JP4019989B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータ駆動用インバータ回路に使用される半導体パワー素子において、放熱性能を向上させるため、ボンディングワイヤが接続されている表面(IGBTではエミッタ面)側にも放熱部材(ヒートシンク)を設けるとともに、一体に樹脂モールドしたパワー素子パッケージが考案されている。代表的なパワー素子であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を例にすると、パワー素子の上下面にそれぞれ露出するエミッタとコレクタは、そのパワー素子(以下、半導体スイッチング素子ともいう)の上下に配されるヒートシンクに直接またはスペーサを介してそれぞれ半田接続される。この場合のヒートシンクは、大電流経路としての機能も有する。一方、パワー素子のゲート(制御電極)と、モールド樹脂の外に延出する制御信号リード端子とは、ボンディングワイヤにより導通接続される。
【0003】
インバータ回路を構成する場合、上相スイッチング素子と下相スイッチング素子とが直列接続される。そのため、各スイッチング素子を1つ1つ個別に樹脂モールドするよりも、予め直列接続した形で樹脂モールドすることが提案されている。すなわち、下記特許文献1には、上相スイッチング素子と下相スイッチング素子とを一体に樹脂モールドした2in1半導体パワーパッケージの構造が開示されている。このような半導体パワーパッケージは、部品点数の低減という観点で極めて有利である。また、各スイッチング素子に共有される放熱部材が、モータ等の負荷に接続される中点電極となるため、中点電極が持つインダクタ成分も小さくできる。インダクタ成分の低減は、サージ電圧の低減に直結するので非常に好ましい。
【0004】
インダクタ成分の低減という点に着目すれば、上相スイッチング素子と下相スイッチング素子とを、なるべく接近させるほうがよい。すなわち、下記特許文献2には、上相スイッチング素子と下相スイッチング素子とを、縦積みして一体樹脂モールドしたパッケージ構造が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−308263号公報
【特許文献2】
特開2002−26251号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、上記特許文献2に記載された構造によれば、上記特許文献1に記載された構造よりも中点電極のインダクタ成分を小さくできるため、サージ電圧の低減という点では有利である。しかしながら、上記特許文献2に記載された構造では、各スイッチング素子の冷却が、一方の主面側からしか行なわれないという問題がある。放熱性という点では、特許文献1に記載されているように、各スイッチング素子を面内方向に並べて配置し、両面から冷却できるようにする構造のほうが好ましい。
【0007】
本発明の課題は、低サージ電圧と、高放熱性とを両立した半導体装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために第1の本発明の半導体装置は、厚さ方向に所定の間隔を置いて平行配置された、1対の板状の半導体スイッチング素子と、それら半導体スイッチング素子の中点電極をなす中継部材と、半導体スイッチング素子の各々に対し、中継部材とは反対側に配置され放熱部材と、それら放熱部材と中継部材との間を充填するモールド樹脂部とを備え、半導体スイッチング素子の厚さ方向を上下方向としたとき、中継部材は、上下に配置された半導体スイッチング素子の各々に直接または間接接合された素子搭載部と、該素子搭載部に隣接して設けられ、上下方向に関して素子搭載部よりも厚肉に形成された放熱部と、を含み、前記放熱部材の各々は、互いに略平行な放熱面を有し、前記中継部材の前記放熱部は、前記放熱部材の各放熱面と略平行な第一放熱面と、該第一放熱面に隣接する第二放熱面とを形成し、前記放熱部材が有する放熱面と、前記中継部材の前記第一放熱面とが面一となるように調整されていることを特徴とする。
【0009】
上記本発明の半導体装置は、2つの半導体スイッチング素子を、中継部材を介して縦積みし、さらに上下に放熱部材を配置したものである。1対の放熱部材は、たとえば板状の金属部材であり、電流経路に兼用することができる。各スイッチング素子の間に介挿される中継部材は、中点電極をなしている。各半導体スイッチング素子が縦積みされる構造なので、中継部材の持つインダクタ成分を小さくすることができる。この中継部材は、従来の縦積み構造(特許文献2参照)だとモールド樹脂部に埋もれて冷却機能を有していなかった。ところが本発明の半導体装置では、半導体スイッチング素子が接合される素子搭載部よりも、上下方向に厚肉な放熱部を素子搭載部に隣接して設けるようにしている。したがって、放熱部の少なくとも一部がモールド樹脂部から露出するようにすれば、半導体スイッチング素子→素子搭載部→放熱部→外気(または冷却器)という放熱経路を確保でき、中継部材自体の冷却機能を、十分に期待できる。
【0010】
好適な態様において、放熱部材の各々は、互いに略平行な放熱面を有し、中継部材の放熱部は、放熱部材の各放熱面と略平行な第一放熱面と、該第一放熱面に隣接する第二放熱面とを形成している。このように、中継部材の持つ放熱面を、各半導体スイッチング素子の上または下に配置される放熱部材の放熱面と平行にすれば、それらの放熱面を同一方向より冷却することが可能となる。すなわち、冷却器を配置するような場合に有利である。
【0011】
具体的に、上記好適態様において、放熱部は、素子搭載部と一体に成形されたものであるとともに、上下方向において放熱部材のいずれとも重ならない位置で上記した第一放熱面を形成している。素子搭載部と放熱部とを一体にすることにより、熱抵抗をできるだけ小さくできる。また、各半導体スイッチング素子に専用の放熱部材に、放熱部が形成する第一放熱面が上下方向で重ならないようにしているので、第一放熱面を露出させるようにモールド樹脂部を形成することも、比較的容易にできる。
【0012】
より好適には、放熱部材が有する放熱面と、中継部材の第一放熱面とが面一となるように構成することである。これによれば、上記の両放熱面を同一方向より冷却することが一層容易になる。
【0013】
また、本発明の半導体装置を製造するにあたって、半導体スイッチング素子と中継部材との接合、半導体スイッチング素子と放熱部材との接合は、各部品同士を治具で固定して行なうこととなる。放熱部材が有する放熱面と、中継部材の第一放熱面とが面一である場合、第一放熱面を基準に、放熱部材と中継部材との組付けおよび治具固定を、容易かつ高精度に行なえる。これにより、たとえば半田リフロー後、あるいは樹脂モールド後における、本半導体装置を構成する各部品同士の組付け精度の向上を見込める。また、放熱部材同士の平行出しが高精度に行なわれていると、各放熱部材と冷却器との密着性が高まり、冷却効率も高くなる。
【0014】
また、本発明の半導体装置は、一端がモールド樹脂部に埋設されて半導体スイッチング素子の制御電極に導通し、他端が前記モールド樹脂部の外側に引き出される制御信号リード端子が設けられる。そして、中継部材の素子搭載部には、制御信号リード端子の引き出し方向と略直交する方向の両側に放熱部を隣接させることができる。このようにすると、放熱部を一方側にのみ設ける場合よりも、放熱面の面積を単純に2倍にできる。また、四方からの冷却が可能となる点も見逃せない。
【0015】
また、中継部材は、上下方向に関する断面でH形状を呈するように構成されているとよい。つまり、アルファベットの“H”に基づく2箇所の凹所に、1対の半導体スイッチング素子をちょうど収容できるので、H形状は、極めて都合よくできた形状であるといえる。
【0016】
また、中継部材は、放熱部の第一放熱面と第二放熱面とが略垂直に交差するように構成するとよい。そして、素子搭載部の上下面と、放熱部の内側面とにより半導体スイッチング素子の収容凹所が形成される。このような構成によれば、モールド樹脂部の成形容易性も高い。なお、成形金型との間に要求される抜き角度程度の傾きは、略垂直に含まれる。
【0017】
また、第2の本発明の半導体装置は、厚さ方向に所定の間隔を置いて平行配置された、1対の板状の半導体スイッチング素子と、それら半導体スイッチング素子の中点電極をなす中継部材と、前記半導体スイッチング素子の各々に対し、前記中継部材とは反対側に配置された放熱部材と、それら放熱部材と前記中継部材との間を充填するモールド樹脂部とを備え、前記半導体スイッチング素子の厚さ方向を上下方向としたとき、前記中継部材は、上下に配置された前記半導体スイッチング素子の各々に直接または間接接合された素子搭載部と、該素子搭載部に隣接して設けられ、前記上下方向に関して前記素子搭載部よりも厚肉に形成された放熱部と、を含み、前記上下方向に関し、前記中継部材の前記素子搭載部は、前記放熱部材よりも厚肉であることを特徴とする。この構成によれば、半導体スイッチング素子に発生する熱を、放熱部に素早く伝達させることができる。
【0018】
また、一方の半導体スイッチング素子が、上下方向に関し、他方の半導体スイッチング素子の真上または真下に位置している。この配置によれば、各半導体スイッチング素子の距離を最小、すなわち、中継部材が持つインダクタ成分を、できるだけ小さくできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1および図2に示すのは、本発明にかかる2in1両面放熱半導体パッケージ100(場合によっては4面冷却)の斜視図である。図3に示すのは、図2中に示すA−A’線を含む断面模式図である。ただし、図1では、モールド樹脂部15を除去した形態を示している。
【0020】
このような半導体パッケージ100は、たとえばブラシレスモータ用の三相インバータ回路の一部を構成する。半導体スイッチング素子1,2(以下、単に半導体チップともいう)の種類には、たとえばIGBTやパワーMOSFETを示すことができる。本実施形態では、パワーMOSFETを例示している。
【0021】
図1および図2に示すように、半導体パッケージ100は、厚さ方向の上下に平行配置された1対の半導体チップ1,2と、中点電極をなすH形状の中継部材4と、半導体チップ1,2の各々に対し、中継部材4の素子搭載部41とは反対側に配置された放熱部材3,5とを互いに組付けて一体化したものである。中継部材4は、半導体チップ1,2が直接または導体ブロック6を介して接合される素子搭載部41と、該素子搭載部41に隣接する放熱部42,42とから構成されている。この中継部材4は、素子搭載部41が半導体チップ1,2より取得した熱を、放熱部42,42より半導体パッケージ100の外部に放出させることが可能である。以下、詳しく説明する。
【0022】
薄板状の半導体チップ1,2は、互いに等価な回路構成を有し、一方の主面側にゲートとソース(IGBTの場合はエミッタ)が露出し、他方の主面側にドレイン(IGBTの場合はコレクタ)が露出するように構成されている。インバータ回路の上相をなす上相半導体チップ1と放熱部材3とは、半田や銀ロウなどの接合材13により直接接合されおり、上相半導体チップ1のドレインと放熱部材3とが導通して同電位となっている。また、上相半導体チップ1と、中継部材4の素子搭載部41とは、導体ブロック6を介して接合材13,13により接合されており、上相半導体チップ1のソースと中継部材4とが導通して同電位となっている。
【0023】
インバータ回路の下相をなす下相半導体チップ2と放熱部材5とは、導体ブロック7を介して接合材13,13により接合され、下相半導体チップ2のソースと放熱部材5とが導通して同電位となっている。また、下相半導体チップ2と、中継部材4の素子搭載部41とは、接合材13により直接接合されており、下相半導体チップ2のドレインと中継部材4とが導通して同電位となっている。
【0024】
また、半導体パッケージ100には、一端がモールド樹脂部15に埋設されて半導体チップ1,2のゲート等の電極に導通し、他端がモールド樹脂部15の外側に引き出される制御信号リード端子群11,12(または端子)が設けられている。個々の制御信号リード端子は、ボンディングワイヤ14により半導体チップ1,2に接続されている。制御信号リード端子群11,12は、たとえばゲート制御リード端子、温度検出リード端子(アノード側とカソード側を含む)、電流検出リード端子、電位検出リード端子などを含む。
【0025】
各半導体チップ1,2に専用の放熱部材3,5は、それぞれ扁平状または板状の形態をなす。放熱部材3,5は、モールド樹脂部15の外側に露出し、互いに略平行な放熱面3p,5pを有する。各放熱部材3,5は、熱伝導性および電気伝導性の観点から、たとえばCu、W、MoおよびAlのグループから選択される1種の金属材料、もしくはそれらの金属材料を主体とする合金により構成されることが好ましい。なお、中継部材4および導体ブロック6,7についても、放熱部材3,5と同様の材料にて構成するとよい。
【0026】
なお、樹脂バリの発生により、外観上、放熱部材3,5の放熱面3p,5pがモールド樹脂部15に埋没する場合がある。その場合には、研削などの加工により、放熱面3p,5pをモールド樹脂部15から露出させるとよい。これについては、以下に説明する中継部材4の、第一放熱面4pおよび第二放熱面4qについても同様のことが言える。
【0027】
上相半導体チップ1側の放熱部材3には、電源正極に接続されるP側電極リード端子8が一体に取り付けられている。下相半導体チップ2側の放熱部材5には、電源負極に接続されるN側電極リード端子10が一体に取り付けられている。中継部材4には、中点電極リード端子9が一体に取り付けられている。P側電極リード端子8、N側電極リード端子10および中点電極リード端子9は、モールド樹脂部15の外側に延出している。
【0028】
本実施形態においては、上記した電流経路用の各リード端子8,9,10と、制御信号リード端子群11,12とを同一方向に引き出すようにして、製造時の利便性を図っている(詳細は後述)。ただし、電流経路用のリード端子8,9,10と、制御信号リード端子群11,12とを180°反対側方向、もしくは90°の角度で交差する方向に引き出すことも不可能ではない。
【0029】
モールド樹脂部15は、半導体チップ1,2の周側面を被覆するとともに、中継部材4および放熱部材3,5により形成される空間を充填している。モールド樹脂部15は、たとえばエポキシ樹脂により構成されるものであり、半導体パッケージ100を構成する各部品を接合材13で接合した後に、インサート成形法等の樹脂成形方法により形成される。
【0030】
上相半導体チップ1と、下相半導体チップ2との中点電極(具体的にはインバータ回路の中点電極)をなす中継部材4は、素子搭載部41と放熱部42,42とから構成されている。素子搭載部41が受けた熱は、放熱部42,42に伝達されて、半導体パッケージ100の外部に放出される。これにより、上相半導体チップ1のソース露出面と、下相半導体チップ2のドレイン露出面との冷却が可能となる。
【0031】
素子搭載部41には、中点電極リード端子9が一体に取り付けられている。中点電極リード端子9は、モータ等の負荷に接続されるものである。放熱部42,42は、素子搭載部41の両側に位置している。素子搭載部41と、放熱部42,42とは鋳造等の金属成形法により一体成形される。そのため、両者の間の熱伝達性は良好である。
【0032】
半導体チップ1,2の厚さ方向を上下方向と定義する。放熱部42,42は、中継部材4のうち、上下方向において、素子搭載部41よりも厚肉に形成された部分を構成している。素子搭載部41には、半導体チップ1,2の制御信号リード端子群11,12、P側電極リード端子8、中点電極リード端子9およびN側電極リード端子10の、モールド樹脂部15の外側への引き出し方向に直交する方向の両側に放熱部42,42が位置する形となっている。これは、放熱部42,42の形成により、リードの引き出しが邪魔されない構造である。
【0033】
図2に示すように、放熱部42,42は、モールド樹脂部15の外側に露出する放熱面4p,4qを形成している。放熱部42,42が形成する放熱面は、放熱部材3,5の放熱面3p,5pと略平行な第一放熱面4pと、該第一放熱面4pに隣接する第二放熱面4qとを含む。本実施形態の半導体パッケージ100においては、第一放熱面4pと、第二放熱面4qとが互いに略直交している。モールド樹脂部15成形用の金型に対する微小な抜き角度を、上記第二放熱面4pに付与してもよい(略直交とする理由の1つ)。
【0034】
図1〜図3に示す半導体パッケージ100においては、各半導体チップ1,2に専用の放熱部材3,5と、放熱部42,42が形成する複数(半導体パッケージ100では4面)の第一放熱面4pとが、上下方向において互いに重ならない位置関係となっている。具体的には、図3から明らかなように、各放熱部材3,5の放熱面3p,5pと、中継部材4の1対の放熱部42,42に2面ずつ形成される第一放熱面4p,4pとは面一である。これにより、放熱部材3,5の放熱面3p,5pを冷却する冷却器と、中継部材4の第一放熱面4p,4pを冷却する冷却器との兼用が容易である。また、半田リフローに先立って行なうべき、放熱部材3,5と中継部材4との組付けおよび治具固定を、中継部材4の第一放熱面4p,4pを基準に行なえる。したがって、半田リフロー後における、放熱部材3、放熱部材5および中継部材4の、3者の組付け精度を高くできる。放熱部材3,5の放熱面3p,5pの平行精度が高いと、図示しない冷却器との密着性も良好となり、高冷却効率を期待できる。
【0035】
図3に示すように、半導体パッケージ100を構成する中継部材4は、放熱部42,42を含む上下方向に関する断面でH形状を呈している。具体的には、放熱部42,42の第一放熱面4pと、第二放熱面4qとが略垂直に交わり、さらに、素子搭載部41の上下面41r,41rと、放熱部42,42の内側面42r,42rとにより、半導体チップ1,2の収容凹所が形成されている。この凹所の深さは、半導体チップ1、放熱部材3、導体ブロック6および3層の接合部13の合計厚さに等しく調整される。
【0036】
また、図3に示すように、素子搭載部41の厚さは一定とされ、その厚さd1は、各放熱部材3,5の厚さd2よりも大となるように調整されている。これにより、半導体チップ1,2から素子搭載部41に付与された熱が、効率良く放熱部42,42に伝達される。
【0037】
なお、図5の断面模式図に示す半導体パッケージ102の中継部材4bも、H形状の概念に含まれる。すなわち、上下方向に関する素子搭載部43の厚さを一定とし、第一放熱面4pおよび第二放熱面4qを有する放熱部44,44の、上下方向に関する厚さが連続的に変化していてもよい。場合によっては、その方が(図5の形態)、素子搭載部43の上下面43r,43rと、放熱部44,44の内側面44r,44rとにより形成された収容凹所への、モールド樹脂の流れ込み性の良化を期待できる。
【0038】
また、図4の断面模式図に示す半導体パッケージ101も、好適な実施形態の1つとして示せる。半導体パッケージ101は、断面T字形状を呈する中継部材4aを備えている。図1〜図3に示した中継部材4のうち、一方の放熱部42を省略した形態が、図4に示す中継部材4aである。断面T字形状の中継部材4aによれば、断面H形状の中継部材4に比べ、冷却効率は若干低下するものの、以下に示す利点が得られる。すなわち、中継部材4aのうち、素子搭載部41の一方の端に放熱部42を設け、その放熱部42が設けられた側とは180°反対側から、制御信号リード端子11,12、P側電極リード端子8(図示せず)、中点電極リード端子9(図示せず)およびN側電極リード端子10をモールド樹脂部15の外側に引き出すことができる。もちろん、半導体パッケージ102自体もコンパクトである。
【0039】
なお、図1〜図5に示す半導体パッケージ100,101,102のいずれについても、上相半導体チップ1が、下相半導体チップ2の真下(または真上)に位置する配置が採用されている。つまり、両半導体チップ1,2が上下方向において並進対称である。この配置は、中継部材4,4a,4bの持つインダクタ成分をできる限り小さくするという観点において有利である。
【0040】
半導体パッケージ100の組立は、以下の手順にて行なうことができる。図6に示すように、まず、上相半導体チップ1を、放熱部材3に載置する。放熱部材3には、半田接合材13がスクリーン印刷等の方法により形成されている。上相半導体チップ1のゲート等の電極と、上相制御信号リード端子群11とをボンディングワイヤ14で接続する。上相半導体チップ1の上に、半田接合材13を介して導体ブロック6を載置する。その後、半田リフローを行なう。
【0041】
なお、上記の組立工程には、リードフレームを使用した公知の方法を採用するとよい。すなわち、放熱部材3と一体形成されたP側電極リード端子8が、モールド樹脂部15の形成後に切断可能な連結部により上相制御信号リード端子群11と連結されてなる、リードフレームを使用することができる。つまり、P側電極リード端子8と上相制御信号リード端子群11とを同一方向に引き出すのは、リードフレームを用いた製法上の要請でもある。
【0042】
同様の手順にて、下相半導体チップ2と中継部材4とを接合する。そして、図7に示すように、上相半導体チップ1と、下相半導体チップ2とを位置決めおよび治具固定して、導体ブロック6と中継部材4、導体ブロック7と放熱部材5とを半田接合する。その後、インサート成形法等によりモールド樹脂部15を形成し、各リード端子同士を分離させることにより、図2に示す半導体パッケージ100が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体パッケージの斜視図(モールド樹脂部無し)。
【図2】本発明の半導体パッケージの斜視図(モールド樹脂部有り)。
【図3】本発明の半導体パッケージの断面模式図。
【図4】半導体パッケージの好適な別形態を示す断面模式図。
【図5】半導体パッケージの好適な別形態を示す断面模式図。
【図6】図1の半導体パッケージの組立手順を示す分解斜視図。
【図7】図6に続く半導体パッケージの分解斜視図。
【符号の説明】
1 半導体スイッチング素子(上相)
2 半導体スイッチング素子(下相)
3,5 放熱部材
3p,5p 放熱部材の放熱面
4,4a,4b 中継部材
4p 第一放熱面
4q 第二放熱面
6,7 導体ブロック(スペーサ)
11 上相制御信号リード端子群
12 下相制御信号リード端子群
15 モールド樹脂部
41,43 素子搭載部
42,44 放熱部
100,101,102 半導体パッケージ(半導体装置)

Claims (8)

  1. 厚さ方向に所定の間隔を置いて平行配置された、1対の板状の半導体スイッチング素子と、それら半導体スイッチング素子の中点電極をなす中継部材と、前記半導体スイッチング素子の各々に対し、前記中継部材とは反対側に配置された放熱部材と、それら放熱部材と前記中継部材との間を充填するモールド樹脂部とを備え、
    前記半導体スイッチング素子の厚さ方向を上下方向としたとき、
    前記中継部材は、上下に配置された前記半導体スイッチング素子の各々に直接または間接接合された素子搭載部と、該素子搭載部に隣接して設けられ、前記上下方向に関して前記素子搭載部よりも厚肉に形成された放熱部と、を含み、
    前記放熱部材の各々は、互いに略平行な放熱面を有し、前記中継部材の前記放熱部は、前記放熱部材の各放熱面と略平行な第一放熱面と、該第一放熱面に隣接する第二放熱面とを形成し
    前記放熱部材が有する放熱面と、前記中継部材の前記第一放熱面とが面一となるように調整されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記放熱部は、前記素子搭載部と一体に成形されたものであるとともに、前記上下方向において前記放熱部材のいずれとも重ならない位置で前記第一放熱面を形成している請求項記載の半導体装置。
  3. 一端が前記モールド樹脂部に埋設されて前記半導体スイッチング素子の制御電極に導通し、他端が前記モールド樹脂部の外側に引き出される制御信号リード端子を備え、
    前記中継部材の前記素子搭載部には、前記制御信号リード端子の引き出し方向と略直交する方向の両側に前記放熱部が隣接している請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記中継部材は、前記上下方向に関する断面でH形状を呈するように構成されている請求項1又は2に記載の半導体装置。
  5. 前記中継部材は、前記放熱部の前記第一放熱面と前記第二放熱面とが略垂直に交差するように構成され、前記素子搭載部の上下面と、前記放熱部の内側面とにより前記半導体スイッチング素子の収容凹所が形成されている請求項記載の半導体装置。
  6. 前記上下方向に関し、前記中継部材の前記素子搭載部は、前記放熱部材よりも厚肉である請求項1ないしのいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 厚さ方向に所定の間隔を置いて平行配置された、1対の板状の半導体スイッチング素子と、それら半導体スイッチング素子の中点電極をなす中継部材と、前記半導体スイッチング素子の各々に対し、前記中継部材とは反対側に配置された放熱部材と、それら放熱部材と前記中継部材との間を充填するモールド樹脂部とを備え、
    前記半導体スイッチング素子の厚さ方向を上下方向としたとき、
    前記中継部材は、上下に配置された前記半導体スイッチング素子の各々に直接または間接接合された素子搭載部と、該素子搭載部に隣接して設けられ、前記上下方向に関して前記素子搭載部よりも厚肉に形成された放熱部と、を含み、
    前記上下方向に関し、前記中継部材の前記素子搭載部は、前記放熱部材よりも厚肉であることを特徴とする半導体装置。
  8. 一方の前記半導体スイッチング素子が、前記上下方向に関し、他方の前記半導体スイッチング素子の真上または真下に位置している請求項1ないしのいずれか1項に記載の半導体装置。
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