JP4309332B2 - 投射型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フライアイレンズを含む照明光学装置およびそれを用いた投射型表示装置に関するものである。
たとえば、液晶表示装置を備えた投射型表示装置(プロジェクタ)等に適用される照明光学装置は、一対のフライアイレンズを含んで構成される。
一対のフライアイレンズを含む照明光学装置では、光源による照明光を一対のフライアイレンズにより光量分布を均一化して、たとえば空間光変調素子としての液晶表示パネル等の被照射面に照射する。
この種の照明光学装置として、たとえば照射光の方向を変えるミラーを含む装置が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
ところで、反射型表示素子を用いた投射型表示装置には様々なサイズの画像表示素子があり、また画像表示素子の大きさに合わせて様々な光路長をもつTIRプリズムや色分離合成プリズムが使用されている。
この場合、画像表示素子やプリズムの変更に合わせて照明光学系を開発するにあたり、光学素子の配置が異なるなるため、照明光学装置の筐体を個別に開発していた。そのため金型投資が膨大なり開発コストを圧迫していた。
このような課題を解決する目的として、以下に示すような投射型表示装置の設計方法が知られている。
この投射型表示装置の設計方法は、光源と、映像表示素子と、照明光学系と、投射レンズと、光学ユニット構造体を有する投射型画像表示装置において、光学ユニット構造体は光源から画像表示素子までの所定の距離を略等しく保ちながら同アスペクト比で表示サイズが異なる少なくとも2種類の画像像表示素子から選択される1種類を装着し、照明光学系は複数の光学素子のうち少なくとも1つの光学素子を、装着した画像表示素子に対応させて、画像表示素子上の照明光学系による照射領域が画像表示の表示サイズに略合致する所定の位置に装着する。
この設計方法は、光源から画像表示素子の距離を一定に保ち、異なる大きさで同じアスペクト比の画像表示素子を使用することで、照明光学系の筐体を共通化している。
これにより、共通な光学ユニット構造体を用いて異なる表示エリアサイズの映像素子にそれぞれ対応した照明光学系・投射光学系を構成できる。
特開平7−161601号公報
しかしながら、上述した投射型表示装置の設計方法によれば、たとえば3板式DMD(Digital Micro Mirror Device)の照明光学系の場合、画面アスペクト比が異なり、画面サイズの異なるDMDを使用すると色分離合成プリズムやTIRプリズムの光路長やサイズが異なるため、照明光学系筐体を共通化することができない。
本発明の目的は、画像表示素子の形状やプリズム内光路長が異なる場合においても、共通の筐体で照明光学系を収納することが可能な投射型表示装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の観点の投射型表示装置は、照明光を出射する光源と、画像表示素子と、前記光源による照明光を前記画像表示素子に照射する照明光学系と、前記画像表示素子により形成された画像を投射する投射光学系と、を有し、前記照明光学系は、互いの焦点位置に配置される第1フライアイレンズおよび第2のフライアイレンズと、第1のレンズ群と、前記第1のレンズ群と光路を折り曲げるミラーを挟んで配置される第2のレンズ群と、を有し、所定の第1の状態の照明光学系と、当該第1の状態の照明光学系と同じ焦点距離で異なるバックフォーカスを有し、かつ下記の条件式を満足する第2の状態の照明光学系が交換可能となるように共通の筐体内に収納可能である。
e1=−(φ−φ11−φ12)/(φ11×φ12) …(1)
e2=−(φ−φ21−φ22)/(φ21×φ22) …(2)
φ11=(1−fb1×φ)/e1 …(3)
φ21=(1−fb2×φ)/e2 …(4)
0.95< e1/e2 < 1.05 …(5)
1.1×(1−e1×φ)/φ< fb1 <f×0.9 …(6)
1.1×(1−e×φ)/φ< fb2 <f×0.9 …(7)
ここで、φは第1および第2のレンズ群(以下、「リレーレンズ系」という)全体の屈折力(焦点距離の逆数)、φ11は第1の状態の第1のレンズ群屈折力、φ12は第1の状態の第2のレンズ群屈折力、φ21は第2の状態の第1のレンズ群屈折力、φ22は第2の状態の第2のレンズ群屈折力、e1は第1の状態での第1のレンズ群と第2のレンズ群の近軸的な群間隔、e2は第2の状態での第1のレンズ群と第2のレンズ群の近軸的な群間隔、f:リレーレンズ系全体の焦点距離、fb1:第1の状態で、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカス、fb2は第2の状態で、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスをそれぞれ示している。
好適には、前記光源側から順に、照明光の光路に沿って、前記第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、第1のレンズ群、ミラー、および第2のレンズ群が配置されている。
好適には、前記第1および第2の状態において、前記第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、第1のレンズ群の入射面、ミラーが折り返し作用を受けていない同一光軸上において光源側から順に配置され、第1の状態におけるミラーから第2のレンズ群の光入射面までの距離d1と、第2の状態におけるミラーから第2のレンズ群の光入射面までの距離d2が略等しく設定されている
好適には、前記第2のレンズ群の照明光が出射する側にプリズムが配置される。
好適には、前記照明光学系を収納する筐体を備え、前記照明光学系が筐体の所定の長さ方向に配置され、前記第1の状態の照明光学系と前記第2の照明光学系とが交換可能である。
好適には、前記第1のレンズ群および第2のレンズ群はリレーレンズ系を形成し、前記第1および第2のフライアイレンズと前記リレーレンズ系の焦点距離の比率が前記第1の状態と前記第2の状態とで一定に保持されている。



本発明によれば、画像表示素子の形状やプリズム内光路長が異なる場合においても、共通の筐体で照明光学系を収納することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に関連付けて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る投射型表示装置の第1の状態の構成と第2の状態の構成を並列に記載した光学系の第1の実施形態を示す図であって、図1(A)が第1の状態の構成を、図1(B)が第2の状態の構成をそれぞれ示している。
なお、本実施形態において、距離、長さ、間隔等の単位はmmである。
本実施形態の投射型表示装置100は、基本的に、光源101、アパーチャ102、コリメータレンズ103、第1のフライアイレンズ104、第2のフライアイレンズ105、第1のリレーレンズ群(第1のレンズ群という場合もある)106、折り返しミラー107、第2のリレーレンズ群(第2のレンズ群という場合もある)108、TIRプリズム109、色分離合成プリズム110、および反射型画像表示素子111を有している。
そして、本実施形態の第1の状態における投射型表示装置100−1は、光源101−1、アパーチャ102−1、コリメータレンズ103−1、第1のフライアイレンズ104−1、第2のフライアイレンズ105−1、第1のリレーレンズ群(第1のレンズ群という場合もある)106−1、折り返しミラー107−1、第2のリレーレンズ群(第2のレンズ群という場合もある)108−1、TIRプリズム109−1、色分離合成プリズム110−1、および反射型画像表示素子111−1を有している。
同様に、本実施形態の第2の状態における投射型表示装置100−2は、光源101−2、アパーチャ102−2、コリメータレンズ103−2、第1のフライアイレンズ104−2、第2のフライアイレンズ105−2、第1のリレーレンズ群106−2、折り返しミラー107−2、第2のリレーレンズ群108−2、TIRプリズム109−2、色分離合成プリズム110−2、および反射型画像表示素子111−2を有している。
本実施形態の第1および第2の状態の投射型表示装置100−1,100−2において、第1のフライアイレンズ104(−1,−2)と第2のフライアレイレンズ105)−1、−2)は互いの焦点位置に配置される。
また、本実施形態の第1および第2の状態の投射型表示装置100−1,100−2において、光路を折り曲げるミラー107(−1,−2)を挟んで第1のリレーレンズ群106(−1,−2)と第2のリレーレンズ群108(−1,−2)が配置される。
そして、本実施形態の投射型表示装置は、画像表示素子形状やプリズム内の光路長が異なる場合においてもレンズの筐体を共通化することができるように、上述したように、第1のフライアイレンズと第2のフライアイレンズを互いの焦点位置に配置するとともに、同じ焦点距離、異なるバックフォーカスのリレーレンズ系を同じ配置にしている。
具体的には、光路長の異なるプリズムに対応するために、同じ焦点距離でバックフォーカスの異なる二つの第1および第2のリレーレンズ群を実現するときに、それぞれのレンズ群が下記の条件式を満たすように構成される。
(数1)
e1=−(φ−φ11−φ12)/(φ11×φ12) …(1)
e2=−(φ−φ21−φ22)/(φ21×φ22) …(2)
φ11=(1−fb1×φ)/e1 …(3)
φ21=(1−fb2×φ)/e2 …(4)
0.95< e1/e2 < 1.05 …(5)
1.1×(1−e1×φ)/φ< fb <f×0.9 …(6)
ここで、φはリレーレンズ系全体の屈折力(焦点距離の逆数)、φ11は第1の状態の第1のレンズ群屈折力、φ12は第1の状態の第2のレンズ群屈折力、φ21は第2の状態の第1のレンズ群屈折力、φ22は第2の状態の第2のレンズ群屈折力、e1は第1の状態での第1のレンズ群と第2のレンズ群の近軸的な群間隔、e2は第2の状態での第1のレンズ群と第2のレンズ群の近軸的な群間隔、fb1:第1の状態で、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカス、fb2は第2の状態で、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスをそれぞれ示している。
これにより、所定の第1の状態に対し、条件式を満足する第2の状態に変更することが可能である。
以上の条件を満足することにより、本実施形態の投射型表示装置においては、各光学素子の形状は変更されても共通の筐体で光学素子を配置できる光学系を提供している。
上記の条件式(1)〜(5)は、二つの異なるリレーレンズ系が同じ焦点距離を有し、かつ異なるバックフォーカスを有する場合に、第1のレンズ群と第の2レンズ群の近軸関係を示している。
式(1)〜(4) は一般的な近軸式であり、式(5) は第1の状態と第2の状態で第1のレンズ群と第2のレンズ群の間隔が大きく変化せず筐体が共通化できる条件を示している。
これにより、焦点距離を維持した状態でバックフォーカスだけを変更できるためプリズムの光路長の変更に対応することができる。
式(6)は第1のレンズ群と第2のレンズ群の屈折力が適切に配分され、リレーレンズ系として良好な結像性能を有するための条件である。
バックフォーカスが式(6)の下限を下回ると第2のレンズ群の屈折力が弱くなり、屈折力が第1群に片寄り収差補正上好ましくない。また、バックフォーカスが上限を超えると第1のレンズ群の屈折力が弱くなり、第2のレンズ群に屈折力が片寄り同様に好ましくない。
画像表示素子サイズが変更される場合に、フライアイレンズの配置を一定に保つためには、2枚のフライアイレンズは、同一形状、同一材料であり互いの略焦点位置に配置され、画像表示素子の変更に伴いセル形状だけが変更される、という条件を満足することが必要である。
照明光学系の照明領域は、第1のフライアイレンズのレンズセル開口形状が第2フライアイレンズとリレーレンズ系によって画像表示素子上に拡大投影されることで形成される。拡大の倍率は第2フライアイレンズの焦点距離とリレーレンズ系の焦点距離の比率で決まることから、フライアイレンズとリレーレンズ系の焦点距離を一定に保つことによって、拡大倍率を一定に保つことができる。倍率を一定に保つことによって、画像表示素子のサイズ変更に対しては、フライアイレンズセルの開口形状を変更することによって対応することが可能になる。
リレーレンズ系焦点距離を一定にすることで、互いの配置は画像表示素子の形状やリレーレンズ系のバックフォーカスとは無関係に、互いの配置を常に一定にすることができる。
以上のように、2枚のフライアイレンズを互いの焦点位置に配置し、リレーレンズ群のパワー配置が条件式(1)〜(6)を満たすようにすれば、共通の筐体で画像表示素子サイズやプリズム光路長の変更に対応することが可能になる。
以下に、図1の各部の具体的な構成および機能、並びに、条件式の具体的な値に基づく評価、考察について順を追って説明する。
なお、図1において、画像表示素子111(−1,−2)は、DMDなどの反射型画像表示素子であり画像表示領域がそれぞれ異なる。また、TIRプリズム109(−1,−2)と色分離合成プリズム110(−1,−2)は、それぞれ光路長が異なる。
光源101(−1,−2)は、たとえばハロゲンランプ、メタルハライドランプや回転楕円リフレクタを含んで構成され、白色光の照明光を出射する。
アパーチャ102(−1,−2)は、矩形開口を有し、光源101による照明光のうちの不要な光束を遮断する。図には示していないが、光源101の回転楕円体リフクレタからの収斂光がアパーチャ102に入射する。
コリメータレンズ103(−1,−2)は、アパーチャ102に入射した収斂光を平行光束に変換して第1のフライアイレンズ104に出射する。
なお、上記の回転楕円体リフクレタ、アパーチャ102、コリメータレンズ103からなる構成を、回転放物面リフレクタの光源によっても構成することができる。
第1のフライアイレンズ104(−1,−2)および第2のフライアイレンズ105(−1,−2)は、材質、厚さ、レンズセル面形状を同じにすることで同一の焦点距離を有し、互いの焦点位置に配置することで、第1の状態と第2の状態で同じ位置関係を保っている。
また、レンズセル開口形状を画像表示素子形状と略相似形状にすることで異なるサイズの画像表示素子に対応している。
第1のレンズ群106(−1,−2)と第2のレンズ群108(−1,−2)はリレーレンズ系を形成し、それぞれ第1のレンズ群106(−1,−2)と第2のレンズ群108(−1,−2)がミラー107(−1,−2)を挟んで配置されている。
リレーレンズ全体の焦点距離は、第1の状態と第2の状態で等しく、バックフォーカスはそれぞれのプリズムの光路長に合わせて異なっている。
図1中の破線は、各光学素子が第1の状態と第2の状態で同じ配置になっていることを示している。
図1に示すように、第1のフライアイレンズ104(−1,−2)と、第2のフライアイレンズ105(−1,−2)、リレーレンズ系の第1のレンズ群106(−1,−2) の入射面、ミラー107(−1,−2)が折り返し作用を受けていない同一光軸上においてコリメータレンズ103(−1,−2)側から順番に配置されている。
そして、第1の状態におけるミラー107−1から第2のリレーレンズ群108−1の光入射面までの間隔(距離)d1と、第2の状態におけるミラー108−2から第2のリレーレンズ群108−2の光入射面までの間隔(距離)d2を共通に(等しく;d1≒d2)することで筐体共通化を図っている。
また、同一集光角のランプを用いれば、アパ−チャ102、コリメータレンズ103についても図1に示すごとく配置を同一にすることができる。
以下に示す表1は、本第1の実施形態の近軸配置の上記式(1)〜(6)の条件式における各パラメータの具体的な値の一例を示している。この例は、条件式を満足する例である。
Figure 0004309332
表1に示すように、第1の状態(状態1)における各パラメータは次のように設定されている。
リレー系全体の屈折力φの逆数(1/φ)が“162.0”、第1のレンズ群106−1の屈折力の逆数(1/φ11)が“265.07”、第1のレンズ群106−1と第2のレンズ群108−1の近軸的な群間隔e1が“109.77”、第2のレンズ群108−1の屈折力の逆数(1/φ12)が“244.21”、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスfb1が“94.93”にそれぞれ設定されている。
同様に、第2の状態(状態2)における各パラメータは次のように設定されている。
リレー系全体の屈折力φの逆数(1/φ)が“162.0”、第1のレンズ群106−2の屈折力の逆数(1/φ21)が“482.1”、第1のレンズ群106−2と第2のレンズ群108−2の近軸的な群間隔e2が“105.29”、第2のレンズ群108−2の屈折力の逆数(1/φ22)が“190.71”、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスfb2が“126.62”にそれぞれ設定されている。
表1のように各パラメータが設定されている第1の実施形態の投射型表示装置100における“e1/e2”が“1.04”であり、条件式(5)で規定する範囲にあり、条件を満足している。
また、バックフォーカスfbの最大値Fbmaxが“145.8(162×0.9)”、第1の状態におけるバックフォーカスfbの最小値Fbmin1が“57.45”、第2の状態におけるバックフォーカスfbの最小値Fbmin2が“62.38”となり、条件式(6)で規定する範囲にあり、条件を満足している。
図2(A),(B)は、本第1の実施形態に係るリレーレンズ系の保持部材を示す構成図であり、円筒の断面を示している。図2(A)が第1の状態に対応し、図2(B)が第2の状態に対応している。
保持部材200は、所定の角度に折れ曲がった筒状に形成されており、ミラー107が取り付けされる屈曲部分201は、所定の角度で切断されている。
第1のリレーレンズ群106と第2リレーレンズ群108はそれぞれミラー107を挟んでフライアイレンズ側とTIRプリズム側から組み込む構造になっている。
具体的には、屈曲した保持部材200の一端側(フライアイレンズ側)の開口部202に第1のリレーレンズ群106が組み込まれ、他端側(TIRプリズム側)の開口部203に第2のリレーレンズ群108が組み込まれている。
このような構造をとることにより、本第1の実施形態に係る投射型表示装置100においては、第1のリレーレンズ群106の射出面頂点と第2のリレーレンズ群108の入射頂点間隔が共通になっており、これにより、共通の筐体でリレーレンズを組み込むことが可能になる。
曲率の差により筐体のレンズ保持面から面頂点までの高さにわずかなずれが生じるが、簡単なスペ−サによって補正することができ、またレンズ面高さを考慮してスペ−サの不要な設計を行うことも可能である。
図3(A) ,(B)は、本第1の実施形態における第1の状態および第2の状態のリレーレンズ系の光路図である。
図からわかるように、本第1の実施形態の投射型表示装置100においては、平行光が画像表示素子111−1,111−2上で結像している。
図4(A),(B)は、第1フライアイレンズが第2フライアイレンズの焦点位置に配置されることによる光束の状態を示す図である。
図4(A),(B)からわかるように、本第1の実施形態の投射型表示装置100は、第1フライアイレンズ104−1,104−2が第2フライアイレンズ105−1,105−2の焦点位置に配置されることにより、第1フライアイレンズ表面から射出した光束が平行になる。
図5(A),(B)は、図3(A),(B)および図4(A),(B)を統合した図であって、第1のフライアイレンズ表面が第2フライアイレンズとリレーレンズにより画像表示素子111−1,111−2上に結像される様子を、中心のレンズセルと周辺レンズセルについて示している。
図6は、第1の実施形態の第1の状態の光路における画像表示素子の照明状態を示す図である。
図7は、第1の実施形態の第2の状態の光路における画像表示素子の照明状態を示す図である。
図6および図7より、本第1の実施形態の投射型表示装置100においては、異なる大きさの画像表示素子を共通の筐体で正確に照明していることが分かる。
表2は第1の実施形態の第1の状態の光学データを示し、表3は同じく第2の状態の光学データを示している。
表2および表3に示すように、第1の実施形態の投射型表示装置100は、フライアイレンズの配置は同じであるが、レンズセルの大きさを変更することで、異なる大きさの画像表示素子に対応している。
Figure 0004309332
Figure 0004309332
<第2実施形態>
図8は、本発明に係る投射型表示装置の第1の状態の構成と第2の状態の構成を並列に記載した光学系の第2の実施形態を示す図であって、図8(A)が第1の状態の構成を、図8(B)が第2の状態の構成をそれぞれ示している。
本第2の実施形態の投射型表示装置100Aは、基本的な構成は第1の実施形態の投射型表示装置100と同様の構成を有する。
第2の実施形態の投射型表示装置100Aが第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態の構成とリレーレンズの焦点距離、レンズ群の間隔を、上記条件式(1)〜(6)を満たす範囲で、筐体の共通化が可能であることを示している。
以下に示す表4は、本第2の実施形態の近軸配置の上記式(1)〜(6)の条件式における各パラメータの具体的な値の一例を示している。この例は、条件式を満足する例である。
Figure 0004309332
表4に示すように、第1の状態(状態1)における各パラメータは次のように設定されている。
リレー系全体の屈折力φの逆数(1/φ)が“200.0”、第1のレンズ群106−1の屈折力の逆数(1/φ11)が“234.23”、第1のレンズ群106−1と第2のレンズ群108−1の近軸的な群間隔e1が“117.67”、第2のレンズ群108−1の屈折力の逆数(1/φ12)が“682.40”、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスfb1が“93.00”にそれぞれ設定されている。
同様に、第2の状態(状態2)における各パラメータは次のように設定されている。
リレー系全体の屈折力φの逆数(1/φ)が“200.0”、第1のレンズ群106−2の屈折力の逆数(1/φ21)が“342.47”、第1のレンズ群106−2と第2のレンズ群108−2の近軸的な群間隔e2が“120.58”、第2のレンズ群108−2の屈折力の逆数(1/φ22)が“311.37”、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスfb2が“126.6”にそれぞれ設定されている。
表4のように各パラメータが設定されている第2の実施形態の投射型表示装置100Aにおける“e1/e2”が“0.976”であり、条件式(5)で規定する範囲にあり、条件を満足している。
また、バックフォーカスfbの最大値Fbmaxが“180(200×0.9)”、第1の状態におけるバックフォーカスfbの最小値Fbmin1が“90.56”、第2の状態におけるバックフォーカスfbの最小値Fbmin2が“87.36”となり、条件式(6)で規定する範囲にあり、条件を満足している。
表5は第2の実施形態の第1の状態の光学データを示し、表6は同じく第2の状態の光学データを示している。
表5および表6に示すように、第2の実施形態の投射型表示装置100Aは、フライアイレンズの配置は同じであるが、レンズセルの大きさを変更することで、異なる大きさの画像表示素子に対応している。
Figure 0004309332
Figure 0004309332
図9は、第2の実施形態の第1の状態の光路における画像表示素子の照明状態を示す図である。
図10は、第2の実施形態の第2の状態の光路における画像表示素子の照明状態を示す図である。
図9および図10より、本第2の実施形態の投射型表示装置100Aにおいては、異なる大きさの画像表示素子の領域を均等に(共通の筐体で正確に)照明していることが分かる。
<第3実施形態>
図11は、本発明に係る投射型表示装置の第1の状態の構成と第2の状態の構成を並列に記載した光学系の第3の実施形態を示す図であって、図11(A)が第1の状態の構成を、図11(B)が第2の状態の構成をそれぞれ示している。
本第3の実施形態の投射型表示装置100Bは、基本的な構成は第1および第2の実施形態の投射型表示装置100,100Aと同様の構成を有する。
第3の実施形態の投射型表示装置100Bが第1および第2の実施形態と異なる点は、上記条件式(5)を満足しておらず、筐体を共通化することができないことを示し、第1および第2の実施形態に対する比較例として示している。
以下に示す表7は、本第3の実施形態の近軸配置の上記式(1)〜(6)の条件式における各パラメータの具体的な値の一例を示している。この例は、条件式を満足していない例である。
Figure 0004309332
表7に示すように、第1の状態(状態1)における各パラメータは次のように設定されている。
リレー系全体の屈折力φの逆数(1/φ)が“200.0”、第1のレンズ群106−1の屈折力の逆数(1/φ11)が“215.17”、第1のレンズ群106−1と第2のレンズ群108−1の近軸的な群間隔e1が“103.18”、第2のレンズ群108−1の屈折力の逆数(1/φ12)が“1469.93”、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスfb1が“93.00”にそれぞれ設定されている。
同様に、第2の状態(状態2)における各パラメータは次のように設定されている。
リレー系全体の屈折力φの逆数(1/φ)が“200.0”、第1のレンズ群106−2の屈折力の逆数(1/φ21)が“342.47”、第1のレンズ群106−2と第2のレンズ群108−2の近軸的な群間隔e2が“120.58”、第2のレンズ群108−2の屈折力の逆数(1/φ22)が“311.37”、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスfb2が“126.6”にそれぞれ設定されている。
表7のように各パラメータが設定されている第3の実施形態の投射型表示装置100Bにおける“e1/e2”が“0.856”であり、条件式(5)で規定する範囲の下限値0.95より小さい値であり、条件式(5)を満足していない。
また、バックフォーカスfbの最大値Fbmaxが“180(200×0.9)”、第1の状態におけるバックフォーカスfbの最小値Fbmin1が“106.5”、第2の状態におけるバックフォーカスfbの最小値Fbmin2が“87.36”となり、条件式(6)で規定する範囲を満足していない。
表8は第2の実施形態の第1の状態の光学データを示し、表9は同じく第2の状態の光学データを示している。
Figure 0004309332
Figure 0004309332
上述したように、本第3の実施形態の投射型表示装置100Bは、条件式(5)の下限値な超えた場合の例であり、第1のレンズ群106と第2のレンズ群108の間隔が10mm変化していることがわかる。この場合、筐体を共通化することができない。
<第4実施形態>
第4の実施形態としてレンズ頂点間隔を一定としてバックフォーカスを変化させてリレーレンズ系を設計した場合に、条件式(6)の値の変化について調べる。
図12(A),(B),(C)は、焦点距離200mmで配置を一定にしてバックフォーカスを変動させた場合の光路図である。図12(A),(B),(C)においては、ミラーによる折り曲げを省略し、プリズム光路を空気換算し図示している。
この場合、図12(A)に示すように、焦点距離に対してバックフォーカスを短くすると第2のレンズ群108の屈折力が弱くなり、屈折力が第1のレンズ群106に片寄る。絞りに近い第1のレンズ群106に屈折力が集中するため、像面湾曲が発生し、照明エリアの矩形境界線がディフォーカスし好ましくない。
逆に、図12(C)に示すように、バックフォーカスが焦点距離に近くなると、第2のレンズ群108に屈折力が集中する。この場合、絞りに近い位置にある第1のレンズ群106の屈折力が弱いために球面収差が発生し、照明エリア境界線が全体的にボケて幅が広くなり好ましくない。これはボケが広い場合は、境界線が鮮鋭な場合に比べて、有効な領域を確保するために照明エリアを広くとる必要があるからである。
以上の理由により条件式(6)を満足する必要がある。
図12(A),(B),(C)のパワー配置を表10に示す。合わせてバツクフォーカス条件式の値を示す。
表10において、aは図12(A)に対応し、bは図12(B)に対応し、cは図12(C)に対応している。
表10に示すように、a,cは条件式を満たしていない。
Figure 0004309332
表11に、図12(A)の構成の光学データを示す。同様に、表12に図12(B)の構成の光学データを示し、表13に図12(C)の構成の光学データを示す。
Figure 0004309332
Figure 0004309332
Figure 0004309332
図13(A)、(B)は図12(A)の構成に対応したリレーレンズ系の収差図であって、(A)が球面収差を、(B)が像面湾曲を示している。
図14(A)、(B)は図12(B)の構成に対応したリレーレンズ系の収差図であって、(A)が球面収差を、(B)が像面湾曲を示している。
図15(A)、(B)は図12(C)の構成に対応したリレーレンズ系の収差図であって、(A)が球面収差を、(B)が像面湾曲を示している。
図13〜図15の収差図は、第2のフライアイレンズ表面位置を開口絞りに設定し、無限遠光束に対する収差として評価している。これは第1のフライアイレンズ105が第2のフライアイレンズ106の光源側焦点位置に配置され、第1のフライアイレンズ表面の結像性能を評価することに相当する。
条件式(6)を満たしていない図12(A),(C)の構成における収差が多く発生していることを示している。
この観点からも条件式(6)を満足することが必要であることがわかる。
以上説明したように、本実施形態によれば、画像表示素子111(−1,−2)と、光源による照明光を画像表示素子に照射する照明光学系と、画像表示素子により形成された画像を投射する投射光学系と、を有し、照明光学系は、互いの焦点位置に配置される第1フライアイレンズ104(−1,−2)および第2のフライアイレンズ105(−1,−2)と、光路を折り曲げるミラー107(−1、−2)を挟んで配置される第1のレンズ群106(−1,−2)と第2のレンズ群108(−1、−2)と、を有し、第1および第2のレンズ群は、同じ焦点距離で異なるバックフォーカスを有し、(1)〜(6)の条件式を満足することから、画像表示素子サイズやプリズム光路長が変わっても共通の筐体にレンズを組み込むことができ、開発、製品コストを安価にすることが可能になる。
本発明に係る投射型表示装置の第1の状態の構成と第2の状態の構成を並列に記載した光学系の第1の実施形態を示す図である。 本第1の実施形態に係るリレーレンズ系の保持部材を示す構成図である。 本第1の実施形態における第1の状態および第2の状態のリレーレンズ系の光路図である。 第1フライアイレンズが第2フライアイレンズの焦点位置に配置されることによる光束の状態を示す図である。 図3および図4を統合した図である。 第1の実施形態の第1の状態の光路における画像表示素子の照明状態を示す図である。 第1の実施形態の第1の状態の光路における画像表示素子の照明状態を示す図である。 本発明に係る投射型表示装置の第1の状態の構成と第2の状態の構成を並列に記載した光学系の第2の実施形態を示す図である。 第2の実施形態の第1の状態の光路における画像表示素子の照明状態を示す図である。 第2の実施形態の第2の状態の光路における画像表示素子の照明状態を示す図である。 本発明に係る投射型表示装置の第1の状態の構成と第2の状態の構成を並列に記載した光学系の第3の実施形態を示す図である。 (A),(B),(C)は、焦点距離200mmで配置を一定にしてバックフォーカスを変動させた場合の光路図である。 図12(A)の構成に対応したリレーレンズ系の収差図である。 図12(B)の構成に対応したリレーレンズ系の収差図である。 図12(C)の構成に対応したリレーレンズ系の収差図である。
符号の説明
100,100A,100B…投射型表示装置、101…光源、102…アパーチャ、103…コリメータレンズ、104…第1のフライアイレンズ、105…第2のフライアイレンズ、106…第1のリレーレンズ群(第1のレンズ群)、107…折り返しミラー、108…第2のリレーレンズ群(第2のレンズ群)、109…TIRプリズム、110…色分離合成プリズム、111…反射型画像表示素子。

Claims (5)

  1. 照明光を出射する光源と、
    画像表示素子と、
    前記光源による照明光を前記画像表示素子に照射する照明光学系と、
    前記画像表示素子により形成された画像を投射する投射光学系と、を有し、
    前記照明光学系は、
    互いの焦点位置に配置される第1フライアイレンズおよび第2のフライアイレンズと、
    第1のレンズ群と、
    前記第1のレンズ群と光路を折り曲げるミラーを挟んで配置される第2のレンズ群と、を有し、
    所定の第1の状態の照明光学系と、当該第1の状態の照明光学系と同じ焦点距離で異なるバックフォーカスを有し、かつ下記の条件式を満足する第2の状態の照明光学系が交換可能となるように共通の筐体内に収納可能である投射型表示装置。
    e1=−(φ−φ11−φ12)/(φ11×φ12) …(1)
    e2=−(φ−φ21−φ22)/(φ21×φ22) …(2)
    φ11=(1−fb1×φ)/e1 …(3)
    φ21=(1−fb2×φ)/e2 …(4)
    0.95< e1/e2 < 1.05 …(5)
    1.1×(1−e1×φ)/φ< fb1 <f×0.9 …(6)
    1.1×(1−e×φ)/φ< fb2 <f×0.9 …(7)
    ここで、φは第1および第2のレンズ群(以下、「リレーレンズ系」という)全体の屈折力(焦点距離の逆数)、φ11は第1の状態の第1のレンズ群屈折力、φ12は第1の状態の第2のレンズ群屈折力、φ21は第2の状態の第1のレンズ群屈折力、φ22は第2の状態の第2のレンズ群屈折力、e1は第1の状態での第1のレンズ群と第2のレンズ群の近軸的な群間隔、e2は第2の状態での第1のレンズ群と第2のレンズ群の近軸的な群間隔、f:リレーレンズ系全体の焦点距離、fb1:第1の状態で、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカス、fb2は第2の状態で、無限遠光束に対するリレーレンズ系の近軸バックフォーカスをそれぞれ示している。
  2. 前記光源側から順に、照明光の光路に沿って、前記第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、第1のレンズ群、ミラー、および第2のレンズ群が配置されている
    請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 前記第1および第2の状態において、前記第1のフライアイレンズ、第2のフライアイレンズ、第1のレンズ群の入射面、ミラーが折り返し作用を受けていない同一光軸上において光源側から順に配置され、
    第1の状態におけるミラーから第2のレンズ群の光入射面までの距離d1と、第2の状態におけるミラーから第2のレンズ群の光入射面までの距離d2が略等しく設定されている
    請求項2に記載の投射型表示装置。
  4. 前記第2のレンズ群の照明光が出射する側にプリズムが配置される
    請求項1乃至3のいずれかに記載の投射型表示装置。
  5. 前記第1のレンズ群および第2のレンズ群はリレーレンズ系を形成し、
    前記第1および第2のフライアイレンズと前記リレーレンズ系の焦点距離の比率が前記第1の状態と前記第2の状態とで一定に保持されている
    請求項1乃至のいずれかに記載の投射型表示装置。
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