JP4403246B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は弾球遊技機に関し、特定領域に設けられている可動部材によって、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
弾球遊技機には、遊技球の入賞態様を多様にし、遊技者の遊技意欲を向上させるために様々の作動をなす入賞口や役物等が設けられている。こうした役物の一つに、回転体付きの役物(以下、単に「回転役物」と呼ぶ。)が遊技盤面上の特定領域に設けられている。この回転役物は、遊技球を一時的に貯留する貯留部が設けられている回転体(可動部材)と、その回転体を一定速度で回転駆動するモータ(駆動手段)とを備えている。この構成により、貯留位置で貯留部に貯留された遊技球を移送し、その後に入賞位置で落下させて遊技球の入賞を検出する。
ところが、遊技球が貯留部に完全に入りきらない状態で回転体を回転し続けると、その遊技球によって回転体の回転が阻止された状態(以下、この状態を「球噛み」と呼ぶ。)が発生する場合がある。言い換えれば、回転体によって遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態である。この球噛みが発生すると、モータに過大な負荷が加わる。そのため、モータが異常に加熱したり、あるいはそのモータに故障等が発生することがある。
一方、遊技者側からみた場合には、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止されているため、特定領域の通過または入賞による利益が得られず、遊技の面白味に欠ける。そのため、遊技者は遊技意欲を減退してしまう。
【0003】
そこで、本出願人は上記不具合を解消するための技術を、特開平7−80132号公報において開示した。当該技術では回転体の回転作動を検出する検出器を設け、その検出器から出力される検出信号に基づいて球噛みの発生の有無を判定し、球噛みが発生した場合には球噛みを解除するための回転作動をモータに指令する。例えば、通常の回転時には検出器からパルスが出力されるが、球噛みが発生するとパルスが出力されない。この現象を利用して、一定期間パルスが出力されなければ球噛みが発生していると判断する。そのため、いったん球噛みが発生した場合でも、すぐに球噛み状態が解除される。こうしてモータには過大な負荷がかからず、モータの故障等を防止することができた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術では、必ず球噛みが発生した後に処理が開始されるため、球噛みの発生を未然に防止することはできない。すなわち、検出器から出力される検出信号に基づいて球噛みの発生の有無を判定しているため、その判定を行なっている上記一定期間では少なからずモータに負荷がかかっている。
一方、上記回転体による球噛みに限らず、往復動する部材のような他の可動部材によって、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態が発生する場合がある。この往復動する部材には揺動部材や摺動部材等があり、例えばいわゆるチューリップやアタッカー等が該当する。この場合では、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態が発生しても、何ら対策もとられていない。そのため、ホール係員がガラス枠を開けてその状態を解除するほかなかった。
【0005】
いずれにしても、遊技者側からみた場合には、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態が解除されるまでの間にはやはり特定領域の通過または入賞による利益が得られずに遊技の面白味に欠ける。そのため、遊技者は遊技意欲を減退してしまう。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を未然に防止する弾球遊技機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】
請求項1に記載の発明は、遊技球が通過または入賞する特定領域に設けられた回転体と、前記回転体を一定速度で一方向に回転駆動させ続ける作動手段と、遊技球が前記特定領域を通過または入賞したことを検出するセンサとを備え、前記回転体には当該特定領域を通過または入賞した遊技球を一時的に貯留して搬送するための貯留部が設けられている弾球遊技機において、前記回転体が1回転する時間に相当する所定期間の計時を行うタイマと、前記センサにより遊技球が前記特定領域を通過または入賞したことが検出されたタイミングに基づいて、前記タイマが前記所定期間を計時するタイミングを調整する調整手段とをさらに備え前記作動手段は、前記タイマにより計時された所定期間ごとに、前記回転体を一時的に逆回転させることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、所定期間ごとに、作動手段が遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を回避する方向に回転体を一時的に逆回転させる。この回転体の逆回転によって、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を未然に防ぐことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、弾球遊技機の一つであるパチンコ機に本発明を適用した例について説明する。
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1について、図1〜図7を参照しながら説明する。この実施の形態1は、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を回避する方向に可動部材を作動させる処理を一定周期ごとに行う態様を実現するものである。ここで、図1にはパチンコ機10の外観を示す正面図を示す。図2と図3には第3種役物18の構造について、図2には可動翼片52の開放状態を、図3には可動翼片52の閉鎖状態をそれぞれ示す。具体的には、図2(A)と図3(A)に正面図を、図2(B)と図3(B)に一部を破断した斜視図をそれぞれ示す。図4はパチンコ機10の内部に備えられているメイン制御部100と枠制御部200とにおける概略構成をブロック図で示す。図5には、球噛み防止を実現する第1の処理をフローチャートで示す。図6には、第3種役物における回転体50の動きを説明するための断面図を示す。具体的には、図6(A)に球噛みの状態を、図6(B)に球噛みが解除された状態を、図6(C)にパチンコ球の搬送状態をそれぞれ示す。図7には、タイミング調整処理をフローチャートで示す。
【0011】
パチンコ機10の表面側構成について、図1を参照して説明する。図1において、パチンコ機10の遊技盤面12には、複合装置14,ランプ類16,第3種役物18等が適宜に配置して設けられている。
複合装置14には、図柄表示装置14aやその他の装置が複合的に設けられている。この図柄表示装置14aには図柄やその他の情報が表示される。図柄としては任意の個数(桁数)について英数字を用いるが、絵柄(例えばキャラクタや果物、風景あるいは動物の絵)等を任意に選択し、あるいはこれらを組み合わせて用いてもよい。そして、この図柄は遊技球がゲート36を通過したときに変動が始まり、所定の変動期間(例えば10秒間)を経過した後に停止する。もし変動期間中に、ゲート36に遊技球が通過すると、最大値(例えば4個)内でその通過個数に対応してメモリランプ20cが点灯する。このメモリランプ20cには電球やLED等が用いられる。そして、図柄表示装置14aでは、変動中の図柄が停止するとメモリランプ20cが一個消えて、次の変動を始める。なお、遊技球がゲート36を通過したか否かは、ゲートセンサ34によって検出される。
【0012】
第3種役物18には、図2および図3に示すように、回転役物58,可動翼片52,大入賞口56を備えている。回転役物58には、第3種始動口60と回転体50とを備えている。回転体50は、第3種始動口60に入ったパチンコ球を一時的に貯留して搬送するための貯留部50aが設けられている。この回転体50はモータ62の回転軸64に設けられており、正逆回転可能になっている。なお、モータ62は作動手段を具体化したものである。第3種始動口60への入賞を検出する入賞センサは図示を省略している。
一対の可動翼片52は、ソレノイド66の駆動によって伝達軸68を介して作動可能になっている。例えば、ソレノイド66が駆動される(ON状態)と図2に示すような開放状態となり、ソレノイド66が駆動されない(OFF状態)と図3に示すような閉鎖状態となる。そして、図2に示す可動翼片52の開放状態では、パチンコ球が大入賞口56に入賞可能になる。この大入賞口56に入賞したパチンコ球は、入賞センサ54によってその入賞が検出され、賞球が払い出される。
【0013】
図1に戻って、特定入賞口20には蓋20aが備えられており、この蓋20aはソレノイド30によって開閉される。また、特定入賞口20には、特別装置作動領域としてVゾーン20bが設けられている。
このVゾーン20bに対して一定の時期にパチンコ球が入賞すれば権利が発生する。この権利は大当たりに到達するための権利であって、第3種始動口60に入賞すると大当たりになる。大当たり状態では、図2に示すように第3種役物18の可動翼片52が所定期間(例えば約10秒間)開放される。その後、第3種始動口60に所定個数(例えば16個)入賞するか、あるいは再度Vゾーン20bに入賞すると権利が消滅する。権利が消滅すると大当たり状態も解除され、図3に示すように可動翼片52が閉鎖される。
【0014】
遊技盤面12以外では、効果音や音楽等を出すスピーカ26,遊技者の手がハンドル22に触れているか否かを検出するタッチセンサ24,パチンコ球を発射する発射モータ21,ガラス枠17が開かれた否かを検出するガラス枠センサ38等が設けられている。
スピーカ26は賞品球の受皿である上皿28の内部に設けられ、タッチセンサ24やガラス枠センサ38はそれぞれ所定の位置に設けられている。また、ランプ類16には電球やLED等が用いられ、図示した位置には限らずパチンコ機10の遊技内容等に合わせて適切な位置に配置される。
【0015】
次に、上記パチンコ機10に設けられているメイン制御部100と枠制御部200との構成について、図4を参照しながら説明する。
まずメイン制御部100は、CPU(プロセッサ)110,ROM102,RAM104,入力処理回路106,タイマー108,表示制御回路112,通信制御回路116,出力処理回路117によって構成されている。
CPU110は、ROM102に格納されている遊技制御プログラムに従ってパチンコ機10の全体を制御する。この遊技制御プログラムには、後述する球噛み防止処理を実現するためのプログラムが含まれている。このROM102には一般にEPROMが用いられるが、これに限らずEEPROMやフラッシュメモリを使用してもよい。RAM104には、各種のデータあるいは入出力信号が格納される。このRAM104は一般にDRAMが用いられるが、SRAMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを使用してもよい。
【0016】
タイマー108は、CPU110からの指令を受けて計時機能を実行し、第1所定期間や第2所定期間のような期間管理等を行う。そして、指定された期間が経過したときに各経過信号をバス118を介してCPU110に送る。
表示制御回路112は、CPU110からバス118を介して送られた表示データに従って、表示器114に図柄の変動や停止表示,その他の情報等について表示制御を行う。この表示器114には液晶表示器を用いるが、LED表示器(複数個のLEDを格子状に隣接して配置した表示器)やCRT等にような他の表示器を用いてもよい。
入力処理回路106は、入賞センサ54,球検出センサ70,位置検出センサ80,パルスエンコーダ62a等から出力されたそれぞれの信号を受けて、メイン制御部100内で処理可能なデータ形式に変換し、バス118を介してCPU110(あるいはRAM104等)に転送する。出力処理回路117は、CPU110からバス118を介して送られた作動データを受けて、モータ62,ソレノイド30等が作動可能な信号に変換してそれぞれ出力する。
通信制御回路116は、枠制御部200の通信制御回路206との間で相互にデータを送受信するための回路である。
なお、上記各構成要素は、いずれもバス118に互いに結合されている。
【0017】
同様に、枠制御部200の構成について説明する。この枠制御部200は、CPU210,ROM202,RAM204,通信制御回路206,入力処理回路212,出力処理回路214によって構成されている。
CPU210は、ROM202に格納されている枠制御プログラムに従ってパチンコ機10に設けられている様々の可動部材等を制御する。このROM202には102と同様に一般にEPROMが用いられるが、これに限らずEEPROMやフラッシュメモリを使用してもよい。RAM204には、各種のデータあるいは入出力信号が格納される。このRAM204はRAM104と同様に一般にDRAMが用いられるが、SRAMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを使用してもよい。
【0018】
通信制御回路206は、メイン制御部100の通信制御回路116との間で相互にデータを送受信するための回路である。
入力処理回路212は、タッチセンサ24,ガラス枠センサ38,球検出センサ96等から出力されたそれぞれの信号を受けて、枠制御部200内で処理可能なデータ形式に変換し、バス218を介してCPU210(あるいはRAM204等)に転送する。出力処理回路214は、CPU210からバス218を介して送られた作動データを受けて、発射モータ21,スピーカ26,ソレノイド92等が作動可能な信号に変換してそれぞれ出力する。
なお、上記各構成要素は、いずれもバス218に互いに結合されている。
【0019】
次に、本発明を実現するための処理手順について説明する。図5および図7に示す処理手順は、いずれも図4に示すROM102に格納されている遊技制御プログラムをCPU110が実行することによって実現される。また、これらの処理は所定の時期(例えば4ミリ秒ごと)に実行される。なお、第1所定期間は回転体50が1回転するのに要する時間が望ましく、例えば10秒間である。また、第2所定期間は球噛みを解除するのに必要な時間が望ましく、例えば0.5秒間である。
図5において、図2等に示す回転体50を一方向(例えば時計回りであり、通常の送り方向に相当する。)に回転させている際に[ステップS10]、第1所定期間が経過すると[ステップS12]、第2所定期間をタイマー108に設定するとともに[ステップS14]、回転体50を逆回転させる[ステップS16]。具体的にステップS10では、既に図4のCPU110から送られている第1所定期間のデータに従ってタイマー108が計時機能を実行している。ステップS12では、そのタイマー108がCPU110に送る経過信号によって、第1所定期間の経過を判別する。また、ステップS14では、CPU110からタイマー108に第2所定期間のデータが送られ、その計時機能が実行される。
【0020】
そして、第2所定期間が経過すると[ステップS18]、次回の処理に備えて第1所定期間をタイマー108に設定し[ステップS20]、再び回転体50を正回転させる[ステップS22]。具体的に、ステップS18では上記ステップS12と同様に、そのタイマー108がCPU110に送る経過信号によって、第2所定期間の経過を判別する。ステップS20もまた上記ステップS14と同様に、CPU110からタイマー108に第1所定期間のデータが送られ、その計時機能が実行される。
【0021】
この球噛み防止処理を実行すれば、通常正回転している回転体50は第1所定期間が経過するごとに第2所定期間だけ逆回転する。こうして回転体50を所定の時期に逆回転させることにより球噛みの発生を防止し、パチンコ球を回転体50の貯留部50aに入り易くする。その後に回転体50を正回転させれば、貯留部50aに入ったパチンコ球を確実に搬送することができる。
すなわち、図6(A)に示すような位置に回転体50の貯留部50aがあるときに、パチンコ球Bが第3種始動口60に入ると球噛みが発生し易い。そのため、この位置に貯留部50aがあるときをステップS12の成立時(YES)とし、回転体50を逆回転(図示する矢印D2方向の回転)させる。こうして、球噛みを発生させることなく、図6(B)に示すようにパチンコ球Bが貯留部50aに確実に入るようにする。その後、回転体50を正回転(図示する矢印D4方向の回転)させることにより、図6(C)に示すようにそのパチンコ球Bを確実に搬送することができる。なお、1回だけ逆回転の動作を行うだけでなく、複数回の正回転/逆回転の動作を行うようにしてもよい。
こうして、パチンコ球B(遊技球)が第3種始動口60(特定領域)の入賞を阻止される状態を回避する方向に回転体50(可動部材)を逆回転(作動)させる処理を第1所定期間(一定周期)ごとに行う態様が実現される。
【0022】
一方、通常はパチンコ機10の電源を投入したとき(あるいはリセットしたとき)に第1所定期間がタイマー108に初めて設定され、その後は第1所定期間ごとに同様の設定がされる。ところが、初めて第1所定期間が設定されるときには、回転体50の貯留部50aがどの位置にあるか明確には分からない。そして、そのまま上記図5に示す球噛み防止処理を実行したのでは、不適切な位置で回転体50が逆回転する場合がある。そこで、図6(A)に示すような適切な位置で確実に回転体50が逆回転するように、第1所定期間を開始するタイミングを調整すればよい。この調整処理の一例を、図7(A)に示す。
図7(A)において、パチンコ球が特定領域を通過または入賞したときに[ステップS30]、第1所定期間をタイマー108に設定する[ステップS32]。例えば、図2等に示す第3種役物18に適用する場合には、第3種始動口60に入賞したことを入賞センサが検出し、その入賞センサの検出信号を受けて第1所定期間をタイマー108に設定する。その設定方法は、図5に示すステップS14,S20における処理方法と同様である。
このタイミング調整処理を実行すれば、適切な時期に回転体50を一時的に逆回転させることが可能になる。したがって、球噛みの発生をより確実に防止することができる。
【0023】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について、図8,図9を参照しながら説明する。この実施の形態2は、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を回避する方向に可動部材を作動させる処理を不定周期ごとに行う態様を実現するものである。ここで、図8には閉鎖状態の第3種役物18を示し、図8(A)にはその正面図を、図8(B)にはその一部破断斜視図をそれぞれ示す。図9には、球噛み防止を実現する第2の処理をフローチャートで示す。なお、パチンコ機10の構造等は上記実施の形態1と同様であるので、異なる点について説明する。また、図9では図5と同一の処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。
【0024】
図8に示す第3種役物18において、図3に示す第3種役物18と異なるのは、第3種始動口60の入口部に球検出センサ70を設けている点である。この球検出センサ70は、第3種始動口60に入って第1所定位置にパチンコ球Bがあることを検出するためのセンサである。この第1所定位置は、例えば図6(A)に示すような位置およびその近傍である。上記球検出センサ70を設けたことによって、球噛み防止を実現する処理は図9のようになる。
【0025】
図9において、図5の処理手順と異なるのは、ステップS12において第1所定期間の経過を判別した後、パチンコ球Bが第1所定位置に達したか否かを判別し[ステップS50]、パチンコ球Bが第1所定位置に達したときにのみ(YES)回転体50を逆回転させる処理を行う点である[ステップS14〜S18]。したがって、パチンコ球Bが第1所定位置に達していなければ(ステップS50のNO)、すぐに第1所定期間をタイマー108に設定して[ステップS20]、次回の処理に備える。
この球噛み防止処理を実行すれば、通常正回転している回転体50は、パチンコ球Bが第1所定位置に達したときだけ逆回転する。したがって、パチンコ球Bの有無によって回転体50を逆回転させることにより、逆回転動作の回数を低くに抑えながらも球噛みの発生を防止することができる。
こうして、パチンコ球B(遊技球)が第3種始動口60(特定領域)の入賞を阻止される状態を回避する方向に回転体50(可動部材)を逆回転(作動)させる処理をパチンコ球Bが第1所定位置に達したとき(不定周期)ごとに行う態様が実現される。
【0026】
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について、図10,図11を参照しながら説明する。この実施の形態3は、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を回避する方向に可動部材を作動させる処理を、その可動部材が第2所定位置に達するごとに行う態様を実現するものである。この第2所定位置は通常第1所定位置とは異なる位置であるが、異なる検出方法等を用いることにより同一位置であってもよい。ここで、図10は第3種役物における回転体の位置検出方法を説明する図であって、図10(A)にはその回転役物58の構造を断面図で、図10(B)には回転体の構造を斜視図でそれぞれ示す。図11には、球噛み防止を実現する第3の処理をフローチャートで示す。なお、パチンコ機10の構造等は上記実施の形態1と同様であるので、異なる点について説明する。また、図11では図5と同一の処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。
【0027】
図10(A)において、回転役物58には位置検出センサ80が設けられている。この位置検出センサ80には例えば近接センサが用いられ、回転する回転体50が第2所定位置に達したことを検出する。この回転体50には、図10(B)に示すように外周部に金属片50bが設けられている。上記位置検出センサ80を設けたことによって、球噛み防止を実現する処理は図11のようになる。
図11において、図5の処理手順と異なるのは、第1所定期間の経過を判別する処理ステップに代えて、回転体50が第2所定位置に達したか否かを判別している点である[ステップS70]。
【0028】
この球噛み防止処理を実行すれば、通常は正回転している回転体50が第2所定位置に達すると、第2所定期間だけ逆回転し、その後正回転する。したがって、回転体50を所定の時期に逆回転させることにより球噛みの発生を防止し、パチンコ球を回転体50の貯留部50aに入り易くする。その後に回転体50を正回転させれば、貯留部50aに入ったパチンコ球を確実に搬送することができる。
こうして、パチンコ球B(遊技球)が第3種始動口60(特定領域)の入賞を阻止される状態を回避する方向に回転体50(可動部材)を逆回転(作動)させる処理を回転体50が第2所定位置に達したとき(不定周期)ごとに行う態様が実現される。
【0029】
なお、モータ62にパルスエンコーダ62aが設けられている場合には、そのパルスエンコーダ62aから出力されるパルスや位置信号等によって、回転する回転体50が第2所定位置に達したことを検出することもできる。この場合であっても、図11に示す処理を実行することによって、同様に球噛みの発生を未然に防止することができる。
また、図8に示すような球検出センサ70を第3種役物18に設けて、図9に示すようなステップS50の処理を上記ステップS70の次に行うようにしてもよい。この場合には、回転体50が第2所定位置に達しており、かつパチンコ球が第3種始動口60に入っているときにのみ、回転体50の逆回転動作が行われる。したがって、回転体50の位置を判別することにより、その回転体50の逆回転動作の回数を低くに抑えながらも球噛みの発生を防止することができる。
さらに、特開平7−80132号公報に開示された技術では回転体50の回転作動を一周期ごとにチェックして球噛みの判定を行なっている。これに対して、本発明ではこうしたチェックを行う必要がない。そのため、回転体50の制御処理のための負担が軽くなるので、全体の処理速度を向上させることができる。
【0030】
〔実施の形態4〕
次に、実施の形態4について、図12,図13を参照しながら説明する。この実施の形態4は、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を回避する方向に他の可動部材を作動させる処理を、一定周期ごとに行う態様を実現するものである。ここで、図12は他の可動部材としての電動役物(いわゆるチューリップ)を示し、図12(A)に開放状態の外観斜視図を、図12(B)に開放状態の右側面図を、図12(C)に閉鎖状態の外観斜視図を、図12(D)に閉鎖状態の右側面図を、図12(E)には可動翼片の開閉(振動)状態をそれぞれ示す。図13には、球詰まり防止を実現する処理をフローチャートで示す。なお、パチンコ機10の構造等は上記実施の形態1と同様であるので、異なる点について説明する。また、図13に示す処理は、可動翼片98が開放されている状態において一定周期または不定周期ごとに実行される。当該可動翼片98は可動片に相当する。
【0031】
図12(A)および図12(B)において、開放状態の可動翼片98はソレノイド92が駆動された状態(ON状態)にある。そのため、ソレノイド92が駆動されない状態(OFF状態)になると、可動翼片98側の伝達軸94が一方向(矢印D6方向)に作動する。そして、上記伝達軸94が一方向に作動すると、図12(C)および図12(D)に示すような閉鎖状態になる。なお、ソレノイド92は作動手段を具体化したものである。
また、可動翼片98とソレノイド92との間には、必要に応じて球検出センサ96が設けられている。この球検出センサ96は、複数のパチンコ球がほぼ同時に電動役物90に入賞しようとして球詰まりが発生した際における当該パチンコ球を検出する。上記電動役物90の構成において、球詰まり防止を実現する処理は図13のようになる。
【0032】
図13において、可動翼片98が開放状態にあるか否かを判別する[ステップS90]。もし、開放状態でなければ(NO)、球詰まりが発生することはほとんどないため、本処理手順を終了する。
一方、可動翼片98が開放状態ならば(YES)、第3所定期間(例えば15秒間)だけ待機し[ステップS94]、その後に少しだけ可動翼片98を開閉動作する[ステップS96]。先に第3所定期間だけ待機するのは、開放状態になってすぐに球詰まりが発生することがほとんどないからである。また、可動翼片98の開閉動作は、図4に示すCPU210が出力処理回路214を介してソレノイド92に信号を出力することにより、例えば0.5秒だけソレノイド92を駆動し、その後駆動しないように制御することによって実現される。この開閉状態を図12(E)に示す。すなわち、可動翼片98は矢印D10で示す程度に作動することにより、パチンコ球の球詰まりを防止する。
【0033】
なお、図13に二点鎖線で示す以下の処理を、任意に選択して実行するようにしてもよい。まず、第1に、ステップS90の後に上記球検出センサ96によってパチンコ球の有無を検出し[ステップS92]、パチンコ球が検出されたとき(YES)にステップS94〜S98を実行するようにしてもよい。一方、パチンコ球が検出されなかったとき(ステップS92のNO)には、そのまま本処理手順を終了する。パチンコ球が検出されなければ、球詰まりが発生することもないからである。
次に、第2に、ステップS96における可動翼片98の開閉動作を所定回数だけ行なったか否かを判別を、ステップS98の後に行う[ステップS100]。その所定回数に達しない場合(NO)には、ステップS92〜S98を繰り返して実行する。こうして、球詰まりがなくなるまで可動翼片98の開閉動作が所定回数だけ行われる。したがって、球詰まりをより効果的に防止することができる。
【0034】
この球詰まり防止処理を実行すれば、可動翼片98が開放状態にあるとき、少なくとも1回は開閉動作が行われる。すなわち図12(E)に示すように、開放状態から閉じる方向に可動翼片98を作動させ、さらに開く方向に作動させる形態を少なくとも1回は実現する。この開閉動作によってパチンコ球の球詰まりの発生を防止し、パチンコ球を電動役物90に入り易くする。
こうして、パチンコ球(遊技球)が電動役物90(特定領域)の入賞を阻止される状態を回避する方向に可動翼片98(可動部材)を開閉あるいは振動(作動)させる処理を、その可動翼片98の開放状態の一定周期または不定周期ごとに行う態様が実現される。
【0035】
〔他の実施の形態〕
上述した弾球遊技機におけるその他の部分の構造,形状,大きさ,材質,個数,配置および作動条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
(1)上記実施の形態では、遊技球(パチンコ球)を一時的に貯留する貯留部が設けられている回転体と、その回転体を駆動するモータとを備えている役物(第3種役物18)に適用したが、これに限らず遊技球を移送する手段についても同様に適用することができる。すなわち、球噛みや球詰まりが発生する可能性のある役物や入賞装置の全てについて適用可能である。具体的には、アタッカーや入賞装置内部の回転体等である。
同様に、可動部材として回転体(回転体50)や可動翼片(可動翼片98)に適用したが、往復動する部材や、揺動する部材等のように弾球遊技機に設けられる任意の可動部材にも適用することができる。
【0036】
(2)上記実施の形態では、特定領域(第3種始動口60や電動役物90)の入賞について適用したが、可動部材を有する他の特定領域(例えばゲート)の通過や、遊技球の振り分けを行う可動部材についても同様に適用することができる。こうした他の特定領域であっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(3)入賞センサ54,球検出センサ70,位置検出センサ80,球検出センサ96等には近接センサを用いるが、必要に応じてマイクロスイッチや光センサ、あるいは磁気センサ等を任意に選択して、あるいは選択したセンサを組み合わせて用いてもよい。
なお、位置検出センサ80に光センサを用いる場合には、光を反射しない非反射部材で回転体50を形成し、金属片50bに相当する位置に光を反射する反射部材を設けることによって実現できる。
【0037】
(4)上記実施の形態では、可動部材(回転体50,可動翼片98)を直接作動させることによって、遊技球が特定領域の通過または入賞を阻止される状態を予防したが、可動部材が備えられている役物や入賞装置等そのものを振動させるようにしてもよい。この場合には、こうした役物等に振動手段を設けることによって実現される。
(5)電源を遮断したり、あるいはリセットすると、回転体50の位置はそのままになるが、予め回転体50の貯留部50aを所定位置に回転させておいてから弾球遊技機の電源遮断処理やリセット処理を実行するようにしてもよい。こうすることによって、電源投入時やリセット時には回転体50が所定の位置にあるため、図7(A)に示すようなタイミング調整処理を行う必要がなくなる。
【0038】
(6)実施の形態1において、さらに図10に示すような位置検出センサ80や金属片50bを設ける。こうすれば、回転体50の位置が判別できるので、図7(B)に示すような処理を行なってタイミング調整を行うことができる。すなわち、回転体50が所定位置に達したときに[ステップS40]、第1所定期間をタイマー108に設定する[ステップS42]。このタイミング調整によって、適切な時期に回転体50を一時的に逆回転させることが可能になる。したがって、球噛みの発生をより確実に防止することができる。
(7)本発明はパチンコ機10に適用したが、アレンジボール等のように他の弾球遊技機にも同様に適用することができる。これらの弾球遊技機であっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0039】
(8)実施の形態1では球噛みを防止するために回転体50を一時的に逆回転させているが、その他の手段として回転体50を所定位置(望ましくはパチンコ球が球噛みせずに第3種始動口60等の入賞口に入る位置)で一時的に停止させてもよい。さらには、回転体50の一時停止と作動とを複数回くりかえしてもよい。あるいは、例えば回転体50を一時停止させた後に逆回転させる等のように、一時停止と逆回転とを任意に組み合わせてもよい。回転体50を一時的に停止させる場合、パチンコ球は自重で入賞口に入るので、球噛みが防止できる。さらには、回転体50を逆回転させる制御が不要になるので、回転体50の制御が簡単になる。
(9)回転役物を単に装飾効果を高めるために使用する場合、あるいは回転役物をパチンコ球が飛来しないような位置に設けた場合等のように、その回転役物で球噛みが発生する可能性が低いときは、第1所定期間を回転体50の回転周期より長く設定してもよい。こうすることによって、上記回転役物をスムーズに作動させることができる。
【0040】
【他の発明の態様】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この実施の形態には特許請求の範囲に記載した発明の態様以外の発明の態様を有するものである。この発明の態様を以下に列挙するとともに、必要に応じて関連説明を行う。
【0041】
〔態様1〕 遊技盤面上に設けられている可動部材と、その可動部材を作動させる作動手段とを備えている弾球遊技機において、
その作動手段は、所定の時期に、遊技球の動きを阻止する状態を回避する方向に可動部材を作動させることを特徴とする弾球遊技機。
〔態様1の関連説明〕 本態様によれば、所定の時期に、作動手段が遊技球の動きを阻止する状態を回避する方向に可動部材を作動させる。この可動部材の作動によって、遊技球の動きが阻止される状態を未然に防ぐことができる。
【0042】
〔態様2〕 遊技球を一時的に貯留する貯留部が設けられている回転体と、その回転体を駆動するモータとを備えている役物を有する弾球遊技機において、
一定周期または不定周期ごとに、その回転体を逆回転させ、その後に正回転させるように前記モータを制御するモータ制御手段を有することを特徴とする弾球遊技機。
〔態様2の関連説明〕 本態様によれば、回転体を逆回転させ、その後に正回転させる作動を所定の時期に行う。この作動によって遊技球は貯留部に確実に入るので、球噛みが発生しない。こうして、球噛みの発生を未然に防止することができる。
【0043】
〔態様3〕 態様2に記載の弾球遊技機において、
所定の時期は、一定周期または不定周期ごと、可動部材が所定位置に達したとき、あるいは遊技球が所定位置に達したときのうち、いずれか少なくとも一つの条件が成立する時期であることを特徴とする弾球遊技機。
〔態様3の関連説明〕 本態様によれば、球噛みが発生しやすい特定の時期に達したときに、作動手段が回転体を逆回転させ、その後に正回転させる作動を行う。この作動によって遊技球は所定位置に達した貯留部に確実に入るので、球噛みが発生しない。こうして、球噛みの発生を未然に防止することができる。
【0044】
〔態様4〕 態様2または態様3に記載の弾球遊技機において、
そのモータ制御手段は、さらに貯留部の入口部に遊技球があるときにのみ、その回転体を逆回転させ、その後に正回転させるように前記モータを制御することを特徴とする弾球遊技機。
〔態様4の関連説明〕 本態様によれば、回転体を逆回転させ、その後に正回転させる作動を、さらに貯留部の入口部に遊技球があるときにのみ行う。こうして、回転体の作動制御を最小限に抑えながらも、球噛みの発生を未然に防止することができる。
【0045】
〔態様5〕 態様2〜4に記載の弾球遊技機において、
そのモータ制御手段は、さらに貯留部の入口部に遊技球があるときにのみ、その回転体を逆回転させ、その後に正回転させるように前記モータを制御することを特徴とする弾球遊技機。
〔態様5の関連説明〕 本態様によれば、回転体を逆回転させ、その後に正回転させる作動を、さらに貯留部の入口部に遊技球があるときにのみ行う。こうして、回転体の作動制御を最小限に抑えながらも、球噛みの発生を未然に防止することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、可動部材が作動中に、遊技球の有無にかかわらず、作動手段が球詰まりを解消する逆方向に可動部材を作動させる。この可動部材の作動によって、可動部材の可動範囲における球詰まりによって遊技球特定領域通過または入賞阻止される状態を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ機の外観を示す正面図である。
【図2】 開放状態の第3種役物を示す図であって、(A)には正面図を、(B)には一部破断斜視図をそれぞれ示す。
【図3】 閉鎖状態の第3種役物を示す図であって、(A)には正面図を、(B)には一部破断斜視図をそれぞれ示す。
【図4】 制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】 球噛み防止処理を示すフローチャートである。
【図6】 第3種役物における回転体の動きを説明するための断面図であって、(A)には球噛みの状態を、(B)には球噛みが解除された状態を、(C)にはパチンコ球の搬送状態をそれぞれ示す。
【図7】 タイミング調整処理を示すフローチャートであって、(A)にはパチンコ球の検出により、(B)には回転体の位置検出により調整する方法をそれぞれ示す。
【図8】 閉鎖状態の第3種役物を示す図であって、(A)には正面図を、(B)には一部破断斜視図をそれぞれ示す。
【図9】 球噛み防止処理を示すフローチャートである。
【図10】 第3種役物における回転体の位置検出方法を説明する図であって、(A)には回転役物の構造を、(B)には回転体の構造をそれぞれ示す。
【図11】 球噛み防止処理を示すフローチャートである。
【図12】 電動役物(いわゆるチューリップ)を示す図であって、(A)には開放状態の外観斜視図を、(B)には開放状態の右側面図を、(C)には閉鎖状態の外観斜視図を、(D)には閉鎖状態の右側面図を、(E)には可動翼片の開閉(振動)状態をそれぞれ示す。
【図13】 球詰まり防止処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 パチンコ機(弾球遊技機)
18 第3種役物
20 特定入賞口
36 ゲート
50 回転体(可動部材)
50a 貯留部
50b 金属片
52 可動翼片(可動部材)
54 入賞センサ
56 大入賞口
58 回転役物
60 第3種始動口
62 モータ
64 回転軸
66,92 ソレノイド
68,94 伝達軸
70,96 球検出センサ
80 位置検出センサ
90 電動役物
98 可動翼片(可動部材)
100 メイン制御部
102,202 ROM
104,204 RAM
106,212 入力処理回路
108 タイマー
110,210 CPU
112 表示制御回路
114 表示器
116,206 通信制御回路
118,218 バス
200 枠制御部
214 出力処理回路

Claims (1)

  1. 遊技球が通過または入賞する特定領域に設けられた回転体と、前記回転体を一定速度で一方向に回転駆動させ続ける作動手段と、遊技球が前記特定領域を通過または入賞したことを検出するセンサとを備え、前記回転体には当該特定領域を通過または入賞した遊技球を一時的に貯留して搬送するための貯留部が設けられている弾球遊技機において、
    前記回転体が1回転する時間に相当する所定期間の計時を行うタイマと、
    前記センサにより遊技球が前記特定領域を通過または入賞したことが検出されたタイミングに基づいて、前記タイマが前記所定期間を計時するタイミングを調整する調整手段とをさらに備え
    前記作動手段は、前記タイマにより計時された所定期間ごとに、前記回転体を一時的に逆回転させることを特徴とする弾球遊技機。
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