JP4170587B2 - 閉塞デバイス用の送達カテーテル - Google Patents
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Description
(発明の分野)
本発明は、外科用器具の一般的な分野であり、具体的には、哺乳動物の所望部位に閉塞性移植片を送達するための単一管腔の弁付きバルーンカテーテルに関する。
【0002】
(発明の背景)
種々の異なる病気を治療するために、血管系が使用されており、これには、内出血の制御、腫瘍への血液供給の閉塞、および動脈瘤領域での血管壁圧の解放が挙げられる。このような治療上の処置には、典型的には、体内の遠隔位置に種々の治療材料、デバイスおよび薬剤を配置するために、カテーテルを使用する必要がある。マイクロカテーテル(例えば、Engelson、「Catheter Guidewire」、米国特許第4,884,579号により示されるもの、およびEngleson、「Catheter for Guidewire Tracking」、米国特許第4,739,768号で記述されているもの)により、身体の蛇行した血管系を通る進路によって、肝臓や脳の大脳動脈のような遠位部位にアクセスすることができるようになる。
【0003】
ある種の疾患(例えば、血管形成異常および動脈瘤)には、欠陥部位にて、血管内閉塞を形成する必要があり得る。塞栓を形成することにより、または動脈瘤内にて血管から堰き止めるこのような塞栓を形成することにより、この血管系の一部を構成する血管を通る血流を遮断するために、身体の血管系内に血管閉塞デバイスまたは試薬を配置するのに、典型的には、カテーテルが使用される。動脈瘤の場合には、親血管または動脈にて、例えば、動脈瘤内に、送達カテーテルの遠位末端が配置され、そしてこのカテーテルの遠位末端を通って動脈瘤へと、適当な血管閉塞材料またはデバイスが送達されて、それにより、所望の塞栓が形成される。
【0004】
塞栓の形成は、流体塞栓剤(例えば、微小繊維コラーゲン、サイラスティックビーズ、または高分子樹脂(例えば、シアノアクリレート))の注入を包含し得る。理想的には、この塞栓剤は、それ自体、この形成異常または動脈瘤の内壁の不規則な形状に適合する。この処置の1つのリスクには、この流体試薬を動脈瘤に含有できないために起こる親動脈での偶発的な塞栓形成がある。このことは、特に、動脈瘤の開口部が比較的に大きなときに、当てはまる。
【0005】
機械的な血管閉塞デバイスもまた、周知である。1つの広く使用されている血管塞栓デバイスには、ワイヤコイルまたは編組があり、これは、伸展した直線形状で、送達カテーテルを通って導入でき、そしてこのデバイスをこのカテーテルの末端から排出する際には、動脈瘤のような開口部と噛み合ってそれを満たすように、不規則な形状を呈する。
【0006】
例えば、Ritchartらの米国特許第4,994,069号は、小さな血管閉塞で使用するための可撓性(好ましくは、コイルに巻いた)ワイヤを示している。Ritchartは、相当に軟らかいコイルを教示しており、これは、カテーテルおよびプッシャーを使用して、この部位に送達され得る。このカテーテルは、ガイドワイヤを使用することによって(米国特許第4,884,579号)、または流れ方向づけ手段(例えば、このカテーテルの遠位末端に配置されたバルーン)により、この部位に案内され得る。一旦、この部位に到達すると、このカテーテル管腔は、このガイドワイヤを取り除くことにより(もし、ガイドワイヤを使用するなら)障害物が取り除かれ、そしてこのカテーテルの近位開放末端には、1個またはそれ以上のコイルが配置されて、これは、プッシャーを用いて、このカテーテルを通って、前進される。このプッシャーは、典型的には、このプッシャー自体がこのカテーテルを通って前進するにつれて、このコイルと噛み合いカテーテルを通ってコイルを押すように適合された遠位末端を有するワイヤである。一旦、このコイルが、このカテーテルの遠位末端に到達すると、それは、このプッシャーにより、このカテーテルから排出されて、血管部位へと入る。
【0007】
このRitchartらのコイルは、典型的には、直線形状で、所望の血管部位へと押される。このコイルは、このカテーテルから排出されると、この部位を満たすように設計された多数のランダムまたは規則的な形状のいずれかを呈し得る。これらのコイルは、比較的に永久的であり、放射線写真撮影で容易に画像化でき、そして後退され得る。
【0008】
Ritchartで記述されたようなプッシャーを使用することに加えて、この血管閉塞コイルは、種々の他の様式で、このカテーテルから排出され得る。米国特許第5,354,295号および第5,122,136号(両方とも、Guglielmiら)は、電気分解的に取り外し可能な塞栓デバイスを記述している。Sepetkaの米国特許第5,234,437号は、インターロック表面を有するプッシャーから螺旋巻きコイルのネジを外す方法を示している。Palermoの米国特許第5,250,071号は、このプッシャー上および塞栓コイル上の両方ら取り付けられたインターロック留め金を使用する塞栓コイルアセンブリを示している。Engelsonの米国特許第5,261,916号は、インターロックボールおよびキー溝型連結を有する取り外し可能プッシャー−血管閉塞コイルアセンブリを示している。Twyfordらの米国特許第5,304,195号は、固着され近位に伸長しているワイヤ(これは、その近位末端にボールを備えている)およびプッシャー(これは、類似の末端を有する)を有するプッシャー−血管閉塞コイルアセンブリを示している。これらの2個の末端は、このカテーテルの遠位先端から放射されたとき、連動されそして解放される。Palermoの米国特許第5,312,415号はまた、ガイドワイヤ(これは、螺旋巻きコイルの内部と相互連絡できる部分を有する)の使用により、単一プッシャーから多数のコイルを排出する方法を示している。Palermoらの米国特許第5,350,397号は、その遠位末端に喉部を有するプッシャーおよびその軸を通るプッシャーを示している。このプッシャーの鞘は、塞栓コイルの末端上へと保持され、次いで、この血管閉塞コイルの近位末端で見られる部材に対して軸方向に配置したプッシャーワイヤを押すと、解放される。最後に、米国特許第5,669,931号は、塞栓コイルの液圧排出を示している。好ましい実施態様では、これらのコイルは、導入器カートリッジに設けられる。
【0009】
排出様式には関係なく、多くの塞栓コイルは、流体塞栓剤と同じ配置リスクに晒される。すなわち、一定長のコイルが、例えば、このカテーテルの遠位末端から動脈瘤へと排出されるなら、このコイルが動脈瘤の開放空間内に含有されることを保証するのは困難である。例えば、排出したコイルの遠位末端または中間部分は、このコイルが動脈瘤内の開放空間に適合してそれを満たすように進行するにつれて、反れるかまたは動脈瘤への開口部を通って戻り得る。
【0010】
上記制限を克服する送達システムが必要とされている。さらに具体的には、血管閉塞材料またはデバイスを送達するためのカテーテルであって、このカテーテルから排出するとこれらの材料またはデバイスの配置を制御できるカテーテルが必要とされている。この送達カテーテルは、小さな直径を有し、そして非常に可撓性の構造を有し、それにより、小さな直径の蛇行した血管経路に沿って移動できるようになる。
【0011】
(発明の要旨)
本発明は、体内の所望部位に血管閉塞材料またはデバイスを送達するためのカテーテルである。本発明の1局面では、このカテーテルは、単一管腔の弁付きカテーテルであり、これは、この血管閉塞デバイスがこのカテーテル管腔から排出されるにつれて、膨張される。本発明の他の局面では、カテーテルは、多数の放射線不透過性マーカーを備えており、これらにより、使用中にて、放射線写真撮影の画像化が改良される。本発明はまた、本発明のカテーテルを使用して血管の形成異常を治療する方法を包含し得る。
【0012】
本発明は、血管閉塞部材を送達するためのカテーテルデバイスを包含し得、ここで、このカテーテルは、内部管腔、膨張可能バルーンおよび先端部分を包含し、この膨張可能バルーンは、該管腔と流体連絡しており、そしてこの先端部はこのバルーンからこのカテーテルの遠位末端へと伸長している。細長血管閉塞部材は、この管腔内に配置され得、その中で滑り可能であり、そしてこの先端部分の遠位末端を通って、体内の部位に送達可能である。この血管閉塞部材の外径は、この管腔を少なくとも部分的に阻止するために、この先端部分内の管腔の内径と噛み合うような大きさにされ、それにより、この管腔を通って供給された流体は、強制的に、このバルーンに入ってそれを膨張させる。
【0013】
この先端部分領域でのこの管腔の内径は、好ましくは、この血管閉塞部材の外径より小さい。好ましい実施態様では、この内径は、この血管閉塞部材の外径より、約0.001〜0.003インチ小さい。この先端領域で小さくした径は、この先端部分の外部の回りに配置された環状バンドを用いて、作成され得る。この先端部分の内径をこの血管閉塞部材の外径よりも小さくなるような形状にするとき、この先端は、この血管閉塞コイルが過剰な軸方向力を要することなく排出できるのに充分に可撓性になるように構成するのが、好まれ得る。
【0014】
この先端部分は、典型的には、1cmより大きな長さを有し得るが、手術をする外科医の好みに依存して、所望の長さを生じるように、切り取るかまたは刈り取られ得る。この先端部分は、例えば、蒸気を用いて形成可能であり得る。
【0015】
本発明の他の局面に従って、血管閉塞部材を送達するためのカテーテルは、血管閉塞コイルを滑り可能に受容するように適合された内部管腔を有し得、そして一定距離で分離された複数のマーカー対と共に構成される。1実施態様に従って、各マーカー対は、遠位マーカーおよび近位マーカーを包含し、これらは、挿入するコイルの長さに実質的に等しい距離だけ、分離されている。各マーカー対は、このカテーテルの遠位末端から、少しずつ増える間隔を置いて配置されている。この少しずつ増える間隔は、約2.0mm〜約10.0mmであり得る。
【0016】
本発明はまた、血管閉塞部材を使用して形成異常を治療する方法を包含し得る。この方法は、一般に、以下の工程を包含する:(a)内部管腔を有するカテーテル、該管腔と流体連絡している膨張可能バルーン、および遠位先端部分を用いて、形成異常にアクセスすることであって、この遠位先端部分は、それに付随した複数のマーカーを有する;(b)この遠位先端部分の少なくとも一部がこの形成異常内にあるように、このカテーテルを配置し、そしてこのバルーンを膨張したとき、それがこの形成異常の開口部を実質的に閉塞するように、該バルーンを配置すること;(c)血管閉塞部材を該管腔へと導入すること;および(d)ほぼ同時に、このバルーンが膨張するように、このコイルを排出すること。この方法は、末端動脈瘤および漿果状動脈瘤の治療に特に有用である。この方法はまた、評価する血管のサイズまたは治療する血管のサイズに従って、前記遠位先端部分の長さを切断することを包含し得る。
【0017】
(発明の説明)
図面(ここで、同じ番号は、同じ要素を示す)を詳細に参照すると、本発明は、一般に、血管閉塞材料または移植片を制御して送達または排出するためのカテーテルを包含する。この移植片の配置は、単一管腔のバルブ付きカテーテルによって、制御される。本発明によれば、このカテーテルは、送達中のこの移植片の視覚化を改良するために配置されたバルーンおよび放射線不透過性マーカーから遠位に、成形可能部分を有し得る。
【0018】
図1は、本発明の1実施態様により構成されたカテーテルアセンブリ10を示す。カテーテルアセンブリ10は、カテーテル12を包含し、これは、それぞれ、近位および遠位カテーテル末端16、18間で伸長している内部管腔(図示せず)を有する可撓性で薄壁の本体またはチューブ14から構成されている。チューブ14は、任意の医学的に受容可能な材料、好ましくは、適当な機械的特性を有する非膨張性高分子から製造され得る。好ましい材料には、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、酢酸エチルビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、PEBAX、フルオロ重合体、およびそれらの混合物およびブロックまたはランダム共重合体が挙げられる。チューブ14は、単一層構成または複数層複合構成であり得る。チューブ14は、米国特許第5,658,264号(その内容は、本明細書中で参考として援用されている)で示されているように、螺旋巻き構造、または本願出願時に審査中の米国特許出願第08/607,847号(これは、「BRAIDED BODY BALLOON CATHETHER」の表題であり、その内容は、本明細書中で参考として援用されている)で示されているように、編組構造を有し得る。
【0019】
近位カテーテル末端16は、注射器取付具20を備えており、それを通って、ポート22により、このカテーテルに流体を供給できる。この取付具は、軸方向に伸長しているポート24を包含し、これもまた、このカテーテルの内部管腔に連絡している。チューブ14は、好ましくは、約0.010〜60ミルの内径および約3〜15ミル厚の壁を有する。この全チューブ長は、好ましくは、約50〜300cmの間である。
【0020】
図1のカテーテルは、任意の細長捻り可能ガイドワイヤ36と共に示されており、これは、その中で軸方向に滑らせるために、このカテーテルを通って伸長するように構成されている。任意のガイドワイヤ36は、この可撓性カテーテルを体内の目的部位に案内するために、任意の適当な構造を有し得る。典型的には、このガイドワイヤの長さは、このワイヤの近位末端を、例えば、捻ることにより操作できるようにしつつ、このガイドワイヤの遠位末端が、このカテーテルの遠位末端を超えて数センチメートル以上伸長できるように、このカテーテルより少なくとも約10〜50cm長い。このガイドワイヤの近位末端には、カテーテル操作中に、このワイヤにトルクを加えるためのハンドル38が備え付けられている。
【0021】
このガイドワイヤは、その長さに沿って、可変または段差直径を有し得、これは、典型的には、直径が大きくて堅い近位領域、および1個またはそれ以上の直径が小さくて可撓性の遠位末端領域を包含していて、このワイヤに、その近位領域にて、良好な捻れ性能を与え、その遠位領域(この場所で、このワイヤは、直径の小さい捻れた経路に沿って、前進される)にて、さらに良好な可撓性および操縦性を与える。典型的なワイヤ寸法は、約20〜50ミルの間の管腔直径を有するカテーテルについて、ワイヤの最後の20〜50cmを除いて全てに沿って伸長していて約18〜40ミルの間の直径を有する近位セグメント、および約8〜18ミルの間の直径を有する1個またはそれ以上の直径を小さくしたセグメント(20〜50cm長)である。さらに、このワイヤの遠位末端部分は、遠位末端をさらに可撓性にするために、約1〜5ミルの最終ワイヤ厚さへと低下される実質的に一定のテーパーを有し得る。このテーパーを付けた領域は、一定直径コイル中に入れられ得、そして血管を通る操縦を容易にするために、曲げた先端で終わり得る。
【0022】
カテーテル12の遠位末端領域15には、膨張可能バルーン26が備え付けられている。本発明の1局面によれば、バルーン26は、適当な位置で膨張したとき、動脈瘤へ入るのを阻止することにより、血管閉塞材料またはデバイスの配置を制御するのを助ける。このバルーンは、好ましくは、約0.5〜3cmの長さであり、そして壁部分を有し、これは、このカテーテルチューブの遠位末端を以下で記述の様式で部分的に阻止したとき、このカテーテル管腔を通って供給される流体により、膨張できる。このバルーン壁部分は、好ましくは、高分子材料の薄いスリーブから形成され、その対向スリーブ末端にて、比較的に堅いチューブ部分に装着されている。代表的なバルーン構造の詳細は、本願出願人が所有している米国特許第5,171,221号および第5,135,494号(各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている)で見いだされ得る。
【0023】
図2〜4は、血管閉塞材料またはデバイスを制御して送達するために図1で図示されたカテーテルの遠位末端領域15およびバルーン26の種々の構造を例示する。図2を参照すると、カテーテルチューブ52は、膨張可能バルーン54を包含し、これは、その末端にて、このカテーテル壁に固定された膨張可能スリーブ56により、形成される。このバルーンスリーブは、薄い高分子材料、好ましくは、エラストマー性で伸張可能な材料(例えば、シリコーンゴム、ラテックスゴムまたはポリ塩化ビニル)から形成され得るか、または伸張不可能フィルム材料(例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレン)から形成され得る。このカテーテルチューブへのこれらのスリーブ末端の装着は、接着剤を付けること、熱封着など、または他の公知の方法により、なされる。エラストマー性スリーブの1つの利点には、膨張していない状態にて、このチューブと同一平面上にとどまる傾向にあり、また、その流体圧力を解除すると、それ自身で収縮することがある。ある場合には、膨張するのに必要な圧力が少ないので、伸張不可能材料が好まれ得る。
【0024】
カテーテル管腔61とバルーン54との間で流体連絡を設けるために、カテーテルチューブ52には、少なくとも1個の開口部60が形成される。開口部60から遠位には、カテーテルチューブ52の狭窄領域63がある。プッシャー66がカテーテル管腔61から血管閉塞コイル65を排出するにつれて、コイル65は、少なくとも部分的にまたは完全にカテーテル管腔61を阻止する狭窄領域63を通る。カテーテル管腔63が阻止されたとき、ポート22によって供給された任意の流体圧力は、開口部60によってバルーン54に連絡され、それにより、このバルーンを膨張させる。この構造は、弁(これは、この血管閉塞移植片の動脈瘤への送達と同時に膨張される)を有する単一の管腔カテーテルに設けられる。
【0025】
カテーテルチューブ52の内面は、血管移植片(例えば、適当なプッシャーを用いたコイル)の送達用に適当なガイドを与える。狭窄領域63の前の領域でのカテーテルチューブ52の内径は、一般に、コイルの予想外径よりもある程度大きい。例えば、この領域での内径は、0.002〜0.025インチまたはそれ以上、好ましくは、約0.005〜約0.010インチ大きくされ得る。
【0026】
狭窄領域63は、この血管閉塞コイルの外径よりも著しく小さくなるように構成され得るか、またはぴったり合うように設計され得る。狭窄領域63は、典型的には、このコイルの外径よりも僅かに小さい内径を備えた領域を有する。例えば、0.015インチの外径を有する血管閉塞コイルでは、狭窄領域63の内径は、約0.01インチ〜0.015インチの間、好ましくは、約0.013インチである。0.010インチの外径を有する血管閉塞コイルについては、狭窄領域63の内径は、約0.007〜0.010インチ、好ましくは、約0.009インチの大きさにされる。
【0027】
好ましくは、その領域でのカテーテルチューブの壁は、このプッシャーからの過度に高い軸方向排出力を必要とすることなく、これらのコイルを通過させつつ、さらに、このバルーンの膨張を容易にするのに充分な密封性を維持するのに充分に可撓性である。図2Aで見られるように、この血管閉塞コイルは、連続したコイル69間の軸方向ピッチp1がコイル69のワイヤ直径と実質的に同じであるように、構成され得る。しかしながら、狭窄領域63を通ってコイル65を排出するのに必要な軸方向力が、図示したように、これらのコイルを事実上共に圧縮するので、一定量の逸脱は許容される。必ずしも必要ではないが、もし、半径方向ピッチp2が、図示したワイヤ直径と同じに近いなら、密封性が改良され得る。
【0028】
図3は、本発明のカテーテルのさらに他の実施態様を示す。このカテーテルは、再度、カテーテルチューブ52および膨張可能バルーン54(これは、図2を参照して上で記述した様式で、その末端にて、このカテーテル壁に固定された膨張可能スリーブ56により、形成される)を有する。本発明の1局面によれば、延長遠位部分72は、バルーン54の遠位に設けられている。遠位部分72の少なくとも一部、または好ましくは、実質的に全ては、遠位部分72の領域でのカテーテルチューブ52の内径が、血管閉塞コイル65をプッシャー66により排出したとき、血管閉塞コイル65の外径と協同するように、狭窄されている。
【0029】
再度、プッシャー66は、コイル65を排出し解放するように適合した任意の適当な型であり得る。本発明のカテーテルは、ワイヤ型プッシャーを参照して記述されているものの、他の多くの型の排出デバイス(例えば、上で記述したもの)は、本発明と共に使用するのに適当であり得ることを理解すべきである。他の型の排出デバイス(例えば、Kupieckiらの米国特許第5,669,931号で記述された油圧排出デバイス)は、本発明と共に使用するのに特に適していると考えられれている。
【0030】
延長遠位部分72は、好ましくは、例えば、当該技術分野で公知の成形心棒および蒸気を用いて、熱成形可能である。このようにして、遠位部分72には、手術をする外科医により、任意の所望の形状が与えられ、この送達部位にアクセスするために、またはこの血管閉塞コイルによる動脈瘤の充填を最適化するために、操縦性を最適化し得る。この同じ様式にて、このバルーンの最適な配置を容易にするために、膨張可能バルーン54の領域にて、カテーテルチューブ52の領域を成形するのが望まれ得る。
【0031】
今ここで、図5を参照すると、延長遠位部分を有することは、動脈瘤(例えば、末端体腔84と交差体腔86との交差部で示されている末端動脈瘤)を治療するとき、特に有用である。図3のカテーテルは、血管閉塞コイル65を動脈瘤嚢80に送達するために、適当な位置で示されている。遠位部分72は、動脈瘤頸部82での開口部を通って、動脈瘤嚢へと伸長している。図示しているように、この遠位部分は、有利には、外科医の好みおよび経験に従って、動脈瘤を最適に満たすような形状にされ得る。
【0032】
このバルーンは、膨張したとき、排出したコイルが動脈瘤嚢80内に含まれていて交差体腔84、86のいずれかに脱出しないことを保証するために、動脈瘤頸部82の開口部を遮断するように、配置される。コイル65が排出され、コイル65が、遠位部分72の狭窄部分と協同して、バルーン54から遠位のカテーテル管腔を密封するにつれて、このバルーンは、自動的に膨張される。コイル65が遠位部分72から動脈瘤嚢80へと完全に通るにつれて、このバルーンは、このカテーテルがもはや阻止または密封されないように、自動的に収縮される。
【0033】
再度、図3を参照すると、改良した放射線不透過性マーカーを包含する本発明の他の局面が図示されている。本発明のこの局面によれば、カテーテルチューブ52には、バルーン54の近位および遠位の両方にて、多数の可変マーカーが備え付けられている。延長遠位部分72には、多数の間隔を置いて配置された放射線不透過性マーカー73、75、77、79および80が備え付けられている。一定の長さdを有する血管閉塞コイル65の送達については、各遠位マーカーは、一定距離dで近位に配置された対応する近位マーカーを有する。例えば、近位マーカー74は、遠位マーカー73から一定距離dにあり、近位マーカー76は、遠位マーカー75から一定距離dにあり、近位マーカー78は、遠位マーカー77から一定距離dにあるなどであり、各可変マーカー対は、送達するコイルの長さに対応する距離で、間隔を置いて配置されている。この操作手順中に、このバルーンの位置を指示するために、バルーンマーカー80、88が設けられ得る。プッシャー66もまた、その遠位先端に先端マーカー83が備え付けられ、また、一定距離d(これは、上記のように、排出されるコイルの長さに対応している)で近位に位置している後部マーカー98が備え付けられている。
【0034】
典型的には、所定の外科的処置には、これらの可変マーカー対の1個だけが使用される。しかしながら、これらのマーカー対により、延長遠位部分72は、手術している外科医の好みに適合するように、それより短い長さに切り取ることができるようになる。例えば、比較的に小さな動脈瘤部位(例えば、図6で示した動脈瘤110)にアクセスして治療するとき、短縮遠位部分72を有することが望まれ得る。その場合には、遠位部分72は、好ましくは、その切取先端にてこの可変マーカーの1個を配置するような様式で、短くされる。
【0035】
図3で示した遠位部分72を用いるなら、使用されるマーカー対は、遠位マーカー73および近位マーカー74である。遠位マーカー73は、このカテーテルがその送達部位または動脈瘤への経路の血管系にアクセスしてそこに入るとき、特に有用である。ポート24(図1)にて、このカテーテルの近位末端にコイルが装填されて、プッシャー66により、このカテーテルを通って遠位に前進されるにつれて、排出前のその正しい位置は、コイル65の各末端を図3で示した各個の遠位および近位マーカー73、74と整列することにより、認識され得る。
【0036】
一旦、動脈瘤の治療が、コイルを動脈瘤嚢へと排出することにより開始されると、しばしば、遠位マーカー73を見ることが困難となる。近位マーカー74は、このコイルの位置を決定するのに使用され得る。例えば、先端マーカー83を近位マーカー74と整列するとき、このコイルは、図3で示すように排出されるように、適当な位置にある。後部マーカー98が近位マーカー74と整列するまで、プッシャー66を前進させると、これらのマーカーの間隔によって、このコイルがプッシャー66により完全に排出されてプッシャー66のそれ以上の前進は不要であると決定できる。この同じ手順は、遠位部分72の長さを切り取ったので必要となったいずれかの可変マーカー対を用いて、使用され得る。例えば、もし、遠位部分72が位置94で切り取られたなら、遠位マーカー77は、マーカー対73、74を参照してたった今記述した同じ様式で、近位マーカー78と共に使用される。
【0037】
好ましい実施態様では、延長遠位部分72は、約0.5cm〜約3.0cmまたはそれ以上の長さを有する。好ましくは、遠位部分72の長さは、約1.0cm〜2.0cmである。遠位マーカーは、典型的には、金、タングステン、白金、これらの材料の合金、または他の適当な放射線不透過性材料から製造された放射線不透過性ワイヤまたはバンドであり、これは、典型的には、約0.10mm〜約0.50mmの幅を有する。これらの遠位マーカーは、約2mm〜10mmまたはそれ以上、好ましくは、約3mm〜7mmの少しずつ増える間隔(increments)で、配置され得る。
【0038】
延長遠位部分の代替構造は、図4で示されている。ある場合には、先の図面の遠位部分72の全長にわたって狭窄領域を設けることにより、非常に柔軟なコイル、またはその二次形状がこのような延長狭窄で結合する傾向にあるコイルの送達には、多すぎる摩擦を生じ得る。延長遠位部分150は、図4で示すように、その管腔が狭窄バンド155の位置でのみ狭窄されていること以外は、遠位部分72と類似して構成されている。狭窄バンド155は、好ましくは、このカテーテルチューブ上に配置された金属バンドであり、そして熱結合、接着剤を付けること、またはかなり多数の他の適当な方法により、適当な位置で保持される。この構成により、遠位部分150の相当部分が半径方向に自由にでき、それにより、この血管閉塞コイルを排出するのに必要な軸方向力を低くする。この構造を用いると、コイル65がこのカテーテルの末端を出ていくまで、このバルーンが膨張したままであるように(そうでなければ、このコイルがバンド155を通過した後であるがまだ完全には排出されていないときに、このバルーンが収縮するように)、このプッシャーの遠位末端を、バンド155では、この狭窄部と噛み合うのに充分に大きな直径で、(遠位部分150の長さに等しい長さに)構成するのが必要に応じて望まれ得る。
【0039】
上で詳細に記述したカテーテルの本発明の局面は、先の図面で示したような末端動脈瘤の治療にだけ限定される訳ではない。記述されたデバイスは、血管形成異常、瘻孔、および他の型の動脈瘤(これらに限定されない)を含めた多数の血管部位で、有用性を有する。例えば、図7は、体腔122から伸長している漿果状動脈瘤120に関連した本発明の使用を図示している。延長遠位部分72は、頚部124の開口部を通って伸長しているが、図示したような側面と接触して偏向される。この位置にて、バルーン54は、コイル65が延長部分72の狭窄部分を通るにつれて膨張され、そして動脈瘤内でコイル65を充分に含有するようにできる。
【0040】
本発明を実施する上記変更の改良であって、一般に、医療用具の設計、具体的には、血管閉塞送達デバイスの分野にて、当業者に明らかなものは、上記請求の範囲の範囲内であると意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の1実施態様に従って構成したカテーテルデバイスを示す。
【図2】 図2は、本発明のカテーテルの遠位領域の1実施態様の部分断面図を示す。
【図2A】 図2Aは、図2の視野線2A−2Aで示された狭窄領域の詳細図を示す。
【図3】 図3は、本発明のカテーテルの遠位領域のさらに他の実施態様の部分断面図を示す。
【図4】 図4は、本発明のカテーテルの遠位領域の代替構造の部分断面図を示す。
【図5】 図5は、末端動脈瘤の部位での操作中での本発明のカテーテルの図示である。
【図6】 図6は、さらに小さな末端動脈瘤の部位での使用中に大きさを合わせた後の本発明のカテーテルの図示である。
【図7】 図7は、漿果状動脈瘤の部位での本発明のカテーテルの図示である。
Claims (12)
- 血管閉塞部材(65)を送達するためのカテーテルアセンブリ(10)であって、該カテーテルアセンブリは、以下:
内壁、近位末端および遠位末端を備えるカテーテル(12)であって、該内壁は、該近位末端(16)と該遠位末端(18)との間で伸長している管腔(61)を画定し、該管腔は、該血管閉塞部材(65)が軸方向に滑動できる大きさの第一の直径を有し、
該カテーテルは、該遠位末端付近に配置され、該管腔と連通する膨張可能なバルーン(26、54)、該バルーンから該遠位末端に遠位方向にのびる先端部分(72、150)をさらに備え、該先端部分内の該管腔の少なくとも一部は、該第一の直径より短い第二の直径を有し、該第二の直径は、該血管閉塞部材が、該先端部分を通じて送達されるときに該カテーテルの該内壁に係合するようなサイズであり、それによって、該管腔を少なくとも部分的にブロックし、それによって、該管腔(61)を通じて供給される流体が該バルーンに入れられ、該バルーンを膨張させる、
カテーテルアセンブリ。 - 前記先端部分(72、150)が、印加された熱に応答してその形状を変化させるように構成される、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- 前記先端部分(72、150)が、さらに、複数の間隔を置いて配置された放射線不透過性マーカー(73、75、77)を包含する、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- さらに、前記間隔を置いて配置されたマーカー(73、75、77)の各々に対するそれぞれの近位マーカー(74,76,78)を包含し、該近位マーカー(74,76,78)の各々が、前記血管閉塞部材(65)の長さに実質的に等しい距離だけ、該間隔を置いて配置されたそれぞれのマーカー(73、75、77)から間隔を開けられている、請求項3に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- さらに、プッシャーワイヤ(66)を包含し、該プッシャーワイヤが、前記血管閉塞部材(65)から脱離可能に連結される遠位末端を有し、該プッシャーワイヤが、前記カテーテルの管腔(61)内にて、軸方向に滑り可能であり、そして該プッシャーワイヤの遠位末端から一定距離で配置された放射線不透過性マーカー(98)を有し、該一定距離が、該血管閉塞部材(65)の長さに実質的に等しい、請求項4に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- 前記先端部分(72、150)が、1.0センチメートルより大きい長さを有する、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- 前記管腔の第二の直径が、前記血管閉塞部材(65)の外径と等しいかまたはそれより小さい、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- 前記先端部分(72、150)が、可撓性である、請求項7に記載のアセンブリ(10)。
- 前記カテーテルの先端部分(72、150)が、前記血管閉塞部材(65)の外径より約0.00645〜約0.00195ミリメートル小さい、請求項8に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- 前記カテーテルの遠位部分の一部が、前記血管閉塞部材(65)の外径より小さい、請求項4に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- さらに、環状バンド(155)を有し、該環状バンド(155)が、前記先端部分(72、150)の外部の回りに配置されており、該環状バンド(155)が、前記管腔の第二の直径を形成する、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
- 前記環状バンド(155)が、放射線不透過性である、請求項11に記載のカテーテルアセンブリ(10)。
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