JP4090224B2 - 鋳込トラフの構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、鋳込トラフの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋳鉄管、ダクタイル鋳鉄管の製造方法として、遠心力鋳造法が知られている。
この遠心力鋳造法は、回転する金枠内へトラフを挿入し、このトラフから流し込まれた溶湯を遠心力によって金枠内軸方向に行き渡らせ、管を成形する方法である。
【0003】
ところで、この製法において、金枠内に溶湯を供給し終われば、トラフは金枠から引きぬかれ、トラフ上に残ったジャミと称する酸化物(以下「ジャミ」という)をトラフの反転によって廃棄した後、次回の溶湯供給に備えてトラフ内面にコーティング材を塗布することが行われるが、この清掃ならびにコーティング作業は、トラフ全体が金枠から完全に引きぬいた状態で行わなければならないので、その間金枠は停止状態としなければならず、しかも、これらの処理にはある程度の時間を必要とするので、この間の停止時間のために単位時間あたりの鋳造本数を多くするには限界があるといった問題があった。
【0004】
また、金枠を交換する必要が生じたとき、この金枠と同一軸線上に位置するトラフが邪魔になるのでトラフを取り外すなどの付帯作業が必要となり、金枠交換作業が非常に手間取ることになる問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記問題を解消し、溶湯の供給サイクルを従来に比べて短くし遠心力成形により管を製造する場合の生産性を高めると共に金枠の交換なども容易に実施可能とすることを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の鋳込トラフの構造は、取鍋から鋳造金枠内へ溶湯を供給するトラフが、金枠の両側にそれぞれ前記金枠と同数、前記金枠と平行に配置され、金枠の一方の側に設けられたトラフと金枠の他方の側に設けられたトラフとのいずれかが、前記金枠がトラフ全長より長手方向へ後退した時に前記金枠と同一軸線上に位置決め可能であるとともに、前記金枠の一方の側に設けられたトラフと金枠の他方の側に設けられたトラフとのいずれもが、前記金枠の軸線から側方へ退避可能なように、前記金枠の一方の側に設けられたトラフと金枠の他方の側に設けられたトラフとが、分離状態で互いに独立してトラフの幅方向に平行移動可能とされてなるものである。
【0007】
従って、金枠がトラフに対して軸方向に後退し、金枠からトラフが抜け出てしまう状態となれば、当該トラフを金枠の側方へ平行移動させると同時にそれまで金枠の側方で待機状態にあったトラフを金枠方向へ平行移動させ、金枠を前進させて新しいトラフが金枠内に挿入されるようにするので、トラフの清掃時間を待つことなく直ちに次の鋳造に掛かることができ、また、それまで使用していたトラフの清掃は側方向に退避したあと次回の使用時までの間、ジャミの反転廃棄、コーティング材塗布などの処理を行うことができ、鋳鉄管の製造サイクルを短くしながらもトラフの処理が無理無く行えるので、生産性が高められるのである。
【0008】
また、トラフは、それぞれ金枠の両側へ退避させることができるので、このように退避させることで金枠の交換作業も容易に可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態を説明する。
図1はこの発明の実施の形態である鋳込トラフの構造の側面図、図2は鋳込トラフの説明平面図である。
【0010】
図1において、1は台車を示し、金枠2、金枠の冷却装置3などをケーシング4内に収めてなる管鋳造装置5が搭載されている。
金枠2内には三角取鍋6からトラフ7を介して溶湯が供給されるように構成され、また、このトラフ7に沿って金枠2が矢印X方向に移動するよう台車1がレール1a上を走行するようにされている。
【0011】
なお、符号8は三角取鍋6に溶湯を供給する取鍋を示す。また、符号9は中子を示し、成形の都度、金枠2の受口成形側にセットされるもので、遠心力成形中はアーム10、10により金枠2の受口成形端側に固定されている。
そして金枠2内に溶湯を供給するトラフ7は図2に示すように金枠2の数と同数だけ金枠2の両側に平行配置され、それぞれのトラフ7は、台車1の走行方向(矢印X)に対し直交する方向(矢印Y)に移動可能な台車11、11上に支持されている。
【0012】
上記台車11は、基板1bに設けたエアシリンダピストン装置12、12により駆動可能とされ、シリンダから出没されるピストン12a、12aによって台車11、11が移動されるようにされている。
【0013】
次に上記実施の形態である鋳込トラフの構造の作動を説明する。
まず、図2に仮想線で示すように、トラフ7先端よりも後退した位置まで台車1を移動させ、次いで図3に示すようにトラフ7を支持した台車11を幅方向へ移動させて一方のトラフ7を金枠2の同一軸線上となる位置まで移動させる。
【0014】
また、金枠2の受口成形端側に中子9をセットし、アーム10で固定する。
次いで、台車1を前進させる。
この前進により、トラフ7は図4に示すように金枠2内に挿入されていく。そしてトラフ7の先端が金枠2の最奥に達した時点で金枠2を高速回転させ、次いで三角取鍋6を傾け溶湯を供給する。
【0015】
溶湯は高速回転している金枠2の奥端側からトラフ7を介して供給され、同時に台車1は溶湯の供給量に合わせて図5に示すように矢印方向へ後退していく。
そして、溶湯の供給が終了すれば、溶湯が金枠2内で凝結するまで、しばらく金枠2の回転を維持し、製品が引き出し可能になるまで凝結すれば、台車1を図3に示した位置まで後退させトラフ7が完全に金枠2から抜け出るようにする。
【0016】
次いで、シリンダ装置12により台車11を駆動して、図6に示すように今まで金枠2の側方で待機していたトラフ7を金枠2の位置まで平行移動させると共に、今まで溶湯を供給していたトラフ7を金枠2の側方位置まで退避移動させる。
【0017】
そして退避後退させたトラフ7については、その位置でジャミの廃棄、及びコーティング材の塗布作業を行うが、その間に図7に示すように、台車1を再び前進させ管の抜き出し工程を実施すると同時に、新たなトラフ7を金枠2内に挿入していき、その後に図8に示すように前述と同様、高速回転している金枠2の受口成形端側からトラフ7を介して溶湯を供給し、台車1を溶湯の供給量に合わせて矢印方向へ後退移動させていく。
【0018】
そして、溶湯の供給が終了すれば、前述と同様、溶湯が金枠2内で凝結するまで、しばらく金枠2の回転を維持し、次いで台車1を図6に示した位置まで後退させてトラフ7を完全に金枠2から抜き出し、前述と同様管の抜き出しに必要な工程を実施すると同時に、今まで金枠2の側方で待機していたトラフ7を金枠2位置方向まで移動させ、図3に示した状態として遠心力鋳造を継続して実施していくのである。
【0019】
したがって、鋳造後のトラフ7は、金枠2から引き出された後、次回の鋳造時、金枠2に挿入されるまでの間にジャミの廃棄やコーティング処理ができ、確実な処理が出来る一方で、金枠2での鋳造は鋳造装置5を休ませることなく継続して鋳造できるので品質の良い鋳鉄管が短時間に大量生産可能となるのである。
【0020】
また、このとき、2台の台車11、11は分離状態で互いに独立して移動するため、各トラフの側方での退避時間をそれぞれ任意に調整する事ができ、トラフの修理などの手入れ時間も長く取ることが出来る。
【0021】
さらに、金枠2を交換する必要が生じた場合は、それぞれのトラフ7を図2に示す位置に移動させれば、トラフ7に妨げられることなく自由な位置で金枠2の交換作業が可能となる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の鋳込トラフの構造によれば、金枠を設けた台車の往復動によって鋳鉄管を遠心力鋳造していく場合、台車の両側に待機させたトラフを交互に金枠へと挿入していけば良いので、トラフの清掃やコーティング材塗布などの作業のために金枠や台車の動きを休止させなくて良く、効率の良い鋳造が可能となる。
【0023】
また、すべてのトラフを金枠の両側に退避させれば、金枠はトラフに邪魔されることなく自由な位置で交換可能となるので、金枠交換作業が非常に容易になるといった効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態である鋳込トラフの構造を示す側面図である。
【図2】実施の形態である鋳込トラフの構造を示す平面図である。
【図3】鋳込トラフの作動を説明する平面図である。
【図4】鋳込トラフの作動を説明する平面図である。
【図5】鋳込トラフの作動を説明する平面図である。
【図6】鋳込トラフの作動を説明する平面図である。
【図7】鋳込トラフの作動を説明する平面図である。
【図8】鋳込トラフの作動を説明する平面図である。
【符号の説明】
1 鋳造装置の台車
2 金枠
5 鋳造装置
7 トラフ
8 中子
11 トラフの搭載台車
Claims (1)
- 取鍋から鋳造金枠内へ溶湯を供給するトラフが、金枠の両側にそれぞれ前記金枠と同数、前記金枠と平行に配置され、金枠の一方の側に設けられたトラフと金枠の他方の側に設けられたトラフとのいずれかが、前記金枠がトラフ全長より長手方向へ後退した時に前記金枠と同一軸線上に位置決め可能であるとともに、前記金枠の一方の側に設けられたトラフと金枠の他方の側に設けられたトラフとのいずれもが、前記金枠の軸線から側方へ退避可能なように、前記金枠の一方の側に設けられたトラフと金枠の他方の側に設けられたトラフとが、分離状態で互いに独立してトラフの幅方向に平行移動可能とされてなる鋳込トラフの構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001250920A JP4090224B2 (ja) | 2001-08-22 | 2001-08-22 | 鋳込トラフの構造 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2001250920A JP4090224B2 (ja) | 2001-08-22 | 2001-08-22 | 鋳込トラフの構造 |
Publications (2)
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| JP4090224B2 true JP4090224B2 (ja) | 2008-05-28 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101879587A (zh) * | 2010-07-29 | 2010-11-10 | 新兴铸管股份有限公司 | 离心机流槽驱动装置 |
-
2001
- 2001-08-22 JP JP2001250920A patent/JP4090224B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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