JP4018409B2 - 糞尿処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、糞尿処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年環境保全に関する問題がクローズアップされ、人と動物等の共生化を図るために、人の生活環境を壊さない状態を維持しながら如何にお互いに満足できるような環境を創るかが真剣に議論されるようになってきた。その際、人の排泄物はもちろんのこと家畜の排泄物の処理についても注目されるようになってきた。
【0003】
一般に牛、豚、その他の家畜等の糞尿を処理する場合、排泄された糞尿から固形物を除去した後、大型タンクにこの糞尿液を貯留して曝気処理を行うことにより糞尿液の臭いを軽減しかつ微生物の自己分解能を促して酸化発酵処理を行い、所望の曝気糞尿処理液に加工し、これを肥料等に使っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来方法では、曝気処理を行うために粘度の高い糞尿液をタンクに投入すると、糞尿液は粘度が高いために曝気処理されずにタンク底部に停留してしまい、その結果、微生物の自己分解能を促して酸化発酵処理する効率が悪くなり、また所望の曝気処理糞尿流体に加工するのに時間を要していた。
さらに従来のシステムでは、糞尿流体に曝気処理を施したとはいえ糞尿流体を所望するpH値やBOD(Biological oxygen demand)値等の所定特性を有した曝気処理液に加工するのが困難であり、希望する曝気処理液が得られたとしても所定の特性を有した状態で曝気処理液を貯留することが困難であった。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、糞尿流体に従来よりも効率よく曝気処理を行って所定の特性を持った曝気処理糞尿流体を得ることができる糞尿処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明にかかる糞尿処理装置は、糞尿流体を曝気処理する少なくとも1個の曝気処理槽と、曝気処理槽に曝気処理するための空気を供給する空気供給手段と、曝気処理槽の内部に配置されて、曝気処理状態を測定するパラメータ値測定部と、曝気処理槽の曝気処理状態を制御する制御部とを備え、この制御部は、パラメータ値測定部で得られた測定値に基づき、曝気処理槽のパラメータ値が希望する値になるように空気供給手段を駆動して曝気処理槽の曝気処理状態を制御することを特徴とする。この糞尿処理装置によれば、糞尿流体は、曝気処理槽のパラメータ値が希望する値になるまで曝気処理が行われる。
【0007】
上記糞尿処理装置において、曝気処理槽は、第1と第2の曝気処理槽から構成するようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、糞尿流体は、2つの曝気処理槽で曝気処理が行われる。
【0008】
上記糞尿処理装置において、パラメータ値は、pH値、BOD値、COD値、電気伝導度、温度および圧力の中から選ばれた少なくとも一つでもよい。この糞尿処理装置によれば、糞尿流体には、pH値、BOD値、COD値、電気伝導度、温度および圧力に基づいて曝気処理が行われる。
【0009】
上記糞尿処理装置において、曝気処理槽は、この曝気処理槽内部の糞尿流体を後段に送出する送出手段を有するようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽で希望するパラメータ値になるまで曝気処理が行われた糞尿流体は、送出手段により後段に送出される。
【0010】
上記糞尿処理装置において、制御部は、曝気処理槽内部の糞尿流体が所定のpH値、BOD値、COD値または電気伝導度になるまで曝気処理を行い、その後は、曝気処理槽内の糞尿流体を送出手段により定量ずつ後段に出力するように曝気処理槽の曝気処理状態を制御するようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、所定のpH値、BOD値、COD値または電気伝導度になるまで曝気処理が行われた糞尿流体は、送出手段により定量ずつ後段に出力される。
【0011】
上記糞尿処理装置において、制御部は、曝気処理槽のそれぞれが所定の圧力になったとき空気供給手段のそれぞれを停止してもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽内部の圧力が所定の値に達すると、空気供給手段が停止する。
【0012】
上記糞尿処理装置において、さらに測定するパラメータ値に対応した基準値を記録するメモリを備え、パラメータ値測定部で得られた測定値とメモリに記録されている基準値とに基づいて曝気処理槽の曝気状態を制御するようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽の曝気状態は、メモリに予め記録された基準値と、パラメータ値測定部で測定された測定値とを比較することにより制御される。
【0013】
上記糞尿処理装置において、制御部は、基準値と測定値との差に基づいて制御するようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽の曝気処理状態は、メモリに記録された基準値と、パラメータ値測定部により測定された測定値とを比較し、その差分により制御される。
また、制御部は、基準値をパラメータ値測定部で得られた測定値に基づいて更正し、この更正した値に基づいて制御するにしてもよい。
【0014】
上記糞尿処理装置において、制御部は、基準値をパラメータ値測定部で得られた複数の測定値の平均値に基づいて更正するようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、メモリに記録された基準値は、パラメータ値測定部により測定された複数の測定値から平均を算出し、この平均値に基づいて更正される。
【0015】
上記糞尿処理装置において、さらに曝気処理槽に糞尿流体を入力する入力手段を備え、この入力手段は、前記出力手段により前記曝気処理槽から所定量の糞尿流体が出力された後、前記曝気処理槽に前記入力手段から同じ量の糞尿流体を入力するようにしてもよい。この糞尿処理装置によれば、曝気処理槽のパラメータ値が希望する値になるまで曝気処理が行われた糞尿流体が送出手段により後段に所定量出力されると、後段に送出した量と同じ量の糞尿流体が、入力手段により入力される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1ないし図6に示された本発明が適用された糞尿処理装置は、糞尿流体の曝気処理を行う第1曝気処理槽1と、この第1曝気処理槽1の後段に配置された第2曝気処理槽2と、上述した曝気処理槽1、2で曝気処理された糞尿流体を所定特性を有した状態で貯留する第1熟成槽3と、この第1熟成槽3の後段に配置された第2熟成槽4と、排泄物から固液分離された糞尿流体を投入して前述した第1曝気処理槽1に糞尿流体を供給する前貯留槽5と、第2熟成槽4からの曝気処理液を貯留する外部貯留槽6と、上述した曝気処理槽1、2の槽下部の沈殿物を貯留するドレーンタンク7と、処理槽全体の各部の動作制御を行う、コントローラ8と、制御装置9とから構成されている。
なお、本実施の形態は曝気処理槽が2つ設けられているが、曝気処理槽の数は2つに限定されず例えば1つなど適宜自由に変更することができる。
【0017】
第1曝気処理槽1について、図2を用いて具体的に説明すると、第1曝気処理槽1の外形を定める箱体10は、全体として直方体であり隔壁11により内部が曝気処理部1aと循環部1bに仕切られている。曝気処理部1aの上方には、糞尿流体拡散部12と、出力装置13、14、消泡された糞尿流体(消泡水)を貯留する消泡水タンク25が設けられている。曝気処理部1aおよび循環部1bの内部上方には、糞尿流体を出力するシャワー15が配設され、曝気処理部1aの内部下方には、糞尿流体と空気を混ぜ合わせて吐出する曝気レータ16と曝気処理部1a内の糞尿流体中に直接供給されて曝気処理をさらに促進させる空気供給装置17が配設され、曝気処理槽1底部には、曝気処理槽1底部の沈殿物を循環部1bに移動させるミキサ18が配設されている。曝気処理部1aに併設された循環部1bの内部下方には、曝気処理部1aから移動してきた糞尿流体を糞尿流体拡散部12へ送出するポンプ19、曝気処理部2aから移動してきた糞尿流体をシャワー15および消泡水タンク25もしくは後述する第2曝気処理槽2のシャワー37へ送出するポンプ20、第1曝気処理槽1下部の沈殿物を第1曝気処理槽1外部に排出するするドレーンパイプ21が配設され、循環部2bの下部側壁には、糞尿流体を第1曝気処理槽1と第2曝気処理槽2との間を往来させるパイプ22が接続されている。箱体10底部外周には、加熱パイプ23が配設されており、箱体10の露出した外面は保温材24により被覆されている。箱体10上部には圧力センサ202が設けられ、箱体10内部には箱体10上部から垂下されたpHセンサ201、温度センサ203およびレベルセンサ204が配設されている。
【0018】
糞尿流体拡散部12は、拡散板12cが軸12eにより曝気処理部1a上部より垂下されており、この軸12eはモーター12dに取り付けられている。
図1および図2によく示されるように、箱体10内部から糞尿流体拡散部12付近で箱体10外部に導出されているパイプ12aは、バルブ114を介して第1曝気処理槽1の循環部1bに配設されたポンプ19のパイプ19bに接続されている。これにより第1曝気処理槽1内部において、曝気処理部1aから循環部1bに導かれた糞尿流体は、糞尿流体拡散部12から再び曝気処理部1aに導かれ、第1曝気処理槽1内部を循環して連続的な曝気処理が施される。
また、パイプ12aは、バルブ111、112、113、114を介して後述する第2曝気処理槽2、前貯留槽5およびドレーンタンク7にも接続されている。
【0019】
引き込み管12bは、前述したパイプ12aに接続され、このパイプ12aから送られてきた糞尿流体が、糞尿流体拡散部12の下端部に設けられた複数の孔からその下方に垂下された拡散板12cに向けて放出される。
ここに示される拡散板12cは、大小2個の円盤からなり、モーター12dにより回転されると、拡散板12cに衝突した糞尿流体は、拡散板12cの遠心力によって周方向に飛ばされ、曝気処理部1a内に効果的に拡散される。
【0020】
なお、図2に示される本実施の形態において、糞尿流体拡散部12に引き込み管12cが設けられているが、この引き込み管12cは設けられていなくてもよい。パイプ12aから送られてくる糞尿流体を、曝気処理部1a上部から直接拡散板12cに落とし込むようにしてもよい。また、拡散板12cに糞尿流体が確実に衝突するようガイド等を設けるようにすることもできる。
【0021】
シャワー15は、図2に示すようにバルブ115介してポンプ20と接続されており、ポンプ20から送出される糞尿流体を曝気処理部1aおよび循環部1b内部に複数のノズル15aから出力する。これにより第1曝気処理槽1底部の糞尿流体は、シャワー15から第1曝気処理槽1上方から出力されることにより、空気との接触面積が大きくなり、効果的に曝気処理が施されることになる。
また、シャワー15は、バルブ116を介して消泡水タンク25に接続されたパイプ15bを有し、このパイプ15bにより第1曝気処理槽1内部の糞尿流体は選択的に消泡水タンク25に出力される。
【0022】
曝気レータ16は、図2に示すように曝気処理部1a下方の中央付近に配設されており、この曝気レータ16から箱体10外部に空気導入管16aが導出されている。曝気レータ16は、コントローラ8の指示により曝気レータ16付近の糞尿流体と空気導入管16aから取り込まれた空気を混合し、この混合物を糞尿流体中に放出する。
【0023】
空気供給装置17は、筒の形状を有し、曝気処理部1a下方付近に配設された端部には空気供給口17aが形成され、この空気供給口17aから糞尿流体中に空気が放出される。また、空気供給装置17の一端は箱体10の外部に導出されて、後述する制御装置9の空気供給口105に接続されており、この空気供給口105から図1および図2において符号▲5▼で示す空気が供給される。このように第1曝気処理槽1内部に曝気レータ16に加えて空気供給装置17を設けることにより、曝気処理部1a内の糞尿流体中に空気が十分に供給されて、糞尿流体は効果的に曝気処理される。
【0024】
ポンプ部19aとパイプ19bから構成されるポンプ19は、図1および図2に示すように、パイプ19bがバルブ114を介して糞尿流体拡散部12のパイプ12aに接続されており、ポンプ19から送出される糞尿流体は、糞尿流体拡散部12から曝気処理部1aに放出される。これにより糞尿流体は、曝気処理部1aと循環部1bを循環し、連続的に曝気処理が施される。
【0025】
また、ポンプ19は、バルブ114、112、134を介して第1熟成槽3のパイプ53に接続されており、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体を第1熟成槽3に送出することにより送出手段を実現する。このように第1曝気処理槽1内部の糞尿流体を第1熟成槽3に送出することにより第1曝気処理槽1のメンテナンスが容易になる。
【0026】
ポンプ部20aとパイプ20bから構成されるポンプ20は、図1および図2に示すように、パイプ20bがバルブ115を介してシャワー15に接続されており、ポンプ20から送出される糞尿流体は、シャワー15から曝気処理部1a、循環部1bおよびバルブ116を介して消泡水タンク25に放出される。これにより糞尿流体は、曝気処理部1aと循環部1bを循環し、連続的に曝気処理が施される。
なお、ポンプ20は、シャワー15に設けられているバルブ116により、消泡水タンク25に糞尿流体を送出するかどうかを選択することができる。
また、パイプ20bは、バルブ117を介して後述する第2曝気処理槽2のパイプ47に接続されており、ポンプ20から送出される糞尿流体を第2曝気処理槽2に送出することができ、これによりポンプ20は、送出手段および入力手段を実現する。これにより糞尿流体は、第1曝気処理槽1から第2曝気処理槽2に送出され、段階的に曝気処理が施される。
【0027】
なお、ポンプ19bは、ポンプ20bより循環部1b内において上方に配設されている。このようにポンプ19bと20bが循環部1b内において異なる高さに配設されることにより、曝気処理を施された度合いが異なる糞尿流体を選択的に第1曝気処理槽内部で循環させることができる。
【0028】
ドレーンパイプ21は、図1および図2に示すように循環部1b下方から箱体10外部に導出され、バルブ135およびポンプ98を介してドレーンタンク7に接続される。循環部1b底部に堆積している沈殿物は、ドレーンパイプ21によりドレーンタンク7へ送出される。これにより、第1曝気処理槽1底部の沈殿物は第1曝気処理槽1外部に送出され、第1曝気処理槽1は、糞尿流体のみに曝気処理を施すことになり、曝気処理の効率が向上する。
【0029】
パイプ22は、図1および図2に示すように片方の端部を循環部1b下方の箱体10側壁に、もう片方の端部を後述する第2曝気処理槽2の循環部2b下方の箱体31の側壁にバルブ119を介して接続されており、同図において符号▲2▼で示す第1曝気処理槽および第2曝気処理槽内部の糞尿流体を移動させる。
第1曝気処理槽1内部の糞尿流体が第2曝気処理槽2内部の糞尿流体の量より少ないときに、バルブ119を開放すると、第2曝気処理槽2から糞尿流体が第1曝気処理槽1に送出される。このようにパイプ22により第1曝気処理槽1と第2曝気処理槽2の糞尿流体の量を調節することにより、糞尿流体の曝気処理効率を安定させることができる。
なお、このパイプ22は、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体を、第2曝気処理槽2に送出することもできる。
【0030】
加熱パイプ23は、図1および図2に示すように、箱体10底部の側壁に沿って箱体10底部に配設され、両方の端部が後述する制御装置9の流体出力口106および流体入力口107に接続されている。図1および図2において符号▲6▼で示す流体出力口106出力された加熱された流体は、加熱パイプ23内部を通り、図1および図2において符号▲7▼で示す加熱パイプ23内部を通ってきた流体は、流体入力口107に出力される。このように加熱パイプ23は、この加熱パイプ23内部に制御装置9から送出される加熱された流体を循環させることにより、第1曝気処理槽内部を加熱する。
【0031】
出力装置13、14は、上端が開口に向かって狭められるテーパを有する筒状ガイド部13a、14aの上部に筒状の外囲器13b、14bが設けられ、この外囲器13b、14bには曝気処理されて発生した泡を消泡する消泡部材13c、14cが内設されている。また、外囲器13b、14bの側壁には出口部13d、14dとガス出力部13e、14eが設けられ、それぞれはパイプ13g、14gに接続されている。パイプ13g、14gの片方の端部にはガス排気口13f、14fが設けられ、もう片方の端部は後述する第2曝気処理槽2の消泡水タンク36に接続されている。そして、外囲器13b、14bの上部には、ガス排気管13h、14hが少なくとも一つ設けられている。
【0032】
曝気処理部1aで曝気処理されて発生した大量の泡は、筒状ガイド部13a、14aに導かれ、この筒状ガイド部13a、14a内を上昇してきた泡は、円錐状の消泡部材13c、14cにより液化され、液化した糞尿流体(消泡水)は出口部13d、14dに滴下し、パイプ13g、14gから後述する消泡水タンク25に送出される。
ガス排気口13f、14fは、筒の形状を有し、パイプ13g、14gの上端に接続されている。このガス排気口13f、14fを設けることにより、消泡部13c、14cにより液化された糞尿流体がパイプ13g、14gから効率的に出力される。
上述した出力装置13、14のそれぞれの部品は、公知の材料から構成される。
【0033】
図1および図2によく示されるように第1曝気処理槽1の出力装置13、14のパイプ13g、14gから送出される消泡された糞尿流体(消泡水)は、公知のタンクからなる消泡水タンク25に導かれる。この消泡水タンク25に導かれた糞尿流体は、消泡水タンク25の底部に片方の端部が接続された設けられたパイプ25aまたはポンプ25bに接続されたパイプ25cから曝気処理部1a底部に放出される。これにより糞尿流体は、第1曝気処理槽1内部で行われている曝気処理の促進を妨げることなく曝気処理部1aの内部を循環し、連続的に曝気処理が施される。
【0034】
なお、パイプ25aおよびパイプ25cは、片方の端部を曝気レータ16に接続するようにしてもよい。このような構成にすると、パイプ25aおよびパイプ25cから送出される糞尿流体は、曝気レータ16により空気と混合され、より効率よく曝気処理が施される。
また、消泡水タンク25に消泡水タンク25の所定量より多くの消泡水が送出されてくると、図2において符号▲4▼で示す過剰の消泡水は、消泡水タンク25の側壁に接続されたパイプ25dから第1熟成槽3へ送出される。
また、消泡水タンク25上部にはガス排気管25eが設けられており、このガス排気管25eにより消泡水タンク25内部に発生したガスは消泡水タンク25外部に放出される。
【0035】
pHセンサ201は、公知のpHセンサからなり、図2に示すように箱体10上部から糞尿流体中に垂下されており、糞尿流体のpH値を測定し、測定した値をコントローラ8に出力する。なお、pHセンサ201を配設する位置は、糞尿流体のpH値を測定できる場所であるならば、第1曝気処理槽1内部のどの位置にでも適宜自由に変更することができる。
【0036】
圧力センサ202は、公知の圧力センサからなり、図2に示すように箱体10上部に設けられており、箱体10内部の圧力を測定し、この測定した値をコントローラ8に出力する。なお、圧力センサ202を配設する位置は、第1曝気処理槽1内部の圧力を測定できる場所であるならば、第1曝気処理槽1のどの位置にでも適宜自由に変更することができる。
【0037】
温度センサ203は、温度計等の公知の温度センサからなり、図2に示すように箱体10上部から糞尿流体中に垂下されており、糞尿流体の温度を測定し、測定した値をコントローラ8に出力する。なお、温度センサ203を配設する位置は、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体の温度を測定できる場所であるならば、第1曝気処理槽1のどの位置にでも適宜自由に変更することができる。
【0038】
レベルセンサ204は、公知のレベルセンサからなり、図2に示すように箱体10上部から糞尿流体中に垂下されており、箱体10内部の糞尿の量を測定し、測定した値をコントローラ8に出力する。なお、レベルセンサ204を配設する位置は、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体の量を測定できる場所であるならば、適宜自由に変更することができる。
【0039】
上述したそれぞれの部品は、公知の材料から構成される。
【0040】
次に、第2曝気処理槽2について説明する。なお、第2曝気処理槽2は、第1曝気処理槽1とほぼ同等の構成をなしており、同等の構成要素については同じ名前を付して、説明を適宜省略する。
糞尿流体拡散部33のパイプ33aは、バルブ113を介して後述する前貯留槽5のポンプ86に接続されており、前貯留槽5に投入された糞尿流体は、選択的に第2曝気処理槽2に導かれる。
【0041】
パイプ47は、前述したように端部が第1曝気処理槽1のポンプ20に接続されており、第1曝気処理槽1で曝気処理を施された糞尿流体を第2曝気処理槽2へ送出する。パイプ47は、その開口した端部がバルブ137を介して曝気処理部2a底部の曝気レータ38付近に配設されており、第1曝気処理槽1から送出されてくる糞尿流体を、曝気レータ38付近に出力する。これにより、第1曝気処理槽1から送出されてくる糞尿流体は、曝気レータ38に取り込まれ、第2曝気処理槽2においても曝気処理が施される。
また、パイプ47は、バルブ138を介して糞尿流体拡散部33にも接続されている。これにより第1曝気処理槽1から送出されてくる糞尿流体は、第2曝気処理槽2の糞尿流体拡散部33から第2曝気処理槽2内部に放出され、第1曝気処理槽1に引き続いて第2曝気処理槽2で段階的に曝気処理が施される。
なお、パイプ47から出力される糞尿流体は、バルブ138および139により選択的に第2曝気処理槽2内部に出力される。
【0042】
消泡水タンク36に消泡水タンク36の所定量より多くの消泡水が送出されてくると、過剰の消泡水は、消泡水タンク36の側壁および前述した第1曝気処理槽1の消泡水タンク25のパイプ25dに接続されたパイプ36dから第1熟成槽3へ送出される。
【0043】
ポンプ部41aとパイプ41bから構成されるポンプ41は、図1に示すように、パイプ41bがバルブ120を介してシャワー37に接続されており、ポンプ41から送出される糞尿流体は、シャワー37から第2曝気処理槽2およびバルブ139を介して消泡水タンク36に放出される。これにより糞尿流体は第2曝気処理槽2内部を循環し、連続的に曝気処理が施される。
なお、ポンプ41は、シャワー37に設けられているバルブ139により、消泡水タンク36に糞尿流体を送出するかどうかを選択することができる。
また、パイプ41bは、バルブ121を介して後述する第1熟成槽3に接続されたパイプ53に接続されており、ポンプ41から送出される糞尿流体は、第1熟成槽3に導かれる。これによりポンプ41は、送出手段を実現する。
【0044】
ポンプ部42aとパイプ42bから構成されるポンプ42は、図1に示すように、パイプ42bがバルブ118を介して糞尿流体拡散部33のパイプ33aに接続されており、ポンプ42から送出される糞尿流体は、糞尿流体拡散部33から曝気処理部2aに放出される。これにより糞尿流体は、曝気処理部2aと循環部2bを循環し、連続的に曝気処理が施される。
さらに、パイプ42bは、バルブ118、113、134、112を介して第1曝気処理槽1の糞尿流体拡散部12のパイプ12aに接続されており、ポンプ42から送出される糞尿流体は、選択的に第1曝気処理槽1に導かれる。これによりポンプ42は、入力手段を実現する。
なお、ポンプ42は、ポンプ41より下方に配設される。
【0045】
前述したように箱体31の循環部2bの下方側壁には第1曝気処理槽1の循環部1bと第2曝気処理槽2の循環部を接続するパイプ22の片方の端部が接続されている。このパイプ22は、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体が第2曝気処理槽2内部の糞尿流体より少ないときにバルブ119を開放することにより、第2曝気処理槽2内部の糞尿流体を選択的に第1曝気処理槽1に送出する。
【0046】
次に、第1熟成槽3について説明する。図3に示すように、箱体51は、隔壁52により内部を熟成部3aと熟成部3bに仕切られている。熟成部3aの内部上方にはパイプ53が配設され、熟成部3aの下方側壁には前述した第2曝気処理槽2の消泡水タンク36のパイプ36dが接続されている。熟成部3aおよび熟成部3bの底部にはポンプ54、55が設置され、このポンプ54、55に接続されたシャワー56、57が熟成部3a、3bの内部上方に配設されている。また、ポンプ54に接続されたパイプ58は、熟成部3bの内部上方に導出され、ポンプ55に接続されたパイプ59は、第1熟成槽3外部に導出されている。また、熟成部3aおよび3bの両方において、内部下方には空気供給装置60が配設され、底部には加熱パイプ61が設けられている。熟成部3a、3bには、箱体51上部から糞尿流体中に垂下されたpHセンサ221、222、温度センサ223、224およびレベルセンサ225、226が配設されている。また、箱体51の外部は、保温材62により被覆されている。
【0047】
箱体51の熟成部3aの下方側壁にはパイプ36dが接続されており、このパイプ36dからは、図2および図3において符号▲4▼で示す前述した消泡水タンク36の所定量を越えた消泡された糞尿流体(消泡水)が送出されてくる。
【0048】
パイプ53は、片方の端部は熟成部3a上部に配設され、もう片方の端部は箱体51外部に導出されて第2曝気処理槽2のポンプ41のパイプ41bに接続されている。前述したように第2曝気処理槽2のポンプ41から送出される曝気処理が施された糞尿流体(曝気処理液)は、パイプ53を経由して熟成槽3aに送出される。
【0049】
ポンプ部54aとパイプ54bから構成されるポンプ54は、図1および図3に示されるように、パイプ54bがバルブ122を介してシャワー56に接続されており、ポンプ54から送出される曝気処理液は、シャワー56から放出される。これにより曝気処理液は、熟成部3aを循環して所定の特性を有した状態で熟成部3a内部に貯留される。
また、パイプ54bは、バルブ123を介してパイプ58に接続されており、熟成部3aに貯留された曝気処理液は、ポンプ54により隔壁52によって隔てられた熟成部3bに送出される。
【0050】
ポンプ55は、上述したポンプ54と同等の構成を有し、パイプ55bはバルブ124を介してシャワー57に接続されており、パイプ58により熟成部3bに送出された曝気処理液は、ポンプ55とシャワー57により熟成部3bを循環して、所定の特性を有した状態で熟成部3bに貯留される。
また、パイプ55bは、バルブ125を介して第2熟成槽4に接続されたパイプ59に接続されており、熟成部3bに貯留された曝気処理液は、ポンプ55によって第2熟成槽4に送出される。
【0051】
空気供給装置60は、その表面に複数の空気供給口60aが形成され、箱体51下方に配設されている。空気供給装置60の一端は、箱体61の外部に導出され、後述する制御装置9の空気供給口105に接続されており、この空気供給口105から図1および図3において符号▲5▼で示す空気が供給される。空気供給装置60が曝気処理液中に空気を供給することにより曝気処理液は、所定の特性を保った状態で第1熟成槽3内部に貯留される。
【0052】
箱体51の底部に張り巡らされている加熱パイプ61は、両方の端部が後述する制御装置9の流体出力口106および流体入力口107に接続されている。図1および図3において符号▲6▼で示す流体出力口106から出力された加熱された流体は、加熱パイプ61内部を通り、図1および図3において符号▲7▼で示す加熱パイプ61内部を通ってきた流体として、流体入力口107に出力される。このように加熱パイプ61は、制御装置9から送出される加熱された流体を循環させることにより、第1曝気処理槽内部を加熱する。
【0053】
熟成部3a、3bそれぞれには、pHセンサ221、222、温度センサ223、224およびレベルセンサ225、226が配設されており、それぞれにより測定された値は、コントローラ8に出力される。なお、pHセンサ221、222、温度センサ223、224およびレベルセンサ225、226を配設する位置は、第1熟成槽3内部の糞尿流体のpH値、温度および量を測定できる場所であれば、適宜自由に設定することができる。
【0054】
上述したそれぞれの部品は、公知の材料から構成される。
【0055】
次に、第2熟成槽4について説明する。第2熟成槽4は、前述した第1熟成槽3と同等の構成をなしており、同じ機能を有するものには同じ名称を用いており、したがって説明は適宜省略する。
【0056】
パイプ59は、片方の端部は熟成槽4a上部に接続され、もう片方の端部は箱体65の外部に導出され、バルブ125を介して第1熟成槽3のポンプ55のパイプ55bに接続されている。第1熟成槽3の熟成部3bに貯留された曝気処理液は、パイプ59を経由して熟成槽4aに送出される。
【0057】
ポンプ69の片方の端部は、図1に示すように箱体51外部に導出され、後述する前貯留槽5から導出されているパイプ85および外部貯留槽6から導出されているパイプ91に接続されている。熟成部4bに貯留された曝気処理液は、前貯留槽5もしくは外部貯留槽6に送出される。
第2熟成槽を構成する全ての要素は、公知の材料で構成される。
【0058】
上述した第1熟成槽3、第2熟成槽4は、第1曝気処理槽1および第2曝気処理槽2において所定の特性を有するよう曝気処理が施された曝気処理液を、空気供給装置により空気を供給しかつ補助的に曝気処理を行うことよって、所定の特性を有した状態のままで貯留する。
【0059】
次に、前貯留槽5について説明する。図4に示すように、箱体81は、隔壁82により前貯留部5a、5bに糞尿流体がそれぞれの前貯留部を移動可能なように仕切られている。前貯留部5a上部には投入口83が、前貯留部5a底部にはミキサ84が設置されており、前貯留部5b上方にはパイプ85が、前貯留部5b底部にはポンプ86が配設され、前貯留部5aおよび5bの底部には加熱パイプ87が配設されている。箱体81内部には、pHセンサ241、温度センサ242およびレベルセンサ243が配設されている。また、箱体81の外部は、保温材88により被覆されている。
【0060】
隔壁82は、板状の形状を有し、箱体81を前貯留部5aと5bに仕切る。この隔壁82には、糞尿流体が前貯留部5aと5bのそれぞれの間を移動できるように複数の孔が形成されている。
【0061】
投入口83は、前貯留部5a上部に形成され、ここから固液分離された糞尿流体が前貯留槽5に投入される。
ミキサ84は、前貯留部5aに設置され前貯留槽5内の糞尿流体を攪拌する。パイプ85は、片方の端部は前貯留部5b上部に接続され、もう片方の端部は図1に示すように箱体81の外部に導出され、バルブ128、130、131を介して第2熟成槽4のポンプ69のパイプ69bと、バルブ131、133を介して後述する外部貯留槽6のポンプ92のパイプ92bに接続されている。これにより、第2熟成槽4の熟成部4bに貯留されている曝気処理液は、選択的に前貯留槽5に送出される。また、外部貯留槽6に貯留されている曝気処理液も、選択的に前貯留槽5に送出される。
【0062】
ポンプ86は、ポンプ部86aとパイプ86bから構成され、パイプ86bは、片方の端部はポンプ部86aに接続され、もう片方の端部は図1に示すように箱体81外部に導出されてバルブ112、134を介して第1曝気処理槽1のパイプ12aに接続されている。これにより、前貯留槽5に投入された糞尿流体は、第1曝気処理槽1に送出される。
【0063】
加熱パイプ87は、前述した加熱パイプ61、75と同等の構成を有する。この加熱パイプ87により前貯留槽5内部の糞尿流体を加熱することができる。
【0064】
箱体81内部には、箱体81上部から垂下されたpHセンサ241、温度センサ242およびレベルセンサ243が配設されており、それぞれにより測定された値は、コントローラ8に出力される。なお、pHセンサ241、温度センサ242およびレベルセンサ243を配設する位置は、前貯留槽5内部の糞尿流体のpH値、温度および容量を測定できる場所であれば、適宜自由に変更することができる。
【0065】
上述した隔壁82、投入口83、ミキサ84、パイプ85、ポンプ86、加熱パイプ87、保温材88は、公知の材料から構成される。
【0066】
次に、外部貯留槽6について説明する。外部貯留槽6は、公知のタンク90から構成され、その内部上方にパイプ91、内部下方にはポンプ92が配設されている。
図1に示すように、パイプ91は、第2熟成槽4のパイプ69aに接続されており、ポンプ69から送出される曝気処理液を貯留する。
また、ポンプ部92aとパイプ92bから構成されるポンプ92は、図1に示すようにパイプ69aとパイプ85に接続されている。これにより外部貯留槽6に貯留されている曝気処理液は、第2熟成槽4または前貯留槽5に選択的に送出される。
【0067】
次に、ドレーンタンク7について説明する。図1に示すようにドレーンタンク7は、公知のタンク95から構成され、タンク95上部にはポンプ98に接続されたパイプ96が配設され、タンク95内部上方にはポンプ部97aとパイプ97bからなるポンプ97が配設されている。ドレーンタンク7を構成する各要素は、それぞれ公知の材料から構成される。
【0068】
パイプ96は、第1曝気処理槽1のドレーンパイプ21と第2曝気処理槽2のドレーンパイプ43にバルブ135、136およびポンプ98を介して接続されており、第1曝気処理槽1および第2曝気処理槽2底部に停留している沈殿物をポンプ98によりタンク97に送出する。
【0069】
パイプ97bは、ドレーンタンク7外部に導出され、バルブ111を介して第1曝気処理槽1のパイプ12aに接続されている。これによりタンク95内部に貯留された沈殿物の上澄みの流体成分は、第1曝気処理槽1に送出されて、曝気処理が施される。
【0070】
次に、コントローラ8について説明する。図1に示すようにコントローラ8は、モーター12d、33d、曝気レータ16、38、ミキサ18、40、ポンプ19、20、41、42、54、55、68、69、86、92、97、バルブ111〜141と電気的に接続され、pHセンサ201、211、221、222、231、232、圧力センサ202、212、温度センサ203、213、223、224、233、234、242から受信する値に基づいて、それぞれの制御を行う。
また、コントローラ8は、コンプレッサー101、タンク102、ボイラー103の制御も行う。
なお、コントローラ8およびバルブ111〜141は公知の材料から構成される。
【0071】
コントローラ8の構成を図6に示す。コントローラ8は、コントローラ8全体の動作を制御する制御部8aと、制御部8aの動作に関するプログラムやデータが予め格納されかつI/F8cが受信する各データを記憶するメモリ8bと、電気的に接続されたモーター、曝気レータ、ミキサ、ポンプ、バルブなどと信号の送受信を行い、かつ、pHセンサ、圧力センサ、温度センサおよびレベルセンサからデータを受信するI/F8cと、オペレータからの操作入力を検出して制御部8aに出力する操作部8dと、糞尿処理装置の運転状態等を出力する表示部8eとから構成される。
【0072】
制御部8aは、メモリ8bに予め格納されたプログラムに基づき、I/F8cがpHセンサ、圧力センサ、温度センサおよびレベルセンサ等の各センサから受信したデータを参照して、モーター、曝気レータ、、空気供給装置、ミキサ、ポンプ、バルブなどと信号を送受信することにより糞尿処理装置全体の制御を行う。
メモリ8bは、制御部8aが糞尿処理装置全体の制御を行うためのプログラムや各センサの基準値等のデータを予め記憶し、かつpHセンサ、圧力センサ、温度センサおよびレベルセンサから受信したデータ、糞尿処理装置の運転状況等の履歴などを記憶する。
I/F8cは、制御部8aの指令に基づいて、電気的に接続されたモーター、曝気レータ、ミキサ、ポンプ、バルブなどと信号の送受信を行い、かつpHセンサ、圧力センサ、温度センサおよびレベルセンサ等の各センサが測定した測定値等のデータを受信する。
操作部8dは、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン等からなり、オペレータの操作入力を検出し、制御部8aに出力する。
表示部8eは、CRTディスプレイ等の画面表示装置からなり、糞尿処理装置の運転状況や各処理槽の情報等を表示する。
【0073】
コントローラ8は、上述したような構成を有することにより、本発明の曝気処理装置において行われる糞尿流体の曝気処理に関する全ての動作を制御することができる。
【0074】
次に、制御装置9について説明する。図1に示すように制御装置9は、コンプレッサー101、タンク102、ボイラー103、空気供給口105、流体出力口106、流体入力口107から構成されている。この制御装置9は、コントローラ8の指示に基づいて、本発明の糞尿処理装置の動作およびこれに付随する制御を行う。
コンプレッサー101、タンク102、ボイラー103は公知の材料から構成される。
なお、ボイラー103は、電気温水器から構成されるようにしてもよい。
【0075】
空気供給口105は、空気供給装置17、39、60、74に接続されており、コントローラ8の指示に基づいてそれぞれにコンプレッサー101から図1〜4において符号▲5▼で示す空気を供給する。
流体出力口106は、加熱パイプ23、45、61、75、87の片方の端部に接続されており、コントローラ8の指示に基づいてそれぞれにボイラー103により図1〜6において符号▲6▼で示す加熱した水や不凍液等の流体を出力する。流体入力口107は、加熱パイプ23、45、61、75、87の片方の端部に接続されており、コントローラ8の指示に基づいてそれぞれから図1〜6において符号▲7▼で示す流体出力口106が出力した水や不凍液等の流体を回収する。
【0076】
次に、本発明の糞尿処理装置の曝気処理槽の制御方法について図1および図7を参照して説明する。
前貯留槽5に投入された糞尿流体は、第1曝気処理槽1に送出される。この第1曝気処理槽1では、図7のフローチャートに示すような方法で曝気処理が施される。なお、本実施の形態では、曝気処理槽での曝気処理を制御するパラメータとして曝気処理槽内部の圧力および曝気処理槽内部の糞尿流体のpH値を用いて説明する。
【0077】
まず、コントローラ8は、レベルセンサ204により第1曝気処理槽1内部に所定量の糞尿流体があるか否かを検出する(ステップS1)。第1曝気処理槽1内部の糞尿流体が所定量に満たない場合には(ステップS1:NO)、コントローラ8は、前貯留槽5のポンプ86を駆動し、バルブ111、112、113、114、134、140、141を調整することにより、前貯留槽5内の糞尿流体を第1曝気処理槽1に供給する(ステップS7)。
第1曝気処理槽1内の糞尿流体が所定量を満たしていると(ステップS1:YES)、コントローラ8は、空気供給手段を実現する曝気レータ16および空気供給装置17に駆動させ(ステップS2)、糞尿流体に曝気処理を施す。
【0078】
空気供給手段から出力される空気および微生物の酸化発酵により生成されるガス等により曝気処理槽内部の圧力が高くなり過ぎると、曝気処理槽が破裂してしまう恐れがあり、危険である。また、空気供給手段により空気が糞尿流体中に十分に供給されないと、糞尿流体中の微生物の酸化発酵処理が促進されず、糞尿流体に十分に曝気処理を行うことができない。
そこで、制御部8aは、第1曝気処理槽1内部の圧力(P)が所定の範囲内(P02<P<P01)で、第1曝気処理槽1内の糞尿流体のpH値が所定の値(S1)を超えるまで曝気処理を続けるように第1曝気処理槽1の各部を制御する。
すなわち、制御部8aは、第1曝気処理槽1内部の圧力がP01(圧力の上限値)を超えた場合は(ステップS3:NO)、第1曝気処理槽1内部の圧力が高過ぎるので曝気レータ16および空気供給装置17を停止し(ステップS8)、第1曝気処理槽1の内部圧力がこれ以上上昇するのを防ぐ。また、コントローラ8は、第1曝気処理槽1内部の圧力がP02(圧力の下限値)より低い場合は(ステップS4:NO)、糞尿流体中の微生物の酸化発酵処理が十分に行われていないので、曝気レータ16および空気供給装置17が停止している場合は、曝気レータ16および空気供給装置17駆動させ、曝気レータ16および空気供給装置17が駆動している場合は、継続して曝気レータ16および空気供給装置17を駆動させる(ステップS9)。
なお、P01、P02、S1等の基準値は、メモリ8bに記録されている。
【0079】
制御部8aは、第1曝気処理槽1内部の圧力が所定の範囲内の状態で(ステップS3、4:YES)、pHセンサ201を参照して第1曝気処理槽1内部の糞尿流体のpH値が所定の値に達するまで曝気処理を行う(ステップS5:NO)。そして、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体のpH値が所定の値に達すると(ステップS5:YES)、制御部8aは、ポンプ20を駆動し、かつバルブ115、117を調節することにより、所定のpH値になるまで曝気処理が行われた第1曝気処理槽1内部の糞尿流体を、所定量ずつ第2曝気処理槽へ送出する。
なお、制御部8aは、pHセンサ201が、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体のpH値が所定の値に達したことを、所定回数もしくは所定時間測定したことを確認した後に、第2曝気処理槽2に糞尿流体を送出するようにすることもできる。
【0080】
第2曝気処理槽2へ送出された糞尿流体は、制御部8aにより上述したのと同様の制御方法で、所定のpH値に達するまで曝気処理が行われる。そして、第2曝気処理槽2において、所定のpH値に達するまで曝気処理が行われた糞尿流体は、定量ずつ第1熟成槽3に送出される。
【0081】
なお、曝気処理槽での曝気処理を制御するのに用いるパラメータは、上述した圧力の替わりに、曝気処理槽内部の糞尿流体の温度も用いることができる。この場合、曝気処理槽内部の温度が所定の範囲内(例えば、約50〜53℃)に収まるように曝気レータや空気供給装置等の空気供給手段や加熱パイプ等の加熱装置を制御する。例えば、糞尿流体のpH値が所定の値(S1)になるまで、曝気処理槽内部の温度(T)が所定の範囲内(T02<T<T01)で曝気処理が行われるよう、温度が上限値(T01)より高い場合には空気供給手段を停止し、温度が下限値(T02)より低い場合には空気供給手段および寒冷下においては加熱装置を駆動させる。このようにして、曝気処理槽の曝気処理を制御することもできる。
【0082】
また、曝気処理槽での曝気処理を制御するのに用いるパラメータは、上述した圧力、温度およびpH値を組み合わせて用いることもできる。この場合、糞尿流体のpH値が所定の値になるまで、曝気処理槽内部の圧力および温度が所定の範囲内に収まるように曝気レータや空気供給装置等の空気供給手段や加熱パイプ等の加熱装置を制御するようにすればよい。具体的な方法については、上述したパラメータに圧力を用いた場合と、温度を用いた場合とを組み合わせればよいので、説明は省略する。
【0083】
また、本実施の形態において、曝気処理槽での曝気処理を制御するのに用いるパラメータは、上述したpH値の替わりにBOD値を用いることもできる。このBOD(Biochemical Oxygen Demand/生物化学的酸素要求量)値とは、水中の有機汚濁物質が水中の好気性微生物により生物化学的に酸化されるために消費する酸素量を表したものである。この場合、曝気処理槽内部にBOD値を検出するセンサを設け、BOD値が所定の値になるまで、曝気処理槽内部の圧力または温度もしくは圧力および温度が所定の範囲内に収まるように曝気レータや空気供給装置等の空気供給手段や加熱パイプ等の加熱装置を制御するようにすればよい。具体的な方法については、図6のステップS5の所定のpH値を所定のBOD値に置き換えればよいので、詳細な説明は省略する。
【0084】
また、本実施の形態において、曝気処理槽での曝気処理を制御するのに用いるパラメータは、前述したpH値の替わりにCOD値を用いることもできる。このCOD(Chemical Oxygen Demand/化学的酸素要求量)値とは、水中の、主として有機汚濁物質が酸化物質によって処理される際に消費される酸素量を表したものである。この場合、曝気処理槽内部にCOD値を検出するセンサを設け、COD値が所定の値になるまで、曝気処理槽内部の圧力または温度もしくは圧力および温度が所定の範囲内に収まるように曝気レータや空気供給装置等の空気供給手段や加熱パイプ等の加熱装置を制御するようにすればよい。具体的な方法については、図6のステップS5の所定のpH値を所定のCOD値に置き換えればよいので、詳細な説明は省略する。
【0085】
また、本実施の形態において、曝気処理槽での曝気処理を制御するのに用いるパラメータは、前述したpH値の替わりに電気伝導度を用いることもできる。この電気伝導度は、糞尿流体中の不純物の混濁具合を表す。この場合、曝気処理槽内部に糞尿流体の電気伝導度を検出するセンサを設け、電気伝導度が所定の値になるまで、曝気処理槽内部の圧力または温度もしくは圧力および温度が所定の範囲内に収まるように曝気レータや空気供給装置等の空気供給手段や加熱パイプ等の加熱装置を制御するようにすればよい。具体的な方法については、図6のステップS5の所定のpH値を所定の電気伝導度に置き換えればよいので、詳細な説明は省略する。
【0086】
また、制御部8aは、pHセンサ、圧力センサ、温度センサ、BOD値センサ、COD値センサおよび電気伝導度センサ等のパラメータ値測定部で得られた測定値と、メモリ8bに記録されている基準値とを比較して差分を算出し、この差分に基づいて曝気処理槽を制御するようにすることもできる。制御部8aは、差分の度合いによって空気供給手段が供給する空気の量を調節することにより、円滑に曝気処理槽内の曝気処理の制御を行うことが可能となる。
【0087】
また、メモリ8bには、pHセンサ、圧力センサ、温度センサ、BOD値センサ、COD値センサおよび電気伝導度センサ等のパラメータ値測定部で得られた測定値に対応した基準値が複数記録されており、制御部8aは、pHセンサ、圧力センサ、温度センサ、BOD値センサ、COD値センサおよび電気伝導度センサ等のパラメータ値測定部で得られた測定値に、基準値を乗算等をすることによって更正し、この更正した値に基づいて制御するようにすることもできる。これにより、本実施の形態にかかる糞尿処理装置は、曝気処理槽内の糞尿流体の状態に応じて、空気供給手段が供給する空気の量および駆動時間等を調節して、あらゆる状態の糞尿流体に効果的に曝気処理を行うことができる。
【0088】
また、メモリ8bに記録されている基準値は、pHセンサ、圧力センサ、温度センサ、BOD値センサ、COD値センサおよび電気伝導度センサ等の各パラメータ値測定部で得られた時点の異なるそれぞれの複数の測定値の平均値に基づいて更正することができる。パラメータ値測定部が測定する測定値は、糞尿流体の特性や曝気処理槽内の曝気処理の状態により、測定した時点、つまり測定した時点でのパラメータ値測定部のセンサ付近の糞尿流体の状態によって異なる場合がある。そこで、制御部8aは、時点が異なる測定値の平均値を算出し、この平均値に基づいて空気供給手段等の制御を行う。なお、メモリ8bには、パラメータ値測定部が測定した時点が異なる測定値が記録されており、制御部8aは、メモリ8bに記録されている時点が異なる測定値に基づいて基準値を更正する。
これにより、本発明の糞尿処理装置は、糞尿流体全体に安定した曝気処理を行うことができる。
【0089】
また、シャワー15は、第1曝気処理槽1底部の糞尿流体を第1曝気処理槽1の液面の上方から出力して空気と接触させることにより、糞尿流体の酸化発酵を促進させるため、曝気レータ16および空気供給装置17と同様に空気供給手段として駆動させることもできる。これにより、糞尿流体は、効果的に曝気処理が施される。なお、第2曝気処理槽2においても、シャワーを空気供給手段として駆動させることができるのは言うまでもない。
【0090】
次に、本発明の糞尿処理装置の動作について説明する。
家畜が排泄した糞尿は、一般に用いられている固液分離装置により、固体成分と液体成分に分離される。次いで液体成分(糞尿流体)は、前貯留槽5の上部に設けられている投入口83より箱体48内部の前貯留部5aに投入される。この前貯留槽5に投入された糞尿流体のpH値は、約5.0〜7.0である。
【0091】
前貯留部5aに投入された糞尿流体は、固液分離されたばかりであるため、糞尿流体中に残留固形物が混じっていて、粘性が高い。そこで、前貯留部5aに投入した糞尿流体を、ミキサ84で攪拌する。このようにすると、糞尿流体は、糞尿流体中の液体成分と残留固液物が攪拌されて粘性が低くなり、後の曝気処理が効果的に行われる。
また、隔壁82が孔82aを有しているので、糞尿流体は、ミキサ84で攪拌されるときに孔82aを通過し、前貯留部5aおよび前貯留部5bの間を移動することにより効果的に攪拌される。
【0092】
上述したように前貯留槽5に投入されてミキサ84により攪拌された糞尿流体は、ポンプ86により、パイプ86bおよびパイプ12aを経由して、第1曝気処理槽1の糞尿流体拡散部12に送出される。
【0093】
前貯留槽5から送出された糞尿流体は、糞尿流体拡散部12のパイプ12aから引き込み管12b内部を通り、引き込み管12bの下端部から拡散板12cに向けて放出される。モーター12dにより回転させられている拡散板12cに衝突した糞尿流体は、曝気処理部1a内部に効果的に拡散する。これにより、第1曝気処理槽1内部に放出された糞尿流体が1ヶ所に堆積してしまうのを防ぐことができ、糞尿流体全体が効果的に曝気処理される。
【0094】
糞尿流体拡散部12により曝気処理部1a内部に拡散された糞尿流体は、曝気処理部1a底部に貯留し、曝気レータ16により曝気処理が行われる。このとき、空気供給装置17により補助的に空気が糞尿流体中に供給されることにより、糞尿流体の曝気処理の効率が向上する。
【0095】
糞尿流体に曝気処理を施すと、糞尿流体は大量の泡を発生する。この泡は、出力装置13、14の筒状ガイド部13a、14aを通って消泡部13c、14cに達し、この消泡部13c、14cにより消泡されて液体となり、出口部13d、14dを通ってパイプ13g、14gを経由し、消泡水タンク25に出力される。
【0096】
パイプ13g、14gから消泡水タンク25へ送出された糞尿流体は、消泡水タンク25の底部に片方の端部が接続された設けられたパイプ25aまたはポンプ25bに接続されたパイプ25cから曝気処理部1a底部に放出され、曝気処理部1aにおいて曝気処理が施される。
曝気処理部1aで糞尿流体が曝気処理が施されることにより発生した泡は、出力装置13、14により消泡水タンク25に出力される。これにより曝気処理部1a内部の糞尿流体は、曝気処理部1a内部を循環し、連続的に曝気処理が施される。
なお、消泡水タンク25に消泡水タンク25の所定量より多くの糞尿流体が送出されてきたときには、過剰の糞尿流体は、消泡水タンク25の側壁に接続されたパイプ25dから第1熟成槽3へ送出される。
【0097】
曝気処理部1a底部に溜まっている糞尿流体は、ミキサ18により隔壁11の下端部と箱体10から構成される隙間を通過して循環部1bに侵入する。この循環部1bに侵入した糞尿流体は、ポンプ19によりパイプ19bを経由してパイプ12aを通り、再び糞尿流体拡散部12に送られ、曝気処理部1a内部に拡散される。これにより、糞尿流体全体が効果的に曝気処理される。
また、循環部1bに侵入した糞尿流体は、ポンプ20によりパイプ20bを経由してシャワー15に送られ、曝気処理部1a内部に放出され、第1曝気処理槽1内部を循環して曝気処理が施される。
【0098】
第1曝気処理槽1内部の糞尿流体は、pH値が約7.5〜8.5になるまで上述したような方法で曝気処理が行われた後、ポンプ20によりパイプ20bおよびパイプ47を経由して第2曝気処理槽2の曝気処理部2a底部もしくは糞尿流体拡散部33に導かれる。
【0099】
なお、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体は、必要に応じてポンプ19によりパイプ19bおよびパイプ86bを経由してパイプ53を通り、第1熟成槽3に送出される。このようにすることにより、第1曝気処理槽1と第2曝気処理槽2の両方で2倍の量の糞尿流体の曝気処理を行うことが可能となる。また、第1曝気処理槽1内部の糞尿流体を第2曝気処理槽を経由せずに第1熟成槽3に糞尿流体を送出することができるので、第2曝気処理槽2内部を空にして、メンテナンスを行うことができる。
【0100】
なお、曝気処理部1a底部に溜まっている堆積物は、ドレーンパイプ21によりドレーンタンク7に送出される。
また、ドレーンタンク7に部に貯留された沈殿物の上澄みの流体成分は、ポンプ97により第1曝気処理槽1に送出されて、曝気処理が施される
【0101】
ポンプ20により第2曝気処理槽2の曝気処理部2aに放出された糞尿流体は、第1曝気処理槽1と同様の曝気処理が行われる。
隔壁32の下端部と箱体31から構成される隙間から出力部2bに侵入した糞尿流体のうち出力部2bの下方にある糞尿流体は、ポンプ42により糞尿流体拡散部33に送出され、この糞尿流体拡散部33から曝気処理部2a内部に拡散されるか、もしくは第1曝気処理槽1の糞尿流体拡散部12に送出され、第1曝気処理槽1と第2曝気処理槽2を循環し連続的に曝気処理が行われる。これにより所定の特性を有する曝気処理液を得ることができる。
【0102】
隔壁32の下端部と箱体31から構成される隙間から出力部2bに侵入した糞尿流体のうち出力部2bの液面に近い糞尿流体は、ポンプ41によりシャワー37に送出され、このシャワー37から第2曝気処理槽2内部に放出され、第2曝気処理槽2内部を循環して効果的に曝気処理が施される。
第2曝気処理槽2内部の糞尿流体は、pH値が約8.3〜8.5になると、ポンプ41によりパイプ41bを経由してパイプ53から第1熟成槽3の熟成部3aに送出される。
【0103】
なお、本発明の糞尿処理装置は、必要に応じてパイプ22により第2曝気処理槽2の糞尿流体を第1曝気処理槽1に送出することができる。これにより本発明の糞尿処理装置は、投入される糞尿流体の量が少ない場合でも常に曝気処理槽で処理する糞尿流体を確保でき、糞尿流体中の菌の死滅を防ぐことができる。
【0104】
第1曝気処理槽1および第2曝気処理槽2で曝気処理が行われると、微生物が酸化発酵する際に熱を放出し、そのときの糞尿流体の温度は、約50〜53℃になる。寒冷下で曝気処理を行う際には、微生物の酸化発酵を促進させるために、加熱パイプ23、45で曝気処理槽内部を加熱することにより、糞尿流体を効果的に曝気処理することができる。
【0105】
ポンプ41によりパイプ41bおよびパイプ53を経由して第1熟成槽3に送出された曝気処理液およびパイプ25dおよび36dにより消泡水タンク25および36から送出された曝気処理液は、熟成部3aに貯留される。熟成部3aに貯留された曝気処理液は、必要に応じて空気供給装置60により空気を供給することにより、曝気処理液中の菌が死滅を防ぎかつ曝気処理液が有する所定の特性、すなわち所定のpH値を有した状態に維持することができる。また、熟成部3aに貯留された曝気処理液は、必要に応じてポンプ54によりシャワー56から熟成部3aに放出することにより、熟成部3a内部を循環させることができる。これによっても曝気処理液中の菌が死滅を防ぎかつ曝気処理液が有する所定の特性有した状態に維持することができる。
【0106】
所定の期間熟成部3aに貯留された曝気処理液は、ポンプ54により熟成部3bに送出される。熟成部3bに送出された曝気処理液は、熟成部3bにおいて熟成部3aと同様に所定の特性を有した状態で貯留され、第2熟成槽の熟成部4aに送出される。以下同様に熟成部4aおよび4bにおいても熟成部3aと同様に貯留されて、最終的に曝気処理液は、所定の特性を有した状態で熟成部4bから外部貯留槽6に出力され、液肥として耕種作物の栽培に用いる。
また、必要に応じて曝気処理液は、ポンプ69により前貯留槽5に送出される。これにより前貯留槽5は、投入される糞尿流体の量が少ない場合でも常に糞尿流体を確保でき、糞尿流体中の菌の死滅を防ぐことができる。
【0107】
本実施の形態において、例えば搾乳牛100頭の糞尿処理を行うとすると、1日につき搾乳牛は1頭あたり60kgの糞尿(内訳は糞40kg、尿20kg)を排出し、この糞尿を固液分離装置で固液分離すると搾乳牛1頭あたり50kgの糞尿流体が得られるので、搾乳牛100頭では1日につき5t(5m3)の糞尿流体が排出されることになる。この場合は、第1曝気処理槽1および第2曝気処理槽2の容量を15m3、第1熟成槽3、第2熟成槽4および前貯留槽5の容量を10m3と設定すると、それぞれの糞尿処理装置が1日につき5m3ずつ糞尿流体を次段階処理装置に移行することになり、その結果約6日間という短期間で1日分の糞尿流体の曝気処理が完了する。
上述したように最初に糞尿流体を前貯留槽5に投入してから6日以降は、毎日5m3の糞尿流体を前貯留槽5に投入すると、毎日5m3の曝気処理液が第2熟成槽4から得られることになり、糞尿流体の曝気処理を連続的に行うことが可能となる。
【0108】
次に、第1曝気処理槽1の変形例を図5に示す。図5に示す第1曝気処理槽1と同等の要素については同じ符号および名前を付し、適宜説明を省略する。
図5に示す第1曝気処理槽1には、図2に示す第1曝気処理槽1に設けられていた消泡水タンク25が設けられていない。そして、消泡装置13、14のパイプ13g、14gが、バルブ145、147を介して糞尿流体拡散部12のパイプ12aおよびバルブ144、146を介してシャワー15に接続されている。これにより、消泡装置13、14から出力される消泡水は、糞尿流体拡散部12またはシャワー15から曝気処理部1a内部に拡散される。このような構成にしても、本発明の糞尿処理装置は、糞尿流体に効率よく曝気処理を施すことができる。
【0109】
また、図5において、曝気レータ16には、パイプ16bが設けられており。このパイプ16bは、前貯留槽5のパイプ86bに接続されている。このような構成にすることにより、符号▲1▼で示す前貯留槽5に貯留されている糞尿流体は、曝気レータ16に送出され、この曝気レータ16により空気と効果的に攪拌される。なお、図2に示した第1曝気処理槽1も同様の構成にすることができる。
【0110】
なお、消泡装置13、14から出力される消泡水は、自身の曝気処理槽に出力するのみならず、例えば第2曝気処理槽2の拡散部33またはシャワー37などの他の槽に出力することもできる。
また、消泡装置13、14から出力される消泡水は、拡散部やシャワー等を介せずに直接槽上部から槽内部に落とし込むこともできる。これは、他の処理槽に消泡水を出力する場合も同様に行える。
【0111】
本発明の糞尿処理装置は、第1曝気処理槽1、第2曝気処理槽2、第1熟成槽3、第2熟成槽4、前貯留槽5のそれぞれがステンレスユニット構造体によって構成されている。これにより、各ユニットを予め工場で作っておき、設置現場では、このユニットの設置と各ユニット間の接続を行うだけでよく、工期を従来工法より格段に短くすることが可能となる。
【0112】
本実施の形態では、第1曝気処理槽1、第2曝気処理槽2、第1熟成槽3、第2熟成槽4、前貯留槽5、外部貯留槽6、ドレーンタンク7、コントローラ8および制御装置9から構成されたが、処理槽の数および容量、糞尿処理の曝気処理の順番およびそれぞれの槽のレイアウト等は、これに限定されず、頭数、設置場所等必要に応じて自由に変形、変更することができる。
【0113】
また、本実施の形態では、曝気処理槽を制御するパラメータとして圧力およびpH値を用いて説明したが、曝気処理槽を制御するパラメータはこれに限定されず、例えば温度、BOD値、COD値および電気伝導度など必要に応じて自由に変更することができる。また、曝気処理槽を制御するパラメータとして圧力、pH値、温度、BOD値、COD値および電気伝導度等を適宜自由に組み合わせて用いることもできる。これらは、コントローラ8と電気的に接続された温度、BOD値、COD値および電気伝導度を検出するセンサを曝気処理槽内部に設けることにより実現することができる。
これにより、より詳細な特性を有する曝気処理糞尿流体を得ることができる。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、糞尿流体を曝気処理する第1および第2の曝気処理槽と、第1および第2曝気処理槽にそれぞれ曝気処理するための空気を供給する第1および第2の空気供給手段と、第1および第2曝気処理槽それぞれの曝気処理状態を測定するパラメータ値測定部と、第1および第2曝気処理槽の曝気処理状態を制御する制御部とを備え、この制御部は、パラメータ値測定部で得られた各測定値に基づき、第1および第2曝気処理槽のパラメータ値がそれぞれに希望する値になるように空気供給手段を駆動して第1および第2曝気処理槽の曝気処理状態を制御することにより、糞尿流体に従来よりも効率よく曝気処理を行って所定の特性を持った曝気処理糞尿流体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の糞尿処理装置の概略図である。
【図2】 図1におけるII−II線断面図である。
【図3】 図1におけるIII−III線断面図である。
【図4】 図1におけるIV−IV線断面図である。
【図5】 第1曝気処理槽1の変形例を示す図である。
【図6】 コントローラ8の構成を示すブロック図である。
【図7】 コントローラ8の制御方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…第1曝気処理槽、1a…曝気処理部、1b…循環部、2…第2曝気処理槽、2a…曝気処理部、2b…循環部、3…第1熟成槽、3a、3b…熟成部、4…第2熟成槽、4a、4b…熟成部、5…前貯留槽、5a、5b…前貯留部、6…外部貯留槽、7…ドレーンタンク、8…コントローラ、8a…制御部、8b…メモリ、8c…I/F、8d…操作部、8e…表示部、9…制御装置、101…コンプレッサー、102…タンク、103…ボイラー、105…空気供給口、106…流体出力口、107…流体入力口、111〜141…バルブ、201、211、221、222、231、232、241…pHセンサ、202、212…圧力センサ、203、213、223、224、233、234、242…温度センサ、204、214、225、226、235、236、243…レベルセンサ。
Claims (11)
- 糞尿流体を曝気処理する少なくとも1個の曝気処理槽と、
この曝気処理槽に曝気処理するための空気を供給する空気供給手段と、
前記曝気処理槽の内部に配置されて、曝気処理状態を測定するパラメータ値測定部と、
前記曝気処理槽の曝気処理状態を制御する制御部と、
前記曝気処理槽の上部に配置された少なくとも1個の消泡部と、
この消泡部から生じる消泡水を前記曝気処理槽自身に供給する消泡水供給手段と、
前記曝気処理槽を加熱する加熱手段と
を備え、
前記制御部は、前記パラメータ値測定部で得られた測定値に基づき、前記曝気処理槽のパラメータ値が希望する値になるように前記空気供給手段を駆動して前記曝気処理槽の曝気処理状態を制御することを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項1記載の糞尿処理装置において、
前記曝気処理槽は、第1と第2の曝気処理槽から構成されていることを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項1記載の糞尿処理装置において、
前記パラメータ値は、pH値、BOD値、COD値、電気伝導度、温度および圧力の中から選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項1ないし3のそれぞれに記載の糞尿処理装置において、
前記曝気処理槽は、この曝気処理槽内部の糞尿流体を後段に送出する送出手段を有することを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項4記載の糞尿処理装置において、
前記制御部は、前記曝気処理槽内部の糞尿流体が所定のpH値、BOD値、COD値または電気伝導度になるまで曝気処理を行い、その後は、前記曝気処理槽内の糞尿流体を前記送出手段により定量ずつ後段に出力するように前記曝気処理槽の曝気処理状態を制御することを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項1または4記載の糞尿処理装置において、
前記制御部は、前記曝気処理槽のそれぞれが所定の圧力になったとき前記空気供給手段のそれぞれを停止することを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項1記載の糞尿処理装置において、
さらに測定するパラメータ値に対応した基準値を記録するメモリを備え、
前記パラメータ値測定部で得られた測定値と前記メモリに記録されている基準値とに基づいて前記曝気処理槽の曝気処理状態を制御するようにしたことを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項7記載の糞尿処理装置において、
前記制御部は、前記基準値と前記測定値との差に基づいて制御することを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項7記載の糞尿処理装置において、
前記制御部は、前記基準値を前記パラメータ値測定部で測定された測定値に基づいて更正し、この更正した値に基づいて制御することを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項9記載の糞尿処理装置において、
前記制御部は、前記基準値を前記パラメータ値測定部で得られた複数の測定値の平均値に基づいて制御することを特徴とする糞尿処理装置。 - 請求項5記載の糞尿処理装置において、
さらに曝気処理槽に糞尿流体を入力する入力手段を備え、
この入力手段は、前記出力手段により前記曝気処理槽から所定量の糞尿流体が出力された後、前記曝気処理槽に前記入力手段から同じ量の糞尿流体を入力することを特徴とする糞尿処理装置。
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