JP4229059B2 - 内燃機関用燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用燃料噴射装置に関するもので、特に燃料噴射ノズルから噴射される燃料の噴射圧力を、燃料供給ポンプから圧送された燃料圧力(ジャーク圧)またはコモンレール内に蓄圧された燃料圧力(コモンレール圧)よりも増圧することが可能な燃料増圧機構を備えた増圧ピストン型燃料噴射装置に係わる。
[従来の技術]
近年、例えばディーゼルエンジンの排気ガス浄化の規制が厳しくなり、ディーゼルエンジンの燃焼現象の解明が進んで来ている。これに伴い、エンジンより排出される排気ガスをよりクリーンにするために、特に黒煙(スモーク)を代表とするディーゼルパティキュレートを低減するために、燃料噴射ノズルの噴孔部から噴射される燃料を極限まで微粒化することが重要である。この燃料の微粒化を促進するためには、燃料の噴射圧力を高噴射圧化することが有効である。しかし、自動車等の車両に搭載されるディーゼルエンジン用燃料噴射システムにおける高噴射圧化は限界に近づいており、例えばコモンレール式燃料噴射システムにおいても燃料の噴射圧力の高圧化要求が非常に厳しいものになっており、コモンレール内に高圧燃料を圧送供給するサプライポンプの耐圧限界を超えた値が要求されるようになってきた。
そこで、コモンレール内に蓄圧される燃料圧力(コモンレール圧力)よりも、燃料の噴射圧力を増圧させる燃料増圧機構を備えた増圧ピストン型燃料噴射装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、燃料噴射ノズルからの燃料噴射時に増圧するので、燃料噴射ノズルのノズルニードルの開弁直後の噴射率の立ち上がりが緩やかとなり、また、ノズルニードルの閉弁時においては増圧燃料の圧力が利用できず、スプリングの付勢力のみによりノズルニードルの閉弁を行うので、噴射率の低下も緩やかとなる。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1に記載の増圧ピストン型燃料噴射装置においては、噴射率波形がほぼ台形となり、エンジンより排出される排気ガスをよりクリーンにすることが可能な噴射率波形(スクエア型噴射率波形、ブーツ型噴射率波形、デルタ型噴射率波形等)を設定することができなかった。特に、燃料噴射終了時には、迅速にノズルニードルを閉弁させて噴射切れ(シャープカット)を良好とすることで、スモークやパティキュレートの発生を抑制することができないという問題が生じている。
また、背圧室と中間室と加圧室とが形成されたシリンダ内に、加圧室内の燃料を増圧させる増圧ピストンを備えた増圧ピストン型燃料噴射装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。これは、燃料噴射の開始および停止を制御するインジェクタ駆動電磁弁の開弁時期、閉弁時期と、中間室と燃料タンクとを連通する流路に介装されて、増圧ピストンのリフト量を制御する増圧ピストン電磁弁の開弁時期、閉弁時期とを制御して、燃料の噴射率波形を、初期噴射を抑えた噴射率波形と略矩形状の噴射率波形とに切り替えるようにしている。また、増圧ピストン電磁弁の閉弁時期を、インジェクタ駆動電磁弁の閉弁時期よりも早くすることで、高圧燃料がインジェクタに作用する期間または時間を短くして、インジェクタからのリーク燃料を低減している。しかるに、特許文献2に記載の増圧ピストン型燃料噴射装置においては、インジェクタ駆動電磁弁と増圧ピストン電磁弁との2つの電磁弁が必要となるので、構成が複雑で部品点数が多く、大型化および高コストとなるという問題が生じている。
以上の観点から、増圧ピストン型燃料噴射装置においては下記の要求を満足することが望ましい。第1には、コスト的な実現性から電磁弁は1個が望ましい。第2には、排気ガス浄化の規制から、噴射率波形が少なくとも2つ以上に設定でき、燃料噴射終了時の噴射率の低下が速いことが望ましい。第3には、エンジンの運転条件により、噴射率波形形状を例えばスクエア型とブーツ型とに切り替えられるようにすることが望ましい。第4には、使用燃料量が噴射量×増圧比を大きく超えないこと(リーク燃料が少ないこと)が望ましい。第5には、システム全体が大型化しないことが望ましい。
独国特許出願公開第10123917号明細書 特開2003−148220号公報(第1−9頁、図6−図8)
本発明の目的は、コスト的な実現性から電磁弁等のアクチュエータを1個だけ使用しながらも、増圧ピストンのリフト量の制御とノズルニードルのリフト量の制御とを行うことのできる内燃機関用燃料噴射装置を提供することにある。また、噴射率波形の形状を制御することのできる内燃機関用燃料噴射装置を提供することにある。さらに、噴射率波形を切り替えることのできる内燃機関用燃料噴射装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、電磁弁によって弁装置を電気的な操作を介して駆動することにより、弁装置が流体導入通路または流体排出通路の開口面積を変更する。そして、ピストン背圧室内の流体圧力がピストン制御室内の流体圧力よりも大きくなると、シリンダ内に摺動自在に収容された増圧ピストンが、増圧室内の油圧力を増圧する側にリフトする。これにより、燃料圧送手段から増圧室内に導入される燃料の油圧力が上昇するため、増圧室から燃料噴射ノズルのノズル油溜り部内に導入される燃料の油圧力が上昇する。そして、増圧室から燃料噴射ノズルのノズル油溜り部内に導入された燃料の油圧力がノズル開弁圧を超えると、燃料噴射ノズルのノズルニードルが開弁側(噴孔を開く側、開弁方向)にリフトするため、燃料噴射ノズルから内燃機関の気筒に燃料が噴射される。
したがって、コスト的な実現性から電磁弁を1個だけ使用しながらも、電磁弁を用いて弁装置を電気的な操作を介して駆動することで、増圧ピストンのリフト量の制御とノズルニードルのリフト量の制御とを実施することができるので、システム構成が簡単で部品点数が少なく、また、システム全体の小型化を図ることができる。また、コスト的な実現性から電磁弁を1個だけ使用しながらも、噴射率波形の形状を制御することができる。例えば排気ガス浄化の規制に対応した最適な噴射率波形を得ることができる。さらに、コスト的な実現性から電磁弁を1個だけ使用しながらも、例えば内燃機関の運転条件に対応した最適な噴射率波形に切り替えることができるので、内燃機関の燃焼状態が良好となり、エミッションを改善でき、低燃費となる。
請求項2に記載の発明によれば、燃料増圧手段に、増圧ピストンを増圧室内の油圧力を増圧する側に対して逆側に付勢するピストン付勢手段を設けたことにより、燃料噴射終了時に、増圧ピストンのリフト位置を初期位置に戻すことができる。また、燃料噴射ノズルに、ノズルニードルに閉弁方向の流体圧力を作用させるためのノズル背圧室、およびノズルニードルを閉弁方向に付勢するニードル付勢手段を設けたことにより、ノズル開弁圧を、ノズル背圧室内の流体圧力にニードル付勢手段の付勢力を加えた力に基づいて設定することができる。すなわち、ノズル背圧室内の流体圧力またはニードル付勢手段の付勢力を変更することで、ノズル開弁圧を任意に変更することができる。
請求項3に記載の発明によれば、電磁弁は、通電されると起磁力を発生するソレノイドコイルを有する。そして、ソレノイドコイルへの駆動電流値に応じて弁装置を駆動することにより、弁装置が流体導入通路または流体排出通路の開口面積を変更する。これにより、ピストン背圧室内に導入する制御流体の導入量、あるいはピストン制御室内から排出される制御流体の排出量が調整されるため、ピストン背圧室内の流体圧力とピストン制御室内の流体圧力との圧力差が連続的または段階的に可変する。これによって、コスト的な実現性から電磁弁を1個だけ使用しながらも、電磁弁を用いて弁装置を電気的な操作を介して駆動することで、増圧ピストンのリフト量の制御とノズルニードルのリフト量の制御とを実施することができる。
請求項4に記載の発明によれば、弁装置として、流体導入通路または流体排出通路の途中に介装された流体圧作動式のスロットル弁を用いても良い。また、電磁弁は、通電されると起磁力を発生するソレノイドコイル、およびこのソレノイドコイルの起磁力に応じて動作する弁体を有する。そして、ソレノイドコイルの起磁力に応じて弁体を動作させて、スロットル弁の圧力制御室内に導入する制御流体の導入量とスロットル弁の圧力制御室内から排出される制御流体の排出量とを調整する。すると、スロットル弁が圧力制御室内の流体圧力に対応して流体導入通路または流体排出通路の開口面積を変更する。これにより、ピストン背圧室内に導入する制御流体の導入量とピストン制御室内から排出される制御流体の排出量とが調整されるため、ピストン背圧室内の流体圧力とピストン制御室内の流体圧力との圧力差が連続的または段階的に可変する。これによって、コスト的な実現性から電磁弁を1個だけ使用しながらも、電磁弁を用いて流体圧作動式のスロットル弁を電気的な操作を介して駆動することで、増圧ピストンのリフト量の制御とノズルニードルのリフト量の制御とを実施することができる。
ここで、電磁弁の開弁時期または閉弁時期および開弁期間または閉弁期間を制御して、ピストン背圧室内に導入される制御流体の流速または流量、あるいはピストン制御室内から排出される制御流体の流速または流量を制御することで、増圧ピストンのリフト開始時期およびリフト量を変更するようにしても良い。この場合には、増圧室内の燃料の増圧開始時期、圧力上昇速度(単位時間当たりの圧力上昇量)または圧力降下速度(単位時間当たりの圧力降下量)および増圧終了時期を変更できるので、燃料噴射ノズルのノズルニードルの開弁時期、開弁期間およびリフト量が調整される。これによって、電磁弁の開弁時期または閉弁時期および開弁期間または閉弁期間を制御することで、燃料噴射ノズルから内燃機関の気筒に噴射される燃料の噴射時期、燃料噴射量および噴射率波形の形状を制御することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、電磁弁として、スロットル弁の圧力制御室内に制御流体を導入する第1位置とスロットル弁の圧力制御室内から制御流体を排出する第2位置とを有する2位置切換弁を用いても良い。これにより、流体排出通路の開口面積を少なくとも2段階に切り替えることができるので、ピストン制御室内から排出される制御流体の流速または流量を少なくとも2段階に切り替えることができる。したがって、増圧ピストンのリフト量を少なくとも2段階に大きくすることができるので、ノズルニードルのリフト量も少なくとも2段階に大きくすることができる。この結果、例えば内燃機関の燃焼騒音や振動を低減し、内燃機関から排出される排気ガスのエミッションを改善するための初期噴射率を抑制するブーツ型の噴射率波形を得ることができる。なお、2位置切換弁の位置制御に伴って、スロットル弁のストローク量をリニア(連続的または段階的)に増減させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、電磁弁として、スロットル弁の圧力制御室内から排出される制御流体の流量を可変する流量制御弁を用いても良い。これにより、流体排出通路の開口面積を連続的に切り替えることができるので、ピストン制御室内から排出される制御流体の流速または流量を連続的に切り替えることができる。したがって、増圧ピストンのリフト量を連続的に大きくすることができるので、ノズルニードルのリフト量も連続的に大きくすることができる。この結果、例えば内燃機関の燃焼騒音や振動を低減し、内燃機関から排出される排気ガスのエミッションを改善するための初期噴射率を抑制するブーツ型の噴射率波形を得ることができる。なお、流量制御弁の位置制御に伴って、スロットル弁のストローク量をリニア(連続的または段階的)に増減させることができる。また、請求項7に記載の発明によれば、スロットル弁のストローク量(リフト量)を、30〜200μmの範囲に設定しても良い。
請求項8に記載の発明によれば、スロットル弁は、例えば圧力源(高圧側)からピストン背圧室内に制御流体を導入するための流体導入通路の開口面積を可変することで、ピストン背圧室内に導入する制御流体の流速または流量を制御することができる。あるいはピストン制御室内から低圧側に制御流体を排出するための流体排出通路の開口面積を可変することで、ピストン制御室内から排出される制御流体の流速または流量を制御することができる。
本発明を実施するための最良の形態は、コスト的な実現性から電磁弁等のアクチュエータを1個だけ使用しながらも、排気ガス浄化の規制に対応した最適な噴射率波形を得るという目的を、また、内燃機関の運転条件に対応した最適な噴射率波形に切り替えるという目的を、1個の電磁弁等のアクチュエータで、ピストン背圧室内の流体圧力またはピストン制御室内の流体圧力を調整して、増圧ピストンのリフト量の制御とノズルニードルのリフト量の制御とを実施することで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図8は本発明の実施例1を示したもので、図1は増圧ピストン型燃料噴射装置の全体構成を示した図で、図2は燃料噴射ノズルの概略構成を示した図で、図3はスロットル弁を示した図である。
本実施例の内燃機関用燃料噴射装置は、自動車等の車両に搭載された多気筒(4気筒)ディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)用の燃料噴射システムとしてのコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)に適用される。また、この内燃機関用燃料噴射装置は、燃料噴射ノズル1から噴射される燃料の噴射圧力を、燃料供給ポンプ(サプライポンプ:図示せず)から圧送された燃料圧力(ジャーク圧)またはコモンレール2内に蓄圧された燃料圧力(コモンレール圧)よりも増圧することが可能な燃料増圧機構を備えた増圧ピストン型燃料噴射装置である。なお、図1は、エンジンの各気筒の燃料噴射ノズル1のうち、1気筒分の燃料噴射ノズル1とその燃料系のみを詳細に表しており、他の3つの燃料噴射ノズル1については、図示を省略している。
サプライポンプは、エンジンにより回転駆動されて、燃料タンク3内から図示しないフィードポンプにより汲み上げられた燃料を加圧して、低圧の燃料をコモンレール2内に吐出する。ここで、サプライポンプより吐出される燃料吐出量は、図示しないエンジン制御ユニット(以下ECUと呼ぶ)からのポンプ駆動信号に基づいて制御される。サプライポンプは、ポンプ駆動信号に応じてコモンレール2内に吐出する燃料吐出量を調整することで、サプライポンプより吐出される吐出圧力(ジャーク圧)を変化させ、コモンレール2内の燃料圧力(コモンレール圧)を変更する。
燃料噴射ノズル1は、図1および図2に示したように、コモンレール2より分岐する各燃料導入経路の下流端に接続されており、エンジンの各気筒の燃焼室内に高圧燃料を直接噴射供給するもので、各燃料噴射ノズル1に対応して搭載された燃料増圧機構と共に電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)を構成する。この燃料噴射ノズル1は、エンジンのシリンダブロックまたはシリンダヘッドに(各気筒毎に対応して)取り付けられるノズルハウジング11と、このノズルハウジング11の内部において図示上下方向に摺動可能に配置された弁体としてのノズルニードル12と、このノズルニードル12を閉弁方向に付勢するスプリング13とを有している。
ノズルハウジング11の先端側には、ノズル噴孔部(サックボリューム)14を形成する半球状の円頂部が設けられている。この円頂部には、ノズル噴孔部14内部と外部(エンジンの各気筒の燃焼室内)とを連通する複数の噴孔15が設けられている。そして、ノズルハウジング11内部には、ノズルニードル12の大径部16が摺動するニードル摺動孔17が形成されている。そして、ノズルハウジング11内部には、燃料導入通路21を介して燃料増圧機構の増圧室33と連通する第1燃料流路22が形成されている。また、ノズルハウジング11内部には、燃料導入通路23、24を介してコモンレール2の分岐管19と連通する第2燃料流路25が形成されている。
第1燃料流路22は、ノズルハウジング11の先端側(ノズルボデー)の内部にて、ノズルニードル12の大径部16の図示下方に形成されたノズル油溜り部26に連通している。また、第2燃料流路25は、ノズルハウジング11の後端側(ノズルホルダ)の内部にて、ノズルニードル12の大径部16の背面側(図示上端面側)に設けられたノズル背圧室27に連通している。なお、ノズルハウジング11内部に、ノズルニードル12が最大リフト量(フルリフト量)に到達した際に、それ以上の複数の噴孔15を開く側(開弁方向)への移動を規制する規制部を設けても良い。
そして、スプリング13は、ノズル背圧室27内に収容されて、ノズルニードル12の大径部16とノズルハウジング11の内壁との間に設けられており、ノズルニードル12に対して複数の噴孔15を閉じる側(閉弁方向:図示下方)の付勢力を与えるニードル付勢手段として機能する。また、ノズル油溜り部26内に導入される燃料の油圧力は、ノズルニードル12の大径部16の受圧面(図示下端面)に開弁方向(図示上方)に押し上げる方向の力を与えるニードル駆動(押圧)手段として機能する。また、ノズル背圧室27内に導入される燃料の油圧力は、ノズルニードル12の大径部16の受圧面(図示上端面)に閉弁方向(図示下方)に押し下げる方向の力を与えるニードル駆動(押圧)手段として機能する。ここで、ノズル開弁圧は、ノズル背圧室27内の油圧力にスプリング13の付勢力を加えた力に基づいて設定することができる。すなわち、ノズル背圧室27内の油圧力またはスプリング13の付勢力を変更することで、ノズル開弁圧を任意に変更することができる。
コモンレール2は、サプライポンプから吐出された燃料を蓄圧すると共に、エンジンの各気筒毎に搭載された複数の燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26に所定の油圧力の燃料を分配供給する蓄圧器である。このコモンレール2内に蓄圧される燃料圧力(コモンレール圧)は、燃料圧力検出手段としてのコモンレール圧センサ(図示せず)によって測定されている。そして、コモンレール2と複数の燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26との間には、各燃料噴射ノズル1の複数の噴孔15からエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射される燃料の噴射圧力を、コモンレール圧よりも増圧させる燃料増圧機構が設けられている。なお、燃料増圧機構は、エンジンの各気筒毎に、つまり各燃料噴射ノズル1毎に対応して搭載されている。そして、コモンレール2には、各燃料噴射ノズル1毎に対応して分岐管19が設けられている。
本実施例の燃料増圧機構は、本発明の燃料増圧手段に相当するもので、ピストン背圧室31、ピストン制御室32および増圧室33を有するシリンダ4と、このシリンダ4内に摺動自在に収容された増圧ピストン5と、この増圧ピストン5のリフト量を制御する油圧作動式のスロットル弁6と、このスロットル弁6のストローク量を制御する電磁弁7と、これらと燃料噴射ノズル1、コモンレール2および燃料タンク3とを選択的に連通させる燃料給排経路とを備えている。
ここで、燃料給排経路は、コモンレール2からシリンダ4のピストン背圧室31内に燃料を導入する第1燃料導入経路、コモンレール2から電磁弁7を経由してシリンダ4のピストン制御室32内に燃料を導入する第2燃料導入経路、コモンレール2からシリンダ4の増圧室33を経由して燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内に燃料を導入する第3燃料導入経路(燃料導入通路20、21)、コモンレール2から電磁弁7を経由してスロットル弁6の圧力制御室37内に燃料を導入する第4燃料導入経路、およびコモンレール2から燃料噴射ノズル1のノズル背圧室27内に燃料を導入する第5燃料導入経路(燃料導入通路23、24)を有している。そして、燃料給排経路は、シリンダ4のピストン制御室32内からスロットル弁6を経由して低圧側としての燃料タンク3に燃料を排出する第1燃料排出経路、およびスロットル弁6の圧力制御室37内から燃料タンク3に燃料を排出する第2燃料排出経路を有している。
増圧ピストン5は、シリンダ4内部に形成された大径のボア内を油密を保って摺動可能な大径ピストン34と、シリンダ4内部に形成された大径のボア内を油密を保って摺動可能な小径プランジャ35とを有し、これらの大径ピストン34と小径プランジャ35との中心軸線を略一致させて一体的に動作可能に設けられている。大径ピストン34の図示上端面とシリンダ4の大径のボアとで囲まれた一方の大径空間は、ピストン背圧室31を形成している。このピストン背圧室31は、第1燃料導入経路を形成する燃料導入通路(第1流体導入通路)41を介してコモンレール2の分岐管19に常時連通している。
そして、大径ピストン34の図示下端面(環状端面)とシリンダ4の大径のボアとで囲まれた他方の大径空間は、ピストン制御室32を形成している。このピストン制御室32は、第2燃料導入経路を形成する燃料導入通路23、燃料導入通路(第2流体導入通路)42、43および燃料通路44を介してコモンレール2の分岐管19に連通している。また、ピストン制御室32は、第1燃料排出経路を形成する燃料通路44および燃料排出通路(流体排出通路)45〜47を介して燃料タンク3に連通している。なお、燃料導入通路43の途中には、燃料の逆流を防止するための逆止弁38が介装されており、また、燃料排出通路46の途中には、通路断面積を絞るための固定絞り(オリフィス)39が介装されている。これにより、ピストン制御室32内の制御流体としての燃料は、電磁弁7のスプール弁64の制御位置に応じて導入(供給)または遮断および排出される。
そして、小径プランジャ35の図示下端面(環状端面)とシリンダ4の小径のボアとで囲まれた小径空間は、増圧室33を形成している。この増圧室33は、第3燃料導入経路を形成する燃料導入通路20を介してコモンレール2の分岐管19に連通している。また、増圧室33は、第3燃料導入経路を形成する燃料導入通路21を介して燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26に連通している。なお、燃料導入通路20には、燃料の逆流を防止するための逆止弁40が介装されている。そして、ピストン制御室32内には、戻しスプリング36が収容されている。この戻しスプリング36は、増圧ピストン5の大径ピストン34とシリンダ4の内壁との間に設けられており、増圧ピストン5のリフト位置を初期位置に戻す側(図示上方)の付勢力を与えるピストン付勢手段として機能する。
ここで、増圧ピストン5で加圧される増圧室33内の油圧力は、大径ピストン34の図示上端面の受圧面積と小径プランジャ35の図示下端面の受圧面積との比(増圧比)に比例した値となる。例えば増圧ピストン5の両端面の受圧面積比が2〜3である場合には、コモンレール2から増圧室33内に100MPaの油圧力が供給されると、増圧室33から燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内に200〜300MPaの高圧燃料が導入されることになる。
スロットル弁6は、本発明の弁装置に相当するもので、圧力制御室37および弁孔51を有するハウジング52と、弁孔51の開口面積を可変する弁体(バルブ)53と、このバルブ53を弁孔51の開口面積を小さくする側(図示下方)に付勢するスプリング54とによって構成されている。弁孔51は、第1燃料排出経路を形成する流体排出通路45、46間に形成されている。このバルブ53の図示上端面とハウジング52の壁面とで囲まれた上部空間は、圧力制御室37を形成している。この圧力制御室37は、第4燃料導入経路を形成する燃料導入通路23、燃料導入通路42および燃料通路48を介してコモンレール2の分岐管19に連通している。また、圧力制御室37は、第2燃料排出経路を形成する燃料通路48、燃料排出通路49および燃料排出通路47を介して燃料タンク3に連通している。これにより、圧力制御室37内の制御流体としての燃料は、電磁弁7のスプール弁64の制御位置に応じて導入または排出される。そして、スプリング54は、圧力制御室37内に収容されて、バルブ53とハウジング52の内壁との間に設けられており、バルブ53に対して閉弁方向(図示下方)の付勢力を与えるニードル付勢手段として機能する。
以上の構成により、スロットル弁6は、圧力制御室37内の流体圧力に対応してバルブ53が軸線方向にストロークすることで、燃料排出通路45〜47の途中に設けられた弁孔51の開口面積を可変することで、シリンダ4のピストン制御室32から排出される燃料の流速または流量を制御できるので、シリンダ4のピストン制御室32内の油圧力を制御できる。これにより、増圧ピストン5のリフト位置を制御できるため、増圧室33内で増圧される燃料の油圧力の上昇速度(単位時間当たりの燃圧上昇量)を制御できる。
なお、本実施例のスロットル弁6は、バルブ53がハウジング52内部に設けられる円環状の弁座55に着座している状態では、図3に示したように、弁孔51の開口面積が0mm2 となり、また、バルブ53が弁座55より離座を開始してからプレリフト量(例えば0.05mm程度)に到達するまでは、弁孔51の小径孔51aの内径面とバルブ53の嵌合部(シート部)53aの外径面とのクリアランスが小さく、また、バルブ53のリフト量がプレリフト量よりも大きくなると、弁孔51の大径孔51bの内径面とバルブ53の嵌合部(シート部)53aの外径面とのクリアランスが大きくなるように構成されている。これにより、本実施例のスロットル弁6のストローク量(リフト量)に対する開弁面積特性は、図4に示したように、リフト開始初期からプレリフト量に到達するまで弁孔51の開口面積の小さい値がリフト量の増加に対して略一定の値をとり、その後にプレリフト量よりも大きくなると弁孔51の開口面積が大きな値をとる。なお、スロットル弁6のストローク量(リフト量)を、30〜200μmの範囲に設定しても良い。
電磁弁7は、スロットル弁6のバルブ53を、電気的な操作を介して駆動するアクチュエータであって、通電されると起磁力を発生するソレノイドコイル61と、このソレノイドコイル61の通電時に磁化されるステータコア(図示せず)およびムービングコア63と、このムービングコア63と一体的に軸線方向に動作するスプール弁(弁体)64と、このスプール弁64を弁座に着座する側(第1位置側)に付勢するスプリング65と、スプール弁64を収容するバルブケース66とを有している。なお、ステータコアには、ムービングコア63を吸引する吸引部(図示せず)が設けられている。また、ソレノイドコイル61は、スプール弁64を弁座より離座する側(第2位置側)に駆動する弁体駆動手段として機能する。また、スプリング65は、スプール弁64を弁座に着座する側(第1位置側)に付勢する弁体付勢手段として機能する。
そして、電磁弁7は、ソレノイドコイル61への通電が停止(OFF)されると、スプリング65の付勢力によってスプール弁64がバルブケース66の弁座に着座する第1位置(初期位置)に位置制御される。この第1位置では、バルブケース66内部に設けられる切替室67の第1ポートを燃料導入通路42に連通し、且つ切替室67の第2ポートを燃料導入通路43および燃料通路48に連通する。また、電磁弁7は、ソレノイドコイル61への通電が実施(ON)されると、ムービングコア63がステータコアの吸引部に吸引されるため、スプリング65の付勢力に抗してスプール弁64がバルブケース66の弁座より離座する第2位置(フルリフト位置)に位置制御される。この第2位置では、切替室67の第2ポートを、燃料通路48に連通し、且つ切替室67の第3ポートを、燃料排出通路49に連通する。
これにより、電磁弁7は、ソレノイドコイル61へのOFF、ONによって、切替室67の第1ポートと第2ポートとを連通する第1位置と、切替室67の第2ポートと第3ポートとを連通する第2位置とを切り替える2位置3方切換弁を構成する。また、電磁弁7は、スプール弁64の位置制御に伴ってスロットル弁6の圧力制御室37内の油圧力を増減制御することによって、スロットル弁6のバルブ53のストローク量を、圧力制御室37内から排出される燃料の流速または流量に対応して、あるいは圧力制御室37内に導入される燃料の流速または流量およびスプリング54の付勢力に対応してリニアに増減させることができる。
一方、ECUには、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROM、RAM等のメモリ)等の機能を含んで構成される周知のマイクロコンピュータが設けられている。また、コモンレール圧センサからの検出信号(電圧信号)や、その他の各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器でA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。そして、ECUは、エンジンの運転状態または運転条件に応じた最適な燃料噴射量、燃料噴射時期を演算する。具体的には、クランク角度センサ等の回転速度検出手段(図示せず)によって検出されたエンジン回転速度とアクセル開度センサ等のエンジン負荷検出手段(図示せず)によって検出されたアクセル開度とによって基本噴射量を算出する。
次に、基本噴射量に、エンジン冷却水温や燃料温度等を考慮した噴射量補正量を加味して指令噴射量を算出する。次に、エンジン回転速度とアクセル開度とによって指令噴射時期を算出する。あるいはエンジン回転速度と指令噴射量とによって指令噴射時期を算出する。次に、指令噴射量とコモンレール圧とによって燃料増圧機構の電磁弁7のソレノイドコイル61への通電時間(指令噴射期間)を算出する。なお、コモンレール圧の代わりに、増圧室33内の油圧力を測定して、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電時間(指令噴射期間)を算出しても良い。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の増圧ピストン型燃料噴射装置の作用を図1ないし図8に基づいて簡単に説明する。ここで、図5および図6は本実施例の増圧ピストン型燃料噴射装置により得られる噴射圧力特性を模式的に表した図である。
ここで、本実施例のECUは、電磁弁7のスプール弁64の位置(第1位置:OFFまたは第2位置:ON)を制御して、スロットル弁6のストローク量を変更することで、シリンダ4のピストン制御室32内の油圧力を制御することができる。これにより、ECUは、増圧ピストン5のリフト量を可変制御することができるので、燃料噴射ノズル1の実開弁時期、実開弁期間を制御することができ、また、燃料の噴射率波形を次のように切り替えることができる。
イ)電磁弁7のソレノイドコイル61への通電を停止(OFF)している時
電磁弁7のソレノイドコイル61への通電が停止(OFF)されていると、電磁弁7のスプール弁64がスプリング65の付勢力によってバルブケース66の弁座に着座する第1位置に押し付けられるため、コモンレール2の分岐管19から燃料導入通路23→燃料導入通路42→第1ポート→切替室67→第2ポート→燃料導入通路43→燃料通路44を経由してシリンダ4のピストン制御室32内に燃料が導入される。
このとき、スロットル弁6の圧力制御室37内には、コモンレール2の分岐管19から燃料導入通路23→燃料導入通路42→第1ポート→切替室67→第2ポート→燃料通路48を経由して燃料が導入されているため、スロットル弁6のバルブ53が弁座55に着座しており、燃料排出通路45〜47の途中に設けられた弁孔51の開口面積を0mm2 とする。つまり、燃料排出通路45〜47は、閉じられており、シリンダ4のピストン制御室32内から燃料タンク3への燃料の流出はない。
一方、シリンダ4のピストン背圧室31内には、コモンレール2の分岐管19から燃料導入通路41を経由して燃料が導入されているため、増圧ピストン5の大径ピストン34の両端面に加わる油圧力が略同一となり、ピストン制御室32内に設けられた戻しスプリング36の付勢力によってシリンダ4の大径のボア内の図示上方側に増圧ピストン5が位置する。これにより、増圧ピストン5のリフト量は0(初期位置)となる。
したがって、増圧ピストン5の小径プランジャ35の図示下端面とシリンダ4の小径のボアとで囲まれた増圧室(容積可変空間)33の内容積は、最も広い状態となり、増圧室33内の燃料を増圧することはできない。これにより、コモンレール2の分岐管19から燃料導入通路20→増圧室33→燃料導入通路21→第1燃料流路22を経由して燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内に導入される燃料の油圧力はコモンレール圧に維持される。なお、ノズルニードル12が開弁していない時には、図7および図8に示したように、ノズル噴孔部14内の圧力(ノズル噴孔部圧)はコモンレール圧(=サプライポンプの燃料吐出圧力に相当するジャーク圧)よりも低く、エンジンの気筒内圧力に相当する圧力(例えば2MPa程度)となる。
一方、燃料噴射ノズル1のノズル背圧室27内には、コモンレール2の分岐管19から燃料導入通路23→燃料導入通路24→第2燃料流路25を経由して燃料が導入されている。このため、燃料噴射ノズル1のノズル背圧室27内の油圧力も、ノズル油溜り部26内の油圧力と同じコモンレール圧となり、燃料噴射ノズル1のノズルニードル12は、スプリング13の付勢力によってノズルハウジング11の弁座に押し付けられるため、ノズル油溜り部26とノズル噴孔部14との連通状態が遮断され、複数の噴孔15を開くことができず、複数の噴孔15からエンジンの当該気筒の燃焼室内への燃料噴射は実施されない。
ロ)噴射率波形の形状をスクエア型とする時
エンジンの当該気筒のピストン位置が上死点近傍となり、エンジンの当該気筒の指令噴射時期となったら、図5に示したように、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電(ON)を開始する。すると、ステータコアおよびムービングコア63が磁化されるため、スプリング65の付勢力に抗してムービングコア63がステータコアの吸引部に吸引される。これにより、電磁弁7のスプール弁64がスプリング65の付勢力に抗してバルブケース66の弁座より離座する第2位置(フルリフト位置)に位置制御されるため、コモンレール2の分岐管19からシリンダ4のピストン制御室32内に燃料を導入する燃料導入通路42、43が遮断される。
このとき、スロットル弁6のバルブ53が弁座55より離座して図示上方へのストロークを開始するため、スロットル弁6のストローク量に応じて、スロットル弁6の圧力制御室37内の燃料が、燃料通路48→第2ポート→切替室67→第3ポート→燃料排出通路49→燃料排出通路47を経由して燃料タンク3に戻される。このため、燃料排出通路45〜47の開口面積が、図4に示したように、圧力制御室37内の油圧力の低下に従って徐々に拡げられる。
これにより、シリンダ4のピストン制御室32内から燃料通路44→燃料排出通路45→弁孔51→燃料排出通路46→燃料排出通路47を経由して燃料タンク3に戻される。このとき、燃料排出通路45〜47の開口面積は、スロットル弁6の弁孔51の内周とバルブ53の外周とのクリアランスおよび燃料排出通路46に設けられた固定絞り39のオリフィス径によって絞られているため、シリンダ4のピストン制御室32内から流出する燃料の流速が制限され、シリンダ4のピストン制御室32内から徐々に燃料が排出される。
一方、シリンダ4のピストン背圧室31内には、コモンレール2の分岐管19から燃料導入通路41を経由して燃料が導入されているため、増圧ピストン5の大径ピストン34の両端面に加わる油圧力に圧力差が生じる。すなわち、ピストン背圧室31内に導入される燃料の導入量とピストン制御室32内から排出される燃料の排出量とがスロットル弁6のストローク量に応じて調整されるため、ピストン背圧室31内の油圧力とピストン制御室32内の油圧力との圧力差が連続的または段階的に変化することになる。
そして、ピストン制御室32内の油圧力に戻しスプリング36の付勢力を加えた力が、ピストン背圧室31内の油圧力よりも小さくなると、増圧ピストン5が図示下方へのリフトを開始する。これにより、図5に示したように、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電(ON)を開始してから所定の待機時間が経過した後に、増圧室33の内容積が狭くなり始め、増圧室33内の燃料の増圧が開始される。このため、燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内の油圧力の上昇が開始される。
そして、増圧ピストン5のリフト量が所定値以上に大きくなると、燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内の油圧力が、燃料噴射ノズル1のノズル背圧室27内の油圧力にスプリング13の付勢力を加えた力よりも大きくなると、燃料噴射ノズル1のノズルニードル12がノズル油溜り部26内の油圧力によってリフトを開始し、ノズルニードル12が弁座から離れる(離間する)。
すなわち、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電(ON)を開始して、電磁弁7のスプール弁64が第1位置から第2位置に切り替えられると、スロットル弁6のバルブ53が燃料排出通路45〜47の開口面積を拡げるため、ピストン制御室32内の油圧力が低下し始める。これにより、ピストン制御室32内の油圧力に戻しスプリング36の付勢力を加えた力が、ピストン背圧室31内の油圧力よりも小さくなるため、増圧ピストン5が燃料の噴射圧力を増圧する側(図示下方)へのリフトを開始して、増圧室33の内容積が狭くなり、コモンレール2から増圧室33内に導入される燃料がコモンレール圧(=ジャーク圧)よりも増圧される。
そして、増圧室33内の油圧力の上昇に伴って、増圧室33からノズル油溜り部26内に導入される燃料の油圧力が上昇するため、燃料噴射ノズル1の内部圧力(ノズル油溜り部26内の油圧力)が上昇し始める。その後に、ノズル背圧室27内の燃料圧力による押し下げ方向(閉弁方向)の油圧力とスプリング13による押し下げ方向(閉弁方向)の付勢力との総和よりも、ノズル油溜り部26内の燃料圧力による押し上げ方向(開弁方向)の油圧力が上回ると、ノズルニードル12が弁座より離座(リフトを開始)して開弁方向に移動し出す。
したがって、燃料噴射ノズル1は、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電(ON)を開始してから所定の開弁遅れ時間が経過した後に、燃料噴射ノズル1が開弁する(実開弁時期)。これにより、ノズル油溜り部26とノズル噴孔部14とが連通し、ノズルハウジング11の先端側に設けられた複数の噴孔15が開かれて、複数の噴孔15からエンジンの当該気筒の燃焼室内への燃料噴射が開始される。このとき、増圧ピストン5のリフト位置に対応して増圧された高圧燃料がエンジンの当該気筒の燃焼室内へ噴射される。
その後に、指令噴射時期から指令噴射量に対応する指令噴射期間(電磁弁7のソレノイドコイル61への通電時間)が経過した時点で、図5に示したように、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電を停止(OFF)する。すると、ステータコアおよびムービングコア63が消磁されるため、スプリング65の付勢力によって、電磁弁7のスプール弁64がバルブケース66の弁座に着座する第1位置(初期位置)に位置制御される。このため、コモンレール2の分岐管19からシリンダ4のピストン制御室32内に燃料を導入する燃料導入通路42、43が開かれる。
すなわち、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電が停止(OFF)されて、電磁弁7のスプール弁64が第2位置から第1位置に切り替えられると、上述したように、スロットル弁6のバルブ53が燃料排出通路45〜47の開口面積を縮小化するのに対してピストン制御室32内にコモンレール圧が導入され、ピストン制御室32内の油圧力が上昇し始める。そして、ピストン制御室32内の油圧力に戻しスプリング36の付勢力を加えた力が、ピストン背圧室31内の油圧力よりも大きくなると、戻しスプリング36の付勢力のアシストを受けながら増圧ピストン5のリフト量が小さくなり、増圧室33の内容積が拡げられ、増圧室33内の油圧力が低下し始める。
その後に、ノズル背圧室27内の燃料圧力による押し下げ方向(閉弁方向)の油圧力とスプリング13による押し下げ方向(閉弁方向)の付勢力との総和よりも、ノズル油溜り部26内の燃料圧力による押し上げ方向(開弁方向)の油圧力が下回ると、ノズルニードル12が閉弁方向に移動し始め、ノズルニードル12が弁座に着座する。
したがって、燃料噴射ノズル1は、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電を停止(OFF)してから所定の閉弁遅れ時間が経過した後に、燃料噴射ノズル1が閉弁する(実閉弁時期)。これにより、ノズル油溜り部26とノズル噴孔部14との連通状態が遮断されるため、複数の噴孔15が閉じられて、複数の噴孔15からエンジンの当該気筒の燃焼室内への燃料噴射が終了する。
以上のように、電磁弁7の位置制御を1回だけ実施した場合、すなわち、電磁弁7の通電ON、OFFを1噴射行程中に1回だけ行った場合には、図5に示したように、略矩形状(スクエア型)の噴射率波形となる。ここで、図7はスクエア型の噴射率波形を得た場合のシミュレーション(実験)結果を示した図である。このシミュレーションは、コモンレール圧(ジャーク圧)を100MPaとし、増圧比を2.5として行ったもので、電磁弁7の通電ON、OFFを制御して、スクエア型の噴射率波形を得ている。
ハ)噴射率波形の形状をブーツ型とする時
エンジンの当該気筒のピストン位置が上死点近傍となり、エンジンの当該気筒の指令噴射時期となったら、図6に示したように、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電(ON)を開始する。すると、ステータコアおよびムービングコア63が磁化されるため、スプリング65の付勢力に抗してムービングコア63がステータコアの吸引部に吸引される。これにより、電磁弁7のスプール弁64がスプリング65の付勢力に抗してバルブケース66の弁座より離座する第2位置(フルリフト位置)に位置制御されるため、コモンレール2の分岐管19からシリンダ4のピストン制御室32内に燃料を導入する燃料導入通路42、43が遮断される。
これによって、電磁弁7が第1位置から第2位置に切り替えられると、上述したように、ピストン制御室32内の油圧力が低下するため、増圧ピストン5がリフトを開始し、増圧室33内の油圧力の上昇に伴ってノズル油溜り部26内の油圧力が上昇し、ノズルニードル12が弁座より離座する。したがって、燃料噴射ノズル1は、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電(ON)を開始してから所定の開弁遅れ時間が経過した後に、燃料噴射ノズル1が開弁する(実開弁時期)。これにより、ノズル油溜り部26とノズル噴孔部14とが連通し、ノズルハウジング11の先端側に設けられた複数の噴孔15が開かれて、複数の噴孔15からエンジンの当該気筒の燃焼室内への燃料噴射が開始される。このとき、増圧ピストン5のリフト位置に対応して増圧された高圧燃料がエンジンの当該気筒の燃焼室内へ噴射される。
その後に、指令噴射時期から第1所定時間が経過した時点で、図6に示したように、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電を停止(OFF)する。その後に、第2所定時間が経過した時点(例えばノズルニードル12が実際に開弁する実開弁時期に到達した時点)で、図6に示したように、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電(ON)を再開する。その後に、指令噴射時期から指令噴射量に対応する指令噴射期間(電磁弁7のソレノイドコイル61への通電時間)が経過した時点で、図6に示したように、電磁弁7のソレノイドコイル61への通電を停止(OFF)する。
したがって、電磁弁7の位置制御を2回以上実施した場合の噴射率波形、すなわち、電磁弁7の通電ON、OFFを1噴射行程中に2回以上行った場合の噴射率波形は、図6に示したように、ブーツ型となる。ここで、図8はブーツ型の噴射率波形を得た場合のシミュレーション(実験)結果を示した図である。このシミュレーションは、コモンレール圧(ジャーク圧)を100MPaとし、増圧比を2.5として行ったもので、電磁弁7の通電ON、OFFを2回以上繰り替えして、ブーツ型の噴射率波形を得ている。
ここで、本実施例では、燃料噴射ノズル1からエンジンの当該気筒の燃焼室内への燃料噴射を増圧室33内の油圧力で制御しているので、図6および図8に示したようなブーツ型の噴射率波形を得るためには、燃料噴射初期に低い燃料の噴射圧力を得る必要が有る。すなわち、燃料噴射期間の初期において低圧の燃料を噴射し、所定時間経過後に高圧の燃料を噴射することで、初期噴射率を抑えたブーツ型の噴射率波形を得る必要が有る。このために、本実施例では、増圧室33内の油圧力を、ノズル開弁圧より少し大きい圧力になるように、ピストン制御室32内の油圧力を制御し、その後にピストン制御室32内の油圧力を燃料タンク3の内部圧力(タンク圧)に略等しくなるようにスロットル弁6を大きくストロークさせて、燃料排出通路45〜47の開口面積を大きく拡げるように制御する。
また、電磁弁7の位置制御(通電ON、OFFの切り替え)を1回だけ行うだけで、ブーツ型の噴射率波形が得られるように、スロットル弁6の開弁面積特性(可変絞り弁の絞り特性)を設定する。つまり略一定の値をとるストローク期間を長くするようにしても良い。しかし、より好適には、図7および図8のシミュレーション結果にも示したように、電磁弁7の位置制御を1回だけ行った時には、スクエア型の噴射率波形が得られるようにし(図5参照)、電磁弁7の位置制御を2回以上行った時には、ブーツ型の噴射率波形が得られるようにする(図6参照)ことが望ましい。
なお、スクエア型の噴射率波形とブーツ型の噴射率波形との切り替え条件としては、エンジン回転速度、指令噴射量を選ぶことができる。また、燃料噴射後期に、燃料噴射ノズル1のノズルニードル12の閉弁速度を増速して噴射切れ(シャープカット)を向上させる目的で、コモンレール2からピストン制御室32内に導入する燃料の流速を速くしたり、ピストン背圧室31内から排出される燃料の流速を速くしたりしても良い。これは、燃料導入通路41に低圧側の燃料タンク3に連通する燃料排出通路を例えばT字型またはY字型に接続し、その燃料排出通路に油圧作動式の可変絞り弁や油圧作動式の2位置切換弁等の弁装置を設置したり、燃料導入通路42、43に油圧作動式の可変絞り弁等の弁装置を設置したりして、電磁弁7の電気的な操作を介してその弁装置を駆動することで、電磁弁等のアクチュエータを追加することなく実現できる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の増圧ピストン型燃料噴射装置においては、コスト的な実現性から電磁弁7を1個だけ使用しながらも、電磁弁7の位置制御に伴って油圧作動式のスロットル弁6のストローク量を制御することで、シリンダ4のピストン制御室32内から燃料タンク3に制御流体としての燃料を排出するための燃料排出通路45〜47の開口面積が調整されるため、ピストン制御室32内から燃料タンク3に排出される燃料の流速を制御することができる。これにより、ピストン制御室32内の油圧力を可変制御することができるので、ピストン背圧室31内の油圧力とピストン制御室32内の油圧力との圧力差が調整され、戻しスプリング36の付勢力に抗して燃料増圧機構の増圧ピストン5のリフト量を可変制御することができる。そして、増圧ピストン5のリフト量に対応して燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内に導入される燃料の油圧力を微調整することができる。
したがって、燃料噴射ノズル1の複数の噴孔15からエンジンの当該気筒の燃焼室内に噴射供給される燃料噴射量の調量制御を、径の異なる増圧ピストン5を備えた燃料増圧機構のピストン制御室32の内部圧力を制御して行うことができる。つまり、燃料噴射ノズル1より噴射される燃料噴射量の調量を、増圧ピストン5のリフト量を制御して増圧燃料圧力を制御することで行うことができる。そして、増圧燃料圧力の制御は、ピストン制御室32内から燃料タンク3に排出される燃料の流速を制御して行うことができる。これによって、燃料増圧機構の増圧ピストン5のリフト量の制御と燃料噴射ノズル1のノズルニードル12のリフト量の制御とを実施することができるので、システム構成が簡単で部品点数が少なく、また、システム全体の小型化を図ることができる。
また、エンジンの当該気筒(のインジェクタ)の1回の噴射量制御期間中に、電磁弁7を1回だけON、OFFしたり、あるいは2回以上ON、OFFしたりすることで、電磁弁7のスプール弁64の位置制御を実施することにより、コスト的な実現性から電磁弁7を1個だけ使用しながらも、エンジンの運転状態または運転条件に対応して噴射率波形の形状を制御することができる。例えば排気ガス浄化の規制に対応した最適な噴射率波形(ブーツ型の噴射率波形やデルタ型の噴射率波形)を得ることができる。
さらに、エンジンの当該気筒(のインジェクタ)の1回の噴射量制御期間中に、電磁弁7を1回だけON、OFFする制御パターン(例えばスプール弁64の制御位置を第1位置→第2位置→第1位置の順に切り替えてスクエア型の噴射率波形を得る場合:図5参照)と電磁弁7を2回以上ON、OFFを繰り返す制御パターン(例えばスプール弁64の制御位置を第1位置→第2位置→第1位置→第2位置→第1位置の順に切り替えてブーツ型の噴射率波形を得る場合:図6参照)とを、エンジンの運転状態または運転条件に対応して選択することで、コスト的な実現性から電磁弁7を1個だけ使用しながらも、エンジンの運転状態または運転条件に対応した最適な噴射率波形に切り替えることができるので、エンジンの燃焼状態が良好となり、エミッションを改善でき、低燃費となる。ここで、例えばブーツ型やデルタ型の噴射率波形を得た場合には、燃料噴射開始時に初期噴射率を抑制することができるので、排気ガス中の窒素酸化物の排出量を減少させることが可能となる。また、例えばスクエア型、ブーツ型やデルタ型の噴射率波形を得た場合には、燃料噴射終了時に噴射切れ(シャープカット)を向上させることができるので、スモークやパティキュレートの発生を抑制することが可能となる。
ここで、燃料噴射ノズル1のノズルニードル12を全閉状態から開弁方向に移動させる時(燃料噴射初期)に、例えば燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内の燃料の油圧力の上昇速度を抑制するか、あるいは例えば燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内の燃料の油圧力をノズル開弁圧よりも少しだけ上昇するように、電磁弁7の位置制御を実施すると、燃料噴射開始時の初期噴射率を抑制でき、窒素酸化物(NOx)の排出量を低減することができる。また、燃料噴射ノズル1のノズルニードル12を全開状態から閉弁方向に移動させる時(燃料噴射後期)に、例えば燃料噴射ノズル1のノズル油溜り部26内の燃料の油圧力が急激に下降するように、電磁弁7の位置制御を実施すると、燃料噴射ノズル1のノズルニードル12が迅速に閉弁して噴射切れ(シャープカット)を向上でき、スモークやパティキュレートの発生を抑制することができる。したがって、エンジンより排出される排気ガスのエミッションの低減を図ることができる。
また、例えば燃料噴射を実施していない場合には、高圧燃料が燃料噴射ノズル1から低圧側へ漏れないようにすることで、リーク燃料を少なくすることができるので、使用燃料量が燃料噴射量×増圧比を大きく超えることはない。また、仮に燃料噴射ノズル1の図示上端部に、燃料増圧機構を搭載して、1個のインジェクタを構成した場合でも、電磁弁7を1個だけ使用するだけで良いので、インジェクタの体格が大型化することはない。
図9および図10は本発明の実施例2を示したもので、図9は増圧ピストン型燃料噴射装置を示した図で、図10はスロットル弁の開弁面積特性を示した図である。
本実施例では、スロットル弁6のストローク量を連続的に可変制御することが可能な電磁式流量制御弁9を搭載している。この電磁式流量制御弁9は、スロットル弁6のバルブ53を、電気的な操作を介して駆動する電磁式アクチュエータであって、通電されると起磁力を発生するソレノイドコイル71と、このソレノイドコイル71の通電時に磁化されるステータコア72およびムービングコア73と、このムービングコア73と一体的に軸線方向に動作するバルブ(弁体)74と、このバルブ74を閉弁方向に付勢するスプリング75と、バルブ74を収容するバルブケース76とを有している。なお、ステータコア72には、ムービングコア73を吸引する吸引部が設けられている。また、ソレノイドコイル71は、バルブ74を燃料排出通路49の上流端に設けた弁孔77の開口面積を大きくする側(開弁方向)に駆動する弁体駆動手段として機能する。また、スプリング75は、バルブ74を弁孔77の開口面積を小さくする側(閉弁方向)に付勢する弁体付勢手段として機能する。
電磁式流量制御弁9は、ソレノイドコイル71への駆動電流値に応じてバルブ74のリフト量を制御することにより燃料排出通路50、49、47の途中に設けられた弁孔77の開口面積を可変制御するもので、弁孔77の開口面積の可変制御に伴ってスロットル弁6の圧力制御室37内の油圧力を増減制御することによって、スロットル弁6のバルブ53のストローク量を、圧力制御室37内から排出される燃料の流速または流量に対応して、あるいは圧力制御室37内に導入される燃料の流速または流量およびスプリング54の付勢力に対応してリニアに増減させることができる。
ここで、本実施例のスロットル弁6のストローク量(リフト量)に対する開弁面積特性は、図10に示したように、リフト開始初期からプレリフト量(例えば0.1mm)に到達するまでリフト量の増加に対して略一定の傾き(弁孔51の開口面積を比較的に小さくする第1の傾き)をとり、その後にプレリフト量よりも大きくなると、リフト量の増加に対して略一定の傾き(弁孔51の開口面積を比較的に大きくする、第1の傾きよりも急角度の第2の傾き)をとる。なお、本実施例の燃料導入通路43の途中には、逆止弁38が介装され、また、燃料通路48の途中には、通路断面積を絞るための固定絞り(オリフィス)79が介装されている。
[変形例]
本実施例では、ディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)の各気筒毎に対応して搭載される燃料噴射ノズル1のノズルニードル12のリフト量を制御すると共に、燃料噴射ノズル1毎に対応して搭載される燃料増圧機構の増圧ピストン5のリフト量を制御するアクチュエータとして、2位置3方弁よりなる電磁弁7や電磁式流量制御弁9を用いた例を説明したが、充放電エネルギーに対応して伸縮動作を行う圧電式アクチュエータを使用しても良い。
本実施例では、本発明の内燃機関用燃料噴射装置を、コモンレール式燃料噴射システムに組み込まれて、増圧ピストン5を備えた増圧ピストン型燃料噴射装置に適用した例を説明したが、コモンレール2等の蓄圧器または蓄圧配管を持たず、燃料供給ポンプから燃料供給配管を経由して直接燃料噴射ノズル1および燃料増圧機構に低圧燃料を圧送供給するタイプの増圧ピストン型燃料噴射装置に適用しても良い。また、低圧燃料を吐出する燃料供給ポンプ(燃料圧送手段)として、列型燃料噴射ポンプや分配型燃料噴射ポンプを用いても良い。
本実施例では、燃料噴射ノズルとして、ノズル噴孔部(サックボリューム)14を形成する円頂部に複数の噴孔15を設けた燃料噴射ノズル1を採用したが、燃料噴射ノズルとして、ノズルニードル12が着座するシート面(弁座)で複数の噴孔が開口する燃料噴射ノズルを採用しても良い。この場合には、サックボリュームを設けても、また、設けなくても構わない。また、ノズルニードル12と一体的に連動するコマンドピストンをノズルハウジング11内に摺動自在に設置して、ノズル背圧室27内の油圧力をコマンドピストンが受圧するように構成しても良い。また、燃料噴射ノズルとして、ノズルニードルのリフト量に応じて噴孔の開口面積を可変させる可変噴孔ノズルやツインニードル式の燃料噴射ノズル、あるいはノズルニードルの移動量を2段階(プレリフト量とフルリフト量と)に切り替える2スプリング式の燃料噴射ノズルを採用しても良い。
増圧ピストン型燃料噴射装置の全体構成を示した構成図である(実施例1)。 (a)、(b)は燃料噴射ノズルの概略構成を示した断面図である(実施例1)。 油圧作動式のスロットル弁を示した断面図である(実施例1)。 スロットル弁のリフト量に対する流体排出通路の開口面積を示したグラフである(実施例1)。 ノズルリフト量、ノズル噴孔部圧の変化を示したタイミングチャートである(実施例1)。 ノズルリフト量、ノズル噴孔部圧の変化を示したタイミングチャートである(実施例1)。 図5のシミュレーション結果を示したタイミングチャートである(実施例1)。 図6のシミュレーション結果を示したタイミングチャートである(実施例1)。 増圧ピストン型燃料噴射装置を示した構成図である(実施例2)。 スロットル弁のリフト量に対する流体排出通路の開口面積を示したグラフである(実施例2)。
符号の説明
1 燃料噴射ノズル
2 コモンレール
3 燃料タンク
4 シリンダ
5 増圧ピストン
6 油圧作動式のスロットル弁(弁装置)
7 電磁弁(アクチュエータ、電磁式アクチュエータ、2位置3方弁)
9 電磁式流量制御弁(アクチュエータ、電磁式アクチュエータ)
12 燃料噴射ノズルのノズルニードル(弁体)
13 スプリング(ニードル付勢手段)
26 燃料噴射ノズルのノズル油溜り部
27 燃料噴射ノズルのノズル背圧室
31 シリンダのピストン背圧室
32 シリンダのピストン制御室
33 シリンダの増圧室
34 増圧ピストンの大径ピストン
35 増圧ピストンの小径プランジャ
36 戻しスプリング(ピストン付勢手段)
37 スロットル弁の圧力制御室
41 燃料導入通路(流体導入通路、第1流体導入通路)
42 燃料導入通路(第2流体導入通路)
43 燃料導入通路(第2流体導入通路)
46 流体排出通路
47 流体排出通路
61 電磁弁のソレノイドコイル(弁体駆動手段)
64 電磁弁のスプール弁(弁体)
65 電磁弁のスプリング(弁体付勢手段)
71 電磁式流量制御弁のソレノイドコイル(弁体駆動手段)
74 電磁式流量制御弁のバルブ(弁体)
75 電磁式流量制御弁のスプリング(弁体付勢手段)

Claims (8)

  1. (a)燃料を吐出する燃料圧送手段と、
    (b)この燃料圧送手段から増圧室内に導入される燃料を増圧する燃料増圧手段と、
    (c)前記増圧室からノズル油溜り部内に導入される燃料の油圧力がノズル開弁圧を超えるとノズルニードルが開弁側にリフトして内燃機関の気筒に燃料噴射を行う燃料噴射ノズルと
    を備えた内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記燃料増圧手段は、ピストン背圧室およびピストン制御室を形成したシリンダと、
    このシリンダ内に摺動自在に収容されて、前記ピストン背圧室内の流体圧力が前記ピストン制御室内の流体圧力よりも大きくなると前記増圧室内の油圧力を増圧する側にリフトする増圧ピストンと、
    前記ピストン背圧室内に制御流体を導入する流体導入通路と、
    前記ピストン制御室内から制御流体を排出する流体排出通路と、
    弁体が移動することにより、前記流体導入通路または前記流体排出通路の開口面積を閉弁状態と最大開弁状態の間の中間の略一定値に変更可能な弁装置と、
    この弁装置を電気的な操作を介して駆動し、前記開口面積を前記中間の略一定値に制御して前記燃料噴射の噴射率を変更する電磁弁
    を有していることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記燃料増圧手段は、前記増圧ピストンを前記増圧室内の油圧力を増圧する側に対して逆側に付勢するピストン付勢手段を有し、
    前記燃料噴射ノズルは、前記ノズルニードルに閉弁方向の流体圧力を作用させるためのノズル背圧室、および前記ノズルニードルを閉弁方向に付勢するニードル付勢手段を有し、
    前記ノズル開弁圧は、前記ノズル背圧室内の流体圧力に前記ニードル付勢手段の付勢力を加えた力に基づいて設定されていることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記電磁弁は、通電されると起磁力を発生するソレノイドコイルを有し、前記ソレノイドコイルへの駆動電流値に応じて前記弁装置を駆動して、前記ピストン背圧室内に導入する制御流体の導入量、あるいは前記ピストン制御室内から排出される制御流体の排出量を調整することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記弁装置は、内部に制御流体が導入されるか、あるいは内部から制御流体が排出される圧力制御室を有し、前記圧力制御室内の流体圧力に対応して前記流体導入通路または前記流体排出通路の開口面積を可変する流体圧作動式のスロットル弁であって、
    前記電磁弁は、通電されると起磁力を発生するソレノイドコイル、およびこのソレノイドコイルの起磁力に応じて動作する弁体を有し、前記ソレノイドコイルの起磁力に応じて前記弁体を動作させて、前記圧力制御室内に導入する制御流体の導入量と前記圧力制御室内から排出される制御流体の排出量とを調整することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記電磁弁は、前記圧力制御室内に制御流体を導入する第1位置と、前記圧力制御室内から制御流体を排出する第2位置とを有する2位置切換弁であることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  6. 請求項4に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記電磁弁は、前記圧力制御室内から排出される制御流体の流量を可変する流量制御弁であることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  7. 請求項4ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記スロットル弁のストローク量は、30〜200μmの範囲に設定されていることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  8. 請求項4ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記スロットル弁は、前記ピストン背圧室内に導入する制御流体の流速または流量を制御するか、あるいは前記ピストン制御室内から排出される制御流体の流速または流量を制御することを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置
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