JP4094193B2 - 可搬式装置搬送用のキャスタ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可搬式装置の側面下端部の複数箇所に取付けられて、該装置を搬送するためのキャスタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
可搬式装置は、搬送用のキャスタと、該装置を定置させるための複数本の据付ボルトとを備えている。この可搬式装置を据え付ける場合、前記キャスタを利用して据付位置まで装置を搬送して、位置決めを行った後に、前記据付ボルトを回転させて、床面に対して装置を上昇させることにより、キャスタを床面から僅かに離した状態で据え付けられる。このとき、可搬式装置全体は、複数本の据付ボルトにより支持されている。
【0003】
本明細書では、可搬式装置の一例として、半導体製造装置におけるウェハ移載装置のローダモジュールを搬送する場合について説明する。ここで、ウェハ移載装置とは、ロードポート装置に設置されたウェハキャリアからウェハを取り出し、ウェハ処理装置の側に移載するための装置である。そして、ウェハ移載装置に、別のウェハ移載装置を増設して使用する場合がある。このような場合、それぞれの単体のユニットを「ローダモジュール」と称している。ここでは、標準ユニットのローダモジュールMについて説明する。図6に示されるように、ローダモジュールMのフレーム1の底面部1aには、該ローダモジュールMを搬送させるためのキャスタ2と、ローダモジュールMが据付位置に据え付けられた後、前記キャスタ2を床面Fから僅かに離して、該ローダモジュールMを定置させるための据付ボルト(アジャスターフット)3が取付けられている。このローダモジュールMの正面側には、3基のロードポート装置Lが装着されている。
【0004】
このローダモジュールMが据え付けられる床面Fには、予め、「テンプレート4」と称される位置決め用部材が設けられていて、該ローダモジュールMはテンプレート4によっておよその据付位置が定められる。前記テンプレート4にエア、ガス、水等を供給するための供給口(図示せず)が設けられている場合、該テンプレート4を介してローダモジュールMに、エア、ガス、水等が供給される。ところが、このテンプレート4が床面Fから突出して設けられていて、しかも、その高さが床面FからローダモジュールMのフレーム1の底面部1aまでの高さよりも高い場合がある。このような場合、ローダモジュールMを搬送する際に、そのフレーム1がテンプレート4に当接して、所定の据付位置まで搬送することができないという不具合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した不具合に鑑み、可搬式装置にキャスタ装置を取付けて、床面と可搬式装置のフレームの底面部との間隔を自在に調整して、床面に設けられた突出物と当接せずに装置を搬送できるようにすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、可搬式装置の側面下端部の複数箇所に取付けられて、床面の突出物との当接を回避すべく、当該床面に対する前記可搬式装置の底面部の高さを前記突出物の高さよりも高くして当該可搬式装置を搬送させるためのキャスタ装置であって、前記可搬式装置の側面下端部に取付けられる取付台と、前記取付台の下方に配置されるキャスタ支持台に支持されて、当該キャスタ支持台に対して回転可能に支持されると共に、前記取付台に螺合されて、前記突出物との当接を回避できる長さを有するねじロッドを介して前記取付台に対して相対的に昇降可能に支持されるキャスタとから成って、前記キャスタを支持するキャスタ支持台の上面には、前記ねじロッドと所定間隔をおいて前記取付台に貫設されたガイド孔に挿通されて、前記ねじロッドと同等長さを有するガイドロッドが設けられて、前記キャスタは、前記ねじロッドと前記ガイドロッドとの2本のロッド部材を介して前記取付台に支持されていることを特徴ととしている。
【0007】
請求項1の発明によれば、可搬式装置の側面下端部に取付けられる取付台に対して、キャスタが相対的に昇降可能に支持されているので、床面と可搬式装置の底面部との間隔を自在に調整することができる。このため、可搬式装置の搬送途中に突出物があっても、床面と可搬式装置のフレームの底面部との間隔を、前記突出物よりも高くさせることにより、突出物に当接することなく、装置の据付位置まで搬送させることができる。また、キャスタを支持するキャスタ支持台の上面には、前記ねじロッドと所定間隔をおいて前記取付台に貫設されたガイド孔に挿通されるガイドロッドが設けられて、キャスタは、ねじロッドとガイドロッドとの2本のロッド部材を介して取付台に支持されているので、キャスタを直上の取付台に対して相対的に昇降させる際に、ねじロッドの部分に偏荷重が作用しなくなる。この結果、取付台に対してキャスタを相対的に昇降させるための操作、即ち、ねじロッドを回転させる操作をスムーズに行うことができると共に、取付台に対するキャスタの支持状態が安定する。このように、搬送途中の可搬式装置と床面の突出物との当接を回避するために、キャスタと取付台との間隔を大きくした場合でも、取付台に対するキャスタの支持状態が安定しているために、可搬式装置を安定して搬送できる。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ガイドロッドは、キャスタのほぼ直上に配置されているので、取付台に対するキャスタの支持状態が最も安定する。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記取付台は、可搬式装置の側面下端部に対して着脱可能に取付けられるので、複数本の据付ボルトによって可搬式装置が据え付けられて、キャスタが床面から離れた状態において、キャスタ装置そのものを可搬式装置から取り外して、別の装置に取付けて、該装置を搬送する。このように、多数の可搬式装置に対してキャスタ装置を共用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は本発明に係るキャスタ装置Aの斜視図、図2は同じく正面図、図3は同じく側面断面図である。本発明に係るキャスタ装置Aは、ローダモジュールMの側面下端部に取付けられる取付台11と、前記取付台11の下方に配置されて、該取付台11に対して昇降可能に支持されるキャスタ7とから成る。図1ないし図3に示されるように、本発明に係るキャスタ装置Aを構成するキャスタ支持台6の底面部には、キャスタ7が取付けられていて、同じく上面部のほぼ中央部には、ガイドロッド8が立設されていると共に、一端部には、台形ねじロッド9が立設されている。そして、キャスタ支持台6の上方には、取付台11が配置されていて、該取付台11は前記ガイドロッド8と前記台形ねじロッド9に装着されている。キャスタ7について説明する。このキャスタ7は、キャスタ支持台6の底面部に取付けられたキャスタブラケット7aに、キャスタ輪7bが回転可能にして支承された構成である。そして、前記キャスタブラケット7aは、床面Fに垂直な直線(回転中心線CL)に対し、その周方向に回転可能である。
【0011】
図3に示されるように、前記キャスタ支持台6の上面部で、前記キャスタ7のほぼ直上にはガイドロッド8が立設されている。また、前記キャスタ支持台6の上面部の一端部には、スラスト軸受12が埋設されていて、該スラスト軸受12に台形ねじロッド9が装着されている。この台形ねじロッド9のほぼ全長に亘る部分には、台形ねじ部9aが形成されていると共に、台形ねじロッド9の下端部が段付き形状を呈していて、この段付軸部9bがキャスタ支持台6の底面部から突出されている。そして、該段付軸部9bの下端部に設けられた雄ねじ部9cに、座金13を介して六角ナット14が螺合されている。キャスタ支持台6の底面部と座金13との間には、僅かな隙間が設けられているため、前記台形ねじロッド9は、その軸心を中心にして回転可能である。
【0012】
上記したガイドロッド8と台形ねじロッド9には、昇降可能にして取付台11が装着されている。この取付台11において、ローダモジュールMに取付けられる側の端部は下方に延設されていて、図3に示されるように、側面視において略L字状を成している。そして、このL字状の部分の先端部が、ローダモジュールMのフレーム1の底面部1aに引っ掛けて支持するための爪部11aとなっている。また、該キャスタ支持台6において台形ねじロッド9が装着される部分には、その台形ねじ部9aに対応する台形ねじナット15が取付けられている。この台形ねじナット15は、キャスタ支持台6の底面部から上方に向かって嵌着されている。また、キャスタ支持台6においてガイドロッド8が装着される部分には、該ガイドロッド8に対して取付台11をスムーズに相対昇降させるためのすべり軸受16が取付けられている。
【0013】
前記台形ねじロッド9の上端部には、ソケットレンチ17のソケット17aを嵌め込むための六角ナット状のソケット嵌着部材18が固着されている。作業者は、前記ソケット嵌着部材18にソケットレンチ17のソケット17aを嵌め込み、該ソケットレンチ17を所定方向に回転させることによって、台形ねじロッド9を回転させることができる。台形ねじロッド9が所定方向に回転されると、ガイドロッド8と台形ねじロッド9との2本のロッドにガイドされてキャスタ7が昇降する。その結果、相対的に取付台11が昇降する。このため、取付台11の爪部11aに荷重(ローダモジュールMの重量)が作用していても、台形ねじロッド9に偏荷重が作用しなくなり、キャスタ7を昇降させる操作をスムーズに行うことができると共に、取付台11に対するキャスタ7の支持状態が安定する。
【0014】
次に、図4ないし図10を参照しながら、本発明に係るキャスタ装置Aの作用について説明する。図4に示されるように、床面Fに仮設されたローダモジュールMにおけるフレーム1の側面下端部の複数箇所に、本発明に係るキャスタ装置Aが取付けられる。本実施例の場合、キャスタ装置Aが取付けられるのは、図7に示されるように、ローダモジュールMのフレーム1の四隅の4箇所である。図4に示されるように、取付台11の爪部11aが、ローダモジュールMのフレーム1の下端縁に引っ掛けられて取付けられる。このとき、各キャスタ装置Aのキャスタ7は、予め取付台11の底面部に接する程度まで上昇されており、しかも、ローダモジュールMのフレーム1の底面部1aと床面Fとの間隔が、各据付ボルト3によって調整されているため、前記取付台11は、キャスタ輪7bが床面Fから離れた状態で取付けられる。取付台11の爪部11aが、ローダモジュールMのフレーム1の下端縁に引っ掛けられると、該取付台11が取付ボルト19によってフレーム1に固定される。前記取付ボルト19が1本のみであっても、取付台11の爪部11aが、ローダモジュールMのフレーム1の下端縁に引っ掛けられているため、該取付台11が回動することはない。こうすることによって、ローダモジュールMの搬送中に、各キャスタ装置Aが外れたり、ローダモジュールMに対して回動したりすることが防止される。
【0015】
次に、図4及び図5に示されるように、台形ねじロッド9の上端に固着されたソケット嵌着部材18に、ソケットレンチ17のソケット17aを嵌着させて、該ソケットレンチ17を所定方向に回転させる。台形ねじロッド9が取付台11に装着された台形ねじナット15と螺合されていて、しかも、該取付台11はローダモジュールMのフレーム1に固定されているため、キャスタ7が下降する。キャスタ7のキャスタ輪7bを床面Fに設置させた後、更に台形ねじロッド9を回転させると、相対的に取付台11が上昇する。この結果、ローダモジュールMが上昇される。
【0016】
図5ないし図7に示されるように、床面FとローダモジュールMのフレーム1の底面部1aとの間隔を、テンプレート4の高さよりも高くして、該ローダモジュールMを据付位置まで搬送させる。ローダモジュールMにおけるキャスタ2と据付ボルト3は、フレーム1の四隅に設けられているため、テンプレート4と当接することはない。続いて、図8に示されるように、テンプレート4とローダモジュールMとを対応させて配置し、図9に示されるように、各キャスタ装置Aの台形ねじロッド9を逆回転させてローダモジュールMを降下させる。このようにして、ローダモジュールMは、およその位置決めがされた状態で所定の据付位置に据え付けられる。
【0017】
そして、およその位置決めがされた状態で据え付けられたローダモジュールMは、自身の据付ボルト3によって定置される。この後、図10に示されるように、各取付ボルト19が取り外されて、各キャスタ装置Aが取り外される。取り外された各キャスタ装置Aは、別の装置を搬送する際に使用することも可能である。
【0018】
上記したように、本発明に係るキャスタ装置Aによって搬送されたローダモジュールMは、所定の据付位置に据え付けられる際に、テンプレート4によっておよその位置決めが成される。このとき、該ローダモジュールMはキャスタ7によって支持されているため、テンプレート4の上端部のみがフレーム1に入り込んだ状態(仮据付状態)で、該ローダモジュールMを僅かに前後左右に移動させたり、傾けたりすることが容易にできる。即ち、ローダモジュールMの据付位置を微調整しながら据え付けることができるという利点がある。例えば、図11に示されるように、ローダモジュールM(標準ユニット)に別のローダモジュールM’(増設ユニット)を増設させる場合、それぞれのガイドレール(図示せず)を接続させるための作業が必要である。このとき、増設側のローダモジュールM’をキャスタ装置Aに支持させておき、その状態で増設側のローダモジュールM’の据付位置、傾き等を微調整することができる。この結果、標準側のローダモジュールMと増設側のローダモジュールM’とのガイドレール(図示せず)を接続させるための作業が容易である。
【0019】
本発明に係るキャスタ装置Aは、可搬式装置だけでなく、各種の装置、重量物等を床面から上方に配置させた状態で搬送させる場合においても使用可能である。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、可搬式装置の側面下端部に取付けられる取付台に対して、キャスタが相対的に昇降可能に支持されているので、床面と可搬式装置の底面部との間隔を自在に調整することができるので、可搬式装置の搬送途中に突出物があっても、床面と可搬式装置のフレームの底面部との間隔を、前記突出物よりも高くさせることにより、突出物に当接することなく、装置の据付位置まで搬送させることができる。また、キャスタを支持するキャスタ支持台の上面には、ねじロッドと所定間隔をおいて取付台に貫設されたガイド孔に挿通されるガイドロッドが設けられて、キャスタは、ねじロッドとガイドロッドとの2本のロッド部材を介して前記取付台に支持されているので、キャスタを直上の取付台に対して相対的に昇降させる際に、ねじロッドの部分に偏荷重が作用しなくなる。この結果、取付台に対してキャスタを相対的に昇降させるための操作、即ち、ねじロッドを回転させる操作をスムーズに行うことができると共に、取付台に対するキャスタの支持状態が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るキャスタ装置Aの斜視図である。
【図2】 同じく正面図である。
【図3】 同じく側面断面図である。
【図4】 ローダモジュールMのフレーム1の側面下端部に、キャスタ装置Aを取付ける状態の作用説明図である。
【図5】 各キャスタ装置Aの台形ねじロッド9を回転させることによって、ローダモジュールMが所定の高さに上昇された状態の正面図である。
【図6】 各キャスタ装置AによってローダモジュールMが搬送される状態の正面図である。
【図7】 同様な状態の平面図である。
【図8】 テンプレート4の直上に配置されたローダモジュールMが、降下される状態の正面図である。
【図9】 ローダモジュールMが据え付けられた状態の正面図である。
【図10】 各据付ボルト3によって定置されたローダモジュールMから、各キャスタ装置Aが取り外される状態の作用説明図である。
【図11】 ローダモジュールM(標準ユニット)に別のローダモジュールM’(増設ユニット)を増設させる状態の作用説明図である。
【符号の説明】
A:キャスタ装置
F:床面
M,M’:ローダモジュール(可搬式装置)
1:フレーム(側面下端部)
6:キャスタ支持台
7:キャスタ
8:ガイドロッド
9:台形ねじロッド(ねじロッド)
9b:段付軸部(台形ねじロッドの下端部)
11:取付台
15:台形ねじナット
16:すべり軸受(ガイド孔)

Claims (3)

  1. 可搬式装置の側面下端部の複数箇所に取付けられて、床面の突出物との当接を回避すべく、当該床面に対する前記可搬式装置の底面部の高さを前記突出物の高さよりも高くして当該可搬式装置を搬送させるためのキャスタ装置であって、
    前記可搬式装置の側面下端部に取付けられる取付台と、
    前記取付台の下方に配置されるキャスタ支持台に支持されて、当該キャスタ支持台に対して回転可能に支持されると共に、前記取付台に螺合されて、前記突出物との当接を回避できる長さを有するねじロッドを介して前記取付台に対して相対的に昇降可能に支持されるキャスタとから成り、
    前記キャスタを支持するキャスタ支持台の上面には、前記ねじロッドと所定間隔をおいて前記取付台に貫設されたガイド孔に挿通されて、前記ねじロッドと同等長さを有するガイドロッドが設けられて、前記キャスタは、前記ねじロッドと前記ガイドロッドとの2本のロッド部材を介して前記取付台に支持されていることを特徴とする可搬式装置搬送用のキャスタ装置。
  2. 前記ガイドロッドは、キャスタのほぼ直上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の可搬式装置搬送用のキャスタ装置。
  3. 前記取付台は、可搬式装置の側面下端部に対して着脱可能に取付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の可搬式装置搬送用のキャスタ装置。
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