JP4017313B2 - 土系舗装体およびその改修方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレーやアンツーカなどの土系舗装体を全天候型舗装体に改修する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のところ、主として全天候型舗装体は、下層としての砕石層の上にアスファルトコンクリートなどにより中層を形成した後、この中層を基層として、その上に人工芝生やハード系もしくはソフト系の塗り床材などの全天候舗装を設けることにより構築されている。このような全天候型舗装体は新規な場所に新たに構築する場合は別として、既設のクレーやアンツーカなどの土系舗装体を改修して施工されることが多い。
【0003】
この種の土系舗装体は、図3にその標準的な構造が示されているように、路盤(いわゆる、地盤)E上に、砕石からなる下層1を敷き固め、その上にいわゆるフィルター層として火山砂利などにて中層2を形成した後、クレーやアンツーカなどの土系表層材により表層部3を形成した構造となっている。
【0004】
このため、土系舗装体の表層部3は軟弱であり、乾燥時にはまだしも、特に吸水時には踏圧などにより簡単に凹凸状態になる。したがって、この種の土系舗装体の表層部3をそのまま基層として全天候型の舗装、例えば人工芝生舗装や塗り床舗装を施工することは不可能である。ちなみに、乾燥状態でも、踏圧などが繰り返して加えられると、基層としての表層部3が削られて窪みが生ずることもある。
【0005】
このため、土系舗装体を全天候型舗装体に改修する際、従来においては、その表層部3を取り除いた後、中層2もしくは下層1にアスファルトコンクリートなどの基層を打設し、その上に全天候型舗装を仕上げるようにしていた。
【0006】
しかしながら、クレーやアンツーカなどの土系表層材を除去する際の工事費や土の廃棄費がかさみ全天候型舗装が非常に割高なものとなっている。場合によっては、舗装費よりも土の除去、廃棄費の方が高く付くこともある。また、取り除いた土が莫大な産業廃棄物となることは言うまでもない。
【0007】
そこで、既設のクレーやアンツーカなどの表層部を排除することなく改良する方法として、おおよそのところ次の2つの方法が知られている。
▲1▼安定処理工法
軟弱な表層部の表面に、セメント、石灰などの固化材を散布して、表層部と混合することにより、表層部の支持力の改善を図る。
▲2▼サンドイッチ工法
軟弱な表層部上に砂層を敷き、その上に貧配合コンクリートまたはセメント安定処理層を設け、この上に舗装を施す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、いずれの方法においても、なお解決すべき課題が残されている。すなわち、前者▲1▼の安定処理工法については、土系表層材と固化材とを作業現場で攪拌するようにしているため、固化材の分散不良などにより表層硬度にバラツキが生ずる。その結果、転圧(加圧)時に不陸が発生したり、固化部分の収縮による亀裂の発生が著しく、全天候型舗装の基層としては不適切である。
【0009】
また、後者▲2▼のサンドイッチ工法は、クレーなどの既設の表層部がそのまま利用できる点ではある程度評価することができるが、コンクリート層などを別に設ける必要があるため、その舗装にかかるコストがかさむことになる。また、そもそもクレーなどの表層部は軟弱で不安定であるため、新たに形成した安定処理層との界面で剥離現象が起こり、結果、長期の使用には耐えられない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、既存の土系舗装体の表層部を低廉なコストで長期にわたって使用に耐え得る強固な層に改修することができる。
【0011】
すなわち、本発明は、クレーやアンツーカなどの土系表層材からなる表層部を有する土系舗装体において、上記表層部の少なくとも表面側が、上記土系表層材と、上記土系表層材に浸透された土壌固結性を有するカチオン系の液状物に含有された固結成分との複合層からなり、上記液状物が、pH6.5以下で、かつ、800nm以下の平均粒径を有するウレタン結合によって結合された高分子体であることを特徴としている。
【0012】
カチオン系の液状物によれば、クレーなどの土系表層材と液状物に含まれている固結成分との塗れ性がよい。したがって、クレーなどの土系表層材に対して速やかに浸透するため、複合層の厚みを増すことができる。また、クレーなどの土系表層材と液状物の固結成分との界面強度が増し、複合層の強度が高められる。
【0013】
ここで、土壌固結性を有するカチオン系液状物は、液状物の土壌固結成分が「+」に帯電されたものを言う。これに該当するものには、合成物、天然物、精製物など様々なものがあるが、主なものとしては、アスファルトやウレタン、アクリル、ゴムなどが例示される。
【0014】
中でも、本発明で用いるpH6.5以下で、かつ、800nm以下の平均粒径を有するウレタン結合によって結合された高分子体によれば、液状物の固結成分自体の強度が高いとともに、分子設計する上でカチオン化が容易に行え、土系舗装体とのいわゆる「塗れ性」や「投錨性」が飛躍的に向上する。
【0015】
液状物には土壌固結成分が含まれているが、その含有量は30wt%以下であることが好ましく、これによれば、クレーなどの土系表層材に対する浸透性が高く、よく流れるため表層近傍での固結化が防がれる。
【0016】
上記複合層は全天候型舗装の基層として十分に耐え得る強度を備えている。したがって、その複合層上に人工芝などの全天候舗装を直接施工することができる。
【0017】
既存の土系舗装体を改修するにあたっては、pH6.5以下で、かつ、800nm以下の平均粒径を有するウレタン結合によって結合された高分子体からなる土壌固結性を有するカチオン系液状物を、散布・浸透させて、所定期間養生する。その際、液状物を散布する前に、あらかじめその表層部を平らに均しておけば、平坦な表層部が容易に得られるので、より好ましい。
【0018】
すなわち、本発明によれば土系表層材を除去したり、破棄する必要なく、既存の土系舗装体を改修することができる。また、この改修された表層部を基層として、その上に全天候型舗装を施工することにより、既存の土系舗装体を全天候型舗装に改修することができる。この全天候型舗装への改修方法も本発明に含まれる。
【0019】
ここで、本発明で言う全天候型舗装とは、人工芝生、塗り床、タイル、ブロック、ゴムチップなど、材料、形状、厚み、重量等は適宜選択可能である。なお、人工芝生に関しては砂入り、砂なしのいずれてあってもよく、塗り床に関しても、ハード系、ソフト系のいずれであってもよい。また、仕様用途によっては改修された基層のまま使用してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図1を参照しながら説明する。
【0021】
まず、本発明により改修される土系舗装体に関しては、先に図3で説明したのと同様に構築されたものであってよい。すなわち、本発明が改修しようとする土系舗装体は、路盤(いわゆる地盤)E上に敷き詰められた砕石からなる下層1と、その上に火山砂利などにて形成された中層2(いわゆるフィルター層)と、クレーやアンツーカなどの土系表層材による表層部3とを備えている標準的なものであってよい。
【0022】
このような土系舗装体は、表層部3の下に下層1および中層2を設けるものが一般的とされるが、下層1ないしは中層2を区別がない場合などの様々な形態がとられるが、このようにしたものも本発明の改修対象として含まれる。
【0023】
表層部3は、クレー舗装の場合には、粘着力のあるシルトや砂質ロームなどの粘性土に、シンダーや火山砂利のような多孔質で透水係数の高い材料を混合した混合土が一般に用いられ、アンツーカ舗装の場合には、特殊な粘土にマグネサイトを混ぜ、苦汁液で混練りした後、800〜1200℃にて高温焼結したものを粉砕して、ふるい分けた赤褐色の人工土が用いられている。
【0024】
これ以外に、表層部が、真砂土、荒木田、混合土、砂を混ぜた土など天然物、人工物を問わず土系、砂系の材料により形成されている土系舗装体も本発明により改修することができる。
【0025】
本発明では、このような土系表層材からなる表層部3に対して、土壌固結性を有するカチオン系の液状物、すなわち液状物の土壌固結成分がプラス(+)価に帯電された液状物を直接散布して、表層部3の一部もしくは全部に複合層3aを形成する。
【0026】
その手順の好ましい一例を説明すると、まず、前処理として表層部3にローラなどにより転圧を加えて安定化する。また、このとき必要に応じて、例えば鋼鉄製の枠体を引きずりまわすなどして表層部3の不陸を修正する。これとは反対に、不陸を修正してから転圧を加えてもよい。
【0027】
そして、表層部3上にじょうろなどを使用して均一に改修剤としての液状の高分子体(液状物)を散布して含浸させ、表層部3の少なくとも表面側に所定厚さの複合層3aを形成する。このとき、2回以上に分けて散布を行うことが好ましい。なお、ノズルをなどの注入装置を使用して、表層部3に液状物を注入することもできる。
【0028】
後処理として、0.5〜1日程度養生する。その際必要に応じて熱などを加えて硬化反応を促進させてもよい。また、不陸が発見された場合にはその修正を行う。この複合層3aは全天候型であり、このままでも例えば歩道や景観道路などとしても使用することができ、このような態様も本発明に含まれる。
【0029】
使用する液状物は、土壌固結成分を有するカチオン系の液状物である。この液状物は有機であるが溶剤系、無溶剤系、水系のいずれでもよく、ウレタン、エポキシ、アクリル、酢酸ビニル、ポリエチレンなどの樹脂のモノマーおよび/またはポリマーが例示される。また、スチレンブタジエンラバー(SBR)、天然ゴム(NR)などのゴム系材料も使用することができるが、とりわけウレタン系が好ましい。
【0030】
水溶性、溶液、エマルジョンなどの形態も問われないが、作業性および安全性を考慮すると、水系の材料が好ましい。また、硬化特性、塗膜性の点からすれば、水系の中でもエマルジョン(ラテックスを含む)がより好ましい。
【0031】
この種の液状物には土壌固結成分が含まれているが、その含有量は30wt%以下であることが好ましく、より好ましくは20wt%以下とすることにより、表層部3の表面に液状物が堆積して固結することなく、表層部3内に浸透させることができる。
【0032】
改修に使用する液状物はウレタン系が好ましいが、水系でカチオン性を有するポリウレタン(以下、水系PUとする)の製法には例えば次の製法がある。
【0033】
▲1▼3級アミノ基で鎖延長し、4級化する方法。
PUプレポリマーを、3級アミノ基を有する鎖延長剤でポリマー化し、その3級アミノ基を4級化剤でカチオン化する。
▲2▼3級アミノ基で鎖延長し、アミン塩とする方法。
PUプレポリマーをトルエン中で、OH基を有する3級アミンと反応させ、次いで酸の水溶液で中和し、乳化する。
▲3▼ヒドロキシ基を有する4級塩を用いる方法。
末端イソシアネート基を有するウレタンポリマーに、化合物を反応させる。
▲4▼ポリアルキレンポリアミンで鎖延長し、ECHと酸とでアミン塩とする方法。
ポリウレタン尿素ポリアミンにエピハドヒロリン(ECH)と酸とを反応させ、カチオン性樹脂を得る。
▲5▼アミノプラスト樹脂の縮合反応を利用する方法。
ポリウレタンプレポリマーを重合しておき、尿素化合物でビスビュレット化し、α−クロルアセトアミドで4級化した自己分散型オリゴマーをホルマリン水溶液で希釈し酸性にして縮合反応を起こし水系PUを得る。
【0034】
この種の水系PUポリマーは、流動特性、造膜性などの膜の物性に極めて重要な特性を備えており、土系舗装体との「塗れ性」や「投錨性」が飛躍的に向上する。一般的にカチオン系の液状物は酸性を示し、特にpH=6.5以下の酸性液は「塗れ性」や「投錨性」がさらに向上する。また、800nm以下の平均粒径を持つエマルジョンや溶液は浸透性がさらに向上する。
【0035】
この複合層3aは長期にわたって強度を維持するため、この複合層3aを含む表層部3を基層として、その上に直接全天候型舗装材を敷設することができる。この全天候型舗装材としては、人工芝生(砂入り、砂なしの双方を含む)、塗り床(ハード系、ソフト系の双方を含む)、タイル、ブロック、ゴムチップなどが適用可能であり、その形状、厚さ、重量なども適宜選択可能である。
【0036】
図1の例では、踏圧の分散性、吸水性、厚さ、改修の頻度などを考慮して、砂入り人工芝4を用いている。なお、場合によっては全天候型舗装材を敷設することなく基層のまま使用することも可能である。また、既設の土系舗装体の表層部3以下の路床(この具体例では下層1と中層2の双方またはいずれか一方)はそのままであってもよい。
【0037】
【実施例】
次に、実際に複合層を形成して、その性能を評価したので、これについて説明する。本発明の実施例および比較例ともに供試材は、あらかじめ以下の手順にて作製した。
【0038】
まず、図2(a)に示す内容積300ccの中空円筒体の容器5内に、予め飽和水分量と考えられる15%の水を吸水させたクレー(三田市産)を250g投入して押し固め、図2(b)のように約100ccとされたクレーを乾燥させてサンプルとしての締め固まったクレー試験体3とした。
【0039】
次に、図2(c)のようにクレー試験体3に諸元の異なる液状物6を20ccを散布・浸透させてクレー試験体3に複合層3aを形成した後、1週間室温にて養生した。このサンプルを以下に示す各試験に供した。
【0040】
まず、耐水性を評価するため圧縮試験を行った。試験条件は、人間の歩行状態(すなわち、人間のかかとサイズ、歩行スピードおよび歩行時の最大荷重)に近似した条件となるように、以下のとおりとした。
〈圧縮試験条件〉
圧縮子:直径50mm
ヘッドスピード:30mm/min
負荷加重:0〜250kg
サイクル:1回
【0041】
手順は、各例ともにまず、クレー試験体3に複合層3aを形成し養生した後において、容器5内に水150ccを加えてクレー試験体3を水にさらした。そして水を抜いた後、図2(d)のように圧縮子7にて圧縮試験を行った。試験後、図2(e)に示すように再度同量の水Wを注入し、クレー表面を観察した。
【0042】
このとき、複合層3aに破損等が見られない場合は、図2(e)のように水Wが入った状態のまま1週間放置した後、再度同様の圧縮試験を行った。それでも複合層3aに破損が見られない場合は、同様に1週間刻みで第5週経過時まで、圧縮試験を繰り返して行った。
【0043】
この圧縮試験の過程で、図2(f)に示すように、水W内に気泡が観察されたり、複合層3a内に水の浸透が確認された場合は、複合層3aにクラック8などの破損が生じているとみなし、その時点を耐水性限界として、その限界日数を記録した。
【0044】
一方、液状物の浸透厚みを評価するために、図2(c)の複合層3aを形成した時点で、サンプルを容器5から取り出し、複合層の厚みWを測定した。
【0045】
評価は、上記各試験によって得られた液状物の浸透厚み(mm)、耐水保持期間(単位:日)およびそれらを総合して◎〜×の4段評価を行った。評価段階は、特によいを◎、よいを○、普通を△、悪いを×とした。
【0046】
《実施例1》
〔液状物の仕様〕
イオン性:カチオン(+)、液状物の種類:エマルジョン、材質:ポリエステル系ポリウレタン、固結成分:29.9wt%、粒径:455nm、pH:5.4〔評価〕
浸透厚み:10mm
耐水保持:35日以上
総合評価:◎
【0047】
《実施例2》
〔液状物の仕様〕
イオン性:カチオン(+)、液状物の種類:エマルジョン、材質:ポリエステル系ポリウレタン、固結成分:19.9wt%、粒径:455nm、pH:5.5〔評価〕
浸透厚み:16mm
耐水保持:35日以上
総合評価:◎
【0048】
《参考例1》
〔液状物の仕様〕
イオン性:カチオン(+)、液状物の種類:エマルジョン、材質:ポリエステル系ポリウレタン、固結成分:30.0wt%、粒径:460nm、pH:7.0
〔評価〕
浸透厚み:10mm
耐水保持:28日
総合評価:◎〜○
【0049】
《参考例2》
〔液状物の仕様〕
イオン性:カチオン(+)、液状物の種類:エマルジョン、材質:ポリエステル系ポリウレタン、固結成分:29.8wt%、粒径:779nm、pH:7.1
〔評価〕
浸透厚み:8mm
耐水保持:28日
総合評価:○
【0050】
《参考例3》
〔液状物の仕様〕
イオン性:カチオン(+)、液状物の種類:エマルジョン、材質:ポリエステル系ポリウレタン、固結成分:29.8wt%、粒径:1010nm、pH:7.1
〔評価〕
浸透厚み:5mm
耐水保持:14日
総合評価:○〜△
【0051】
《参考例4》
〔液状物の仕様〕
イオン性:カチオン(+)、液状物の種類:エマルジョン、材質:アスファルト、固結成分:19.9wt%、粒径:7600nm、pH:7.0
〔評価〕
浸透厚み:10mm
耐水保持:7日
総合評価:○〜△
【0052】
〈比較例1〉
〔液状物の仕様〕
イオン性:アニオン(−)、液状物の種類:エマルジョン、材質:ポリエステル系ポリウレタン、固結成分:29.8wt%、粒径:790nm、pH:8.0〔評価〕
浸透厚み:4mm
耐水保持:7日
総合評価:△
【0053】
〈比較例2〉
〔液状物の仕様〕
イオン性:非イオン、液状物の種類:エマルジョン、材質:アスファルト、固結成分:29.7wt%、粒径:7700nm、pH:7.1
〔評価〕
浸透厚み:1mm
耐水保持:0日
総合評価:×
【0054】
参考までに、上記各実施例1,2、参考例1〜4および比較例1,2の仕様および評価結果を表1にまとめた。
【0055】
【表1】
【0056】
この試験結果から、次のことが言える。
(1)参考例3,4と比較例1,2とを比較すると、液状物の材質は同じであるが、実施例5,6は液状物をカチオン系としていることにより、主に浸透厚みが向上するとともに、塗れ性も向上し、耐水性が改善された。
(2)参考例3と参考例4とを比較すると、参考例3は、液状物にウレタン結合を持つポリウレタンエマルジョンを使用していることにより、参考例4に比べ耐水性が大幅に向上した。
(3)参考例1〜3を比較すると、粒径を大→小にすることにより、浸透厚みが増すことがわかる。また、粒径が800nm以下を境に、耐水性が大きく向上した。
(4)実施例1と参考例1とを比較すると、pHが低い(すなわち、酸性の強い)実施例1の方が、耐水性がよい。
(5)実施例1と実施例2とを比較すると、固結成分が20%を切る実施例2の浸透厚みが増していることがわかる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が奏される。
(1)改修材として、土壌固結性を有するカチオン系の液状物を用いることにより、土系表層材に対する塗れ性が高く、液状物が土系表層材に深く浸透するので、複合層の厚みが増す。
(2)土系表層材と液状物との界面強度が向上するため、複合層の強度がアップする。
(3)液状物にウレタン結合によって結合した高分子体を用いることにより、強度が高く、かつ、カチオン化が容易に行える。
(4)液状物に含まれる固結成分が30wt%以下であることにより、浸透性が高く、土系舗装体の表層近傍にて固結化するのを防ぐことができる。
(5)土系舗装体をそのまま基層として、全天候型舗装を施すことができ、安価に全天候型舗装への転換が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例を模式的に示した断面図。
【図2】試験の手順を示した模式図。
【図3】従来の土系舗装体の標準的な構造を示した模式的断面図。
【符号の説明】
1 下層
2 中層
3 表層部
3a 複合層
4 砂入り人工芝生
5 容器
6 液状物
7 圧縮子
8 クラック
E 路盤
W 水
Claims (6)
- クレーやアンツーカなどの土系表層材からなる表層部を有する土系舗装体において、
上記表層部の少なくとも表面側が、上記土系表層材と、上記土系表層材に浸透された土壌固結性を有するカチオン系の液状物に含有された固結成分との複合層からなり、上記液状物が、pH6.5以下で、かつ、800nm以下の平均粒径を有するウレタン結合によって結合された高分子体であることを特徴とする土系舗装体。 - 上記液状物に含まれる上記固結成分の含有量が30wt%以下である請求項1に記載の土系舗装体。
- 上記複合層上に全天候型舗装が施された請求項1または2に記載の土系舗装体。
- クレーやアンツーカなどの土系表層材からなる表層部を有する土系舗装体の改修方法において、
pH6.5以下で、かつ、800nm以下の平均粒径を有するウレタン結合によって結合された高分子体からなる土壌固結性を有するカチオン系の液状物を、上記表層部に散布・浸透させて、所定期間養生を行なうことを特徴とする土系舗装体の改修方法。 - 上記液状物を上記表層部に散布する前に、あらかじめ上記表層部を平らに均すための平滑処理を行なう請求項4に記載の土系舗装体の改修方法。
- 上記表層部上に、全天候型舗装を施す請求項4または5に記載の土系舗装体の改修方法。
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