JP4103545B2 - 床材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、床材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、広葉樹であるラワンのような南洋材の単板を5プライあるいは7プライ構成として広葉樹合板を形成することが一般的に行われている。
【0003】
ところが、広葉樹合板は防虫性が劣るという問題がある。また、広葉樹合板の原料となるラワンは乱伐採のため急激に減少している。このラワンの乱伐採により熱帯雨林が減少して地球環境の悪化の原因になっていると言われており、現在ではラワン材の資源保護や地球環境保護のため合板用の原木をラワン以外のものに求める必要に迫られている。
【0004】
そこで、資源保護や地球環境保護という観点から継続的に再生利用可能な樹種を選定する必要がある。この再生利用可能な樹種としては植林により再生される樹種が望ましく、植林されている樹種としては針葉樹が主体であり、また、針葉樹はラワンほど乱伐採されておらず、資源として利用可能である。
【0005】
そこで、床材などのフロアー用の合板としてラジアータパイン等の針葉樹の単板を積層して合板を形成することが行われている。
【0006】
また、南洋材単板である広葉樹の単板と針葉樹の単板とを複合させてもよいという提案もなされている。(例えば特許文献1参照)
【0007】
【特許文献1】
特開平10−264104号公報(段落番号[0008])
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、針葉樹の単板を積層して形成した針葉樹合板は、防虫性が優れているが、撓み強度が弱く、寸法変化(水による)が大きく、耐キャスター・耐凹み性が弱く、節、早材、晩材による表面平滑性がない(表面凹凸性が大きい)、反り、ねじれが大きいという問題があり、このため、建築用の床材として用いるにはMDF等の繊維ボードを針葉樹合板上に積層接着しなければならないという問題がある。
【0009】
また、特許文献1においては「南洋材単板である広葉樹の単板と針葉樹の単板とを複合させてもよい」という記述があるのみで、具体的な層構成については開示がなされておらず、どのような構成とすることで針葉樹の単板の上記問題点を解決するかについては開示がなされていない。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、現在資源として使用可能な針葉樹の単板をベースとしながら針葉樹の単板の良さを残しながら針葉樹の単板の欠点を広葉樹の単板を適切な層構成で積層することで解消することができる床材を提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る床材は、床材用基材の表面に突板を貼着して形成される床材において、床材用基材は5枚又は7枚の単板1を繊維方向を交互に変えて積層してなる合板により構成され、床材用基材の上下両面の単板1とセンターの単板1とをそれぞれ広葉樹の単板1aとすると共に、上下両面及びセンターの単板2以外の単板1を針葉樹の単板1bとし、且つ前記突板が表面に貼着される上から一層目の単板1aの繊維方向を床材用基材の長手方向と交差する方向とすることを特徴とするものである。このような構成とすることで、床材用基材を、針葉樹の単板1bをベースとした合板でありながら、上面の単板により表面の耐キャスター・耐凹み性が向上し、また、表面平滑性が向上し、更に、上下両面の単板1とセンターの単板1とをそれぞれ広葉樹の単板1aとすることで、反り、ねじれを防止し、寸法変化を小さくでき、撓み強度の確保ができるものである。しかも、針葉樹の単板1bをベースとしているので、防虫性に優れ、また、広葉樹の単板1aの使用量を少なくできるものである。
【0012】
また、広葉樹の単板1aの比重を0.4〜0.85とすることが好ましい。このような構成とすることで、表面の耐キャスター・耐凹み性がよりいっそう向上するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0014】
本発明の建築板2は針葉樹の単板1bと広葉樹の単板1aとを複合した合板により構成したものである。つまり、針葉樹の単板1bをベースとし、これに広葉樹の単板1aを複合した合板である。
【0015】
図1には本発明の建築板の一例が示してあり、この実施形態では7枚の単板1を積層一体化した7プライの合板の例が示してある。図1において、上下両面の単板1とセンターの単板1(上から4層目の単板1)とがそれぞれラワン、カボール等の広葉樹の単板1aであり、上下両面及びセンターの単板1以外の単板1(上から2層目、上から3層目、上から5層目、上から6層目の単板1)がそれぞれラジアータパイン、ラーチ等の針葉樹の単板1bとなっている。
【0016】
ここで、上下両面の単板1とセンターの単板1として用いる広葉樹の単板1aとしては、比重が0.4〜0.85のもの、好ましくは0.75以上の高比重のものを用いる。
【0017】
また、上記7プライの合板の各層を構成する単板1の厚みは、例えば、上から順に1層目=1.0mm、2層目=2.1mm、3層目=1.7mm、4層目=2.4mm、5層目=1.7mm、6層目=2.1mm、7層目=1.0mmであって、建築板2を構成する合板の合計厚みが12mmとなっている。
【0018】
また、上下に隣接する単板1は繊維方向が交互に異なるように積層してあり、図1に示す実施形態では、矢印A方向を合板の長尺方向であるとすると、フェイス単板である上から1層目の広葉樹の単板1aは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと交差する方向となり、また、上から2層目の針葉樹の単板1bは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと平行する方向となり、上から3層目の針葉樹の単板1bは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと交差する方向となり、上から4層目のセンター単板である広葉樹の単板1aは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと平行する方向となり、上から5層目の針葉樹の単板1bは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと交差する方向となり、上から6層目の針葉樹の単板1bは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと平行する方向となり、上から7層目の広葉樹の単板1aであるバック単板は繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと交差する方向となっている。このように積層することで、耐クラック性能を向上させている。この実施形態においては、針葉樹の合板1bと広葉樹の合板1aとを複合積層して形成した合板の上下両面の広葉樹の単板1aの繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと交差する方向となり、センターの広葉樹の単板1aの繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと平行する方向となっているので、寸法変化の抑制効果、ねじれ防止効果を高めることができるものである。
【0019】
図2には本発明の他の実施形態が示してある。本実施形態は5枚の単板1を積層一体化した5プライの合板の例が示してある。図2において、上下両面の単板1とセンターの単板1(上から3層目の単板1)とがそれぞれ広葉樹の単板1aであり、上下両面及びセンターの単板1以外の単板1(上から2層目、上から4層目の単板1)がそれぞれ針葉樹の単板1bとなっている。
【0020】
本実施形態においても上下両面の単板1とセンターの単板1として用いる広葉樹の単板1aとしては、比重が0.4〜0.85のもの、好ましくは0.75以上の高比重のものを用いる。
【0021】
また、本実施形態においても上下に隣接する単板1は繊維方向が交互に異なるように積層してあり、図2に示す実施形態では、矢印A方向を合板の長尺方向であるとすると、フェイス単板である上から1層目の広葉樹の単板1aは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと交差する方向となり、また、上から2層目の針葉樹の単板1bは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと平行する方向となり、上から3層目のセンター単板である広葉樹の単板1aは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと交差する方向となり、上から4層目の針葉樹の単板1bは繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと平行する方向となり、上から5層目の広葉樹の単板1aであるバック単板は繊維方向が合板の長尺方向である矢印Aと交差する方向となっている。このように積層することで、耐クラック性能を向上させている。
【0022】
ところで、上記したいずれの実施形態においても、針葉樹の単板1bと広葉樹の単板1aとを複合しているので、地球環境に対して木材資源としてより利用しやすい針葉樹の原木より形成した針葉樹の単板1bをベースとして使用できて広葉樹の単板1aの使用量を少なくでき、しかも、このように、針葉樹の単板1bをベースとした合板でありながら、フェース単板である上面の単板1が広葉樹の単板1aであるため、フェース単板が針葉樹の単板1bのものに比べて表面の耐キャスター・耐凹み性が向上し、また、表面平滑性が向上するものである。また、上下両面の単板1とセンターの単板1とをそれぞれ広葉樹の単板1aとしてあるので、針葉樹の単板1bのみを積層した合板において発生する反り、ねじれを防止し、寸法変化を小さくでき、撓み強度の確保ができるものである。また、針葉樹の単板1bをベースとしているので、防虫性に優れるものである。
【0023】
上記のような構成の本発明の建築板2は床材用の基材として使用され、表面に突板を取着して床材を形成するものである。
【0024】
【実施例】
本発明の図1に示す7プライの合板(広葉樹の単板1aとしてはラワンを用い、針葉樹の単板1bとしてはラーチを用いた)よりなる厚さ12mmの建築板2の表面に突板を貼着したものを実施例とし、7プライの針葉樹合板(ラーチ単板を7プライに積層したもの)よりなる厚さ12mmの建築板の表面に突板を貼着したものを比較例1、5プライの針葉樹合板(ラーチ単板を5プライに積層したもの)の表面に2.4mm厚のMDFを積層した厚さ12mmの建築板の表面に突板を貼着したものを比較例2として、これら実施例、比較例1、比較例2におけるたわみ強度、耐キャスター、反り変化量、寸法変化(乾燥、加湿)、表面状態の比較をしたところ、下記の表1に示すような結果が得られた。
【0025】
なお、たわみ強度はJIS A 5908に基づいて測定した。また、耐キャスターは、荷重をかけたキャスターを1000階往復させて凹み量を測定した。また、反り変化量は、1尺×6尺サイズのものを製造後、自然冷却した後に測定した。また、寸法変化(乾燥)は、1尺×6尺サイズのサンプルをチャンバーに入れて60℃に加熱して1週間放置した後における1尺×6尺サイズのサンプルの寸法差を測定した。また、寸法変化(加湿)は、1尺×6尺サイズのサンプルをチャンバーに入れて40℃、湿度90℃の雰囲気内において1週間放置した後における1尺×6尺サイズのサンプルの寸法差を測定した。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、床材用基材の表面に突板を貼着して形成される床材において、床材用基材は5枚又は7枚の単板を繊維方向を交互に変えて積層してなる合板により構成され、床材用基材の上下両面の単板とセンターの単板とをそれぞれ広葉樹の単板とすると共に、上下両面及びセンターの単板以外の単板を針葉樹の単板とし、且つ前記突板が表面に貼着される上から一層目の単板の繊維方向を床材用基材の長手方向と交差する方向としてあるので、床材用基材は、針葉樹の単板をベースとした合板でありながら、上面の単板により表面の耐キャスター・耐凹み性が向上し、また、表面において針葉樹に特有な節、早材、晩材による表面の凸凹がなくて表面平滑性が向上し、更に、上下両面の単板1とセンターの単板1とをそれぞれ広葉樹の単板とすることで、反り、ねじれを防止し、寸法変化を小さくでき、撓み強度の確保ができ、しかも、針葉樹の単板をベースとしているので、防虫性に優れ、また、広葉樹の単板の使用量を少なくでき、これらの理由により現在資源として使用可能な針葉樹の単板をベースとしながら針葉樹の単板の良さを残しながら針葉樹の単板の欠点を広葉樹の単板を適切な層構成で積層することで解消することができる。
【0028】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、広葉樹の単板の比重を0.4〜0.85としてあるので、表面の耐キャスター・耐凹み性がよりいっそう向上し、また、たわみ強度などの諸強度が向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の断面図である。
【図2】同上の他の実施形態の断面図である。
【符号の説明】
1 単板
1a 広葉樹の単板
1b 針葉樹の単板
2 建築板
Claims (2)
- 床材用基材の表面に突板を貼着して形成される床材において、床材用基材は5枚又は7枚の単板を繊維方向を交互に変えて積層してなる合板により構成され、床材用基材の上下両面の単板とセンターの単板とをそれぞれ広葉樹の単板とすると共に、上下両面の単板及びセンターの単板以外の単板を針葉樹の単板とし、且つ前記突板が表面に貼着される上から一層目の単板の繊維方向を床材用基材の長手方向と交差する方向とすることを特徴とする床材。
- 広葉樹の単板の比重を0.4〜0.85として成ることを特徴とする請求項1記載の床材。
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