 ナイロン、アミラーゼ、天然及び変性セルロース、ポリアクリルアミド、アガロ ース及び磁鉄鉱が含まれる。担体の性質は、本発明の目的のためには可溶性であ っても不溶性であってもよい。当業者は、抗体を結合させるための他の適する担 体を知っているか、又は定型的な実験を用いてそうしたものを探知できるであろ う。 当業者にとって既知の多くの異なる標識及び標識方法がある。本発明に用いる ことができる標識のタイプの例には、酵素、放射性同位元素、蛍光化合物、コロ イド状金属、化学発光化合物、リン光化合物、及び生物発光化合物が含まれる。 当業者は、抗体への結合のための他の適する標識を知っているか、又は定型的な 実験を用いてそうしたものを探知できるであろう。 より大きな感度をもたらすこともできる他の技術は、低分子量ハプテンに抗体 をカップリングさせることからなるものである。これらハプテンは、次いで第二 反応により特異的に検出することができる。例えば、アビジンと反応するビオチ ン、又は特異的抗ハプテン抗体と反応できるジニトロフェニル、プリドキサール 、及びフルオレセインの如きハプテンを用いるのが普通である。 抗原の in vivo 検出のために本発明のモノクローナル抗体を用いるには、検 出できるように標識された該抗体を診断に有効な用量与える。“診断に有効な” という用語は、検出できるように標識されたモノクローナル抗体の量が、そのモ ノクローナル抗体が特異的である本発明のポリペプチドを含む抗原を有する部位 の 検出を可能にするのに十分な量で投与されることを意味する。 検出できるように標識されたモノクローナル抗体の投与される濃度は、本ポリ ペプチドを有する細胞への結合がバックグランドに比較して検出可能となるのに 十分であるべきである。更に、検出できるように標識されたモノクローナル抗体 は、最良の標的対バックグランドのシグナル比が得られるように、循環系から速 やかに浄化されるのが望ましい。 一般に、in vivo 診断のための検出できるように標識されたモノクローナル抗 体の用量は、その個体の年齢、性別、及び疾患の程度の如き要因に依存して変動 するであろう。かかる用量は、例えば、多数回注射するかどうか、抗原負担、及 び当業者にとって既知の他の要因に依存して変動し得る。 in vivo 診断的画像化(diagnostic imaging)については、利用できる検出装 置のタイプが所与の放射性同位元素を選択するに際しての主要な要因である。選 ばれる放射性同位元素は、所与のタイプの装置にとって検出可能なタイプの崩壊 を持たなければならない。in vivo 診断のための放射性同位元素を選択するに際 してのもう一つ重要な要因は、宿主に関して有害な放射線が最小限であることで ある。理想的には、in vivo 画像化に用いる放射性同位元素は粒子放出を欠いて いるが、慣用的なガンマカメラで容易に検出できる140〜250keV幅の大 きな数の光子を生じるであろう。 in vivo 診断のため、放射性同位元素をイムノグロブリンに直接結合させても 介在官能基を用いて間接的に結合させてもよい。金属イオンとして存在する放射 性同位元素をイムノグロブリンに 結合させるのにしばしば用いられる介在官能基は、ジエチレントリアミン五酢酸 (DTPA)及びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び類似の分子の如き二 官能性キレート剤である。本発明のモノクローナル抗体に結合できる金属イオン の典型的な例は、111In、97Ru、67Ga、68Ga、72As、89Zr、及び201 Tlである。 本発明のモノクローナル抗体は、in vivo 診断の目的で、磁気共鳴画像化(M RI)又は電子スピン共鳴(ESR)におけるように常磁性同位元素で標識する こともできる。一般に、診断画像を可視化するあらゆる慣用的方法を用いること ができる。通常、ガンマ及び陽電子放出放射性同位元素がカメラ画像化に用いら れ、MRIには常磁性同位元素が用いられる。かかる技術に特に有用な元素には 、157Gd、55Mn、162Dy、52Cr、及び56Feが含まれる。 本発明のモノクローナル抗体を in vitro 及び in vivo で用いて被験体にお けるGDF−6関連疾患の改善の経過を追跡することができる。かくして、例え ば、本発明のポリペプチドを含む抗原を発現する細胞数の増加若しくは減少又は 種々の体液中に存在するかかる抗原の濃度の変化を測定することによって、GD F−6関連疾患を改善することを狙った特定の治療法が有効であるかどうかを確 認することが可能となろう。“改善”という用語は、治療を受けている被験体の GDF−6関連疾患の好ましくない作用が少なくなることを意味する。 本発明は、正常細胞内での発現に比較して変調して発現され得るヌクレオチド 配列を同定するものであり、従ってこの配列に向けた適切な治療技術又は診断技 術をデザインすることが可能となる。かくして、細胞増殖性障害がGDF−6の 発現と関係している場合には、翻訳レベルでGDF−6発現を妨害する核酸配列 を用いることができる。このアプローチは、例えば、アンチセンス核酸及びリボ ザイムを用いて特定のGDF−6 mRNAの翻訳を遮断するものであって、そ れはそのmRNAをアンチセンス核酸でマスクするか又はそれをリボザイムで開 裂させるかのいずれかによりなされる。 アンチセンス核酸は、特定のmRNA分子の少なくとも一部分に相補的なDN A又はRNA分子である(Weintraub,Scientific American,262:40,1990)。 細胞内で、このアンチセンス核酸は対応するmRNAとハイブリダイズして二本 鎖分子を形成する。その細胞は二本鎖であるmRNAを翻訳しないであろうから 、このアンチセンス核酸はそのmRNAの翻訳を妨害することになる。約15ヌ クレオチドのアンチセンスオリゴマーが好ましい。というのは、それらは容易に 合成されかつ標的GDF−6産生細胞内に導入した際に、より大きな分子よりも あまり問題を起こしそうにないからである。遺伝子の in vitro 翻訳を阻害する ためにアンチセンス法を用いることは、当該技術分野で周知である(Marcus-Sak ura,Anal.Biochem.,172:289,1988)。 リボザイムは、DNA制限エンドヌクレアーゼと類似のやり方で他の一本鎖R NAを特異的に開裂する能力を有するRNA分子である。これらRNAをコード するヌクレオチド配列の修飾を通 して、あるRNA分子内の特定のヌクレオチド配列を認識してそれを開裂する分 子を工学的に作ることが可能である(Cech,J.Amer.Med.Assn.,260:3030,19 88)。このアプローチの主要な利点は、それらが配列特異性なので、特定の配列 を有するmRNAだけを不活性化する点である。 2つの基本的なタイプのリボザイム、即ち、テトラヒメナ型(Hasselhoff,Na ture,334:585,1988)及び“ハンマーヘッド”型がある。テトラヒメナ型リボ ザイムは長さが4塩基の配列を認識し、“ハンマーヘッド”型リボザイムは長さ が11〜18塩基の塩基配列を認識する。認識配列が長ければ長いほど、その配 列が標的mRNA種内に占有的に存在する可能性が大きくなる。従って、特定の mRNA種を不活性化するには、ハンマーヘッド型リボザイムがテトラヒメナ型 リボザイムよりも好ましく、しかも18塩基認識配列がより短い認識配列よりも 好ましい。 本発明は、GDF−6タンパク質により媒介される細胞増殖性障害又は免疫障 害を治療するための遺伝子治療法も提供する。かかる治療法は、GDF−6アン チセンスポリヌクレオチドを増殖性障害を有する細胞内に導入することによりそ の治療的効果をもたらすことになろう。アンチセンスGDF−6ポリヌクレオチ ドの送達は、キメラウイルスの如き組換え発現ベクター又はコロイド分散系を用 いて行うことができる。アンチセンス配列の治療的送達に特に好ましいのは、標 的設定されたリポソームの使用である。 ここに教示した遺伝子治療に用いることができる種々のウイルスベクターには 、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニ アウイルス又は、好ましくは、レトロウイルスの如きRNAウイルスが含まれる 。好ましくは、レトロウイルスベクターは、マウス又は鳥類レトロウイルスの誘 導体である。単一の外来遺伝子を挿入することができるレトロウイルスの例には 、モロニーマウス白血病ウイルス(MoMuLV)、ハーベイ(Harvey)マウス 肉腫ウイルス(HaMuSV)、マウス乳癌ウイルス(MuMTV)、及びラウ ス肉腫ウイルス(RSV)が含まれるが、これらに限定されない。多くの更なる レトロウイルスベクターが複数の遺伝子を取り込むことができる。導入された細 胞を同定及び世代形成させられるように、これら全てのベクターは、選択マーカ ー用の遺伝子を移入するか又は取り込むことができる。興味の対象であるGDF −6配列を、例えば、特定の標的細胞上の受容体のリガンドをコードする別の遺 伝子と一緒にウイルスベクターの中に挿入することにより、そのベクターはその 時点で標的特異性となる。例えば、糖、糖脂質又はタンパク質をコードするポリ ヌクレオチドを挿入することにより、レトロウイルスベクターを標的特異性にす ることができる。好ましい標的設定は、そのレトロウイルスベクターを標的とす る抗体を用いることにより達成される。当業者は、過度な実験を重ねることなく 、GDF−6アンチセンスポリヌクレオチドを含有するレトロウイルスベクター の標的特異的送達を可能にするためにレトロウイルスゲノム内に挿入できる特定 のポリヌクレオチド配列を知っているか、又は容易に探知できるであろう。 組換えレトロウイルスは不完全であるので、それらは感染性ベクター粒子を産 生するために助けを必要とする。この助けは、例 えば、レトロウイルスの全ての構造遺伝子をそのLTR内の調節配列の制御下で コードするプラスミドを含有するヘルパー細胞系を用いることにより得ることが できる。これらプラスミドには、その包み込みメカニズムがキャプシド外被のた めにRNA転写産物を認識できるようにするヌクレオチド配列がない。この包み 込みシグナルの欠失を有するヘルパー細胞系には、例えば、Ψ2、PA317及 びPA12が含まれるが、これらに限定されない。これら細胞系は、ゲノムが包 み込まれないので、空のビリオンを産生する。包み込みシグナルは完全であるが 構造遺伝子が興味の対象の他の遺伝子により置き換えられたレトロウイルスベク ターをかかる細胞内に導入すると、そのベクターは包み込まれてベクタービリオ ンを産生することができる。 また、NIH3T3又は他の組織培養細胞をレトロウイルス構造遺伝子gag 、pol及びenvをコードするプラスミドで慣用的なリン酸カルシウムトラン スフェクションにより直接トランスフェクトすることができる。次いで、これら 細胞を興味の対象の遺伝子を含有するベクタープラスミドでトランスフェクトす る。得られる細胞は、培地中にそのレトロウイルスベクターを放出する。 GDF−6アンチセンスポリヌクレオチドのもう1つの標的設定送達系は、コ ロイド分散系である。コロイド分散系には、高分子複合体;ナノカプセル;マイ クロスフェア;ビーズ;及び油中水エマルジョン、ミセル、混合ミセル、及びリ ポソームを含む脂質を基剤とした系;が含まれる。この発明の好ましいコロイド 系はリポソームである。リポソームは、in vitro 及び in vivo での送達ビヒクルとして有用である人工膜小嚢である。サイズが0.2〜4.0 μmの大きな単層の小嚢(large unilamellar vesicle,LUV)が、大きな高 分子を含有する相当なパーセンテージの水性緩衝液を封入できることが分かった 。RNA、DNA及び無傷ビリオンをその水性内部に封入して、生物活性な形で 細胞に送達することができる(Fraleyら,Trends Biochem.Sci.,6:77,1981) 。哺乳動物細胞に加えて、リポソームは、植物、酵母、及び細菌細胞にポリヌク レオチドを送達するのに用いられてきた。リポソームが有効な遺伝子移入ビヒク ルであるためには、次の特徴が存在すべきである:(1)興味の対象である遺伝 子を高い効率で封入するがそれらの生物活性を弱めないこと;(2)非標的細胞 に比較して標的細胞に優先的かつ強固に結合すること;(3)標的細胞の細胞質 にその小嚢の水性内容物を高い効率で送達すること;及び(4)遺伝子情報を正 確かつ効率的に発現すること(Manninoら,Biotechniques,6:682,1988)。 リポソームの組成は、通常、リン脂質、特に高い相転移温度のリン脂質の組み 合わせであり、通常は、ステロイド、特にコレステロールが組み合わさっている 。他のリン脂質又は他の脂質を用いることもできる。リポソームの物理的特性は 、pH、イオン強度、及び二価カチオンの存在に依存する。 リポソーム生成に有用な脂質の例には、ホスファチジルグリセロール、ホスフ ァチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ス フィンゴ脂質、セレブロシド及びガングリオシドの如きホスファチジル化合物が 含まれる。特に有用なものは、脂質部分が14〜18炭素原子、特に16〜18 炭 素原子を含有しそして飽和であるジアシルホスファチジルグリセロールである。 実例となるリン脂質には、卵ホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチ ジルコリン及びジステアロイルホスファチジルコリンが含まれる。 リポソームの標的設定は、解剖学的及び機械学的要因に基づいて分類される。 解剖学的分類は、選択性のレベル、例えば、器官特異性、細胞特異性及びオルガ ネラ特異性のレベルに基づく。機械学的標的設定は、それが受動的であるか能動 的であるかに基づいて区別することができる。受動的標的設定は、洞様毛細血管 を含む器官内の細網内皮系(reticulo-endothelial system,RES)の細胞に 分布するリポソームの自然的傾向を用いる。一方、能動的標的設定は、リポソー ムをモノクローナル抗体、糖、糖脂質又はタンパク質の如き特異性リガンドにカ ップリングさせることにより又はリポソームの組成若しくはサイズを変えること によりリポソームを変性して、天然に存在する局在化部位以外の器官及び細胞型 に標的を定めることを包含する。 標的設定送達系の表面をいろいろな方法で修飾することができる。リポソーム 標的設定送達系の場合には、脂質基をリポソームの脂質二重層内に取り込ませて 、その標的指向性リガンドがそのリポソーム二重層と安定な結び付きを維持する ようにすることができる。脂質鎖を標的指向性リガンドに繋ぐために種々の連結 基を用いることができる。 胎盤組織内でのGDF−6の発現に起因して、本発明のポリペプチド、ポリヌ クレオチド及び抗体を用いる、この組織に関連する種々の用途がある。かかる用 途には、この組織に関係する細胞 増殖性障害の治療が含まれる。加えて、GDF−6は、種々の遺伝子治療操作に 有用であり得る。 以下の実施例は、本発明を説明するものであって限定を意図するものではない 。それらは用いられるかも知れないものの典型であるが、当業者にとって既知の 他の操作を代わりに用いてもよい。 実施例1 新規なTGF−βファミリーメンバーの同定及び単離 TGF−βスーパーファミリーの新規なメンバーを同定するために、既知のフ ァミリーメンバー間の2つの保存領域に対応する縮重オリゴヌクレオチドをデザ インした。一方の領域はMISを除く全てのファミリーメンバーで保存されてい る2つのトリプトファン残基にまたがる領域であり、他方の領域はC−末端の近 くの不変システイン残基にまたがる領域であった。これらプライマーをマウスゲ ノミックDNA上で複製連鎖反応に用いた後、それらプライマーの5’末端に位 置する制限部位を用いてそれらPCR産物をサブクローン化し、これらサブクロ ーン化挿入体を保有する個々の大腸菌コロニーを拾い上げ、そしてランダムシー ケンシング(random sequencing)及びハイブリダイゼーション分析の組み合わ せを用いてこのスーパーファミリーの既知メンバーを除いた。 下記プライマーで得られたPCR産物の混合物からGDF−6を同定した。 SJL141:5'-CCGGAATTCGGITGG(G/C/A)A(G/A/T/C)(A/G)A(T/C)TGG (A/G)TI(A/G)TI(T/G)CICC-3’(配列番号:1) SJL145:5'-CCGGAATTC(G/A)CAI(G/C)C(G/A)CAIG(C/A)(G/A/T/C) TCIACI(G/A)(T/C)CAT-3’(配列番号:2) これらプライマーを用いるPCRを2μgマウスゲノミックDNAで94℃で 1分間、50℃で2分間、そして72℃で2分間の40サイクルで行った。 約280bpのPCR産物をゲル精製し、EcoRIで消化し、再度ゲル精製 し、そして Bluescript ベクター(Stratagene,San Diego,CA)内にサブクロ ーン化した。個々のサブクローンを保有する細菌コロニーを96ウェルマイクロ タイタープレート内に拾い取り、そしてそれら細胞をニトロセルロース上にプレ ートすることにより多数のレプリカを調製した。これらレプリカフィルターをこ のファミリーの既知メンバーに相当するプローブにハイブリダイズさせ、そして ハイブリダイズしないコロニーから配列分析用のDNAを調製した。 アミノ酸配列 GW(H/Q/N/K/D/E)(D/N)W(V/I/M)(V/I/M)(A/S)P(配列番号:3) 及び M(V/I/M/T/A)V(D/E)(A/S)C(G/A)C (配列番号:4)をそれぞれコードする SJL141及びSJL145のプライマーの組み合わせで、分析した134の サブクローンの中から以前に同定された4種の配列(BMP−4、インヒビンβ B、GDF−3及びGDF−5)と2種の新規な配列が生成し、これら新規な配 列をGDF−6及びGDF−7と名付けた。 実施例2 GDF−6の発現パターン及び配列 GDF−6の発現パターンを確認するために、種々の成体組織 から調製したRNAサンプルをノーザン分析によりスクリーニングした。RNA 単離及びノーザン分析は、ハイブリダイゼーションを5×SSPE、10%硫酸 デキストラン、50%ホルムアミド、1%SDS、200μg/mlサケDNA 、及び各0.1%のウシ血清アルブミン、フィコール、及びポリビニルピロリド ン中で行ったこと除いては、以前に記載された通りに行った(Lee,S.J.,Mol. Endocrinol.4:1034,1990)。5μgの2度ポリA選択RNAをホルムアルデヒ ドゲル上で電気泳動し、ブロットし、そしてGDF−6でプローブした。図1に 示すように、このGDF−6プローブで、妊娠後期に胎盤中で発現された単一の mRNA種を検出した。 GDF−6遺伝子のより大きなセグメントを得るために、マウスゲノミックラ イブラリーをGDF−6 PCR産物から誘導したプローブでスクリーニングし た。GDF−6ゲノミッククローンの部分配列を図2aに示す。この配列は、G DF−6前駆体タンパク質の予想C−末端領域に対応するオープンリーディング フレームを含有する。この予想されるGDF−6配列は、潜在的タンパク質分解 性プロセシング部位を含有しており、これをボックスで囲んでいる。この部位で のこの前駆体の開裂で、13,600の予想分子量を有する長さが120アミノ 酸の成熟C−末端断片が生ずるであろう。 推定されるタンパク質分解性プロセシング部位の次に続くGDF−6のC−末 端領域は、TGF−βスーパーファミリーの既知メンバーに対して有意な相同性 を示す(図3)。図3は、GDF−6のC−末端配列と、ヒトGDF−1(Lee, S.J.,Proc. Natl.Acad.Sci.USA,88:4250-4254,1991)、ヒトBMP−2及び4(Wozney ら,Science,242:1528-1534,1988)、ヒトVgr−1(Celesteら,Proc.Nat l.Acad.Sci.USA,87:9843-9847,1990)、ヒトOP−1(Ozkaynakら,EMBO J.,9:2085-2093,1990)、ヒトBMP−5(Celesteら,Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,87:9843-9847,1990)、ヒトBMP−3(Wozneyら,Science,242:152 8-1534,1988)、ヒトMIS(Cateら,Cell,45:685-698,1986)、ヒトインヒ ビンα、βA、及びβB(Masonら,Biochem.Biophys.Res.Commun.,135:957- 964,1986)、ヒトTGF−β1 (Derynckら,Nature,316:701-705,1985)、ヒ トTGF−β2(deMartinら,EMBO J.,6:3673-3677,1987)、及びヒトTGF −β3(ten Dijkeら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85:4715-4719,1988)の 対応する領域とのアラインメントを示す。保存システイン残基をボックスで囲ん でいる。短い横線はアラインメントを最大にするために空けたギャップを表わす 。 GDF−6は、他のファミリーメンバーに高度に保存された殆どの残基を含有 し、それらには特徴的な間隔を有する7つのシステイン残基が含まれる。 図4は、TGF−βスーパーファミリーの異なるメンバー間のアミノ酸相同性 を示す。数字は、第1保存システインからC−末端まで計算した各ペア間のアミ ノ酸同一性のパーセントを表わす。ボックスは、特定のサブグループ内で高度に 関連するメンバー間の相同性を表わす。この領域では、GDF−6はBMP−2 に最も相同性である(57%配列同一性)。 現時点で好ましい態様に関して本発明を説明してきたが、本発明の精神から逸 脱することなく種々の修飾を行うことができることが理解されるべきである。従 って、本発明は、次の請求の範囲によって限定されるに過ぎない。 配列の概要 配列番号:1は、GDF−6プライマーSJL141のヌクレオチド配列であ る。 配列番号:2は、GDF−6プライマーSJL145のヌクレオチド配列であ る。 配列番号:3は、プライマーSJL141のアミノ酸配列である。 配列番号:4は、プライマーSJL145のアミノ酸配列である。 配列番号:5は、GDF−6のヌクレオチド配列及び推定アミノ酸配列である 。 配列番号:6は、GDF−6の推定アミノ酸配列である。 配列番号:7は、GDF−6のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:8は、GDF−1のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:9は、BMP−2のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:10は、BMP−4のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:11は、Vgr−1のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:12は、OP−1のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:13は、BMP−5のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:14は、BMP−3のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:15は、MISのC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:16は、インヒビン−αのC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:17は、インヒビン−β−αのC−末端アミノ酸配 列である。 配列番号:18は、インヒビン−β−βのC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:19は、TGF−β−1のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:20は、TGF−β−2のC−末端アミノ酸配列である。 配列番号:21は、TGF−β−3のC−末端アミノ酸配列である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 48/00 9051−4C A61K 48/00 49/00 9454−4C 49/00 A C07H 21/04 8615−4C C07H 21/04 B C07K 14/495 8517−4H C07K 14/495 16/22 8517−4H 16/22 C12N 5/10 9358−4B C12P 21/08 15/02 0276−2J G01N 33/53 C12P 21/08 9281−4B C12N 5/00 B G01N 33/53 9162−4B 15/00 C

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.実質的に純粋な増殖分化因子−6(GDF−6)及びその機能性断片。 2.請求項1のGDF−6ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチ ド配列。 3.該ポリヌクレオチドが哺乳動物細胞から単離される、請求項2のポリヌクレ オチド配列。 4.哺乳動物細胞がマウス、ラット、及びヒトの細胞からなる群から選ばれる、 請求項3のポリヌクレオチド。 5.請求項2のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。 6.ベクターがプラスミドである、請求項5のベクター。 7.ベクターがウィルスである、請求項5のベクター。 8.請求項5のベクターで安定に形質転換された宿主細胞。 9.細胞が原核細胞である、請求項8の宿主細胞。 10.細胞が真核細胞である、請求項8の宿主細胞。 11.請求項1のポリペプチド又はその断片と反応性の抗体。 12.抗体がポリクローナルである、請求項11の抗体。 13.抗体がモノクローナルである、請求項11の抗体。 14.細胞増殖性障害を検出する方法であって、請求項11の抗体をGDF−6関連 障害を有する疑いがある被験体の検体と接触させて該抗体の結合を検出すること を含む方法。 15.細胞が胎盤細胞である、請求項14の方法。 16.検出が in vivo である、請求項14の方法。 17.抗体が検出できるように標識されている、請求項16の方法。 18.検出できる標識が、放射性同位元素、蛍光化合物、生物発光化合物、及び化 学発光化合物からなる群から選ばれる、請求項17の方法。 19.検出が in vitro である、請求項14の方法。 20.抗体が検出できるように標識されている、請求項19の方法。 21.標識が、放射性同位元素、蛍光化合物、生物発光化合物、化学発光化合物、 及び酵素からなる群から選ばれる、請求項20の方法。 22.GDF−6の発現と関連する細胞増殖性障害を治療する方法であって、該細 胞をGDF−6活性を抑制する試剤と接触させることを含む方法。 23.試剤が抗GDF−6抗体である、請求項22の方法。 24.試剤がGDF−6アンチセンス配列である、請求項22の方法。 25.細胞が胎盤細胞である、請求項22の方法。 26.GDF−6活性を抑制する試剤がベクターを用いて細胞に導入される、請求 項22の方法。 27.ベクターがコロイド状分散系である、請求項26の方法。 28.コロイド状分散系がリポソームである、請求項27の方法。 29.リポソームが本質的に標的特異性である、請求項28の方法。 30.リポソームが解剖学的に標的設定されている、請求項29の方法。 31.リポソームが機械学的に標的設定されている、請求項30の方法。 32.機械学的標的設定が受動的なものである、請求項31の方法。 33.機械学的標的設定が能動的なものである、請求項31の方法。 34.リポソームが、糖、糖脂質、及びタンパク質からなる群から選ばれる部分と カップリングすることにより能動的に標的設定されている、請求項33の方法。 35.タンパク質部分が抗体である、請求項34の方法。 36.ベクターがウィルスである、請求項35の方法。 37.ウィルスがRNAウィルスである、請求項36の方法。 38.RNAウィルスがレトロウィルスである、請求項37の方法。 39.レトロウィルスが本質的に標的特異性である、請求項38の方法。 40.標的特異性のための部分がレトロウィルスゲノムの中に挿入されたポリヌク レオチドによりコードされる、請求項39の方法。 41.標的特異性の部分が、糖、糖脂質、及びタンパク質からなる群から選ばれる 、請求項40の方法。 42.タンパク質が抗体である、請求項41の方法。
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