JP4258355B2 - エチレンオキサイドの分解処理装置 - Google Patents
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Description
このため、WO99/61137に開示されているように、排ガス中のエチレンオキサイド濃度の変動を少なくし、エチレンオキサイド濃度を低濃度にしてから分解処理装置に送り込む方法が提案されている。
滅菌装置から供給される排ガス中のエチレンオキサイド濃度が低下した場合は、送気ポンプ7を動作させて、管2に外気を送り込み、この外気を容器1内の液体中に曝気し、液体中に溶解しているエチレンオキサイドを空気中に移行せしめる。このエチレンオキサイドが溶出した空気を触媒燃焼装置6に送り込んで分解処理するようにしている。
まず、エチレンオキサイドの分解手段として、酸化触媒を使用しているため、分解後の排出ガスが高温(300〜400℃)となり、このまま排出することができず、別途冷却装置や外気による希釈装置を設けなければならない。
また、容器1からの排ガス中のエチレンオキサイド濃度が何らかの理由により、十分低減されず、酸化触媒の処理能力を超える濃度のエチレンオキサイドが含まれた排ガスが触媒燃焼装置6に送り込まれた場合には、未分解のエチレンオキサイドが系外に排出されることがある。
さらに、送気ポンプ7を動作させるなどしているため、分解処理装置全体が正圧となり、装置から排ガスが外部に漏洩することがあり、これを防止するために機密性の高い装置構造とせねばならず、余分の設備コストがかかる。
請求項1にかかる発明は、
エチレンオキサイドを含む排ガスが導入され、この排ガス中のエチレンオキサイド濃度を低減化するバッファー部と、このバッファー部からの排ガス中のエチレンオキサイドを分解処理する分解部とを有し、上記分解部が、エチレンオキサイド分解能を有する酸化チタン粉末または酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを酸化チタンからなる担体に担持させた光触媒部材、または、酸化チタン粉末または酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを樹脂のバインダーで酸化チタンからなる基材に固着した光触媒部材を有する光触媒装置を備えたものであることを特徴とするエチレンオキサイドの分解処理装置である。
請求項4にかかる発明は、曝気槽を2基以上直列に設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のエチレンオキサイドの分解処理装置である。
請求項5にかかる発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の分解処理装置に、光触媒部材を備えた水処理部を接続し、上記バッファー部をなす水槽の水をこの水処理部に送り込んで、この水に溶け込んだエチレンオキサイドを分解するようにしたことを特徴とするエチレンオキサイドの分解処理装置である。
また、本発明においては、先に記載の分解処理装置をエチレンオキサイド滅菌装置に接続し、エチレンオキサイド滅菌装置からの排ガス中のエチレンオキサイドを分解するようにしてもよい。
さらに、光触媒がエチレンオキサイドの吸着能力を有するので、高濃度のエチレンオキサイドを含む排ガスが万一、光触媒に流入しても、一旦光触媒に吸着されたのち、徐々に分解処理されるため、未分解のエチレンオキサイドが排出されることがないとともに、分解部での分解能力が小さいものでも対応できる。
さらに、分解処理装置をエチレンオキサイド滅菌装置に接続したものでは、エチレンオキサイド滅菌装置から排出される排ガス中のエチレンオキサイドを効率よく分解処理できるとともに、排ガス中のエチレンオキサイド濃度の著しい変動があっても、これを完全に処理できる。このため、種々の種類のエチレンオキサイド滅菌装置からの排ガスを処理できる。
図中符号11は、エチレンオキサイド滅菌装置を示し、符号51は分解処理装置を示す。この分解処理部51は、バッファー部21と、分解部31と、排気部41とから概略構成されている。
また、滅菌チャンバー12には、図示略の圧縮空気源からの圧縮空気を用いるエジェクター13が付設されている。このエジェクター13は、滅菌チャンバー12内のエチレンオキサイドを含む排ガスを外部に排出する機能を有するものである。なお、エジェクター13に代えて真空ポンプなどの排気手段を用いても良い。
また、第1曝気槽22Aの上部には水面から離れて開口する管25Aが取り付けられており、この管25Aは第2曝気槽22Bの散気管23Bに接続されている。また、第2曝気槽22Bの上部には水面から離れて開口する管25Bが取り付けられており、この管25Bは分解部31に接続されている。
これにより、エチレンオキサイド滅菌装置11から流入管24を通って流入する排ガスが第1曝気槽22Aで最初の曝気を受け、ついで第2曝気槽22Bで2回目の曝気を受けた後、分解部31に送られるようになっている。
このバッファー部21での散気管23A、23Bによる曝気および管25Bから分解部31への排ガスの流入は、上記排気部41による排気に起因して発生する曝気槽22A、22B内および分解部31内の負圧によってなされるようになっている。
上記光触媒装置は、光触媒部材と、これに紫外線または可視光線を照射する光源を備えたものである。光触媒部材としては、特に限定されることはなく、エチレンオキサイドを吸着する能力を有する酸化チタン粉末またはこの酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを種々の担体に種々の形態で担持したものや、エチレンオキサイドを吸着する能力を有する酸化チタン粉末またはこの酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを樹脂などの種々のバインダーで基材に固着したものなどの公知のものが用いられる。
また、酸化チタン粉末としては、主にアナターゼ型結晶構造を有するものが用いられ、紫外線のみならず可視光線の照射によっても触媒機能を発揮するものが好ましい。
図3は、この複合形態の例としての分解部本体を示すもので、図3中符号32はガラスなどの透明の誘電体からなるパイプを示す。このパイプ32の外周面には第1の電極33が設けられ、内周面には第2の電極34が設けられている。これら電極33、34は、光透過性の金属薄膜やスズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)などの透明導電体からなるもの、あるいはメッシュ状、スパイラル状の金属または印刷による導電体からなるものである。
さらに、第1の電極33と第2の電極34とは、交流電源36に接続され、交流電圧が印加されるようになっており、この交流電圧の印加によりパイプ32内に非平衡プラズマが発生するようになっている。
そして、パイプ32内に排ガスを流すことで、排ガス中のエチレンオキサイドが一旦光触媒部材35、35・・・に吸着され、これが徐々に光触媒とプラズマの作用によって分解されることになる。
滅菌チャンバー12において滅菌処理が終了すると、まずエチレンオキサイド濃度の高い排ガスをエジェクター13を動作させて排出し、この排ガスを管17、24からバッファー部21に送る。ついで、弁16を開として、エジェクター13を間欠的に動作させ、管15を介して外気を滅菌チャンバー12内に導入し、滅菌チャンバー12内に残存するエチレンオキサイドおよび被滅菌処理対象物に付着、吸着しているエチレンオキサイドを離脱させて、排ガスをバッファー部21に送る動作(洗浄工程)を複数回行う。
このときの滅菌装置11からの排出ガス量の時間変化を図4に示す。図4では、縦軸に排出ガス量を、横軸に経過時間を取ってある。排出初期の数十分の間では大きな排出量で排ガスが排出されるが、その後は間欠的な洗浄工程によって短時間の間だけ大きな排出量を示し、それ以外の時間では小さな排出量となっている。
このバッファー部21での第1、第2の曝気槽22A、22Bによる曝気は、排気部41の常時動作により常時行われるようになっている。
このようにバッファー部21においては、滅菌部11から排出されるエチレンオキサイド濃度の変化が激しい排ガス中のエチレンオキサイド濃度が低減化されて、滅菌部11からの排ガスのエチレンオキサイドの最高濃度未満になってバッファー部21から分解部31に送り込まれる。このバッファー部21から分解部31に供給される排ガス中にエチレンオキサイド濃度の時間的な変化の例を、図5に破線Bで示す。
この第2曝気槽22Bからの排ガスのエチレンオキサイド濃度は、図5のCに示されるように、排出初期の高濃度で多量の排ガスがバッファー部21に流入しても、極めて低い濃度に抑えられ、それ以降は平均的濃度で分解部31に送られることなる。また、バッファー部21のかかる動作中において、特に滅菌装置11が洗浄工程にあるときには、弁27を開とし、管26から外気を導入し、この外気を散気管23から曝気することもできる。この外気による曝気を行うことで、曝気を継続的に行うことができ、いかなるタイプの滅菌装置に取り付けても、曝気時間が変わらず、処理効率を高く保てる。
また、2段の曝気槽22A、22Bを設けているため、処理初期での大流量高濃度排出時のエチレンオキサイドの取りこぼし(分解部31への高濃度エチレンオキサイドの流入)がなくなり、分解部31では、これ以降の低い流量に合わせた最低限の分解能力で処理が可能である。また、分解部31へ一定濃度のエチレンオキサイドを送り込むことができる。
この光触媒部材もしくは光触媒部材とプラズマによるエチレンオキサイドの分解処理は低温で進行し、その分解処理後の排出ガスは100℃以下の低温となる。また、分解部31に流入する排ガス中のエチレンオキサイド濃度が低いものとなっているので、エチレンオキサイドを完全に分解することができ、未分解のエチレンオキサイドが外部に排出されることがない。
また、排気部41における排気能力を変えることで、バッファー部21をなす水槽22内の水に残留するエチレンオキサイドが少ない場合でも曝気効率を上げることができる。
このものでは、バッファー部21からの排ガス中のエチレンオキサイドが吸着剤に一旦吸着され、この吸着剤に吸着したエチレンオキサイドがプラズマの分解作用によって徐々に分解処理されることになる。このため、この実施形態においても、若干処理効率が低下するものの、先の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
この実施形態における具体的な処理装置の形態は、図3における光触媒部材35に代えてゼオライト、シリカゲル、珪藻土などの吸着剤を用いるものなどを挙げることができる。
また、排気部41を取り去り、管26から圧縮空気をバッファー部21に送り込み、これにより排ガスを曝気し、分解部31に流入させるようにしてもよい。
排ガス(エチレンオキサイド100%)を水に曝気して、バッファー部21からの排ガスのエチレンオキサイド濃度を2000ppmに制御する。具体的には、バッファー部21の水量と曝気空気量を調整する。この濃度は、2000〜4000ppm以下で任意に設定できる。ここで分解能力1000ppmの光触媒部材を用いる。なお、分解能力は触媒量とその触媒への接触時間を流量に応じて調整することで可能である。すると、分解能力を超えるガスが分解部21に導入されることになる。最初は主としてガス中のエチレンオキサイドを分解するため、光触媒の分解能力1000ppmに律速され、処理能力も1000ppmとなる。それと同時に、光触媒にエチレンオキサイドが分解されずに吸着される。5時間後にはガス中のエチレンオキサイド濃度は触媒の分解能力以下になるが、光触媒がエチレンオキサイドを吸着しているので、光触媒は余剰能力でこのエチレンオキサイドを分解する。そして10時間後にはガス中のエチレンオキサイド濃度はほぼ0ppmになる。
Claims (5)
- エチレンオキサイドを含む排ガスが導入され、この排ガス中のエチレンオキサイド濃度を低減化するバッファー部と、このバッファー部からの排ガス中のエチレンオキサイドを分解処理する分解部とを有し、
上記分解部が、エチレンオキサイド分解能を有する酸化チタン粉末または酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを酸化チタンからなる担体に担持させた光触媒部材、または、酸化チタン粉末または酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを樹脂のバインダーで酸化チタンからなる基材に固着した光触媒部材を有する光触媒装置を備えたものであることを特徴とするエチレンオキサイドの分解処理装置。 - 前記バッファー部が、水を満たした水槽と、この水槽内の水にエチレンオキサイドを曝気する散気管を備えた曝気槽であることを特徴とする請求項1に記載のエチレンオキサイドの分解処理装置。
- 前記分解部の後段に、前記バッファー部と前記分解部を負圧とする排気装置を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエチレンオキサイドの分解処理装置。
- 前記曝気槽を2基以上直列に設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のエチレンオキサイドの分解処理装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の分解処理装置に、光触媒部材を備えた水処理部を接続し、上記バッファー部をなす水槽の水をこの水処理部に送り込んで、この水に溶け込んだエチレンオキサイドを分解するようにしたことを特徴とするエチレンオキサイドの分解処理装置。
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