JP4142811B2 - ミクロキステス属のプランクトンの増殖を防止するミクロキステス属のプランクトンを含む水の浄化方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、ミクロキスティス(Microcystis)属のプランクトン等のアオコを形成するプランクトンを含む水の浄化方法及び装置に関し、特に、湖沼、貯水池又は河川等の水域の水中に生存する有毒のミクロキスティス属のプランクトンの増殖を効率よく防止して、ミクロキスティス属のプランクトンを含有する水の浄化方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アオコを形成するミクロキスティス属のプランクトンは、肝臓毒のミクロシスチン(microcystin)などの異臭味を生産することが知られているが、現在各地の河川、湖沼や貯水池などで異常発生し、また大量に増殖し、これらの浄化のために、水道水浄水場において塩素消毒処理は避けられず、発癌物質のトリハロメタンの生成にもつながり問題とされている。
【0003】
そこで、従来のプランクトンを含む水の浄化処理においては、例えば、貯水池、湖沼及び河川等の水中に浮遊微生物、即ちプランクトンを含む水の浄化処理は、水中に紫外線ランプ(主波長253.7nm)を設置しランプ近傍に通水して照射処理する方法、あるいはオゾン等の化学物質を水中に溶解させ、プランクトンに作用させて化学的に処理する方法、あるいは加圧した水をノズルから大気圧下に噴射して急激な圧力変化により物理的に処理する方法等によりプランクトンを破壊して、プランクトンを死滅させ、プランクトンの増殖を停止させる方法が取られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、何れの方法もプランクトンの種類や特性によっては、プランクトンを死滅及び/又は破壊させる効果、即ち殺藻効果又は増殖防止効果にバラツキが生じる場合があり、必ずしも効率的な処理とはいえない。例えば、貯水池や湖沼に多く見られるミクロキスティス属のプランクトン(通称アオコ)は、太陽光線により温められている水面近くに浮上集積してフロックを形成するため、フロック内部のプランクトンに対しては紫外線照射やオゾンの作用が不十分となり、紫外線照射やオゾンによるプランクトンの死滅効率及び破壊効率が低下してしまう。また、加圧噴射による急激な圧力変化による、プランクトンの物理的な細胞破壊及び細胞破壊によるプランクトンの死滅も、プランクトンの種類によって、大きな差異が生じるなど、何れも非効率的な殺藻処理方法である。
【0005】
このように、従来のプランクトンの死滅処理技術は、何れも、プランクトンの種類や特性に対応した効率的なプランクトンの死滅処理法、即ち殺藻処理法ではない。特にフロック状に集積したプランクトンの場合は、紫外線の照射効率やオゾンの作用効率が悪く、噴水による物理的な破壊効率も十分ではない等、殺藻効率の低下という点から問題となってくる。
本発明は従来のアオコの増殖防止処理における低い増殖防止効率等の問題点を解決することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のミクロキスティス属のプランクトン等のアオコの増殖防止処理における問題点を解決するために、より効率的なミクロキスティス属のプランクトンの殺藻処理又は増殖防止処理方法及び前記プランクトンの殺藻又は増殖防止処理装置を開発すべく、種々の研究の結果完成したものである。
本発明者らは、ミクロキスティス属のプランクトンが発生する表層水域は、比較的温度が高く、またpH値は9乃至11と上昇しており、藻類の増殖に不可欠な水中に溶解する炭酸が、例えば重炭酸イオンとなっており、ミクロキスティス属のプランクトン以外の藻類が利用でき難い形態であるために、藻類の増殖を阻害し、ミクロキスティス属のプランクトンの繁殖を助けている。またこのような水域においては、底層水域は、pH値が4.5〜7と低pH域であり、ミクロキスティス属のプランクトンの栄養源である燐酸イオン(PO3-)が溶出し易いために、ミクロキスティス属のプランクトンが異常増殖するものと考えられている。
【0007】
本発明は、プランクトン相全体の生態系のバランスをとることにより、健全化して、ミクロキスティス属以外のプランクトンの発生を促し、その結果、ミクロキスティス属のプランクトンの発生を抑制することを目的としている。
即ち、本発明は、浄化される水域における表層水域と底層水域の間の水域で採水した水を、イオン透過性の隔壁により分けられ、該隔壁の一方の側に陽極を備えて形成される陽極室及び該隔壁の他方の側に陰極を備えて形成される陰極室に導入して、夫々電解して、前記陽極室に酸性電解水を生成させると共に陰極室にアルカリ性電解水を生成させ、前記陽極室に生成した酸性電解水を前記浄化される水域の高pHの表層水域の水に加えて、中和して、該表層水域のpH値を低下させ、また、前記陰極室に生成したアルカリ性電解水を前記浄化される水域の低pHの底層水域の水に加えて中和して、該底層水域のpH値を上昇させることにより、前記浄化される水域における水中のミクロキスティス属のプランクトン濃度を低下させることを特徴とするミクロキステス属のプランクトンの増殖を防止するミクロキステス属のプランクトンを含む水の浄化方法にあり、また、本発明は、【請求項2】 イオン透過性の隔壁、該隔壁の一方の側に設けられ、陽極が設けられている陽極室及び前記隔壁の他方の側に設けられ、陰極が設けられている陰極室とを備える電解槽と、該電解槽の陽極室に接続し、吐出し口が浄化される水域の高pHの表層水域に設けられている酸性電解水流出管と、前記電解槽の陰極室に接続し、吐出し口が前記浄化される水域の低pHの底層水域に設けられているアルカリ性電解水流出管と、前記浄化される水域における表層水域と底層水域の間の水域に配置される端部に採水口が形成されている採水管は、送水ポンプ及び分岐管を介して前記電解槽の陽極室及び陰極室に接続していることを特徴とするミクロキステス属のプランクトンの増殖を防止するミクロキステス属のプランクトンを含む水の浄化装置にあり、さらに、イオン透過性の隔壁、該隔壁の一方の側に設けられ、陽極が設けられている陽極室及び前記隔壁の他方の側に設けられ、陰極が設けられている陰極室とを備える電解槽と、該電解槽の陽極室に接続し、吐出し口が浄化される水域の高pHの表層水域に設けられ、加熱装置を備える酸性電解水流出管と、前記電解槽の陰極室に接続し、吐出し口が前記浄化される水域の低pHの底層水域に設けられ、冷却装置を備えるアルカリ性電解水流出管と、端部に採水口が形成されている採水管は、送水ポンプ及び分岐管を介して前記電解槽の陽極室及び陰極室に接続していることを特徴とするミクロキステス属のプランクトンの増殖を防止するミクロキステス属のプランクトンを含む水の浄化装置にある。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において、「プランクトンを含む水」とは、湖沼、貯水池又は河川等の水域の水、即ち湖水、沼水、貯水又は河川水等の水を意味し、特に、ミクロキスティス属のプランクトンが増殖している湖沼、貯水池又は河川等の水、又は表層域の水のpH値が9以上の湖沼、貯水池又は河川等の水であり、ミクロキスティス属のプランクトンの発生し易い条件を有する水を意味する。
【0009】
pH値が7付近、又はそれ以下の水中で増殖するプランクトンは、水中に溶存する炭酸ガスを摂取しているので、溶存する炭酸ガスは、プランクトンの炭酸同化の過程で摂取されて、水のpH値が上昇し、その過程で溶存する炭酸ガスは重炭酸イオン化する。ミクロキスティス属のプランクトンは、重炭酸イオン(HCO3-)を摂取して繁殖するので、ミクロキスティスが繁殖する水域の表層水は、pH値が8以上と高くなっているために、pH値が7付近の水で、溶存二酸化炭素を摂取して増殖するプランクトンは淘汰されて消滅する。
【0010】
本発明において、ミクロキスティス属のプランクトンが増殖して、pH値が8以上になっている表層水を低pH電解水、即ち酸性電解水で中和して、ミクロキスティス属のプランクトンが増殖している水のpH値を、例えば7以下に下げて、HCO3-を溶存二酸化炭素に変えて、pH値が7付近の水で棲息するプランクトンや藻類を繁殖させ、ミクロキスティス属のプランクトンの増殖を抑制し、これによりミクロキスティスが増殖している水の浄化を行う。
また、本発明においては、湖沼、貯水池又は河川等の水域の底部には、燐酸イオンが溶出して、藻類の栄養源となっているので、湖沼、貯水池又は河川等の水域の底部に、燐酸を固定する陽イオンを多く含む高pH電解水を加えてpH値を高めて、燐酸イオンの溶出を抑制して、栄養源の豊富化を妨げ、ミクロキスティス属のプランクトンをはじめその他の藻類等の繁殖を少なくして、水の浄化を行う。
【0011】
本発明は、以上のように、湖沼の水、貯水池の水、河川の水等の水溶性電解質を含む水を電解して、陽極室に、例えばpH値が4.5〜5の低pH電解水、即ち酸性電解水を製造し、また、陰極室に、例えばpH値が8〜9の高pH電解水、即ちアルカリ性電解水を製造し、ここで陽極室に製造された酸性電解水をミクロキスティス属のプランクトンが増殖するpH値の高い表層水域に加えて、表層水域の水のpH値を7.2以下、例えば4.5乃至7.2に下げると共に、陰極室に製造された高pH電解水、即ちアルカリ性電解水を、表層水域の下方の低層水域に加えて、湖沼、貯水池又は河川の底部域の燐酸イオン等が溶出し易い低いpH値を中和して、pH値を中性付近、例えば6〜7に上げると同時に燐酸を固定化する陽イオンを供給し、燐酸塩の溶出を抑制して、ミクロキスティス属のプランクトンの増殖を断ち、水の浄化を行うものである。
【0012】
本発明において、電解に供する水は、ミクロキスティス属のプランクトンの増殖を遮断するための中和処理される水域の水であり、夫々対応する水域の水、例えば、湖沼、貯水池、河川の水が処理される場合は、夫々対応する湖沼、貯水池又は河川の水である。
表層水域と底層水域の間の水域の水は、表層水域及び低層水域の水に比して比較的混濁物が少なく、電解処理するのに都合がよい。
しかし、電解槽の陽極室に接続し加熱装置を備える酸性電解水流出管及び電解槽の陰極室に接続し冷却装置を備えるアルカリ性電解水流出管を備えるミクロキスティス属のプランクトンの増殖を防止するミクロキスティス属のプランクトンを含む水の浄化装置にあっては、表層水域及び底層水域であっても、電解処理する水とすることができる。しかし、表層水を採水して電解し、その酸性電解水を表層水域の採水領域と異なる領域に還流することができる。この場合は、表層水域の水の交換が比較的早くできることとなるので好ましい。
【0013】
本発明において、電解処理は、電源に接続する陽極電極及び陰極電極を備え、その間に陽極側の水と陰極側の水が容易に混合しないように、陽極側と陰極側はイオン透過性の中性の隔膜等の隔壁により仕切られるのが好ましい。このような隔壁として、イオン透過性の陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を使用することができる。この場合、陽極側に陰イオン交換膜を配置し、陰極側に陽イオン交換膜を配置すると、両膜間の領域に、電解される水を供給して連続的に電解を行うことができる。
【0014】
本発明において、電解槽は隔壁で仕切られて、陽極を備える陽極室と陰極を備える陰極室が形成され、陽極室は、湖沼、貯水池又は河川等の水域に、陽極室から陽極液を供給する管路を備え、また陰極室は、湖沼、貯水池又は河川等の水域に、陰極室から陰極液を供給する管路を備える。さらに本発明において、陽極室及び陰極室には、湖沼、貯水池又は河川等の水域から、湖水、沼水、貯水又は河川水等の水を導入する導入管路が設けられている。
【0015】
本発明は、プランクトンを含む高pH領域及び該高pH領域より下方に形成される燐酸イオンを含む低pH領域を有する水域において、前記高pH領域に陽極側で電解により得られた酸性電解水を加えることにより、また更に、前記低pH領域に陰極側で電解により得られるアルカリ性電解水を加えるので、表層水域に繁殖する水中のミクロキスティス属のプランクトン等の増殖を抑制して、表層水域に繁殖するプランクトン濃度を低下させることができ、これにより水の浄化をはかることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明を添付図面を参照して具体的に説明するが、本発明は以下の説明及び例示によって何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の液体浄化装置の一実施例について、電解処理装置を中心に示す概略の系統図である。
【0017】
図1に示す実施例において、電解処理装置1が、貯水池2の近傍に設置された事例であり、プラスチック製の電解槽3を備えており、該電解槽3内には、中央部にイオンが移動可能の隔壁4が設けられ、この隔壁4により前記電解槽内は、二つの室5及び6に二分されている。隔壁3で仕切られた一方の室5は、陽極電極7が装着されて陽極室5を形成しており、また他方の室6には陰極電極8が装着されて陰極室6を形成している。陽極電極7及び陰極電極8は導電線9及び10を介して電源(図示されていない)に接続している。
【0018】
本例において、陽極7及び陰極8間に電流を通して、前記電解槽3内の水を電解することにより、陽極室5には酸性電解水が形成され、陰極室6にはアルカリ性電解水が形成される。本例において、陽極室5には酸性電解水取出し口11が側壁部に形成され、また陰極室6にはアルカリ性電解水取出し口12が側壁部に形成されている。酸性電解水取出し口11には酸性電解水取出し管13が接続しており、アルカリ性電解水取出し口12には、アルカリ性電解水取出し管14が接続している。電解槽3の上部には、電解槽3で電解処理される貯水池2で採水された水(原水)を電解槽3の陽極室5及び陰極室6の双方に供給できるように、原水供給管15の原水分岐供給部16が設けられている(支持具等は示されていない)。原水供給管15の採水側端部には、ごみ等の異物除去用の網17で囲われて、原水採水部18が形成されている。
【0019】
本例において、酸性電解水取出し管13、アルカリ性電解水取出し管14及び原水供給管15は、貯水池2の底壁部19に立設されている支柱20に、夫々上下方向に移動可能に支持されており、夫々駆動装置により移動することができる。支柱20の上部には、表層水域21の水温を測定するための温度センサ機能、該水域のpH及びpHの調節状況を測定するためのpHセンサ機能又は前記水域のイオン凝集状況を監視するための導電率センサ機能或いはこれらセンサ機能の二以上を備える上部センサ22が、支柱20に上下方向に移動可能に設けられており、支柱20の下部には、底層水域23の水温を測定するための温度センサ機能、該水域のpH若しくはpHの調節状況を測定するためのpHセンサ機能又は前記水域のイオン凝集状況を監視するための導電率センサ機能或いはこれらセンサ機能の二以上を備える下部センサ24が、支柱20に上下方向に移動可能に設けらている。原水供給管15の原水採水部18には、中層水域25の水温を測定するための温度センサ機能、該水域のpH及びpHの調節状況を測定するためのpHセンサ機能又は前記水域のイオン凝集状況を監視するための導電率センサ機能或いはこれらセンサ機能の二以上を備える中間部センサ26が、原水採水部18と共に移動可能に設けらている。前記上部センサ22、下部センサ24及び中間部センサ26についての夫々の上下方向の移動は、夫々のセンサの測定データに基づき、駆動装置を作動させて行うことができる。
本例において、酸性電解水取出し管13は、表層水域部の21内に酸性電解水の吐出し口27を開口しており、アルカリ性電解水取出し管14は、底層水域23内にアルカリ性電解水の吐出し口28を開口している。
【0020】
湖沼、貯水池及び河川の水は、表層水域部の水温が高く、底層水域部の水温は表層水域部の水温に比して低くなっている。
本例においては、例えば、貯水池の原水の採水箇所を何処に決めるかによって、表層水域の21の水温を低下させることとなり、水温の逆転を生じることとなり、アルカリ性電解水を多く消費することとなるので、表層水域に吐出し口27が開口する酸性電解水取出し管13には、加熱装置29が設けられ、底層水域に吐出し口が開口するアルカリ性電解水取出し管14には、冷却装置30が設けられている。
【0021】
本例は以上のように構成されているので、貯水池の中層水域25の水、即ち原水は、原水供給ポンプ(図示されていない)の駆動により、原水供給管15の採水部18から吸引採取して、原水供給管15の原水供給分岐部16から電解槽3の陽極室5及び陰極室6内に供給される。
陽極及び陰極間に電流を流して、電解槽3内に供給された原水を電解して、陽極室5に酸性電解水を形成し、陰極室6にアルカリ性電解水を形成する。
陽極室5で得られる酸性電解水は、酸性電解水取出し口11から取出され、酸性電解水取出し管13の酸性電解水の吐出し口27から、表層水域21内に供給される。一方陰極室6で得られるアルカリ性電解水は、アルカリ性電解水取出し口12から取出され、アルカリ性電解水取出し管14のアルカリ性電解水の吐出し口28から、底層水域23内に供給される。
【0022】
本例の電解処理の当初において、表層水域21の水は、水温25℃で、pH値が9であり、ミクロキスティス属のプランクトン等の細胞数は2,020,000個/mlであった。一方、底層水域23の水は、水温25℃で、pH値が4.5であり、全燐溶出量は、44mg/mlであった。本例において、陽極室5で得られた酸性電解水は、pH値が5であり、中和処理されるミクロキスティス属のプランクトンが繁殖する表層水域に供給され、他方、本例において、陰極室6のアルカリ性電解水は、pHが8であり、中和処理される燐酸塩が溶出している底層水域に供給された。
本例においては、この中和処理により表層水域21のpH値は6.5に低下し、これにより、該表層水域21におけるミクロキスティス属のプランクトン等の細胞数は、中和処理前では、2,020,000個/mlであったのが、中和処理後においては、5,000個/mlに減少した。一方、この中和処理により、底層水域23のpH値は6.5に上昇し、中和処理前では、全燐溶出量が44mg/mlであったのが、中和処理後においては、全燐溶出量は19mg/mlに減少した。
【0023】
本例においては、表層水域21の水温及び底層水域23の水温が共に25℃と同温度であったため、加熱装置及び冷却装置は使用されていない。本例において、一方で加熱し他方で冷却する関係から、熱媒体を使用して加熱冷却サイクルを形成するのが、エネルギーを有効に利用する上で好ましい。
上部センサ22の温度センサにより測定された表層水域21の水温と、下部センサ24の温度センサにより測定された底層水域23の水温を比較して、原水供給管15の原水採水部18の位置が、表層水域21の水温と底層水域23の水温の中間に位置するように、中間部センサ26の水温を監視しながら、原水採水部18の位置決めを行う。
本例においては、底層水域23における溶出燐酸イオンの量を導電率センサで測定して、アルカリ性電解水供給管から供給されるアルカリ性電解水の供給量を調整する。
本例においては、貯水池の水域の水の浄化を例にしたが、貯水池の水域の水に代えて、湖の水域、沼の水域又は河川の水域に適用して、夫々の水域の水の浄化を行うことができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、ミクロキスティス属のプランクトンを含む高pH領域及び該高pH領域より下方に形成される燐酸イオンを含む低pH領域を有する水域において、前記高pH領域では、陽極側で電解により得られた酸性電解水を加えることにより、pH値を低下させ、また、前記低pH領域の底層水域では、陰極側で電解により得られるアルカリ性電解水を加えてpH値を高めるので、底層水域における溶出燐酸イオンを抑制して、表層水域に繁殖する水中のミクロキスティス属のプランクトン等の増殖を抑制して、表層水域に繁殖するプランクトン濃度を低下させることができ、これにより、貯水池の水域、湖の水域、沼の水域又は河川の水域における水の浄化をはかることができる。
本発明は、従来法に比して、貯水池、湖沼又は河川等の水域におけるプランクトン相全体の生態系のバランスをとることが容易であり、前記水域のプランクトン相の全体の生態系の健全化ができ、これによりミクロキスティス属のプランクトンの発生を抑制することができものであり、上記水域の環境を保全する上で優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体浄化装置の一実施例について、電解処理装置を中心に示す概略の系統図である。
【符号の説明】
1 電界処理装置
2 貯水池
3 プラスチック製の電解槽
4 隔壁
5 陽極室
6 陰極室
7 陽極電極
8 陰極電極
9、10 導電線
11 酸性電解水取出し口
12 アルカリ性電解水取出し口
13 酸性電解水取出し管
14 アルカリ性電解水取出し管
15 原水供給管
16 原水分岐供給管
17 異物除去用の網
18 原水採水部
19 貯水池2の底壁部
20 支柱
21 表層水域
22 上部センサ
23 底層水域
24 下部センサ
25 中層水域
26 中間部センサ
27 酸性電解水吐出口
28 アルカリ性電解水吐出口
29 加熱装置
30 冷却装置
Claims (3)
- 浄化される水域における表層水域と底層水域の間の水域で採水した水を、イオン透過性の隔壁により分けられ、該隔壁の一方の側に陽極を備えて形成される陽極室及び該隔壁の他方の側に陰極を備えて形成される陰極室に導入して、夫々電解して、前記陽極室に酸性電解水を生成させると共に陰極室にアルカリ性電解水を生成させ、前記陽極室に生成した酸性電解水を前記浄化される水域の高pHの表層水域の水に加えて、中和して、該表層水域のpH値を低下させ、また、前記陰極室に生成したアルカリ性電解水を前記浄化される水域の低pHの底層水域の水に加えて中和して、該底層水域のpH値を上昇させることにより、前記浄化される水域における水中のミクロキスティス属のプランクトン濃度を低下させることを特徴とするミクロキステス属のプランクトンの増殖を防止するミクロキステス属のプランクトンを含む水の浄化方法。
- イオン透過性の隔壁、該隔壁の一方の側に設けられ、陽極が設けられている陽極室及び前記隔壁の他方の側に設けられ、陰極が設けられている陰極室とを備える電解槽と、該電解槽の陽極室に接続し、吐出し口が浄化される水域の高pHの表層水域に設けられている酸性電解水流出管と、前記電解槽の陰極室に接続し、吐出し口が前記浄化される水域の低pHの底層水域に設けられているアルカリ性電解水流出管と、前記浄化される水域における表層水域と底層水域の間の水域に配置される端部に採水口が形成されている採水管は、送水ポンプ及び分岐管を介して前記電解槽の陽極室及び陰極室に接続していることを特徴とするミクロキステス属のプランクトンの増殖を防止するミクロキステス属のプランクトンを含む水の浄化装置。
- イオン透過性の隔壁、該隔壁の一方の側に設けられ、陽極が設けられている陽極室及び前記隔壁の他方の側に設けられ、陰極が設けられている陰極室とを備える電解槽と、該電解槽の陽極室に接続し、吐出し口が浄化される水域の高pHの表層水域に設けられ、加熱装置を備える酸性電解水流出管と、前記電解槽の陰極室に接続し、吐出し口が前記浄化される水域の低pHの底層水域に設けられ、冷却装置を備えるアルカリ性電解水流出管と、端部に採水口が形成されている採水管は、送水ポンプ及び分岐管を介して前記電解槽の陽極室及び陰極室に接続していることを特徴とするミクロキステス属のプランクトンの増殖を防止するミクロキステス属のプランクトンを含む水の浄化装置。
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