JP3985237B2 - プロジェクションナットの供給制御方法 - Google Patents

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この発明は、プロジェクションナットを供給する分野におけるものであり、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔内へ串刺し状に貫通させて、ナット供給を行うものに関している。
パーツフィーダ、例えば、円形のボウルに振動を与えてプロジェクションナットを送出するパーツフィーダとこのパーツフィーダからのプロジェクションナットをストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔内へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給する形式のものが知られている。
特許第3309245号公報
プロジェクションナットは、通常、図8に示すように、四角い形状のものが多く採用されている。図8において、プロジェクションナット4の上側の表面4aと下側の表面4bとは、ほぼ正方形とされている。正常な寸法のものとして溶接されるプロジェクションナット4の寸法は、例えば、縦L1が12mm、横L2が12mm、厚さTが4.5mm、前記表面4a,4bの中央部に設けられたねじ孔の内径Dは6mmである。そして、下側の表面4bの四隅に溶着用の突起4cが設けられている。
パーツフィーダ内へ入れられるプロジェクションナットは、常に同一寸法の正常なものばかりであればよいのであるが、搬送中等に何等かの原因で正常寸法以外の正常寸法よりも小さな寸法のものが混入することがある。とくに、前記正常寸法に対して、表面の縦L1と横L2だけがそれぞれ10mmのように小さくなっていて、他の寸法は同じとされている場合がある。以下、このような過小寸法のものを「異常ナット」という。例えば、正常ナットを入れた部品箱と異常ナットを入れた部品箱とを並べて自動車の荷台に積載しているようなときには、走行中に荷台が振動するとナットが跳ねて隣の部品箱に入ることがある。または、作業者がまちがって異常寸法のものを正規寸法のところへ混入させることもある。
このような現象により小サイズの異常ナットが目的箇所に供給されて相手方の鋼板部品に溶接されると、溶接強度が不足して製品の強度品質が低下する恐れがある。
さらに、従来のプロジェクションナットの供給をシステムとして見てみると、パーツフィーダ側の送出コントロ−ルと供給ロッドの構造・寸法との有機的な関連性が設定されていないので、異常寸法のナットに対する解決策が満足にとれていないという問題がある。
本発明は、以上に述べた課題を解決するために提供されたもので、供給ロッドの一部にかみ合い角部を設け、過小寸法のプロジェクションナットが送出されないようにしたプロジェクションナットの供給制御方法を提供することを目的とする。
請求項1記載のプロジェクションナットの供給制御方法は、パーツフィーダから伸びるナット供給管を経て送出されてきたプロジェクションナットを仮止室内に一時係止した状態でストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔内へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを仮止室から正常ナットの出口であるナット供給管の開口部を経て目的箇所へ供給するものであって、供給ロッドは大径の摺動ロッドと小径のガイドロッドによって構成され、摺動ロッドとガイドロッドの境界部に押出し面が設けられ、この押出し面の端縁部にストッパ面に当たっている過小ナットのつぎに待機している正常ナットまたは異常ナットのナット表面に圧接するかみ合い角部を設けるとともに、前記圧接によりかみ合い角部が正常ナットまたは異常ナットを傾斜させているとき、前記開口部が正常ナットまたは異常ナットの下面の圧接を受ける部位とされ、しかもナット供給管の上側内面が正常ナットまたは異常ナットの上面端部の圧接を受ける部位とされたプロジェクションナットの供給制御装置を準備し、異常ナットがストッパ面に位置決めされているときに供給ロッドが進出すると、前記異常ナットのつぎに待機している正常ナットまたは異常ナットの表面に前記かみ合い角部が圧接することにより、正常ナットまたは異常ナットがナット供給管の開口部とナット供給管の上側内面に圧接してナットをロック状態とし、供給ロッドの進出を抑止することを特徴とする。
つまり、上述のような供給制御装置を準備し、異常ナットがストッパ面に位置決めされているときに供給ロッドが進出すると、前記異常ナットのつぎに待機している正常ナットまたは異常ナットの表面に前記かみ合い角部が圧接することにより、正常ナットまたは異常ナットがナット供給管の開口部とナット供給管の上側内面に圧接してナットをロック状態とし、供給ロッドの進出を抑止することを特徴とする。
前記プロジェクションナットの供給制御方法は、供給ロッドの押出し面の端縁部にかみ合い角部を設けたものであるから、異常ナットがストッパ面に位置決めされているときに供給ロッドが進出すると、前記異常ナットのつぎに待機している正常ナットまたは異常ナットの表面に前記かみ合い角部が圧接することにより、正常ナットまたは異常ナットがナット供給管の開口部とナット供給管の上側内面に圧接して、供給ロッドの進出を抑止する。したがって、前記の待機している正常ナットまたは異常ナットが前記かみ合い角部によって加圧されるので、待機している正常ナットまたは異常ナットがかみ合い角部とナット供給管との間でロックされた状態になり、供給ロッドの進出が抑止され、異常ナットが目的箇所へ供給されることが確実に防止される。
プロジェクションナットは、その上側および下側の表面がほぼ正方形である。したがって、正方形部分の寸法が過小の異常ナットであっても、過小であることによるかみ合い角部の形成とその圧接作用により、異常ナットの供給が確実に阻止される。
パーツフィーダに前記異常ナットの排出手段が設けられている。すなわち、パーツフィーダに設けられた異常ナットの排出手段と供給ロッドに設けたかみ合い角部との作用が複合して、確実な異常ナットの排除がなされる。つまり、まず最初にパーツフィーダにおいて過小な異常ナットを排除しておき、それでも万一、異常ナットがパーツフィーダから前記ストッパ面の箇所に供給されることが発生した場合には、前記のような作用により異常ナットの供給が阻止される。したがって、異常ナットはパーツフィーダと供給ロッドのかみ合い角部との有機的な相互作用により、パーツフィーダから供給ロッドにいたるシステムとして、異常ナットの供給を阻止し、信頼性の高い供給制御が実現する。
前述のように、プロジェクションナットの供給制御方法は、前記の待機している正常ナットまたは異常ナットが前記かみ合い角部によって加圧されるので、待機している正常ナットまたは異常ナットがかみ合い角部とナット供給管との間でロックされた状態になり、供給ロッドの進出が抑止され、異常ナットが目的箇所へ供給されることが確実に防止される。
つぎに、本発明のプロジェクションナットの供給制御方法の最良の実施形態を説明する。
まず、図2の供給ロッドの作動ユニットについて説明すると、固定電極1と可動電極2とが同軸上に配置され、固定電極1上に鋼板部品3が載置してあり、その上に置かれたプロジェクションナット4に可動電極2が密着して、ナット4が鋼板部品3に対して電気抵抗溶接がなされる。供給ロッドの作動ユニットは符号5で全般的に示されている。作動ユニット5は、主として供給ロッド6とそれを案内するガイド管7と後述のパーツフィーダ33に接続されているナット供給管8および磁石9からなっている。
作動ユニット5の詳細構造を図1で説明すると、ガイド管7の端面10に矩形断面のナット供給管8の先端部分を密着させて溶接してある。本発明で供給制御の対象になるナット4は、図8に示めした前述のような形状である。図3には2点鎖線で正方形の形状が図示されている。このような形状のナットを表裏や向きを正しく維持するために、ナット供給管8は矩形断面とされている。ナット供給管8の先端部には仮止室11を形成する切欠き12が設けてある。この切欠き12が、ナット供給管8の開口部を形成している。この開口部についても同じ符号12が付されている。ガイド管7の下部には切除部13によって平面14が形成され、この平面はナット供給管8の端面15と一連の同一平面を形成している。
やや偏平な直方体をなした厚板状の磁石(永久磁石)9は、図1や図3から明らかなように前記平面14と端面15に押し付けた状態で固定されている。この固定方法の一例として、押え金具16をボルト17でねじ止めする方法を採用した。磁石9はやや厚い基板18に磁石20をはめ込み、片側から被覆板21を密着させたもので、溶接でこの密着がなされている。磁石20がナット4に対応した位置におかれ、被覆板21の表面がストッパ面28とされていて、ナット4が磁石で吸着されて一時係止されていることにより、仮止室11内における位置決めがなされている。
ガイド管7内のガイド孔23内に挿入された供給ロッド6は、断面円形の大径の摺動ロッド24と、小径でナット4のねじ孔29に進入する断面円形のガイドロッド25からなり、両者の境界部に円形の押出し面26が設けてある。ガイドロッド25の外径はナット4のねじ孔29の内径よりも小さく設定してある。図1は、正常ナット4Aが磁石9に吸引されて仮止室11内に一時係止されている状態であり、このときにはガイドロッド25の軸心とねじ孔29の軸心とが同軸になっている。換言すると、このような同軸状態が得られるようにガイドロッド25の軸心とストッパ面28との間隔が設定されているのである。
供給ロッド6が進出してくると、ガイドロッド25がナット4Aのねじ孔内に進入して押出し面26でナット4Aを押し下げてゆき、ガイドロッド25の先端が固定電極1のガイドピン30の直近で停止すると、今度はナット4Aがガイドピン25を滑動してナットのねじ孔29がガイドピン30に嵌まり合うのである。供給ロッド6が進出中にナット4Aを押出し面26に接触させておくために、供給ロッド6の進出速度をナットの落下速度とほぼ同じかまたはそれよりも速く設定してある。なお、供給ロッド6の進退作動は、図2に示したようなエアシリンダ27で行わせるのが適当である。
エアシリンダ27に取り付けられているセンサー39は、供給ロッド6がナット4Aを固定電極1のガイドピン30に供給してからエアシリンダ27のピストン(図示していない)が戻るときの動きを検知し、その検知信号により可動電極2を進出させるものである。
図1に示されているプロジェクションナット4は、前述の事例で示した縦L1,横L2が共に12mmである正常な寸法のものである。正常寸法の正常ナットには符号4Aが付されている。一方、前述の事例で示した縦L1,横L2が共に10mmであり、他の寸法は正常ナット4Aと同じである異常ナットには、符号4Bが付されている。したがって、異常ナット4Bの表面寸法は、正常ナット4Aの表面寸法を下回っている。なお、表面寸法の大小は、縦L1,横L2の寸法の大小または表面4a,4bの対角線の大小を意味している。
図4に示すように、押出し面26の最大寸法は摺動ロッド24の直径dであり、正常ナット4Aの表面寸法を下回る異常ナット4Bの表面寸法よりも摺動ロッド24の直径dを大きく設定することにより、押出し面26の端縁部にかみ合い角部32が形成されている。図4(B)に示す例は、摺動ロッド24の直径dよりも異常ナット4Bの対角線の長さが小さい場合であり、同図(C)の例は、摺動ロッド24の直径dと異常ナット4Bの対角線の長さが等しい場合である。
図5に示す動作状態は、ストッパ面28に停止している異常ナット4Bにガイドロッド25が貫通してしまった場合である。この場合には、異常ナット4Bのつぎに待機している正常ナット4Aの表面に前記かみ合い角部32が圧接することにより、正常ナット4Aがナット供給管8の開口部12とナット供給管8の上側内面8aに圧接して、供給ロッド6の進出を抑止する。したがって、前記の待機している正常ナット4Aが前記かみ合い角部32によって加圧されるので、待機している正常ナット4Aがかみ合い角部32とナット供給管8との間でロックされた状態になり、供給ロッド6の進出が抑止され、異常ナット4Bが目的箇所へ供給されることが確実に防止される。すなわち、かみ合い角部32が正常ナット4Aの表面4aの端部近傍を加圧するので、図5に示すように、傾斜してロック状態になる。
上述のような正常ナット4Aのロック現象を得るために、開口部12の大きさすなわち切欠き(開口部)12とかみ合い角部32との間の距離や、ナット供給管8の内部高さが設定されている。なお、「正常ナットまたは異常ナット」なる表現は、ガイドロッド25が貫通している異常ナット4Bに続くナットが正常ナットである場合と異常ナットである場合があるのでそのような表現をしている。
図6に示す動作状態は、ストッパ面28に吸着している異常ナット4Bに対してガイドロッド25が進出して、ガイドロッド25の先端で異常ナット4Bが同図(B)に示すように、弾き飛ばされた状態である。異常ナット4Bは弾き飛ばされているので、目的箇所であるガイドピン30に供給されることはない。そして、かみ合い角部32が正常ナット4Aの表面4aに圧接すると、図5の場合と同様に、供給ロッド6の進出が抑止される。すなわち、かみ合い角部32が正常ナット4Aの表面4aの端部近傍を加圧するので、図6(B)に示すように、傾斜してロック状態になる。
図7は、本発明のプロジェクションナットの供給制御方法の第2の実施例を示す。
この実施例は、前記かみ合い角部32による供給ロッド6のロック動作とシステム的に連動しているものである。
振動式パーツフィーダ33の円形のボウル34の内周に沿って螺旋形の送出通路35が設けられ、この送出通路35はナット供給管8に接続されている。送出通路35は、ボウル34の外周側が低くなるように傾斜しており、その途中に過小寸法の異常ナット4Bを排出する選別孔36があけられている。図7(B)に示すように、選別孔36の幅は、正常ナット4Aは選別孔36を跨ぐようにして通過し、過小寸法である異常ナット4Bは同図(C)に示すように、選別孔36を跨ぐことができずに、選別孔36から転落する。転落した異常ナット4Bはボウル34内に戻ることがないよう、ボウル34の外側に設けた隔離ボックス37にため込まれる。
以上に説明した実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
異常ナット4Bがストッパ面28に位置決めされているときに供給ロッド6が進出すると、前記異常ナット4Bのつぎに待機している正常ナット4Aの表面に前記かみ合い角部32が圧接することにより、正常ナット4Aがナット供給管8の開口部12とナット供給管8の上側内面8aに圧接して、供給ロッド6の進出を抑止する。したがって、前記の待機している正常ナット4Aが前記かみ合い角部32によって加圧されるので、待機している正常ナット4Aがかみ合い角部32とナット供給管8との間でロックされた状態になり、供給ロッド6の進出が抑止され、異常ナット4Bが目的箇所へ供給されることが確実に防止される。
待機している正常ナット4Aは、下面と上面端部とがそれぞれナット供給管8の開口部12とナット供給管8の上側内面8aに圧接することから、待機しているナットがあたかも梃のような形態でかみ合い角部32とナット供給管8との間でロックされた状態になり、供給ロッド6の進出が抑止され、異常ナット4Bが目的箇所へ供給されることが確実に防止される。
正方形部分の寸法が過小の異常ナット4Bであっても、過小であることによるかみ合い角部32の形成とその圧接作用により、異常ナット4Bの供給が確実に阻止される。
パーツフィーダ33に設けられた異常ナット4Bの選別孔36と供給ロッド6に設けたかみ合い角部32との作用が複合して、確実な異常ナット4Bの排除がなされる。つまり、まず最初にパーツフィーダ33において過小な異常ナット4Bを排除しておき、それでも万一、異常ナット4Bがパーツフィーダ33から前記ストッパ面28の箇所に供給されることが発生した場合には、前記のような作用により異常ナット4Bの供給が阻止される。したがって、異常ナット4Bはパーツフィーダ33と供給ロッド6のかみ合い角部32との有機的な相互作用により、パーツフィーダ33から供給ロッド6にいたるシステムとして、異常ナット4Bの供給を阻止し、信頼性の高い供給制御が実現する。
上述のように、前記の待機している正常ナット4Aが前記かみ合い角部32によって加圧されるので、待機している正常ナット4Aがかみ合い角部32とナット供給管8との間でロックされた状態になり、供給ロッド6の進出が抑止され、異常ナット4Bが目的箇所へ供給されることが確実に防止される。
本発明は、かみ合い角部を設けることにより、供給ロッドの進出が抑止されるので、異常ナットの供給が確実に防止され、プロジェクションナットの溶接品質を大幅に向上させることができ、種々な産業分野での利用が期待できる。
本発明の実施の形態を示す縦断側面図である。 作動ユニット全体を示す側面図である。 図1の部分を下から見た平面図である。 かみ合い角部の形成状態を示す図である。 供給ロッドの動作状態を示す縦断側面図である。 供給ロッドの動作状態を示す縦断側面図である。 パーツフィーダの簡略的な各部の図である。 プロジェクションナットの斜視図である。
符号の説明
33 パーツフィーダ
8 ナット供給管
4 プロジェクションナット
28 ストッパ面
6 供給ロッド
24 摺動ロッド
25 ガイドロッド
26 押出し面
29 ねじ孔
32 かみ合い角部

Claims (1)

  1. パーツフィーダから伸びるナット供給管を経て送出されてきたプロジェクションナットを仮止室内に一時係止した状態でストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔内へ串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを仮止室から正常ナットの出口であるナット供給管の開口部を経て目的箇所へ供給するものであって、供給ロッドは大径の摺動ロッドと小径のガイドロッドによって構成され、摺動ロッドとガイドロッドの境界部に押出し面が設けられ、この押出し面の端縁部にストッパ面に当たっている過小ナットのつぎに待機している正常ナットまたは異常ナットのナット表面に圧接するかみ合い角部を設けるとともに、前記圧接によりかみ合い角部が正常ナットまたは異常ナットを傾斜させているとき、前記開口部が正常ナットまたは異常ナットの下面の圧接を受ける部位とされ、しかもナット供給管の上側内面が正常ナットまたは異常ナットの上面端部の圧接を受ける部位とされたプロジェクションナットの供給制御装置を準備し、異常ナットがストッパ面に位置決めされているときに供給ロッドが進出すると、前記異常ナットのつぎに待機している正常ナットまたは異常ナットの表面に前記かみ合い角部が圧接することにより、正常ナットまたは異常ナットがナット供給管の開口部とナット供給管の上側内面に圧接してナットをロック状態とし、供給ロッドの進出を抑止することを特徴とするプロジェクションナットの供給制御方法。
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