JP4386521B2 - 高密度半導体用接着剤 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、高密度半導体用の接着剤に関するものである。ここでいう接着剤とは、半導体装置を組み立てるに際し、半導体チップ、放熱板、回路基板等を取り付けるため異種素材を接着するとともに衝撃緩衝の役目をするものである。
【0002】
【従来の技術】
情報及び通信分野に於ける技術の急速な進歩に呼応して、電子機器の性能向上、小型化、軽量化及び低コスト化が強く求められている。これらの要望を満たすため、電子機器の心臓部である半導体装置の高密度化が必須のものとなっている。半導体装置の高密度化は、例えば、半導体ベアチップを基板に直接取り付けるフリップチップ・ボンディング加工法、更には、電極を面状に配置したBGA(ボール・グリッド・アレイ)加工法やCSP(チップ・サイズ・パッケージ)加工法等の技術によりその実現が図られている。
【0003】
半導体装置の高密度化に当たって、接着剤を使用して半導体チップ、放熱板、回路基板等を取り付ける技術が進歩している。この技術は、異種素材同士を接着するとともに半導体装置の熱応力による衝撃を緩和する役目もするものである。半導体装置を接着剤を用いて組み立てるに際しては、半導体を精密に基板等に接着させる必要がある。このため接着剤には品質の均一性及び安定性が求められる。従来の接着剤は液状接着成分を主に構成されているので、部分的に組成変動を生じ高精度接着用途には不向きであった。接着力がバラツク、不均一に滲み出すといった問題を生じていた。また、半導体装置の組立に当たっては、異種素材を接着しなければならず、従来の接着剤では接着力が不足するという問題がある。
【0004】
半導体装置には組立時及び使用時に熱がかかり、これが半導体に熱応力を生じさせ、この応力を緩和しなければならないという問題がある。熱がかかった場合、半導体チップ自身の熱膨張は小さく、接着剤の熱膨張が大きいので、接着剤は膨張しようとし、半導体がその膨張を抑えようとするので応力が発生し、それが半導体装置の故障原因になり、最悪の場合半導体装置自身の破壊の原因にもなる。
【0005】
従来の接着剤は、熱膨張を小さくするために充填剤としてシリカが使用されるが、多量に添加すると柔軟性や強度の低下を招く。また、粒径の大きな異方性充填剤は、局部応力を発生するという問題がある。さらに、接着補強剤として超微粒子異方性シリカを用いることも知られているが、添加により粘度が上昇し流動性を失って加工性が悪くなるという問題がある。このため、液状の接着成分を添加する方法が採用されているが、滲み出しや接着力の不均一性という問題を抱えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高密度化する半導体装置を、低コストで組立可能とする半導体用接着剤を提供するものである。この接着剤は、寸法精度、保存性及び接着力に優れ、かつ、半導体装置の組立時及び使用時にかかる熱によって半導体装置に生じる熱応力を緩和することのできるものである。即ち、表面に水酸基を有する球状細粒シリカ、及び超微粒シリカを、固形接着成分及び粘性調整成分として適切な量及び比率で使用することにより柔軟性・均一性・安定性及び加工性に優れる高強度の接着剤を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、表面に水酸基を有する平均粒径2〜8μmの球状細粒シリカ、及び平均粒径が2〜80nmの超微粒シリカを含有する半導体用接着剤である。請求項2の発明は、球状細粒シリカ及び微粒シリカの合計含有率が、5〜70重量%であることを特徴とする請求項1に記載の半導体用接着剤である。請求項3の発明は球状細粒シリカの含有量が超微粒シリカの含有量より多いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体用接着剤である。
【0008】
請求項4は球状細粒シリカが、その粒径分布がCV値で60%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体用接着剤である。請求項5は球状細粒シリカの水酸基の量が、該シリカに対し0.01〜1.0mmol/gであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体用接着剤である。
【0009】
請求項6の発明は、ベースとなる接着剤が柔軟性接着剤、シリコーン系・柔軟エポキシ系・エラストマー系の柔軟性接着剤より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の半導体用接着剤である。
【0010】
本発明は、表面に水酸基を有する球状細粒シリカ、及び超微粒シリカを最適な量・比率で含有する柔軟で強靭な半導体用接着剤を提供するものである。最適な粒径を有する役割の異なる2種のシリカを固形接着成分及び粘性調整成分として適量含有する接着剤は、柔軟性・保存性・加工性・接着性に優れたものである。そして、本発明の接着剤を用いて組み立てた半導体装置は、熱応力の緩和に優れ、高密度化が可能で、信頼性が高く、製造コストも低いものである。
【0011】
本発明は、表面に水酸基を有する球状細粒シリカを使用する。水酸基はベース樹脂と物理的・化学的結合を形成し強度や信頼性面で効果を発揮する。従来の球状細粒シリカは水酸基をほとんど持たないため、樹脂の滲み出し、強度及び信頼性の低下といった問題を生じる。
【0012】
超微粒シリカは、特に表面に水酸基等の官能基を有する必要はない。表面積即ちベース接着剤との接触面積が大きいため、相溶性や反応性の官能基がなくても強度低下といった問題を生じない。但し、市販品は表面に水酸基又はアルコキシ基を有するものがほとんどであり、ベース樹脂との馴染みは良い。
【0013】
本発明は複数種のシリカを使用する。接着剤に無機系粒子を添加した場合、一般に、接着剤の粘度が高くなり接着加工性が極端に悪くなる。この点、球状の粒子を使用すると、粘度の上昇を抑え充填性を高めることができ、超微粒子を使用することにより接着剤のチキソ性を高め滲み出しを防止することができる。即ち、球状細粒シリカと超微粒シリカをバランスよく添加することが重要である。また、シリカの含有量が多すぎると、接着剤の粘度上昇により加工性が低下する等の問題がある。よって、球状細粒シリカ及び微粒シリカの含有量は5〜70重量%が好ましく、球状細粒シリカの含有量が超微粒シリカの含有量より多いことが好ましい。さらに、他のシリカ又は及び他種の充填剤を接着剤特性に悪影響を与えない範囲で使用しても良い。
【0014】
シリカの粒径が大きいと、接着剤の加工性が損なわれ、また、局部的に応力が集中するという問題がある。このような観点から、球状細粒シリカとしては平均粒径は2〜8μm、CV値が60%以下が好ましい。ここでCV値というのは、下記式から求められるものである。
CV値(%)=(D1−D2)÷2Dp×100
上式中D2は累計16重量%のときの粒径、D1は累計84重量%のときの粒径、Dpは平均粒径、即ち、累計50重量%のときの粒径を表す。
【0015】
更に、本発明に使用する球状細粒シリカは、その表面に有する水酸基の量が該球状シリカに対し0.01〜1.0mmol/gであることが好ましい。水酸基の量が多過ぎると、チキソ性が増し加工性を低下させたり、空気中の水分を吸着し半導体装置の信頼性を低下させるという問題を生じる。ちなみに、水酸基の最少被覆面積を1770平方メートル/g及び球状シリカ(平均粒径5μm)の理論比表面積を0.5平方メートル/gとすると、球状シリカの表面を全て水酸基で被覆するのに必要な量は1.6mmol/gとなる。
【0016】
水酸基量の下限値は、水酸基の測定精度及び従来の球状シリカの測定値より定めた。水酸基が少ない場合には含有量が極めて小さくなり測定精度の問題が大きくなるためである。ちなみに、シリカ粒子に水酸基が1000個存在する場合、平均粒径が2μmでは水酸基量は1.7×10E−6mmol/gになる。又、2000℃程度で熔射した理論上は水酸基をほとんど有しないとされている従来の球状シリカの水酸基量を測定した結果は、現在の測定精度である0.01mmol/gより小さい数値(検出限界以下)を示した。
【0017】
本発明に使用する接着剤は通常の接着剤を使用することができるが、応力の緩和に有効に作用することから柔軟性接着剤を使用するのが好ましい。具体的には、シリコーン系接着剤・エポキシ系柔軟接着剤・エラストマー系接着剤から選択される少なくとも1種の接着剤が好ましい。そして、各柔軟性接着剤は、エポキシ基・カルビノール基・水酸基・アミノ基・アルコキシ基・ビニル基等の接着性官能基のうち少なくとも1種を骨格に持つことが好ましい。
【0018】
シリコーン系接着剤としては、ビニル基含有型ポリシロキサンを好ましく使用することができる。該ポリシロキサンは各種添加剤を加えることができ、硬化剤や触媒類の存在下硬化しゴム弾性を有するシリコーンゴムとなる。このゴム弾性により半導体装置の組立時又は使用時に発生する熱応力を緩和することができる。硬化剤や触媒類はシリコーンメーカーのカタログ等に記載の通りである。
【0019】
エポキシ樹脂は一般的に硬化後は柔軟性を持たない硬質なものが多い。本発明では柔軟性を有するエポキシ樹脂及び硬化剤を使用するのが好ましく、具体的には炭化水素変性・エラストマー変性・ゴム変性・シリコーン変性等の変性樹脂を用いる。これらの樹脂に、各種添加剤を加えた硬化物は弾性を持ち応力を緩和することができる。
【0020】
次に、エラストマー系接着剤としては、スチレン系・オレフィン系・ポリエステル系・ポリアミド系・ウレタン系等のものである。ビニル基・エポキシ基・水酸基・アルコキシ基・アクリル基・イソシアネート基等の反応性官能基を有するものが使用される。
【0021】
本発明の接着剤には悪影響を与えない範囲で他の接着成分を添加しても良い。エポキシ基・水酸基・アミノ基・アルコキシ基等の官能基を有する化合物が使用できる。
【0022】
従来の接着剤は、液状接着成分や超微粒シリカを多量に用いるため、接着精度が悪い、加工性が悪い、接着力がバラツク、不均一に滲み出す、歩留まりが悪いといった問題を有している。
【0023】
本発明の接着剤は、ペースト状又は固形状で使用でき、テープ状等に加工することもできる。テープ状にした場合も、安定した高い接着力を保持することができる。
【0024】
本発明の接着剤は、接着すべき素材間に該接着剤をつけて硬化させるものである。即ち、接着剤本体が未硬化の状態で、半導体チップ等を貼付硬化させ半導体装置を組立てるものである。その際、表面に水酸基を有する球状細粒シリカと超微粒シリカを固形接着成分及び粘性調整成分として用いることにより、接着効果を一層大きく安定なものにすることができる。
【0025】
本発明者は、既に表面に水酸基を有する球状セラミックの効果を特願平10−330463にて発表している。本発明は、さらに大きさの異なる複数のシリカを併用することにより、抜群に優れた効果があることを見い出したものである。
【0026】
図1は、BGAに本発明の接着剤を適用したものである。半導体チップ25は、接着剤26を介して基板28に取り付けられている。29は半田ボールである。半導体チップ25が接着剤26を介して基板28に取り付けられており、これら全体がフレーム30で囲まれている。外部へは配線27により接続されている。接着剤26は、半導体チップ25を基板28に接着させるとともに、半導体装置に加わる熱応力を緩和する機能をもつ。
【0027】
図2は、ワイヤーボンディング方式への適用例である。半導体チップ47は、接着剤43を介して基板44に取り付けられている。42は半田ボールであり、46は封止材料である。外部へは配線45で接続されている。接着剤43は、半導体チップ47を基板44に接着させるとともに、半導体装置にかかる熱応力を緩和する機能をもつ。
【0028】
以下、本発明を検討例にて具体的に説明する。ここで、部は全て重量部である。
【実施例1】
表面に水酸基を有する(高活性と称する)球状細粒シリカA45部、超微粒シリカ(DM−10、トクヤマ)5部、シクロペンタジエン変性エポキシ樹脂(XD−1000、日本化薬)80部、キシレン変性フェノール樹脂(XL−225、三井化学)20部及び触媒(TPP−K、北興化学工業)1部を混合し3本ロールにて5分間混練し接着剤を製造した。この接着剤を模擬BGAにおいて、FPC(フレキシブル・プリント・サーキット)上に厚み150μmでスクリーン印刷し、半導体チップを装着した。その後180℃で5分間加熱した。この接着層の厚み精度は±10μm以下で、樹脂の滲み出しもなく基板との実装は全く問題なかった。又、この模擬BGAの吸湿半田テストを行ったところ、クラックやポップコーン等の不良発生は認められなかった。更に、耐湿性テストを実施したところ回路の電流漏れや断線等の不良は発生しなかった。
【0029】
本実施例で使用した球状細粒シリカAは特開平10−287415に準じて製造(焼成温度950℃)したもので、平均粒径は3.8μm、CV値56%、水酸基含有量0.2mmol/gである。又、超微粒シリカDM−10は、平均粒径10nmのメトキシ変性品である。
【0030】
試験方法は、以下の通りである。
吸湿半田テスト:温度125℃・湿度100%の条件下にて24時間放置した後、赤外線炉で260℃・10秒で3回加熱する。
耐湿性テスト :半田吸湿テストを施したものを、温度125℃・湿度100%で1000時間放置する。
【0031】
水酸基量の測定 :検体にシリカゲルを内部標準物質として添加し、FT−IR拡散反射法により3740cm−1の吸収を測定し水酸基量を算出する。尚、検体とトリメチルシランを反応させ、シランの消費量より水酸基量を算出する方法では測定精度は0.1mmol/gであった。今後、高精度の測定方法を検討することにより、水酸基量の最適範囲はより明確になると考えれる。
【0032】
【実施例2】
ビニル基含有型ポリシロキサン(TSE260−3U、東芝シリコーン)95部、テルペン系重合体(YS−125、ヤスハラケミカル)5部、高活性球状細粒シリカB24部及び超微粒シリカ(#200、日本アエロジル)1部、触媒(TC−8、東芝シリコーン)0.5部を使用し実施例1同様に接着剤を製造した。印刷では優れた加工性を示し滲み出し等の問題もなかった。又、実施例1同様に吸湿半田テスト及び耐湿性テストを実施したところ不良は発生しなかった。
【0033】
高活性球状細粒シリカBは、珪酸ナトリウムの水溶液を乳化させ酸添加により球状化し、これを濾過乾燥した後、700℃で焼成したものである。平均粒径は6.2μm、CV値は27%、水酸基量は0.8mmol/gであった。又、超微粒シリカは平均粒径が15nmで水酸基を有するものである。
【0034】
【実施例3】
高活性球状細粒シリカC185部及び超微粒シリカ(L−90、CABOT)15部、熱可塑系エラストマー(D−1117、シェルジャパン)95部及び液状合成ゴム(B−1000、日本曹達)5部、ベンゾイルパーオキサイド0.5部を2本ロールにて5分間混練し、固形接着剤を得た。次にFPC上に加熱圧縮成形により150μmの接着剤層を加工した後、吸湿半田テスト及び耐湿テストを実施した。厚み精度は良く、模擬BGAのテストでも不良発生はなかった。
【0035】
高活性球状細粒シリカCは市販品(TSS−4、龍森)をフツ酸で洗い表面に水酸基を生成させたものである。平均粒径は2.8μm、CV値32%、水酸基量0.15mmol/gであった。超微粒シリカは平均粒径8nmで水酸基を有するものである。
【0036】
【実施例4】
高活性球状細粒シリカA47部、超微粒シリカ(MIBK−ST、日産化学工業)10部、シリコーン変性エポキシ樹脂(SIN−620、大日本インキ化学工業)90部及びポリブタジエングリコール(G−1000、日本曹達)10部を、真空加熱ニーダ中で混合加熱し超微粒シリカを分散させていた溶媒を除去した。その後、当該混合物に触媒(TPP−K、北興化学工業)1部を混合し3本ロールにて5分間混練し接着剤を製造した。実施例1同様に印刷加工及び吸湿半田・耐湿性テストを行ったが全く問題はなかった。
【0037】
超微粒シリカは平均粒径15nmのコロイダルシリカの30重量%溶液である。本シリカは表面に水酸基を有するもので、分散溶媒はメチルイソブチルケトン(MIBK)である。
【0038】
【比較例1】
実施例1で高活性球状細粒シリカAの代わりに、熔射法で製造された不活性シリカの空気分級品(TSS−4、龍森)、即ち、表面に水酸基をほとんど持たない平均粒径3.8μm、CV値51%の球状細粒シリカを用いて同様に処理した。得られた接着剤はスクリーン印刷時に樹脂分が滲み出し、印刷加工時に15%が不良となった。良品を実施例1同様に吸湿半田テストしたところ40%にクラックが発生した。不良が多いので次の耐湿性テストは中止した。球状細粒シリカが表面に水酸基を持たないため、ベース樹脂との相溶性が悪く分離現象を起こしたものと思われる。即ち、ベース樹脂との接着強度が低いため界面破壊を起こしたと考えられる。尚、本シリカの水酸基測定結果は検出限界以下の数値を示した。
【0039】
【比較例2】
実施例1で超微粒シリカを添加せずに、同様に接着剤を製造した。この接着剤は、印刷時に滲み出し不良4%、厚み精度不良1%を発生した。良品で吸湿半田テスト及び耐湿性テストを行ったところ不良率は0.1%以下で問題はなかった。即ち、超微粒シリカを添加しないと、加工時の歩留まりが悪くなりコストが高くなる。
【0040】
【比較例3】
実施例3にて、高活性球状細粒シリカCを285部として接着剤を製造した。この接着剤はシリカ含有量が約75重量%と多く流動性が悪く、圧縮成形時に7%の未充填不良を発生した。
【0041】
【比較例4】
実施例2にて、高活性球状細粒シリカBの代わりに、熔射法で製造された不活性球状シリカ(FB−6S、電気化学工業)、平均粒径6μmでCV値が83%、を用いて接着剤を製造した。この接着剤は印刷時に滲み出しで20%、厚み精度で10%の不良を発生した。粒径の大きなシリカは加工性に大きな悪影響を及ぼす。尚、本シリカの水酸基量は検出限界以下であった。
【0042】
【比較例5】
実施例3にて、高活性球状細粒シリカAの代わりに、同製法で焼成温度を450℃に低下させた水酸基が1.2mmol/gのシリカを用いて接着剤を製造した。この接着剤は成形時に未充填不良を10%発生した。又、良品は吸湿率が0.3重量%と実施例3の0.2重量%の1.5倍であった。水酸基が多いと樹脂との相溶性や反応性が高くなりすぎ、流動性の低下やゲル化を招く。又、水分を吸収するため耐湿性の低下が危惧される。
【0043】
【比較例6】
実施例1に於いて、2種のシリカ50部に代えて、シランカップリング剤(A−186、日本ユニカー)5部を使用して、実施例1と同様に処理した。この接着剤は、印刷時に不均一な滲み出不良45%、厚み精度不良25%を発生した。数少ない良品を吸湿半田テスト及び耐湿性テストにて評価したところ、部分剥離や部分腐食によりテスト品の86%が不良となった。シランカップリング剤のような液状の接着性成分を主体に接着剤を設計すると、接着力及び品質がバラツクといった重大な問題を発生することが明らかである。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、超小型、かつ高性能な半導体装置を低コストで加工するための接着剤を提供するものである。即ち、半導体チップ、放熱板等と回路基板等を接着させるための高密度半導体用接着剤である。さらに、本接着剤は。半導体装置の組立時及び使用時に半導体装置に生ずる熱応力を緩和することができ、本発明によって製造した半導体装置は、その作動が安定した信頼性の高いものである。
【0045】
また、本接着剤は、保存性に優れており、安定性に優れており、作業性に優れたものとなっている。さらに、本接着剤は、接着力に優れており、必要な部品を互いに強力に接着するものである。このため、できあがった半導体装置は構造的に強靭堅固なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す図である。
【図2】本発明をワイヤーボンディングに適用した例である。
【符号の説明】
25、47 半導体チップ
28、41、44 基板
29、42 半田ボール
26、43 接着剤
46 封止樹脂
27、45 配線
30 フレーム
Claims (5)
- 表面に水酸基を有する平均粒径が2〜8μmの球状細粒シリカであって、3740cm −1 の吸収を測定して算出した表面水酸基量が該シリカに対して0.01〜1.0mmol/gである球状細粒シリカ、及び平均粒径が2〜80nmの超微粒シリカを含有する半導体用接着剤。
- 球状細粒シリカ及び超微粒シリカの合計含有量が5〜70重量%であることを特徴とする請求項1に記載の半導体用接着剤。
- 球状細粒シリカの含有量が超微粒シリカの含有量より多いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体用接着剤。
- 球状細粒シリカが、その粒径分布がCV値で60%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体用接着剤。
- ベースとなる接着剤が、シリコーン系接着剤・柔軟エポキシ系接着剤・エラストマー系接着剤から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体用接着剤。
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