JP4144960B2 - 撮像装置及び画像合成装置並びに方法 - Google Patents

撮像装置及び画像合成装置並びに方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置及び画像合成装置ならびに方法、特に実写画像と合成用画像(コンピュータグラフィックス(CG)画像など)を合成する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビ放送などでクロマキー技術を用いてCGなどで作成した画像素材に実写画像から切り出した出演者を合成して多様な演出を行う技術が用いられている。特に、近年のCG技術の進歩により、カメラの動きにCG画像が同期し、出演者がCGの世界であたかも自由に動き回っているような画像を作り出せるシステムも開発されている。このシステム(バーチャルスタジオ)を用いることで、スタジオセットを実際に制作する必要がなくなり、コストの削減や演出効果の増大、さらには作業時間の短縮を図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような実写画像とCG画像の合成においては、一見して明らかに合成画像であると分かるようなリアリティに欠ける画像が生ずることがしばしばある。これは、実写画像における種々のパラメータとCG画像におけるパラメータの不一致に起因するものが多いと考えられる。
【0004】
例えば、リアリティに欠ける画像の一例として画像内の人間の足の接地問題がある。これは、CG画像で作成した背景に実写画像から切り出した人物を立たせた場合、常に人物が地面から浮いているような印象を与える問題である。この原因は、主として実写画像の影付けの不自然さであり、実写画像における光源パラメータ(光源の位置や強度)とCG背景の光源パラメータとが一致していないために生じる。
【0005】
このような不自然な合成画像の生成を防止するためには、従来においては合成段階において実写画像におけるパラメータを合成作業者(エデイタ)が注意深く観察してCG画像に反映させる必要があり、作業者に高い熟練が要求されるとともに、合成作業にも長時間を要する問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みなされたものであり、その目的は、作業者の高い熟練を要することなく、リアリティの極めて高い合成画像を容易に生成することができる装置及び方法を提供し、さらには合成画像生成の自動化機能を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のある態様は、実写画像と素材画像とを合成する画像合成装置であって、 前記実写画像に付加されている該実写画像の撮影時の環境パラメータを抽出する抽出手段と、 抽出された前記環境パラメータに基づいて前記素材画像を作成する作成手段と、 前記実写画像と前記素材画像を合成する合成手段と、を有し、前記環境パラメータは、音源の位置情報であることを特徴とする。
【0008】
本発明の他の態様は、実写画像と素材画像とを合成する画像合成装置であって、 前記実写画像に付加されている該実写画像の撮影時の環境パラメータを抽出する抽出手段と、 抽出された前記環境パラメータに基づいて前記素材画像を作成する作成手段と、前記実写画像と前記素材画像を合成する合成手段と、 を有し、前記環境パラメータは、光源の位置情報、光源の輝度及びスペクトルの少なくともいずれかを含む光源パラメータであることを特徴とする。
【0009】
本発明の他の態様は、実写画像と素材画像とを合成する画像合成装置であって、 前記実写画像に付加されている該実写画像の撮影時の環境パラメータを抽出する抽出手段と、 抽出された前記環境パラメータに基づいて前記素材画像を作成する作成手段と、 前記実写画像と前記素材画像を合成する合成手段と、 を有し、前記環境パラメータは、大気パラメータであって、前記作成手段は、抽出した大気パラメータに基づいて光源の散乱具合を決定し、決定した結果に基づいて素材画像を作成することを特徴とする。
【0011】
本発明の画像合成システムは、上記のいずれかの画像合成装置と、撮像装置とからなる。この撮像装置は、撮像手段と、前記撮像手段の撮影条件を含めた撮影環境を示す環境パラメータを前記撮像手段で得られた実写画像に付加手段とを有する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0023】
図1には、本実施形態における撮像装置1の構成ブロック図が示されている。本実施形態の撮像装置1は、撮像部10、環境パラメータ獲得部12及び付加部14を含んで構成される。
【0024】
撮像部10は、公知の2次元カメラ(アナログあるいはデジタル)を用いることができ、CCDセンサで構成することができる。もちろん、ステレオカメラを用いることもでき、さらには3次元センシング機能を有する3次元カメラでもよい。撮像部10で得られた実写画像は付加部14に供給される。
【0025】
環境パラメータ獲得部12は、撮像部10で得られた実写画像の撮影環境を示す環境パラメータを獲得するもので、各種センサから構成される。獲得した環境パラメータは付加部14に供給される。なお、環境パラメータの具体例については後述する。
【0026】
付加部14は、撮像部10から供給された実写画像に環境パラメータ獲得部12から供給された環境パラメータを付加し、記憶手段に出力する。
【0027】
ここで、記憶手段は撮像装置1と別体で構成することもできるが、ビデオカメラのように撮像装置1内に組み込むことも可能である。記憶手段としては、磁気テープや磁気ディスク、光学ディスクなど任意の媒体を用いることができる。
【0028】
また、図1に示された構成では環境パラメータ獲得部12が撮像装置1に組み込まれているが、環境パラメータ獲得部12を撮像装置1と別体で構成し、得られた環境パラメータを撮像装置1に供給することも可能である。
【0029】
環境パラメータ獲得部12で環境パラメータを獲得するタイミングとしては、撮像部10で実写画像を撮影するタイミングと同一であることが好適であるが、撮像部10で実写画像を撮影するに先立って、環境パラメータのみを獲得して付加部14に供給するか、あるいは撮像部10で実写画像を撮影した後に別途環境パラメータ獲得部12で環境パラメータを獲得し、付加部14に供給することも可能である。いずれにしても、撮像部10で実写画像を撮影した撮影環境を高精度に環境パラメータ獲得部12で獲得することが好ましく、獲得すべき環境パラメータが時間とともに変化するようなパラメータである場合には、可能な限り撮像部10で撮影するタイミングと同一タイミングで獲得することが好ましい。環境パラメータの獲得の態様も、好適には上述したようにセンサで自動検知することが望ましいが、撮影者が手動でパラメータを入力することも可能である。
【0030】
実写画像に付加される環境パラメータとしては、例えば以下のものがある。
【0031】
<カメラ内部パラメータ>
撮像部10固有のパラメータであり、具体的にはレンズの焦点距離やCCDサイズ、レンズ歪みなどである。ズームワークを含めることもできる。カメラ内部パラメータは、撮像部10から一意に決定されるため、予めデータとして付加部14が有することも可能である。このカメラ内部パラメータにより、実写画像にCG画像を合成する際に、CG画像のパースパラメータ(透視投影歪み)を実写画像と一致させることが可能となる。
【0032】
<カメラワークパラメータ>
このパラメータは、撮像装置1の移動に関するパラメータであり、このパラメータを用いることで実写画像に合成したCG部品が実写画像のカメラワークにしたがって見え方が変化し、CG部品が静止物体であればあたかも実際の背景に固定されているかのようなリアリティのある合成画像を得ることができる。カメラワークパラメータを取得するためには、例えば撮像装置1にジャイロセンサやGPSなどの位置センサを設けてもよく、あるいは、R.Y.Tsai and T.S.Huang,「Uniqueness and Estimationof Three−Dimensional Motion Parameters of Rigid Objects with Curved Surfaces」 IEEE Trans.Vol PAMI−6,pp.13−26,1984に記載されているように動画像から得ることもできる。オプティカルフローから算出するのも一法である。カメラワークパラメータの具体例としては、撮像装置1の移動速度や回転角、回転速度である。
【0033】
<画像ノイズパラメータ>
実写画像には、通常ホワイトノイズが含まれており、これにノイズの全くないCG画像を合成した場合、合成部分だけ不自然な印象を与えることになる。そこで、ホワイトノイズの標準偏差などを画像ノイズパラメータとして用い、実写画像に含まれるノイズを強制的にCG画像にも付加することで、実写画像との自然な合成を得ることができる。この画像ノイズパラメータも撮像部10に多く依存し、特定のパターンを多数撮影して各々の画素毎にデータのばらつきを統計的に調べ、その分散値をパラメータとすることもできる。なお、画像ノイズが撮影時の気温に大きく依存する可能性がある場合には、実写画像撮影時にこの画像ノイズパラメータを獲得するのが好ましい。
【0034】
<光源パラメータ>
昼間の屋外撮影においては、太陽の位置に応じて実写画像に影が生ずる。また、屋内や夜間の屋外撮影においても、様々な照明器具の位置により影が生ずる。光源パラメータは、このような光源の位置や強度に関するパラメータであり、このパラメータを用いることで実写画像とCG画像の影を一致させることができ、リアリティの高い合成が可能となる。
【0035】
図2には、実写画像とCG画像の合成が模式的に示されている。図2(a)は実写画像であり、太陽(あるいは他の光源)100の影響により実写画像の物体102及び104にそれぞれ影102a及び104aが生じている状態が示されている。一方、図2(b)には、コンピュータで作成した、実写画像に合成すべきCG画像200が示されている。この図では、CG画像をコップとして表現している。そして、図2(a)に示された実写画像に図2(b)で示されたCG画像を合成すると、図2(c)に示された画像となる。ここで、リアリティのある合成画像を作成するためには、実写画像に含まれる物体102、104の影102a、104aと同様の影がCG画像200にも生じている必要があり、CG画像200の影200aをどの位置にどの程度生成するかが重要となる。この影200aの付け方を制御するのが光源パラメータであり、実写画像(図2(a))における太陽(あるいは他の光源)100がどの位置に存在するかを知ることで可能となる。
【0036】
以下、この光源パラメータの決定方法について説明する。
【0037】
図3には、光源パラメータを決定するための方法が示されている。まず、表面形状及び表面特性が既知である参照物体300を用意する。図3(a)では、この参照物体を球としている。そして、この参照物体300を撮像装置1で撮影し、参照物体300の表面反射のピーク位置を算出する。そして、図3(a)に示されるように、表面反射のピーク点における参照物体300の面法線ベクトル及び撮像装置1とピーク点を結ぶカメラ視線方向を算出する。ピーク点における面法線ベクトルと光源方向ベクトルとのなす角度は、面法線ベクトルとカメラ視線ベクトルとのなす角度に等しく、かつ、これら3ベクトルは平面をなすという拘束条件から、光源方向ベクトルを算出することができる。
【0038】
そして、以上の処理を複数の参照物体300、302について行うことで複数の光源方向ベクトルを算出し、これら複数の光源方向ベクトルの交わる点を光源の3次元位置とすることができる。また、光源の3次元位置と参照物体300の反射光量から、光源の光量を計算することもできる。
【0039】
もちろん、光源パラメータの決定方法としてこれに限らず、例えば椎谷秀一他「三次元情報を用いた画像内の影除去」情報処理学会第57回全国大会pp.2:185−186,1998に記載されている方法を用いることもできる。これは、実写画像に立体情報を手動で付加した後、画像内の立体物の一点と、その点に対応した影の部分を指定することで、光源方向を特定する方法である。また、従来のCG画像との合成作業中に試行錯誤的に得たパラメータをそのまま用いることもできる。
【0040】
<音パラメータ>
一般に、実写画像撮影時には音も同時に獲得するが、ここでは特にモデリングされた音情報を意味する。具体的には、騒音環境であるか、非常に静かな環境であるかなどのシンボリックな情報である。
【0041】
また、単なるステレオ録音された音ではなく、音源モデリングにより、3次元位置が特定された音源も含まれる。これにより、実写画像において視点を変えた際にCG画像もこの音源の3次元位置変化に基づいて変化させることで、極めて臨場感の高い合成画像を得ることができる。
【0042】
図4には、音パラメータとして音源の3次元位置を決定するための構成ブロック図が示されている。音パラメータを獲得する環境パラメータ獲得部12は、マイクなどの音入力部12aと3次元音源モデリング部12bを含んで構成される。音入力部12aは、複数設けられてそれぞれの位置で音を入力する。3次元音源モデリング部12bは、複数の音入力部12aからの音を入力して三角測量の原理により音源の3次元位置を特定する。
【0043】
図5には、3次元音源モデリング部12bにおける処理フローチャートが示されている。まず、3次元音源モデリング部12bは、複数の音入力部12aから音信号を入力し(S101)、デジタル信号に変換する(S102)。次に、入力した音を高速フーリエ変換(FFT)などにより周波数分解し(S103)、各周波数毎に複数の音入力部12aの位相差を検出する(S104)。位相差は音源と各音入力部12aとの距離差に相当する。また、複数の音入力部12aからの音の各周波数毎の強度差を検出する(S105)。強度及びその差は、音源と音入力部12aとの距離及び方向に相当する。検出された各周波数毎の位相差及び強度差に基づき、音源の3次元位置を特定する(S106)。
【0044】
図6及び図7には、以上述べた処理が模式的に示されている。図6に示すように、複数の音入力部A、Bが離間して設けられ、それぞれの地点において音源400からの音を入力する。各地点において入力した音波の位相及び強度は音源400からの距離に依存し、図7に示されるように音入力部A、Bでの位相差並びに強度差が生ずる。この位相差及び強度差、並びに各音入力部A、Bの位置関係から音源400の3次元位置を特定することができる。なお、図6、7では説明の都合上、2個の音入力部を示しているが、実際には2個の音入力部12aでは音源を2次元的にしか特定できないので、音入力部12aは少なくとも3個以上設ける必要がある。
【0045】
また、これらの入力部が1直線を成すように配置した場合、やはり音源は2次元的にしか特定できないので、これらが直線を成さないように配置することが好ましい。
【0046】
なお、音入力部を2個のみ持つ場合、上記のように音源が2次元的にしか特定できないだけでなく、複数の候補を持つことになる。すなわち、周期tの波については、位相距離差n×t+d(nは任意の整数)を満たす地点は全て位相差dと判断される。しかし、音入力部を3個持つことで、この問題は以下のように解決される。
【0047】
3個の音入力部をa,b,cとし、a−bのペアで観測される位相差をd(a,b)、b−cのペアで観測される位相差をd(b,c)、a−cのペアで観測される位相差をd(a,c)とする。音源候補はn0×t+d(a,b)、n1×t+d(b,c)、n2×t+d(a,c)を全て満たす地点となり、一般に1地点に特定できる。但し、当然ながら誤差の影響も考慮する必要があり、このため上記の位置誤差に加え強度差も考慮することで、より精度良く音源の3次元位置を特定することができる。
【0048】
また、音入力部12aとしては、図8に示されるように複数の指向性マイクアレイを用いることができる。各指向性マイクで入力された音は上述した処理と同様に周波数分解され、各周波数毎に最強の入力があった指向性マイクの方向及びその近傍のマイクとの強度の差から音源の3次元方向を特定することができる。
【0049】
さらに、このようにして算出された音源の3次元位置を実写画像を用いて修正することで、3次元位置検出の精度を向上させることも可能である。図9にはこの場合の処理が模式的に示されている。図9(a)に示されるように、実写画像から音源の可能性がある物体A、B、C、Dの3次元配置モデルを生成し、上述した方法で特定された音源の3次元位置をこの3次元配置モデルにプロットする。図9(b)は3次元配置に算出した音源位置をプロットした状態を表しており、算出した音源位置を符号500、502、504、506で表している。実際の音源は物体A、B、C、Dから発せられると考えられるので、推定した音源位置500、502、504、506を物体A、B、C、Dの配置位置に応じて修正し(例えば、物体の中心位置に引き込む)、図9(c)に示されるように音源位置600、602、604、606とする。
【0050】
このようにして実写画像における音源の3次元位置を音パラメータとして用いることで、実写画像にCG画像を合成する場合に、実写画像中において音源の変化に起因して物体の様子が変化しても、音源の3次元位置が既知であるため、合成されるCG画像もこの音源の変化に従った変化を起こさせることが可能となり、極めてリアリティの高い合成画像を得ることができる。
【0051】
なお、以上では入力された音情報をデジタル変換した後、周波数分解する方法について述べたが、複数のバンドパスフィルタを用いることでアナログ的に周波数分解してもよい。
【0052】
<大気パラメータ>
大気の曇り具合(霧や水粒子密度)に関係するパラメータであり、これにより光源の散乱具合が決定される。したがって、この大気パラメータを用いることで、実写と同様の霧効果をCG画像にも生成することができ、合成した場合でもリアリティの高い画像を得ることができる。大気パラメータを獲得するには、例えば湿度計を用いればよい。
【0053】
<天候パラメータ>
このパラメータには、雨、曇り、雪など一般的な天候情報の他、気温、風速/風向、気圧なども含めることができる。天候パラメータとして雪、風速、風向を有する実写画像にCG画像を合成する場合、CG画像に対して同様な風速などを与えることで、違和感のない合成画像が得られる。天候パラメータを獲得するには、例えば温度計、気圧計、風速計、風向計を用いることができる。
【0054】
<時刻パラメータ>
撮影部10で実写画像を取得した時刻に関するパラメータであり、撮影時が早朝であるか、昼間であるか、夕方であるかを示すパラメータである。このパラメータを用いることで、例えば夕方の合成画像を作成する際に朝の実写画像を用いてしまい、合成画像間で光源パラメータが一致していても「なんとなく不自然」な印象を与えてしまうことを確実に防止できる。
【0055】
<感情パラメータ>
実写画像が人物を撮影したものである場合、その人物が「悲しい」、「楽しい」、「怒った」などどんな感情を持っているかに関するパラメータである。これらのパラメータを有することで、合成すべき画像の選択をより適切に行うことができる。例えば、悲しいシーンの合成画像を作成する場合、楽しい雰囲気の実写画像を背景部品として選択してしまい、「なんとなく不自然」な印象を与えることを防止できる。
【0056】
<プロローグ/エピローグパラメータ>
実写画像において実際に得られた画像の前後の状況に関するパラメータである。例えば、実写画像が泣いている人物に関する画像である場合、その原因である交通事故発生に関するデータである(交通事故自体は、実写画像には存在しない)。あるいは、実写画像が多数の人物が上を見ている画像である場合、低空飛行している飛行機に関するデータである(飛行機の画像自体は、実写画像には存在しない)。これらのパラメータを2次的に用いることで、より適切な合成画像を選択することも可能となる。
以上、環境パラメータの具体例について説明したが、もちろんこれらの全てを用いる必要はなく、任意に選択すればよい。そして、付加部14では、撮像部10から供給された実写画像と環境パラメータ獲得部12で獲得した各種獲得パラメータを付加して記憶手段に出力する。以下、付加部14で実写画像に環境パラメータを付加するフォーマットについて説明する。
【0057】
図10には、実写画像のヘッダ部のフォーマット例が示されている。まず、実写画像である映像部品名が先頭に配置され、次に映像のモデル形式、すなわち2次元か3次元かを識別するための情報が配置される。そして、映像情報へのポインタと環境パラメータへのポインタが配置され、さらにその他の付随情報が配置される。
【0058】
図11には、図10における映像情報へのポインタで指定される映像情報部分のフォーマット例が示されている。映像情報は、オブジェクト数、オブジェクト情報#1、#2、#3、・・・から構成され、オブジェクト情報には映像の形状情報、色彩情報、材質情報及び動き情報が含まれる。
【0059】
一方、図12には、映像情報に付加される環境情報(環境パラメータ)のフォーマット例が示されている。なお、環境パラメータとして上述した各種パラメータのうち、カメラ内部パラメータ、カメラワークパラメータ、画像ノイズパラメータ、光源パラメータ、大気パラメータ、天候パラメータ、音パラメータ、時刻パラメータのみを示しているが、他のパラメータを含むことができるのは言うまでもない。図12において、環境パラメータはカメラ内部パラメータが先頭に配置され、次にカメラワークパラメータへのポインタ情報が付加される。そして、画像ノイズパラメータが配置され、さらに光源パラメータへのポインタが配置される。大気パラメータ及び天候パラメータが光源パラメータへのポインタに続き、さらに音パラメータへのポインタ及び時刻パラメータが付加される。もちろん、全てのパラメータをポインタで指定することも可能である。
【0060】
図13には図12におけるカメラワークパラメータへのポインタで指定されるカメラワークパラメータのフォーマット例が示されている。カメラワークパラメータは、モーションセグメント数(移動数)及び#1開始点(x、y、z)と動き速度ベクトル、#2開始点(x、y、z)と動き速度ベクトル、・・・から構成される。なお、カメラワークに回転が含まれる場合には、例えば回転速度ベクトルなどを付加することも可能である。
【0061】
図14には図12において光源パラメータへのポインタで指定される光源パラメータのフォーマット例が示されている。光源パラメータは、光源数及び各光源毎に光源位置(x、y、z)、光源光スペクトル、光源強度、光源動き、・・・から構成される。光源光スペクトルは、太陽光や蛍光灯などの光源の種類で代用することができる。光源光スペクトルは、例えば分光器などを用いて獲得することができる。
【0062】
さらに、図15には、図12の音パラメータへのポインタで指定される音パラメータのフォーマット例が示されている。音パラメータは、音源数及び各音源毎の位置(x、y、z)、音波シーケンス、音源動き、・・・から構成される。音波シーケンスは音の種類を示すものである。
【0063】
本実施形態における撮像装置1は、以上のようにして実写画像に撮影環境を示す環境パラメータを付加して記憶手段に出力する。そして、実際に実写画像と素材画像(合成用の画像)としてのCG画像を合成する際には、記憶手段から実写画像を読み出し、実写画像に付加されている環境パラメータを用いてCG画像を自動合成する。
【0064】
図16には、本実施形態における画像合成装置20の構成ブロック図が示されている。画像合成装置20は、環境パラメータ抽出部15、CG作成部22及び合成部24を含んで構成される。
【0065】
環境パラメータ抽出部15は、記憶手段に格納されている環境パラメータが付加された実写画像を読み出し、読み出した画像データから環境パラメータデータを抽出してCG作成部22に供給する。また、実写画像自体は合成部24に出力する。
【0066】
CG作成部22は、公知のCG処理機能を有するコンピュータで構成され、環境パラメータ抽出部15から供給された環境パラメータを用いて実写画像のパラメータに合致したパラメータでCG部品を作成する。具体的には、例えば環境パラメータ中の光源パラメータを用いて実写画像に含まれる影と同一の影をCG部品に付加する。作成したCG部品は、合成部24に供給される。
【0067】
合成部24は、CG作成部22で作成されたCG部品と環境パラメータ抽出部15から供給された実写画像を合成し、例えばモニタなどに出力する。環境パラメータに基づいて自動的にCG部品を作成して合成するので、操作者は環境パラメータを独自に観察してCG部品に反映させる必要がなくなり、リアリティの高い合成画像を容易に得ることができる。
【0068】
なお、CG作成部22でCGを作成するに際し、環境パラメータ抽出部15から供給された環境パラメータの全てを考慮してCGを作成する必要はない。例えば、意図的に不自然な画像を生成する場合には、必要に応じて環境パラメータのいくつかを考慮せずCGを作成することもできる。
【0069】
また、図16の構成においては、環境パラメータ抽出部15から供給された環境パラメータに基づき新たにCG画像を作成したが、一度合成用に作成されたCG画像については、合成時に使用した環境パラメータとともにデータベースに格納しておき、新たに実写画像と合成する必要が生じた場合には、このCG画像に付加された環境パラメータと合成すべき実写画像に含まれている環境パラメータとを比較し、CG画像を修正して再使用することも考えられる。
【0070】
図17には、このような場合の構成ブロック図が示されている。実写画像データベース30及びCG画像データベース32が用いられる。実写画像にCG画像を合成する場合、CG画像データベース32に格納されているCG画像はCG修正部34に供給される。そして、実写画像に付加されている環境パラメータをCG修正部34に供給し、CG修正部34では、CG画像に付加されている環境パラメータと実写画像に付加されている環境パラメータを比較し、環境パラメータの相違に基づいてCG画像を修正する。例えば、光源パラメータAを有する実写画像に合成されたCG画像aが存在するとする。このCG画像aを用いて別の実写画像Bに合成する場合、合成すべき実写画像Bに付加されている光源パラメータBを用いてCG画像aの影の部分を修正してCG画像bを得る。これにより、CG修正部34は、実写画像のパラメータに一致したCG画像を効率的かつ迅速に作成することができる。
【0071】
以上、本発明の実施形態について、特に実写画像とCG画像との合成を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、実写画像と実写画像の合成にも適用することが可能である。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、実写画像のパラメータとCG画像などの合成用画像のパラメータを自動的に一致させることができるので、高い熟練を要することなくリアリティの高い合成画像を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の撮像装置の構成ブロック図である。
【図2】 光源パラメータの説明図である。
【図3】 光源パラメータの算出説明図である。
【図4】 本実施形態における環境パラメータ獲得部の構成ブロック図である。
【図5】 音パラメータの算出処理フローチャートである。
【図6】 音パラメータ算出の説明図(その1)である。
【図7】 音パラメータの算出説明図(その2)である。
【図8】 図4における音入力部の一構成図である。
【図9】 本実施形態における他の音パラメータ算出説明図である。
【図10】 環境パラメータが付加された実写画像データのフォーマット図である。
【図11】 図10における映像情報部分のフォーマット図である。
【図12】 図10における環境パラメータ部のフォーマット図である。
【図13】 図12におけるカメラワークパラメータ部のフォーマット図である。
【図14】 図12における光源パラメータ部のフォーマット図である。
【図15】 図12における音パラメータ部のフォーマット図である。
【図16】 本実施形態における画像合成装置の構成ブロック図である。
【図17】 本実施形態における画像合成装置の他の構成ブロック図である。
【符号の説明】
1 撮像装置、10 撮像部、12 環境パラメータ獲得部、14 付加部、15 環境パラメータ抽出部、20 画像合成装置、22 CG作成部、24 合成部、30 実写画像データベース、32 CG画像データベース、34 CG修正部。

Claims (4)

  1. 実写画像と素材画像とを合成する画像合成装置であって、
    前記実写画像に付加されている該実写画像の撮影時の環境パラメータを抽出する抽出手段と、
    抽出された前記環境パラメータに基づいて前記素材画像を作成する作成手段と、
    前記実写画像と前記素材画像を合成する合成手段と、 を有し、
    前記環境パラメータは、光源の位置情報、光源の輝度及びスペクトルの少なくともいずれかを含む光源パラメータであることを特徴とする画像合成装置。
  2. 実写画像と素材画像とを合成する画像合成装置であって、
    前記実写画像に付加されている該実写画像の撮影時の環境パラメータを抽出する抽出手段と、
    抽出された前記環境パラメータに基づいて前記素材画像を作成する作成手段と、
    前記実写画像と前記素材画像を合成する合成手段と、 を有し、
    前記環境パラメータは、音源の位置情報であることを特徴とする画像合成装置。
  3. 実写画像と素材画像とを合成する画像合成装置であって、
    前記実写画像に付加されている該実写画像の撮影時の環境パラメータを抽出する抽出手段と、
    抽出された前記環境パラメータに基づいて前記素材画像を作成する作成手段と、
    前記実写画像と前記素材画像を合成する合成手段と、 を有し、
    前記環境パラメータは、大気パラメータであって、
    前記作成手段は、抽出した大気パラメータに基づいて光源の散乱具合を決定し、決定した結果に基づいて素材画像を作成することを特徴とする画像合成装置。
  4. 撮像手段と、前記撮像手段の撮影条件を含めた撮影環境を示す環境パラメータを前記撮像手段で得られた実写画像に付加手段とを有する撮像装置と、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の画像合成装置と、を備えたことを特徴とする画像合成システム。
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