JP4078570B2 - 既設トンネル用プロテクターの設置方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設トンネル用プロテクターの設置方法に関し、特に、既設トンネル用プロテクターの構築と既設トンネル内への運搬と据え付けが円滑に遂行できる既設トンネル用プロテクターの設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に示すような既設トンネル30を拡幅して新設のトンネル31と接続する工事で、迂回路がない場合に、一般車両を通行止めしないで施工するためには、既設トンネル30内にプロテクター32を設置することになる。
一般に、プロテクターの形状は山留め材と覆工板で構成されるが、相当の重量になるために、トンネルの坑外で大型クレーンを使用しながら組み立て、トンネル内に敷設しておいたレールを利用してウインチで引き込む軌道方式を採用することが多い。
【0003】
しかし、この方式は、製作時においてプロテクターが大掛かりであるために製作日数が嵩んで工事費に跳ね返る問題点を含んでおり、搬入・設置の段階において敷設したレールが舗装面から突出して露呈しているために、交通を開放した時に坑口が急カーブになっていることから、レールを横断する際に事故を招来する恐れがあり、さらにトンネル坑口33が急カーブの場合には引き込む際にウインチの盛り替えが必要になったり、レール上に敷桁をジャッキ調整しながら設置することから作業効率が悪く長期の交通止めを余儀なくされることも問題であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、プロテクターの製作が容易で、既設トンネル内への搬入と据付が効率的かつ安価であり、加えて安全、確実である既設トンネル用プロテクターの設置方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による既設トンネル用プロテクターの設置方法は、据付架台を移動可能に配置し、その据付架台に装備された据付装置の上に載置状態で既設トンネル用プロテクターを構築し、次いでその据付架台を既設トンネル内の据付位置に移動させ、据付装置を操作して既設トンネル用プロテクターを所定の据付位置に設置後に、据付架台もしくは据付装置を操作して既設トンネル用プロテクターと遊離した後に既設トンネルから退去することを特徴にしている。
【0006】
又、上記の設置方法に用いる据付架台は、上部に装備する据付装置が据付架台の進行方向と直角方向に既設トンネル用プロテクターを移動させる横移動用車輪と既設トンネル用プロテクターを押し上げて横移動用車輪から遊離させるジャッキとから構成されることを特徴にしている。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、据付架台をトレーラーに搭載させておき、この上で構築した既設トンネル用プロテクターを運搬する状態を示している。
据付架台1は、坑外の架設ヤード等で25tトレーラー2に搭載しておき、プロテクター3は20tクレーンを用いて据付架台1の上に組み立ててある。これらの作業は、昼間において完了させておき、図1の状態で待機している。
夜間になると、トレーラー2を移動させて据付架台1を既設トンネル内の据付位置に移動させる。
既設トンネル内には、後述する図5、6で示すように、予め敷桁4がケミカルアンカー等で設置してあるので、トレーラー2を所定の敷桁4の処に移動させることになる。
【0008】
プロテクター3は、構築時と移動時には据付架台1の上に装備された据付装置5の後述するジャッキ6によって持ち上げられていて、据付架台1からずり落ちないように保持されている。
据え付け位置に到着すると、据付装置5のジャッキ6を降下させて横移動用車輪7の上にプロテクター3を載置し、その後横移動用車輪7を操作して上記敷桁4に正確に位置を合わせるためにネジ10によって微調整を行なう。
位置決めが完了すると、ジャッキ6で再びプロテクター3を持ち上げて置いて、横移動車輪7を据付架台1から取り外し、次いでジャッキ6を徐々に降下させて敷桁4に設置固定する。
プロテクター3を所定の据付位置に設置後は、据付装置5のジャッキ6をさらに降下させてプロテクターと遊離させ、トレーラー2を既設トンネルから退去させて、施工の1サイクルを完了させる。
従って、トンネル内での全面通行止めは、最短時間で済み経済施工を達成できる。
【0009】
図2は、据付架台1の正面図及び側面図である。
据付架台1は、H型鋼を組み合わせて図示のような櫓状に構成されている。据付架台1は、既設トンネル用に構築する鞍形のプロテクター3を内部から支持するのに適当な寸法に形成してあり、その上端には4個の据付装置5が装備されている。
【0010】
据付装置5は、その詳細を図3に示すようにジャッキ6と横移動用車輪7とから構成されている。
ジャッキ6は、上下3段階に移動できるように構成してあり、上方の位置はプロテクター3を押し上げて横移動用車輪7から遊離させる高さであって、下方の位置はプロテクター3を開放して横移動用車輪7に載置させる高さであり、さらに降下させて敷桁4に設置されたプロテクター3から開放される高さである。
【0011】
横移動用車輪7は、据付架台1から取り外し自由に構成してあり、プロテクター3を据付架台1の進行方向と直角の方向に移動させるために配置している。横移動用車輪7に載置したプロテクター3は、据付架台1の枠材8を構成するH型鋼に取り付けた角ナット9に螺合するネジ10の出し入れによって上述の方向に微調整した動きをすることができる。
プロテクター3を敷桁4の所定の据付位置に調整後に、据付装置5のジャッキ6を再度上昇させてプロテクター3を横移動用車輪7から遊離させ、横移動用車輪7を据付架台1から取り外す。その後ジャッキ6を徐々に降下させてプロテクター3を敷桁4に設置させながらジャッキ6をプロテクター3から遊離させる。
従って、プロテクター3を所定の敷桁4に位置合わせをするには、トンネルの前後方向にはトレーラーの前後進で対処し、トンネルの横方向には載置した横移動用車輪7による移動によって対処できるので、位置合わせが容易になってトンネル内の作業にも関わらず作業能率が向上して全面通行止めの時間も短時間で済み、安全、確実に施工できる。
【0012】
プロテクター3の構造を図4に示している。
プロテクター3を枠組みする主桁11は山留材によって組立てられており、側面の防護材12として軽量鋼矢板を主桁11にボルト付けしている。天井面の覆工板13も軽量鋼矢板で構成されており、全体を軽量にしながら安全性を確保するように構築している。
プロテクター3の構築は、前述のように据付架台1の上に装備された据付装置5の上で構築される。組立の最初は、プロテクターの主桁11を上方の位置に上昇したジャッキ6の上に載置して枠組みしてから、次いで、天井面の覆工板13と側面の防護材12をボルト付けして行くことで施工される。
【0013】
図5は、トンネル30内にプロテクター3を設置した状態を示している。
トンネル30内の所定の位置には、路面14の上にプロテクター3を最終的に設置するための敷桁4が、予めケミカルアンカーボルト15等によって設置してある。
トレーラー2の据付架台1上に載置されてプロテクター3が運搬されてくると、最初にトレーラーを前後進させて、敷設済みのプロテクター16との取り合いと敷桁4との前後方向の位置合わせを行い、その後にトレーラーが移動しないように支持装置で上昇させて固定する。
【0014】
次いで据付架台1に載置した据付装置5のジャッキ6を下方の位置に降下させて、プロテクター3を横移動用車輪7の上に載せるようにし横移動用車輪7の回動による横移動によってプロテクター3下部の支柱17と敷桁4との最終的な位置合わせを行う。
支柱17と敷桁4とをボルト締めで固定してから、トレーラー2を路面14に戻してプロテクター3を横移動用車輪7から遊離させる。
【0015】
トレーラー2をプロテクター3から引き出してから、プロテクター3を既設トンネル30に確実に固定するが、詳細を図6で説明する。
図6(a)に示すように、既設トンネル壁18には取付ボルト19がケミカルアンカーボルト20で固定されている。
支持体21は、L型鋼で形成されており、プロテクター3の側面を構成する主桁11に所定の間隔で配置され、既設トンネル壁18に設けた取付ボルト19に固着されて、プロテクター3の設置を確実にしている。
図6(b)は、プロテクター3と敷桁4との取り合い状態を拡大して示している。
敷桁4は、ケミカルアンカーボルト15によって所定の位置に敷設されており、プロテクター3の下端にある支柱17は敷桁4の上面に位置決めされてからボルト等の通常の結合手段によって固着されている。
【0016】
以上詳細に説明したように、本発明による既設トンネル用プロテクターの設置方法は、プロテクターの製作と既設トンネル内への設置を容易にして効率化を図っているから、全面通行止めを短時間にして経済施工を確立しているものであり、上記実施の形態に何ら限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において他の実施の形態についても本発明の範疇に入るものである。
【0017】
【発明の効果】
本発明による既設トンネル用プロテクターの設置方法は、据付架台を移動可能に配置し、該据付架台に装備された据付装置の上に載置状態で既設トンネル用プロテクターを構築し、次いで該据付架台を既設トンネル内の据付位置に移動させ、据付装置を操作して既設トンネル用プロテクターを所定の据付位置に設置後に、据付架台もしくは据付装置を操作して既設トンネル用プロテクターと遊離した後に既設トンネルから退去することを特徴にしているから、プロテクターの製作が容易であり、トンネル内の路面には露出物が全く存在せず、トンネル内の作業にも関わらず作業能率が向上して全面通行止めの時間も短時間で安全、確実に施工できる効果を発揮している。
又、上記の設置方法に用いる据付架台は、上部に装備する据付装置が据付架台の進行方向と直角方向に既設トンネル用プロテクターを移動させる横移動用車輪と既設トンネル用プロテクターを押し上げて横移動用車輪から遊離させるジャッキとから構成されているから、プロテクターの組立、据え付けが円滑に遂行でき、据付架台の撤去、解体も順調に施工できる効果も奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】既設トンネル用プロテクターの運搬状態図
【図2】本発明の設置方法に用いる据付架台図
【図3】本発明による据付装置の拡大図
【図4】本発明の設置方法に用いるプロテクター図
【図5】プロテクターの既設トンネル内への設置図
【図6】プロテクターの固定補強図
【図7】既設トンネルの拡幅作業現場を示す状態図
【符号の説明】
1 据付架台
2 トレーラー
3 プロテクター
4 敷桁
5 据付装置
6 ジャッキ
7 横移動用車輪
8 枠材
9 角ナット
10 ネジ
11 主桁
12 防護材
13 覆工板
14 路面
15,20 ケミカルアンカーボルト
16 敷設プロテクター
17 支柱
18 既設トンネル壁
19 取付ボルト
30 既設トンネル
31 新設トンネル
32 プロテクター
33 トンネル坑口
Claims (4)
- 据付架台を移動可能に配置し、該据付架台に装備された据付装置の上に載置状態で既設トンネル用プロテクターを構築し、次いで該据付架台を既設トンネル内の据付位置に移動させ、据付装置を操作して既設トンネル用プロテクターを所定の据付位置に設置後に、据付架台もしくは据付装置を操作して既設トンネル用プロテクターと遊離した後に既設トンネルから退去することを特徴とする既設トンネル用プロテクターの設置方法。
- 据付架台が、トレーラー上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の既設トンネル用プロテクターの設置方法。
- 上部に据付装置を装備し、該据付装置の上に載置状態で既設トンネル用プロテクターを構築できることを特徴とする請求項1または2に記載の既設トンネル用プロテクターの設置方法に使用する据付架台。
- 据付装置が、据付架台の進行方向と直角方向に既設トンネル用プロテクターを移動させる横移動用車輪と既設トンネル用プロテクターを押し上げて横移動用車輪から遊離させるジャッキとから構成されることを特徴とする請求項3に記載の据付架台。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13062898A JP4078570B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 既設トンネル用プロテクターの設置方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13062898A JP4078570B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 既設トンネル用プロテクターの設置方法 |
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