JP4246880B2 - 建築物に於ける通気構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する利用分野】
本発明は建築物に於ける通気構造に係り、特に建築物の壁体の通気性を改善した建築物に於ける通気構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来も壁下地材と外壁との間に通気層を設け、土台部分から軒裏に通気を図るようにした通気工法を施工した事例はある。しかし、この通気工法の場合には、通気層の上端がパラペット部で終っているので、建物の壁体の通気を充分に行うことが困難である問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
また、通気層の上端側のパラペット部に通気口を設け、この通気口で通気を行うようにすることも考えられていたが、単にパラペット部に通気口を設けた場合には、雨水がこの通気口を介して壁体内に侵入する問題があった。
【0004】
更に、前述の問題点を解決するために、例えば特開平7−18753号公報に示す如く、建築物の壁体の上部を構成する中空部が内部に設けられたパラペットパネルの側面に連通孔を設けると共に該パラペットパネルの上側芯材に通気口を穿設し、この通気口に管状の換気容器を挿入して構成したパラペットパネルの技術も公知である。
【0005】
しかし、前述の構成を有するパラペットパネルは、パラペットパネルの側面或は上側芯材に連通孔或は通気口を設け、これ等の連通孔と通気口との間にパラペットパネルの中空層を介在させる構造であるために、構造が複雑で加工作業が面倒であり、さらに壁体の通気が充分でなく、壁体内を常に乾燥状態に保つことが困難である問題があった。
【0006】
本発明に係る建築物に於ける通気構造は、前述の従来の多くの問題点に鑑み開発された全く新しい技術であって、特にパラペットパネルの外側面に通気層を介して外壁を設け、かつパラペットパネル上端部の所定位置に煙突部材を取付けて構成し、前記通気層と煙突部材とを連通させることによって、建築物の壁体内に設けた通気層内の空気を煙突部材を介して効果的に排出することが出来、これによって壁体内を常に乾燥せしめて建物寿命の向上を計ることが出来、かつ構成が簡単であり、簡単な施工で構築することが出来、さらに台風時等にも雨水が壁体内に侵入することを防止出来る全く新しい通気構造の技術を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る建築物に於ける通気構造は、前述の従来の多くの問題点に鑑み開発された新しい技術であって、その発明の要旨は、建築物のパラペット部に於ける通気構造に於て、パラペットパネルの外側面に沿って通気層を介して外壁を設け、前記パラペットパネルの上面と笠木取付下地との間に通気路を形成すると共に、該通気路と前記通気層とを連通 させ、さらに前記パラペット部の上端部所定位置で且つ該通気路に沿って前記煙突部材を取付け、前記通気層と前記煙突部材の換気孔とを前記通気路を介して連通させて構成したことを特徴とした建築物に於ける通気構造である。
【0008】
前述の発明に於ては、パラペットパネルと外壁との間に通気層を設け、かつパラペットパネルの上面と笠木取付下地との間に通気路を設け、かつパラペット部の上端部所定位置で、この通気路に沿って煙突部材を取付けたので、パラペットパネルの上面の周りの空気を該通気路及び煙突部材を介して換気することが出来る。さらにパラペットパネルと外壁との間に形成された通気層と、前記通気路とを連通したので、通気層内の空気も該通気路及び煙突部材を介して換気することが出来る。
【0009】
また、パラペット部の上端部に煙突部材を取付けたので、台風時等に於ても雨水が壁体内に侵入することを防止出来る。さらに、前述のようにパラペット部に形成される通気層と、そのパラペット部の下方に設けられた壁下地材と外壁との間に形成された通気層とを連通させたことで、建物の壁体内全体の換気を行うことが出来、これによって壁体内を常に乾燥させ、建物の寿命を著しく長くすることが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る建築物に於ける通気構造の一実施例を具体的に説明すると、図1は参考例の通気構造を示す縦断面説明図、図2は図1の通気構造の要部を示す斜視説明図、図3は本発明に係る第1実施例の通気構造を示す縦断面説明図、図4は図3の通気構造の要部を示す斜視説明図である。
【0011】
図1及び図2に於て、1は建築物のパラペット部であり、パラペットパネル2と外壁3との間には所定の隙間巾を持った通気層4が形成されている。前記パラペットパネル2の上端縁の前面には防水層5が形成されていると共に、この防水層5上には笠木ブラケット6を介して笠木7が取付けられている。
【0012】
8はパイプ状の煙突部材であって、その内部に換気孔9が設けられ、かつその外周には鍔10が取付けられている。この煙突部材8の下端部は前記防水層5の所定部分を突き抜けて前記通気層4の上部に挿入されている。従って、通気層4の上部は煙突部材8の換気孔9と連通されている。11はシーリング部であって、防水層5上に当接された鍔10の周りに施こされている。12は笠木下ビートである。
【0013】
前述の図1及び図2に示す参考例の場合には、パラペット部1のパラペットパネル2と外壁3との間に通気層4を設け、かつパラペット部1の上部に防水層5を設け、さらに煙突部材8の下部を該通気層4の上部に挿入して通気層4と煙突部材8の換気孔9とを連通させて構成したので、煙突部材8を介して通気層4内の空気を常に換気することが出来る。
【0014】
また、煙突部材8の上部が防水層5上に起立突設されているので、パラペット部1に侵入して来た雨水が壁体内に侵入することを防止出来る。前記パラペット部1に設けられた通気層4をパラペット部1の下方の壁体内に形成された図示しない通気層と連通させた場合には、この通気層内の空気も前記通気層4と同様に煙突部材8を介して換気することが出来る。
【0015】
図3及び図4に於て、本発明に係る通気構造の第1実施例を説明すると次の通りである。即ち、第1実施例の場合には、パラペットパネル2の上端縁の一部に所定の大きさのブロック状の通気パッキン13が戴置され、この通気パッキン13上に笠木取付下地14が設置されている。
【0016】
従って、パラペットパネル2の上端部と笠木取付下地14との間には、通気路15が形成されており、かつ前述のようにパラペットパネル2と外壁3との間に形成された通気層4と通気路15とは図に示す如く、相互に連通されて構成されている。
【0017】
また、第1実施例の場合には、笠木取付下地14の上方に防水層5が設けられると共に、この防水層5とは別にパラペットパネル2の外周面にも防水層16が設けられている。かつ、第1実施例の場合には、笠木取付下地14及び防水層5の一部に挿通された煙突部材8の下部が前記通気路15内に挿入され、煙突部材8の換気孔9と通気路15とは連通されている。外壁3の上端縁と笠木取付下地14との隙間にはシーリング材17が充填され、これによって通気路15が気密性を保つことが出来るように構成されている。
【0018】
第1実施例の場合には、パラペットパネル2の上方に通気パッキン13を介して笠木取付下地14を設置することによって、パラペットパネル2と笠木取付下地14との間に通気路15を形成し、かつ煙突部材8の下部をこの通気路15内に挿入して構成したので、パラペット部1の上部内の空気を効果的に排気することが出来る。
【0019】
また、前述のように、パラペット部1内に設けられた通気層4は通気路15に連通されているので、この通気層4内の空気を通気路15及び煙突部材8を介して外方に排気して換気することが出来る。更に、煙突部材8の上端部は笠木取付下地14及び防水層5の上方に起立突設されているので、この部分から雨水がパラペット部1内に侵入することを防止出来る。
【0020】
上記実施例に於て、煙突部材8を笠木取付下地14或は防水層5に取付けるに当っては、これ等の笠木取付下地14或は防水層5の所定位置に煙突部材8の外径とほぼ等しい内径を持った排気穴(図示せず)を穿設することによって、この排気穴内に煙突部材8の下部を差し込むだけで簡単に施工することが出来る。また、この排気穴は、煙突部材8の鍔9の周りにシーリング材を充填することによってシーリング部11を形成して防水処理をすることが出来る。
【0021】
笠木7と防水層5或は笠木7と笠木取付下地14との間の空間に煙突部材8を介して排気されたパラペット部1の空気は、片側の笠木下ビート12の一部に予め隙間を設けておくことによって、笠木7の外方に効率良く排気することが出来る。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る建築物に於ける通気構造は、前述の如く、パラペット部に通気層を形成し、かつこの通気層とパラペット部に起立突設された煙突部材の換気孔とを連通させたので、パラペット部の通気層内の空気を煙突部材を介して外方に効果的に換気することが出来る。また、煙突部材を起立突設することによって、パラペット部に雨水が浸入することを防止出来る。
【0023】
また、パラペットパネルの上端縁と笠木取付下地との間に通気路を設け、かつこの通気路内に煙突部材の下部を挿入して取付けたことで、パラペット部の上部全体の通気を良くすることが出来る。かつ通気路と前述の通気層とを連通した場合には、通気層内の空気も通気路を介して外部に排気することが出来る効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例の通気構造を示す縦断面説明図である。
【図2】 図1の通気構造の要部を示す斜視説明図である。
【図3】 本発明に係る第1実施例の通気構造を示す縦断面説明図である。
【図4】 図3の通気構造の要部を示す斜視説明図である。
【符号の説明】
1…パラペット部
2…パラペットパネル
3…外壁
4…通気層
5…防水層
6…笠木ブラケット
7…笠木
8…煙突部材
9…換気孔
10…鍔
11…シーリング部
12…笠木下ビート
13…通気パッキン
14…笠木取付下地
15…通気路
16…防水層
17…シーリング材
Claims (1)
- 建築物のパラペット部に於ける通気構造に於て、パラペットパネルの外側面に沿って通気層を介して外壁を設け、前記パラペットパネルの上面と笠木取付下地との間に通気路を形成すると共に、該通気路と前記通気層とを連通させ、さらに前記パラペット部の上端部所定位置で且つ該通気路に沿って前記煙突部材を取付け、前記通気層と前記煙突部材の換気孔とを前記通気路を介して連通させて構成したことを特徴とした建築物に於ける通気構造。
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