JP4142103B2 - 手術用切開ドレープ - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、外科手術に使用するのに適切な切開ドレープに関する。
発明の背景
多くの今日の外科手術は、切開ドレープの使用を含む。切開材料は、通常透明なポリマーフィルムで片側に接着剤を伴い、次に剥離ライナで被覆される。切開材料の供給業者2社は、アメリカ合衆国ミネソタ州セントポールのミネソタマイニングアンドマニュファクチャリング社及びT.J.スミスアンドネフュー社である。切開材料の例は、米国特許第4,310,509号、第4,323,557号、第4,452,845号、再発行特許第31,886号及び再発行特第31,887号に見られる。
最も一般的には、切開材料はタオルまたは手術ドレープに接続して使用され、手術域をできるだけ清潔且つ無菌に維持し、感染の危険を低下する助けをする。ひとたび患者の手術域がスクラブされ、抗菌剤で処理されると、手術域は、無菌タオルと、予想される切開の大きさよりも大きいサイズの窓部を有する手術ドレープとを使用して、四角く区切られる。次いで切開材料を使用して、タオルまたは手術ドレープの窓部またはメーンシートによって露出されたままになっている患者の皮膚の全部または一部を被覆する。
切開材料を使用する1つの目的は、微生物及びバクテリアが切開部位に入り込むのを低減する助けをすることである。これは、皮膚を消毒しているにもかかわらず、孔は更なる微生物及びバクテリアを含んでおり、これらは、外科手術の間に皮膚が動いたりひきつったりするため、表面に入り込む可能性があるからである。皮膚を切開材料で被覆することによって、手術部位汚染が発生する率が低いことがわかった。
慣例として、使い捨て保護袋(例えば、ポリエチレン製)から無菌切開ドレープを取り出し、無菌のまま無菌野に運ぶ。ドレープは一般に小さくとも13×18cm(5×7インチ)であるが、通常40×30cm(16×12インチ)から90×120cm(36×48インチ)以上である。従来の手術ドレープは、抗菌フィルム切開材料からなり、フィルムと等しい大きさの1片のシリコーン塗布紙剥離ライナによって被覆されるため、接着剤が保護される。
一般的な慣用では、2人の人が手術台の両側に立ち、各々が無菌野におり、手には無菌手袋をはめている。一方の人がドレープのハンドル部を掴み(10〜15cmのフィルムのへりには接着剤がついていない)、他方の人が紙ライナを取り、それを下から引いて、接着剤を露出する。次いでドレープを患者の手術部位に貼り、次に伸ばして無菌タオルで患者の上に押す。大きいドレープの場合、3人以上の人が必要になることもある。
現在の切開ドレープは通常大きく、しわを作らず貼る最中にドレープ自体にくっつかずに患者に貼るのはやっかいである。上述のように、ドレープを貼るには通常2人または3人の人が必要であり、手術室人員に費用がかかり、病院のコストを上げる。従来の切開ドレープを貼ることは、当業者にとってもフラストレーションを引き起こす経験である。ドレープは薄く(皮膚の輪郭によく適合するように)、強力な感圧接着剤で皮膚に接着する。これらの2つの品質特性は、大きなサイズの切開ドレープで組み合わされると、貼るときにドレープにしわが寄ることになる。
外科医が清潔な手術切開をすることができるように、特に切開点に直接ドレープを貼った後は、切開ドレープにしわがあってはならない。ドレープにしわがあると、外科医は皮膚を見ることが困難になり(半透明性及び可視性が重要である)、より重要なことには、しわは皮膚上のバクテリアを含むべきではなく、含んではいけない。切開点で無菌表面を維持することは、手術創を感染から防ぐ助けをする。Hager, K.S.; Treston Aurand, J.著「心臓外科手術に使用された2つの皮膚プレップの比較(A Comparison of Two Skin Preps Used in Cardiac Surgical Procedures)」AORN Journal第62巻第3号1995年9月。
米国特許第4,513,739号、第4,598,004号、英国特許第2,131,299号も参照。これらは包帯の中央を最初に創傷にかけることを開示している。
発明の開示
本発明は、感染の機会を最小限にし、フィルムを通しての可視性を改良するように、しわのない状態で1人の人によって患者に効果的に貼ることができる切開ドレープを提供する。切開ドレープは、病院のコストのかかる領域の1つである手術室人員の利用を改善するように設計される。更に、手術用切開ドレープは、貼るのが容易で、患者の皮膚の様々な輪郭に適合する。更に、本発明の1つの態様は、無菌技術を使用して容易に貼れるようにドレープを折る方法である。
一般に、本発明の手術用切開ドレープは、対向する主表面と対向する側縁とを有する実質的に透明な可撓性のあるフィルムと、フィルムの主表面の一方の少なくとも一部の上にある感圧接着剤と、2つのライナとを具備する。各ライナはフィルムの対向する側縁から間隔をおいたハンドルと、ハンドルに接着されて接着剤の少なくとも一部を取り外し可能に被覆する本体部とを有する。各ライナの本体部は接着剤に沿ってハンドルから他方のライナから離れる方向に延在する。ドレープはフィルムの対向する側縁からハンドルへ向けて繰り返し折り重ねられるため、ハンドルを離して引くことによってドレープが開いて接着剤を露出することができる。
例えば、ドレープは、フィルムの対向する側縁から内側へドレープを巻くことによって、またはフィルムの対向する側縁から内側へドレープを扇子だたみにすることによって、繰り返し折り重ねることができる。
本発明は、複数ライナの切開ドレープを貼る方法も提供し、この方法は、
a)ハンドルの少なくとも一方を引いて、ライナの少なくとも一部を取り外して下にある接着剤を露出するステップと、
b)露出した接着剤部を患者の所望の位置に置くステップと、
c)すべてのライナのハンドルを同時にまたは順次に引いて下にある接着剤を露出するステップと、
d)切開ドレープが適切に貼られるまでステップc)によって露出した接着剤部を患者の上で伸ばすステップと、
を含む。
出願人は、2つ以上の剥離ライナ片を使用する本発明の切開ドレープが、1)ドレープを貼るのに必要な人数を低減することと(通常1人)、2)貼る間に発生するドレープのしわの量を低減することと、3)貼るときにドレープの接着剤部分が環境に露出する時間を低減することによって無菌慣行を改良することと、によって手術ドレープを貼ることを極めて容易にすることを発見した。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の実施例の平面図である。
図2は、図1に示した実施例の側面図である。
図3は、図1に示した実施例の、一部を折った平面図である。
図4は、図1に示した実施例の、実質的に折った状態の平面図である。
図5は、図1に示した実施例の、完全に折った状態の側面図である。
図6は、図5に示した実施例の、貼る直前に逆さまにした状態の側面図である。
図7〜9は、患者に貼る段階の第1の実施例の側面図である。
図10は、図9に示した実施例の斜視図である。
図11は、本発明の第2の実施例の平面図である。
図12は、図11の線12−12に沿って切った部分断面図であり、切開ドレープへのライナの接着を示す。
図13は、本発明の第3の実施例の平面図である。
図14は、本発明の第4の実施例の、一部を折った側面図である。
図15は、図14に示した実施例の、更に巻いたまたは折った側面図である。
図16は、図14に示した実施例の、梱包前に完全に折った側面図である。
図17は、本発明の第5の実施例の側面図であり、縮尺は一定ではない。
図18は、図17に示した実施例の、部分的に巻いた側面図である。
図19は、本発明の第6の実施例の平面図である。
図20は、図19に示した実施例の側面図であり、縮尺は一定ではない。
図21は、図19に示した実施例の、巻いた状態の側面図である。
図22は、本発明の第6の実施例の、部分的に開いた平面図である。
図23A〜Dは、本発明の手術切開ドレープの好適な折り方を示す。
図24は、ドレープ部分を扇子だたみにして巻く混合法を示す別の実施例の概略図である。
好適な実施例の詳細な説明
特に図1において、本発明の改良された切開ドレープ10は、例えば、幅(W)10〜100cm及び長さ(L)15〜120cmの略矩形構成で見られる。折る前の切開ドレープは、図1、2に例示されるが、複数の剥離ライナ16によって被覆される感圧接着剤9を有するフィルム21を含む。
各剥離ライナにはハンドル部14、15が設けられる。各剥離ライナ16は同一長さに示してあるが、ドレープの最終使用によりライナの長さは容易に変えることができる。しかし、ライナの長さは200%を超えて異ならないことが好ましく、100%を超えないことが好ましい。図1は、長手方向軸すなわちドレープの長さ方向に垂直な(すなわち、ドレープの長さ(L)に対する90度)ライナの間にあるスプリットに当接するライナ16を示すが、ライナの間にあるスプリットはドレープの長さ方向から約20〜90度のいずれの角度でもよいと理解される。更に、接着剤に接触するハンドルの縁は線状である必要はなく、正弦曲線でも他の配列でもよい。
フィルムの接着剤部9の外縁から任意のタブ17、18が延在する。タブ17、18は、接着剤で被覆されたり接着剤を塗布されたりしていないフィルム21の最も便利な拡張部である。タブ17、18は、外縁でドレープの幅(W)に沿って描かれているが、別の実施例では、タブ17、18は、外縁でドレープの長さ(L)方向に沿って位置してもよい。
あるいは、タブはフィルムに結合される別の材料から構成されてもよい。例えば、タブはフィルム21の対向する側縁12、13に結合されてもよく、プラスチックフィルム(例えば、ポリオレフィン、ポリエステルまたはポリアミド)、不織シート、ニット、織布、紙及びコート紙、及びこれらの材料の積層から形成されてもよい。
タブ17、18は、手で掴んで手術が完了したときに患者からドレープを取り除くのを容易にするように作用し、従って手術中はドレープに接着したままである。外科手術のじゃまをするのを防ぐために、タブ17、18は、高度に適合性のあるものであることが好ましい。しかし、タブ17、18は、より固い材料から形成されることにより、または接着剤で被覆されたり接着剤を塗布されたりしていないフィルムの拡張部へ強化ストリップ(例えば紙またはコート紙)を剥離可能に接着することによって、強固にすることもできる。そのような強化ストリップは、接着剤、穿孔または可剥性熱結合を使用して、フィルム拡張部へ剥離可能に接着することができる。
図1、2に示したドレープはタブ17、18を含むが、代わりに剥離ライナ16がタブ17、18として機能することもできる。この実施例において(図11、12に示す)、剥離ライナ16の少なくとも一部は、フィルムの接着剤部9からの分離後(下記に記載)、接着剤部9の各対向する縁で周縁端12、13に接着したままである。
ハンドル14、15は、貼る人の手袋をはめた手が殺菌していない患者の皮膚(無菌技術違反)に不注意に接触することから保護するために、幅(W’)が少なくとも5cmであることが好ましく、少なくとも7cmであることが更に好ましく、10cm以上であることが最も好ましい。これらのハンドルは、脚または腕を覆うことができるように、更に拡張することができる。この用途のために、ハンドル幅20〜30cmまたはそれ以上が好ましい。使用時にライナは肢のまわりに巻かれ、同等の張力で引き、ドレープの切開部を皮膚に貼る。ハンドル14、15は、剥離ライナ16の拡張部として示されるが、代わりに、接着剤でまたは熱によりまたは超音波によりまたは他の方法によって剥離ライナ16に結合される材料の別の片から製造することもできる。ハンドル同様タブ17、18も、代わりに、材料の別の片から製造して切開ドレープに結合することができる。
あるいは、ハンドルは、剥離ライナに結合される材料の別の片から製造することもできる。例えば、ハンドルは、紙、板紙、コート紙またはコート板紙、プラスチックまたはプラスチックコート紙から製造され、テープ、接着剤または熱結合(例えば、熱圧、超音波溶接等)によって剥離ライナに結合することができる。好適な紙は、坪量80〜400g/m2、好ましくは100〜300g/m2、最も好ましくは150〜225g/m2である。
図2に示すように、ハンドル14、15は、剥離ライナ14、15の拡張部であることが好ましく、それに強化ストリップ90または91がハンドル14、15の自由端に隣接して接着される。強化ストリップ90、91は、ハンドル14、15に結合することができ、図2に示されるようにハンドルを越えては延在しないか、または、ハンドルの自由端に結合されてハンドルを越えて延在してもよい。強化ストリップ90、91は、ドレープを貼る間にしわができないように保つ助けをする。
より適合性のあるハンドル及びライナで使用されるとき、すなわち、剛性を欠いたハンドル及びライナ、例えば、ASTM試験法D4032−92(円形ベンド手順によるファブリックの剛性の標準試験法)によって試験されたときに約20N未満の剛性を有するハンドル及びライナ、特に約10N未満の剛性を有するハンドル及びライナでは、強化ストリップ90、91が所望される。そのような適合性のあるハンドル/ライナの例として、例えば、一体化ハンドル拡張部を有する様々な薄いポリマーフィルム剥離ライナが挙げられる。(本明細書で使用される「一体化」という用語は、別々の片が結合するのではなく、ハンドル拡張部と剥離ライナが1つの連続した片を形成することを意味する。)剛性の高いハンドルの場合(例えば、20Nよりも大きく、特に30Nよりも大きい場合)、強化ストリップは省略してもよいが、強化ストリップを使用してしわに対してより大きな保証を与えることもでき、梱包を容易にする剛性コアとして作用することもできる。
ドレープ10を折ると、しわがなくなることを確実にする助けとなり、より重要なことには無菌送達となる。多くの折り順が可能であるが、図3〜6、14〜16、17〜18に示した折り配列が好適である。
図面に示した折りパターンが好適であるが、例えば、巻いたパターン、巻いて平らにしたパターン、扇子だたみにしたパターンを含む多くのパターンを使用することができる。望ましい折りパターンにより、ドレープを滑らかに貼ることができ、勝手に開いて患者の皮膚の上に落ちることはないが、そうなれば切開ドレープが無菌ではなくなる可能性がある。ドレープは、運搬に便利な梱包を形成するために、縁から何回もドレープ上に畳まれる。ドレープは、適切な折りパターンかまたは、ライナ、ハンドル及び/またはタブの剛性かのいずれかによって、折り畳まれた状態を維持できなければならない。これは、好ましくは、折り目を維持することができる十分高い弾性率を有する剥離ライナを提供することによって、達成することができる。
適切なライナ材料として、剥離剤塗布プラスチック及び紙製品、及び紙/プラスチック積層が挙げられる。あるいは、プラスチックフィルムを使用してもよく、例えば、ポリエステル、または少なくとも約2ミルの厚さを有するポリオレフィン(例えば、アメリカ合衆国イリノイ州ベッドフォードパークのレクザムリリース(Rexam Release)が、グレード102105 2ミルNT HDP A16/00として販売の2ミル高密度ポリエチレン)であり、少なくとも3ミルを有することが最も好ましい(例えば、同じくレクザムリリース販売の4ミル中密度ポリエチレン)。ポリオレフィン塗布紙を使用してもよい。
切開ドレープを製造する1つの方法は、接着溶剤溶液をライナに塗布して、溶剤を炉で除去し、次にこの接着剤を塗布したライナをフィルム裏材に積層することを含む。溶剤は一般に高温の炉内で除去されるため、低密度または中密度ポリエチレンから製造されるもの等の一定の低溶融ポリマーのライナは悪影響を受ける。乾燥中の高温に耐えることのできるポリエステル層等の高溶融ポリマーを組み込むライナはあまり可撓性がなく、貼るときにかなりうるさい音を立てることがある。好適なアプローチは、融点の高いポリマーと融点の低いポリマーとを積層することによってフィルムライナを形成することである。
好適な積層フィルムに望ましい融点の高いポリマーは、約175℃を超える溶融温度を有し、好ましくは約190℃を超える溶融温度を有することによって特徴づけられる(マグローヒルの現代プラスチック百科(Modern Plastics Encyclopedia)第66巻、第11号、1989年、に記載)。この層に有用なポリマーとして、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアミド(例えば、ナイロン6,6、ナイロン6)、酢酸セルロース等が挙げられるが、それらに限定されない。融点の高いポリマーの層は一般に、少なくとも約6ミクロン、好ましくは少なくとも約12ミクロン、最も好ましくは少なくとも約25ミクロンの総厚(すなわち全層の合計)の積層中に存在しなければならない。
好適な積層フィルムに望ましい融点の低いポリマーは、約175℃未満の溶融温度を有し、好ましくは約150℃未満の溶融温度を有することによって特徴づけられる。この層に有用なポリマーとしてポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、酢酸エチレン/ビニル、エチレンメチルアクリレート等)が挙げられるが、それらに限定されない。融点の低いポリマーの層は一般に、少なくとも約12ミクロン、好ましくは少なくとも約25ミクロン、最も好ましくは少なくとも約50ミクロンの総厚(すなわち全層の合計)の積層中に存在しなければならない。
好適な積層フィルムは2つ以上の層から形成される。例えば、融点の高いポリマー層は、片面または両面に融点の低いポリマー層が積層される。このようにして、融点の高いポリマー層は乾燥炉内で与えられるストレスに耐えることができ、融点の低いポリマー層は可撓性を提供する。
これらの積層フィルムは、注型または吹込押出成形等の適切な方法によって形成された予め製造されたフィルムを積層することによって形成してもよい。あるいは、積層は共押出技術または押出積層技術によって形成することもできる。
図3〜6を参照すると、タブ17、18は、まずドレープの対向する端から剥離ライナ16上へ折られ、次いで、各タブ17、18は、それぞれハンドル14、15に向けて内側に巻くかまたはそれ自身上に折るかして、折り部22、23を形成する。これらの部分22、23は内側へ更に折るか巻くかして、それぞれハンドル14、15の頂部に位置する。このようにして、中央接着剤部24はしわから保護されるか、そうでなければ追加の梱包材料に接着する。この中央接着剤部24は、患者に貼られるドレープの最初の部分である。部分22、23を越えて延在するハンドル14、15のいずれの部分は部分22、23の外面上に折り返されてもよく、貼る間にハンドルへ容易に接近することを助長する。すべての折られたドレープは、次いで、所望により、平らにされ、殺菌用に準備された外ラッパーに入れられる。適切な殺菌は、ガンマ線照射、電子ビーム、蒸気、または、酸化エチレン、過酸化水素等の冷殺菌法によって達成することができる。
ドレープはこのように折られて、好ましくは1人の人によって、患者へのしわのない無菌送達を容易に準備できる。患者へ貼る準備が整うと、好適な方法では、ドレープは図6に示すように、逆さにしてまず中央接着剤部24を露出する。図7〜10に示すように、ドレープを貼る人は両方の手でハンドル14、15を取り、各ハンドルをわずかに引いて中央接着剤部24を露出し、中央接着剤部24を患者の所望の部位に置き、接着剤部9全体が患者に貼られるまでハンドル14、15を引き続け、ドレープを伸ばして、ライナ16を剥離する。あるいは、接着剤部24を患者の上に置いた後、一方のハンドルを、他方のハンドルを外す前に、完全に外す。あるいはまた、1人1人が別のハンドルを引くことによってドレープを2人の人で貼ることもできる。
剥離ライナ16は、接着剤部9から分離した後、ドレープから離れるか、または少なくとも一部は縁12、13でドレープに接着したままでもよい。離れる場合、剥離ライナ部16は廃棄するか、または下記に記載のように手術の他の場所で使用してもよい。
図11は、貼った後のドレープを示し、剥離ライナ16は、図2に示すフィルムの外周部に依然として接着している。フィルム21に結合した接着剤部9(図2に示す)は、ドレープの切開部25を形成する。この実施例において、ライナ16は、図1のタブ17、18同様、ドレープの除去のためのタブとして作用し、更なるドレープ保護を提供する。
剥離ライナ16がドレープの切開部25から離れて、外科手術の一部として他の場所で使用される場合、接着剤部7、8が1つ以上の剥離ライナ16のある場所に設けられる。例えば、図11に示すように、接着剤部7、8は、切開部25と各剥離ライナ16との間の交点に位置する。あるいは、接着剤部7、8は剥離ライナ16のいずれの部分に設けられてもよく、縁近傍が最も便利である。
各ストリップ7、8上の接着剤は、当業界では公知のように、別々の剥離ライナによって保護されてもよい。例えば、接着剤部7、8は強化ストリップ90、91(図2)の下に位置決めされてもよく、ライナに強化ストリップ90、91を結合するよう作用しながら、強化ストリップ90、91を除去して接着剤部7、8を顕わす。次いで接着剤部7、8を使用して、ライナを別の位置に接着することができる。この例では、強化ストリップ90、91は剥離剤塗布表面に設けられて、接着剤部7、8からの除去を容易にする。
使用時には、接着剤部7、8を伴うライナ16は切開ドレープ部25から外れ、接着剤部を使用して、第2の位置、例えば、患者の他の部分、手術台、この目的のために現在使用される他のドレープを排除することができる器具に貼られる。ライナを外すときは、接着剤のないライナの部分またはドレープは材料はタブとして残り、手術が完了したときにドレープを除去することが好ましい。
ライナ16は切開部25から穿孔32に沿って除去してもよい。取り外し可能ライナ16の別の実施例は図12に示す。この実施例において、切開部25は周縁端12、13のいずれかでタブ34及び下にある接着剤部7によってライナ16へ結合する。タブ34の裏面は低接着裏糊(LAB)を有し、ドレープ34の残りから、接着剤7とともに、ライナ16の除去を容易にする。図12に示すように、任意に、補強ストリップ38をライナ16の裏面に位置決めしてもよい。そのような補強ストリップは除去されたライナ16を剛性化し、他の位置でしわがなく貼る助けをする。
図13は本発明の更なる実施例を例示する。この実施例において、パウチ40または複数のパウチ42、44、46がライナ部16上にある。あるいは、または加えて、ライナ部16は、チューブオーガナイザ、焼灼ホルスター、器具ホルダ、流体収集パウチ等の他の付属品を含んでもよい。これらのパウチ(40、42、44、46)は、プラスチックフィルム、紙、または、織布、ニット、不織布またはそれらの積層を含む織物布の片をライナ部16の表面へ封止することによって形成してもよい。熱可塑性フィルムを使用することが好ましい。封止手段は、トランスファー接着剤、ホットメルト接着剤、両面塗布テープ、ヒートシール、超音波シール等を含む。パウチは、熱可塑性フィルムを直接、ライナのLABとは反対側にヒートシールすることによって形成されることが好ましい。あるいは予め形成されたパウチをライナ部16へ直接接着してもよい。パウチの3つの主要縁は開口を規定し、開口は大きなパウチでは流体収集手段として使用され、小さなパウチでは手術用品及び手術器具の保管のために使用される。このように形成されたパウチの開口はパウチを「開けて」おく手段を更に有するため、流体はパウチ内に排出される。例えば、網状フォームの一片を使用してもよい。更に、開口を規定するパウチの縁はその上に折り返されるフィルムとともに形成され、パウチの開口にフラップを形成し、開口への補強を提供する。パウチは取付物を有して、流体排出を容易にしてもよい。
図14に例示する本発明の別の実施例は、2つの大きなライナ部16に加えて、小さな剥離ライナ50を含む。この第3のライナ50は切開ドレープの中心に近い部分を被覆する(ドレープの最初に貼られる部分)。剥離ライナ50は対向する縁にハンドル52、54を有し、ドレープの接着剤部からライナ50を除去するのを容易にする。
図14、15、16を参照すると、このドレープの実施例は使用前に折られるが、まずタブ17、18を剥離ライナ16上に折り、それぞれハンドル14、15に向けて内側に巻き、折り部56、58を形成する。これらの部分56、58は次いで、図16に示すように、ライナ50の下に折られる。
患者へ貼る準備ができると、ハンドル52または54を掴むことによってライナ50を除去し下にある接着剤部64を露出する。ドレープを逆さまにし、接着剤部64は折り部56、58によって支持されるため、接着剤部64をしわなしで容易に患者へ貼ることができる。両方の手でハンドル52または54を掴み、残りの接着剤部をライナ16の下へ露出することによってドレープを貼ることが完了する。
別の折り方を図17、18に示す。ドレープ100(フィルム121と接着された剥離ライナ部116とを含む)をそれ自身の上に最初に折り返し、ハンドル115と114との接点で、フィルム121はフィルム121に当接する。任意のタブ部118、117(未塗布フィルムを具備する)を一緒に剥離ライナ116に巻いて、1つの巻き部122が形成されるまで、ハンドル114、115へ向けて巻き続ける。貼るために、ハンドル114、115を両方の手で掴んで引いて、接着剤部124を露出し、次いで前述のように患者の上に置く。
図19、20、21、22は本発明の別の実施例を示す。図19は折っていない状態のドレープ200を示す。この実施例において、ライナ216はフィルム221の接着剤部209の一部のみを被覆する。各ライナ216はハンドル214、215を有する。図20に示すように、各ライナ216は接着剤部209へ236で固定される。ライナ216は238で穿孔によって除去することができ、236によって作られたタブを残す。接着剤部209の両端にあるタブ217、218は、下記に記載の剥離ライナ材料から作られることが好ましい。
図21に示すように、タブ217、218は、ドレープの中心へ向けてライナ216上で渦巻状に巻かれる。そのようであるからタブ217、218はそれぞれコア220、222を形成し、そのまわりにドレープ200が巻かれる。タブ217、218の代わりに、厚紙、板紙、プラスチック等から構成される従来の円筒形コアを使用することも可能である。従来のコアを使用するときは、コアは、貼った後に、切開ドレープから容易に取り外せるものであることが好ましい。コアは一般に直径4cm未満であり、約2.5cm未満であることが好ましい。コア220、222を露出した接着剤部209の上に巻くため、低接着裏糊(LAB)塗料230を、フィルム221の接着剤のない側に塗布することが好ましい。
ドレープを貼るために、図22に示すように、医療従事者が、ハンドル214、215をそれぞれ端232、234で掴み、引いて接着剤部209を露出する。次いで接着剤表面を患者の所望の位置へ貼り、医療者は、接着剤部209全体が患者に貼られるまで、ハンドル214、215を引き続ける。
本発明のドレープのドレープの折った構造(例えば、図6に示す)によって、ドレープの外表面または医療者の手袋をはめた手はいずれも無菌を維持しなければならないが、それらの汚染を心配することなく、ドレープを容易に患者に貼ることができる。ドレープの外表面は、ドレープをタブ17、18(もしあれば)からハンドル14、15へ向けて内側へ折ることによって無菌に維持される。更に、医療者の手はライナ16を除去するためにドレープの両側にあり、それによって外表面の無菌が更に保証される。結局、ドレープは漸進的に貼られるため(ライナを完全に除去し、貼る前には全ドレープが折られていない現在のドレープとは反対に)、ドレープの下に閉じこめられる空気が少なく、ドレープのしわの発生は少ない。従って貼った後にドレープを伸ばすことは、外表面の無菌を危険にさらす可能性のあるが、その必要がないことが多い。前述のように、医療者の手袋をはめた手は、皮膚の表面に接触することを防ぐほど十分長いハンドルを提供することによって無菌に維持される。
切開ドレープのフィルム21は、透明または半透明のポリマー材料から形成され、長引く手術の間にフィルムから湿分蒸発させることが好ましい。適切な材料としして、低密度ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステルまたはポリエーテルポリウレタン等のポリウレタン(例えば、アメリカ合衆国オハイオ州クリーブランドのB.F.グッドリッチが販売の「Estane▲R▼熱可塑性ポリウレタン」)、ポリエーテルポリエステル等のポリエステル(例えば、アメリカ合衆国デラウェア州ウィルミントンのデュポン社が販売の「Hytrel▲R▼ポリエステルエラストマー」)、ポリエーテルポリアミド等のポリアミド(例えば、アメリカ合衆国ペンシルバニア州フィラデルフィアのELF Atochem, North America, Inc.が販売の「Pebax▲R▼樹脂」)が挙げられる。
更に、フィルムは適合性を改良するために幾分弾性があるものが好ましい。これらの理由のため、好適なフィルムは、ポリウレタン、ポリエーテルポリエステル及びポリエーテルポリアミドである。フィルムは一般に厚さが200ミクロン未満であり、約6〜130ミクロンが好ましく、約13〜52ミクロンが最も好ましい。
剥離ライナは、紙、プラスチックフィルム、織布、不織布またはニット織物、及びフィルム織物積層等様々な材料から製造することができる。ライナは親水性で流体を吸収してもよく、または疎水性で吸収性がなくてもよい。好適な剥離ライナ材料として、ポリエチレン、紙、ポリプロピレンまたはポリエステルが挙げられ、剥離塗料としてはシリコーン、フルオロケミカル含有または長鎖アルキル含有材料、または、225cm/分の速度で1800ピールを測定するときに、約120g/cm未満の力で、好ましくは80g/cm未満の力で、最も好ましくは40g/cm未満の力でライナを接着剤から剥離することのできるものが挙げられる。好適な剥離塗料は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ウォーターフォードのゼネラルエレクトリックが販売の「GEシリコーンSS4331低温、速硬化紙プレミアム剥離塗料(GE Silicone SS4331 Low Temperature, Fast Cure Paper Premium Release Coating)」である。剥離塗料の量は接着のレベル及び接着剤層の厚さによって変動する。
フィルム上の接着剤は、皮膚に強力に接着する室温で粘着性のある感圧接着剤が好ましい。皮膚表面への均一な接着は、無菌手術野を維持する助けとなる。創傷の収縮、温かい湿り気のある環境及び外科医の手及び器具が創傷の前後を動くため、ドレープが遭遇する摩耗の結果として手術の間切開ドレープが下にあるストレスのため、強力な接着剤が好適である。
適切な接着剤として、アクリル接着剤、天然ゴム、ポリイソブチレン、ブチレンゴム等に基づくゴム系接着剤、ポリウレタン型接着剤、及びポリビニルエチル及びコポリマーまたはそれらのブレンドが挙げられる。接着剤は、ヨウ素等の抗菌剤、三ヨウ化物錯体、ポビドンヨード等のラクタム三ヨウ化物錯体、クロルヘキシジングルコネート及びクロルヘキシジンアセテート等のクロルヘキシジン塩、ヘキサクロロフェン、パラクロロメタキシレノール(PCMX)、フェノール、ラウリシジン(グリセロールモノラウレート)、第四界面活性剤、銀、及び塩化銀、酸化銀及び銀等の銀塩、過酸化水素等を含むことも好ましい。接着剤は、米国特許第4,323,557号、第4,931,282号、第4,701,509号、第4,732,808号、第5,156,911号、第5,017,625号及び第5,204,110号に記載のものの1つであることが好ましい。接着剤は連続塗料でもよく、または、米国特許第4,798,201号及び第5,290,615号に記載のようなパターン塗布でもよい。これらの接着剤の型は、様々な化学改質剤、例えば、粘着付与剤、架橋剤、安定剤、開始剤等を含み、安定性、粘性、接着性等の物理特性を改良する。
図23A〜Dは、本発明のドレープ300の別の折り方を例示する。図23Aに例示するように、ドレープ300は、ドレープ300の対向する側縁302、304からハンドル306、308へ向けて最初に内側へ扇子だたみにし、折り線によって規定される複数のひだを形成する。次いで、図23A〜23Cの間の変化によって例示するように、ハンドル306、308を互いの上に折り返し、そうでなければ露出する接着剤接触域310を保護する助けをする。次いで、ハンドル306、308をドレープ300の扇子だたみ部の上へ折ってドレープ300を保護する助けをし、次いでハンドル306、308のいずれの超過部312、314は図23Dに例示するように、ハンドル306、308上に折り返す。
図24は、本発明のドレープ400の別の折り方を例示し、その中で、ドレープ400は、その対向する側縁からハンドル402、404へ向けて最初に内側へ扇子だたみにし、扇子だたみスタック406、408を形成し、次いで、扇子だたみスタック406、408はハンドル402、404へ向けて内側へ巻かれる。扇子だたみにして巻かれたスタックは平らにされることが好ましく、折り目は扇子だたみスタック406、408の折り線に沿って形成される。
接着剤層は、フィルムを接着剤と共押し出してフィルムと接着剤との層を形成すること、フィルムに接着剤を塗布すること、接着剤を剥離層に加えて接着剤をフィルムに移すこと等、様々な異なる従来の技術のいずれかに従ってフィルムに加えることができる。
本発明の様々な変形例及び修正を本発明の範囲から逸脱せずに行うことができることは当業者には明らかであり、本発明は例示した実施例及び本明細書に述べた方法に不当に限定されるものではないと理解すべきである。

Claims (6)

  1. 手術切開ドレープであって、
    対向する第一と第二の主表面と対向する第一と第二の側縁を有する実質的に透明な可撓性のあるフィルムと、
    該フィルムの第一の主表面の上にある感圧接着剤と、
    該フィルムの第一の側縁から間隔をおいた第一のハンドルと、
    第一のハンドルに付着されて取り外し可能に接着剤の少なくとも一部を被覆する本体部であって、該接着剤に沿って該第一のハンドルから第一の側縁に向かって延在する本体部と、
    を有する第一のライナと、
    該フィルムの第二の側縁から間隔をおいた第二のハンドルと、
    該第二のハンドルに付着されて取り外し可能に接着剤の少なくとも一部を被覆する本体部であって、該接着剤に沿って該第二のハンドルから第二の側縁に向かって延在する本体部と、
    を有する第二のライナと、
    第一の側縁と第一のハンドルの間のドレープ内の第一の複数の折り重ね、および
    第二の側縁と第二のハンドルの間のドレープ内の第二の複数の折り重ね
    を具備し、
    第一と第二のハンドルを離して引くことによって該ドレープが開いて該接着剤露出する手術切開ドレープ。
  2. 手術切開ドレープを製造する方法であって、
    実質的に透明な可撓性のあるフィルムを形成するステップと、
    該フィルムの1つの主表面の少なくとも一部に感圧接着剤を塗布するステップと、
    接着剤が塗布された該主表面上に2つのライナを置き、各ライナ上に該フィルムの対向する側縁から間隔をおいたハンドルと、該ハンドルに付着して該接着剤が塗布された主表面の少なくとも一部を取り外し可能に被覆する本体部とを形成し、該本体は該ハンドルから他方のライナから離れる方向に該接着剤に沿って延在するステップと、
    該ドレープを該フィルムの該対向する側縁から該ハンドルへ向けて繰り返し折り重ねるステップと、
    を含む手術切開ドレープ製造方法。
  3. 前記ドレープを前記フィルムの対向する側縁から前記ハンドルへ向けて繰り返し折り重ねるステップが、
    前記ライナを外側に向けて該ドレープをその上に折り返して2つのフィルム層と2つのライナ層とを具備するスタックを形成することと、
    このように形成された該スタックを該フィルムの該対向する側縁から該ハンドルへ向けて繰り返し折り重ねること
    を含み、上記のように形成された該スタックを該フィルムの該対向する側縁から該ハンドルへ向けて繰り返し折り重ねるステップが
    前記ドレープを該フィルムの該対向する側縁から該ハンドルへ向けて巻くことと、
    該ドレープの巻かれた部分を平らにすること
    を含む、請求項2記載の方法。
  4. 前記ドレープが前記フィルムの前記対向する側縁から前記ハンドルへ向けて扇子だたみされて繰り返し折り重ねられている、請求項1記載の手術切開ドレープ。
  5. 前記ドレープを前記フィルムの前記対向する側縁から前記ハンドルへ向けて繰り返し折り重ねるステップが、
    該ドレープを該フィルムの該対向する側縁から該ハンドルへ向けて内側へ扇子だたみすること
    を含む、請求項2記載の方法。
  6. 前記フィルムの側縁に沿って位置する少なくとも1つのタブをさらに具備し、手で該タブを掴んで患者から該フィルムを取り外すのが容易になるように該タブはその上に接着剤を備えない、請求項1又は4に記載の手術切開ドレープ。
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