JP4058005B2 - 赤外線ガス分析計の校正方法 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体製造システム(半導体製造プロセス)に用いられる赤外線ガス分析計の校正方法に関する。
半導体製造システムに用いられるガス分析計として、赤外吸収法の一種であるNDIR法(非分散型赤外線ガス分析法)によってガス成分を測定する赤外線ガス分析計があり、この赤外線ガス分析計の感度校正は、一般に、既知濃度の校正用のガスを前記ガス分析計に送ることによって行われる。
ところで、半導体製造システムに用いられるガスには、標準状態において気体であり、例えばガスボンベなどから直接供給され、その濃度が所定値に保たれるものと、標準状態において固体または液体であり、ガスボンベなどからは供給されず例えばその供給ラインにて固体状あるいは液体状の原料より形成する必要があったり、性質が不安定であったりするなどの理由によって、その濃度が経時的に変動するものとがある。そして、前者のガスを測定するための上記赤外線ガス分析計の感度校正については、その校正に用いる所定の既知濃度のガスをガスボンベなどから比較的容易に得られるので問題なく行うことができるが、後者のガスを測定するための赤外線ガス分析計については、その感度校正に用いる所定の既知濃度のガスを得るのが極めて困難であり、感度校正を容易かつ正確に行うことができないという不都合があった。
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、半導体製造システムに用いられ、所定濃度とすることが不可能あるいは困難であるガスを測定対象ガスとする赤外線ガス分析計の感度校正を容易かつ正確に行うことができる赤外線ガス分析計の校正方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の赤外線ガス分析計の校正方法は、半導体製造システムのガスラインを流れ赤外吸収波長を有するガスを測定対象ガスとし、この測定対象ガスを検出する測定用波長検出器を備えた赤外線ガス分析計の校正方法であって、前記測定用波長検出器の検出領域外に赤外吸収波長を有する所定濃度のガスが流れる前記半導体製造システムの他のガスラインに、前記所定濃度のガスを校正用ガスとして赤外線ガス分析計に導入するための分岐ラインを設けるとともに、前記校正用ガスを検出する校正用波長検出器を赤外線ガス分析計に設け、校正用波長検出器による前記校正用ガスの検出信号に基づいて、測定用波長検出器の検出信号に補正を加えることを特徴とする(請求項1)。
また、前記測定用波長検出器および校正用波長検出器の検出領域外に検出領域をもつ比較用波長検出器と、前記測定用波長検出器および校正用波長検出器の検出領域内に赤外吸収波長を有しない比較ガスを導入するラインとを赤外線ガス分析計に設けてもよい(請求項2)。
上記いずれの赤外線ガス分析計の校正方法においても、前記測定対象ガスの赤外吸収波長よりも波長の短い赤外線および長い赤外線を検出する二つのリファレンス用波長検出器を赤外線ガス分析計に設けてもよい(請求項3)。
請求項1に係る発明によれば、赤外線ガス分析計の測定対象ガスが、所定濃度とすることが不可能あるいは困難なガスであっても、前記所定濃度のガスを校正用ガスとして用いることにより、赤外線ガス分析計の測定成分についての感度確認を容易かつ正確に行うことができる。
しかも、前記校正用ガスは半導体製造システムに用いられるガスであるので、この発明に係る赤外線ガス分析計の校正方法は、例えば既設の半導体製造システムのごく一部を改良するだけで、簡単かつ低コストに実施することができ、赤外線ガス分析計のメンテナンスも容易に行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、比較用波長検出器および比較ガスを用いるので、上記の効果に加えて、より良好な感度校正を行うことができるという効果が得られる。
請求項3に係る発明によれば、赤外線ガス分析計の測定安定性が向上する。すなわち、従来の赤外線ガス分析計では、前記測定対象ガスの測定用波長(測定用波長検出器の検出範囲とする波長)よりも波長の短い赤外線を検出するリファレンス用波長検出器により得られた検出信号と、測定用波長検出器の検出信号との差から、測定対象ガスの濃度を導出するようにしていた。
そのため、光学系を構成する例えばセルの内壁に粉体などの不純物が付着し、波長依存性をもった汚れが光学系にて経時的に増加するが、このとき、上記従来の赤外線ガス分析計では、光学系を経て各検出器に入射される赤外線の光強度分布が変化し、信号の差分だけでは、測定成分の濃度情報の中に含まれる誤差量が増加するという問題があった。
しかし、請求項3に係る発明では、リファレンス用ガス検出信号を得るための波長を、前記測定用波長の短波長側および長波長側の少なくとも2か所から得るので、波長依存性をもつ光学系の汚れが赤外線ガス分析計の測定に及ぼす影響を可及的に小さく抑えることができ、その測定安定性を大いに向上させることができる。
図1は、この発明の第一実施例に係る赤外線ガス分析計の校正方法が適用される赤外線ガス分析計を備えた半導体製造システムの構成の一例を示すもので、この図において、1は半導体製造に用いられるCVDチャンバ(この実施例ではプラズマCVDチャンバ)であり、その上流側には、半導体製造に用いられる原料ガスとしてのPb(DPM)2 ガスを供給する第一供給ライン2と、CVDチャンバ1のクリーニングに使用されるNF3 ガスを供給する第二供給ライン3とが接続されている。また、CVDチャンバ1の下流側には排出ライン4が接続されている。
詳しくは、第一供給ライン2は、例えばヒータ(図示していない)で加熱される容器5を備え、この容器5内に収容された粉状のPb(DPM)2 を昇華させてPb(DPM)2 ガスを得るように構成されている。そして、このPb(DPM)2 ガスは、キャリアガス(この実施例ではAr)CGにより、第一供給ライン2を通って赤外線ガス分析計6(詳細は後述する)へと送られ、その濃度が測定された後、CVDチャンバ1に供給される。
また、赤外線ガス分析計6で得られたPb(DPM)2 ガスの検出値に基づいて、キャリアガスCGの流量調整機構(図示していない)や容器5を加熱するヒータがフィードバック制御される。これにより、第一供給ライン2からCVDチャンバ1に供給されるPb(DPM)2 ガスの流量や濃度が適切な値となるように、前記キャリアガスCGの流量や容器5の温度が適宜調整される。
そして、この第一供給ライン2の容器5と赤外線ガス分析計6との間には、三方切換弁(例えば三方電磁弁)7を介して後述する分岐ライン8が接続されている。
一方、第二供給ライン3は、ガスボンベ(図示していない)からの所定濃度のNF3 ガスをCVDチャンバ1へと供給するように構成されており、その途中に、前記NF3 ガスを赤外線ガス分析計6に校正用ガスとして導入するための分岐ライン8が、三方切換弁(例えば三方電磁弁)9を介して接続されている。
前記赤外線ガス分析計6は、Pb(DPM)2 ガスを測定対象とし、NDIR法によってガス成分を測定するもので、光源10からの赤外線が、セル11内を通過して検出部12に入射するように構成されている。ここで、13,14はセル11に形成されたガス導入口およびガス導出口、15,16はセル11の両端部に設けられた赤外線透過性のセル窓、17はセル11と検出部12との間に配置された変調用のチョッパで、図外の駆動機構によって一定周期で回転するように構成されている。なお、チョッパ17は、光源10とセル11との間に設けられていてもよい。
18は、Pb(DPM)2 ガスを検出するための測定用波長検出器19に設けられたバンドパスフィルタで、Pb(DPM)2 ガスが吸収する赤外吸収波長のうち、その検出に用いる測定用波長(この実施例では1350cm-1〜1400cm-1の波長)の赤外線を透過させるように構成されている。
また、20は、校正用ガスとしてのNF3 ガスを検出するための校正用波長検出器21に設けられたバンドパスフィルタで、Pb(DPM)2 ガスによる吸収がないかあるいは無視することが出来る程度の吸収しかないとともに、前記測定用波長にできるだけ近い校正用波長(この実施例では、NF3 ガスの赤外吸収波長であり、880cm-1〜920cm-1の波長)の赤外線を透過させるように構成されている。すなわち、NF3 ガスは、測定用波長検出器19の検出領域外に赤外吸収波長を有している。
そして、検出部12を構成する各検出器19,21からは、セル11およびバンドパスフィルタ18,20を透過して入射した赤外線のエネルギーに比例した検出信号が演算部22へと出力される。
次に、前記赤外線ガス分析計6の校正方法について説明する。
まず、三方切換弁7を操作して、ポート7aとポート7bが連通する状態からポート7aとポート7cが連通する状態に切り換えるとともに、三方切換弁9を操作して、ポート9aとポート9bが連通する状態からポート9aとポート9cが連通する状態に切り換える。そして、この状態で、第二供給ライン3を流れる所定濃度のNF3 ガスを、分岐ライン8を介して赤外線ガス分析計6に導入する。
上記の操作により、赤外線ガス分析計6では、校正用波長検出器21からの校正用ガス検出信号が演算部22に出力される。そして、演算部22では、前記校正用ガス検出信号が示すNF3 ガス濃度と予め設定されている実際のNF3 ガスの濃度(前記所定濃度)とのずれに基づいて、測定用波長検出器19の感度校正を行うための補正値を導出する。例えば、前記ずれが10%である場合、補正値を10%として、測定用波長検出器19から演算部22に出力された測定用ガス検出信号を10%補正する校正を行う。なお、二つの検出器19,21の感度比は予め求めておく。
図2は、この発明の第二実施例に係る赤外線ガス分析計の校正方法が適用される赤外線ガス分析計を備えた半導体製造システムの構成の一例を示す。なお、図1に示したものと同一構造の部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
図2において、23は開閉弁24を介して分岐ライン8に接続され、比較ガスを供給するための比較ガスラインである。前記比較ガスとしては、前記測定用波長および校正用波長の範囲(1350cm-1〜1400cm-1および880cm-1〜920cm-1)内に赤外吸収波長を有しないガスが用いられ、例えば、赤外吸収のないN2 などの単原子分子よりなるガス(この実施例ではN2 ガス)や、Arなどの不活性ガスが用いられる。
また、25は前記測定用波長および校正用波長(1350cm-1〜1400cm-1および880cm-1〜920cm-1)とは異なる波長をもった赤外線を透過させるバンドパスフィルタ26が設けられた比較用波長検出器である。すなわち、この比較用波長検出器25は、前記測定用波長検出器19および校正用波長検出器21の検出領域外に検出領域をもち、測定用波長検出器19および校正用波長検出器21の検出領域内に赤外吸収波長を有しない比較ガスを検出するためのものであり、この検出器25からは、セル11およびバンドパスフィルタ26を透過して入射した赤外線のエネルギーに比例した検出信号が演算部22へと出力される。
ここで、前記測定用波長検出器19、校正用波長検出器21および比較用波長検出器25は、例えば、図3に示すように、光源10からの赤外線の進行方向と垂直な面上において、チョッパ17の回転軸17aを中心とする同一円周上に位置している。
上記の構成からなる半導体製造システムでは、赤外線ガス分析計6の校正および測定を以下のようにして行う。
まず、予め、比較ガス検出信号を得る。すなわち、三方切換弁7のポート7aとポート7cを連通させるとともに、開閉弁24を開状態にし、また、このとき、第二供給ライン3を流れるNF3 ガスが分岐ライン8を経て赤外線ガス分析計6に至らないように、三方切換弁9のポート9aとポート9bを連通させ、必要であれば、第二供給ライン3中に設けられた開閉弁(図示していない)を閉状態にする。そして、比較ガスライン23を流れる所定濃度の比較ガスとしてのN2 ガスを、分岐ライン8を介して赤外線ガス分析計6に導入することにより、赤外線ガス分析計6では、比較用波長検出器25からの比較ガス検出信号が演算部22に出力される。
詳しくは、N2 ガスをセル11内に導入したときにセル11を透過する赤外線の波長と光強度との関係は、図4において符号Rで示したグラフで表される。そして、比較用波長検出器25には、バンドパスフィルタ26によって選択された図4において符号hで示される適宜の範囲の赤外線のみが入射し、入射した赤外線エネルギーに対応する比較ガス検出信号が演算部22に入力される。これにより、比較ガス検出信号が得られる。
そして、赤外線ガス分析計6の校正は、三方切換弁7のポート7aとポート7cが連通し、三方切換弁9のポート9aとポート9cが連通する状態にするとともに、開閉弁24を閉状態にして、第二供給ライン3を流れる所定濃度のNF3 ガスを、分岐ライン8を介して赤外線ガス分析計6に導入して行う。この操作により、赤外線ガス分析計6では、校正用波長検出器21からの校正用ガス検出信号が演算部22に出力される。
詳しくは、NF3 ガスをセル11内に導入したときにセル11を透過する赤外線の波長と光強度との関係は、図4において符号Qで示したグラフで表される。そして、校正用波長検出器21には、バンドパスフィルタ20によって選択された図4において符号bで示される適宜の範囲の赤外線のみが入射し、入射した赤外線エネルギーに対応する校正用ガス検出信号が演算部22に入力される。
その後、演算部22において、予め求めておいた比較ガス検出信号から校正用ガス検出信号を引き算することでNF3 ガス濃度を導出し、この導出したNF3 ガス濃度と予め設定されている実際のNF3 ガスの濃度(前記所定濃度)とのずれに基づいて、測定用波長検出器19の感度校正を行うための補正値を導出する。例えば、前記ずれが10%である場合、補正値を10%として、測定用波長検出器19の感度校正を行う。なお、三つの検出器19,21,25の感度比は予め求めておく。
赤外線ガス分析計6による測定は、三方切換弁7のポート7aとポート7bが連通するとともに、三方切換弁9のポート9aとポート9bが連通する状態で行われる。すなわち、このとき、第一供給ライン2を流れるPb(DPM)2 ガスが赤外線ガス分析計6に供給され、測定用波長検出器19からの測定用ガス検出信号が演算部22に出力される。
詳しくは、Pb(DPM)2 ガスをセル11内に導入したときにセル11を透過する赤外線の波長と光強度との関係は、図4において符号Pで示したグラフで表される。そして、測定用波長検出器19には、バンドパスフィルタ18によって選択された図4において符号aで示される適宜の範囲の赤外線のみが入射し、入射した赤外線エネルギーに対応する測定用ガス検出信号が演算部22に入力される。その後、上述した補正値を用いて、予め求めておいた比較ガス検出信号から測定用ガス検出信号を引き算して得た値を補正することで、Pb(DPM)2 ガスの濃度を求める。
図5は、この発明の第三実施例に係る赤外線ガス分析計の校正方法が適用される赤外線ガス分析計を備えた半導体製造システムの構成の一例を示す。なお、図1に示したものと同一構造の部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
27は前記測定用波長および校正用波長(1350cm-1〜1400cm-1および880cm-1〜920cm-1)よりも短い波長の赤外線を透過させるバンドパスフィルタ28が設けられた第一リファレンス用波長検出器である。また、29は前記測定用波長および校正用波長(1350cm-1〜1400cm-1および880cm-1〜920cm-1)よりも長い波長の赤外線を透過させるバンドパスフィルタ30が設けられた第二リファレンス用波長検出器である。そして、各検出器27,29からは、セル11およびバンドパスフィルタ28,30を透過してそれぞれの検出器に入射した赤外線のエネルギーに比例した検出信号が演算部22へと出力される。
この実施例では、前記測定用波長検出器19、校正用波長検出器21および二つのリファレンス用波長検出器27,29を、図6に示すように、光源10からの赤外線の進行方向と垂直な面上において、チョッパ17の回転軸17aを中心とする同一円周上に周方向にほぼ等間隔に位置させている。
ここで、セル11内に赤外吸収波長をもつ物質が存在しないときにセル11を透過する光源10からの赤外線の波長と光強度との関係は、図7(A)において符号Gで示したグラフで表される。そして、測定用波長検出器19には、バンドパスフィルタ20によって選択された図7(A)において符号zで示される適宜の範囲の赤外線のみが入射し、入射した赤外線エネルギーに対応する校正用ガス検出信号が演算部22に入力される。すなわち、このときの校正用ガス検出信号は、範囲zにおいてグラフGの下側に形成されるエリアZの面積で表される。
同様に、第一リファレンス用波長検出器27には、バンドパスフィルタ28によって選択された図7(A)において符号xで示される適宜の範囲の赤外線のみが入射し、入射した赤外線エネルギーに対応する第一リファレンス用ガス検出信号が演算部22に入力される。また、第二リファレンス用波長検出器29には、バンドパスフィルタ30によって選択された図7(A)において符号yで示される適宜の範囲の赤外線のみが入射し、入射した赤外線エネルギーに対応する第一リファレンス用ガス検出信号が演算部22に入力される。すなわち、第一および第二リファレンス用ガス検出信号は、それぞれ範囲xおよびyにおいてグラフGの下側に形成されるエリアXおよびYの面積で表される。
そして、前記範囲xおよびyは、前記エリアXおよびYの面積の合計が、エリアZの面積と一致するように設定され、この実施例では、エリアXおよびYの面積がそれぞれエリアZの面積の1/2となるように設定されている。
また、演算部22には、第一および第二リファレンス用ガス検出信号の合計から、測定用ガス検出信号を差し引く演算回路が設けられている。
上記の構成からなる半導体製造システムでは、赤外線ガス分析計6の校正方法は第一実施例に示した方法と全く同じであるが、赤外線ガス分析計6における測定が以下のようにして行われる点で異なっている。
まず、三方切換弁7のポート7aとポート7bが連通するとともに、三方切換弁9のポート9aとポート9bが連通する状態にする。これにより、第一供給ライン2を流れるPb(DPM)2 ガスが赤外線ガス分析計6に供給され、測定用波長検出器19からの測定用ガス検出信号と、第一および第二リファレンス用ガス検出信号とがそれぞれ演算部22に出力される。
この際、Pb(DPM)2 ガスをセル11内に導入したときにセル11を透過する赤外線の波長と光強度との関係は、図7(B)において符号G’で示したグラフで表される。そして、演算部22に設けられた上記演算回路によって、エリアXおよびYの面積の合計から、範囲zにおけるグラフG’の下側に形成されるエリアの面積A’を差し引く演算が行われ、これにより、Pb(DPM)2 ガスの濃度が求まる。最後に、このようにして求まったPb(DPM)2 ガスの濃度の値を、上記第一実施例に示したように、前記補正値を用いて補正する。
ここで、NDIR法によってガス成分を測定する赤外線ガス分析計6には、以下のような問題点がある。
(1)使用する光源10が、800〜1300℃の任意の温度で発光するが、プランクの輻射式に従い波長による強度分布特性をもつ。また、短波長の強度が高い。
(2)セル11内において、不純物(この実施例では、昇華していたPb(DPM)2 ガスが固化して粉体となることが考えられ、これが不純物となる)の付着が発生し、時間の経過とともにその付着量が増大する。例えば、セル11内には反射ミラー(図示していない)が配置され、この反射ミラーには反射率を高めるために金コートが施されているが、不純物の付着により反射率が低下する。また、その反射率の低下は、波長特性をもち、粉体による散乱のために、短波長ほどその低下が激しい。
しかし、上記の構成からなる半導体製造システムでは、測定対象ガスを検出するための赤外線の波長よりも短い波長および長い波長の赤外線をリファレンス用として用いるので、波長依存性をもつ汚れが測定対象ガスの測定に与える影響(光学系の汚れによる光強度の分布変化)を軽減することができ、赤外線ガス分析計の測定の精度および安定性が大いに向上する。
なお、この発明は、上述の実施の形態に限られるものではなく、種々に変形して実施することができる。例えば、各実施例において、赤外線ガス分析計6が測定対象とするガスは、Pb(DPM)2 に限られず、半導体製造システム(プロセス)に用いられ、かつガスボンベなどからは容易に供給されないガスであればよい。
また、校正用ガスは、NF3 ガスに限られず、半導体製造システム(プロセス)に用いられ、かつガスボンベなどから所定濃度のガスとして容易に供給され、さらに、その赤外吸収波長が、測定対象ガスによる吸収がないかあるいは無視することが出来る程度の吸収しかないとともに、測定対象ガスの赤外吸収波長にできるだけ近いガスであればよい。本実施例で使用しているNF3 は、半導体製造システムにおいてCVDチャンバのクリーニングガスである。その他、各種クリーニングガス、エッチングガスであるCF4 、C2 6 等が使用できる。
この発明の第一実施例に係る赤外線ガス分析計の校正方法が適用される赤外線ガス分析計を備えた半導体製造システムの構成を概略的に示す説明図である。 この発明の第二実施例に係る赤外線ガス分析計の校正方法が適用される赤外線ガス分析計を備えた半導体製造システムの構成を概略的に示す説明図である。 上記実施例における各検出器の構成を概略的に示す正面図である。 測定対象ガス、校正用ガスおよび比較ガスをそれぞれ透過した光源からの赤外線の周波数と光強度との関係を概略的に示すグラフである。 この発明の第三実施例に係る赤外線ガス分析計の校正方法が適用される赤外線ガス分析計を備えた半導体製造システムの構成を概略的に示す説明図である。 上記実施例における各検出器の構成を概略的に示す正面図である。 (A)は、光源からの赤外線の波長と光強度との関係を概略的に示すグラフ、(B)は、測定対象ガスを透過した光源からの赤外線の波長と光強度との関係を概略的に示すグラフである。
符号の説明
2 第一供給ライン
3 第二供給ライン
6 赤外線ガス分析計
8 分岐ライン
19 測定用波長検出器
21 校正用波長検出器

Claims (3)

  1. 半導体製造システムのガスラインを流れ赤外吸収波長を有するガスを測定対象ガスとし、この測定対象ガスを検出する測定用波長検出器を備えた赤外線ガス分析計の校正方法であって、前記測定用波長検出器の検出領域外に赤外吸収波長を有する所定濃度のガスが流れる前記半導体製造システムの他のガスラインに、前記所定濃度のガスを校正用ガスとして赤外線ガス分析計に導入するための分岐ラインを設けるとともに、前記校正用ガスを検出する校正用波長検出器を赤外線ガス分析計に設け、校正用波長検出器による前記校正用ガスの検出信号に基づいて、測定用波長検出器の検出信号に補正を加えることを特徴とする赤外線ガス分析計の校正方法。
  2. 前記測定用波長検出器および校正用波長検出器の検出領域外に検出領域をもつ比較用波長検出器と、前記測定用波長検出器および校正用波長検出器の検出領域内に赤外吸収波長を有しない比較ガスを導入するラインとを赤外線ガス分析計に設ける請求項1に記載の赤外線ガス分析計の校正方法。
  3. 前記測定対象ガスの赤外吸収波長よりも波長の短い赤外線および長い赤外線を検出する二つのリファレンス用波長検出器を赤外線ガス分析計に設ける請求項1に記載の赤外線ガス分析計の校正方法。
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