JP4097012B2 - 栽培容器兼用包装容器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡スチロール等の包装容器が使用後に植物の栽培容器に活用できる容器に関し、更に詳細には、苗が成長した後にこれを支える支柱を立設可能とすると共に乾燥した栽培土が飛散する弊害を防止する容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発泡スチロールの包装容器を使用後にそのまま植木鉢等に利用するアイデアは公知である。
又、発泡スチロール内部に客土を収容し、開口を切断成形した蓋体に虫類が嫌忌する防虫性材料を混合させた植物栽培用容器が特開平11−46592号に開示されている。
【0003】
しかし、本発明者が実験を重ねたところでは、(1)トマト、ナス、ピーマン等の果菜類は当初は根付きが悪いが、成長して茎及び枝葉が伸びると背高でフラフラと安定性がない状態となり、(2)菊、ひまわり、バラ、カーネーション等の花卉類も成長して茎が伸びると不安定で倒れ易くなり、(3)栽培容器は屋上緑化に活用できる点が注目されているが、土が乾燥した後には埃や粉塵を飛散させる怖れがある、等の問題点がある。これは上記アイデア及び提案では解決されない。
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、発泡スチロール等の包装用容器に着目し、これに改良を加えて成長後の植物を支える支柱を立設させると共に乾燥による土の飛散を防止できる容器を開発したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明栽培容器兼用包装容器は、蓋体と容器本体とから成り、該蓋体の四隅に肉厚コーナー部を形成し、そこに誘導溝と肉厚部から成る支柱用孔を穿設すると共に、該蓋体の一部に植物を植設する為の窓口を形成する為の窓切込溝を刻設したことを特徴として構成される。
【0005】
請求項2記載の本発明栽培容器兼用包装容器は、蓋体と容器本体とから成り、該蓋体の四隅に肉厚コーナー部を形成し、そこに誘導溝と肉厚部から成る支柱用孔を穿設すると共に、該蓋体の一部に植物を植設する為の窓口を形成する為の窓切込溝を刻設し、容器本体には蓋体を被せた際に支柱用孔の真下となる底部位置に支柱受溝を穿設させて成ることを特徴として構成される。
【0006】
請求項3記載の発明は、蓋体の窓切込溝に分割溝を加えて構成され、又、請求項4記載の発明は、容器本体の底部に、V字型の傾斜面を形成し、V字下方頂点に排水溝を刻設して構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明容器は、図1〜図5に示す如く、発泡スチロール等の合成樹脂から成る容器本体20と、その上に被せる蓋体10とから成る。
【0008】
該蓋体10には、図3及び図5に示す如く、隅角部に後述する支柱の支えを確たるものにするよう他の箇所より肉厚とした肉厚コーナー部11を形成し、例えば、他の蓋体が20mmであった場合、コーナーとして40mm厚程度に形成する。
そして、該肉厚コーナー部11に、図3に示す如く、角形の容器蓋体の四隅部に成長した植物の茎等を支える支柱を立設する為の支柱用孔12を穿設するが、該支柱用孔12は、包装容器としての密閉性を保つ為に肉厚部12aを残すと共に、穿孔を容易とする誘導溝部12bを穿設する。
因みに、410×320×220mmの発泡スチロールの容器の場合、隅角から50mm入ったところに、直径5mmの誘導溝部12bを上下に穿設すると共に、その間に肉厚部12aを形成する。この誘導溝部12bの形成の仕方は、上下いずれか一方に穿設する態様でも良い。
【0009】
次いで、該蓋体10の一部には、包装容器として使用後に植物を植える為の窓部13を穿設する為の窓切込溝13aを穿設する。
この窓切込溝13aの形状は、図4に示す如く楕円又円等とするが、これに限定されず角形でも良く、又その大きさは、本来植えるべき植物の大小によって決定されるべきで、例えば長径が150mm程度とする。又、その個数も、容器の大小に合わせて、1個に限らず2個以上設けても良い。
【0010】
更に、該窓切込溝13aで切り取った窓部13の残部は、植物が幼苗時期の場合に、これを保護する為の小蓋とすることができる。
その際、図6に示す如く、図示上楕円形の窓部13の中央に苗部を通す小さな抜け孔13bを形成すると共に、そこから平行させて挿入用の差し込み孔13cを形成する切込溝13dを刻設する。
【0011】
次いで、容器本体20は、植物栽培用として容器の搬送を目的としたものの場合は、その植物栽培に合致した大きさとするが、その他の用途の包装容器であっても応用が可能であり、その場合には用途に合わせた大きさ、サイズとする。このとき、使用する用途とは、発泡スチロール等容器として利用される食料品、雑貨類等を広く含む。
【0012】
該容器本体20にあって、先ず、その底部の四隅部には、上記蓋体10を被せた場合の該支柱用孔12の真下となる位置に下から支柱を支える支柱受孔21を穿設する。
即ち、後述する如く、栽培容器として使用する場合に、支柱を上記蓋体10の支柱用孔12に刺した際にそれを下側で受けて支持し、支柱を上下2点で支えてより安定させようとするものである。
【0013】
次いで、該容器本体20の底部には、図5に示す如く、排水を促すための中央低部に向かってV字型の傾斜面22a,22bを形成し、該V字型の頂点には排水溝23を設けるのが望ましい。
即ち、容器底部にあっては、栽培に用いた場合にそこに排水が溜まる恐れがあるから、傾斜面による集水と溝による排水を図ることを狙いとする。
【0014】
更に、容器外側で上記排水溝23に対向する位置には、屋上等に容器を連設させた場合、その排水溝23を連通させる為の連通孔24を形成する。
これは、連通孔によって排水を一箇所にまとめて処理の簡易化を図ることを目的とする。
【0015】
次いで、本発明の作用を説明する。
本発明容器は、その用途に2種類あり、一つはあくまで栽培を目的とし、流通にのせるにあたって搬送に適した包装容器とする場合と、もう一つは、栽培以外の食品や雑貨の搬送用の包装容器として使用した後に、廃棄物利用の一形態として栽培に用いる場合とがある。
【0016】
栽培を目的とした場合には、当該容器に培土が充填されるが、それ以外は他の用途のものが装填されていよう。
これを搬送用の包装容器とする場合には、本発明容器は、支柱用孔及び窓切込溝を形成した蓋体、排水溝を設けた容器本体であっても、いずれも、強度を保ちつつ、密閉性を維持しているので、栽培用はもちろん汎用性の包装容器として、搬送、保温、保護等に耐え得る能力を有している。
【0017】
さて、その搬送が完了して栽培用として、或いは、他の用途の目的が終了して栽培用として用いる場合には、蓋体10を外して、容器本体内20内に予め充填されている場合は別として、ここに所定量の培土を充填する。
【0018】
次いで、蓋体10を外して、該蓋体10の一部に刻設した窓切込溝13aに沿って、カッターナイフ等の簡易な刃物で切断し若しくはそのまま手で破って窓部13をくり抜く。
【0019】
そして、幼苗を培土に植え込んで定着を促すが、このとき幼苗は背丈が小さいと共に外気への抵抗力が弱い傾向にあるので、くり抜いた窓部13を保護に利用する。
先ず、図6に示す如く、くり抜いた窓部13の一側に穿った切込溝13dで差し込み13孔cをくり抜き、更に、奥の抜き孔13bをくり抜く。
そこで、幼苗の根部付近の茎部を挟んで差し込み孔13cから差し込み、そのまま奥の抜き孔13bに至る。
すると、培土から顔を出した幼苗の根部付近を窓部13が覆い、僅かの隙間も生ぜず幼苗を外気から保護する。
【0020】
次いで、幼苗が成長して徐々に背丈が伸びだしたら、適当時期に保護に利用した窓部13は取り除き更に成長を促すが、その背丈が一定以上に伸びると、今度は風雨等で倒れるおそれが出てくる。
【0021】
そこで、栽培用の支柱を別途用意し、上記蓋体10を容器本体20に被せると共に、その肉厚コーナー部11の誘導溝部12bに当該支柱の先端を差し込み、そこから垂直方向に向けて、少し力を加えて押し下げる。
すると、柔軟性に富んだ発泡スチロールの樹脂で形成された肉厚部12aは、その押圧力で棒状の支柱の先端が簡単に射し込まれ、くり抜かれた状態で貫通する。
【0022】
そして、該支柱をそのまま垂下させ、容器本体の底部に形成した支柱受溝21に差し入れる。
同様の操作を4隅に行い、4本の支柱を立てるが、勿論目的に応じて1本から4本まで立設する支柱の数は自由である。
支柱と成長した植物の茎部、枝部等と支柱とを、紐、針金等で絡ませる。
【0023】
すると、支柱Sは、図1及び図2に示す如く、上記蓋体10の肉厚のコーナー部11に形成した支柱用孔12と下方の容器本体20の底部に形成した支柱受孔21との上下2点で支持されると共に、中間を充填した培土で挟まれた形態となり、この結果、支柱Sに強い支持力が働く。
例えば、通常の風雨にあっても、支柱が倒れたり、傾いたりしないことは勿論、台風等の強い風雨があたっても、支持が確実であることを実験的に確認した。
又、上下の位置が2点で固定される支柱は、蓋体から上方に向けて完全に垂直状態で立設されるので、傾きのない体裁の良い外観となる。
【0024】
この間、栽培時の給水は窓部13がくり抜かれた部分から行うが、逆に、排水にあっては、該容器本体20の底部に形成したV字型の傾斜面22a,22bによって培土に溜まった余剰の水が中央低部に向かって流れ、それが排水溝23に集中し、外部へと排水される。従って、水分が適正に保たれ、水不足による枯れや水過剰による根腐れ等が防止される。
又、この排水溝23は連通孔24で他の容器と連通させて、排水を一箇所に集中させることができ、ビルの屋上等で栽培するのに好適となる。
【0025】
更に、近年は都市の緑化対策として屋上での植物栽培が奨励されているが、このとき乾燥した土が飛散すると塵芥となって新たな問題を起こす懸念がある。しかし、本発明容器では、窓部13のみを残して蓋体10は培土の多くを覆うことができるので、塵芥を飛散させることがない。
【発明の効果】
以上の構成及び作用に基づいて本発明は、以下の如き優れた効果を奏する。
【0026】
容器の蓋体をそのまま利用して支柱を立設できるので、トマト、ナス等の野菜、菊、ひまわり等の花、その他の植物が成長した後に背丈が伸びて風雨で倒れる怖れが生じた場合にも、該支柱に植物の枝や茎を紐等でくくりつけて安定化させることができる。
【0027】
その際、支柱は、蓋体の肉厚のコーナー部に形成した支柱用孔と下方の容器本体の底部に形成した支柱受孔との上下2点で支持されると共に、中間を充填した培土で挟まれるので、支柱に強い支持力が働いて、台風等の強い風雨があたっても、支持が確実である。
【0028】
又、容器本体の底部をV字型の傾斜面とし、その谷底に排水溝を設ければ、余剰の水分が自動的に排水され、根腐れ等の疾病を防止できる。
【0029】
更に、蓋体の作用で培土が乾燥しても、塵芥となって飛散することがなく、都市における屋上緑化に用いて好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明容器で栽培した状態の全体斜視図。
【図2】同上縦断側面図。
【図3】本発明容器の縦断側面図。
【図4】同上平面図。
【図5】同上縦断正面図。
【図6】くり抜いた窓部の斜視図。
【符号の説明】
10 蓋体
11 肉厚コーナー部
12 支柱用孔
12a 肉厚部
12b 誘導溝部
13 窓部
20 容器本体
21 支柱受孔
22a,22b 傾斜面
23 排水溝
24 連通孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡スチロール等の包装容器が使用後に植物の栽培容器に活用できる容器に関し、更に詳細には、苗が成長した後にこれを支える支柱を立設可能とすると共に乾燥した栽培土が飛散する弊害を防止する容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発泡スチロールの包装容器を使用後にそのまま植木鉢等に利用するアイデアは公知である。
又、発泡スチロール内部に客土を収容し、開口を切断成形した蓋体に虫類が嫌忌する防虫性材料を混合させた植物栽培用容器が特開平11−46592号に開示されている。
【0003】
しかし、本発明者が実験を重ねたところでは、(1)トマト、ナス、ピーマン等の果菜類は当初は根付きが悪いが、成長して茎及び枝葉が伸びると背高でフラフラと安定性がない状態となり、(2)菊、ひまわり、バラ、カーネーション等の花卉類も成長して茎が伸びると不安定で倒れ易くなり、(3)栽培容器は屋上緑化に活用できる点が注目されているが、土が乾燥した後には埃や粉塵を飛散させる怖れがある、等の問題点がある。これは上記アイデア及び提案では解決されない。
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、発泡スチロール等の包装用容器に着目し、これに改良を加えて成長後の植物を支える支柱を立設させると共に乾燥による土の飛散を防止できる容器を開発したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明栽培容器兼用包装容器は、蓋体と容器本体とから成り、該蓋体の四隅に肉厚コーナー部を形成し、そこに誘導溝と肉厚部から成る支柱用孔を穿設すると共に、該蓋体の一部に植物を植設する為の窓口を形成する為の窓切込溝を刻設したことを特徴として構成される。
【0005】
請求項2記載の本発明栽培容器兼用包装容器は、蓋体と容器本体とから成り、該蓋体の四隅に肉厚コーナー部を形成し、そこに誘導溝と肉厚部から成る支柱用孔を穿設すると共に、該蓋体の一部に植物を植設する為の窓口を形成する為の窓切込溝を刻設し、容器本体には蓋体を被せた際に支柱用孔の真下となる底部位置に支柱受溝を穿設させて成ることを特徴として構成される。
【0006】
請求項3記載の発明は、蓋体の窓切込溝に分割溝を加えて構成され、又、請求項4記載の発明は、容器本体の底部に、V字型の傾斜面を形成し、V字下方頂点に排水溝を刻設して構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明容器は、図1〜図5に示す如く、発泡スチロール等の合成樹脂から成る容器本体20と、その上に被せる蓋体10とから成る。
【0008】
該蓋体10には、図3及び図5に示す如く、隅角部に後述する支柱の支えを確たるものにするよう他の箇所より肉厚とした肉厚コーナー部11を形成し、例えば、他の蓋体が20mmであった場合、コーナーとして40mm厚程度に形成する。
そして、該肉厚コーナー部11に、図3に示す如く、角形の容器蓋体の四隅部に成長した植物の茎等を支える支柱を立設する為の支柱用孔12を穿設するが、該支柱用孔12は、包装容器としての密閉性を保つ為に肉厚部12aを残すと共に、穿孔を容易とする誘導溝部12bを穿設する。
因みに、410×320×220mmの発泡スチロールの容器の場合、隅角から50mm入ったところに、直径5mmの誘導溝部12bを上下に穿設すると共に、その間に肉厚部12aを形成する。この誘導溝部12bの形成の仕方は、上下いずれか一方に穿設する態様でも良い。
【0009】
次いで、該蓋体10の一部には、包装容器として使用後に植物を植える為の窓部13を穿設する為の窓切込溝13aを穿設する。
この窓切込溝13aの形状は、図4に示す如く楕円又円等とするが、これに限定されず角形でも良く、又その大きさは、本来植えるべき植物の大小によって決定されるべきで、例えば長径が150mm程度とする。又、その個数も、容器の大小に合わせて、1個に限らず2個以上設けても良い。
【0010】
更に、該窓切込溝13aで切り取った窓部13の残部は、植物が幼苗時期の場合に、これを保護する為の小蓋とすることができる。
その際、図6に示す如く、図示上楕円形の窓部13の中央に苗部を通す小さな抜け孔13bを形成すると共に、そこから平行させて挿入用の差し込み孔13cを形成する切込溝13dを刻設する。
【0011】
次いで、容器本体20は、植物栽培用として容器の搬送を目的としたものの場合は、その植物栽培に合致した大きさとするが、その他の用途の包装容器であっても応用が可能であり、その場合には用途に合わせた大きさ、サイズとする。このとき、使用する用途とは、発泡スチロール等容器として利用される食料品、雑貨類等を広く含む。
【0012】
該容器本体20にあって、先ず、その底部の四隅部には、上記蓋体10を被せた場合の該支柱用孔12の真下となる位置に下から支柱を支える支柱受孔21を穿設する。
即ち、後述する如く、栽培容器として使用する場合に、支柱を上記蓋体10の支柱用孔12に刺した際にそれを下側で受けて支持し、支柱を上下2点で支えてより安定させようとするものである。
【0013】
次いで、該容器本体20の底部には、図5に示す如く、排水を促すための中央低部に向かってV字型の傾斜面22a,22bを形成し、該V字型の頂点には排水溝23を設けるのが望ましい。
即ち、容器底部にあっては、栽培に用いた場合にそこに排水が溜まる恐れがあるから、傾斜面による集水と溝による排水を図ることを狙いとする。
【0014】
更に、容器外側で上記排水溝23に対向する位置には、屋上等に容器を連設させた場合、その排水溝23を連通させる為の連通孔24を形成する。
これは、連通孔によって排水を一箇所にまとめて処理の簡易化を図ることを目的とする。
【0015】
次いで、本発明の作用を説明する。
本発明容器は、その用途に2種類あり、一つはあくまで栽培を目的とし、流通にのせるにあたって搬送に適した包装容器とする場合と、もう一つは、栽培以外の食品や雑貨の搬送用の包装容器として使用した後に、廃棄物利用の一形態として栽培に用いる場合とがある。
【0016】
栽培を目的とした場合には、当該容器に培土が充填されるが、それ以外は他の用途のものが装填されていよう。
これを搬送用の包装容器とする場合には、本発明容器は、支柱用孔及び窓切込溝を形成した蓋体、排水溝を設けた容器本体であっても、いずれも、強度を保ちつつ、密閉性を維持しているので、栽培用はもちろん汎用性の包装容器として、搬送、保温、保護等に耐え得る能力を有している。
【0017】
さて、その搬送が完了して栽培用として、或いは、他の用途の目的が終了して栽培用として用いる場合には、蓋体10を外して、容器本体内20内に予め充填されている場合は別として、ここに所定量の培土を充填する。
【0018】
次いで、蓋体10を外して、該蓋体10の一部に刻設した窓切込溝13aに沿って、カッターナイフ等の簡易な刃物で切断し若しくはそのまま手で破って窓部13をくり抜く。
【0019】
そして、幼苗を培土に植え込んで定着を促すが、このとき幼苗は背丈が小さいと共に外気への抵抗力が弱い傾向にあるので、くり抜いた窓部13を保護に利用する。
先ず、図6に示す如く、くり抜いた窓部13の一側に穿った切込溝13dで差し込み13孔cをくり抜き、更に、奥の抜き孔13bをくり抜く。
そこで、幼苗の根部付近の茎部を挟んで差し込み孔13cから差し込み、そのまま奥の抜き孔13bに至る。
すると、培土から顔を出した幼苗の根部付近を窓部13が覆い、僅かの隙間も生ぜず幼苗を外気から保護する。
【0020】
次いで、幼苗が成長して徐々に背丈が伸びだしたら、適当時期に保護に利用した窓部13は取り除き更に成長を促すが、その背丈が一定以上に伸びると、今度は風雨等で倒れるおそれが出てくる。
【0021】
そこで、栽培用の支柱を別途用意し、上記蓋体10を容器本体20に被せると共に、その肉厚コーナー部11の誘導溝部12bに当該支柱の先端を差し込み、そこから垂直方向に向けて、少し力を加えて押し下げる。
すると、柔軟性に富んだ発泡スチロールの樹脂で形成された肉厚部12aは、その押圧力で棒状の支柱の先端が簡単に射し込まれ、くり抜かれた状態で貫通する。
【0022】
そして、該支柱をそのまま垂下させ、容器本体の底部に形成した支柱受溝21に差し入れる。
同様の操作を4隅に行い、4本の支柱を立てるが、勿論目的に応じて1本から4本まで立設する支柱の数は自由である。
支柱と成長した植物の茎部、枝部等と支柱とを、紐、針金等で絡ませる。
【0023】
すると、支柱Sは、図1及び図2に示す如く、上記蓋体10の肉厚のコーナー部11に形成した支柱用孔12と下方の容器本体20の底部に形成した支柱受孔21との上下2点で支持されると共に、中間を充填した培土で挟まれた形態となり、この結果、支柱Sに強い支持力が働く。
例えば、通常の風雨にあっても、支柱が倒れたり、傾いたりしないことは勿論、台風等の強い風雨があたっても、支持が確実であることを実験的に確認した。
又、上下の位置が2点で固定される支柱は、蓋体から上方に向けて完全に垂直状態で立設されるので、傾きのない体裁の良い外観となる。
【0024】
この間、栽培時の給水は窓部13がくり抜かれた部分から行うが、逆に、排水にあっては、該容器本体20の底部に形成したV字型の傾斜面22a,22bによって培土に溜まった余剰の水が中央低部に向かって流れ、それが排水溝23に集中し、外部へと排水される。従って、水分が適正に保たれ、水不足による枯れや水過剰による根腐れ等が防止される。
又、この排水溝23は連通孔24で他の容器と連通させて、排水を一箇所に集中させることができ、ビルの屋上等で栽培するのに好適となる。
【0025】
更に、近年は都市の緑化対策として屋上での植物栽培が奨励されているが、このとき乾燥した土が飛散すると塵芥となって新たな問題を起こす懸念がある。しかし、本発明容器では、窓部13のみを残して蓋体10は培土の多くを覆うことができるので、塵芥を飛散させることがない。
【発明の効果】
以上の構成及び作用に基づいて本発明は、以下の如き優れた効果を奏する。
【0026】
容器の蓋体をそのまま利用して支柱を立設できるので、トマト、ナス等の野菜、菊、ひまわり等の花、その他の植物が成長した後に背丈が伸びて風雨で倒れる怖れが生じた場合にも、該支柱に植物の枝や茎を紐等でくくりつけて安定化させることができる。
【0027】
その際、支柱は、蓋体の肉厚のコーナー部に形成した支柱用孔と下方の容器本体の底部に形成した支柱受孔との上下2点で支持されると共に、中間を充填した培土で挟まれるので、支柱に強い支持力が働いて、台風等の強い風雨があたっても、支持が確実である。
【0028】
又、容器本体の底部をV字型の傾斜面とし、その谷底に排水溝を設ければ、余剰の水分が自動的に排水され、根腐れ等の疾病を防止できる。
【0029】
更に、蓋体の作用で培土が乾燥しても、塵芥となって飛散することがなく、都市における屋上緑化に用いて好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明容器で栽培した状態の全体斜視図。
【図2】同上縦断側面図。
【図3】本発明容器の縦断側面図。
【図4】同上平面図。
【図5】同上縦断正面図。
【図6】くり抜いた窓部の斜視図。
【符号の説明】
10 蓋体
11 肉厚コーナー部
12 支柱用孔
12a 肉厚部
12b 誘導溝部
13 窓部
20 容器本体
21 支柱受孔
22a,22b 傾斜面
23 排水溝
24 連通孔
Claims (4)
- 蓋体と容器本体とから成り、該蓋体の四隅に肉厚コーナー部を形成し、そこに誘導溝と肉厚部から成る支柱用孔を穿設すると共に、該蓋体の一部に植物を植設する為の窓口を形成する為の窓切込溝を刻設したことを特徴とする栽培容器兼用包装容器。
- 蓋体と容器本体とから成り、該蓋体の四隅に肉厚コーナー部を形成し、そこに誘導溝と肉厚部から成る支柱用孔を穿設すると共に、該蓋体の一部に植物を植設する為の窓口を形成する為の窓切込溝を刻設し、
容器本体には蓋体を被せた際に支柱用孔の真下となる底部位置に支柱受溝を穿設させて成ることを特徴とする栽培容器兼用包装容器。 - 蓋体の窓部に、中央に苗部を通す小さな抜け孔を形成すると共に、そこから平行させて挿入用の差し込み孔を形成する切込溝を刻設した請求項1,2のうちいずれか1項記載の栽培容器兼用包装容器。
- 容器本体の底部に、V字型の傾斜面を形成し、V字下方頂点に排水溝を刻設した請求項1〜3のうちいずれか1項記載の栽培容器兼用包装容器。
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