JP4201582B2 - イソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿気環境下で安定性の高いイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
単量体ジイソシアネートから得られるイソシアヌレート基を含有したポリイソシアネート組成物およびその製造方法として種々のものが知られている。例えば、イソシアヌレート基を得るためのイソシアヌレート化触媒として第4級アンモニウム塩、アルキルカルボン酸のNa,K,Zn塩等が開示されている。また、イソシアヌレート化反応の停止において、加熱による触媒の熱失活で反応停止を行う方法や、反応停止剤としてリン酸やリン酸エステルにより触媒を失活させる方法がある。反応停止剤にリン酸を用いて、触媒失活時に不溶物が発生した場合、これをろ過等により除去する必要がある。また、リン酸エステルおよびリン酸エステルとイソシアヌレート化触媒の塩はほとんどの場合、ポリイソシアネートに可溶なため、余剰単量体ジイソシアネート除去後のポリイソシアネート中に混入する。(特許文献1、2、3、4参照)。しかし、これらの方法によって得られたイソシアヌレート基を有するポリイソシアネートは、通常は大気中の湿気と反応するため、その取り扱いには注意が必要である。
【0003】
一方、多量の酸性リン酸エステル化合物をポリイソシアネートに添加し、イソシアヌレート化反応を抑制し、貯蔵安定性(以下、密閉安定性と言う)を向上させる技術が特許文献5に開示されている。この方法では酸性リン酸エステル化合物を多く使用しなければ効果が表れず、その結果、湿気に対する安定性が低下してしまう。
【0004】
【特許文献1】
特開昭55−38380号公報
【特許文献2】
特開昭63−57577号公報
【特許文献3】
特開平2−6480号公報
【特許文献4】
特開昭58−162581号公報
【特許文献5】
特開平4−211673号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ポリイソシアネートの取扱いにおいて、通常密閉容器に保存されているが、一部ポリイソシアネートを取り出す場合、残りのポリイソシアネートは大気中の湿気と接触し、その後、容器内のポリイソシアネートがゲル化する場合がある。特に高温多湿条件でのポリイソシアネートの湿気に対する安定性の向上が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、ポリイソシアネート中の酸性リン酸化合物および酸性リン酸エステル化合物由来のリン成分が、ポリイソシアネートの湿気に対する安定性に大きく影響することを発見し、ポリイソシアネート中リン濃度を特定することにより、密閉容器内および湿気接触状況での安定性を向上でき、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明は下記の通り、
1.単量体ジイソシアネートをヒドロキシ化合物で1〜20質量%に希釈された第4級アンモニウム塩を用いてイソシアヌレート化反応を行い、次いで酸性リン酸化合物又は酸性リン酸エステル化合物を添加して得られたイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物であって、リン濃度が0.1〜20ppmであるイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物、
2.リンが酸性リン酸化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜20ppm、酸性リン酸エステル化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜10ppmである上記1記載のポリイソシアネート組成物、
【0008】
3.単量体ジイソシアネートおよび溶剤が0.5質量%以下の状態での粘度が1600mPa・s以下である上記1または2のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物に係る。
【0009】
以下、本発明を詳述する。
本発明のポリイソシアネート組成物は、湿気に対する安定性および密閉安定性の観点から、リン濃度が0.1〜20ppmである必要がある。酸性リン酸化合物由来もしくは、酸性リン酸エステル化合物由来の少なくとも一種を含むことが望ましい。リンが酸性リン酸化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜20ppm、酸性リン酸エステル化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜10ppmであることが好ましい。より好ましくは、リン濃度が0.1〜15ppmであって、リンが酸性リン酸化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜15ppm、酸性リン酸エステル化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜10ppmである。さらに好ましくは、リン濃度が0.1〜10ppmであるイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物であって、リンが酸性リン酸化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜10ppm、酸性リン酸エステル化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜10ppmである。
【0010】
本発明の酸性リン酸化合物および酸性リン酸エステル化合物を以下に具体的に説明する。
酸性リン酸化合物は、無機酸であり、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、二亜リン酸、次リン酸、ピロリン酸、ペルオキソリン酸等が挙げられる。好ましくは、リン酸である。
酸性リン酸エステル化合物は、酸性基とエステル基を有する化合物であり、例えば、炭素数2〜8のモノアルキルホスフェート、モノアルキルホスファイト、または、炭素数4〜16のジアルキルホスフェート、ジアルキルホスファイト、または、ジラウリルホスフェート、ジフェニルホスフェート、モノラウリルホスフェート、モノフェニルホスフェート、ジラウリルホスファイト、ジフェニルホスファイト、モノラウリルホスファイト、モノフェニルホスファイト等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜8のモノアルキルホスフェート、または、炭素数6〜16のジアルキルホスフェート、より好ましくは、ジオクチルホスフェート、モノオクチルホスフェートである。本発明でいうイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物につき、以下に具体的に説明する。
【0011】
本発明のポリイソシアネート組成物は、単量体ジイソシアネート単独からも得ることができるが、単量体ジイソシアネートとアルコールとの反応によりイソシアネート基の一部をウレタン化するなど、アルコールを副原料として使用することができる。
前記の単量体ジイソシアネートとは、脂肪、脂環族ジイソシアネートまたは芳香族ジイソシアネートのいずれも使用できるが、脂肪、脂環族ジイソシアネートが塗膜耐性上好ましい。脂肪族ジイソシアネートとしては、炭素数4〜30のものが、芳香族ジイソシアネートとしては炭素数8〜30のものが好ましく、例えば、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等を挙げることが出来る。なかでも、耐候性、工業的入手の容易さから、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが好ましく、単独で使用しても、併用しても良い。
【0012】
上記アルコールとしては、例えば、1〜3官能性の脂肪族アルコールであることが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、1−または2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−エチル−ヘキサノール、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロピレングリコール、1,3−または1,4−または2,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール等の低分子量化合物および分子量約200〜10,000のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
【0013】
これらから得られるポリイソシアネートと他樹脂の相溶性の観点から、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1,3−または2,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等側鎖を有するアルコールが好ましい。
上記アルコールと単量体ジイソシアネートのイソシアネート基/水酸基当量比は、10〜100程度の値から目的に応じ選択される。
【0014】
特にイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネートの湿気に対する安定性の向上が望まれている。これはイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネートがわずかの湿気に対して、例えば、ビウレット型ポリイソシアネートより敏感であることも発見し、本発明は、特にイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートに有効である。
イソシアヌレート基を形成するためのイソシアヌレート化触媒としては、ウレトジオン形成の少ないものを選択する必要があり、イソシアヌレート化触媒として好ましくは第4級アンモニウム塩、より好ましくは第4級アンモニウムヒドロキシド、第4級アンモニウムカルボン酸、さらに好ましくは第4級アンモニウムカルボン酸であり、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、酢酸テトラメチルアンモニウム塩、酢酸テトラエチルアンモニウム塩、酢酸テトラブチルアンモニウム塩等の有機弱酸塩等が挙げられる。酢酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸の金属塩等も使用できるが、使用量が多くなる場合があり好ましくない。
【0015】
上記触媒を希釈するヒドロキシ化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、1−または2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1,2−または1,3−プロピレングリコール、1,3−または1,4−または2,3−ブチレングリコール、グリセリン、シクロヘキサノール等のアルコール性ヒドロキシ化合物、フェノール、クレゾール、キシレノール、トリメチルフェノール等のフェノール性ヒドロキシ化合物が挙げられる。これらから得られるポリイソシアネートの結晶性の観点から、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1,3−または2,3−ブタンジオール等側鎖を有するアルコールが好ましい。また、2種類以上を混合してもよい。
【0016】
本発明の特定のリン濃度を有するイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物はたとえば、次の方法によって製法することができる。
上述の単量体ジイソシアネート単独または、単量体ジイソシアネートをアルコールでウレタン化したイソシアネート化合物を上述のイソシアヌレート化触媒の存在下で反応させるに際し、上記ヒドロキシ化合物で希釈されたイソシアヌレート化触媒の濃度は1〜20質量%で行う。好ましくは、1〜10質量%である。1質量%以上であれば、イソシアヌレート化触媒に同伴するヒドロキシ化合物の量が多くなりすぎず、得られるポリイソシアネートおよび、これで形成される塗膜の物性が低下しにくい。20質量%以下であれば、同伴するヒドロキシ化合物の助触媒効果が低下せず、その結果、イソシアヌレート化触媒の使用量の増加やポリイソシアネートの着色などが起こりにくい。
【0017】
また、場合によっては、これらヒドロキシ化合物は、イソシアヌレート化触媒の添加前後に、別に添加してもよい。この時、結果的には、イソシアヌレート化触媒の濃度は、上記の数値範囲内でなければならない。
単量体ジイソシアネートなどの原料に微量含まれている酸分によりイソシアヌレート化触媒が失活する場合を除き、イソシアヌレート化触媒の使用量は、単量体ジイソシアネートに対し1〜100ppm、好ましくは1〜40ppmである。1ppm以上であれば、イソシアヌレート化触媒としての機能が充分に発揮できる。100ppm以下であれば、イソシアヌレート化触媒を失活するための酸性リン酸化合物および酸性リン酸エステル化合物の添加量が少なくなる。
【0018】
反応時、溶媒は使用してもしなくてもよいが、イソシアネート基と反応活性を持たない溶媒を使用することにより、反応の制御がより容易になる。
これらの溶媒の例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステルまたはエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素類等が使用可能である。もちろん、2種類以上の溶媒を混合使用することも可能である。
【0019】
イソシアヌレート化反応は、30℃〜120℃、好ましくは50℃〜100℃で行われる。反応の進行は反応液のイソシアネート基滴定、屈折率、密度、赤外スペクトル測定等により確認することができる。
反応が所望の転化率に達した時点で、反応停止剤の投入により触媒を失活させて反応を停止する。転化率は10〜60%の範囲で選定するのが適当であり、好ましくは10〜30%である。低い転化率では、より低い粘度のポリイソシアネートを得ることが可能であるが、生産性の点から転化率10%以上が好ましい。
【0020】
一方、転化率60%以下であれば、ポリイソシアネートの粘度が高くなりすぎず好ましい。(転化率=得られたポリイソシアネート質量/仕込み単量体ジイソシアネート質量の%)
上記反応停止剤として、前記酸性リン酸化合物および酸性リン酸エステル化合物の少なくとも1種の化合物を用いる。これらのうち、酸性リン酸化合物を使用することが好ましい。酸性リン酸化合物の添加量は、イソシアヌレート化触媒の1〜10当量が好ましく、1〜6当量がさらに好ましい。1当量以上であれば、充分にイソシアヌレート化触媒を失活することができ、また、10当量以下であれば、発生する不溶物のろ過が困難となることもなく好ましい。
【0021】
酸性リン酸化合物を用いた場合、失活されたイソシアヌレート化触媒は多くの場合不溶物となり、ろ過により除去する。しかしながら、ろ過により除去しても、ポリイソシアネートには、ごく微量の酸性リン酸化合物由来のリンが検出される。また、酸性リン酸エステル化合物を用いた場合、酸性リン酸エステルおよびイソシアヌレート化触媒との塩が、ポリイソシアネートに溶解するため、単量体ジイソシアネートを除去した後のポリイソシアネートに混入する。
従って、結果的に酸性リン酸化合物がポリイソシアネート中リン濃度を低減できる。
酸性リン酸化合物を用いた場合、酸性リン酸化合物を添加した後、90〜150℃、好ましくは、100〜120℃で30〜120分間保持することで、ろ過工程において、ろ過時間等のろ過性が向上する。
また、ポリイソシアネートを得た後に、酸性リン酸化合物、酸性リン酸エステル化合物、特に酸性リン酸エステル化合物を添加してもよい。
以上のようにイソシアヌレート化反応を停止した後、反応液から未反応の単量体ジイソシアネートおよび溶媒を除去し精製する。精製方法としては、減圧蒸留や溶剤抽出等があるが、一般には薄膜蒸留器が使用される。
【0022】
このようにして得られたポリイソシアネート組成物中の単量体ジイソシアネートの含有量は好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.35質量%以下である。また、回収した未反応の単量体ジイソシアネートは再度使用することができる。
かくして得られたポリイソシアネートは、単量体ジイソシアネートおよび溶媒が0.5質量%以下の状態で25℃での粘度が400〜5000mPa・sである。塗膜外観や作業性より、400〜1600mPa・sが好ましい。
【0023】
本発明は、上述の通り、使用する酸性リン酸化合物、酸性リン酸エステル化合物の、使用量およびろ過等により、得られるポリイソシアネート組成物中のリン濃度を特定することにより、優れた密閉安定性と湿気に対する安定性を両立できる。特開平4−211673号公報で酸性リン酸エステル化合物の使用により、密閉安定性を向上させることが開示されているが、この方法では酸性リン酸エステル化合物を多く使用しなければ効果が表れず、その結果、湿気に対する安定性が低下してしまう。本発明では、上記先行技術よも少ない使用量で密閉安定性と湿気に対する安定性の両立したことは驚くべきことである。
【0024】
本発明のポリイソシアネート組成物は、有機溶剤と混合して使用することも可能であり、この場合、有機溶剤は水酸基およびイソシアネート基と反応する官能基を有していないことが必要である。このような有機溶剤として、エステル化合物、ケトン化合物、芳香族化合物等を用いてもよい。
また、本発明のポリイソシアネート組成物中には、目的に応じて、ウレタン化反応などを促進する硬化促進剤、顔料、レベリング材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、表面活性剤等の各種添加剤を混合して使用することもできる。
【0025】
本発明のポリイソシアネート組成物は、二液型ポリウレタン塗料、シーリング材、接着剤、インキ、コーティング剤、注型材、エラストマ−、フォーム、プラスチック原料、繊維処理剤、一液硬化型ポリイソシアネート等幅広い分野において活用できる。
【0026】
【発明の実態の形態】
以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(数平均分子量の測定)
数平均分子量は下記の装置を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下GPCという)測定によるポリスチレン基準の数平均分子量である。
【0027】
(ポリイソシアネート中残留単量体ジイソシアネート濃度)
前記GPC測定で得られるイソシアネート相当の分子量(例えばヘキサメチレンジイソシアネートであれば168)のピークの濃度をその面積%で表した。
(粘度の測定)
E型粘度計(トキメック社製VISCONIC ED型)を用いて、25℃で測定した。
(ポリイソシアネート組成物中リン濃度の測定)
ポリイソシアネート中の酸性リン酸化合物および酸性リン酸エステル化合物をトリメチルシリル誘導体化し、ガスクロマトグラフを用いて測定した。
装置:HP社製:HP−6890A
カラム:HP社製:DURABOND DB−1
【0028】
(濁り度の測定)
濁り度は下記の装置を用いた可視分光光度(以下UVという)測定での550nmでの測定値Xから式1で求める値である。
濁り度(%)=100×1/100X
装置:島津製作所社製:UV−160
(湿気安定性評価)
ポリイソシアネート 5.0g、酢酸エチル 5.0gを混合し、20℃、飽和湿度条件にて、ゲル化状態になるまでの時間を評価し、48時間未満の場合は×、48時間以上72時間未満の場合は○、72時間以上の場合は◎で表した。
【0029】
(密閉安定性評価)
ポリイソシアネート 5.0g、酢酸エチル 5.0gを混合し、50℃、密閉窒素雰囲気条件にて、濁り度が80%以下になるまでの時間を評価し、36時間未満の場合は×、36時間以上の場合は○で表した。
【0030】
[実施例1]
攪拌器、温度計、環流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ヘキサメチレンジイソシアネート 100gを仕込み、撹拌下反応器内温度を60℃に保持した。その後、イソシアヌレート化触媒テトラメチルアンモニウムアセテート(2−ブタノール 5.0質量%溶液) 100.0mg添加し、収率が24質量%になった時点で、リン酸(85質量%水溶液)14.0mg添加し反応を停止した。その後、さらに100℃にて1時間加熱し、室温まで冷却し、反応液をろ過して不溶物を除去した後、薄膜蒸留器で単量体ジイソシアネートを除去した。得られたポリイソシアネートの25℃における粘度は1600mPa・s、イソシアネート基濃度は23.0質量%、単量体ジイソシアネート濃度0.2質量%、数平均分子量は585、イソシアネート基平均数は3.2であり、リン濃度は10ppmであった。
【0031】
[実施例2〜5]
表1に示す処方および条件下で、実施例1と同様にしてポリイソシアネートを得た。得られたポリイソシアネートの物性は表2に示す。
【0032】
[比較例1]
特開昭63−57577号公報記載のイソシアヌレート化触媒の希釈濃度条件で、それ以外は表1に示す処方および条件でポリイソシアネートを得た。得られたポリイソシアネートの物性は表2に示す。
【0033】
[比較例2]
特開平2−6480号公報記載のイソシアヌレート化触媒の希釈濃度、収率条件で、それ以外は表1に示す処方および条件でポリイソシアネートを得た。得られたポリイソシアネートの物性は表2に示す。
【0034】
[比較例3]
特開昭55−38380号公報記載の加熱によるイソシアヌレート化反応停止の方法で、それ以外は表1に示す処方および条件でポリイソシアネートを得た。得られたポリイソシアネートの物性は表2に示す。
表1に用いた略号の内容を以下に示す。
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
TMA/A:テトラメチルアンモニウムアセテート
TMA/OH:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
2−BuOH:2−ブタノール
[実施例6]
実施例1のポリイソシアネートを用いて、飽和湿度条件保存安定性評価を行った結果◎であった。密閉窒素雰囲気条件保存安定性評価を行った結果○であった。
【0035】
[実施例7〜10]
実施例6と同じ条件で保存安定性評価を行った。結果を表3に示す。
【0036】
[実施例11]
比較例3のポリイソシアネートに、ジオクチルホスフェート 2.6mgを添加し、これを用いて実施例6と同じ条件で保存安定性評価を行った。結果を表3に示す。
【0037】
[比較例4〜6]
実施例と同じ条件で保存安定性評価を行った。結果を表3に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】
本発明のイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物は、湿気環境下での湿気に対する安定性および密閉容器内での安定性に共に優れている。そのため、耐候性、耐熱性に優れたポリウレタン原料、例えば、塗料用硬化剤、熱可塑性樹脂架橋剤等として非常に有用である。
Claims (3)
- 単量体ジイソシアネートをヒドロキシ化合物で1〜20質量%に希釈された第4級アンモニウム塩を用いてイソシアヌレート化反応を行い、次いで酸性リン酸化合物又は酸性リン酸エステル化合物を添加して得られたイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物であって、リン濃度が0.1〜20ppmであるイソシアヌレート基を含有するポリイソシアネート組成物。
- リンが酸性リン酸化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜20ppm、酸性リン酸エステル化合物由来の場合はリン濃度が0.1〜10ppmである請求項1記載のポリイソシアネート組成物。
- 単量体ジイソシアネートおよび溶剤が0.5質量%以下の状態での粘度が1600mPa・s以下である請求項1または請求項2のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物。
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