JP4357549B2 - 俯角設置可能な油圧式テンショナ - Google Patents

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Description

本発明は、車両用エンジンのタイミングベルト、または、タイミングチェーン等に適正な張力を付与するために用いられる油圧式テンショナであって、特に、車両用エンジン内における水平設置や仰角設置に加えて俯角設置可能な油圧式テンショナに関するものである。
従来、車両用エンジンのクランクシャフトとカムシャフトとの間で回転を伝達するタイミングチェーンなどの伝動媒体には、これらの走行時に生じる振動を抑止し、且つ、適正な張力を維持するために、油圧式テンショナが広く用いられている。
すなわち、図8乃至図9に示すように、従来の油圧式テンショナ500は、ハウジング510に形成されたプランジャ収容穴511内にプランジャ520が摺動自在に嵌挿され、このプランジャ520には一端が開口された円筒状中空部521が形成されて、プランジャ収容穴511と円筒状中空部521に亘りプランジャ520を突出方向に付勢するプランジャ付勢用ばね550が収容されている。
また、プランジャ収容穴511とプランジャ520の円筒状中空部521とによって形成される第1高圧室R内には、ボールシート541とボールシート541に対向するチェックボール542とチェックボール542をボールシート541に押圧付勢するボール付勢用ばね543とこのボール付勢用ばね543を支持するリテーナ544とで構成される逆止弁ユニット540が設けられている。
そして、このような従来の油圧式テンショナ500をエンジン内に俯角設置した場合、エンジン常用時には、図8の一部拡大図に示すように、常時、油圧式テンショナ500の第1高圧室R内が油で充満しているため、タイミングチェーンCに対して適正なチェーン張力調整機能を発揮している(例えば、特許文献1参照)。
特許第3712951号公報(第1頁、図8)
しかしながら、このようなエンジン内に俯角設置された従来の油圧式テンショナ500は、エンジン停止状態を長期に亙って放置した場合、図9で示すように、第1高圧室R内の油が、ハウジング510のプランジャ収容穴511とプランジャ520の外周面との僅かな間隙から油自体の重力によって抜け落ち始め、一旦、油が抜け始めると前述した間隙から第1高圧室R内へ外部エアーAを吸い込み、第1高圧室R内における油の抜け落ちが大気圧によって加速され、図9で示すように、プランジャ収容穴511とプランジャ520の円筒状中空部521とによって形成される第1高圧室R内の大半に外部エアーが混入する。
そして、このような第1高圧室R内の大半に外部エアーAが混入した状態で、エンジン停止状態を長期に亙って放置されたエンジンを始動させると、混入した外部エアーAによってプランジャ520の油圧ダンピング力が作用せず、その結果、タイミングチェーンCのバタツキを抑制できず、異常音を発生させるばかりでなく、タイミングチェーンCに予期せぬ損傷を招く虞れがあり、しかも、テンショナ内における油の消費量が多くなりオイルポンプの供給力を増大させなければならないという問題があった。
したがって、従来の油圧式テンショナ500では、ハウジング510のプランジャ収容穴511とプランジャ520の外周面とのクリアランス対策、あるいは、油リーク対策として、寸法誤差、表面仕上げ処理、材質などを含めた多くの工夫を必要としなければならないというテンショナ製造上の厄介な問題があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題、すなわち、本発明の目的は、上述したような従来技術の問題点を解消するものであって、エンジン内に俯角設置した場合であっても、エンジン始動時およびその後のエンジン駆動時にプランジャの油圧ダンピング力を十分かつ迅速に発揮させてエンジン始動時に生じがちなタイミングチェーンのバタツキやその後のエンジン駆動時に生じがちな過度のチェーン張力変動を抑制して異常音の発生を防止する俯角設置可能な油圧式テンショナを提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、走行チェーンに向けてハウジングのプランジャ収容穴から摺動自在に突出するとともにプランジャ収容穴に向けて連通する円筒状中空部を形成したプランジャと、前記プランジャ収容穴の有底部に固着されて前記プランジャ収容穴の有底部に開口する油供給路と連通した油リザーバ室を形成するとともに前記プランジャの円筒状中空部内へ摺接状態で一部突出するインナースリーブと、該インナースリーブの突出端側に固着するとともに前記プランジャの円筒状中空部に形成される第1高圧室内に突出して組み付けられて油リザーバ室から第1高圧室内に流入した圧油の逆流を阻止する逆止弁ユニットと、前記第1高圧室内に伸縮自在に収納されてプランジャの突出方向に付勢するプランジャ付勢用ばねとを備えている俯角設置可能な油圧式テンショナであって、前記ハウジングのプランジャ収容穴とプランジャの後端部とインナースリーブの外周面とで囲繞形成される第2高圧室の油圧を第1高圧室の油圧と均衡させてオイルダンピング性能をチューニングする油圧均衡促進手段が、前記インナースリーブの外周面に設けられて前記第1高圧室と第2高圧室との間を連通させる油流通溝により構成されていることによって、前述した課題を解決するものである。
本発明の俯角設置可能な油圧式テンショナは、車両用エンジン内における水平設置や仰角設置が可能であって、しかも、走行チェーンに向けてハウジングのプランジャ収容穴から摺動自在に突出するとともにプランジャ収容穴に向けて連通する円筒状中空部を形成したプランジャと、プランジャ収容穴の有底部に固着されてプランジャ収容穴の有底部に開口する油供給路と連通した油リザーバ室を形成するとともにプランジャの円筒状中空部内へ摺接状態で一部突出するインナースリーブと、このインナースリーブの突出端側に固着するとともにプランジャの円筒状中空部に形成される第1高圧室内に突出して組み付けられて油リザーバ室から第1高圧室内に流入した圧油の逆流を阻止する逆止弁ユニットと、第1高圧室内に伸縮自在に収納されてプランジャの突出方向に付勢するプランジャ付勢用ばねとを備えていることにより、以下のような格別の効果を奏することができる。
すなわち、エンジン内に俯角設置された状態でエンジン停止状態を長期に亙って放置した場合、ハウジングとプランジャとインナースリーブとで形成される第2高圧室の油が、ハウジングのプランジャ収容穴とプランジャの外周面との僅かな間隙から油自体の重力により抜け落ちて第2高圧室内に外部エアーを吸い込んでも、このような外部エアーが前述した第2高圧室より下方位置にある第1高圧室に混入することがないため、エンジン始動時に生じがちなタイミングチェーンのバタツキに対してプランジャの油圧ダンピング力を第1高圧室にて十分に発揮して異常音の発生を防止できる。
そして、プランジャがプランジャ収容穴の内周壁面とインナースリーブの外周面との間を摺動するように構成されていることによって、インナースリーブの外周面とプランジャ収容穴の内周壁面とで形成される第1間隙とプランジャの外周面とプランジャ収容穴の内周壁面とで形成される第2間隙とでラビリンス構造が構成されるため、テンショナ内から外部にリークされる油の消費量を大幅に抑制してテンショナ内における油の保有効率を長期に亙って維持できる。
また、ハウジングのプランジャ収容穴とプランジャの後端部とインナースリーブの外周面とで囲繞形成される第2高圧室の油圧を第1高圧室の油圧と均衡させる油圧均衡促進手段が設けられていることによって、エンジン始動時およびその後のエンジン駆動時に第2高圧室の油圧が第1高圧室の油圧に迅速に調和するため、エンジン始動時に生じがちなタイミングチェーンのバタツキやその後のエンジン駆動時に生じがちな過度のチェーン張力変動に対してプランジャの追従性を著しく向上させることができる。
特に、ハウジングのプランジャ収容穴とプランジャの後端部とインナースリーブの外周面とで囲繞形成される第2高圧室の油圧を第1高圧室の油圧と均衡させてオイルダンピング性能をチューニングする油圧均衡促進手段が、インナースリーブの外周面に設けられて第1高圧室と第2高圧室との間を連通させる油流通溝により構成されていることにより、エンジン始動時およびその後のエンジン駆動時に第1高圧室と第2高圧室との容量の差に起因して第1高圧室と第2高圧室との間に生じる油圧の格差を迅速に均衡させてオイルダンピング性能をチューニングすることが可能になるため、エンジン始動時およびその後のエンジン駆動時に生じるチェーン張力変動に対してオイルダンピング効果をリアルタイムに発揮することができる。
本発明の俯角設置可能な油圧式テンショナは、走行チェーンに向けてハウジングのプランジャ収容穴から摺動自在に突出するとともにプランジャ収容穴に向けて連通する円筒状中空部を形成したプランジャと、プランジャ収容穴の有底部に固着されてプランジャ収容穴の有底部に開口する油供給路と連通した油リザーバ室を形成するとともにプランジャの円筒状中空部内へ摺接状態で一部突出するインナースリーブと、このインナースリーブの突出端側に固着するとともにプランジャの円筒状中空部に形成される第1高圧室内に突出して組み付けられて油リザーバ室から第1高圧室内に流入した圧油の逆流を阻止する逆止弁ユニットと、第1高圧室内に伸縮自在に収納されてプランジャの突出方向に付勢するプランジャ付勢用ばねとを備えているとともに、ハウジングのプランジャ収容穴とプランジャの後端部とインナースリーブの外周面とで囲繞形成される第2高圧室の油圧を第1高圧室の油圧と均衡させる油圧均衡促進手段がインナースリーブの外周面に設けられて第1高圧室と第2高圧室との間を連通させる油流通溝により構成され、エンジン内に俯角設置した場合であっても、エンジン始動時およびその後のエンジン駆動時にプランジャの油圧ダンピング力を第1高圧室にて十分かつ迅速に発揮させてエンジン始動時に生じがちなタイミングチェーンのバタツキやその後のエンジン駆動時に生じがちな過度のチェーン張力変動を抑制して異常音の発生を防止するものであれば、その具体的なテンショナ形態は、如何なるものであっても良い。
本発明の俯角設置可能な油圧式テンショナは、たとえば、走行チェーンに向けてハウジングのプランジャ収容穴から摺動自在に突出するとともにプランジャ収容穴に向けて連通する円筒状中空部を形成したプランジャと、前記プランジャ収容穴の有底部に固着されて前記プランジャ収容穴の有底部に開口する油供給路と連通するとともに前記プランジャの円筒状中空部内へ摺接状態で一部突出するインナースリーブと、このインナースリーブの突出端側に固着するとともに前記プランジャの円筒状中空部に形成される第1高圧室内に突出して組み付けられて第1高圧室内に流入させた圧油の逆流を阻止する逆止弁ユニットと、前記第1高圧室内に伸縮自在に収納されてプランジャを突出させる方向に付勢するプランジャ付勢用ばねとを備えている油圧式テンショナや、このような油圧式テンショナの基本的構造に、プランジャに形成したラックとハウジングに軸支されたラチェット機構を付設したものであっても何ら差し支えない。
なお、本発明の俯角設置可能な油圧式テンショナは、車両用エンジン内に水平よりも下向きに取り付ける、所謂、俯角設置を可能とするものであるが、車両用エンジン内に水平設置しても良く、また、車両用エンジン内に水平よりも上向きに取り付ける、所謂、仰角設置しても何ら差し支えない。
本発明の一実施例である俯角設置可能な油圧式テンショナを図1乃至図7を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例である油圧式テンショナを用いた使用態様図であり、図2は、図1のXで示す油圧式テンショナの拡大図であり、図3の(a)は、図2のインナースリーブを拡大した横断面図であり、図3の(b)は、図2のインナースリーブを拡大した縦断面図であり、図4は、図1の油圧式テンショナをエンジン停止状態で長期放置した場合の外部エアー混入状態の動作図であり、図5は、プランジャがハウジング内へ押し戻される場合のオイルダンピングの動作図であり、図6は、プランジャがハウジング内から押し出す場合のオイルダンピングの動作図であり、図7は、図3に示すインナースリーブの第1変形例を示す図である。
まず、図1乃至図2に示すように、本発明の実施例である俯角設置可能な油圧式テンショナ100は、エンジンのクランクシャフトで回転される駆動側スプロケットS1とカムシャフトに固定されている被駆動側スプロケットS2の間に掛け渡されているタイミングチェーンCの弛み側でエンジン本体に取り付けられて、そのハウジング110の前面からプランジャ120が出没自在に突出しており、プランジャ120がエンジン本体側に揺動自在に支持されている可動レバーL1の揺動端近傍の背面を押圧することにより、可動レバーL1を介してタイミングチェーンCの弛み側に張力を付与している。
なお、タイミングチェーンCの張り側にはタイミングチェーンCの走行を案内する固定ガイドL2がエンジン本体側に取り付けられている。
そして、前記駆動側スプロケットS1と被駆動側スプロケットS2とは、駆動側スプロケットS1が矢印の方向に回転すると、タイミングチェーンCが矢印の方向に走行し、次いで、このタイミングチェーンCの走行によって被駆動側スプロケットS2が矢印の方向に回転し、駆動側スプロケットS1の回転が被駆動側スプロケットS2に伝達するようになっている。
図1のXに示す本実施例の俯角設置可能な油圧式テンショナ100は、ハウジング110に形成されたプランジャ収容穴111内に外観円柱状のプランジャ120が摺動自在に嵌挿され、この円柱状のプランジャ120に、一端が開口された円筒状中空部121が形成されている。
そして、プランジャ収容穴111の有底部111aに開口する油供給路112と連通するとともにプランジャ120の円筒状中空部121内へ摺接状態で一部突出するインナースリーブ130が、プランジャ収容穴111の有底部111aに固着されている。
また、このインナースリーブ130の突出端側に固着された逆止弁ユニット140が、前述したプランジャ120の円筒状中空部121に形成される第1高圧室R1内に突出して組み付けられ、そして、この逆止弁ユニット140が、インナースリーブ130内に一部圧入された油路141aを有するボールシート141と、このボールシート141の第1高圧室R1側に形成された弁座141bに対向するチェックボール142と、このチェックボール142をボールシート141の弁座141bに押圧付勢するボール付勢用ばね143と、チェックボール142の移動量を規制する鐘状リテーナ144とを備えている。
ここで、ハウジング110のプランジャ収容穴111とプランジャ120の後端部とインナースリーブ130の外周面とで囲繞形成される領域には、第1高圧室R1と同様にオイルダンピング機能を奏する第2高圧室R2が形成されている。
また、インナースリーブ130の内部には、後述するような油供給路112側と連通するインナースリーブ130内の油リザーバ室R3が形成されている。
そして、プランジャ120の先端部をプランジャ収容穴111の外部へ突出するようにプランジャ120の突出方向に常時付勢するプランジャ付勢用ばね150が、第1高圧室R1内に伸縮自在に収納されている。
さらに、本実施例である俯角設置可能な油圧式テンショナ100が最も特徴とする第2高圧室R2の油圧を第1高圧室R1の油圧と均衡させる油圧均衡促進手段160の具体的な形態について説明すると、この油圧均衡促進手段160は、図3の(a)、(b)で示すように、インナースリーブ130の外周面に設けられて第1高圧室R1と第2高圧室R2とを連通させる母線状の油流通溝161から構成されている。
したがって、本実施例である俯角設置可能な油圧式テンショナ100は、ハウジング110から突出するプランジャ120の先端にタイミングチェーンCの張力変動によって可動レバーL1を介して衝撃力が作用して、プランジャ120がプランジャ付勢用ばね150の付勢力に抗して後退方向に急激に押されると、第1高圧室R1内の圧油の圧力が上昇して逆止弁ユニット140のチェックボール142はボールシート141に押し付けられ、第1高圧室R1からボールシート141の油路141aへの圧油の逆流を阻止している。
そして、図4に示すように、エンジン内に俯角設置された状態でエンジン停止状態を長期に亙って放置した場合、ハウジング110とプランジャ120とインナースリーブ130とで形成される第2高圧室R2の油が、ハウジング110のプランジャ収容穴111とプランジャ120の外周面との僅かな間隙から油自体の重力により抜け落ちて第2高圧室R2内に外部エアーAを吸い込んでも、このような外部エアーAが前述した第2高圧室R2より下方位置にある第1高圧室R1に混入することがないため、エンジン始動時に生じがちなタイミングチェーンCのバタツキに対してプランジャ120の油圧ダンピング力を第1高圧室R1にて十分に発揮して異常音の発生を防止するようになっている。
また、プランジャ120がプランジャ収容穴111の内周壁面とインナースリーブ130の外周面との間を摺動するように構成されているため、インナースリーブ130の外周面とプランジャ収容穴111の内周壁面とで形成される第1間隙とプランジャ120の外周面とプランジャ収容穴111の内周壁面とで形成される第2間隙とでラビリンス構造が構成され、テンショナ内から外部にリークされる油の消費量を大幅に抑制してテンショナ内における油の保有効率を長期に亙って維持するようになっている。
しかも、本実施例の俯角設置可能な油圧式テンショナ100では、第1高圧室R1と第2高圧室R2とを連通させる油圧均衡促進手段160として油流通溝161がインナースリーブ130の外周面に設けられていることによって、図5に示すようなエンジン駆動時にプランジャ120がハウジング110内へ押し戻される場合や、図6に示すようなエンジン駆動時にプランジャ120がハウジング110内から押し出す場合に、第2高圧室R2の油圧が第1高圧室R1の油圧に迅速に調和して均衡するため、エンジン駆動時に生じがちな過度のチェーン張力変動に対してプランジャ120の追従性が著しく向上するようになっている。
要するに、エンジン駆動時に第1高圧室R1と第2高圧室R2との容量の差に起因して第1高圧室R1と第2高圧室R2との間に生じる油圧の格差を迅速に均衡させてオイルダンピング性能をチューニングすることが可能になるため、エンジン始動時およびその後のエンジン駆動時に生じるチェーン張力変動に対してオイルダンピング効果がリアルタイムに発揮するようになっている。
なお、図5乃至図6における矢印は、圧油の流れを示している。
また、エンジン常用状態のエンジン始動時などにタイミングチェーンCから急激な押戻し力がプランジャ120に作用しても、第1高圧室R1内の油が油流通溝161を介して前述した第2高圧室R2側へリークするため、タイミングチェーンCから急激な押戻し力を吸収するようになっている。
なお、図7は、図3に示すインナースリーブ130の外周面に設けた母線状の油流通溝161の変形例であって、インナースリーブ130の外周面に螺旋状に設けた油流通溝162であって、この螺旋状の油流通溝162が奏する作用も上述した母線状の油流通溝161と基本的に何ら変わるところがない。
このようにして得られた本実施例の俯角設置可能な油圧式テンショナ100は、車両用エンジン内における水平設置や仰角設置が可能であって、しかも、ハウジング110のプランジャ収容穴111から摺動自在に突出するプランジャ120と、プランジャ収容穴111の有底部111aに固着されてプランジャ収容穴111の有底部111aに開口する油供給路112と連通するとともにプランジャ120の円筒状中空部121内へ摺接状態で一部突出するインナースリーブ130と、このインナースリーブ130の突出端側に固着するとともにプランジャ120の円筒状中空部121に形成される第1高圧室R1内に突出して組み付けられる逆止弁ユニット140と、第1高圧室R1内に伸縮自在に収納されてプランジャ120の突出方向に付勢するプランジャ付勢用ばね150とを備えているとともに、第2高圧室R2の油圧を第1高圧室R1の油圧と均衡させる油圧均衡促進手段160が設けられ、エンジン内に俯角設置した場合であっても、エンジン始動時およびその後のエンジン駆動時にプランジャ120の油圧ダンピング力を第1高圧室R1にて十分かつ迅速に発揮させてエンジン始動時に生じがちなタイミングチェーンのバタツキやその後のエンジン駆動時に生じがちな過度のチェーン張力変動を抑制して異常音の発生を防止することができるなど、その効果は甚大である。
本発明の実施例である油圧式テンショナを用いた使用態様図。 図1のXで示す油圧式テンショナの拡大図。 図2のインナースリーブを拡大した断面図。 図1の油圧式テンショナをエンジン停止状態で長期放置した場合の動作図。 プランジャがハウジング内へ押し戻される場合の動作図。 プランジャがハウジング内から押し出す場合の動作図。 図3に示すインナースリーブの第1変形例を示す図。 従来例である油圧式テンショナを用いた使用態様図とその一部拡大図。 図8に示す油圧式テンショナをエンジン停止状態で長期放置した動作図。
100,500 ・・・油圧式テンショナ
110,510 ・・・ハウジング
111,511 ・・・プランジャ収容穴
111a・・・有底部
112 ・・・油供給路
120,520 ・・・プランジャ
121,521 ・・・円筒状中空部
130 ・・・インナースリーブ
140,540 ・・・逆止弁ユニット
141,541 ・・・ボールシート
141a,541a ・・・油路
141b,541b ・・・弁座
142,542 ・・・チェックボール
143,543 ・・・ボール付勢用ばね
144,544 ・・・鐘状リテーナ
150,550 ・・・プランジャ付勢用ばね
160 ・・・油圧均衡促進手段
161 ・・・母線状の油流通溝
162 ・・・螺旋状の油流通溝
S1 ・・・駆動側スプロケット
S2 ・・・被駆動側スプロケット
C ・・・タイミングチェーン
L1 ・・・可動レバー
L2 ・・・固定ガイド
R,R1 ・・・第1高圧室
R2 ・・・第2高圧室
R3 ・・・インナースリーブ内の油リザーバ室
A ・・・外部エアー

Claims (1)

  1. 走行チェーンに向けてハウジングのプランジャ収容穴から摺動自在に突出するとともにプランジャ収容穴に向けて連通する円筒状中空部を形成したプランジャと、
    前記プランジャ収容穴の有底部に固着されて前記プランジャ収容穴の有底部に開口する油供給路と連通した油リザーバ室を形成するとともに前記プランジャの円筒状中空部内へ摺接状態で一部突出するインナースリーブと、該インナースリーブの突出端側に固着するとともに前記プランジャの円筒状中空部に形成される第1高圧室内に突出して組み付けられて油リザーバ室から第1高圧室内に流入した圧油の逆流を阻止する逆止弁ユニットと、前記第1高圧室内に伸縮自在に収納されてプランジャの突出方向に付勢するプランジャ付勢用ばねとを備えている俯角設置可能な油圧式テンショナであって、
    前記ハウジングのプランジャ収容穴とプランジャの後端部とインナースリーブの外周面とで囲繞形成される第2高圧室の油圧を第1高圧室の油圧と均衡させてオイルダンピング性能をチューニングする油圧均衡促進手段が、前記インナースリーブの外周面に設けられて前記第1高圧室と第2高圧室との間を連通させる油流通溝により構成されていることを特徴とする俯角設置可能な油圧式テンショナ。
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