JP4199971B2 - 錠前用ラッチの係止解除機構 - Google Patents

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JP4199971B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、錠前用ラッチの係止解除機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
錠前用ラッチの係止解除機構に関する実施例は、例えば特開2001−227210号や特願2001−334258号に記載されている。前者はリンク機構を介してロッキングピース(係止部材)を係合解除の方向に回転させる構成を採用している。
【0003】
一方、後者は錠箱内に軸支されかつ上方の第1受部と下方の第2受部とを有する駆動部材と、この駆動部材とラッチとの間に位置するように錠箱内に軸支されかつ先端部側にラッチの後端部側と係脱する係止部を有すると共に、後端部側の立ち上がり部に前記駆動部材に設けた押圧部と摺接する摺接部分を有する係脱部材とから構成されている。
【0004】
しかしながら、従来の実施例は、一つの把手の操作によって駆動する部材(駆動部材)が二個必要である、駆動部材と従動部材(ロッキングピース又は係脱部材)が錠ケースの長さ方向に並んでいるなどの理由から、駆動部材の数を少なくすべきである、錠ケースの内部空間を合理的に活用すべきである等幾つかの解決すべき問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、一つの把手に設けるラッチの係止解除機構用の駆動部材を1個にすることである。第2の目的は、錠ケースの内部空間を合理的に活用することである。第3の目的は、把手、軸受け部材、駆動部材を合理的に結合し、しかも、把手を錠ケースに簡単に枢着することである。第4の目的は、バネ受け部材、駆動部材など主要な構成部材を自由に組み合わせることができることである。したがって、例えば一つの部品であっても内外勝手を無くすることができることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の錠前用ラッチの係止解除機構は、錠ケース3に揺動自在に設けられた把手4の一方側の軸受け部材11に把手復帰用のバネ受け部材16を固定すると共に、該把手4の他方側の軸受け部材11Aに駆動部材45を固定し、一方、前記錠ケース3に設けたバネ収納部36に前記バネ受け部材のバー状に延びたバネ受け部18の両側にそれぞれ均等に圧接作用する一組のバネ部材41を組込むと共に、前記駆動部材45の駆動アーム18Aと係合する係合板46を錠ケース3の案内部47に回転自在に設け、また、錠ケース3の内部空間35には、ラッチ5と係脱する係止部材70を回転自在に配設すると共に、前記係合板46と共働するように該係合板に直接組み合わせた作動カム62を回転自在に配設し、さらに、前記作動カム62は、前記係止部材70の第1被係合部77と第2被係合部78にそれぞれ押圧係合する第1係合部65並びに第2係合部66を有し、扉1を開く際、操作する者を基準として、前記駆動部材45が前記把手4の操作力により左右いずれの方向に揺動しても、前記係止部材70は係合板46及び作動カム62を介して係合解除の方向へ回転することを特徴とする。
【0007】
上記構成に於いて、バネ受け部材16と駆動部材45とは、同一形状であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1乃至図14に於いて、1は水平方向に開閉する扉である。扉1は、例えばアルミ型材の門扉であり、該門扉1の取付け端部は塀間に設けた柱に枢着されている。もちろん、扉1は躯体(建物)の玄関口に設けたものであっても良く、門扉に限らない。
【0009】
2は錠前の一例としてのプッシュプル錠で、このプッシュプル錠2は扉1の開閉端部の適宜箇所(例えば上部の内側、上部寄りの部位の内側等)に取付けられている。プッシュプル錠2は、普通一般に扉1の内外に取付けられるが、本実施例では、扉1の内側に取付けられている一例を示す。
【0010】
3は錠ケースで、この錠ケース3の一側壁にプッシュプル方式の板状把手4が取付けられている。5は反転式のラッチで、このラッチ5は対向する扉6或いは躯体に設けられた受け具(例えばトロヨケ,ストライク)7に係脱する。8は把手を貫通して錠ケース3に取付けられたサムターンである。
【0011】
ここで図1を参照に、ラッチ5の構成について説明する。5aはストライク7aの開口縁と摺接する垂直状態の衝止面である。5b,5bは、ラッチ5の菱形状上下面からそれぞれ突出する突起軸で、これらの突起軸はラッチが水平状態で回転する際、回転軸の機能を果す。5c,5cはラッチの二股状の後端部に段差状に突設する係合受け部で、本実施例では下方の係合受け部5cは、後述する係止部材の係止部と係合する機能を有する。5dはラッチの後端部に形成されたラッチバネ用の収納切欠部で、この収納切欠部5dにはバネ受板が入り込んでいる。5eは衝止面5aと鋭角(例えば48度)で交差する当接斜面で、この当接斜面5eは扉閉戸時にストライク7aの他方の縁部に当接すると、ラッチ5が後退しながら反転方向に回転するのを許容する。
【0012】
なお、本実施例では、説明の便宜上、前記突起5b,5bを基準として前側をラッチの先端部、後側をラッチの後端部として説明するが、ラッチの先端部とラッチの後端部とをそれぞれ別体に設計変更し、ラッチの後端部をラッチに連動するスライダー部材にしても良い。
【0013】
したがって、ラッチの形態如何を問わないが、本発明が錠前用ラッチの係止解除機構であることから、ラッチ5或いはスライダー部材は、少なくとも係合受け部5cを有することが必要である。
【0014】
図2は本発明を構成する把手4、該把手に固定された上下の軸受け部材11,11A、同一形態の部材16,45等を示す。把手4は一端部側の中央部にサムターン8用の取付け孔9を有する。また中央部寄りの部位に片手を差し入れることができる縦長孔10が形成されている。
【0015】
一方及び他方の軸受け部材11,11Aは、前記取付け孔9を基準にして板状把手の内壁面4aの上下(垂直線上)に突出固定されている。上下(合計2個)の軸受け部材11,11Aは同一構成なので、ここでは下方の軸受け部材11Aを中心に説明し、上方の軸受け部材11には同一の符号を付して重複説明を割愛する。
【0016】
軸受け部材11Aは直方体或いは立方体状のブロック形状に形成されている。下面の縁部には合計3個の位置決め用突起12が所要間隔を有して形成されている(上方軸受け部材11を参照)。図2を基準にすると、2個の突起12,12は、手前側の左右縁部に突設され、他の一つ12は把手4の内壁面側に接する中央縁部に突設されている。
【0017】
したがって、後述の駆動部材45は、その駆動アーム部18Aが扉1に対して直交状態になるように幅広基部17Aが三箇所の突起12に規制される。この点はバネ受け部材16も同様であり、そのバー状バネ受け部18が扉1に対して直交状態になるように幅広基部17が三箇所の突起12に規制される。また軸受け部材11Aの中央部には、貫通状態の長い軸孔13が形成されている。
【0018】
そして、この長軸孔13の基準として下面の左右にはネジ穴14,14が形成されている。この点上方の軸受け部材11も同様であり、中央部に長軸孔13や上面にネジ穴14,14がそれぞれ形成されている。
【0019】
以上の説明から明らかなように、上下の軸受け部材11,11Aは同一構成であり、一方の軸受け部材を引っ繰り返すと、他方の軸受け部材として使用可能である。
【0020】
なお、軸受け部材11,11Aは錠ケース3に形成された上下の嵌合凹所に直接又は間接的に嵌入し、かつ、錠ケース3に固定されることから、軸受け部材11,11Aの外壁面に固着具用逃し部(適当な切欠部)を適宜に形成しても良い。
【0021】
16は一方(上方)の軸受け部材11に固定されるキープレート形状のバネ受け部材である。一方、45は他方(下方)の軸受け部材11Aに固定されるキープレート形状の駆動部材である。
【0022】
図3で示すように、バネ受け部材16と駆動部材45は同一構成である。まず、バネ受け部材16は、幅広基部17と、この幅広基部17の先端縁の中央部から水平方向にバー状に延びたバネ受け部18とから成り、前記幅広基部17の中央部には短い軸孔19が形成され、この短軸孔19の左右に固着具20用の取付け孔21,21が形成されている。
【0023】
またバネ受け部材16の幅広基部17は、前述した軸受け部材11の上面に位置決め嵌合されることから、3個の位置決め用突起12との係合関係を考慮し、その縁部には小突起22や小切欠23が設けられている。
【0024】
バネ受け部材16の幅広基部17が軸受け部材11の上面に面接触状態に嵌合すると、その短軸孔19や取付け孔21,21は、軸受け部材11の対応する長軸孔13やネジ穴14,14と符合する。
【0025】
したがって、バネ受け部材16は2個の固着具20を介して軸受け部材11に固着される。バネ受け部材16は軸受け部材11に固着されると、軸受け部材11を介して把手4と一体となる。この場合把手4の内壁面4aから水平状態に突出した格好となる。
【0026】
次に駆動部材45は、バネ受け部材16と同様に軸受け部材11Aの下面に固着具20,20を介して固定される幅広基部17Aと、この幅広基部17Aの先端縁の中央部から水平方向にバー状に延びた駆動アーム部18Aとから成る(図7参照)。幅広基部17Aに形成された短い軸孔、取付け孔等や固着構成は、バネ受け部材16とそれらと同様なので同一の符号を付して重複する説明を割愛する。
【0027】
図4は、把手4が錠ケース3に枢着された状態の概略断面説明図である。把手4は、サムターン8を基準にして錠ケース3の上部側と下部側にそれぞれ形成された横向き嵌合凹所39,39Aにそれぞれ嵌合する断面コ字型状軸受け補助板25,25A並びに錠ケースに設けられた縦軸26,26Aを介して枢着されている。
【0028】
図5は把手4の軸受け部材11(11A)に外嵌合する軸受け補助板の一例を示す。上方の軸受け補助板25を引っ繰り返すと、下方の軸受け補助板25Aになる。したがって、本実施例では上方の軸受け補助板25と下方の軸受け補助板25Aも同一構成である。それ故に、説明の便宜上、ここでは上方の軸受け補助板25を説明し、下方の軸受け補助板25Aには同一の符号を付す。
【0029】
軸受け補助板25(25A)は、図4で示すように軸受け部材11(11A)に外嵌合する。換言すれば、軸受け補助板25,25Aは、錠ケース3の嵌合凹所39,39A内にそれぞれ固定的に内装された後に、該嵌合凹所内に軸受け部材11,11Aが同時に嵌挿される。
【0030】
しかして、軸受け補助板25(25A)は、図5で示すように、例えば垂直板部27と、この垂直板部27の上下端部を対向状態に折り曲げ形成した軸受け板部28,28とから成る。
【0031】
前記垂直板部27の上部(引っ繰り返した時は下部)には、バネ受け部材16(駆動部材45)のバネ受け部(駆動アーム部)用の水平案内長孔29が形成され、この水平案内長孔29の下方(引っ繰り返した時は上方)には合計2個の第2固着具30用の貫通孔31が形成されている。
【0032】
また軸受け板部28,28の中央部には軸孔32,32がそれぞれ形成されている。上下の縦軸26,26Aは、本実施例では少なくとも軸受け補助板25,25Aの上下の軸孔32,32にそれぞれ嵌め込まれる。
【0033】
図6は把手の復帰機構を示す横概略断面図である。一方、図7は錠前用ラッチの係止解除機構Xの位置関係を示す横概略断面図である。
【0034】
まず、図6を参照にして把手の復帰機構について説明する。錠ケース3は、図6又は図7で示すように、錠前用ラッチの係止解除機構Xを構成する各部材を組み込むための大きな内部空間35を有する。36は錠ケース3の肉厚部37に前記内部空間35に連通する中心孔を介して横方向に形成されたバネ収納部である。このバネ収納部36には、対向する端部がバネ受け部材16のバネ受け部18の左右の側壁面にそれぞれ圧接する左右一対のバネ部材41,41が横状態に組み込まれている。
【0035】
しかして、バネ部材41,41は、本実施例では圧縮コイルバネ42,42と、この圧縮コイルバネ42,42の各一端部にそれぞれ固定され、かつ、バネ力がバネ受け部18の左右の側壁面にそれぞれ均等に圧接する当て板43,43とから成る。つまり、把手復帰用のバネ部材41は複数個設けられている。
【0036】
38は錠ケース3の肉厚部37に把手4の内壁面4a側に突出するように連設する断面半円弧状膨出部である。図6及び図7で示すように、この膨出部38の上部側と下部側には、前述した上下の軸受け部材11,11A等がそれぞれ遊嵌合状態に入り込む嵌合凹所39,39Aが形成されている。そして、上方の嵌合凹所39には前述したバネ収納部36と連通する中心孔40が形成されている。
次に、図7を参照にして錠前用ラッチの係止解除機構Xの一部を構成する駆動部材45と、該駆動部材によって左右に回転する係合板46について説明する。
【0037】
前述したように下方の軸受け部材11Aは、上方の軸受け部材11と同一構成である。そして、本実施例では、下方の軸受け部材11Aは、その突起12が下向きになるように把手4の内壁面4aに固定されている。
【0038】
図7は駆動部材45が下方の軸受け部材11Aの下面に固着され、しかも、該駆動部材45と一体の把手4が下方の縦軸26Aを介して錠ケース3に枢着されている状態を示す。この場合駆動部材45の幅広基部17Aは下方の嵌合凹所39Aに嵌入し、またその駆動アーム18Aは下方の軸受け補助板25Aの水平案内長孔並びに中心孔40Aを貫通した状態で係合板46の切欠部46a入り込んでいる。
【0039】
47は中心孔40A並びに内部空間35に連通する係合板46用案内部である。図8に示すように、周縁部の一部に駆動アーム18A用切欠部46aを有する円形状係合板46は、錠ケース3の肉厚部37の内壁面に形成された円形溝状案内部47に回転自在に嵌合している。
【0040】
したがって、駆動アーム部18Aは、肉厚部37の中心孔40Aを貫通し、係合板46の切欠部46aに係合している。
【0041】
図9乃至図11は、錠前用ラッチの係止解除機構Xを示す各概略説明図である。まずラッチ5を取り巻く環境部材について説明する。図9に示す符号50は、錠ケース3の肉厚部37の内壁面に固定された板状第1支持体で、この第1支持体50はいわばケース身に相当する。
【0042】
一方、51は第1支持体50に所要間隔を有して対向する板状第2支持体で、この第2支持体51はいわばケース蓋に相当する。駆動部材45及び係合板46を除き、ラッチ支持枠53や図11で示すラッチ用係止部材、作動カムなどは、この第1支持体50と第2支持体51との間に組み込まれている。
【0043】
図10で示すように、前記ラッチ支持枠53は、断面コ字型状に形成され、錠ケース3のフロント(前板も含む)54に形成した開口55に向かって固定的に配設されている。ラッチ支持枠53内には、ラッチバネ56が設けられている。ラッチバネ56の先端部はラッチ5に直接又は間接的に圧接し、一方、後端部はラッチ支持枠53の背板53aの内壁面に圧接している。
【0044】
またラッチ支持枠53内には、ラッチ5の後端部が位置し、その下方係合受け部5cは、ラッチ支持枠53の水平下板53bにラッチの後退方向に一部形成した係止部材用切欠部57に臨んでいる。さらに、ラッチ支持枠53の先端部内にはラッチ5の突起軸5b,5bが位置している。したがって、ラッチ5はラッチ支持枠53の前記水平下板53bと水平上板53bに支持さている。
図11を参照にして係止解除機構Xを構成する他の部材について説明する。前述したように符号45は駆動部材、25Aは下方の軸受け補助板、46は係合板である。これら各部材の具体的構成は前述した通りである。
【0045】
係合板46は一側面から水平方向に突出する角型の水平作動軸61を備えている。この作動軸61は錠ケース3内の第1・第2支持体50,51に適宜に軸支された作動カム62の筒状部63の角孔64に嵌入している。したがって、係合板46と作動カム62は共働する。作動カム62はラッチ支持枠53の背板53aと腕状係止部材70との間に配設されている。
【0046】
しかして、作動カム62は、筒状部63の外周壁から上方に突起(指)状に延びた係止部材用第1係合部65と、この第1係合部65の下部ないし筒状部63の外周壁の一部に突起状に連設する係止部材用第2係合部66とを有している。
70は錠ケース3内の第1・第2支持体50,51に横設軸架された固定軸80に軸支された腕状或いはアングル状の係止部材である。係止部材70は、基本的には左右一対の腕状係合板71,71と、腕状係合板71,71の先端部側の下部を連結する板状連結部72とから成る。
【0047】
本実施例に関係があるのは、一方(図11で言えば左側)の腕状係合板71のみである。他方の腕状係合板71は、外側用作動カム82と関係する(外側用作動カム82は、例えば図7では仮想線で示す)。
【0048】
しかして、係止部材70は、中央部に固定軸用の軸孔73を有し、この軸孔73を基準にして水平方向に延びる水平腕部74の先端部には、ラッチ5の係合受け部5cと係脱する左右一対の係止部75,75が突出形成されている。
【0049】
また軸孔73を基準にして垂直方向に延びる垂直腕部76の上端部には、左右一対の平面L型状及び平面逆L型状第1被係合部77,77が折り曲げ形成されている。
【0050】
さらに、前記水平腕部74の後端部(軸孔73付近)上面には、作動カムの第2係合部66と係合する受板状の第2被係合部78が設けられている。
81は係合部材用付勢バネで、この係合部材用付勢バネ81は固定軸80に巻装され、係止部材70の係止部75がラッチ5の係合受け部5cに係合するように常時付勢する。
【0051】
次に作用について説明する。図6及び図7は、把手4が初期位置(復帰位置)の場合を示す。この場合左右のバネ部材41,41のバネ力は、バネ受け部材16のバネ受け部18に対してそれぞれ均等に作用している。また駆動部材45も、図7で示すように扉1に対して平行状態である。
【0052】
したがって、把手4は扉1に対して平行状態である。普通一般にプッシュプル錠は、把手が扉に対して平行状態の時(把手停止時)、ラッチは錠前内部のラッチ用の係止機構を構成するストッパー(係止部材)に係止されている。本発明も同様であり、図10で示すように、ラッチ5はその係合受け部5cを介して係止部材70の係止部75に係止されている。
【0053】
図12及び図13は、把手4を扉1側にプッシュ(押す操作)した場合を示す。この場合把手4と一体のバネ受け部材16は、上方の縦軸26を中心に、一方、把手4と一体の駆動部材45は下方の縦軸26Aを中心に同方向(時計方向)に回転する。
【0054】
しかして、バネ受け部材16が時計方向に水平回転すると、左側のバネ部材41はバネ力に抗して収縮する反面、右側のバネ部材41はやや伸張する。また駆動部材45が時計方向に水平回転すると、係合板46は、図8の矢印A方向(時計方向)へ回転する。そうすると、内側の作動カム62は作動軸48を介して係合板46と同じ方向に回転する。この時作動カム62の第2係合部66は、係止部材70の第2被係合部78を押圧するため、係止部材70は付勢バネ81のバネ力に抗して係合解除の方向に回転する(図10では解除状態を仮想線で示す)。
【0055】
このように、本発明では把手4を扉1側にプッシュ(押す操作)した場合にラッチの係止状態が解消されるが、さらに、把手4を扉1から離れるようにプル(引く操作)した場合にもラッチの係止状態が解消される。
【0056】
図14は把手4を扉1側に引いた場合における駆動部材45の動きを示す。しかして、駆動部材45が縦軸を中心に反時計方向に水平回転すると、係合板46は、図8の矢印B方向(反時計方向)へ回転する。そうすると、内側の作動カム62は作動軸48を介して係合板46と同じ方向に回転する。この時可動カム62の指状第1係合部65は、係止部材70の上方の第1被係合部77をラッチ支持枠53方向へと押圧するため、係止部材70は固定軸80を支点に付勢バネ81のバネ力に抗して係合解除の方向に回転する。
【0057】
それ故に、本発明では、扉1を開く際、操作する者を基準として、例えば図7、図8等で示すように、把手4を押す操作、引く操作如何に関らず、駆動部材45が把手4の操作力により、左右いずれかにの方向に揺動すると、一つ係合板46及びこれに連動する一つ作動カム62を介して二つの被係合部77,78を有する係止部材70が係合解除の方向へ回転する。
【0058】
なお、本発明の技術的思想は、プッシュブル錠に適用したので、扉1を閉めて把手4から手を放すと、バネ受け部材16は左右いずれかのバネ部材41のバネ力により元の位置へ自動的に戻る。この時、駆動部材45も元の位置に戻る。係止部材70は付勢バネ81のバネ力により、ラッチ5を係止する方向へと回転する。
【0059】
【実施例】
本実施例に於いて、把手4の形状は、平面視長板状であるが、例えば平面視波状に形成し、或いはL型状に形成しても良い。また把手4は錠ケース3の上下の嵌合凹所39,39Aに固定的に内装された軸受け補助板25,25Aを介して錠ケースに軸支されているが、軸受け補助板25,25Aを用いないで、例えば軸受け部材11,11Aと、これらの軸受け部材11,11Aを貫通状態に嵌挿する縦軸26,26Aとで軸支しても良い。
【0060】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような作用・効果がある。
(1)一つの把手に設けるラッチの係止解除機構用の駆動部材を1個にすることができる。また、各部品の製作や組み合わせが容易である。
(2)また、錠ケースの内部空間を合理的に活用することができる。
(3)さらに、把手、軸受け部材、駆動部材を合理的に結合し、しかも、把手を錠ケースに簡単に枢着することができる。
(4)加えて、バネ受け部材、バネ部材、駆動部材など主要な構成部材を自由に組み合わせることができる。したがって、例えば一つの部品であっても内外勝手を無くすることができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図14は本発明の一実施例を示す各概略説明図。
【図1】実施環境を平面から示した説明図(なお、ラッチは斜視図)。
【図2】把手の内壁面側の主たる部材を斜視で示した概略説明図。
【図3】要部(バネ受け部材或いは駆動部材)を示した斜視図。
【図4】把手を錠ケースに枢着した縦概略断面説明図。
【図5】要部(軸受け補助板)を示した斜視図。
【図6】要部(バネ受け部材)を中心とした横概略断面説明図。
【図7】要部(駆動部材)を中心とした横概略断面説明図。
【図8】駆動部材により作動する係合板の説明図。
【図9】本発明の主要部を示す一部縦概略断面説明図。
【図10】本発明の主要部を示す縦概説明図。
【図11】本発明の主要部材の分解斜視図。
【図12】把手を扉側にプッシュした場合におけるバネ部材の作用の説明図。
【図13】把手を扉側にプッシュした場合における駆動部材の作用の説明図。
【図14】把手を扉から離れるようにプルした場合における駆動部材の作用の説明図。
【符号の説明】
X…係止解除機構、1,6…扉(躯体)、2…プッシュプル錠、3…錠ケース、4…把手、4a…内壁面、5…ラッチ、5c…係合受け部、7…受け具、8…サムターン、9…サムターン取付け孔、縦長孔、11,11A…軸受け部材、12…突起、13…長い軸孔、14…ネジ穴、16…バネ受け部材、17,17A…幅広基部、18…バネ受け部、18A…駆動アーム部、19…短軸孔、20…固着具、21…取付け孔、22…小突起、23…小切欠、25,25A…軸受け補助板、26,26A…縦軸、27…垂直板部、28…軸受け板部、29…水平案内長孔、30…第2固着具、31…貫通孔、32…上下の軸孔、35…内部空間、36…バネ収納部、37…肉厚部、38…膨出部、39,39A…嵌合凹所、40,40A…中心孔、41…バネ部材、42…圧縮コイルバネ、43…当て板、45…駆動部材、46…係合板、46a…切欠部、47…案内孔、50…第1支持体、51…第2支持体、53…ラッチ支持枠、54…フロント、55…開口、56…ラッチバネ、57…ラッチ支持枠の切欠部、61…作動軸、62…作動カム、63…筒状部、64…角孔、65…第1係合部、66…第2係合部、70…係止部材、71…腕状係合板、72…連結部、74…水平腕部、75…係止部、76…垂直腕部、77…第1被係合部、78…第2被係合部、80…固定軸、81…係合部材用付勢バネ。

Claims (2)

  1. 錠ケース3に揺動自在に設けられた把手4の一方側の軸受け部材11に把手復帰用のバネ受け部材16を固定すると共に、該把手4の他方側の軸受け部材11Aに駆動部材45を固定し、一方、前記錠ケース3に設けたバネ収納部36に前記バネ受け部材のバー状に延びたバネ受け部18の両側にそれぞれ均等に圧接作用する一組のバネ部材41を組込むと共に、前記駆動部材45の駆動アーム18Aと係合する係合板46を錠ケース3の案内部47に回転自在に設け、また、錠ケース3の内部空間35には、ラッチ5と係脱する係止部材70を回転自在に配設すると共に、前記係合板46と共働するように該係合板に直接組み合わせた作動カム62を回転自在に配設し、さらに、前記作動カム62は、前記係止部材70の第1被係合部77と第2被係合部78にそれぞれ押圧係合する第1係合部65並びに第2係合部66を有し、扉1を開く際、操作する者を基準として、前記駆動部材45が前記把手4の操作力により左右いずれの方向に揺動しても、前記係止部材70は係合板46及び作動カム62を介して係合解除の方向へ回転する錠前用ラッチの係止解除機構。
  2. 請求項1に於いて、バネ受け部材16と駆動部材45とは、同一形状であることを特徴とする錠前用ラッチの係止解除機構。
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