JP4301868B2 - 自動車のドア構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、アウタパネルとインナパネルとを接合して形成されたような自動車のドア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の自動車のドア構造としては次のようなものがある。
すなわち、ドアインナパネルにおけるドア本体に対応する部分にモジュールプレート取付け用の開口部を形成し、この開口部を覆うように該開口部にピンやビス等の取付け部材を用いてモジュールプレートを組付けたものである。
【0003】
この場合、ドアインナパネルは予めドアアウタパネルに接合固定されており、上述のモジュールプレートに対して補機(ドア機能部品)の少なくとも一部が予め組付けられていて、上述の開口部にモジュールプレートを組付けて自動車のドアを構成するものである。
【0004】
しかし、この従来構造においては、モジュールプレートをインナパネルの開口部に取付けるために、多数のピンやビスが必要となり、部品点数が大となるばかりでなく、組付け工数も大となる問題点があり、加えてインナパネルの開口部口縁とモジュールプレートとの間にはシール性、防水性を確保するために別途シール部材が必要となる問題点があった。
【0005】
ところで、金属板の折曲げ部にパンチング孔を形成し、樹脂材がパンチング孔を貫通するように上述の折曲げ部に複合熱可塑性樹脂材をインサート成形したもの(特許文献1参照)や、金属製のレインフォースメントの内側に樹脂部材を配設する場合、レインフォースメントに孔部を形成し、樹脂が孔部の表裏に貫通するようにレインフォースメントの内側に樹脂部材をインサート成形したもの(特許文献2参照)がある。
【0006】
【特許文献1】
特許第2960047号公報
【特許文献2】
特開平10−264855号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来公報に開示されたものは何れも自動車のドアのインナパネルおよびキャリヤプレートに関するものではなく、単に金属部材と樹脂製インサート部との密着強度を高める程度の技術思想に過ぎないので、自動車のドアのコストダウンおよび軽量化達成を期待することができないものである。
【0008】
そこで、この発明は、インナパネルに開口部を設け、ドアの補機(ドアの機能部品)を支持するキャリヤプレートで開口部を覆うように該開口部の口縁全体にキャリヤプレートをインサート成形することにより、キャリヤプレートの取付けに必要な部品点数および工数を削減して、コストダウンを図ることができ、またキャリヤプレートをインナパネルにネジ止めする構造に対してインナパネルの剛性が高まり、この分、インナパネルの開口を拡大して、インナパネル乃至ドア全体の軽量化を図ることができる自動車のドア構造の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明による自動車のドア構造は、アウタパネルとインナパネルとを接合して形成された自動車のドア構造であって、上記インナパネルには開口部が設けられ、ドアの補機を支持する樹脂製のキャリヤプレートが上記開口部を覆うよう該開口部の口縁全体にインサート成形され、上記インナパネルの開口部口縁には該開口部口縁に沿って設けられた高壁部と低壁部とを有するフランジと、該フランジより外周側に位置する複数の貫通孔とが形成され、上記キャリヤプレートのインサート部がフランジと貫通孔とを覆うように成形されたものである。
【0010】
上記開口部は、インナパネルのドア本体に対応した中央部分に開口されることが望ましい。またキャリヤプレートに用いられる樹脂はPC(ポリカーボネート)や、PPE(ポリフェニレンエーテル)またはPA(ポリアミド)、PP(ポリプロピレン)を基材としたFRP(繊維強化プラスチック)に設定してもよい。
なお、強化繊維としてはGF(ガラス繊維)、CF(カーボン繊維)やSUS繊維を用いることができる。
【0011】
上記構成によれば、樹脂製のキャリヤプレートをインナパネルにインサート成形したので、キャリヤプレートの取付けに必要な部品点数と工数を削減して、コストダウンを図ることができる。また非インサート成形構造のキャリヤプレートをインナパネルにピン、ビス、ネジ等を用いて取付ける構造と対比して、インサート成形によりインナパネルの剛性を高めることができ、この分、インナパネルの開口部を拡大して、インナパネル乃至ドア全体の軽量化を図ることができる。さらにインサート成形により、充分なシール性、防水性が確保できるので、従来用いられていたシール部材を省略することができる。
加えて、開口部口縁のフランジと貫通孔との組合せにより、キャリヤプレートのインサート部の割れや剥離を防いで、キャリヤプレートとインナパネルとの接合強度を高めることができる。
なお、上記高壁部と低壁部とは交互に形成されることが望ましい。
【0012】
この発明の一実施態様においては、上記インナパネルの開口部下辺が切欠かれ、上記キャリヤプレート下端部がインナパネル下端部の開口部前側と開口部後側とに架け渡されたものである。
【0013】
上記構成によれば、インナパネルの開口部を下辺まで切欠くので、該開口部を広げて、インナパネルの樹脂部として用いるキャリヤプレートの面積拡大を図ることができ、この分、インナパネルの軽量化をさらに向上させることができる。
【0014】
この発明の一実施態様においては、上記インナパネル下端部およびキャリヤプレート下端部は、共にアウタパネル下端部に挟持固定されたものである。
上記構成によれば、別途取付け部を必要とすることなく、キャリヤプレートとアウタパネルとを挟持固定することができる。
【0015】
の発明の一実施態様においては、上記貫通孔はフランジの高壁部の外周側に位置するものである。
上記構成によれば、キャリヤプレートのインサート部の接合強度をさらに高めることができる。つまり、高壁部に対応して貫通孔を形成することで、樹脂の連通によりインサート部の接合強度を確保することができ、低壁部と対応する部分は貫通孔がなくても、インサート部の厚みが充分厚いので、接合強度を確保することができる。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記ドアは、インナパネルの開口部にキャリヤプレートがインサート成形された後、キャリヤプレートに補機が装着され、キャリヤプレートおよび補機を備えたインナパネルがアウタパネルに接合されたものである。
【0017】
上記補機は、ウインドレギュレータやスピーカ等のドア機能部品に設定してもよい。
上記構成によれば、アウタパネルとインナパネルとを接合する前に、キャリヤプレートに対して補機を装着するので、補機の組付け性向上を図ることができる。
つまり、キャリヤプレートに設けられるサービス開口を用いて補機を後付けする構成に対して補機の組付け性の向上を図ることができる。
【0018】
この発明の一実施態様においては、上記インナパネルの開口部にキャリヤプレートがインサート成形された後、インナパネルに塗装が施され、塗装後においてキャリヤプレートに補機が装着されたものである。
【0019】
上記構成によれば、塗装前にキャリヤプレートをインサート成形するので、塗装によるインサート部とインナパネルとの装着性悪化がなく、またインサート時における塗膜の損傷もなくなる。
【0020】
この発明の一実施態様においては、上記キャリヤプレートには補機を取付ける取付け部と、水滴が補機に付着するのを防止すべく補機上部を覆うカバーとが一体成形されたものである。
上記補機はスピーカに設定してもよい。
上記構成によれば、部品点数の増加を招くことなく、補機に対する遮水性、防水性の向上を図ることができる。
【0021】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車のドア構造を示し、図5に示すようにドア1(但し、図面ではフロントドアを示す)はアウタパネル2とインナパネル3とを接合して構成されるものであるが、以下、図8の工程図および図1〜図7を参照して、自動車のドア構造を、その製造工程の順に説明する。
【0022】
図8に示す工程S1で、図1に示すように鋼板等の金属板を用いてインナパネル3をプレス成形する。このインナパネル3はドア本体部4とサッシュ部5とを有し、ドア本体部4の中央部分には可及的開口面積が大きい開口部6が形成されている。
この開口部6の口縁には図6に示すように該開口部6口縁に沿ってフランジ7が一体に折曲げ形成されている。
【0023】
上述のフランジ7は図6に示すように高壁部7Hと低壁部7Lとを交互に有するものであって、フランジ7よりも外周側に位置するドア本体部4には、高壁部7Hの外周側に位置するように複数の貫通孔8…が形成されている。
ここで、上述のフランジ7は強度が必要な部分にのみ設けてもよいが、この実施例では開口部6の口縁全周にフランジ7を設けている。
【0024】
次に図8に示す工程S2で、図2に示す如く上述の開口部6を覆うように該開口部6の口縁全体に樹脂製のキャリヤプレート9をインサート成形する。
上述のキャリヤプレート9を形成する樹脂としては、耐熱性樹脂としてのPA(ポリアミド)を基材としたGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を用いる。
【0025】
上述のキャリヤプレート9はインナパネル3の樹脂成形部であって、このキャリヤプレート9のインサート部9Aが図5、図6に示すようにフランジ7と貫通孔8とを覆うようにインサート成形する。
【0026】
つまり、高壁部7Hに対応して貫通孔8を形成しているので、上述の樹脂が貫通孔8を表裏連通することによりインサート部9Aの接合強度が確保でき、低壁部7Lと対応する部分には貫通孔8がなくても、インサート部9Aの厚みが充分厚いので、インサート部9Aの接合強度を確保することができるものである。
【0027】
また上述のキャリヤプレート9には開口部6と対向する前側下部にスピーカ取付け用の開口部10が形成され、開口部6と対向する中間部位にはアームレストを取付けるために車室内側へ突出する突起部11が形成され、この突起部11の後部上方にはドアハンドル用の開口部12が形成され、突起部11の下部にはサービス用の開口部13が形成されている。
【0028】
ここで、上述のスピーカ取付け用の開口部10には図7に示すように補機としてのスピーカ14を取付ける凹状の取付け部10aと、水滴がスピーカ14に付着するのを防止すべくスピーカ14の上部を覆うカバー10bとが一体成形されている。開口部12,13には図示しない遮水用のカバーが組付けられる。
【0029】
このカバー10bはキャリヤプレート9の背面側(車外側)に突出する半裁円錐筒形状テーパコーン形状のもので、水滴がスピーカ14にかかるのを防止するものである。
【0030】
次に図8に示す工程S3で、インナパネル3を塗装して塗膜(図示せず)を形成する。つまり、この塗装工程よりも前段階においてキャリヤプレート9をインサート成形(工程S2参照)することにより、塗装によるインサート部9Aとインナパネル3との接着性悪化を阻止し、またインサート時における塗膜の損傷を回避するものである。
【0031】
次に図8に示す工程S4で、図3に示すようにキャリヤプレート9に、スピーカ14(図7参照)およびウインドレギュレータ15などの必要な補機(ドア機能部品)を取付ける。すなわち、インナパネル3をアウタパネル2と接合する前段階において、キャリヤプレート9に対してスピーカ14、ウインドレギュレータ15などの補機を装着することにより、補機の組付け性向上を図るものである。
【0032】
次に図8に示す工程S5で、図3に示すインナパネル3と図4に示すアウタパネル2とを接合して、図5のドア1を構成するものである。つまり、予め補機が装着されたインナパネル樹脂成形部としてのキャリヤプレート9を備えたインナパネル3の外周部に対してアウタパネル2の外周部を折曲げて、この折曲げ部によりインナパネル3の外周部を挟持固定するものである。
【0033】
なお、図4において2aはアウタパネル2のドア本体部、2bはアウタパネル2のサッシュ部、2cはドアアウタハンドル取付け部である。また図7において、矢印INは車室内方を示し、矢印OUTは車室外方を示すものである。
【0034】
このように図1〜図8で示した実施例の自動車のドア構造は、アウタパネル2とインナパネル3とを接合して形成された自動車のドア構造であって、上記インナパネル3には開口部6が設けられ、ドア1の補機(スピーカ14、ウインドレギュレータ15参照)を支持する樹脂製のキャリヤプレート9が上記開口部6を覆うよう該開口部6の口縁全体にインサート成形されたものである。
【0035】
この構成によれば、樹脂製のキャリヤプレート9をインナパネル3にインサート成形したので、キャリヤプレート9の取付けに必要な部品点数と工数を削減して、コストダウンを図ることができる。また非インサート成形構造のキャリヤプレートをインナパネルにピン、ビス、ネジ等を用いて取付ける構造と対比して、インサート成形によりインナパネル3の剛性を高めることができ、この分、インナパネル3の開口部6を拡大して、インナパネル3乃至ドア1全体の軽量化を図ることができる。さらにインサート成形により、充分なシール性、防水性が確保できるので、従来用いられていたシール部材を省略することができる。
【0036】
しかも、上記インナパネル3の開口部6口縁には該開口部6口縁に沿って設けられた高壁部7Hと低壁部7Lとを有するフランジ7と、該フランジ7より外周側に位置する複数の貫通孔8とが形成され、上記キャリヤプレート9のインサート部9Aがフランジ7と貫通孔8とを覆うように成形されたものである。
【0037】
この構成によれば、開口部6口縁のフランジ7と貫通孔8との組合せにより、キャリヤプレート9のインサート部9Aの割れや剥離を防いで、キャリヤプレート9とインナパネル3との接合強度を高めることができる。
【0038】
また、上記貫通孔8はフランジ7の高壁部7Hの外周側に位置するものである。
この構成によれば、キャリヤプレート9のインサート部9Aの接合強度をさらに高めることができる。つまり、高壁部7Hに対応して貫通孔8を形成することで、樹脂が貫通孔8を連通することによりインサート部9Aの接合強度を確保することができ、低壁部7Lと対応する部分は貫通孔8がなくても、インサート部9Aの厚みが充分厚いので、接合強度を確保することができる。
【0039】
さらに、上記ドア1は、インナパネル3の開口部6にキャリヤプレート9がインサート成形された後、キャリヤプレート9に補機(スピーカ14、ウインドレギュレータ15参照)が装着され、キャリヤプレート9および補機(スピーカ14、ウインドレギュレータ15参照)を備えたインナパネル3がアウタパネル2に接合されたものである。
【0040】
この構成によれば、アウタパネル2とインナパネル3とを接合する前に、キャリヤプレート9に対して補機(スピーカ14、ウインドレギュレータ15参照)を装着するので、補機の組付け性向上を図ることができる。
つまり、キャリヤプレート9に設けられるサービス開口を用いて補機を後付けする構成に対して補機の組付け性の向上を図ることができる。
【0041】
加えて、上記インナパネル3の開口部6にキャリヤプレート9がインサート成形された後、インナパネル3に塗装が施され、塗装後においてキャリヤプレート9に補機(スピーカ14、ウインドレギュレータ15参照)が装着されたものである。
【0042】
この構成によれば、塗装前にインナパネル3にキャリヤプレート9をインサート成形するので、塗装によるインサート部9Aとインナパネル3との装着性悪化がなく、またインサート時における塗膜の損傷もなくなる。
【0043】
さらには、上記キャリヤプレート9には補機(スピーカ14参照)を取付ける取付け部10aと、水滴が補機(スピーカ14参照)に付着するのを防止すべく補機上部を覆うカバー10bとが一体成形されたものである。
この構成によれば、部品点数の増加を招くことなく、補機(スピーカ14参照)に対する遮水性、防水性の向上を図ることができる。
【0044】
図8で示した工程に代えて図9の工程(但し、請求項6以外)を採用してもよい。
この図9に示す工程は、まず工程Q1で開口部6、フランジ7、貫通孔8を有するインナパネル3を、プレス加工にて形成する。
【0045】
次に、工程Q2で、インサート部9Aがフランジ7と貫通孔8とを覆うように、開口部6の口縁全体に樹脂製のキャリヤプレート9をインサート成形する。
次に工程Q3で、インナパネル3とアウタパネル2とを接合して、ドア1を構成する。
【0046】
次に工程Q4で、インナパネル3およびアウタパネル2に対して塗装を施して、両パネル2,3に塗膜を形成する。
次に工程Q5で、インナパネル3の樹脂成形部としてのキャリヤプレート9に、サービス用の開口部13を利用して、スピーカ14やウインドレギュレータ15等の補機(ドアの機能部品)を取付ける。
【0047】
この図9に示す工程Q1〜Q5によりドア1を構成しても、請求項6以外の点については、先の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するものである。
【0048】
図10は開口部6の口縁に沿って設けられたフランジ7の他の実施例を示し、図6の実施例においては高壁部7Hを方形状に形成したが、図10に示すこの実施例では高壁部7HをL字状に形成し、このL字状の高壁部7Hにより形成された切欠き部分16にインサート成形時において上述の樹脂を充填させることで、インサート部9Aの接合強度をさらに高めたものである。
【0049】
図11は開口部6の口縁に沿って設けられたフランジ7のさらに他の実施例を示し、この図11に示す実施例では高壁部7Hの低壁部7L側が幅狭に、反低壁部側が幅広になるように該高壁部7Hを略楔形状に形成し、この略楔形状の抜け止め構造により、インサート部9Aの接合強度をさらに高めると共に、貫通孔8を長孔に形成して、樹脂が長孔構造の貫通孔8を表裏連通することにより、インサート部9Aの接合強度をより一層高めたものである。
【0050】
図12は開口部6の口縁に沿って設けられたフランジ7のさらに他の実施例を示し、この図12で示す実施例では図6の構成に加えて、樹脂がインサートされるインサート部9Aに対応する部分を、インサート成形の前段階においてショットピーニングまたはショットブラストにより粗面化した粗面化部17(図示の便宜上、多点を施して示す)に形成し、この粗面化部17と高壁部7H、低壁部7Lおよび貫通孔8の構成との相乗効果により、インサート部9Aの接合強度をさらに高めたものである。
なお、図10、図11、図12において図6と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0051】
図13、図14は自動車のドア構造の他の実施例を示し、インナパネル3の開口部6と対応する下辺を切欠き、キャリヤプレート9の下端部9Bを切欠き部まで下方へ延出して、このキャリヤプレート9の下端部9Bが図13に示すように、インナパネル3の下端部の開口部前側6Fと開口部後側6Rとの間に架け渡されたものである。
さらに、インナパネル3の下端部およびキャリヤプレート9の下端9Cは、図14に示すようにそれぞれアウタパネル2の下端部2dに挟持固定されている。
【0052】
このように図13、図14に示す実施例の自動車のドア構造は、上記インナパネル3の開口部6下辺が切欠かれ、上記キャリヤプレート9の下端部9Bがインナパネル3下端部(つまり切欠き部)の開口部前側6Fと開口部後側6Rとに架け渡されたものである。
【0053】
この構成によれば、インナパネル3の開口部6を下辺まで切欠くので、該開口部6を広げて、インナパネル3の樹脂部として用いるキャリヤプレート9の面積拡大を図ることができ、この分、インナパネル3の軽量化をさらに向上させることができる。
【0054】
また、上記インナパネル3の下端部およびキャリヤプレート9の下端9C、共にアウタパネル2の下端部2dに挟持固定されたものである。
この構成によれば、別途取付け部を必要とすることなく、キャリヤプレート9とアウタパネル2とを挟持固定することができる。
【0055】
図13、図14で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については図1〜図8で示した先の実施例とほぼ同様であるから、図13、図14において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0056】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の補機(ドア機能部品)は、実施例のスピーカ14、ウインドレギュレータ15に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0057】
【発明の効果】
この発明によれば、インナパネルに開口部を設け、ドアの補機(ドアの機能部品)を支持するキャリヤプレートで開口部を覆うように該開口部の口縁全体にキャリヤプレートをインサート成形したので、キャリヤプレートの取付けに必要な部品点数および工数を削減して、コストダウンを図ることができ、またキャリヤプレートをインナパネルにネジ止めする構造に対してインナパネルの剛性が高まり、この分、インナパネルの開口を拡大して、インナパネル乃至ドア全体の軽量化を図ることができる効果がある。さらに、キャリヤプレートのインサート部の割れや剥離を防いで、キャリヤプレートとインナパネルとの接合強度を高めることができる。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車のドア構造を示すインナパネルの側面図。
【図2】 キャリヤプレートがインサート成形されたインナパネルの側面図。
【図3】 補機が装着されたインナパネルの側面図。
【図4】 アウタパネルの側面図。
【図5】 図3のA−A線に沿う要部の拡大断面図。
【図6】 インサート部の斜視図。
【図7】 図3のB−B線に沿う補機取付け時の断面図。
【図8】 ドアの製造工程を示す工程図。
【図9】 ドアの製造工程の他の実施例を示す工程図。
【図10】 フランジの他の実施例を示す斜視図。
【図11】 フランジのさらに他の実施例を示す斜視図。
【図12】 フランジのさらに他の実施例を示す斜視図。
【図13】 自動車のドア構造の他の実施例を示す側面図。
【図14】 図13のC−C線に沿う要部拡大断面図。
【符号の説明】
1…ドア
2…アウタパネル
2d…下端部
3…インナパネル
6…開口部
6F…開口部前側
6R…開口部後側
7…フランジ
7H…高壁部
7L…低壁部
8…貫通孔
9…キャリアプレート
9A…インサート部
9B…下端部
9C…下端
10a…取付け部
10b…カバー
14…スピーカ(補機)
15…ウインドレギュレータ(補機)

Claims (7)

  1. アウタパネルとインナパネルとを接合して形成された自動車のドア構造であって、
    上記インナパネルには開口部が設けられ、
    ドアの補機を支持する樹脂製のキャリヤプレートが上記開口部を覆うよう該開口部の口縁全体にインサート成形され
    上記インナパネルの開口部口縁には該開口部口縁に沿って設けられた高壁部と低壁部とを有するフランジと、該フランジより外周側に位置する複数の貫通孔とが形成され、
    上記キャリヤプレートのインサート部がフランジと貫通孔とを覆うように成形された
    自動車のドア構造。
  2. 上記インナパネルの開口部下辺が切欠かれ、
    上記キャリヤプレート下端部がインナパネル下端部の開口部前側と開口部後側とに架け渡された
    請求項1記載の自動車のドア構造。
  3. 上記インナパネル下端部およびキャリヤプレート下端部は、共にアウタパネル下端部に挟持固定された
    請求項2記載の自動車のドア構造。
  4. 記貫通孔はフランジの高壁部の外周側に位置する
    請求項記載の自動車のドア構造。
  5. 記ドアは、インナパネルの開口部にキャリヤプレートがインサート成形された後、
    キャリヤプレートに補機が装着され、
    キャリヤプレートおよび補機を備えたインナパネルがアウタパネルに接合された
    請求項1記載の自動車のドア構造。
  6. 記インナパネルの開口部にキャリヤプレートがインサート成形された後、
    インナパネルに塗装が施され、塗装後においてキャリヤプレートに補機が装着された
    請求項記載の自動車のドア構造。
  7. 記キャリヤプレートには補機を取付ける取付け部と、水滴が補機に付着するのを防止すべく補機上部を覆うカバーとが一体成形された
    請求項1記載の自動車のドア構造。
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