JP4201414B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内機が室外機に、当該室外機の能力を超えた台数接続されて、室内機の同時運転台数が制限される空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和装置には、室内機が室外機に、当該室外機の能力を超えて接続されて、室内機の同時運転台数が制限されるものがある。
【0003】
このような空気調和装置における室内機運転許可方式は、一般に、先に運転要求がなされた室内機を優先して運転する先押し優先室内機運転許可方式や、後に運転要求がなされた室内機を優先して運転する後押し優先室内機運転許可方式が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
先押し優先室内機運転許可方式が採用された場合には、室内機に運転要求がなされていても、すでに室外機の能力を超えている場合には、当該室内機の運転は拒絶される。当該室内機を運転させたい場合には、すでに運転状態にある室内機を停止させなければならない。しかし、この停止させたい室内機が離れた場所に設置されている場合には、停止のために多大な動力を必要とする。
【0005】
また、後押し優先室内機運転許可方式が採用された場合には、室外機の能力を超えて室内機に運転要求がなされた場合、当該室内機の運転は許可されるものの、すでに運転中の室内機を停止させなければならない。この場合、何れの室内機を停止させるか、つまり何れの室内機を運転継続させるかについて、運転許可の奪い合いが生ずる。
【0006】
さらに、室外機の運転モードは、一般に、最初に運転要求がなされて運転状態となった室内機の運転モードとなる。従って、後に運転要求がなされた室内機の運転モードが、既に運転中の室内機の運転モードと異なる場合には、運転モードが相違しているとして、後に運転要求がなされた室内機の運転が拒絶される。
【0007】
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、複数台の室内機を効率的に運転して快適な空気調和を実現できる空気調和装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、室内機が室外機に、当該室外機の能力を越えた台数接続されて、上記室内機の同時運転台数が制限される空気調和装置において、上記室外機には、先に運転要求された室内機を優先して運転する先押し優先室内機運転許可方式と、後に運転要求された室内機を優先して運転する後押し優先室内機運転許可方式と、室内機に設定された優先順位に基づいて上記室内機を運転する室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式とを内容とする室内機運転許可方式の任意の一が設定可能に構成され、上記室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式において、優先順位が同一の複数台の室内機のいずれを運転させるかの選択は、先に運転要求された室内機、後に運転要求された室内機、又は室内機に設定された設定温度と当該室内機が属する室内の温度との差温のいずれかに基づき決定されることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記室内機運転許可方式の設定が、室外機における制御装置の操作スイッチにより、又は上記制御装置の不揮発性メモリによりなされることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、上記室内機の優先順位の決定が、上記室内機における制御装置の操作スイッチにより、又は上記制御装置の不揮発性メモリによりなされることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明において、運転状態にある複数台の室内機のいずれを停止させるかの選択が、室内機に設定された優先順位、室内機に設定された設定温度と当該室内機が属する室内の温度との差温、又は室内機の運転時間のいずれかに基づき決定されることを特徴とするものである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明において、運転要求がなされたが運転が禁止される室内機、又は運転状態にあったが停止される室内機を仮運転状態とし、運転状態にある室内機の属する室内の温度が当該室内機に設定された設定温度と一致して当該室内機を停止させた後に、上記仮運転状態にある室内機を運転させることを特徴とするものである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明において、上記室外機の運転モードの選択が、最も優先して運転される室内機の運転モードに一致させるよう構成されたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項1に記載の発明には、次の作用がある。
【0016】
室外機には、先押し優先室内機運転許可方式と、後押し優先室内機運転許可方式と、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式とを内容とする室内機運転許可方式の任意の一が設定可能に構成されたことから、空気調和装置の据付場所に最適な室内機運転許可方式を選択することにより、快適な空気調和を実現できる。また、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式において、優先順位が同一の複数台の室内機のいずれを運転させるかの選択は、先に運転要求された室内機、後に運転要求された室内機、又は室内機に設定された設定温度と当該室内機が属する室内の温度との差温のいずれかに基づき決定されることから、運転要求度の高い室内機を運転させることにより、より快適な空気調和を実現できる。
【0017】
請求項2に記載の発明には、次の作用がある。
【0018】
室内機運転許可方式を後に変更する可能性がある場合には、主に、室外機における制御装置の操作スイッチにより上記室内機運転許可方式を設定し、室内機運転許可方式を後に変更する可能性がない場合には、主に、室外機における制御装置の不揮発性メモリにより上記室内機運転許可方式を設定する。
【0019】
請求項3に記載の発明には、次の作用がある。
【0020】
室内機の優先順位を後に変更する可能性がある場合には、主に、室内機における制御装置の操作スイッチにより上記優先順位を設定し、室内機の優先順位を後に変更する可能性がない場合には、主に、室内機における制御装置の不揮発性メモリにより上記優先順位を設定する。
【0021】
請求項4に記載の発明には、次の作用がある。
【0022】
運転状態にある複数台の室内機のいずれを停止させるかの選択は、室内機に設定された優先順位、室内機に設定された設定温度と当該室内機が属する室内の温度との差温、又は室内機の運転時間のいずれかに基づき決定されることから、運転要求度の低い室内機を停止させて、停止させる室内機の属する室内の空調性が損なわれることを極力防止できる。
【0023】
請求項5に記載の発明には、次の作用がある。
【0026】
運転要求がなされたが運転が禁止される室内機、又は運転状態にあったが停止される室内機を仮運転状態とし、運転状態にある室内機の属する室内の温度が当該室内機に設定された設定温度と一致して当該室内機を停止させた後に、上記仮運転状態にある室内機を運転させることから、運転要求があったが運転が禁止される室内機や、運転状態にあったが停止される室内機を、再度運転要求させることなく迅速に起動させることができる。
【0027】
請求項6に記載の発明には、次の作用がある。
【0028】
室外機の運転モードの選択は、最も優先して運転される室内機の運転モードに一致させるよう構成されたことから、最も優先して運転される室内機の属する室内を快適に空気調和させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0030】
図1は、本発明に係る空気調和装置の構成を示す構成図である。
【0031】
この図1に示す空気調和装置10は、1台の室外機11に3台以上の室内機12が、図示しない冷媒配管により連結されるとともに、通信線13を介して接続される。各室内機12は、それぞれのリモートコントローラ14に赤外線などを用いて通信可能に構成される。上記室外機11は、室内機12を同時に複数台、例えば2台運転可能な能力を有する。従って、室内機12は室外機11に、室内機12の能力を超えた台数接続されて、室内機12の同時運転台数が2台に制限される。
【0032】
このため、上述のような空気調和装置10では、室外機11の能力を超えて室内機12に運転要求がなされたときに、室内機12をどのように運転させるかについての室内機運転許可方式が室外機11に設定されている。
【0033】
この室内機運転許可方式には、先押し優先室内機運転許可方式と、後押し優先室内機運転許可方式と、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式とがある。室外機11の制御装置15は、上述の何れか一の室内機運転許可方式に基づいて室内機12の運転を制御する。
【0034】
先押し優先室内機運転許可方式は、先に運転要求がなされた室内機12から運転を許可していき、室外機11の同時運転許可台数を超えた時点で、それ以後に運転要求がなされた室内機12の運転を禁止する運転許可方式である。
【0035】
また、後押し優先室内機運転許可方式は、先に運転要求がなされた室内機12から運転を許可していき、室外機11の同時運転許可台数を超えた時点で、それ以後に運転要求がなされた室内機12の運転を許可し、既に運転状態にある室内機12を、所定の条件(後述)に従って停止させる運転許可方式である。
【0036】
さらに、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式は、先に運転要求がなされた室内機12から運転を許可していき、室外機11の同時運転許可台数を超えた時点で、それ以後に運転要求がなされた室内機12と、既に運転状態にある室内機12とのうちで、優先順位の高い室内機12を運転させる運転許可方式である。
【0037】
上記室外機11の制御装置15には、上述の室内機運転許可方式を設定するために、操作スイッチとしてのディップスイッチと不揮発性メモリとが設置されている。
【0038】
この不揮発性メモリには、図2(A)に示すように、上記ディップスイッチによる室内機運転許可方式の設定を有効とするか無効とするかの「運転許可設定方式」が格納されている。この「運転許可設定方式」の項目が「0」に選択されていれば、ディップスイッチによる室内機運転許可方式の設定が有効となり、前述の室内機運転許可方式は、ディップスイッチの作業者による手動操作によって何れか一に設定される。また、「運転許可設定方式」の項目が「1」に選択されていれば、ディップスイッチによる室内機運転許可方式の設定が無効となり、室内機運転許可方式は、後述の如く、不揮発性メモリに格納された「室内機運転許可方式」の項目の何れか一に設定される。
【0039】
上記運転許可設定方式は、室内機運転許可方式を後に変更する可能性があれば、主に「0」が選択されて、制御装置15のディップスイッチによる設定を有効とし、また、室内機運転許可方式を後に変更する可能性がなければ、主に「1」が選択されて、制御装置15のディップスイッチによる設定を無効とする。尚、この運転許可設定方式が「1」に選択されていても、当然、室内機運転許可方式を後に変更することは可能である。
【0040】
上記不揮発性メモリには、上述のように室内機運転許可方式が格納される。この図2(A)に示す「室内機運転許可方式」の項目が「0」に選択されることにより、室内機運転許可方式が先押し優先室内機運転許可方式に設定される。また、「室内機運転許可方式」の項目が「1」に選択されることにより、室内機運転許可方式は後押し優先室内機運転許可方式に設定される。更に、「室内機運転許可方式」の項目が「2」に選択されることにより、室内機運転許可方式は、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式に設定される。
【0041】
室外機11における制御装置15の不揮発性メモリにおいて、上記「運転許可設定方式」の項目の「0」、「1」の選択や、「室内機運転許可方式」の項目の「0」、「1」、「2」の選択は、図1に示すメンテナンス用パーソナルコンピュータ17を用いて作業者により、空気調和装置10の据え付け時等に実施される。
【0042】
以下、室内機運転許可方式のそれぞれに基づく運転制御などについて説明する。
【0043】
[A]室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式
(1)図3に示すように、まず、室内機12の各号機について優先順位を設定する(S1)。作業者は、この各室内機12について優先順位を設定するに先立ち、図1のメンテナンス用パーソナルコンピュータ17を用いて、各室内機12における制御装置16の不揮発性メモリ(不図示)に格納された、図2(B)に示す「優先順位設定方式」の項目について「0」又は「1」を選択する。
【0044】
室内機12の優先順位を後に変更する可能性がある場合には、「優先順位設定方式」の項目の主に「0」を選択して、各室内機12における制御装置16のパネルスイッチによる設定を有効とする。このときには、室内機12の優先順位は、各室内機12における制御装置16のパネルスイッチが、作業者により手動設定されることにより設定される。
【0045】
また、室内機12の優先順位を後に変更する可能性がない場合には、「優先順位設定方式」の項目の主に「1」を選択して、各室内機12における制御装置16のパネルスイッチによる設定を無効とする。このときには、室内機12の優先順位は、各室内機12における制御装置16の上記不揮発性メモリに格納された、同じく図2(B)に示す「優先順位」の項目の「0」、「1」、「2」が作業者により、メンテナンス用パーソナルコンピュータ17を用いて選択されることにより設定される。室内機12の優先順位は、上記「0」が選択されることにより「低」となり、上記「1」が選択されることにより「中」となり、上記「2」が選択されることにより「高」となる。
【0046】
尚、「優先順位設定方式」の項目の「1」が選択された場合にも、当然、室内機12の優先順位を後に変更することは可能である。
【0047】
(2)図3に示すように、リモートコントローラ14の操作により、室内機12の制御装置16から室外機11の制御装置15へ、室内機12の運転要求が送信される(S2)。この時、室外機11の制御装置15は、現在の室内機12の運転台数が、室外機11による室内機12の同時運転許可台数以下であるか否かを判断し(S3)、以下である場合には、ステップS2にて運転要求がなされた室内機12の運転を許可する(S4)。
【0048】
(3)室外機11の制御装置15は、現在の室内機12の運転台数が、室外機11による室内機12の同時運転許可台数を超えていると判断した場合には、引き続き、現在運転状態にある室内機12の優先順位が、ステップS2にて運転要求がなされた室内機12の優先順位よりも大きいか否かを判断する(S5)。この現在運転状態にある室内機12の優先順位がステップS2にて運転要求がなされた室内機12の優先順位よりも大きい場合には、運転要求がなされた室内機12の運転を禁止する(S6)。
【0049】
(4)現在運転状態にある室内機12の優先順位が、ステップS2にて運転要求がなされた室内機12の優先順位よりも大きくない場合には、室外機11の制御装置15は、図4に示すように、現在運転状態にある室内機12の優先順位が、ステップS2にて運転要求がなされた室内機12の優先順位と等しいか否かを判断する(S7)。室外機11の制御装置15は、この現在運転状態にある室内機12の優先順位がステップS2にて運転要求がなされた室内機12の優先順位と等しい場合には、優先順位が同じ場合における運転させるべき室内機12の選択処理を実施する(S8、S9)。
【0050】
この選択処理は、室外機11の制御装置15における不揮発性メモリ内の図2(A)に示す「運転許可設定方式」の項目において、「0」が選択されている場合には、あらかじめ作業者によりディップスイッチの手動操作によって設定された先押し優先により決定された室内機12、後押し優先により決定された室内機12、又は差温の大きな室内機12の何れか一つの室内機12を選択する。
【0051】
また、図2(A)に示す「運転許可設定方式」の項目において、「1」が選択されている場合には、ステップS8、S9の選択処理は、室外機11の制御装置15における不揮発性メモリに格納された「優先順位が同じ場合の運転室内機の選択処理」の項目(図2(A))において、あらかじめ作業者によりメンテナンス用パーソナルコンピュータ17を用いて選択された「0」、「1」、「2」の値により室内機12を決定する。この室内機12は、上記「0」が選択された場合には先押し優先により決定された室内機12となり、上記「1」が選択された場合には後押し優先により決定された室内機12となり、上記「2」が選択された場合には差温の大きな室内機12となる。
【0052】
ここで、先押し優先により決定される室内機12とは、優先順位が同じ室内機12のうち、先に運転要求がなされた順に室内機12を運転させることにより決定された室内機12である。従って、この場合、室外機11の制御装置15は、ステップ2にて運転要求がなされた室内機12の運転を禁止することになる。
【0053】
また、後押し優先により決定される室内機12とは、優先順位が同じ室内機12のうち、後に運転要求がなされた順に室内機12を運転させることにより決定された室内機12である。従って、この場合、室外機11の制御装置15は、ステップS2にて運転要求がなされた室内機12の運転を許可し、現在運転中の室内機12の何れかを後述の「停止室内機の選択処理」に基づいて停止させる。
【0054】
更に、差温の大きな室内機12とは、室内機12に設定された設定温度と当該室内機12が属する室内の温度との差温が最も大きな室内機12のことである。この場合、室外機11の制御装置15は、ステップS2にて運転が要求された室内機12と、現在運転状態にある室内機12のうち、上記差温の最小な室内機12の運転を停止させる。
【0055】
(5)上記ステップS7において、現在運転状態にある室内機12の優先順位が、ステップS2にて運転要求がなされた室内機12の優先順位と等しくない、つまり現在運転状態にある室内機12の優先順位が、ステップS2にて運転要求がなされた室内機12の優先順位よりも小さい場合には、室外機11の制御装置15は、運転要求がなされた室内機12を運転させる(S10)と同時に、「停止室内機の選択処理」を実行する。
【0056】
この停止室内機の選択処理では、室外機11の制御装置15は、まず、運転状態の室内機12に優先順位の1番低い室内機12が存在するか否かを判断し(S11)、存在する場合には当該室内機12を停止させる(S12)。
【0057】
次に、室外機11の制御装置15は、ステップS11において、運転状態の室内機12に優先順位が一番低いものがなく、これら運転状態の室内機12の優先順位が同じ場合には、前記差温が最小の室内機12又は運転時間が最長の室内機12の何れかを停止させる(S13)。
【0058】
このステップS13における停止室内機12は、室外機11の制御装置15における不揮発性メモリ内の図2(A)に示す「運転許可設定方式」の項目において、「0」が選択されている場合には、あらかじめ作業者によりディップスイッチの手動操作によって設定された差温が最小の室内機12、又は運転時間が最長の室内機12の何れか一つに選択される。
【0059】
また、図2(A)に示す「運転許可設定方式」の項目において、「1」が選択されている場合には、ステップS13における停止室内機12は、室外機11の制御装置15における不揮発性メモリに格納された「停止室内機の選択処理方式」の項目(図2(A))において、あらかじめ作業者によりメンテナンス用パーソナルコンピュータ17を用いて選択された「0」、「1」の値により決定される。この停止室内機12は、上記「0」が選択された場合には差温が最小の室内機12となり、上記「1」が選択された場合には運転時間が最長の室内機12となる。
【0060】
[B]後押し優先室内機運転許可方式
図1に示すリモートコントローラ14の操作により、室内機12の制御装置16から室外機11の制御装置15へ室内機12の運転要求が送信される。この時、室外機11の制御装置15は、現在の室内機12の運転台数が、室外機11による室内機12の同時運転許可台数以下であるか否かを判断し、以下である場合には、運転要求がなされた室内機12の運転を許可する。
【0061】
室外機11の制御装置15は、現在の室内機12の運転台数が室外機11による室内機12の同時運転許可台数を超えていると判断した場合、前記差温が最小の室内機12、又は運転時間が最長の室内機12の何れか一を停止させる。
【0062】
この停止室内機12は、室外機11の制御装置15における不揮発性メモリ内の図2(A)に示す「運転許可設定方式」の項目において、「0」が選択されている場合には、あらかじめ作業者によりディップスイッチの手動操作によって設定された差温が最小の室内機12、又は運転時間が最長の室内機12の何れか一つが選択される。
【0063】
また、図2(A)に示す「運転許可設定方式」の項目において、「1」が選択されいる場合には、停止室内機12は、室外機11の制御装置15における不揮発性メモリに格納された「後押し優先室内機運転許可方式における停止室内機選択方式」の項目(図2(A))において、あらかじめ作業者により、メンテナンス用パーソナルコンピュータ17を用いて選択された「0」、「1」の値により決定される。この停止室内機12は、上記「0」が選択された場合には差温が最小の室内機12となり、上記「1」が選択された場合には運転時間が最長の室内機12となる。
【0064】
[C]先押し優先室内機運転許可方式
図1に示すリモートコントローラ14の操作により、室内機12の制御装置16から室外機11の制御装置15へ室内機12の運転要求が送信される。この時、室外機11の制御装置15は、現在の室内機12の運転台数が、室外機11による室内機12の同時運転許可台数以下であるか否かを判断し、以下である場合には、運転要求がなされた室内機12の運転を許可する。
【0065】
室外機11の制御装置15は、現在の室内機12の運転台数が室外機11による室内機12の同時運転許可台数を超えていると判断した場合、運転要求がなされた室内機12の運転を禁止する。
【0066】
このような室外機11による室内機12の同時運転台数を超えた室内機12を運転させたい場合には、室外機11における室内機12のディップスイッチを操作して、先押し優先室内機運転許可方式を後押し優先室内機運転許可方式又は室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式に切り替えたり(図2(A)の運転許可設定方式が「ディップスイッチによる設定を有効」としている場合)、メンテナンス用パーソナルコンピュータ17(図1)を用いて、室外機11における室内機12の不揮発性メモリに格納された「室内機運転許可方式」(図2(A)の項目を「先押し優先室内機運転許可方式」から「後押し優先室内機運転許可方式」又は室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式」に選択して決定する。
【0067】
[D]室外機の運転モードの選択
室外機11の運転モードは、運転要求がなされて運転状態となった室内機12が1台であれば、当該室内機12の運転モードとなる。2台以上の室内機12に運転要求がなされた場合で、後に運転要求がなされた室内機12が先に運転要求がなされた室内機12と運転モードが異なる場合には、室外機11の運転モードは、最も優先して運転される室内機12の運転モードと一致して設定される。
【0068】
最も優先して運転される室内機12の運転モードとは、先押し優先室内機運転許可方式が設定されている場合には、最先に運転要求がなされた室内機12の運転モードであり、後押し優先室内機運転許可方式が設定されている場合には、最後に運転要求がなされた室内機12の運転モードであり、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式が設定されている場合には、優先順位が最も高い室内機12の運転モードである。
【0069】
室内機運転許可方式が、室内機12の優先順位に基づく室内機運転許可方式に設定されている場合の、室外機11の運転モードの選択方式を図5に示す。
【0070】
例えば、室内機12の1号機が冷房運転モードで運転要求された場合、室外機11の制御装置15は、この室内機12の1号機に対応して、室外機11を冷房運転モードで運転させる(S20)。
【0071】
次に、室内機12の2号機が暖房運転モードで運転要求されたとする(S21)。この場合、室外機11の制御装置15は、室内機12の2号機が1号機よりも優先順位が高いか否かを判断し(S22)、高い場合には、室外機11を暖房運転モードで運転させ、室内機12の2号機の運転を、運転モード不一致の理由で禁止する(S23)。
【0072】
ステップS22において、室内機12の2号機の優先順位が1号機よりも低いか又は等しい場合には、室外機11の制御装置15は、室外機11を冷却運転モードで運転させ、室内機12の2号機の運転を、運転モード不一致の理由で禁止する(S24)。
【0073】
従って、上記実施の形態の空気調和装置10によれば、次の効果▲1▼〜▲6▼を奏する。
【0074】
▲1▼室外機11の制御装置15には、先押し優先室内機運転許可方式と、後押し優先室内機運転許可方式と、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式とを内容とする室内機運転許可方式の任意の一が、ディップスイッチ又は不揮発性メモリにより設定可能に構成されたことから、空気調和装置10の据え付け場所に最適な室内機運転許可方式を選択することにより、快適な空気調和を実現できる。
【0075】
▲2▼室内機運転許可方式を後に変更する可能性がある場合には、主に、室外機11における制御装置15のディップスイッチの手動操作により室内機運転許可方式を設定して、使い勝手を向上させることができる。また、室内機運転許可方式を後に変更する可能性がない場合には、主に、室外機11における制御装置15の不揮発性メモリにより室内機運転許可方式を設定して、不必要なディップスイッチの操作による室内機運転許可方式の変更を防止できる。
【0076】
▲3▼室内機12の優先順位を後に変更する可能性がある場合には、主に、室内機12における制御装置16のパネルスイッチの手動操作により室内機の優先順位を設定して、使い勝手を向上させることができる。また、室内機12の優先順位を後に変更する可能性がない場合には、主に、室内機12における制御装置16の不揮発性メモリにより室内機の優先順位を設定して、不必要なパネルスイッチの操作による室内機12の優先順位の変更を防止できる。
【0077】
▲4▼運転状態にある複数台の室内機12の何れを停止させるかの選択は、室内機12に設定された優先順位、室内機12に設定された設定温度と当該室内機12が属する室内の温度との差温、又は室内機12の運転時間の何れかに基づき決定されることから、運転要求度の低い室内機12を停止させて、停止する室内機12の属する室内の空調性が損なわれることを極力防止できる。
【0078】
▲5▼室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式において、優先順位が同一の複数台の室内機12の何れを停止させるかの選択は、先に運転要求がなされた室内機12、後に運転要求がなされた室内機12、又は室内機12に設定された設定温度と当該室内機12が属する室内の温度との差温の何れかに基づき決定されることから、運転要求度の高い室内機12を運転させることにより、快適な空気調和を実現できる。
【0079】
▲6▼室外機11の運転モードの選択は最も優先して運転される室内機12の運転モード(室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式における優先順位が最高の室内機12の運転モード、後押し優先室内機運転許可方式における最後に運転要求がなされた室内機12の運転モード、又は先押し優先室内機運転許可方式における最先に運転要求がなされた室内機12の運転モード)に一致させるよう構成されたことから、最も優先して運転される室内機12の属する室内を快適に空気調和させることができる。
【0080】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0081】
例えば、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式において、運転要求がなされたが運転が禁止される優先順位の低い室内機12(例えばステップS6の室内機12)、又は運転状態にあったが停止される優先順位の低い室内機12(例えばステップS13において運転時間の最長の室内機12)をそれぞれ仮運転状態とし、現在運転状態にある優先順位の高い室内機12の属する室内の温度が当該室内機12に設定された設定温度と一致して当該室内機12を停止させた後に、上記仮運転状態にある優先順位の低い室内機12を運転させるようにしてもよい。
【0082】
また、先押し優先室内機運転許可方式において、室外機11による室内機12の同時運転許可台数を超えて運転要求がなされたが運転が禁止される室内機12、又は後押し優先室内機運転許可方式において、室外機11による室内機12の同時運転許可台数を超えて運転要求がなされたときに既に運転状態にあって停止される室内機12についても同様に仮運転状態とし、現在運転状態にある室内機12の属する室内の温度が当該室内機12に設定された設定温度と一致して当該室内機12を停止させた後に、上記仮運転状態にある室内機12を運転させるようにしてもよい。
【0083】
このような場合には、運転要求があったが運転が禁止される室内機12や、運転状態にあったが停止される室内機12を、再度運転要求させることなく迅速に起動させることができ、空気調和装置10の操作性を向上させることができる。
【0084】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る空気調和装置によれば、室内機の同時運転台数が制限される空気調和装置において、室外機には、先押し優先室内機運転許可方式と、後押し優先室内機運転許可方式と、室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式とを内容とする室内機運転許可方式の任意の一が設定可能に構成されたことから、複数の室内機を効率的に運転して快適な空気調和を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和装置の構成を示す構成図である。
【図2】図2(A)は、図1の室外機における制御装置の不揮発性メモリに格納された室内機運転許可方式などを示す図表であり、図2(B)は、図1の室内機における制御装置の不揮発性メモリに格納された室内機の優先順位などを示す図表である。
【図3】室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式における運転制御の一部を示すフローチャートである。
【図4】図3の運転制御の残部を示すフローチャートである。
【図5】図1の室外機における運転モード選択方式における運転制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 空気調和装置
11 室外機
12 室内機
15 制御装置
16 制御装置
Claims (6)
- 室内機が室外機に、当該室外機の能力を越えた台数接続されて、上記室内機の同時運転台数が制限される空気調和装置において、
上記室外機には、先に運転要求された室内機を優先して運転する先押し優先室内機運転許可方式と、後に運転要求された室内機を優先して運転する後押し優先室内機運転許可方式と、室内機に設定された優先順位に基づいて上記室内機を運転する室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式とを内容とする室内機運転許可方式の任意の一が設定可能に構成され、
上記室内機の優先順位に基づく室内機運転許可方式において、優先順位が同一の複数台の室内機のいずれを運転させるかの選択は、先に運転要求された室内機、後に運転要求された室内機、又は室内機に設定された設定温度と当該室内機が属する室内の温度との差温のいずれかに基づき決定されることを特徴とする空気調和装置。 - 上記室内機運転許可方式の設定は、室外機における制御装置の操作スイッチにより、又は上記制御装置の不揮発性メモリによりなされることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
- 上記室内機の優先順位の決定は、上記室内機における制御装置の操作スイッチにより、又は上記制御装置の不揮発性メモリによりなされることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和装置。
- 運転状態にある複数台の室内機のいずれを停止させるかの選択は、室内機に設定された優先順位、室内機に設定された設定温度と当該室内機が属する室内の温度との差温、又は室内機の運転時間のいずれかに基づき決定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気調和装置。
- 運転要求がなされたが運転が禁止される室内機、又は運転状態にあったが停止される室内機を仮運転状態とし、運転状態にある室内機の属する室内の温度が当該室内機に設定された設定温度と一致して当該室内機を停止させた後に、上記仮運転状態にある室内機を運転させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空気調和装置。
- 上記室外機の運転モードの選択は、最も優先して運転される室内機の運転モードに一致させるよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の空気調和装置。
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