JP4117724B2 - 遠心鋳造機における中子砂処理装置 - Google Patents

遠心鋳造機における中子砂処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転する金型によって遠心鋳造された鋳鉄管を、引抜き台車によって金型から引抜く際に、金型端部より落下して引抜き台車の移動通路上に散乱した中子砂を自動的に回収処理するための、遠心鋳造機における中子砂処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダクタイル鋳鉄管等の鋳鉄管を製造する遠心鋳造設備は、その軸線を中心として回転する金型と、前記金型を搭載する鋳造台車と、金型内に溶湯を供給する鋳込み用取鍋と、鋳込み用取鍋から供給される溶湯を金型内に注湯する注入用樋とから構成されており、回転する金型内に、その奥まで挿入された注入用樋の先端より溶湯を供給しながら、鋳造台車によって金型を鋳込み用取鍋の反対方向に移動し、注入した溶湯を順次凝固させることにより、溶湯から直接鋳鉄管を鋳造している。
【0003】
上述のようにして遠心鋳造された鋳鉄管は、引抜き台車によって金型内から引抜かれる。図4は、引抜き台車による金型からの鋳鉄管引抜き状態を示す概略側面図である。図4に示すように、先端に開閉可能なチャッキング爪6が取付けられた引抜きアーム5を有する引抜き装置4の設置された引抜き台車3が、シリンダー7によって前後進可能に配置されている。
【0004】
図示しない鋳造台車が後退限に到達すると、引抜き台車3を金型1内の鋳鉄管2に向けて移動させ、チャッキング爪6を鋳鉄管2内にその受け口2a側から挿入し、チャッキング爪6によって鋳鉄管2の内面を把持せしめる。次いで、引抜き台車3を、その移動通路9に沿って図4に矢印で示すX方向に後退させることによって、チャッキング爪6から鋳鉄管2に引抜き力が伝達され、鋳鉄管2は、金型1内から引抜かれる。
【0005】
上述のようにして金型1から鋳鉄管2を引抜くに際し、従来、次ぎのような問題が生じていた。即ち、金型1内における鋳鉄管引抜き側の端部には、鋳造される鋳鉄管2の端部受け口2aを形成し、且つ、注入用樋から供給される溶湯の漏洩を防止するために中子22が圧着されている。この中子22がチャッキング爪6の鋳鉄管2内への挿入時等に破損し、中子22の破片22aが、引抜き装置4によって金型1から鋳鉄管2を引抜くときに、図4に示すように、引抜き台車3の移動通路9上に落下し、水に濡れて砂状になり散乱する。従って、引抜き台車3により鋳鉄管2を引抜いた後、移動通路9上に落下散乱した中子砂を掻き集めこれを回収しなければならず、その作業のために人手と時間を要し、高温雰囲気下での悪環境作業である上に鋳造能率の低下を招いていた。尚、本発明では、破片22a及び破片22aが水に濡れて砂状になったものをまとめて中子砂と定義する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上述した問題を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、回転する金型によって鋳鉄管を遠心鋳造するに際し、引抜き台車による金型からの鋳鉄管引抜き時に、金型端部より落下して引抜き台車移動通路上に散乱した中子砂を、人手を要せず自動的に掻き出して回収することができる、遠心鋳造機における中子砂処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するための第1の発明による遠心鋳造機における中子砂処理装置は、回転する金型によって遠心鋳造された鋳鉄管を引抜き台車によって金型から引抜く際に、前記金型から引抜き台車移動通路上に落下した中子砂を掻き出すための中子砂処理装置であって、前記引抜き台車の下部にその幅方向に設けられた、引抜き台車移動通路上の中子砂に接触してこれを掻き落すための第1掻き板と、引抜き台車移動通路の後端部下方に設けられた、前記第1掻き板により掻き落された中子砂を収容する中子砂収容溝と、中子砂収容溝内に移動可能に設けられた、中子砂収容溝内から中子砂を掻き出すための第2掻き板と、当該第2掻き板を前記中子砂収容溝の長さ方向に移動させるための駆動機構と、からなることを特徴とするものである。
【0008】
第2の発明による遠心鋳造機における中子砂処理装置は、第1の発明において、前記第1掻き板は、その上端を引抜き台車に軸支され、且つ、シリンダーによって上下方向に回動可能になっていることを特徴とするものである。
【0009】
第3の発明による遠心鋳造機における中子砂処理装置は、第1又は第2の発明において、前記中子砂収容溝の開放端部に、中子砂収容溝から掻き出された中子砂の収容容器が配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次ぎに、この発明の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明による中子砂処理装置の一例を示す概略側面図、図2は、図1の概略平面図、図3は、図1のA−A線視断面図である。
【0011】
図面に示すように、引抜き台車3が、その前進限Xの位置から後退限Yの位置に移動する移動通路9には、両側にレール8が設けられた敷板10が敷設されている。引抜き台車3は、移動通路9を、図示しないシリンダー機構によりレール8に沿ってその前進限Xの位置から後退限Yの位置まで移動し、その間に図示しない引抜き装置によって、金型内から鋳鉄管を引抜く。21は、引抜き台車3の車輪である。
【0012】
引抜き台車3の一側端下部には、移動通路9の敷板10上に落下した中子砂に接触してこれを引抜き台車3の移動と共に掻き取るための第1掻き板11が、引抜き台車3の幅方向、即ち移動通路9に設置された敷板10の幅方向に、その下端縁を敷板10の上面に接触させて設けられている。
【0013】
第1掻き板11の上端は、引抜き台車3の一側端に取付けられたブラケット13に、ピン12によって軸着されており、又、第1掻き板11の背面には、引抜き台車3に設けられたシリンダー14のロッド14aが軸着されている。従って、シリンダー14の作動により、第1掻き板11は、ピン12を支点として、図1に点線で示す方向に回動することができる。
【0014】
移動通路9の敷板10は、台車後退限Y付近の位置まで設置されており、台車後退限Y付近の敷板10の端部下方には、引抜き台車3の第1掻き板11によって敷板10上から掻き落された中子砂を収容する中子砂収容溝15が、移動通路9と直交させてその幅方向に設けられている。19は、敷板10の端部に、中子砂収容溝15に向けて設けられたシュートである。
【0015】
中子砂収容溝15には、その中に落下し堆積した中子砂を掻き出すための第2掻き板16が、中子砂収容溝15の幅方向に設けられている。17は、第2掻き板16の駆動機構であるロッドレスシリンダーであって、第2掻き板16は、中子砂収容溝15内にその長さ方向に設置されたロッドレスシリンダー17の作動軸に、ブラケット18を介して取付けられている。従って、第2掻き板16は、ロッドレスシリンダー17の作動によって、中子砂収容溝15内をその一端側から多端側に向けて移動することができる。中子砂収容溝15の多端側開放端部の下方には、中子砂収容溝15内から掻き出された中子砂を収容する容器20が配置されている。
【0016】
尚、第2掻き板16の駆動機構として、ロッドレスシリンダー17の例で説明したが、駆動機構としてはロッドレスシリンダー17に限るものではなく、通常のエアーシリンダーや油圧シリンダー並びにチェーンやスプロケット駆動等を用いることができる。又、第2掻き板16自体を用いずに、シュート19直下の中子砂収容溝15内に搬送用コンベア等を設置してもよい。
【0017】
前述したように、鋳鉄管を遠心鋳造しつつ移動した鋳造台車がその後退限に到達すると、その場所に位置していた引抜き台車3が、金型内の鋳鉄管を把持して、図1及び図2に示すように、移動通路9をその前進限Xの位置から後退限Yの位置まで移動し、金型内から鋳鉄管を引抜く。その際に、金型の端部に設置されていた中子が破損し、その破片の一部が移動通路9上に落下し、一部は砂状になって散乱する。
【0018】
しかしながら、この引抜き台車3の移動に伴い、引抜き台車3の一側端下部に設けられた第1掻き板11によって、移動通路9の敷板10上に落下している中子砂は掻き寄せられ、台車後退限Y付近の敷板10の端部から、移動通路9と直交して設けられた中子砂収容溝15内にシュート19を経て掻き落される。
【0019】
このように、第1掻き板11によって敷板10上の中子砂を掻き落した後、シリンダー14によって第1掻き板11を上方に回動させた上、引抜き台車3をその前進限Xの位置に戻す。そして、次ぎの鋳鉄管の引抜きと共に移動通路9上の中子砂を掻き寄せるために、シリンダー14によって第1掻き板11を下方に回動させ、移動通路9の敷板10上に接触させておく。
【0020】
一方、中子砂収容溝15内に掻き落とされた中子砂は、ロッドレスシリンダー17の作動によって中子砂収容溝15内をその一端側から多端側に向けて移動する第2掻き板16により、中子砂収容溝15の多端側開放端下方に配置された容器20内に掻き出される。
【0021】
このようにして、中子砂を容器20内に掻き出した後、次ぎの中子砂掻き出しのために、第2掻き板16を中子砂収容溝15の一端側に戻しておく。又、掻き出された中子砂を収容する容器20は、クレーン等で適宜別の場所に移動させ、その中の中子砂を排出せしめる。
【0022】
上述した引抜き台車3の前後進、第1掻き板11による移動通路9上の中子砂掻き寄せ、第2掻き板16による中子砂収容溝15内の中子砂の容器20への掻き出し作業などは、それぞれ要所に設けられた図示しないセンサー及び電磁弁によって、全て自動的に行なわれる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の遠心鋳造機における中子砂処理装置によれば、回転する金型によって鋳鉄管を遠心鋳造するに際し、引抜き台車による金型からの鋳鉄管引抜き時に、金型端部より落下して引抜き台車移動通路上に散乱した中子砂を、人手を要せず自動的に掻き出して回収することができ、これによって、生産性高く鋳鉄管を製造することが達成され、工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による中子砂処理装置の一例を示す概略側面図である。
【図2】図1の概略平面図である。
【図3】図1のA−A線視断面図である。
【図4】引抜き台車によって金型内から鋳鉄管を引抜く状態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 金型
2 鋳鉄管
3 引抜き台車
4 引抜き装置
5 引抜きアーム
6 チャッキング爪
7 シリンダー
8 レール
9 台車移動通路
10 敷き板
11 第1掻き板
12 ピン
13 ブラケット
14 シリンダー
15 中子砂収容溝
16 第2掻き板
17 ロッドレスシリンダー
18 ブラケット
19 シュート
20 容器
21 車輪
22 中子

Claims (3)

  1. 回転する金型によって遠心鋳造された鋳鉄管を引抜き台車によって金型から引抜く際に、前記金型から引抜き台車移動通路上に落下した中子砂を掻き出すための中子砂処理装置であって、前記引抜き台車の下部にその幅方向に設けられた、引抜き台車移動通路上の中子砂に接触してこれを掻き落すための第1掻き板と、引抜き台車移動通路の後端部下方に設けられた、前記第1掻き板により掻き落された中子砂を収容する中子砂収容溝と、中子砂収容溝内に移動可能に設けられた、中子砂収容溝内から中子砂を掻き出すための第2掻き板と、当該第2掻き板を前記中子砂収容溝の長さ方向に移動させるための駆動機構と、からなることを特徴とする、遠心鋳造機における中子砂処理装置。
  2. 前記第1掻き板は、その上端を引抜き台車に軸支され、且つ、シリンダーによって上下方向に回動可能になっていることを特徴とする、請求項1に記載の遠心鋳造機における中子砂処理装置。
  3. 前記中子砂収容溝の開放端部に、中子砂収容溝から掻き出された中子砂の収容容器が配置されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の遠心鋳造機における中子砂処理装置。
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