JP4106077B2 - ポンプ及び食器洗い機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つのポンプ室を上下に配設し、正転・逆転の羽根車を設けたポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、食器洗い機に使用されるポンプは、洗浄水を装置内に循環させて食器類の洗浄やすすぎ洗いをする機能と、洗浄後の汚水を外部に排水する2つ機能を満たすために2個のポンプを使用していた。
【0003】
しかし、最近になり、一台のポンプに2種類の羽根車と1〜2個の吸水口及び2個の吐出口を設けて、モータの正転或いは逆転に応じて2種類の羽根車を使い分け、一方の吸水口から洗浄水または汚水をポンプ内に吸引し、他方の吐出口から洗浄水または汚水を吐出するタイプのポンプが用いられるようになってきた。
【0004】
2種類のポンプを内蔵したポンプの一例を図3に示すポンプの部分断面図に基づき説明する。
【0005】
ポンプは上部にモータ部を配し、下部にポンプ部を配した構成になっている。そして、ポンプ部の外郭は2個のケーシングからなり、この中に仕切り板が水平に設けられていることにより、上方と下方に2個のポンプ室が形成されている。上部のポンプ室が正転用(洗い用)ポンプ室であり、この箇所に正転用羽根車が備えられている。そして、下部のポンプ室が逆転用(排水用)ポンプ室であり、この箇所に逆転用羽根車が備えられている。
【0006】
また、羽根車の中心部下方に吸水口が設けられており、逆転用羽根車の外周近傍に逆転用吸水口が設けられている。
【0007】
この構成の縦型ポンプは、当社が最近出願した「ポンプ及び食器洗」に開示されている。(特許文献1)
【0008】
【特許文献1】
特願2002−66046号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の様な構成のポンプは、食器などの洗いモードのときには、正転用羽根車の回転により、洗浄水が軸心部の下方に設けられた正転逆転用吸込口から吸入し、正転用ポンプ室を通過して正転用吐出口から送水される構成になっている。
【0010】
このとき、排水用羽根車もモータ軸に保持されているため同時に回転することになり、排水用吐出口には負圧が生じることになる。そのため、このポンプを食器洗のセットに組み込み洗いモードにしたときに、排水側から空気を吸うことになり、このときの吸引音が大きいので問題となっている。
【0011】
本発明は、この様な事情を鑑みてなされたものであり、吐出側から空気を吸い込まず、吸込み音を発生しないポンプを提供することを課題にしている。
【0012】
請求項1の発明は、上部に配したモータ部と下部に配したポンプ部とからなり、前記ポンプ部の内部は、一つの仕切板により上下に仕切られ、上部に位置する正転用ポンプ室と下部に位置する逆転用ポンプ室とからなり、この2個のポンプ室には、前記回転子の回転軸に連結した正転用羽根車と逆転用羽根車との2個の羽根車が各々のポンプ室に横向きに配され、前記正転用ポンプ室は、上向きに開口する正転用吐出口を有し、前記逆転用ポンプ室は、逆転用吐出口を有し、前記回転軸線上には、下向きに開口し、逆転用ポンプ室から正転用ポンプ室に繋がる吸水口を有し、前記仕切板は、前記正転用ポンプ室へ流体が流入するための通過孔を有し、前記羽根車の正転により、前記吸水口から流入した流体が正転用ポンプ室を経由して正転用吐出口に送られ、前記羽根車の逆転により、吸水口から流入した流体が前記逆転用ポンプ室を経由して逆転用吐出口に送るポンプにおいて、前記仕切板に前記通過孔以外の貫通孔が逆転用羽根車の外周部近傍に設けられ、正転時にはこの貫通孔の上方より下方に流体を還流させたことを特徴とするポンプである。
【0013】
この様な構成にすることにより、吐出口から空気を吸い込むことがなくなり、吸引音が解消されるので課題を解決している。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1記載のポンプを用いたことを特徴とする食器洗い機。
【0015】
請求項1記載のポンプを食器洗に用いることにより、食器を洗浄しているときに吐出口から空気を吸い込むことがなくなり、吸引音が解消されるので課題を解決している。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図面に基づき説明する。
(第1の実施形態)
図1は実施形態のポンプ1の部分縦断面図であり、図2は貫通孔部の拡大図である。ポンプ1は、大きく分けてモータ部2とポンプ部3とから構成されている。このポンプ部3は、ケーシング(A)10とケーシング(B)11によりポンプ室が形成されており、このポンプ室の内部は仕切板12により上、下2つの室に仕切られている。そして、この室の上部は正転用ポンプ室8であり、下部は逆転用ポンプ室9になっている。二つのケーシング10、11はOリング13を介在させてネジで締結されており防水性を確保している。
【0017】
このポンプ部3には、回転子の回転軸14に連結されたヒューガル形の正転用羽根車(洗い用羽根車)15が正転用ポンプ室8に配されており、そして、仕切板12を挟み下部には、回転軸14に同軸に連結されたウエスコ形の逆転用羽根車(排水用羽根車)16が逆転用ポンプ室9に配されている。
【0018】
正転用ポンプ室8は、回転軸線上のポンプ部底部に下向きに開口する正転・逆転用吸水口4を有し、仕切板12の中央部近傍に設けられた洗浄水の通過孔17と逆転用羽根車16に設けられた洗浄水の通し孔18を通じて正転・逆転用吸水口4から正転用ポンプ室8へ連通する流路を形成しており、そして、正転用吐出口6は、正転用ポンプ室8からほぼ90度に曲がった流路を形成している。
【0019】
逆転用ポンプ室9は、ポンプ部3の底部に下向きに開口する逆転用吸水口5と正転・逆転吸水口4を有し、この二つの吸水口4、5から流入する洗浄水を逆転用羽根車16の回転による吐出作用により逆転用ポンプ室9を経て逆転用吐出口7に送水する流路を形成している。
【0020】
ポンプ1は、モータ部2への通電により回転磁界が発生して回転子が駆動する。回転子の軸14に連結された羽根車の回転により、液体を吸引し給水運転を行う。回転子の正転時は正転用羽根車(洗い用羽根車)15が作用し、正転・逆転用吸引口4から吸引された洗浄水が逆転用羽根車16の通し孔18及び仕切板12に形成された通過孔17を通過して正転用ポンプ室8に流入し、ヒューガル形羽根車の遠心作用によりポンプ室内に旋回流が発生し吐出口から吐出される。
【0021】
逆転時は逆転用羽根車(排水用羽根車)16が回転することにより、正転・逆転用吸水口4及び逆転用吸水口5より洗浄水が吸水され、逆転用ポンプ室9を通過し逆転用吐出口7へ送水され機外へ放出される。
【0022】
この様な構成において、正転時には、正転・逆転用吸水口4から吸引された流体は、正転用羽根車15の吸引作用により流路を流れるので、その水勢により逆転用ポンプ室には流れ込むことがない。
【0023】
従って、仕切板12に戻り用孔が明いていないときには、正転に逆転用ポンプ室9が負圧になり、逆転用吐出口7より空気を吸引するときの吸引音が発生していた。
【0024】
この音を解決する手段として、本発明の様に、仕切板12に貫通孔19を設けたことにより、正転時(洗い時)に正転用ポンプ室8より正転用吐出口6に向かう洗浄水の一部がこの貫通孔19を通って逆転用ポンプ室9へ戻ることになる。つまり、洗浄水の一部が正圧側(正転用ポンプ室)から負圧側(逆転用ポンプ室)へ戻る構造にした。
【0025】
この結果、ポンプ特性がほとんど変化せずに、逆転用ポンプ室が負圧になることが解消され、吸引音の問題が解消された。
【0026】
なお、ここでは貫通孔19が1個設けてあるが、複数の貫通孔を設けてもよい。また、吸水口は2個で説明してあるが1個だけにしてもよい。さらに、中央部の吸水口は、実施例では正転時と逆転時の何れでも吸引する構成になっているが、正転時だけ吸引する構成にしてもよい。
【0027】
なお、このポンプは、食器洗以外の用途に用いてもよい、例えば洗濯機などへの使用も考えられる。
【0028】
【発明の効果】
本発明のポンプは、仕切板に吸込み用孔以外の新たな孔を設けることにより、この箇所より水が逆転用ポンプ室に流れ込むようになるため、負圧は解消され、空気の吸い込み音が解消された。これを食器洗に使用することにより、洗浄時に発生する異音が解消された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるポンプの部分断面図である。
【図2】図1の貫通孔部の拡大断面図である。
【図3】従来のポンプの部分断面図である。
【符号の説明】
1.31.ポンプ
2.32.モータ部
3.33.ポンプ部
4.34.正転・逆転用吸水口
5.35.逆転用吸水口
6.36.正転用吐出口
7.37.逆転用吐出口
8.38.正転用ポンプ室
9.39.逆転用ポンプ室
10.40.ケーシングA
11.41.ケーシングB
12.42.仕切板
13.Oリング
14.回転軸
15.45.正転用羽根車(洗い用羽根車)
16.46.逆転用羽根車(排水用羽目)
17.47.通過孔
18.48.通し孔
19.貫通孔
Claims (2)
- 上部に配したモータ部と下部に配したポンプ部とからなり、
前記ポンプ部の内部は、一つの仕切板により上下に仕切られ、上部に位置する正転用ポンプ室と下部に位置する逆転用ポンプ室とからなり、
この2個のポンプ室には、前記回転子の回転軸に連結した正転用羽根車と逆転用羽根車との2個の羽根車が各々のポンプ室に横向きに配され、
前記正転用ポンプ室は、上向きに開口する正転用吐出口を有し、
前記逆転用ポンプ室は、逆転用吐出口を有し、
前記回転軸線上には、下向きに開口し、逆転用ポンプ室から正転用ポンプ室に繋がる吸水口を有し、
前記仕切板は、前記正転用ポンプ室へ流体が流入するための通過孔を有し、
前記羽根車の正転により、前記吸水口から流入した流体が正転用ポンプ室を経由して正転用吐出口に送られ、
前記羽根車の逆転により、吸水口から流入した流体が前記逆転用ポンプ室を経由して逆転用吐出口に送るポンプにおいて、
前記仕切板に前記通過孔以外の貫通孔が逆転用羽根車の外周部近傍に設けられ、正転時にはこの貫通孔の上方より下方に流体を還流させたことを特徴とするポンプ。 - 請求項1記載のポンプを用いたことを特徴とする食器洗い機。
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