JP4352170B2 - 排気ガスターボチャージャ - Google Patents
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Description
【0001】
この発明は、タービン車および圧縮車が取付られかつラジアルベアリングおよび少なくとも1つのアキシャルベアリングによって案内されるシャフトを有している排気ガスターボチャージャに関する。
【背景技術】
【0002】
排気ガスターボチャージャは、効率を改善し、そして、内燃機関の出力を増加させることに役立つものである。それは、一端にタービン車を、他端に圧縮車を装備したシャフトを備えている。タービン車は、内燃機関の排気ガス流れによる衝撃を受け、その排気ガスのエネルギーは圧縮車の回転運動に変換するのに充分である。シャフトは圧縮車を駆動し、これは、内燃機関の吸気ダクトに新鮮な空気を引き込んで陽圧をもった流れを生じさせ、これにより、容積効率の改善がなされる。
【0003】
過酷な要求が排気ガスターボチャージャシャフトのためのベアリングシステムに要求される。一方では、シャフトの回転速度は、300,000rpmに達する。他方では、排気ガスターボチャージャおよびそのベアリングは、高温に曝される。さらなる問題は、タービン車を叩く排気ガス流れが強い軸方向力を生じさせるが、これは、アキシャルベアリングよって吸収されなければならないものである。高回転速度により、排気ガスターボチャージャの回転部分は、非常に精密にバランスがとられなければならず、それにより、できるだけ少ない振動を生み出すことになる。この全てに関して、付加的に注意を払わなければなせらないことは、排気ガスターボチャージの作動する非常に広い温度範囲において、材料膨張の結果として、ベアリングの歪みをもたらさないことである。
【0004】
今までシャフトに用いられたベアリングは、今までのところ、平軸受または回転軸受であった。上記したストレスの観点から、それらは、潤滑に加えて、相当の疲労を受けることになり、排気ガスターボチャージャの欠陥の概ね80%の責任があった。
【特許文献1】
U.S.Pat.No.3、976、339
【特許文献2】
U.S.Pat.No.5、315、197
【特許文献3】
U.S.Pat.No.5、514、924
【特許文献4】
U.S.Pat.No.4、620、752
【特許文献5】
WO 92/15795
【特許文献6】
U.S.Pat.No.5、729、065
【特許文献7】
WO 00/64030
【特許文献8】
WO 00/64031
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の目的は、できるだけ疲労を少なくし、不調の原因とならず、振動の傾向を無くすことのできる排気ガスターボチャージャのベアリングシステムを形成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明によれば、この目的は、ラジアルベアリングが、軸方向磁気流れを発生する永久磁石を有する受動磁気ベアリングとして具体化され、アキシャルベアリング、電磁石、軸方向センサおよび電磁石に影響を与える電流を制御するためのコントローラを有する能動磁気ベアリングとして具体化されることによって達成される。であるから、この発明の基本的考えは、排気ガスターボチャージャシャフトを全体的に磁気方式に支持することであり、それは、シャフトが浮動的に磁気ベアリングによって保持されかつ静止部分での機械的接触を無くすことであり、それで、機械摩擦をもまた無くすことである。排気ガスターボチャージャシャフトのための磁気ベアリングシステムは、回転速度の上限を設けない。さらに、そのことは、機械摩擦を無くすことによる効率によって特徴付けられる。磁気ベアリングシステムは、メインテナンスフリーでもあり、潤滑を必要としない。
【0007】
磁気ベアリングは、他の技術分野において多くの具体例が提案されている。例えば、真空ポンプ、血液ポンプ、ジャイロスコープまたは回転ロータである。例えば、読者は、この内容を開示した多くの刊行物からつぎの文献に言及される(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8参照。)。そのようなベアリングシステムは、幾分か前から既知であり、排気ガスターボチャージャもまた何十年も使用されているが、厳しい要求のために、排気ガスターボチャージャのシャフトが全体的に磁気方式に支持することは考えられなかったようである。
【0008】
現段階において、このことは、少なくとも2つの受動磁気ベアリングが1つの能動磁気ベアリングと結合されることによりなされる。2以上の受動磁気ベアリングおよび1以上の能動磁気ベアリングが存在することも可能であり、受動および能動磁気ベアリングは、ユニットとして形成される。受動磁気ベアリングは、静止部分および有用的には回転部分に永久磁石を有しており、その磁石は、回転部分および静止部分間の隙間において、シャフトの半径方向の移動に抵抗するような軸方向に引き合う磁石流れを生じさせるように配置されている。永久磁石の強さ、数および配列により、強い外力が作用させられたときに、シャフトが浮動の状態に保持されるのに充分に強い磁気流れを生じさせる。既知の排気ガスターボチャージャのような、シャフトのバランスはもはや不必要であるか、最小限度だけでよく、潤滑は不要である。これに関連して、バランス工程が排気ガスターボチャージャの製造コストの15%掛かることが考慮される。
【0009】
シャフトの軸方向の不安定性は、電磁的アキシャルベアリングによって保証され、これは、シャフトの軸方向の移動を検出するためのセンサを備えたコントローラを有する制御回路の一部である。能動電磁アキシャルベアリングはそれ自体は既知である(特許文献2、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照。)。コントローラは、磁極および強さの観点において、コイルに作用する電流を調整し、コイルは、シャフトに軸方向に作用しかつ軸方向におけるシャフトの変位に抵抗する磁界を発生させ、それで、シャフトは定位置に戻される。これは、シャフトが実質的に軸方向に移動しないように素早く行われる。
【0010】
これに関連して、この種の能動磁気ベアリングにより、排気ガスターボチャージャに生じる大きい軸方向力でさえ吸収しうることが見出された。付加的永久磁石を用いて、アキシャルベアリングに軸方向にあらかじめ負荷を掛けておく可能性もあり、作動中にシャフトに作用する平均的軸方向力が磁石によって吸収され、その平均値より大きいか、小さい軸方向力を補償するために電磁石に電流が通電される。それでもって、軸方向に安定させるための電流は、低く保たれうる。
【0011】
この発明の具体例において、2つのラジアルベアリングが提供され、その間に少なくとも1つのアキシャルベアリングが配置される。ターボチャージャ内のラジアルベアリングは、シャフトに作用する如何なる傾斜運動のための大きいレバーアームを生じさせるように最大限隔てられるべきである。
【0012】
とくに上記した具体例において、アキシャルベアリングが、磁性材料製半径方向突出状ベアリングリングと、少なくとも1つの弱磁性材料製ヨークとを有しており、ヨークは、磁力間隙を形成するベアリングリングの両側でベアリングリングを取り囲むアキシャルベアリングステータを形成し、軸方向に反対向きに磁化された少なくとも一対の永久磁石が、ヨーク内で互いに軸方向に隣合うように配置され、電磁コイルもまた電磁石として半径方向に隣接するように配置され、コイルおよび磁性間隙内の磁気流れが、ベアリングリングをヨーク内で所定位置に保持するようにコントローラによって制御しうることが提案される。
【0013】
この特別の具体例の基本的考えは、アキシャルベアリングが、ヨーク、コイルおよび軸方向に互いに隣り合うように配置されかつ反対方向に磁化された2つの永久磁石の組合せを備えており、コイルおよび永久磁石が半径方向に互いに隣り合わせになっていることである。こうして4つの磁気流れがヨークの中で形成され、そのうち、2つは軸方向に、他の2つは半径方向に互いに隣り合っている。2つの部分的磁気流れは、シャフトに連結されたベアリングリングを貫通して、磁性間隙内において軸方向に反対向きの磁界を発生する。他の2つの部分的磁気流れは、外側からヨークに貫通させられる。ベアリングリング上における磁性間隙内の磁界は、一方の磁性間隙では強められ、もう一方の磁性間隙では弱められるようにコイルに通電される電流によって非対称的に影響を受け得うる。こうして、軸方向力がベアリングリングに、そしてシャフトに作用させられる。この力は、この軸方向の移動をコントローラのセンサが検出し、ベアリングリング、そして、シャフトがヨーク内で軸方向中心に位置させられるようにコイルに供給される電流が制御されることにより、シャフトの如何なる軸方向のずれをも解消される。
【0014】
上記した文献に示されているように、電磁コイルおよび永久磁石の組合せによってつくられた能動アキシャルベアリングは既知であるが、それにもかかわらず、ここでクレームされている具体例は、単純な物理的構成(1つのコイルだけが必要)および軸方向における大きい力の伝達によってそれらから相違している。何故ならば、2つの磁性間隙のみが存在しかつコイルの力/電流特性が磁気的に不十分な伝導性の永久磁石の配置によって否定的に影響を受けないからである。であるから、この発明によるアキシャルベアリングは、とくに、シャフトに作用する大きい軸方向力を吸収し、同時、シャフトを定位置に保持することに最適である。これに関連して、多数の永久磁石および/またはコイルが半径方向に隣り合うように提供されることが理解されよう。
【0015】
ベアリングリングの円周上に分配された上記の種類の幾つかのアキシャルベアリングが配列される可能性がある。しかしながら、アキシャルベアリングがヨークを有する環状ベアリングとして具体化されベアリングリングを取囲む環状ヨークとして構成されることは、設計の観点からよりシンプルである。有利には、永久磁石が軸方向に磁化された環状磁石として具体化され、コイルが環状コイルとして具体化される。
【0016】
できるだけロスの少ない磁気流れを発生させるためには、永久磁石は、ヨークに対しても、相互間においても間隙を無く接触すべきである。同様の理由により、コイルは、ヨークに対しても、永久磁石に対しても、間隙を無く接触すべきである。したがって、磁気間隙は、ベアリングリングおよびヨーク間にのみ存在する。
【0017】
この発明によるさらなる特徴によれば、半径方向ウェッブの円周上側面に永久磁石が半径方向に隣接し、その半径方向外側にコイルが置かれることが提供される。このことは、とくに好ましい磁気流れをもたらすことになる。
【0018】
ラジアルベアリングは、シャフト上に置かれたベアリングリングと、その少なくとも一方の側でリングと軸方向に向き合うように位置させられたラジアルベアリングステータとを具備し、ベアリングリングおよびラジアルベアリングステータの双方に永久磁石が提供されるであろう。幾つかの永久磁石は、互いに半径方向に隣り合うように配置されるべきである。好ましくは、互いに接触しかつ交互に反対向きに磁化される。すなわち、ラジアルベアリングステータおよびベアリングリング上の隣り合う2つずつの永久磁石は、反対向きに磁化される。それでもって、とくに大きい磁力が発生させられる。
【0019】
円周上に分配された永久磁石をもった幾つかの部分的ステータをラジアルステータが具備することは、基本的に可能である。しかしながら、ラジアルベアリングステータが環状ステータとして具体化され、永久磁石が環状磁石として具体化されることは、設計上、よりシンプルとなる。
【0020】
基本的に、ラジアルベアリングステータは各ベアリングリングと一方の側だけで共同することで充分である。ラジアルベアリングステータは、つぎのように配置されかつ具体化されうる。通常の場合、軸方向の力は、互いに打ち消し合わないで、作動中にシャフトに作用する平均的軸方向力と反対方向に、一方向に連続的に発生させられる。また、このことは、永久磁石をもったラジアルベアリングステータによって両側からベアリングリングを取囲む具体例によって達成されうる。それでもって、シャフトの半径方向の変位を打ち消す、とくに力強い磁気流れが達成されうる。これに関連して、ラジアルベアリングは、異なる方式にも構成されうることが理解されよう。すなわち、一方のラジアルベアリングのベアリングリングが一方の側にだけラジアルベアリングステータを有しており、他方のラジアルベアリングのベアリングリングが両方側にラジアルベアリングステータを有している。また、1つのラジアルベアリングにおいて、対応する数のラジアルベアリングステータを有する多数のベアリングリングが提供されることも理解されよう。このケースは、多数のラジアルベアリングの配列を単に言及するだけである。
【0021】
1つのラジアルベアリングに2つのラジアルベアリングステータが提供されるならば、それらは、断面U字状ヨーク内で組み合わされることが好ましい。
【0022】
磁気ベアリングは、殆ど減衰しない性質を持っている。したがってこの発明は、少なくとも1つのラジアルベアリングステータ、好ましくは、全てのラジアルベアリングステータがスプリングおよび減衰要素によって半径方向に移動しうるように排気ガスターボチャージャのハウジング搭載部分に支持されることを提供する。これは、例えば、軸方向にのびたねじりスプリングよってなされる。ラジアルベアリングステータは、円周上に分配された幾つかのねじりスプリングによってハウジング搭載部分に連結されうる。ねじりスプリングは、ケージの一部であり、これは、ケージリングを介してねじりスプリングの端部を連結し、かつ、一端でラジアルベアリングステータに連結され、他端でハウジング搭載部に連結される。スペースの節約のために、ケージは、ラジアルベアリングステータを取囲むべきである。
【0023】
スプリング要素に支持されたラジアルベアリングステータは、スプリング要素の半径方向の変位を減衰させる少なくとも1つの減衰要素によってハウジング搭載部に締め付けられることが付加的に有利である。各減衰要素は、シャフトに関して環状および同心状のもので、圧縮またはせん断方向に負荷されうる。特別の構成として、減衰要素は、磁性または磁性可能の粒子を含む液膜として具体化される。液膜は、能動磁気ベアリングの一部でありうる永久磁石の一方の側に機械的に押圧される。であるから、液膜は、磁気的にわなが掛けられる。液膜の粘度は、各減衰の要求に応じて順応しうる。
【0024】
この発明の実施の形態を図面を参照しながらつぎに説明する。
【0025】
図1に示す排気ガスターボチャージャ1は、シャフト2を備えており、その左端には圧縮車3が、その右端にはタービン車4がそれぞれ取付られている。圧縮車3は、それ自体は既知であるラジアル圧縮機として具体化されている。
【0026】
2つのラジアルベアリング5、6は、圧縮車3およびタービン車4間に位置させられている。ラジアルベアリング5、6は、圧縮車3およびタービン車4にそれぞ近接させられている。これらの間には溝7、8がそれぞれ形成されており、これらは、約±0.15mmの特定の隙間をもつシールリングを受け入れるために提供される。アキシャルベアリング9は、ラジアルベアリング5、6間に位置させられている。
【0027】
図1の上部からあきらかなように、シャフト2は、これの肩10に対して軸方向に押付けられた全部で6つのリングによって取り囲まれている。溝7をもつ第1シャフトスリーブ11には、ベアリングワッシャ12、第2シャフトスリーブ13、ベアリングワッシャ14、第3シャフトスリーブ15およびさらなるベアリングワッシャ16が続いている。
【0028】
ベアリングワッシャ12、16は、ラジアルベアリング5、6に属する。それらは、ヨーク17、18によって両側から挟まれている。ヨーク17、18は、断面U字状のもので、シャフト2を同心状に取り囲みかつヨーク17、18の分岐を形成する一対のラジアルベアリングステータ19、20および21、22を備えている。ラジアルベアリングステータ19、20、21、22およびベアリングワッシャ12、16は、永久磁石23、24、25、26および27、28、29、30を有しており、これらは、2つのラジアルベアリング5、6と軸方向に向き合っている。それらは、互いに引き寄せられて、ベアリングワッシャ12、16およびラジアルベアリングステータ19、20、21、22間の隙間において、半径方向に指向しかつ引寄せられる磁界がもたらされるように極性が与えられている。その磁界は、160kN/mのこわさを半径方向にもたらして、シャフト2を中心に位置させる。
【0029】
永久磁石23〜30は、図2の拡大されたラジアルベアリング6からあきらかなように、それぞれ互いに同心状に配された8つの環状磁石(例えば、31と符号付け)を備えている。永久磁石23〜30の環状磁石31は、半径方向に互いに接触させられている。半径方向に隣り合う2つの環状磁石31は、軸方向に反対方向に磁化されている。2つの隣接する永久磁石23〜30の軸方向に反対方向に位置させられた環状磁石31は、軸方向の磁力流れを産みだすように相互に引き合う極性が与えられている。
【0030】
ヨーク17、18は、外側からスプリングケージ35、36(図1の下部では省略)によって囲まれている。これらは、ヨーク17、18の外縁に連結されかつハウジング39に回転方向に固定されたハウジングワッシャ37、38(図1の下部では省略)に内縁で連結されている。スプリングケージ36だけが図3に示されている。それは、縁部に2つのケージリング40、41を有している。これらは8つの等間隔に配された軸方向にのびたスプリング突張り(例えば、42と符号付け)によって連結されている。スプリング突張り42は、2つのケージリング40、41を互いに平行に移動させること許容し、これに関連して、スプリング突張りを折り曲げる。このように、ヨーク17、18は、半径方向に付勢されている。
【0031】
ヨーク17、18およびハウジングワッシャ37、38間には狭い隙間があり、そこには、減衰リング43、44が提供されている(図1)。減衰リング43、44は、磁石粒子を含む高粘度液膜でつくられている。液膜は、ヨーク17、18の半径方向の移動に抵抗するように押圧されかつそれで減衰させるように作用する。それは、環状磁石45、46によってヨーク17、18内に落とし込まれている。
【0032】
ベアリングワッシャ14は、アキシャルベアリング9に属する。それは、ケイ素鉄板でつくられた環状ヨーク47によって挟まれている。環状ヨーク47は、2つのハウジングワッシャ37、38の間に挟まれかつ固定されている。それは、外部ヨークシェル48を有している。これより、内向きに2つの断面L字状ヨークリム49、50が突き出している。リムの互いに相対する部分でベアリングワッシャ14を挟み付けて、そこには、2つの磁石隙間51、52が形成されている。ベアリングワッシャ14の円周状側部に隣接する環状ヨーク47の内側に2つの永久磁石53、54が位置させられている。これらは、互いに軸方向に隣りあって配置されかつ互いに軸方向反対向きに磁化されている(三角によって表されている)。それらは、互いにかつヨークリム49、50に対して接触させられている。それらは、電磁環状コイル55によって取り囲まれている。コイルは、永久磁石53、54 、ヨークシェル48およびヨークリム49、50によって囲まれたスペースを埋めている。
【0033】
とくに、図4からあきらかなように、2つの永久磁石53、54は、全部で4つの部分的磁力流れ56、57、58、59を産みだし、これらの部分的磁力流れ56、57、58、59の隣接するもの同士で個々のケースにおいて互いに反対方向に向けられている。内側の部分的磁力流れ56、57は、磁力隙間51、52において軸方向の磁力流れを産みだし、それで、磁力隙間51、52において互いに向き合う表面は互いに引き寄せられる。磁力は、ベアリングワッシャ14が中央に位置させられているときに、キャンセルされる。外側の部分的磁力流れ58、59は、ヨークリム49、50を経由してヨークシェル48に到達し、そこから、環状コイル55によって環状磁石45、46に戻される。
【0034】
シャフト2の磁力的不安定性により、軸方向安定性は、アキシャルベアリング9によってもたらされねばならない。これは、ベアリングワッシャ14の軸方向の移動に関して、つぎの事実によってもたらされる。この移動は、センサ(図示略かつ周知)によって検出され、そして、その結果、コントローラ(図示略)は、環状コイル55の供給電流を制御し、付加的磁力流れが発生させられて、アキシャルベアリング9内に不釣り合いの磁力流れが包括的に生じさせられる。このことは、図5からあきらかである。この場合、ベアリングワッシャが最小限右方向へ移動させられる。結果として、環状コイル55は、電流によって影響を受けて、対角方向に向き合った部分的磁力流れ56、59は強められ(密な流れの線として示す)、他方の部分的磁力流れ57、58は弱められる。結果として、左磁力隙間51内の引き寄せ力は増加し、一方、右磁力隙間52内の引き寄せ力は減少させられる。したがって、ベアリングワッシャ14の右への軸方向移動は、軸方向における磁力的引き寄せ力によって妨害され、その結果、ベアリングワッシャ14は、環状ヨーク47に関して再び中心に位置させられる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】シャフトベアリングシステムの上部の部分断面を含む、ハウジングの無い排気ガスターボチャージャの側面図である。
【図2】図1に示す排気ガスターボチャージャのラジアルベアリングの断面図である。
【図3】図2に示すラジアルベアリングのためのスプリングケージの斜視図である。
【図4】図1に示す排気ガスターボチャージャのアキシャルベアリングの拡大図である。
【図5】図4によるアキシャルベアリングの、能動的影響を示す説明図である。
【符号の説明】
【0036】
1 ターボチャージャ
2 シャフト
3 圧縮車
4 タービン車
5 ラジアルベアリング
6 ラジアルベアリング
9 アキシャルベアリング
Claims (29)
- タービン車(4)および圧縮車(3)が取付られかつラジアルベアリング(5、6)および少なくとも1つのアキシャルベアリング(9)によって案内されるシャフト(2)を有している排気ガスターボチャージャ(1)であって、
ラジアルベアリング(5、6)が、軸方向磁気流れを発生する永久磁石(23〜31)を有する受動磁気ベアリングであり、アキシャルベアリング(9)が、電磁コイル(55)、軸方向センサおよび電磁コイル(55)に影響を与える電流を制御するためのコントローラを有する能動磁気ベアリングであり、
アキシャルベアリング(9)が、シャフト(2)に取付られている磁性材料製半径方向突出状ベアリングリング(14)と、ベアリングリング(14)を、その半径方向外側および軸方向両側から取り囲んでアキシャルベアリングステータを形成する弱磁性材料製ヨーク(47)とを有しており、ヨーク(47)内に、互いに隣り合って軸方向反対向きに磁化された一対の永久磁石(53、54)と、両永久磁石(53、54)をその半径方向外側から取り囲んでこれに半径方向に隣接する電磁コイル(55)とがそれぞれ収容されており、ベアリングリング(14)の軸方向両側に、ヨーク(47)との間に軸方向磁性隙間(51、52)がそれぞれ形成されており、電磁コイル(55)および磁性隙間(51、52)内の磁気流れが、ベアリングリング(14)をヨーク(47)内で軸方向に所定位置に保持するようにコントローラによって制御しうる排気ガスターボチャージャ。 - 2つのラジアルベアリング(5、6)があり、それらの間に、少なくとも1つのアキシャルベアリングが配置されている請求項1に記載の排気ガスターボチャージャ。
- ベアリングリング(14)の周囲に配置された幾つかのアキシャルベアリングを備えている請求項1に記載の排気ガスターボチャージャ。
- アキシャルベアリング(9)が、環状ベアリングである請求項1に記載の排気ガスターボチャージャ。
- ヨークが、ベアリングリング(14)を取囲む環状ヨーク(47)として形成されている請求項4に記載の排気ガスターボチャージャ。
- 永久磁石(53、54)が、環状磁石であり、コイルが、環状コイル(55)である請求項5に記載の排気ガスターボチャージャ。
- 永久磁石(53、54)が、ヨーク(47)と接触させられている請求項1〜6のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- 永久磁石(53、54)が、互いに接触させられている請求項1〜7のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- コイル(55)が、ヨーク(47)と接触させられている請求項1〜8のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- コイル(55)が、永久磁石(53、54)と接触させられている請求項1〜9のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- 永久磁石(53、54)が、ラジアルリング(14)の円周状側面と半径方向に隣接させられ、その半径方向外側にコイル(55)が置かれている請求項1〜10のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- 各ラジアルベアリングがシャフト(2)上に置かれたベアリングリング(12、16)と、そのリングの少なくとも一方の側の軸方向に向き合うように位置させられた少なくとも1つのラジアルベアリングステータ(19〜22)とを有しており、永久磁石(23〜31)が、ベアリングリング(12、16)およびラジアルベアリングステータ(19〜22)の双方に備えられている請求項1〜11のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- 幾つかの永久磁石(31)が半径方向に互いに隣り合うように配置されている請求項12に記載の排気ガスターボチャージャ。
- ラジアルベアリングステータ(19〜22)およびベアリングリング(12、16)上の永久磁石(31)が半径方向に互いに接触させられている請求項13に記載の排気ガスターボチャージャ。
- 半径方向に隣接する2つずつの永久磁石(31)が反対向きに磁化されている請求項13または14に記載の排気ガスターボチャージャ。
- ラジアルベアリングステータが、円周上に分配された幾つかの永久磁石付部分的ステータを有している請求項12〜15のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- ラジアルベアリングステータ(19〜22)が環状ステータであり、永久磁石(23〜31)が環状磁石である請求項12〜15のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- 各ベアリングリング(12、16)が、ラジアルベアリングステータ(19〜22)によって両側から囲まれている請求項12〜17のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- 2つずつのラジアルベアリングステータ(19〜22)が、断面U形に形成されたヨーク(17、18)に組み込まれている請求項18に記載の排気ガスターボチャージャ。
- 少なくとも1つのラジアルベアリングステータ(19〜22)が、排気ガスターボチャージャ(1)のハウジング搭載部(37、38、39)上に、ラジアルベアリングステータを半径方向に付勢するスプリング要素(35、36;40、41、42)およびその半径方向移動を減衰するように作用する減衰要素(43、44)によって支持されている請求項12〜19のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- スプリング要素(35、36;40、41、42)が、軸方向にのびたスプリング(42)を有している請求項20に記載の排気ガスターボチャージャ。
- ラジアルベアリングステータ(19〜22)が、円周上に分配されて軸方向にのびた複数のスプリング(42)によってハウジング搭載部(37、38、39)に連結されている請求項21に記載の排気ガスターボチャージャ。
- 軸方向にのびた複数のスプリング(42)と、2つのケージリング(40、41)を互いに平行に移動させることを許容するように軸方向にのびた複数のスプリング(42)の両端部がそれぞれ献血されている2つのケージリング(40、41)とが、ケージ(35、36)を形成している請求項22に記載の排気ガスターボチャージャ。
- ケージ(35、36)が、各ラジアルベアリングステータ(19〜22)を囲んでいる請求項23に記載の排気ガスターボチャージャ。
- ラジアルベアリングステータ(19〜22)が、少なくとも1つの減衰要素(43、44)によってハウジング搭載部(37、38、39)に締付られている請求項20〜23のいずれか1つに記載の排気ガスターボチャージャ。
- 減衰要素(43、44)が、シャフト(2)に対して環状かつ同心状のものである請求項25に記載の排気ガスターボチャージャ。
- 減衰要素(43、44)が、液膜である請求項25または26に記載の排気ガスターボチャージャ。
- 液膜(43、44)が、磁性または磁性可能粒子を含みかつ永久磁石(45、46)によって少なくとも一方の側に磁力的に押圧されている請求項27に記載の排気ガスターボチャージャ。
- 永久磁石(45、46)が、ラジアルベアリング(5、6)の一部である請求項28に記載の排気ガスターボチャージャ。
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