JP4317683B2 - 窒素酸化物浄化用化学反応器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する専門分野】
本発明は、化学反応器に関するものであり、更に詳しくは、被処理物質の化学反応を行うための固体電解質からなるイオン伝導相を含む化学反応器において、例えば、酸素を含む燃焼排ガスから窒素酸化物を効率的に浄化することが可能な化学反応器に関するものである。本発明は、酸素が吸着する化学反応部表面への導電経路を遮断することにより、化学反応部表面における吸着酸素のイオン化反応を抑止して、少ない消費電力で高効率に被処理物質を処理することを可能とする新しい構造の化学反応器を提供するものとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガソリンエンジンから発生する窒素酸化物を浄化する方法は、現在、三元系触媒による方法が主流となっている。しかし、燃費向上を可能とするリーンバーンエンジンやディーゼルエンジンにおいては、燃焼排ガス中に酸素が過剰に存在するため、三元系触媒表面への酸素の吸着による触媒活性の激減が問題となり、窒素酸化物を高効率で浄化することができない。
【0003】
一方、酸素イオン伝導性を有する固体電解質膜を用いて、そこへ電流を流すことにより、排ガス中の酸素を触媒表面に吸着させることなく除去することも行われている。この種の触媒反応器として提案されているものとして、例えば、電極に両面を挟まれた固体電解質に電圧を印加することにより、触媒表面の酸素を除去すると同時に窒素酸化物を酸素と窒素に分解するシステムが知られている。
【0004】
しかしながら、上記方法及びシステムでは、燃焼排ガス中に過剰の酸素が存在する場合、共存している酸素がイオン化し、固体電解質中を流れるため、窒素酸化物を分解するには、多量の電流を流す必要があり、それにより、消費電力が著しく増大するという問題があり、当技術分野においてはそのような問題を解決することができる新しい方法を開発することが強く要請されていた。
【0005】
このような状況の中で、本発明者らは、既に、被処理物質の化学反応を行うための固体電解質からなるイオン伝導相を含む化学反応器において、被処理ガスの流れに対し、化学反応部の上流部に触媒反応部を配置し、被処理物質の化学反応を行う際に妨害ガスとなる過剰な酸素を触媒反応を利用して低減させることにより、少ない消費電力で高効率に被処理物質を処理できることを見出している(特願2001−223687)。しかし、その際に、この方法では、過剰な酸素の低減に炭化水素などの還元剤が必要とされる点が、省エネルギー化を進める上で問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、これらの諸問題を抜本的に解決することを目標として鋭意研究を重ねた結果、化学反応部において、最上層表面が酸素吸着の相当部分を占め、この吸着酸素のイオン化と除去に多量の電流が消費されること、この表面酸素の除去に電流が消費されないようにするには、電子伝導性の電極下部から、酸素が吸着した化学反応部表面への導電経路を遮断することが有効であること、を見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明の課題は、上記問題点を解決することにあり、本発明は、被処理物質の化学反応を行うための固体電解質からなるイオン伝導相を含む化学反応器において、燃焼排ガス中に過剰の酸素が存在する場合に、イオン化して固体電解質中を流れる酸素量を減少させることにより、窒素酸化物の分解に必要な電流量を減らし、少ない消費電力で高効率に窒素酸化物を浄化することができる新しい構造の化学反応器を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)被処理物質中に含まれる元素へ電子を供給してイオンを生成させる還元相と、前記還元相からの前記イオンを伝導することにより、前記被処理物質の化学反応を行うための固体電解質からなるイオン伝導相と、このイオン伝導相を伝導した前記イオンから電子を放出させる酸化相を含む化学反応器において、
酸素分子を表面吸着した際に酸素イオンを生成するために必要な電子の供給を防ぐために、前記化学反応を進行させる化学反応部の上流層に、化学反応部表面における吸着酸素のイオン化反応を抑止するイオン化反応抑止層を形成した構造を有し、該イオン化反応抑止層が、イオン伝導性物質、電子伝導の抑止効果を有する混合導電性物質又は絶縁性物質から構成され、イオン化電流の導電経路を抑止、遮断する作用を有することを特徴とする化学反応器。
(2)前記被処理物質の化学反応を行うための化学反応器において、前記イオン化反応抑止層として、前記被処理物質の前記化学反応を進行させる化学反応部の表面に、化学反応部表面における吸着酸素のイオン化反応を抑止する表面被覆層を形成した構造を有することを特徴とする前記(1)に記載の化学反応器。
)前記被処理物質が、窒素酸化物であり、前記還元相において、窒素酸化物を還元して酸素イオンを生成させ、前記イオン伝導相において前記酸素イオンを伝導するようにしたことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の化学反応器。
)前記イオン化反応抑止層又は表面被覆層が、酸素ガス分子が化学反応部表面に吸着した際に、化学反応部に外部から供給される電流が、酸素分子の吸着点に到達する導電経路を抑止、断し、それにより、吸着酸素のイオン化に要する電流低減さることを特徴とする前記(1)から(3)のいずれかに記載の化学反応器。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、被処理物質の化学反応を行うための固体電解質からなるイオン伝導相を含む化学反応器において、前記化学反応を進行させる化学反応部の上流層に、化学反応部表面における吸着酸素のイオン化反応を抑止するイオン化反応抑止層を形成したことを特徴とする化学反応器に係るものである。本発明において、被処理物質の化学反応を行うための化学反応器は、好適には、前記被処理物質の前記化学反応を進行させる化学反応部と、吸着酸素のイオン化反応を抑止する表面被覆層とからなる。
【0010】
被処理物質の化学反応を行う化学反応部は、好適には、例えば、被処理物質中に含まれる元素へ電子を供給してイオンを生成させる還元相と、還元相からのイオンを伝導するイオン伝導相と、このイオン伝導相を伝導したイオンから電子を放出させる酸化相とを備えている。
【0011】
本発明において、被処理物質は、好適には、例えば、燃焼排ガス中の窒素酸化物であり、上記化学反応部の還元相において、窒素酸化物を還元して酸素イオンを生成させ、イオン伝導相において酸素イオンを伝導させ、酸化相において前記イオンから電子を放出させる。しかし、本発明における被処理物質は、窒素酸化物に制限されるものではなく、本発明は、適宜の被処理物に適用することが可能である。本発明の化学反応器によって実施できる反応方法としては、上記窒素酸化物を処理する方法の他に、例えば、二酸化炭素を還元して一酸化炭素を生成する方法、メタンから水素と一酸化炭素との混合ガスを生成する方法、あるいは水から水素を生成する方法等が例示されるが、これらに制限されるものではない。
【0012】
本発明の化学反応器の形態としては、例えば、管状、平板状、ハニカム状等が例示されるが、特に、管状、ハニカム状のように、一対の開口を有する貫通孔を一つ又は複数有しており、各貫通孔中に化学反応部が位置している構造を有するものが好ましい。しかし、本発明の化学反応器の形態は、これらに限らず、その使用目的に応じて適宜の形態に設計することができる。
【0013】
上記化学反応部の還元相は、好適には、例えば、多孔質であり、反応の対象とする被処理物質を選択的に吸着するものが好ましい。この還元相では、被処理物質中に含まれる元素へ電子を供給し、イオンを生成させ、生成したイオンをイオン伝導相へ伝達するために、当該還元相は、導電性物質からなることが好ましく、また、電子及びイオンの伝達を促進するために、電子伝導性とイオン伝導性の両特性を有する混合伝導性物質からなること、又は、電子伝導性物質とイオン伝導性物質の混合物からなることがより好ましい。この還元相は、これらの物質を少なくとも二相以上積層した構造であることが好ましい。
【0014】
上記還元相として用いられる導電性物質及びイオン伝導性物質は、特に制限されるものではないが、導電性物質としては、例えば、白金、パラジウム等の貴金属や、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、ランタンマンガナイト、ランタンコバルタイト、ランタンクロマイト等の金属酸化物などが用いられる。被処理物質を選択的に吸着するバリウム含有酸化物やセオライト等も還元相として用いられる。前記物質の少なくとも1種類以上を、少なくとも1種類以上のイオン伝導性物質との混合質として用いることも好ましい。また、イオン伝導性物質としては、例えば、イットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアや酸化ガドリニウム又は酸化サマリウムで安定化したセリア、ランタンガレイト等が用いられる。還元相は、前記物質を少なくとも二相以上積層した構造からなることが好ましく、好適には、例えば、白金等の貴金属からなる導電性物質相と酸化ニッケルとイットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアの混合物相の二相を積層した構造からなる。
【0015】
上記化学反応部のイオン伝導相は、イオン伝導性を有する固体電解質からなり、好ましくは、酸素イオン導電性を有する固体電解質からなる。酸素イオン伝導性を有する固体電解質としては、イットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアや酸化ガドリニウム又は酸化サマリウムで安定化したセリア、ランタンガレイトが挙げられるが、特に制限されるものではない。このイオン伝導相としては、好ましくは、高い導電性と強度を有し、長期安定性に優れたイットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアが用いられる。
【0016】
上記化学反応部の酸化相は、イオン伝導相からのイオンから電子を放出させるために、導電性物質を含有するが、電子及びイオンの伝達を促進するために、電子伝導性とイオン伝導性の両特性を有する混合伝導性物質からなること、又は、電子伝導性物質とイオン伝導性物質の混合物からなることが好ましい。酸化相として用いられる導電性物質及びイオン伝導性物質は、特に制限されるものではないが、導電性物質としては、例えば、白金、パラジウム等の貴金属や、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、ランタンマンガナイト、ランタンコバルタイト、ランタンクロマイト等の金属酸化物などが用いられる。また、イオン伝導性物質としては、好適には、イットリア又は酸化スカンジウムで安定化したジルコニアや酸化ガドリニウム又は酸化サマリウムで安定化したセリア、ランタンガレイトが用いられる。
【0017】
次に、上記化学反応器におけるイオン化反応抑止層又は表面被覆層は、酸素分子を表面吸着した際に、酸素イオンを生成するために必要な電子の供給を防ぐために、化学反応部、特に、その還元相による供給電子が表面に到達することを抑止する材料及び構造を有する。このイオン化反応抑止層又は表面被覆層は、イオン伝導体、混合導電体又は絶縁体であることが望ましく、混合導電体の場合は、電子伝導性が大きいと電子伝導の抑止効果が低下するため、電子伝導性の割合が極力小さいものであることが望ましい。また、このイオン化反応抑止層又は表面被覆層は、高温での酸化還元雰囲気に対する安定性と、被処理物質を化学反応部に適度に供給することが可能な密度(連続開気孔が生成可能である、理論密度比で約95%以下であり、かつ開気孔孔壁において、酸素が吸着イオン化することによる消費電流の増大が、セルの作動効率に問題とならないレベルの上限である、理論密度比約80%以上であることが望ましい。)の両方が求められるため、その材料として、好適には、例えば、イットリア安定化ジルコニアが用いられる。
【0018】
上記イオン化反応抑止層又は表面被覆層の材料としては、その他、スカンジウム安定化ジルコニアやランタンガレイトも好ましく用いられ、また、雰囲気安定性は劣るものの、セリア系イオン伝導体も同様に用いることが可能である。しかし、これらに制限されるものではない。また、絶縁体として、アルミナ等を用いることも可能であるが、隣接層との間で熱膨張特性に大きな差があると層間剥離などの構造欠陥を生じる。上記のイオン化反応抑止層又は表面被覆層としての条件を満たすものであれば、イオン伝導体、混合導電体、絶縁体の各々の化合物及びこれらの相互のコンポジットを用いることも有効である。これらの層は、スクリーン印刷及び熱処理などの適宜の手段で形成することが可能であり、その手段は、特に制限されない。
【0019】
また、イオン化反応抑止層又は表面被覆層は、必ずしも最上層表面に位置させることに限定されるものではなく、イオン化電流の導電経路の抑止、遮断が可能であれば、例えば、中間層として、又は混合層等として適宜の位置に配置することができる。しかし、このような配置の場合、これらの層より上部において、又は上部から連続する領域においては、酸素分子が吸着した際の酸素イオンの生成による電流消費が生じてしまうことが避けられないことがあり得るので、より効率的には表面被覆層とすることが望ましい。そして、この場合、表面被覆層の上部に、更に、酸素等のガス分子の吸着層、炭化水素による酸素分圧低減層、電気化学セルの保護層等を加えることは、本発明により期待される性能を何ら妨げるものではない限り、適宜、採用し得るものである。
【0020】
【作用】
本発明は、被処理物質の化学反応を行うための固体電解質からなるイオン伝導相を含む化学反応器において、前記化学反応を進行させる化学反応部の上流層に、化学反応部表面における吸着酸素のイオン化反応を抑止するイオン化反応抑止層を形成したことを特徴とする化学反応器、に係るものである。本発明では、被処理物質中に含まれる酸素ガス分子が化学反応部表面に吸着した際に、化学反応部に外部から供給される電流が、酸素分子の吸着点に到達する導電経路を遮断するための材料及び構造を有するイオン化反応抑止層を化学反応部の上流層に形成したので、これらの構成により、吸着酸素のイオン化反応を抑止することが可能となり、それにより、吸着酸素のイオン化に要する電流を低減させ、少ない消費電力で高効率に窒素酸化物等の被処理物質を処理することが可能となる。
【0021】
【実施例】
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
(1)化学反応器の構成
図1は、本発明の一実施態様に係る化学反応器1の構成図である。表面被覆層2は、ガスの流れに対し、化学反応部3より上流部に位置する。すなわち、被処理ガスは、表面被覆層2を通過した後に化学反応部3を通過する。
【0022】
(2)化学反応器の作製
以下、被処理物質として、窒素酸化物を対象とした場合の実施例を示す。
イオン伝導性を有する固体電解質として、イットリアで安定化したジルコニアを用い、その形状は、直径20mm、厚さ0.3mmの円板状とした。化学反応部を構成する還元相は、酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物からなる膜と、白金及びイットリア安定化ジルコニアからなる膜の二層構造とした。白金及びイットリア安定化ジルコニアからなる膜は、固体電解質の片面に面積約1.1cm2 となるようにスクリーン印刷した後、1200℃で熱処理することにより形成した。
【0023】
酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合膜は、白金膜上に白金膜と同一面積となるようにスクリーン印刷した後、1450℃で熱処理することにより形成した。酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合比は、モル比で3:7とした。還元相を形成した固体電解質の他方の面に面積約1.1cm2 となるように白金膜をスクリーン印刷した後、1200℃で熱処理することにより形成し、酸化相とした。表面被覆層は、イットリア安定化ジルコニアを用いて、スクリーン印刷及び1400℃の焼成により、上記還元相の表面に形成した。
【0024】
(3)窒素酸化物の処理方法
このようにして作製した本発明の化学反応器による窒素酸化物の処理方法を、次に示す。被処理ガス中に化学反応器を配置し、還元相と酸化相に白金線をリード線として固定し、直流電源に接続、直流電圧を印加して電流を流した。評価は、反応温度500℃から600℃の範囲で行った。被処理ガスとして、一酸化窒素1000ppm、酸素3%、ヘリウムバランスのモデル燃焼排ガスを流量50ml/minで流した。化学反応器に流入前後における被処理ガス中の窒素酸化物濃度を化学発光式NOx計で測定し、窒素及び酸素濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。窒素酸化物の減少量から、窒素酸化物の浄化率を求め、浄化率が50%となるときの電流密度及び消費電力を測定した。
【0025】
(4)結果
化学反応器を反応温度600℃に加熱し、化学反応部に通電を行った。この時、電流量の増加と共に窒素酸化物の浄化率は向上し、電流密度55mA/cm2、消費電力80mWの時に窒素酸化物は約50%に減少した。
【0026】
実施例2
表面被覆層を構成するイオン伝導体として、ガドリニウム10%ドープセリアを用いた以外は、実施例1と同様にして化学反応器を作製した。この化学反応器を反応温度500℃に加熱し、化学反応部に通電を行った。この時、電流量の増加と共に窒素酸化物の浄化率は向上し、電流密度52mA/cm2 、消費電力67mWの時に窒素酸化物は約50%に減少した。
【0027】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、窒素酸化物浄化用化学反応器に係るものであり、本発明によれば、1)被処理物質の化学反応を行うための固体電解質からなるイオン伝導相を含む化学反応器において、酸素が吸着する化学反応部表面への導電経路を遮断することができる、2)化学反応部に外部から供給される電流が、酸素分子の吸着点に到達する導電経路を遮断し、化学反応部表面における吸着酸素イオン化反応を抑止することができる、3)それにより、吸着酸素イオン化に要する電流を低減させ、少ない消費電力で、高効率に窒素酸化物等の被処理物質を処理することができる、4)化学反応器における消費電力を顕著に低減することができる、5)被処理物質の化学反応を妨害する酸素が過剰に存在する場合においても、省エネルギーで、高効率に被処理物質を処理できる化学反応器を提供することができる、という格別の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る化学反応器の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 化学反応器
2 表面被覆層
3 化学反応部

Claims (4)

  1. 被処理物質中に含まれる元素へ電子を供給してイオンを生成させる還元相と、前記還元相からの前記イオンを伝導することにより、前記被処理物質の化学反応を行うための固体電解質からなるイオン伝導相と、このイオン伝導相を伝導した前記イオンから電子を放出させる酸化相を含む化学反応器において、
    酸素分子を表面吸着した際に酸素イオンを生成するために必要な電子の供給を防ぐために、前記化学反応を進行させる化学反応部の上流層に、化学反応部表面における吸着酸素のイオン化反応を抑止するイオン化反応抑止層を形成した構造を有し、該イオン化反応抑止層が、イオン伝導性物質、電子伝導の抑止効果を有する混合導電性物質又は絶縁性物質から構成され、イオン化電流の導電経路を抑止、遮断する作用を有することを特徴とする化学反応器。
  2. 前記被処理物質の化学反応を行うための化学反応器において、前記イオン化反応抑止層として、前記被処理物質の前記化学反応を進行させる化学反応部の表面に、化学反応部表面における吸着酸素のイオン化反応を抑止する表面被覆層を形成した構造を有することを特徴とする請求項1に記載の化学反応器。
  3. 前記被処理物質が、窒素酸化物であり、前記還元相において、窒素酸化物を還元して酸素イオンを生成させ、前記イオン伝導相において前記酸素イオンを伝導するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の化学反応器。
  4. 前記イオン化反応抑止層又は表面被覆層が、酸素ガス分子が化学反応部表面に吸着した際に、化学反応部に外部から供給される電流が、酸素分子の吸着点に到達する導電経路を抑止、断し、それにより、吸着酸素のイオン化に要する電流低減さることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の化学反応器。
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