JP4143247B2 - 除塵機用バスケット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、取水路等で塵芥を取り除くトラベリングスクリーン等の除塵機に用いられる除塵機用バスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原子力発電所や火力発電所等においては、冷却用水として大量の海水が取水されているが、このような取水路において海水中の塵芥を除去する除塵機としては、トラベリングスクリーンが用いられることが多い。このトラベリングスクリーンは、取水路の水中に配設された左右一対の下部スプロケットと水面上方に配設された左右一対の上部スプロケット間にエンドレスチェーンを巻回し、このエンドレスチェーンに濾過体を有するバスケットを取り付けて、エンドレスチェーンの循環移動動作により、前記バスケットが水中を上昇するときに塵芥を捕捉し、水面上方で反転するときに捕捉した塵芥を塵芥トラフ等に落下させて放出するように構成されている。
【0003】
このようなトラベリングスクリーンにおいては、海中を浮遊するクラゲや布片、ポリエチレン製の袋、合成繊維シート等の変形しやすい軟体塵芥が、金属性ネット等で形成される濾過体の濾過面に密着して被覆してしまうことにより通水障害を生じて、十分な通水面積が確保されなくなるおそれがあった。
【0004】
そこで、特開平10−68115号には、図7に示すような除塵機用バスケット90が提案されている。すなわち、この除塵機用バスケット90は、濾過体91を、左右方向からみて下流側に凸の「く」の字状に形成することで濾過面面積を大きくし、さらに、この濾過体91の上流面側に沿わせるように、左右方向からみて「く」の字状の閉塞防止板材92…を、左右方向に所定間隔を介して複数本並設して、軟体塵芥が濾過体に直接接触することを防止するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような除塵機用バスケット90においては、捉えた軟体塵芥が複数本並設された閉塞防止板92…間を軟体塵芥がすり抜けてしまうと、濾過体91の上流面を被覆してしまい、通水障害を招いてしまう。これを防止するため、このような除塵機用バスケット90においては、閉塞防止板92…の間隔を軟体塵芥の大きさに応じて十分に小さく設定しなければならない。ところが、閉塞防止板92…の間隔を狭く設定すると、数多くの閉塞防止板92…が必要となるため、重量の増大を招いてしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、十分な通水面積を確保しながらも軽量化を図ることができる除塵機用バスケットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明者は、除塵機用バスケットに捕捉される塵芥の挙動を検討することにより、バスケットに捕捉された塵芥は水流によってバスケット内の最も下流側位置に集まりやすいことを見いだし、この点に着目して、バスケットの重量の増大を抑えながら、効果的にバスケット全体の閉塞を防止しうる構成を見いだしたものである。
【0008】
すなわち、本発明にかかる除塵機用バスケットは、取水路において、水面を貫通して略鉛直方向に延びるように配設され、かつ循環移動する左右一対のエンドレスチェーンに対し、前記取水路を横断するように取り付けられ、このエンドレスチェーンの循環移動に伴って、上昇時に取水路内の塵芥を捕捉し、水面上方で反転するときに捕捉した塵芥を落下分離する除塵機用バスケットであって、
前記エンドレスチェーンに取り付けられる左右両側のエンドプレートと、除塵機用バスケットの上昇姿勢において、前記両エンドプレートの上部位置にその左右両側が固着された上部ビームと、前記上部ビームより下流側の下方位置において、その左右両端が前記両エンドプレートに固着された中間ビームと、前記中間ビームより上流側の下方位置から前記両エンドプレートの最下位置に至る下がり傾斜部を有するとともに、前記両エンドプレートの最下位置から上流側上方に向かって曲げ起こされた立上り傾斜部を有する除塵バケット本体と、前記上部ビームと前記中間ビームとの間に張設された上部網体と、前記中間ビームと前記塵芥バケット本体の下がり傾斜部との間に張設された下部網体と、前記上部網体の上流面側に所定間隔を介して並設され、上端が前記上部ビームに固着され、下端が前記中間ビームに固着された複数の上部閉塞防止部材と、前記下部網体の上流面側に所定間隔を介して並設され、上端が前記中間ビームに固着され、下端が前記塵芥バケット本体に固着された複数の下部閉塞防止部材とを備えている一方、前記中間ビームの上流側位置において、前記上部閉塞防止部材の下端部分は、下側ほど水流方向について徐々に幅広になるように形成されており、該下端部分の上流面側端面は、バスケットの上昇姿勢において略鉛直面をなすように構成されており、前記下部閉塞防止部材の上端部分は、上側ほど水流方向について徐々に幅広になるように形成されており、該上端部分の上流面側端面は、バスケットの上昇姿勢において略鉛直面をなすように構成され、かつ前記上部閉塞防止部材の下端部分および下部閉塞防止部材の上端部分は、左右方向にみて交互に重畳するように配設されたことを特徴とするものである。
【0009】
このような除塵機用バスケットによれば、中間ビームの上流側位置において上部閉塞防止部材および下部閉塞防止部材が交互に重畳するように配設されていることから、当該位置の閉塞防止部材は他の部位の略半分の間隔で密に並設されている。このため、バスケット内では最も下流側に位置するために捕捉された塵芥が集中しやすい中間ビームの上流側位置において、閉塞防止部材間を塵芥がすり抜けることを確実に阻止してバスケット全体としての閉塞を防止しながら、上部網体の上流面側および下部網体の上流面側においては、上部閉塞防止部材または下部閉塞防止部材のみを前記中間ビームの上流側位置より疎らな間隔で並設することで、バスケット全体として効率的に軽量化を図ることができる。
【0010】
また、前記中間ビームの上流側位置において、前記上部閉塞防止部材の下端部分および前記下部閉塞防止部材の上端部分は、水流方向について幅広に構成されている。
【0011】
このようにすれば、中間ビームの上流側位置における閉塞防止部材の上流側端面を、中間ビームが配設されているバスケットの最下流位置から上流側に離間させることができ、これにより、当該位置への塵芥の集中を軽減することができるため、当該位置において閉塞防止部材間に塵芥が侵入することをより確実に阻止することができる。
【0012】
また、このような除塵機用バスケットにおいては、前記中間ビームの上流側位置において、前記上部閉塞防止部材の下端部分および前記下部閉塞防止部材の上端部分には、上流側に突出する突出部が形成されることが望ましい。
【0013】
このようにすれば、中間ビームの上流側位置における閉塞防止部材の上流側端面を、中間ビームが配設されているバスケットの最下流位置から上流側にさらに離間させ、当該位置への塵芥の集中を軽減することができるため、当該位置において閉塞防止部材間に塵芥が侵入することをさらに確実に阻止することができる。
【0014】
さらに、このような除塵機用バスケットにおいては、前記中間ビームの上流面側位置に、前記上部閉塞防止部材と前記下部閉塞防止部材とを左右方向に貫く貫通ビームを備えることが望ましい。
【0015】
このようにすれば、集中する塵芥のために他の部位より大きな荷重がかかりやすい中間ビームの上流面側位置における上部閉塞防止部材および下部閉塞防止部材の強度を高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる除塵機用バスケットの第1実施形態について、図1〜図4を参酌しながら説明する。なお、図1は除塵機用バスケットの略左半分を正面からみた正面図であり、図2は図1のII−II線断面図であり、図3は図1のIII−III線断面図であり、図4は同バスケットが取り付けられた除塵機(トラベリングスクリーン)の全体概略図である。
【0017】
図4に示すように、この除塵機用バスケット10は、取水路Wに設けられるトラベリングスクリーン等の除塵機に用いられるものである。このトラベリングスクリーンは、取水路Wの左右両岸近傍において、水面Sを貫通して略鉛直方向に延びるように配設された左右一対のエンドレスチェーン60を備えており、このエンドレスチェーン60は取水路Wの水底近傍に配設された下部スプロケット50、取水路Wの水面Sより上方に配設された上部第1、第2および第3スプロケット52,54,56に巻回され、これらスプロケット50,52,54,56の回転動作によって循環移動動作するようになっている。このエンドレスチェーン60の各リンク61…は、それぞれの上下端部62…が回動自在に接続され、それぞれの長手方向中間部に除塵機用バスケット10…がボルト63…で取り付けられるようになっている。そして、この除塵機用バスケット10…は、エンドレスチェーン60の循環移動動作に伴って、水中を上昇する際に水中の塵芥を捕捉し、上部第1スプロケット52と上部第2スプロケット54間で反転する際に、捕捉した塵芥を塵芥トラフ77に落下分離するようになっている。なお、70は取水路Wの水底部分において未濾過水の通過を防止する下ガイド部であり、71はそのガイド板であり、75は除塵機用バスケット10から落下分離された塵芥を塵芥トラフ77に導くダストシュート板である。
【0018】
以下、図1〜図3を参照しながら、この除塵機用バスケット10各部の構成について説明する。なお、各部の位置関係や方向等は、説明の便宜上、この除塵機用バスケット10が上昇姿勢にある状態(図1〜図3の状態)の上下方向等を用いることとする。
【0019】
除塵機用バスケット10は、その左右両側に略矩形形状のエンドプレート11,11を備えている。このエンドプレート11,11には、それぞれ上下に2つずつチェーン接続孔12,12が設けられており、上記取付ボルト63、63によって、上記エンドレスチェーン60の各リンク61…に取り付けられるようになっている(図4参照)。
【0020】
この左右両側のエンドプレート11,11の最上位置には、その両端部を両エンドプレート11,11に溶接により固着されたパイプビーム13が掛け渡されている。このパイプビーム13は、高い曲げ剛性を備えた円筒形状部材によって構成されていることから、左右両側のエンドプレート11,11を強固に連結して、バスケット10全体の強度を高めている。
【0021】
このパイプビーム13の下部には、パイプビーム13の直下位置よりやや下流側(図2、図3では右側)には、断面略L字形状の上部ビーム14が配置されている。この上部ビーム14の左右両端は、エンドプレート11,11に溶接により固着されている。
【0022】
この上部ビーム14より下流側(図2、図3では右側)の下方位置には、断面略L字形状の中間ビーム15が配置されている。この中間ビーム15の左右両側は、エンドプレート11,11の最後部位置に溶接により固着されている。
【0023】
エンドプレート11,11の前側(上流側)の下部には、バスケット10がすくい上げる塵芥を保持するためのバケット本体16が配置されている。このバケット本体16は、前記中間ビーム15より上流側の下方位置から両エンドプレート11,11の最下位置に至る下がり傾斜部161と、エンドプレート11,11の最下位置から上流側上方に向かって曲げ起こされた立上り傾斜部162とを有している。このバケット本体16も、その左右両側はエンドプレート11,11に溶接により固着されている。
【0024】
上記上部ビーム14と中間ビーム15との間には、金属製の網体によって形成された上部網体21が張設されている。この上部網体21は、塵芥を濾過する濾過体となっている。この上部網体21の上部および下部は、バスケット10の背面側斜め上方から押え板211…によって押さえられており、この押え板211…は幅方向(図1のY方向)の所定間隔ごとに取付ボルト212…によって上記上部ビーム14および中間ビーム15に取り付けられている。
【0025】
また、上記中間ビーム15とバケット本体16の下がり傾斜部161との間には、金属製の網体によって形成された下部網体22が張設されている。この下部網体22は、バスケット10の背面側斜め下方から押え板221…によって押さえられており、この押え板221…は幅方向の所定間隔ごとに取付ボルト222…によって上記中間ビーム15およびバケット本体16の下がり傾斜部161に取り付けられている。
【0026】
上部網体21の上流面側には、複数本の上部閉塞防止バー(上部閉塞防止部材)31…が、所定間隔L2を介して並設されている。この上部閉塞防止バー31…は、その上端が上記パイプビーム13および上部ビーム14に溶接により固着され、その下端が上記中間ビーム15に溶接により固着されている。図2に示すように、この上部閉塞防止バー31…の下部311…は、下側ほど水流方向Xについて徐々に幅広になるように形成されており、該下部311…の上流面側端面は、バスケット10の上昇姿勢において略鉛直面をなすように構成されている。
【0027】
また、下部網体22の上流面側には、複数本の下部閉塞防止バー(下部閉塞防止部材)32…が、上記上部閉塞防止バー31…の並設間隔L2と同一の間隔L2を介して並設されている。この下部閉塞防止バー32…は、その上端が上記中間ビーム15に溶接により固着され、その下端が上記バケット本体16に溶接により固着されている。図3に示すように、この下部閉塞防止バー32…の上部321…は、上側ほど水流方向Xについて徐々に幅広になるように形成されており、該上部321…の上流面側端面は、バスケット10の上昇姿勢において略鉛直面をなすように構成されている。この下部閉塞防止バー32…は、下部網体22にクラゲ等の軟体塵芥が密着して被覆してしまうことにより、この下部網体22の通水性が失われることを防止する閉塞防止手段をなしている。
【0028】
また、上部閉塞防止バー31…の下部311…および下部閉塞防止バー32…の上部321…は、前記中間ビーム15の上流側位置Cにおいて、左右方向(図1のY方向)にみて交互に重畳するように配設されている。これによって、この中間ビーム15の上流側位置Cにおける閉塞防止バー31…,32…の並設間隔L1は、上記上部閉塞防止バー31…または下部閉塞防止バー32…のみの並設間隔L2の略半分となっている。
【0029】
また、前記中間ビーム15の上流側位置Cにおいては、上部閉塞防止バー31…の下部311…および下部閉塞防止バー32…の上部321…を左右方向(Y方向)に貫く貫通ビーム33が設けられている。この貫通ビーム33により、隣り合う上部閉塞防止バー31…と下部閉塞防止バー32…とがより強固に連結され、当該位置Cにおける上部閉塞防止バー31…と下部閉塞防止バー32…の強度を高めている。
【0030】
また、この除塵機用バスケット10では、図1に示すように、前記上部閉塞防止バー31…または下部閉塞防止バー32…が配設されるべき位置のいくつかに、前記閉塞防止バー31…,32…に代えてL字形状の板材からなる補強部材35が配設されている。この補強部材35は、上記パイプビーム13、上部ビーム14、中間ビーム15およびバケット本体16に対して溶接によって固着されている。この補強部材35により、パイプビーム13、上部ビーム14、中間ビーム15およびバケット本体16の結合が補強されている。なお、この補強部材35…は、上部網体21および下部網体22の上流面側における閉塞を防止する閉塞防止手段としても機能している。
【0031】
次に、このように構成された除塵機用バスケット10における除塵作用について説明する。
【0032】
上述したように、この除塵機用バスケット10は、トラベリングスクリーン等の除塵機のエンドレスチェーン60に取り付けられ、このエンドレスチェーンの循環移動に伴って、水中と水面上とを循環移動動作する(図4参照)。そして、水中を上昇する際に、バスケット10の前面側(上流側)上部の開口部分100から入る水流を上部網体21および下部網体22で濾過して水中の塵芥を捕捉し、水面S上の上部第1スプロケット52と上部第2スプロケット54間でこの開口部分100が下方に向いたときに、ダストシュート板75を介して塵芥トラフ77上に捕捉した塵芥を落下放出するようになっている。
【0033】
このような除塵機用バスケット10では、捉えられた塵芥は水流によってバスケット10内で下流に位置する上部網体21および下部網体22側に導かれるが、この除塵機用バスケット10では、上部網体21および下部網体22の上流面側に上部閉塞防止バー31…および下部閉塞防止バー32…が所定間隔L2ごとに並設されているため、これら上部閉塞防止バー31…および下部閉塞防止バー32…の上流側端面に塵芥を引っかけて留められる。したがって、上部閉塞防止バー31…および下部閉塞防止バー32…の間の空隙部G2…に塵芥が入り込み、上部網体21または下部網体22の上流面側に貼り付いて通水面積が減少してしまうことを防止することができる。
【0034】
特に、このような除塵機用バスケット10では、中間ビーム15の上流側位置Cがバスケット10内で最も下流側に位置するため、バスケット10内に捉えられた塵芥は当該位置Cに集まりやすい傾向があるが、この除塵機用バスケット10では、当該位置Cに上部閉塞防止バー31…および下部閉塞防止バー32…が重畳して狭い間隔L1ごとに並設されているため、当該位置Cにおいて塵芥が閉塞防止バー31…,32…の間の空隙部G1…に入り込みにくい。したがって、当該部分Cに捉えられた塵芥が集中しても、より多くの塵芥を閉塞防止バー31…,32…の上流側端面に引っかけて留めることができ、閉塞防止バー31…,32…の間の空隙部G1…に塵芥が落ち込んで、上部網体21や下部網体22を閉塞させてしまうことを防止して、十分な通水量を確保することができる。
【0035】
また、捉えられた塵芥が集中しやすい中間ビーム15の上流側位置にのみ、比較的狭い間隔L1で閉塞防止バー31…,32…を配設し、上部網体21や下部網体22の上流面側等の他の部位には、比較的広い間隔L2で閉塞防止バー31…,32…を配設しているため、網体21,22の閉塞を防止して十分な通水量を確保しながらも、効率的にバスケット10全体として軽量化を図ることができる。
【0036】
また、上部閉塞防止バー31…の下部311…および下部閉塞防止バー32…の上部321…は、中間ビーム15の上流側位置Cにおいて、他の部位に比べて水流方向Xについて幅広に形成されていることから、当該位置Cにおける閉塞防止バー31…,32…の上流側端面は、中間ビーム15より十分に上流側に離間することになる。上述したように、バスケット10内に捉えられた塵芥は、閉塞防止バー31…,32…の上流側端面に引っかかって留められるため、中間ビーム15の上流側位置Cにおける閉塞防止バー31…,32…の上流側端面がより上流側に位置すれば、当該位置Cで塵芥はより上流側に留められることとなる。バスケット10内に捉えられた塵芥は、下流側に向かうにつれて集中していくため、このように中間ビーム15の上流側位置Cにおいて塵芥がより上流側で留められれば、当該位置Cへの塵芥の集中を軽減することができ、閉塞防止バー31…,32…間の空隙部G1…に塵芥が侵入することをより確実に阻止することができる。
【0037】
また、中間ビーム15の上流側位置Cの上部閉塞防止バー31…および下部閉塞防止バー32…を貫通して、貫通ビーム33が配設されているため、当該位置Cにおいて上部閉塞防止バー31…および下部閉塞防止バー32…の高い強度を得られる。したがって、当該位置Cに、より多くの塵芥が集中する場合にも対応することができる。
【0038】
次に、本発明にかかる除塵機用バスケットの第2の実施形態について、図5および図6を参照しながら説明する。以下、上記第1の実施形態と実質的に同一の構成部分については同一の符号を付して重複説明を省略し、上記第1の実施形態と異なる特徴的な構成部分についてのみ説明する。なお、第2の実施形態の正面視は図1と略同一である。、図5はこの第2の実施形態における図1のII−II線断面図であり、図6はこの第2の実施形態における図1のIII−III線断面図である。
【0039】
この第2の実施形態は、中間ビーム15の上流側位置Cにおいて、上部閉塞防止バー31…の下部および下部閉塞防止バー32…の上部に、それぞれ図5および図6に示すように、水流方向Xの上流側に向かって突出する突出部312…,322…が形成されている。
【0040】
このような突出部312…,322…を備えれば、中間ビーム15の上流側位置Cにおける閉塞防止バー31…,32…の上流側端面を、中間ビーム15が配設されているバスケット10の最下流位置から上流側にさらに離間させることができるため、当該位置Cへの塵芥の集中をさらに軽減することができる。したがって、当該位置Cにおいて閉塞防止バー31…,32…の間の空隙部G1…に塵芥が侵入することをさらに確実に阻止することができる。
【0041】
以上、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明にかかる除塵機用バスケットは、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように構成してもよい。
【0042】
(1)上記実施形態においては、中間ビーム15の上流側位置Cにおいて、上部閉塞防止部材(上部閉塞防止バー)31…の下部および下部閉塞防止部材(下部閉塞防止バー)32…の上部を、幅広にまたは上流側に突出するように構成したが、上部閉塞防止部材の下部と下部閉塞防止部材の上部とが、左右方向に重畳していれば、必ずしも当該部位が幅広等の形状に形成されていなくともよい。
【0043】
(2)上記実施形態においては、中間ビーム15の上流側位置Cにおいて、上部閉塞防止部材(上部閉塞防止バー)31…の下部および下部閉塞防止部材(下部閉塞防止バー)32…の上部を貫通する貫通ビーム33を設けたが、このような貫通ビーム33は必ずしも設けなくともよい。
【0044】
(3)上記実施形態においては、左右のエンドプレート11,11に対して、パイプビーム13、上部ビーム14,中間ビーム15およびバケット本体16等を溶接によって固着したが、ボルト・ナット結合など、任意の公知の固着手段によってこれらを組み立ててもよい。
【0045】
(4)上記実施形態においては、上部網体21および下部網体22を押え板211…,221…によって下流面側(背面側)から押さえて取り付けたが、このような押え板211…,221…を用いることなく、上部ビーム14等に溶接やボルト・ナット結合など、任意の取付手段によって直接取り付けてもよい。
【0046】
(5)上記実施形態においては、上部網体21および下部網体22を異なる部材として構成したが、上部網体21および下部網体22は、中間ビーム15の下流面側(背面側)に被さって、上部ビーム14からバケット本体16に取り付けられる一体の網体から構成してもよい。なお、このように上部網体21と下部網体22とを一体に構成する場合には、この網体は、必ずしも中間ビーム15にボルト等によって取り付けなくともよい。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる除塵機用バスケットによれば、中間ビームの上流側位置において上部閉塞防止部材および下部閉塞防止部材が交互に重畳するように配設されていることから、当該位置の閉塞防止部材は他の部位の略半分の間隔で密に並設されている。このため、バスケット内では最も下流側に位置するために捕捉された塵芥が集中しやすい中間ビームの上流側位置において、閉塞防止部材間を塵芥がすり抜けることを確実に阻止してバスケット全体としての閉塞を防止しながら、上部網体の上流面側および下部網体の上流面側においては、上部閉塞防止部材または下部閉塞防止部材のみを前記中間ビームの上流側位置より疎らな間隔で並設することで、バスケット全体として効率的に軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる除塵機用バスケットの略左半分の正面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】同除塵機用バスケットを備えたトラベリングスクリーンの全体概略図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる除塵機用バスケットの側面断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかる除塵機用バスケットの側面断面図である。
【図7】従来の除塵機用バスケットの側面図である。
【符号の説明】
10 除塵機用バスケット
11 エンドプレート
13 パイプビーム
14 上部ビーム
15 中間ビーム
16 バケット本体
21 上部網体
22 下部網体
31 上部閉塞防止バー(上部閉塞防止部材)
32 下部閉塞防止バー(下部閉塞防止部材)
60 エンドレスチェーン
C 中間ビームの上流側位置
Claims (3)
- 取水路(W)において、水面(S)を貫通して略鉛直方向に延びるように配設され、かつ循環移動する左右一対のエンドレスチェーン(60)に対し、前記取水路(W)を横断するように取り付けられ、このエンドレスチェーン(60)の循環移動に伴って、上昇時に取水路(W)内の塵芥を捕捉し、水面上方で反転するときに捕捉した塵芥を落下分離する除塵機用バスケット(10)であって、
前記エンドレスチェーン(60)に取り付けられる左右両側のエンドプレート(11)と、除塵機用バスケット(10)の上昇姿勢において、前記両エンドプレート(11)の上部位置にその左右両側が固着された上部ビーム(14)と、前記上部ビーム(14)より下流側の下方位置において、その左右両端が前記両エンドプレート(11)に固着された中間ビーム(15)と、前記中間ビーム(15)より上流側の下方位置から前記両エンドプレート(11)の最下位置に至る下がり傾斜部(161)を有するとともに、前記両エンドプレート(11)の最下位置から上流側上方に向かって曲げ起こされた立上り傾斜部(162)を有する除塵バケット本体(16)と、前記上部ビーム(14)と前記中間ビーム(15)との間に張設された上部網体(21)と、前記中間ビーム(15)と前記塵芥バケット本体(16)の下がり傾斜部(161)との間に張設された下部網体(22)と、前記上部網体(21)の上流面側に所定間隔(L2)を介して並設され、上端が前記上部ビーム(14)に固着され、下端が前記中間ビーム(15)に固着された複数の上部閉塞防止部材(31)と、前記下部網体(22)の上流面側に所定間隔(L2)を介して並設され、上端が前記中間ビーム(15)に固着され、下端が前記塵芥バケット本体(16)に固着された複数の下部閉塞防止部材(32)とを備えている一方、
前記中間ビーム(15)の上流側位置において、前記上部閉塞防止部材(31)の下端部分(311)は、下側ほど水流方向(X)について徐々に幅広になるように形成されており、該下端部分(311)の上流面側端面は、バスケット(10)の上昇姿勢において略鉛直面をなすように構成されており、前記下部閉塞防止部材(32)の上端部分(321)は、上側ほど水流方向(X)について徐々に幅広になるように形成されており、該上端部分(321)の上流面側端面は、バスケット(10)の上昇姿勢において略鉛直面をなすように構成され、かつ前記上部閉塞防止部材の下端部分および下部閉塞防止部材の上端部分は、左右方向にみて交互に重畳するように配設されたことを特徴とする除塵機用バスケット。 - 前記中間ビーム(15)の上流側位置において、前記上部閉塞防止部材(31)の下端部分(311)および前記下部閉塞防止部材(32)の上端部分(321)には、上流側に突出する突出部(312,322)が形成されたことを特徴とする請求項1記載の除塵機用バスケット。
- 前記中間ビーム(15)の上流側位置に、前記上部閉塞防止部材(31)と前記下部閉塞防止部材(32)とを左右方向に貫く貫通ビーム(33)を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の除塵機用バスケット。
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