JP4136575B2 - 取水構造物および取水構造物の構築方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、取水構造物および取水構造物の構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水道施設や発電所、工場等などで用いるための水を、河川や海から取得している。図4は従来の取水装置101の断面図を示す。図4示すように、従来の取水装置101は、河床や海底などの水底105に、有孔管107を設置し、その周りを砕石等の濾過材113、濾過材115、濾過材117によって取り囲む構造としている。有孔管107では、管109に複数の孔111が設けられる。濾過材113、濾過材115、濾過材117の粒径は、有孔管107から遠ざかるにつれて小さくするのが一般的である。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−54183
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、河床や海を掘削して濾過材である砕石や有孔管を埋め込むためには、仮締め切りなどをして設置場所をドライの状態にする必要がある。また、設置場所の底面および側面をできるだけ平坦にするため、手間のかかる均し作業が必要である。さらに、有孔管の周りに砕石を充填する作業や、有孔管の目詰まりを解消するためのメンテナンス作業に、多大な労力を必要とする。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、短い工期で構築でき、有孔管の目詰まり防止のためのメンテナンスを短期間で経済的に行うことができる取水構造物および取水構造物の構築方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための第1の発明は、水底に設けられた管と、前記管の周囲に設置された、中詰材を有する複数の網袋と、を具備する取水構造物であって、前記水底に設けられた、上面が開放された箱をさらに具備し、前記管の所定の部分および前記網袋が、前記箱の内部に配置されることを特徴とする取水構造物である。
【0007】
管は、網袋で囲まれた部分に、複数の孔を有する。複数の網袋は、例えば、管から遠くに配置されるものほど、中詰材の粒径を大きくする。複数の網袋は、連結してもよい。中詰材には、砕石や、所要水質を確保できるコンクリートガラ等を用いる。
【0008】
網袋と、管の所定の部分、すなわち網袋で囲まれた部分は、箱の内部に配置される。箱は、例えばプレキャストコンクリート製とする。箱は、上端部が水底より高い位置になるように水底に埋め込まれる。箱の上面には、開閉可能な蓋を設けてもよい。蓋は、孔などが設けられた透水性のあるものを用い、閉鎖時にも箱内に所要量の水が流入するようにする。
【0009】
第1の発明では、水は、中詰材を有する網袋によって濾過され、孔を介して管内に到達する。
【0012】
第2の発明は、上面が開放された箱に、所定の部分が前記箱の内部に配置されるように有孔管を設置する工程と、前記箱の内部に、中詰材を有する複数の網袋を設置する工程と、掘削された水底に、前記箱を設置する工程と、を具備することを特徴とする取水構造物の構築方法である。
【0014】
第2の発明で用いられる有孔管は、所定の部分、すなわち網袋に囲まれた部分に、複数の孔を有する。複数の網袋は、例えば、管から遠くに配置されるものほど、中詰材の粒径を大きくする。複数の網袋は、連結してもよい。中詰材には、砕石や、所要水質を確保できるコンクリートガラ等を用いる。
【0015】
第2、第3の発明で用いられる箱は、例えばプレキャストコンクリート製とする。箱は、上端部が水底より高い位置になるように水底に埋め込まれる。また、箱の上面には、開閉可能で透水性のある蓋を設けてもよい。
【0018】
第2の発明では、上面が開放された箱に、所定の部分が箱の内部に配置されるように有孔管を設置する。そして、箱の内部に、中詰材を有する複数の網袋を設置する。その後、有孔管と網袋とが設置された箱を、掘削された水底に設置する。複数の網袋は、有孔管の周囲にされる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。図1、図2は、取水構造物1の断面図である。図2は、図1のA−Aによる断面図、図1は、図2のB−Bによる断面図である。
【0020】
図1、図2に示すように、取水構造物1は、箱7、有孔管9、濾過材15、蓋17等で構成される。取水構造物1を構築するには、まず、水底5を掘削し、箱7を沈設する。水底5とは、海底、河床、湖底等である。箱7は、例えば長方形状の底面3の周囲に、側面4が一体化されたものである。箱7の上面は開放される。箱7は、例えば、鉄筋コンクリート製のプレキャスト部材とする。
【0021】
箱7を設置する際には、上端部を水底5より高い位置に配置する。箱7の上端部を水底5より高い位置にすることで、余分な砂やシルトが箱7の内部に混入することを防ぐことができる。
【0022】
次に、水底5に設置された箱7の側面4aを貫通させて、有孔管9を設置する。有孔管9は、箱7の内部に配置される部分の管11に、複数の孔13を有する。箱7の外部に配置される部分の管11には、孔は設けられない。管11は、水中で腐食しない材質とする。
【0023】
そして、箱7の内部の有孔管9の周囲に、濾過材15を敷設する。濾過材15は、1つずつ設置するか、または、複数の濾過材15を連結したものを設置する。
【0024】
図3は、濾過材15の立面図である。図3に示すように、濾過材15は、網袋21と中詰材23とで構成される。網袋21は、中詰材23の重量に耐えられる強度を有し、水中で腐食しない材質とする。中詰材23には、砕石や、所要水質を確保できるコンクリートガラ等を用いる。中詰材23の粒径は、有孔管9から遠ざかるにつれて大きくするのが望ましい。
【0025】
さらに、箱7の上面に蓋17を設置して、取水構造物1を完成する。蓋17は、開閉可能で、複数の孔19を有する。孔19の大きさや数量は、所要の流量の水が孔19を介して水中から箱7内に流入するように設定する。蓋17は、水中で腐食しない材質とする。
【0026】
取水構造物1のメンテナンスを行う際には、有孔管9から箱7内へ水を流出させる逆洗を行う。有孔管9の孔13の目詰まりにより、逆洗ができなくなった場合には、クレーン等(図示せず)を用いて濾過材15を水中から取り出し、有孔管9および濾過材15を洗浄する。そして、洗浄した濾過材15を再び箱7内に設置する。
【0027】
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の構成の取水構造物1を、第1の実施の形態とは異なる手順で構築する。
【0028】
第2の実施の形態では、まず、水上や陸上の作業場で、箱7に有孔管9を設置する。箱7、有孔管9の形状や材質は、第1の実施の形態と同様である。有孔管9は、端部付近が箱7の内部に配置されるように、箱7の側面4aを貫通して設置される。
【0029】
そして、箱7の内部に濾過材15を設置し、箱7の上端に、開閉可能で孔19を有する蓋17を設置する。蓋17の形状や材質、濾過材15の構成は、第1の実施の形態と同様である。濾過材15の中詰材23(図3)の粒径は、有孔管9から遠ざかるにつれて大きくするのが望ましい。
【0030】
次に、あらかじめ掘削しておいた水底5に、有孔管9と濾過材15と蓋17とが設置された箱7を、図1、図2に示すように沈設し、取水構造物1を完成する。箱7を設置する際には、上端部を水底5より高い位置に配置する。箱7の上端部を水底5より高い位置にすることで、余分な砂やシルトが箱7の内部に混入することを防ぐことができる。取水構造物1のメンテナンスは、第1の実施の形態と同様の方法で行う。
【0031】
このように、第1、第2の実施の形態では、箱7内に有孔管9と濾過材15を設置するので、有孔管9と濾過材15の設置精度が高くなり、安定した取水流量と取水水質が確保され、取水構造物1の品質が向上する。プレキャスト部材である箱7や濾過材15を用いることで、工数、工種が少なくなり、短期間で経済的に取水構造物1を構築できる。
【0032】
また、仮締め切り内作業がなく、人力作業が大きく軽減されるため、工事の安全性が高くなる。さらに、水底5の掘削規模が小さく、設置水域の水を濁らせる度合いが小さくなり、自然環境に与える負荷が小さくなる。取水構造物1は、中詰材23を有する網袋21を濾過材15として用いるので、濾過材15や有孔管9の洗浄が容易であり、メンテナンスの品質、費用、工期、安全、環境等の面で、従来の取水装置101(図4)より優れている。
【0033】
なお、第1、第2の実施の形態では、箱7を鉄筋コンクリート製としたが、箱7の材質はこれに限らず、水中で腐食しない材質であれば良い。また、蓋17は設置しなくてもよい。さらに、図1、図2では、箱7を1つだけ図示したが、隣接する箱7を連結できるようにしておき、複数の箱7を連結して取水構造物を形成してもよい。
【0034】
第1、第2の実施の形態では、取水構造物1を、箱7、有孔管9、濾過材15、蓋17等で構成したが、箱7を設置せず、有孔管9と濾過材15で取水構造物を構成してもよい。この場合、水底5を掘削した後、箱7を設置せずに、有孔管9と濾過材15を設置する。有孔管9、濾過材15は、第1、第2の実施の形態と同様のものを用いる。
【0035】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、短い工期で構築でき、有孔管の目詰まり防止のためのメンテナンスを短期間で経済的に行うことができる取水構造物および取水構造物の構築方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】取水構造物1の断面図
【図2】取水構造物1の断面図
【図3】濾過材15の立面図
【図4】従来の取水装置101の断面図
【符号の説明】
1………取水構造物
5………水底
7………箱
9………有孔管
13、19………孔
15………濾過材
17………蓋
21………網袋
23………中詰材
Claims (5)
- 水底に設けられた管と、前記管の周囲に設置された、中詰材を有する複数の網袋と、を具備する取水構造物であって、
前記水底に設けられた、上面が開放された箱をさらに具備し、
前記管の所定の部分および前記網袋が、前記箱の内部に配置されることを特徴とする取水構造物。 - 前記箱の上面に、開閉可能で透水性のある蓋をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の取水構造物。
- 前記箱は、上端部が前記水底より高い位置になるように前記水底に埋め込まれることを特徴とする請求項1記載の取水構造物。
- 前記箱がプレキャストコンクリート製であることを特徴とする請求項1記載の取水構造物。
- 上面が開放された箱に、所定の部分が前記箱の内部に配置されるように有孔管を設置する工程と、
前記箱の内部に、中詰材を有する複数の網袋を設置する工程と、
掘削された水底に、前記箱を設置する工程と、
を具備することを特徴とする取水構造物の構築方法。
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| JP2002285909A JP4136575B2 (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 取水構造物および取水構造物の構築方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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