JP4131064B2 - バーナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーナに関するものであり、特に灯油等の液体燃料を使用するバーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガンタイプバーナと称される、液体燃料を加圧して噴射し、空気と混合して燃焼するバーナが知られており、石油給湯器や石油温水暖房機等に広く使用されている。
図4は、従来技術のガンタイプバーナの周辺部材を含めた正面断面図である。図5は、図4のガンタイプバーナのバーナ本体の断面図である。図6は、図5のガンタイプバーナをA方向から見た斜視図である。
【0003】
バーナ100は、下部に設けられた熱交換器50を加熱するためのもので、ハウジング2内に配されている。
ハウジング2は、気密性を有する箱体であり、上部に送風機3が取り付けられている。
【0004】
バーナ本体4は、図5の様にノズル収納筒7と、燃料噴射ノズル8、点火プラグ9、及び燃焼筒部10によって構成されている。
ここでノズル収納筒7は、ノズル収納内筒11とノズル収納外筒12を有した二重構造となっている。ノズル収納内筒11は、一端側が円筒形であり他端側は半球形をしている。一方、ノズル収納外筒12は全体的に円筒形であり、その内径は前記したノズル収納内筒11の外径に略等しい。ノズル収納外筒12は、あたかもノズル収納内筒11の先端側に被さった様な位置関係にあり、両者は一体化されている。
ノズル収納内筒11は、先端部分に開口13が設けられている他、周壁部には、空気を導入するための空気穴15が多数設けられている。
またノズル収納外筒12にも周壁部に空気穴16が多数設けられている。
【0005】
燃料噴射ノズル8と点火プラグ9は、ノズル収納内筒11内に収納されており、燃料噴射ノズル8は、図示しない燃料ポンプと接続されている。
【0006】
燃焼筒部10は、図4,5に示すように、ともに円筒状である小径部17と大径部18とから成り、両者の間は段部25となっている。段部25は、フランジ状であり、その面は燃焼筒部10の中心線に対して垂直である。
燃焼筒部10は、小径部17側が前記したノズル収納筒7の先端側に一体的に取り付けられている。また燃焼筒部10の大径部18の先端側(図面 下方向)は開放されている。一方、燃焼筒部10の小径部17の上流側端部、すなわちノズル収納筒7との取り付け側は、フランジ状の絞り板20が設けられている。
絞り板20の中央には燃料導入開口21が設けられている。また絞り板20には空気噴射口19が設けられている。ここで従来技術における空気噴射口19は、図6の様に一列の円周状に設けられている。また従来技術では、空気噴射口19は、図6の様に絞り板の一部に「コ」の字状に切り目を設け、切り残った部分から燃焼筒部10側に折り曲げたものであった。また当該折り曲げ部分は、旋回羽根として機能する。空気噴射口19は、図の様に円周上に配され、全体として第一気流旋回器27が構成されている。
【0007】
燃焼筒部10は、前記した様にノズル収納筒7の先端側に一体的に取り付けられており、ノズル収納内筒11の先端が燃焼筒部10のフランジ状の絞り板20と接している。またノズル収納内筒11の開口13と絞り板20の燃料導入用開口21は一体的に接している。
ここで前記した様にノズル収納外筒12は円筒形であり、ノズル収納内筒11は半球状であると共にノズル収納内筒11が接する絞り板20は平板状であるから、両者の間に空隙22が形成される。
【0008】
燃焼筒部10の周壁部には、空気穴23,24が多数設けられている。
また燃焼筒部10の小径部17と大径部18の接続部分たる段部25には、内面を放射状に切り欠いて構成された第二気流旋回器26が形成されている。
【0009】
次に従来技術のバーナ100の作用について説明する。
バーナ100を燃焼する際には、図示しない燃料ポンプを起動し、燃料噴射ノズル8から燃料を噴射する。そして同時に送風機3を起動し、ハウジング2内に送風する。
送風の一部は、ノズル収納内筒11に設けられた小穴15からノズル収納内筒11内に入り、ノズル収納内筒11内にいわゆる一次空気が導入される。また送風の一部は、ノズル収納外筒12に設けられた小穴16から空隙22に入り、さらに絞り板20に設けられた空気噴射口19から燃焼筒部10内に噴射される。
【0010】
また送風の一部は、空気穴23,24を介し、燃焼筒部10内に二次空気として導入される。さらに送風の一部は、燃焼筒部10の段部25に設けられた気流旋回器26によって旋回され、燃焼筒部10の大径部18に導入される。
【0011】
こうして一次空気、二次空気がそれぞれノズル収納内筒11、ノズル収納外筒12および燃焼筒部10に導入されるが、前記した一次空気、二次空気の合計は、燃料が完全燃焼するのに必要な理論空気量よりも過剰である。
そして燃料噴射ノズル8から噴射された燃料は送風機3からの空気と混合され、点火プラグ9により点火されて主として燃焼筒部10内で燃焼する。
【0012】
燃焼時における空気と燃料の流れは、次の通りである。すなわち燃焼時にノズル収納内筒11の側面に設けられた小穴15からノズル収納内筒11の内部に入った空気は、燃料噴射ノズル8の周囲を通り、同噴射ノズル8から噴射された燃料と混合される。
そして燃料と空気との混合ガスは、ノズル収納内筒11の開口13及び絞り板20の燃料導入用開口21によって一旦縮流され、燃料導入用開口21から燃焼筒部10内に入る。
またノズル収納外筒12の側面に設けられた空気穴16から空隙22に流入した空気は、空気噴射口19から燃焼筒部10の小径部17内に送られて小径部17内のガスに保炎効果をもたらす。すなわち空気噴射口19は、第一気流旋回器27として機能し、空気は周方向の速度を与えられて燃焼筒部10の小径部17内を旋回することにより、空気噴射口19の旋回羽根の前方に負圧域を生じ、この負圧域に液体燃料粒子や可燃ガスが引き寄せられて新たに空気と混合して燃焼する。
【0013】
小径部17の側面に設けられた空気孔23から小径部17内に流入した空気は、小径部17内のガスを攪拌しつつ、そのガス内に残る液体燃料粒子や可燃ガスに酸素を供給して燃焼させる。
【0014】
第一気流旋回器27と同様に、第二気流旋回器26から大径部18内へ流入する空気も燃焼筒部10のガスに保炎効果を加える。この空気は、第二気流旋回器26の羽根状の部位により周方向の速度を与えられて大径部18内を旋回することにより、第二気流旋回器26の羽根状の部位の前方に負圧域を生じ、この負圧域に小径部17内で燃焼しきれなかった液体燃料粒子や可燃ガスが引き寄せられ、新たに空気と混合して燃焼する。
大径部18の側面に設けられた空気穴24から,燃焼筒部10内に流入した空気は、同部内のガスを攪拌しつつ、そのガス内に残る液体燃料粒子や可燃ガスに酸素を供給して燃焼させる。
そのため燃料噴射ノズル8から噴射された燃料は、旋回渦の作用と、縮流の効果により空気と活発に混合され、燃焼筒部10内で燃焼する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のバーナ100は、絞り板20に第一気流旋回器27を設け、燃料と空気とを混合し、これを旋回させる様に工夫がなされている。しかしながら従来技術のバーナは、旋回流が理想の強度に比べて弱い。すなわち従来技術のバーナは、大きなスワール数を得ることが困難であり、燃料と空気を混合する作用や火炎を安定させる作用に不満がある。そのため排気ガス中の窒素酸化物を低減させることが困難であった。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、燃焼筒内において強力な旋回流を発生させることが可能であり、安定して燃焼すると共に窒素酸化物の低減を図ることができるバーナの開発を課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そして上記した課題を解決するためのひとつの発明(関連発明1)は、燃焼筒部と燃料噴射ノズルを有し、燃焼筒部は先端側が開放されていると共に燃焼筒部と燃料噴射ノズルとの境界部分には燃料導入用開口が設けられ、さらに燃焼筒部内に空気を導入する複数の空気噴射口が設けられ、燃料噴射ノズルから噴射された燃料が燃料導入用開口から燃焼筒部内に導入され、空気噴射口から導入された空気と混合されて燃焼筒部内で燃焼するバーナにおいて、前記複数の空気噴射口から空気を噴出させるための複数の空気通路が設けられていることを特徴とするバーナである。
【0017】
本発明(関連発明2)のバーナは、従来技術と同様に空気噴射口から空気を噴射させて燃焼筒内に旋回流を発生させるものであるが、従来技術と異なる点として、本発明では空気噴射口から空気を噴出させるための複数の空気通路が設けられている。そのため空気噴射口から噴射される空気の量を個別に調節することもできる。また空気通路によって空気を一定の方向に方向づけることも可能である。
【0018】
またもうひとつの発明(関連発明)は、燃焼筒部と燃料噴射ノズルを有し、燃焼筒部は先端側が開放されていると共に燃焼筒部と燃料噴射ノズルとの境界部分には燃料導入用開口が設けられ、さらに燃焼筒部と燃料噴射ノズルとの境界部分には燃料導入用開口と燃焼筒部内に空気を導入する複数の空気噴射口が設けられた絞り部材が設けられ、燃料噴射ノズルから噴射された燃料が燃料導入用開口から燃焼筒部内に導入され、空気噴射口から導入された空気と混合されて燃焼筒部内で燃焼するバーナにおいて、前記複数の空気噴射口から空気を噴出させるための複数の空気通路が設けられていることを特徴とするバーナである。
【0019】
本発明(関連発明)のバーナについても、空気噴射口から空気を噴出させるための複数の空気通路が設けられている。そのため空気噴射口から噴射される空気の量を個別に調節することができる。また空気通路によって空気を一定の方向に方向づけることも可能である。そして特に本発明のバーナでは、絞り部材に空気噴射口が設けられており、絞り部材の近傍で旋回流が発生する。そのため燃料が噴霧される部位の近傍の領域に局所的にスワール数の大きな旋回流を形成することが可能となる。そのため形成された局所的に強い旋回流によって燃料と空気の混合を促進させることが可能となり、排ガス中の窒素酸化物の低減効果が促進される。また燃料が噴霧される部位の近傍に強力な旋回流が形成されるので、当該部位に安定した再循環領域を形成することができ、火炎が安定する。
【0020】
また請求項1に記載の発明は、燃焼筒部と燃料噴射ノズルを有し、燃焼筒部は先端側が開放されていると共に燃焼筒部と燃料噴射ノズルとの境界部分には燃料導入用開口が設けられ、さらに燃焼筒部と燃料噴射ノズルとの境界部分には燃料導入用開口と燃焼筒部内に空気を導入する複数の空気噴射口が設けられた絞り部材が設けられ、燃料噴射ノズルから噴射された燃料が燃料導入用開口から燃焼筒部内に導入され、空気噴射口から導入された空気と混合されて燃焼筒部内で燃焼するバーナにおいて、空気噴射口は燃料導入用開口に対して複数の円周列を形成するように配置され、前記複数の空気噴射口から空気を噴出させるための空気通路が円周列別に設けられていることを特徴とするバーナである。
【0021】
本発明のバーナは、前記した関連発明2の作用に加えて、より強力な旋回流を発生させる作用がある。すなわち本発明のバーナでは、空気噴射口は燃料導入用開口に対して複数の円周列を形成するように配置されている。そのため空気噴射口から噴射される空気は、旋回する。また本発明では、空気噴射口から空気を噴出させるための空気通路が円周列別に設けられている。ここで「円周列別に設けられている」というのは、例えば二列の円周列状に燃料導入用開口が設けられている場合に、それぞれの列に対応する空気通路を持つことを指す。但し3列以上の円周列を持つ場合にあっては、必ずしも列の数と等しい数の空気通路を持つ必要はない。
本発明のバーナでは、内側の円周列と外側の円周列に配された空気噴射口から噴射される空気の量や、方向を個別に設定することができる。
【0022】
また請求項2に記載の発明は、空気噴射口は略接線方向にのみ開口することを特徴とする請求項1に記載のバーナである。
【0023】
従来技術のバーナ100では、第一気流旋回器27の空気導入開口19が、「コ」の字状に切れ目を入れて切り起こしたものであるから、図6の矢印の様に本来目的とする接線方向以外にも空気が噴射してしまう。そのため従来技術のバーナは、旋回流が弱いものであった。
これに対して本発明のバーナでは、空気噴射口は略接線方向にのみ開口するので、不要な方向に空気が洩れず、強力な旋回流が発生する。
すなわち空気噴射口は、旋回気流を発生する方向に配置されていることが望ましい。
【0024】
また請求項3に記載の発明は、空気噴射口は、絞り部材から切り起こした構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載のバーナである。
【0025】
本発明のバーナでは、空気噴射口は、切り起こし構造によって形成されている。そのため本発明のバーナは、製造が簡単である。
【0026】
さらに請求項4に記載のバーナでは、燃料噴射ノズルを内蔵したノズル収納筒を有し、ノズル収納筒の外周部に開口が設けられ、ノズル収納筒の内部に前記開口と、空気噴射口を連通する空気通路が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のバーナである。
【0027】
本発明のバーナでは、ノズル収納筒の内部に、ノズル収納筒の外周部に設けられた開口と、空気噴射口を連通する空気通路が設けられている。そのため本発明のバーナは、外形を大きくすることなく、複数の空気通路を形成させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお以下の実施形態の中で、従来技術と共通する部材には、図面に共通する番号を付して、詳細な説明を省略し、相違する点に重点をおいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のバーナのノズル収納筒及び燃焼筒部の斜視図である。図2は、図1のバーナの燃焼筒部をA方向から見た底面図及び空気噴射口の拡大断面図及びその変形例の拡大断面図である。図3は、本発明の実施形態のバーナのバーナ本体の断面図である。
【0029】
実施形態のバーナ1は、従来技術のバーナ100と同様に、ノズル収納筒7と、燃料噴射ノズル8、点火プラグ9、及び燃焼筒部10によって構成されている。
本実施形態のバーナ1の構成部材の内、ノズル収納筒7と、燃料噴射ノズル8及び点火プラグ9、及び燃焼筒部10は、先述した従来技術のものと略同一である。
【0030】
本実施形態のバーナ−1が従来技術と相違する点は、絞り板30の構造と、ノズル収納筒7内の空隙部22内に二つの空気流路41,42が形成されている点である。
すなわち本実施形態のバーナ100は、従来技術と同様に、燃焼筒部10の小径部17の上流側端部、すなわちノズル収納筒7との取り付け側にフランジ状の絞り板30が設けられている。そして絞り板30の中央には燃料導入用開口21が設けられている点でも共通する。しかしながら、従来技術のバーナ100では、従来技術における空気噴射口19は、図6の様に一列の円周状に設けられていたのに対し、本実施例のバーナ1では、空気噴射口31は、図2(a)の様に二重の円弧上に配置されている。すなわち燃料導入用開口21の直近の位置に8個の内側空気噴射口31aが円弧状に配されている。またその外側にさらに8個の内側空気噴射口31bが円弧状に配されている。
【0031】
また従来技術では、空気噴射口19は、図6の様に絞り板の一部に「コ」の字状り切り目を設け、切り残った部分から燃焼筒部10側に折り曲げたものであって、図6の矢印の様に三方向に開口するのに対し、本実施例では、横方向にのみ開口する。すなわち空気噴射口31は、図2(b)の様に切り起こしによって作られたものであり、燃焼筒部10内に横方向にのみ開口する。より具体的に説明すると、空気噴射口31は切り起こし部分によって、燃焼筒部10側の面33と、他の3面34,35(他の一面は、作図上表れない)で覆われ、残る一面が開口している。そして当該開口36は、絞り板30の平面に対して略平行に開いている。言い換えると、空気噴射口31は、燃焼筒部10の中心軸線に対して垂直方向の成分を持って燃焼筒部内に開口している。そして当該空気噴射口31の開口36は、いずれも円の接線方向を向いている。なお、従来技術の空気噴射口19は、「コ」の字の様に3方に切れ目があった切り起こしであったのに対し、本実施形態では、直線状の切れ目を設け、その直近部分を凹凸変形させたものであるともいえる。
【0032】
また本実施形態のバーナ−1では、図1の様にノズル収納外筒12に、二列に空気穴16a,16bが設けられている。そしてノズル収納筒7内の空隙部22内に仕切り板45が設けられ、空気穴16a,16bと空気噴射口31a,31bを連通する空気流通路41,42が形成されている。
より具体的に説明すると、仕切り板45は、テーパー状の部材であり、一端がノズル収納外筒12の内壁であって空気穴16a,16bの中間部分に接続されている。また仕切り板45の他端側は、絞り板30の裏面(燃料噴射ノズル側)であって空気噴射口31a,31bの中間部分に接続されている。その結果、ノズル収納内筒11の半円状の部位と、仕切り板45によって囲まれた空気流通路41が形成され、当該空気流通路41は、外部に開く空気穴16aと燃焼筒部10内に開口する空気噴射口31aとを連通する。また同様に絞り板30と仕切り板45によって囲まれた空気流通路42が形成され、当該空気流通路42は、外部に開く空気穴16bと燃焼筒部10内に開口する空気噴射口31bとを連通する。
【0033】
本実施形態のバーナ1を使用する際は、従来技術と同様に燃料ポンプを起動して燃料噴射ノズル8から燃料を噴射する。そして同時に送風機3を起動し、ハウジング2内に送風する。
【0034】
送風の一部は、ノズル収納内筒11に設けられた空気穴15からノズル収納内筒11内に入り、ノズル収納内筒11内にいわゆる一次空気が導入される。また送風の一部は、ノズル収納外筒12に設けられた空気穴16a,16bから空隙22に入る。ここで本実施形態のバーナ1では、空隙22内が仕切り板45によって仕切られ、絞り板30の内側の円周上に配列された空気噴射口31aと外側の円周上に配列された空気噴射口31bは、別々の空気流通路41,42を通る。そのため仕切り板45の位置を適宜設定して空気流通路41,42の幅を変更することにより、それぞれの列の空気噴射口31a,31bから噴射される空気の量に変化を持たせることができる。すなわち本実施形態のバーナ1では、空気穴16a,16bの数及び大きさ、空気噴射口31a,31bの数及び大きさに加え、空気流通路41,42の断面積等を変化させることにより、空気噴射口31a,31bから噴射される総空気量や噴射速度(単位面積当たりの空気量)を列ごとに変化させることができる。
【0035】
また仕切り板45は、前記した様にテーパー状の部材であり、燃焼筒部10の軸線に対して傾斜角度を持つ。そのため適度の噴出角度をもって空気噴射口31a,31bから空気を噴出させることもできる。
本実施形態のバーナ1では、空気噴射口31a,31bの開口角度に加え、空気流通路41,42の仕切り板45の傾斜角度を変化させることにより、空気噴射口31a,31bから噴射される空気の噴射角度を変化させることができるのである。
【0036】
例えば図2に示すバーナ1では、矢印の様に内側の列の空気噴射口31aと、外側の列の空気噴射口31bから噴射される空気の量、速度及び方向が適正に設定され、既燃焼ガスの渦が再循環流となり、火炎の上流側に供給される。また内側の列の空気噴射口31aから噴射される空気によって、燃料導入用開口21の近傍に強力な旋回流が形成され、燃料と空気との混合が促進される。
一方、外側の空気噴射口31bから噴射される空気によって形成される旋回流は、外側に形成される渦流を円滑に循環させる作用を持つ。
したがって本実施形態のバーナ1は、燃焼筒部10内に形成される内側の旋回流と外側の旋回流の状態を最適化することができ、これらが相まって排気ガス中の窒素酸化物の低減や騒音の抑制効果が期待できる。
【0037】
以上説明した実施形態では、空気噴射口31a,31bの形成方法は、前記した様な切り起こしによる方法の他、図2(c)の様に絞り板30に開口37を設け、当該開口37の上(他の図の位置関係では下となる)に溝39を有する方向付け部材38を重ねてもよい。また切り起こしの形状は、図2(d)の様なものでもよく、方向付け部材を重ねる構成においては図2(e)の様なものでもよい。
【0038】
また上記した実施形態では、主として空気流通路41,42の断面積を変化させることによって空気噴射口31a,31bから噴射される総空気量や噴射速度(単位面積当たりの空気量)を列ごとに変化させることができる旨を説明したが、これに加えて空気流通路41,42の長さを変化させることによっても総空気量や噴射速度を変化させることができる。空気流通路41,42の長さを変化させる場合は、バーナ1自体の外径が変化してしまうという不満はあるものの、空気が方向づけられる長さが増加するので、空気を特定の角度に向けて噴射させたい場合には推奨される。
【0039】
また上記した実施形態では、第一気流旋回器27に相当する部位に二つの空気流路を設けたが、段部25に設けられた第二気流旋回器26の部位に複数の空気流路を設けてもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明のバーナは、空気噴射口から空気を噴出させるための複数の空気通路が設けられている。そして空気通路によって空気を一定の方向に方向づけることも可能である。
そのため本発明のバーナは、燃焼筒内において強力な旋回流を発生させることが可能であり、安定して燃焼すると共に窒素酸化物の低減を図ることができる。
【0041】
また本発明のバーナでは、絞り部材に空気噴射口が設けられており、絞り部材の近傍で旋回流が発生するので、燃料が噴霧される部位の近傍の領域に局所的にスワール数の大きな旋回流を形成することが可能となる。そのため形成された局所的に強い旋回流によって燃料と空気の混合を促進させることが可能となり、排ガス中の窒素酸化物の低減効果が促進される効果がある。また燃料が噴霧される部位の近傍に強力な旋回流が形成されるので、当該部位に安定した再循環領域を形成することができ、火炎が安定する効果がある。
また、空気通路の幅や空気噴射口の数を調整することにより、空気噴射口から噴出する空気の量、旋回気流を調整することができる。
【0042】
また請求項2に記載のバーナは、空気噴射口は略接線方向にのみ開口するので、不要な方向に空気が洩れず、強力な旋回流を発生させることができる効果がある。
【0043】
また請求項3に記載のバーナでは、空気噴射口は、切り起こし構造によって形成されている。そのため本発明のバーナは、製造が簡単である。
【0044】
さらに請求項4に記載のバーナは、外形を大きくすることなく、複数の空気通路を形成させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のバーナのノズル収納筒及び燃焼筒部の斜視図である。
【図2】 図1のバーナの燃焼筒部をA方向から見た底面図及び空気噴射口の拡大断面図及びその変形例の拡大断面図である。
【図3】 本発明の実施形態のバーナのバーナ本体の断面図である。
【図4】 従来技術のガンタイプバーナの周辺部材を含めた正面断面図である。
【図5】 図4のガンタイプバーナのバーナ本体の断面図である。
【図6】 図5のガンタイプバーナをA方向から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 バーナ
3 送風機
7 ノズル収納筒
10 燃焼筒部
22 燃料導入用開口
22 空隙部
23,24 空気穴
26 第二気流旋回器
30 絞り板
41,42 空気流路
45 仕切り板
Claims (4)
- 燃焼筒部と燃料噴射ノズルを有し、燃焼筒部は先端側が開放されていると共に燃焼筒部と燃料噴射ノズルとの境界部分には燃料導入用開口が設けられ、さらに燃焼筒部と燃料噴射ノズルとの境界部分には燃料導入用開口と燃焼筒部内に空気を導入する複数の空気噴射口が設けられた絞り部材が設けられ、燃料噴射ノズルから噴射された燃料が燃料導入用開口から燃焼筒部内に導入され、空気噴射口から導入された空気と混合されて燃焼筒部内で燃焼するバーナにおいて、空気噴射口は燃料導入用開口に対して複数の円周列を形成するように配置され、前記複数の空気噴射口から空気を噴出させるための空気通路が円周列別に設けられていることを特徴とするバーナ。
- 空気噴射口は略接線方向にのみ開口することを特徴とする請求項1に記載のバーナ。
- 空気噴射口は、絞り部材から切り起こした構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載のバーナ。
- 燃料噴射ノズルを内蔵したノズル収納筒を有し、ノズル収納筒の外周部に開口が設けられ、ノズル収納筒の内部に前記開口と、空気噴射口を連通する空気通路が設けられていることを特徴とするバーナ請求項1乃至3のいずれかに記載のバーナ。
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