JP4243136B2 - 部品供給装置及びそれを用いた部品実装装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品を収容した複数のトレイプレートから任意のものを引出して部品を取出し可能とする部品供給装置及びそれを用いた部品実装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品を回路基板上に装着する装置として部品実装装置がある。部品実装装置は、装着ヘッドに複数の吸着ノズルを設けて複数の電子部品を効率よく装着動作させるための部品供給装置を備える。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−341097号公報
【0004】
上記特許文献1に開示される部品実装装置は、図14に示すトレイ引出手段3を備えている。トレイ5は一枚ずつトレイ棚板7に載置されており、所定のトレイ5が装着順に基づいてトレイ交換位置に順次上下位置決めされるように上下方向Zに移動させられる。各トレイ棚板7の前部には、トレイ引出手段3の嵌合腕9、9と着脱可能に嵌合する嵌合部11が設けられている。
【0005】
トレイ引出手段3は、トレイ棚板7を引出す引出アーム13と、この引出アーム13を引出ベルト15を介して前後位置決め可能に前後方向Yに移動させるモータ17と、トレイ5と引出アーム13の嵌合、開放を切換える切換手段19とを備える。
【0006】
切換手段19は、引出アーム13の下面に設けられた枢支軸9aに上面中央部が枢支された左右一対の嵌合腕9、9と、嵌合腕9、9の上面前端に支持された左右一対の嵌合ローラ21、21と、これら嵌合ローラ21、21を互いに遠ざけるように一対の嵌合腕9、9を付勢するバネ23と、両嵌合腕9の下面後端に支持されたローラ25、25と、これらローラ25、25に当接して作用するカム27と、引出台29下面に固定されカム27をシャフト31を介して前後方向Yに進退駆動するシリンダ33とからなる。一対のローラ25、25がカム27のカム面27aに当接して押し広げられたときに、それに伴い一対の嵌合ローラ21、21がバネ23のバネ力に抗して互いに近づけられてトレイ棚板7の嵌合部11から外れるように構成されている。
【0007】
即ち、図15に示すように、カム27がシリンダ33によって駆動され前進している状態では、引出アーム13の任意の前後位置において一対のローラ25、25がカム27のカム面27aに当接しないので、嵌合ローラ21、21は嵌合部に嵌合したままであり、トレイ棚板7は引出アーム13と共に前後動する。カム27が後退している状態では、引出アーム13の位置がトレイ交換位置近傍にあるときのみ、ローラ25、25がカム27のカム面27aに当接して押し広げられて嵌合ローラ21、21が嵌合部から開放され、トレイ棚板7と引出アーム13との嵌合が外れる。引出アーム13は、引出ベルト15によって前後方向Yに移動させられることにより、嵌合腕19に嵌合したトレイ棚板7を引出台29上で所定の前後位置に引出す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の部品供給装置は、引出アーム13を前後方向Yに移動させるモータ17と、嵌合腕9、9を開閉するシリンダ33との2つの駆動源が必要であったため、引出手段の部品点数が多くなり、構造が大型且つ複雑となった。また、複数の駆動源を用いるため、部品取出動作の信頼性向上及び高速化に限界があった。
さらに、嵌合腕9、9の嵌合ローラ21、21がバネ27によって離反方向に付勢され、この付勢力がカム27を介した駆動源(上記従来例ではシリンダ33)の伸縮駆動力によって平衡を保持している機構では、仮に電源ダウンによって駆動源がフリー状態となった場合、カム27がバネ27の付勢力によって移動され、その結果、嵌合ローラ21、21が急激に開脚して、トレイ棚板7に衝撃を与えることが危惧された。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、一つの駆動源によってトレイプレートの出し入れができ、引出手段を少ない部品で簡素に構成できるとともに、部品取出動作の信頼性向上及び高速化を達成できる部品供給装置及びそれを用いた部品実装装置を得ることにある。また、その第2の目的は、駆動源の予期しない電源ダウン時においても嵌合腕が急激に開脚して、トレイ棚板に衝撃を与えることのない部品供給装置及びそれを用いた部品実装装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の部品供給装置は、部品を収容した複数のトレイプレートを引出可能に積層保持し且つ任意の前記トレイプレートを所定の取り出し高さに昇降させる積載手段と、前記トレイプレートの引出方向前部に設けられた係合用切欠部に係合して該トレイプレートを引き出す引出手段とを備えた部品供給装置であって、前記引出手段が、直線駆動機構によって前記引出方向に直線移動される移動体と、該移動体に設けられ前記引出方向にスライド自在なスライダと、前記移動体と該スライダとの間に配設され該スライダを前記トレイプレートに接近する方向に付勢する付勢手段と、前記移動体と共に移動する前記スライダに当接し該付勢手段の付勢力に抗して該スライダを前記移動体に対してスライドさせるストッパと、前記スライダにそれぞれが揺動自在に設けられるとともに基端部が前記移動体に係合され前記付勢力に抗する前記スライダのスライドで前記係合用切欠部へ進入可能に閉脚される一方、前記スライダの非スライド状態で先端部同士が前記係合用切欠部に係合可能に開脚される一対のクランプ爪とを具備したことを特徴とする。
【0010】
この部品供給装置では、移動体が直線駆動機構によってトレイプレートに接近し、ストッパにスライダが当接すると、スライダが付勢手段の付勢力に抗して非スライド状態からスライドされ、クランプ爪が閉脚して係合用切欠部に進入可能となる。そして、クランプ爪の先端が係合用切欠部に進入した後、移動体がトレイプレートから離反する方向に移動すると、スライダが付勢手段の付勢力によってスライドし、再び非スライド状態となり、クランプ爪の先端が係合用切欠部内で開脚してトレイプレートが引出可能となる。つまり、移動体の直線移動のみによって、クランプ爪が閉脚、係合(クランプ)、引出しを行うように作動される。これにより、一つの駆動源によってトレイプレートの出し入れ動作が可能となる。
【0011】
請求項2記載の部品供給装置は、請求項1記載の部品供給装置であって、前記移動体にロック手段が設けられ、該ロック手段に圧接して前記移動体の移動を規制する圧接子が基台に設けられ、前記ロック手段と該圧接子は、前記クランプ爪が閉脚する移動体の位置で相互に圧接する位置関係に配設されたことを特徴とする。
【0012】
この部品供給装置では、移動体が所定の移動位置に達し、スライダがストッパに当接して、クランプ爪が閉脚すると、移動体に設けられたロック手段が、装置の基台側に設けられた圧接子に圧接され、移動体が当該所定の移動位置で移動規制される。従って、この移動規制状態では、例えば電源ダウンによってモータが空転状態となった場合、或いはモータの故障等によりモータ回転駆動力が著しく低下した場合であっても、移動体が付勢手段の付勢力によって移動され、その結果クランプ爪が急激に開脚して、トレイプレートに衝撃を与えることが防止される。
【0013】
請求項3記載の部品供給装置は、請求項2記載の部品供給装置であって、前記ロック手段がVブロックからなるとともに、前記圧接子が圧接ローラからなり、
前記Vブロックには、前記トレイプレートへ接近する方向で前記圧接ローラから徐々に離反する傾斜面が形成され、前記クランプ爪が前記係合用切欠部に係合した位置で、前記圧接ローラが前記Vブロックの傾斜面に圧接されることを特徴とする。
【0014】
この部品供給装置では、クランプ爪が開脚し、トレイプレートの係合用切欠部に係止状態となると、移動体に設けられたVブロックの傾斜面に圧接ローラが圧接され、この圧接ローラの圧接力が移動体を引出方向へ付勢するよう作用する。これにより、トレイプレートの係止位置から移動体が引出方向に移動開始される際の直線駆動機構の始動負荷が軽減される。
【0015】
請求項4記載の部品実装装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の部品供給装置を備えた部品実装装置であって、前記部品供給装置によって引出された前記トレイプレートから所望の部品を吸着保持して基板の所定位置に実装する装着ヘッドを備えたことを特徴とする。
【0016】
この部品実装装置では、積載手段から所望のトレイプレートを引出す引出動作が、一つの駆動源によって作動される部品供給装置により可能となり、このトレイプレートに収容された部品を装着ヘッドの吸着ノズルで吸着して取出す部品取出動作の全体が、高速となり、部品の供給動作及び移載動作が効率よく且つ安定的に行われるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る部品供給装置及びそれを用いた部品実装装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る部品供給装置を備えた部品実装装置の斜視図、図2は図1に示した部品供給装置の基台近傍部分を表す斜視図、図3は図1に示した部品供給装置の平面図、図4は図3に示した引出手段を平面視(a)、B−B矢視(b)で表した要部拡大図、図5はクランプ爪が閉脚した引出手段の平面図、図6は図4のA矢視図、図7は図4のC−C矢視図である。
【0018】
本実施の形態による部品実装装置100は、電子部品41(図3参照)を収容し複数枚段積みされたトレイ43を上下方向Zに移動させて所要の電子部品41を収容したトレイ43をトレイ交換位置に上下位置決めするトレイマガジンを左右2基備えた積載手段45と、トレイ交換位置に上下位置決めされたトレイ43を着脱可能に保持して前後方向Yに移動させて電子部品41を部品移載ライン上の取出し位置に前後位置決めする左右2基のトレイ引出手段47、47と、複数の電子部品41を同時に吸着して回路基板の所定装着位置に装着する複数の吸着ノズル51aを備えた装着ヘッド51と、この装着ヘッド51をXY平面で自在に移動させるXYロボット53とを備えている。
【0019】
トレイ43は一枚ずつトレイプレート55に載置されており、このトレイプレート55がトレイマガジン内に段積み状態で収容されている。そして、トレイプレート55は、所定のトレイ43が装着順に基づいてトレイ交換位置に順次上下位置決めされるように上下方向Zに移動させられる。各トレイプレート55の前部には、後述のトレイ引出手段47のクランプ爪と着脱可能に嵌合する係合用切欠部57が設けられている。
【0020】
トレイ引出手段47は、図2、図3に示すように、部品実装装置100の左右に2基配設され、トレイ交換位置に上下位置決めされたトレイプレート55を引出す移動体59を備える。この移動体59は、引出ベルト61を介しモータ63によって前後位置決め可能に前後方向Yに移動される。
【0021】
移動体59は、引出ベルト61によって前後方向Yに移動させられることにより、後述のクランプ爪に嵌合したトレイプレート55を、基台である引出台65上で所定の前後位置に引出す。このトレイプレート55の引出台65上での引出し量は、取出したい電子部品41が装着ヘッド51の部品移載ライン上に位置するように制御される。
【0022】
積載手段45、トレイ引出手段47、引出ベルト61、引出台65、モータ63を主要な部材に部品供給装置200が構成されている。また、部品実装装置100は、少なくともこの部品供給装置200と、装着ヘッド51と、XYロボット53とを主要な構成部材として有している。
【0023】
移動体59は、引出台65上に設けられた図3に示す直線状のガイドレール71に、移動体下面に設けられた受け部73(図7参照)を係合させて、トレイ43の引出方向に直線移動自在となっている。上記した引出ベルト61及びモータ63と、このガイドレール71と、引出ベルト61の掛けられる主プーリ75a、75bと、補助プーリ77とは直線駆動機構79を構成している。
【0024】
図4に示すように、移動体59の上面にはスライダ81が設けられ、スライダ81は移動体59の上面に設けられた図7に示すスライドガイド83に、移動体下面に設けられた受け部85を係合してトレイ43の引出方向にスライド自在となっている。このスライダ81と移動体59との間には付勢手段であるコイルバネ87が配設され、コイルバネ87はスライダ81をトレイ43に接近する方向(図4の左方向)に付勢している。
【0025】
引出台65上には、積載手段45の近傍に図4、図6に示す断面コ字形のストッパ89が立設され、ストッパ89は移動体59と共に移動するスライダ81の下面段部91に当接し、コイルバネ87の付勢力に抗してスライダ81を移動体59に対して図4の右方向にスライドさせるようになっている。
【0026】
このスライダ81の上面には、折曲部が回動軸93によって回動自在に支持された一対のL形のクランプ爪95、95が設けられている。このクランプ爪95、95の先端はスライダ81から突出され、この突出先端に扁平円柱体の係止部97が取付けられている。この係止部97は、トレイプレート55の係合用切欠部57の隅部に嵌合する(図3参照)。クランプ爪95、95は、スライダ81の上面に設けられた凸部98、98によって、一定以上の開脚が規制される。
【0027】
一方、クランプ爪95、95の基端にはローラ99、99が回動軸93と同方向の支持軸101(図6、図7参照)によって回動自在に支持され、ローラ99、99は移動体59の側面に形成された凹所103(図7参照)に転動可能に係合し、円弧運動するようになっている。従って、スライダ81に回動軸93を介して揺動自在に設けられたクランプ爪95、95は、コイルバネ87の付勢力に抗するスライダ81のスライドで、図5に示すようにトレイプレート55の係合用切欠部57へ進入可能に閉脚される一方、スライダ81の非スライド状態で先端の係止部97が係合用切欠部57に係合可能に開脚される。
【0028】
また、移動体59にはロック手段105が設けられる。一方、引出台65には圧接子107が設けられ、圧接子107はロック手段105に圧接して移動体59の移動を規制する。このロック手段105と圧接子107は、クランプ爪95、95が閉脚する図5に示す移動体59の移動位置で、相互に圧接する位置関係に配設されている。つまり、移動体59は、圧接子107に圧接されて、クランプ爪95、95が閉脚する位置で移動が規制され保持される。本実施の形態では、このようにロック手段105と圧接子107とが圧接して、移動体59の移動が規制される位置がトレイ引出手段47の原点位置となる。
【0029】
本実施の形態において、ロック手段105はVブロック111からなり、圧接子107は圧接ローラ113からなる。このVブロック111には、トレイプレート55へ接近する方向で圧接ローラ113から徐々に離反する傾斜面111aが形成されている。そして、圧接ローラ113は、図4に示すように、クランプ爪95、95が係合用切欠部57に係合した位置で、傾斜面111aに圧接する位置で設けられている。
【0030】
圧接ローラ113は、揺動ケース115内に設けられ、揺動軸117によって揺動自在に支持された揺動片119に回動自在に支持されている。揺動ケース115と揺動片119との間にはバネ121が配設され、圧接ローラ113はこのバネ121の付勢力によってVブロック111に圧接するようになっている。
【0031】
従って、クランプ爪95、95が開脚し、トレイプレート55の係合用切欠部57に係止状態となると、移動体59に設けられたVブロック111の傾斜面111aに圧接ローラ113が圧接され、この圧接ローラ113の圧接力が移動体59を引出方向(図4の右方向)へ付勢するよう作用する。これにより、トレイプレート55の係止位置から移動体59が引出方向に移動開始される際の直線駆動機構79の始動負荷が軽減されるようになっている。
【0032】
このように構成された部品実装装置の作用を説明する。
図8は引出手段がトレイプレートに接近移動している状態の平面視を(a)、B−B矢視(図4と同様)を(b)で表した動作説明図、図9は引出手段がストッパに当接する直前状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図、図10は引出手段がストッパに当接した後の状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図、図11はクランプ爪に対し昇降動作される積載手段の斜視図、図12は引出手段にトレイプレートがクランプされた状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図、図13は引出手段がトレイプレートを引出している状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図である。
【0033】
図8に示すように、移動体59は、トレイプレート55の引出動作時、直線駆動機構79の駆動によって積載手段45に接近する方向に移動される。図9に示すように、スライダ81がストッパ89に当接する位置まで接近すると、圧接ローラ113がVブロック111の傾斜面111aに乗り上げる。
【0034】
図10に示すように、スライダ81がストッパ89に当接してから移動体59がさらに積載手段45に接近する方向へ移動されると、スライダ81がコイルバネ87の付勢力に抗して後退方向(図10の右方向)にスライドされ、クランプ爪95、95が閉脚される。同時に、Vブロック111に圧接ローラ113が圧接され、移動体59の移動が規制される。なお、この際、トレイプレート55は、図11に示すようにクランプ爪95、95より上方(場合によっては下方もある)に退避され、クランプ爪95、95と干渉しない。
【0035】
この状態で積載手段45が駆動されると、トレイプレート55が昇降され、所望のトレイプレート55の係合用切欠部57が閉脚したクランプ爪95、95の外側に配置されるように位置決めされる。この状態から移動体59が引出方向へ移動されると、スライダ81がコイルバネ87の付勢力により移動体59と相対移動し、クランプ爪95、95が開脚され、図12に示すように、係止部97が係合用切欠部57に係合する。
【0036】
この際の直線駆動機構79の始動負荷は、傾斜面111aに圧接した圧接ローラ113の圧接力によって軽減されることになる。
【0037】
図13に示すように、係合用切欠部57にクランプ爪95、95を係合したトレイ引出手段47は、移動体59が引出方向に移動されることで、積載手段45から所望のトレイプレート55を引出す。引出されたトレイプレート55は、収容した電子部品41が装着ヘッド51の吸着ノズル51aによって吸着され、回路基板の所定位置へと実装される。
【0038】
電子部品41が取出されたトレイプレート55は、移動体59が積載手段45に接近する方向へ移動することで、積載手段45へと押し戻される。トレイプレート55が積載手段45に収容され、さらに移動体59が移動されると、スライダ81がストッパ89に当接して停止したまま、移動体59のみが移動され、これにより、スライダ81と移動体59とが相対移動される。この相対移動によってクランプ爪95、95が閉脚され、係合用切欠部57への係合を解除する。次いで、積載手段45が駆動され、トレイプレート55が上方へ退避された後、移動体59が積載手段45から離反する方向へ移動されて、待機位置へと戻され、次の取出しを待つこととなる。
【0039】
この部品供給装置200によれば、移動体59が直線駆動機構79によってトレイプレート55に接近し、ストッパ89にスライダ81が当接すると、スライダ81がコイルバネ87の付勢力に抗して非スライド状態からスライドされ、クランプ爪95、95が閉脚して係合用切欠部57に進入可能となる。そして、クランプ爪95、95の先端が係合用切欠部57に進入した後、移動体59がトレイプレート55から離反する方向に移動すると、スライダ81がコイルバネ87の付勢力によってスライドし、再び非スライド状態となり、クランプ爪95、95の先端が係合用切欠部57内で開脚してトレイプレート55が引出可能となる。つまり、移動体59の直線移動のみによって、クランプ爪95、95が閉脚、係合(クランプ)、引出しを行うように作動される。これにより、一つの駆動源(モータ63)によってトレイプレート55の出し入れ動作が可能となる。
【0040】
また、移動体59が所定の移動位置に達し、スライダ81がストッパ89に当接して、クランプ爪95、95が閉脚すると、移動体59に設けられたロック手段105が、装置の引出台65側に設けられた圧接子107に圧接され、移動体59が当該所定の移動位置で移動規制される。従って、この移動規制状態では、例えば電源ダウンによってモータ63が空転状態となった場合、或いはモータ63の故障等によりモータ回転駆動力が著しく低下した場合であっても、移動体59がコイルバネ87の付勢力によって移動され、その結果クランプ爪95、95が急激に開脚して、トレイプレート55に衝撃を与えることが防止される。
【0041】
また、部品実装装置100によれば、積載手段45から所望のトレイプレート55を引出す引出動作が、一つの駆動源で駆動される部品供給装置200により可能となり、トレイプレート55に収容された部品を装着ヘッド51の吸着ノズル51aで吸着して取出す部品取出動作の全体が、高速となり、電子部品41の供給動作及び移載動作が効率よく且つ安定的に行われるようになる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る部品供給装置は、複数のトレイプレートを積載した積載手段に対し移動体が接近離反方向に移動自在に設けられ、この移動体にはスライダがスライド自在に設けられる。また、このスライダにはスライダのスライドで閉脚される一方、非スライド状態で開脚される一対のクランプ爪が設けられる。従って、移動体が直線駆動機構によってトレイプレートに接近し、ストッパにスライダが当接すると、スライダがスライドし、クランプ爪が閉脚して係合用切欠部に進入する。そして、移動体が離反移動すると、スライダが付勢手段の付勢力によりスライドして非スライド状態となり、係合用切欠部内で開脚してトレイプレートを引出すことができる。つまり、移動体の直線移動のみによって、クランプ爪を閉脚、係合(クランプ)、引出し動作させることができる。この結果、一つの駆動源によってトレイプレートの出し入れができ、引出手段を少ない部品で簡素に構成できるとともに、部品取出動作の信頼性向上及び高速化を達成できる。
【0043】
本発明に係る部品実装装置は、部品供給装置によって引出されたトレイプレートから所望の部品を吸着保持して基板の所定位置に実装する装着ヘッドを備えるので、部品供給装置による高速な引出動作が寄与して、高速な部品取出動作が実現可能となり、その結果、部品供給動作及び移載動作が高速となり、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る部品供給装置を備えた部品実装装置の斜視図である。
【図2】図1に示した部品供給装置の基台近傍部分を表す斜視図である。
【図3】図1に示した部品供給装置の平面図である。
【図4】図3に示した引出手段を平面視(a)、B−B矢視(b)で表した要部拡大図である。
【図5】クランプ爪が閉脚した引出手段の平面図である。
【図6】図4のA矢視図である。
【図7】図4のC−C矢視図である。
【図8】引出手段がトレイプレートに接近移動している状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図である。
【図9】引出手段がストッパに当接する直前状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図である。
【図10】引出手段がストッパに当接した後の状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図である。
【図11】クランプ爪に対し昇降動作される積載手段の斜視図である。
【図12】引出手段にトレイプレートがクランプされた状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図である。
【図13】引出手段がトレイプレートを引出している状態の平面視を(a)、B−B矢視を(b)で表した動作説明図である。
【図14】従来の部品供給装置の斜視図である。
【図15】従来の部品供給装置の動作を説明する要部拡大図である。
【符号の説明】
41 電子部品(部品)
45 積載手段
47 トレイ引出手段(引出手段)
51 装着ヘッド
55 トレイプレート
57 係合用切欠部
59 移動体
65 引出台(基台)
79 直線駆動機構
81 スライダ
87 コイルバネ(付勢手段)
89 ストッパ
95 クランプ爪
105 ロック手段
107 圧接子
111 Vブロック
111a 傾斜面
113 圧接ローラ
100 部品実装装置
200 部品供給装置
Claims (3)
- 部品を収容した複数のトレイプレートを引出可能に積層保持し且つ任意の前記トレイプレートを所定の取り出し高さに昇降させる積載手段と、前記トレイプレートの引出方向前部に設けられた係合用切欠部に係合して該トレイプレートを引き出す引出手段とを備えた部品供給装置であって、
前記引出手段が、
直線駆動機構によって前記引出方向に直線移動される移動体と、
該移動体に設けられ前記引出方向にスライド自在なスライダと、
前記移動体と該スライダとの間に配設され該スライダを前記トレイプレートに接近する方向に付勢する付勢手段と、
前記移動体と共に移動する前記スライダに当接し該付勢手段の付勢力に抗して該スライダを前記移動体に対してスライドさせるストッパと、
前記スライダにそれぞれが揺動自在に設けられるとともに基端部が前記移動体に係合され前記付勢力に抗する前記スライダのスライドで前記係合用切欠部へ進入可能に閉脚される一方、前記スライダの非スライド状態で先端部同士が前記係合用切欠部に係合可能に開脚される一対のクランプ爪とを具備し、
前記移動体にロック手段が設けられ、
該ロック手段に圧接して前記移動体の移動を規制する圧接子が基台に設けられ、
前記ロック手段と該圧接子は、前記クランプ爪が閉脚する移動体の位置で相互に圧接する位置関係に配設されたことを特徴とする部品供給装置。 - 請求項1記載の部品供給装置であって、
前記ロック手段がVブロックからなるとともに、前記圧接子が圧接ローラからなり、前記Vブロックには、前記トレイプレートへ接近する方向で前記圧接ローラから徐々に離反する傾斜面が形成され、前記クランプ爪が前記係合用切欠部に係合した位置で、前記圧接ローラが前記Vブロックの傾斜面に圧接されることを特徴とする部品供給装置。 - 請求項1または請求項2のいずれか1項記載の部品供給装置を備えた部品実装装置であって、
前記部品供給装置によって引出された前記トレイプレートから所望の部品を吸着保持して基板の所定位置に実装する装着ヘッドを備えたことを特徴とする部品実装装置。
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