JP4136479B2 - 液体吐出装置及び液体吐出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット法を利用した液体吐出装置の溶液吐出部の不良ノズル情報を記録管理し、不良ノズルを使って印字することがなく、また不良ノズルを保持するマルチノズルヘッド(以降「ヘッド」と略す場合がある)を使用しても正常に印字可能な装置および媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット装置において印字ヘッドは、不吐出(印字不良)があれば、回復(クリーニング)処理を数回繰り返し溶液の固着、汚染部を排除して再度印字して印字不良が見られれば当該ヘッドの不良として新規のものと交換するか、不吐出(印字不良)の原因となるノズルのかわりに代替ノズルを使って正常に印字できるようにするシステムが一般的な方法であった。そのため、印字操作ごとに印字をする前にヘッドの検査のために予備印字テストを実施しなければならず、不吐出の状況によっては、不良ノズルを使わず代替ノズルを使うように印字データを作りなおすことも必要になるため印字効率が悪いと指摘があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、印字操作ごとに予備吐出検査を行う繁雑さを解消し、更に、吐出不良のノズルがある場合には、それを使用しなくても所望とする画像の媒体上での形成が可能である液体吐出装置および液体吐出方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる液体吐出装置は、基板上の異なる位置に、異なるプローブを含む液滴をそれぞれ吐出して配置されたプローブアレイを製造するための液体吐出装置であって、
前記液体吐出装置は、異なるプローブを含む液滴を吐出可能なノズルの複数がマトリックスに配置された吐出面を有するマルチノズルヘッドと、
基板上に液滴を吐出する前に該当する不良ノズルの場所を特定するために、マルチノズルヘッドの不良ノズルのマトリックス位置に関する情報を記憶するメモリから該情報を読みこむ読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた不良ノズルのマトリックス位置に基づいて前記不良ノズルからの吐出を除いた描画画像を形成する手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた不良ノズルのマトリックス位置に基づいて前記描画画像における未吐出の位置に、該不良ノズルの代替となる代替ノズルを指定して、該ノズルより不良ノズルの供給位置に液滴を供給する2回目の描画を制御する手段と、
を有することを特徴とする。
【0005】
本発明にかかる液体吐出方法は、基板上の異なる位置に、異なるプローブを含む液滴をそれぞれ吐出して配置されたプローブアレイを製造するための液体吐出方法であって、
異なるプローブを含む液滴を吐出可能な複数のノズルがマトリックスに配置された吐出面を有するマルチノズルヘッドと、基板上に液滴を吐出する前に該当する不良ノズルの場所を特定するために、マルチノズルヘッドの不良ノズルのマトリックス位置に関する情報を記憶するメモリから該情報を読みこむ読み取り手段と、を用い、
前記読み取り手段によって読み取られた不良ノズルのマトリックス位置に基づいて前記不良ノズルからの吐出を除いた描画画像を形成する工程と、
前記読み取り手段によって読み取られた不良ノズルのマトリックス位置に基づいて前記描画画像における未吐出の位置に、該不良ノズルの代替となる代替ノズルを指定して、該ノズルより不良ノズルの供給位置に液滴を供給する2回目の描画を行う工程と、
を有することを特徴とする。
【0006】
メモリを有する不揮発性の記憶手段は、ヘッド、液体吐出装置の製造装置本体またはコントロール装置に組み込まれており、常時更新可能でかつヘッド単位で管理し情報を変更することができるようにすることが好ましい。また、不揮発性の記憶手段のメモリには、ノズルの位置、ノズルの利用の可否、代替ノズルの有無を更に記録可能であり、不揮発性メモリに記録する情報はヘッドの出荷検査時のテスト印字過程で個々のノズルの吐出性能試験を実行して得られるものとすることができる。
【0007】
本発明は、従来の方法のようにヘッドの性能を検査するために毎回印字する前にテスト印字することを止めて、不良ノズルを特定したらその情報を次回以降の印字に活用するものである。使うヘッドによっては、出荷時にすでに不良ノズルを保持するものもあり、不良ノズルの代わりのノズル(以後代替ノズルという)を使えば使用に耐えられるが、一方で、毎回予備テスト印字を実行しそのたびに印字データを作り変える手間とコストが生じ、かかる工程は無視できない課題になっていた。本発明はかかる課題を解決するものである。
【0008】
本発明の一態様は、インクジェット方式の液体吐出装置において印字不良を生じるヘッドのノズル情報をヘッド内、液体吐出装置本体内またはPCで構成し得るコントロール装置内にある不揮発性のメモリ、たとえばEEPROMに保存し、ヘッドの出荷時にノズルの検査工程で調べられた個々のノズルの性能評価情報を蓄積することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の他の態様は、液体吐出装置に装着するヘッドは単体ごとにその性能を評価される手段をもち、必ずヘッドの出荷前に検査される工程をもつ。本発明の液体吐出装置には、例えば、マルチノズルヘッドの場合、個々のノズルに対して印字の良否を判定しその全情報を前記EEPROMに記憶する手段をもち、通常印刷時には、液体吐出装置にデータを送り制御コードを生成するPCはこのEEPROMのノズル性能評価情報を確認する手段をもち、印字前に、ノズル不良情報から生成されるマスク画像と印字する画像とのAND情報から不良ノズルを使わない第一の画像生成手段と、不良ノズルを使わないようにマスクされた画像をビットシフトする第二の画像生成手段と、シフトされた分のピッチに相当する印字開始位置などを印字制御コードに修正を加える制御コード修正手段とから、第一の画像と第二の画像とを重ね合わせて印字することを特徴とする液体吐出装置が含まれる。
【0010】
不揮発性メモリ(EEPROM)は、へッドまたは液体吐出装置本体またはパーソナルコンピューター(PC)にあるものとし、かつ、ヘッド固有の情報を記録するために情報が常に搭載したヘッドのものになるように識別手段を有することも特徴とする。通常、ヘッドにEEPROMを搭載し、PC・液体吐出装置側と通信することでヘッド固有の情報を常時取り入れる手段をもつことが自然であるが、ヘッドに識別子をつけてヘッドと異なる場所にEEPROMを設けて対応関係を結合できればその手法は問わない。
【0011】
以下、本発明に用いるのに好適なインクジェット方式による液体吐出装置などについて説明する。
【0012】
(インクジェット液体吐出装置)
図1は、本発明の実施例を実現するための液体吐出装置の概観図である。
【0013】
液体吐出装置本体100には、供給システムとして吐出する溶液のリザーバ102と溶液を吐出するヘッド101、吐出された液滴を定着させる図示しない媒体を固定するステージ106によって構成され、電源スイッチ107により初期化されたシステムは、吐出ヘッド101をガードレール104に沿って左右に駆動し、ステージ106をガードレール105に沿って前後に駆動することを可能にし、描画対象のパターンと駆動系情報、例えば、ヘッド・ステージの駆動ピッチ、速度、吐出開始位置の情報は、コントロール装置であるPCに接続されたケーブル103によって、送受信される。溶液の供給システムは直接、図示しないシリンジ等を使ってリザーバ102に注入しても、図示しない着脱式のタンクを吐出ヘッドに装着して吸引してもよく本発明の本質に係るところではない。
【0014】
図2は、液滴を吐出するノズル(噴射部)の断面図である。
【0015】
ヘッドの液体吐出面の噴射口(ノズル)のひとつを拡大してみた断面構造図である。ガラス基板200およびシリコン基板201等に囲まれて、溶液を供給するリザーバ202と、溶液をノズルに供給する供給口203、溶液をノズルまで誘導する流路204と、吐出部位であるノズルには、溶液を加熱するヒータ207と過熱によって生成された泡205によって飛翔する液滴206を図示している。ヒータは、蓄熱層209と保護膜208によって覆われ保護されている。
【0016】
これは、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0017】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、溶液が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した溶液内の気泡を形成できるので有効である。
【0018】
この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して溶液を吐出させて、少なくとも1つの液滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液滴の吐出が達成でき、より好ましい。
【0019】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0020】
上記実施形態では、シリアル型のインクジェットプリンタ特に、電気熱変換体(ヒータ)を例に挙げて説明したが、本発明は記録ヘッドが交換可能な記録装置であれば、これ以外の方式に従って記録を行う記録装置にも広く適用できる。
【0021】
図3は、本発明で機能するブロック図である。液体吐出装置は、PC315、PCIBOX300と図示しないインタフェースおよび図示しないコントロール用ソフトウェアを含むPCエリアと、カートリッジ用モータドライバ301、ステージ用モータドライバ304、ヘッド中継PCB302と電源系統を含む中継エリアと、液体吐出装置本体であるカートリッジ310、ステージの搭載された定盤314で構成される装置本体エリアからなる。カートリッジ310は、ヘッド308、ヘッド別アダプタPCB307、カートリッジを駆動するリニアモータ306、エンコーダ305、それに、本発明の主要部である不揮発性メモリ(EEPROM)309から構成され、また、定盤314にはステージ311が搭載され、ステージを駆動するリニアモータ312、エンコーダ313がある。
【0022】
(吐出ヘッドの印字不良情報を記録する不揮発性メモリ)
吐出ヘッドの内部回路に不揮発性メモリ(ここでは以後EEPROMとする)を搭載し、メモリには、ヘッドの吐出性能に関するパラメータを保存し最適なパフォーマンスを実施できるようにヘッドの出荷時に記録している。ここでは、吐出不良箇所を該当するノズル場所を指定する情報をこのEEPROMの空き領域に保存し、以降、不具合のあるノズルを使用しないように制御プログラムに該情報を提供できるようにする。一例として1024ノズルヘッドの場合、EEPROMに128バイトの空き領域があれば、吐出正常ビット1、吐出不良0を記録できる。
【0023】
図4は、EEPROMのメモリ図である。全サイズ2kバイトのメモリであり、表の左端には16進数で0x10バイトおきの番地を、表の上端には番地の一桁目を記している。ヘッドの特性データに係るパラメータを0番地〜0x77F番地に、前記吐出不良箇所のノズル情報、ノズル評価データに係るパラメータを0x780〜0x800番地に記録する。正常/異常ノズルをビットの1/0で記録する。図4では、全てのノズルが正常であることを0xFFで記録されている。
【0024】
【実施例】
本実施例では、プローブを石英ガラス基板に吐出し固定するマイクロアレイ製造装置に関しては、特開平11−187900号公報記載のプローブの固相へのスポッティング方法に従う。ヘッドは、吐出噴射口(ノズル)単位で液種の異なる1024ノズル1024液種吐出のマルチノズルヘッドとする。図5は32行x32列のマトリックスノズルヘッドの噴射口(ノズル)501側の平面図であり、各ノズルへの溶液の供給部は溶液の貯蔵槽(リザーバ)または、着脱式のタンクで、図示しない反対の面に設定されている。噴射口(ノズル)501側の吐出面500には、微細な1024本の噴射口(ノズル)501がマトリックスに配列されている。図5のようにX-Yの2次元軸を考え、各噴射口(ノズル)の座標を(X,Y)として記述する。
【0025】
ヘッドの電子回路部には、ヘッドの特性データを記録するEEPROMを搭載し、前述した図4のようにデータを区分けし、吐出噴射口(ノズル)の吐出不良の有無を記録するエリアを設けている。ここは、図5の吐出噴射口(ノズル)のマトリックスを(0,0)(1,0)(2,0)・・・(0,1)(1,1)・・(29,31)(30,31)(31,31)の順に図4のEEPROMエリアの0x780〜0x800番地に記録する。ただし記録の順番、構成は特定のものに限定するものではなく、1対1の対応関係があればその手法は問わない。
【0026】
ヘッドの特性データは、通常ヘッドの出荷検査時に性能試験の過程で調査され前記EEPROMに記録するが、液滴噴射部の不良情報はこのときに1024本のノズル検査を実施し、液滴を噴出しない部位のビットを0としてマスクし所定のEEPROMの番地に記録する。
【0027】
マイクロアレイ製造装置で液体吐出に使うヘッドとして要求される性能は、高密度に高品位(高精度)にプローブのスポットを吐出させ基板に固定させることであり、1スポットあたり1種のプローブを固定させる上で該当するノズルが吐出不良であることはそれが1スポットであってもマイクロアレイ媒体の欠陥品を作製することになる。すなわち、マイクロアレイを構成するプローブのスポット数、スポット配置、スポット解像度によっては、対応ノズルの不吐検査を実施した後に変更を余儀なくされるかヘッド自体を新規に交換する必要があった。これは、マイクロアレイ製造工程において効率面で、ノズル不良に対処する検査工程のやり直し、描画データの変更、ヘッドの交換等の時間ロスを生じ、また、コスト面でも吐出用溶液の使用量、高品質ヘッドの生産量、人件費等の増大の主要因となった。
【0028】
本発明は、ごく少数のノズル不良がある吐出ヘッドであっても所望のプローブを所望の位置に所望の解像度で高品位にスポットしたマイクロアレイ媒体の製造を目的とし、予めヘッドの特性試験で取得した全ての噴射口(ノズル)の吐出性能において、液滴の吐出可能なものと吐出不能なものとを選り分けし吐出ヘッドの電子回路部にあるEEPROMにデータを保存する。図6は、吐出ヘッドの集荷検査時における吐出性能試験のフローチャートである。6−1は、新規の吐出ヘッドを装着し液体吐出装置を初期化するプロセスであり、ヘッド固有の特性パラメータをロードし、そのヘッドでの描画を最適化する前処理もこれに含む。6−2は、描画データ生成・転送装置(通常PC)から吐出性能を検査するパターンを転送し1024ノズル(32行x32列マトリックス)全てについて吐出テストを行う。このとき使用する溶液は本印字用と同等のものが望ましいが高価な場合、粘性・表面張力・PHをはじめとする物性値の同じ安価な代替溶液にしてもよい。図5のように構成された1024ノズルの32x32マトリックスヘッドをX-Y方向に100μmピッチでずらし印字することで1ノズルあたり複数回数吐出を繰り返し、複数イベントでの差異を見ることができる。液滴の吐出先の媒体、その結果をスキャンする装置・方法は、本発明を制限するものではない。6−3は、ヘッドのEEPROMに吐出ノズルの評価結果を書き込むプロセスである。
【0029】
図7は、前述の吐出性能試験の描画結果を示した描画媒体の簡略図である。上図は、媒体700に前記1024ノズルのヘッドで一回だけ全ノズルの吐出した結果で、スポット数は1024、ピッチは噴射口(ノズル)のピッチの1.6mmになる。これを、100μmごとにX-Y方向にスライドし16回描画を繰り返すことで、下図のように拡大すると、同一噴射口(ノズル)で16x16の100μmピッチのスポット観察することができる。これらの256スポット全てが正常に吐出できている場合に吐出正常なノズルとして前記のEEPROMの対応する番地のビットに1を、不良スポットが含まれていたら該当する番地のビットを0にする。
【0030】
図8はヘッドの吐出ノズル評価結果を書き込むEEPROM領域と対応する噴射口(ノズル)との対応関係を明示した簡略図である。吐出不良ノズルと判定できる該当ビットを0とする。ここでは、(1,27)、(1,28)、(1,30)、(2,28)、(5,1)、(6,3)、(7,3)、(29,28)、(30,0)、(30,1)、(30,28)、(31,1)に配置する噴射口(ノズル)を不良ノズルと判定し、下表のようにEEPROMの対応番地に0値が書き込まれている。
【0031】
図9は、マイクロアレイ製造装置において液滴を吐出する描画工程を示したフローチャートである。9−1では、製造するマイクロアレイ製造用ガラス基板を描画装置のステージに設置し吐出する溶液を供給槽に注入するプロセスである。9−2は、描画を指示する制御コードを生成するPCと前記のEEPROMとの通信プロトコルを実行するプロセスである。9−3は、このとき不良ノズルの有無によって各々のマスク画像生成プログラムを呼び出す分岐プロセスである。9−4は、PCで取得したヘッドの吐出性能データを使ってマスク画像を作成するプロセスである。9−5は、吐出不良ノズルがなかった場合に全ビット1のマスク画像(マスクしない画像)を作成するプロセスである。9−6は、9−4、9−5で作られたマスク画像と描画する本画像とをAND処理することによって、1回目にヘッドで正常に描画することができる最大の画像パターンを作るプロセスである。9−7は、マスク画像をX-Y方向に1ビットずつシフトするプロセスで、9−8は、元のマスク画像とORすることで不良ノズルと一致しないパターン作成し9−9でOR結果が全て1になるまで検索するプロセスを示す。9−10では、作成した最終シフト画像をビット反転することで、未吐出の画像だけを代替ノズルで2回目に吐出できるように加工するプロセスである。9−11は、9−6で作成した画像パターンを描画するプロセスを9−12では9−10で作成した画像パターンをシフトしたピッチ分だけ描画開始位置を変更するプロセスである。9−13は、9−10で作成した残りの画像パターンを9−12で変更した描画制御用コードを変更することで2回目の描画で一枚の画像に重ね合わせて描画するプロセスである。9−14は、描画を完了し液体吐出装置の後プロセスとPCへ描画が完了したことを伝達し、画像データの転送を終結するプロセスである。
【0032】
前述してきたように、液体吐出装置のヘッドの噴射口(ノズル)の吐出不良を予めのテストパターンで調査しEEPROMに記録しておくことで、描画するたびにノズル検査を実施する必要がなくなることで、溶液の消費量を減少させ媒体の製造工程を短縮することができる。特に、ノズル別に供給する溶液が異なる多ノズルヘッドの場合、全ノズルを不良なく生産することは現実的ではなくコストも増大するため、未使用のノズルを多く抱えるヘッドの場合、不良ノズルへ供給する予定であった溶液を他の余剰ノズルに供給し、元画像を個々のヘッドの不良ノズル情報でマスクし複数のフレームに分けて合成することはヘッドの生産性を向上することにもなる。
【0033】
【発明の効果】
液体吐出装置において、一部吐出不良を生じる噴射口(ノズル)を保持するマルチノズルヘッドにおいて、不良部を特定する位置情報を、予め不揮発性メモリ(EEPROM)に記録しておき、本吐出時には、このノズル不吐情報から正常に利用可能な噴射口(ノズル)を使った描画データと別途不良噴射口(ノズル)を代替した噴射口(ノズル)を使った描画データとに振り分けを行い、完成度の低いヘッドであっても液体吐出装置として問題なく使用に耐えられる効果がある。また、毎回ノズルの検査用のテストを行うこともなく溶液の使用量を減らし作製する媒体のコストダウンとヘッドの歩留まりを相対的に上げることができるのも効果として無視できない。
【図面の簡単な説明】
【図1】液体吐出装置の概観図である。
【図2】液体吐出ノズルの断面構造図である。
【図3】液体吐出装置のブロック図である。
【図4】不揮発性メモリ(EEPROM)のノズル不良データ記録である。
【図5】マルチノズルヘッドの吐出面のノズル列を図示した説明図である。
【図6】吐出ヘッドの集荷検査時における吐出性能試験のフローチャートである。
【図7】ノズル検査パターンの2次元方向の吐出結果イメージ図である。
【図8】吐出不良ノズルとその対応するEEPROM領域を示した簡略図である。
【図9】マイクロアレイ製造装置の媒体への描画工程を示したフローチャートである。
【符号の説明】
100 液体吐出装置本体
101 吐出ヘッド
102 溶液供給リザーバ(タンク)
103 コントロール装置(PC)との通信ケーブル
104 ヘッドの駆動方向ガイドレール
105 ステージ駆動方向ガイドレール
106 ステージ・描画媒体設置テーブル
107 電源スイッチ
200 ガラス基板
201 シリコン基板
202 リザーバ(液の供給タンク)
203 液の供給口
204 液の流路
205 泡(バブル)
206 液滴
207 ヒータ
208 保護膜
209 蓄熱層
300 PCI BOX (プリントコントロールPCB・ヘッドドライバPCB・シリアルインターフェース)
301 カートリッジ用モータドライバ
302 ヘッド中継PCB
303 電源
304 ステージ用モータドライバ
305 エンコーダ
306 カートリッジリニアモータ
307 ヘッド別アダプタPCB
308 ヘッド
309 EEPROM
310 カートリッジ
320 媒体吸着用ステージ
321 ステージリニアモータ
313 エンコーダ
314 定盤
315 PC
500 吐出面(オリフィス面)
501 32×32に配列された噴射口(ノズル)
700 吐出ノズルの評価用テストパターンの描画
701 吐出ノズルの評価用テストパターンの描画における一部拡大図
Claims (6)
- 基板上の異なる位置に、異なるプローブを含む液滴をそれぞれ吐出して配置されたプローブアレイを製造するための液体吐出装置であって、
前記液体吐出装置は、異なるプローブを含む液滴を吐出可能なノズルの複数がマトリックスに配置された吐出面を有するマルチノズルヘッドと、
基板上に液滴を吐出する前に該当する不良ノズルの場所を特定するために、マルチノズルヘッドの不良ノズルのマトリックス位置に関する情報を記憶するメモリから該情報を読みこむ読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた不良ノズルのマトリックス位置に基づいて前記不良ノズルからの吐出を除いた描画画像を形成する手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた不良ノズルのマトリックス位置に基づいて前記描画画像における未吐出の位置に、該不良ノズルの代替となる代替ノズルを指定して、該ノズルより不良ノズルの供給位置に液滴を供給する2回目の描画を制御する手段と、
を有することを特徴とする液体吐出装置。 - 前記メモリは、前記マルチノズルヘッドまたは前記液体吐出装置に組み込まれており、常時更新可能でかつマルチノズルヘッド単位で管理し情報を変更することができる請求項1の液体吐出装置。
- 前記メモリには、ノズルの位置、ノズルの利用の可否、代替ノズルの有無を更に記録可能であり、さらに前記マルチノズルヘッドの出荷検査時のテスト印字過程で個々のノズルの吐出性能試験を実行して得られる情報が保持されている請求項1または2に記載の液体吐出装置。
- 基板上の異なる位置に、異なるプローブを含む液滴をそれぞれ吐出して配置されたプローブアレイを製造するための液体吐出方法であって、
異なるプローブを含む液滴を吐出可能な複数のノズルがマトリックスに配置された吐出面を有するマルチノズルヘッドと、基板上に液滴を吐出する前に該当する不良ノズルの場所を特定するために、マルチノズルヘッドの不良ノズルのマトリックス位置に関する情報を記憶するメモリから該情報を読みこむ読み取り手段と、を用い、
前記読み取り手段によって読み取られた不良ノズルのマトリックス位置に基づいて前記不良ノズルからの吐出を除いた描画画像を形成する工程と、
前記読み取り手段によって読み取られた不良ノズルのマトリックス位置に基づいて前記描画画像における未吐出の位置に、該不良ノズルの代替となる代替ノズルを指定して、該ノズルより不良ノズルの供給位置に液滴を供給する2回目の描画を行う工程と、
を有することを特徴とする液体吐出方法。 - 前記メモリは、前記マルチノズルヘッドまたは前記液体吐出装置に組み込まれており、常時更新可能でかつマルチノズルヘッド単位で管理し情報を変更することができる請求項4の液体吐出方法。
- 前記メモリには、ノズルの位置、ノズルの利用の可否、代替ノズルの有無を更に記録可能であり、さらにマルチノズルヘッドの出荷検査時のテスト印字過程で個々のノズルの吐出性能試験を実行して得られる情報が保持されている請求項4または5に記載の液体吐出方法。
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